2016/09/03

斜面の藪で採食するツキノワグマ



2016年6月下旬

山間部の道を静かに歩いていると、横の斜面で大型獣が採食している気配がしました。
姿は全く見えませんが、クズなどが深く生い茂った藪の一部が不自然に揺れています。
ニホンカモシカだと良いのですけど、ツキノワグマかもしれません。
万が一に備えて、腰に携帯したクマ撃退スプレーをいつでも取り出せるようにしつつ撮影しました。

遂に藪の中からツキノワグマUrsus thibetanus japonicus)が黒い鼻面が突き出しました。(@0:39)
真っ黒な巨体で斜面を少しずつ登ってるようです。
最後は突然藪の奥に逃げ込みました。
私の匂いを嗅ぎとって警戒したのかな?

実はこの直前にも、山道が大きくカーブする地点を歩いていたら樹上から慌てて降りて藪に隠れる獣をちらっと目撃しました。(猿か熊か不明)

クマが生息するフィールドに出かける際は、鈴やラジオを鳴らすよりも何よりも、犬を連れて歩くか、自衛用の強力なスプレーを持参することを強くお勧めします。



2年前にこの山道で熊棚のような痕跡を見つけた時は半信半疑だったのですが、やはりこの山にはクマが生息していました。
このフィールドでは常に五感を研ぎ澄ませて、気を抜かないようにしなければいけません。


トウネズミモチの花蜜を吸うキタテハ



2016年6月下旬

農道脇に植栽されたトウネズミモチの生垣でキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。
初めは閉じていた翅を開閉しながら吸蜜しています。
翅表の模様をしっかり撮りたくて回り込もうとしたら、飛んで逃げられました。



高圧線の鉄塔で鳴く♪ハシブトガラス(野鳥)



2016年6月中旬

湿地帯に立つ高圧線の鉄塔にハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が止まっていました。
ハシボソが優占するこの辺りでハシブトを見かけるのは珍しいのでカメラを向けると、翼を持ち上げて威嚇するようにカーカー♪鳴きました。
ピョンピョン跳んで鉄骨を横に移動すると、次はリラックスした鳴き声で連続して鳴きました。
澄んだ声で鳴くのがハシブトガラスの特徴です。
鳴く合間に何度か足で体を掻いています。

この鉄塔にはなぜかカラスは営巣していません。
一つ隣の鉄塔は市街地に立っているのにハシボソガラスが営巣しているので、豊かな自然環境よりもヒトの生活環境に近い方が好みなのかもしれません。



2016/09/02

早朝に屋根で遊ぶハクセキレイ♂(野鳥)



2016年6月中旬・午前4:28〜4:30

日の出前に集団塒の街路樹(ケヤキ)を出たハクセキレイMotacilla alba lugens)のうち2羽の♂が、近くの民家の屋根で鳴き交わしながら遊んでいました。
2羽で追いかけっこのように飛び回ることもありました。
もしかするとこの個体はスズメのように軒下や雨樋に営巣しているのではないか?と頭によぎりましたが、真相は不明です。
(だとすると、カメラを警戒していても不思議ではありません。)
最後は2羽ともに飛び去りました。




ヒエンソウの花で採餌するトラマルハナバチ♀



2016年6月下旬

道端の花壇に咲いた青紫の花にトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が来ていました。
私の知らない園芸植物だったので、帰ってから調べてみるとヒエンソウと判明。
葉は細いヒゲ状で、花の後ろから距が伸びています。
距の奥に蜜腺があるので、長い舌をもつトラマルハナバチが得意とする花なのでしょう。
蜂は周囲に色とりどりに咲き乱れる他の種類の花には見向きもせず、忙しなく飛び回りヒエンソウの群落で採餌しています。
後脚の花粉籠は空荷でした。

この花壇でヒエンソウの花は紫と白の品種が混在しています。
パッチの大きさ(株の量)は青紫>>白。
同一個体のトラマルハナバチ♀を撮り続けていると、後半にようやく白い花(極めて薄い紫色)の株を訪れました。
ところがすぐにまた紫の花での採餌にスイッチしました。
花蜜の量が品種によって異なるのかもしれません。




2016/09/01

胡桃を取り合って遊び、猫をからかうハシボソガラスの家族群(野鳥)



2016年6月中旬・午前4:12〜4:18

早朝に郊外のだだっ広い駐車場で、ハシボソガラスCorvus corone)の群れが遊んでいました。
割れたクルミの殻の欠片を幼鳥同士で奪い合っています。
食べられる中身(実)は入っていないため、食料の真剣な争奪戦というよりも遊びなのでしょう。
クルミを奪われそうになると相手をヒョイと飛び越え、かわしました。
近くの電線に止まって居たもう一羽が途中から舞い降りて参戦。
クルミの実を持って仲間から遠ざかる途中で嘴から落としてしまい、慌てて拾い上げる様が微笑ましいです。

残る2羽も左手で別な欠片(小石?)で遊んでいます。
ガラガラ声の甘えたような鳴き声がガランとした屋外駐車場に響き渡ります。
更に2羽のカラスが飛来しました。
そのうちの一羽が明らかに大型で、おそらく親鳥なのでしょう。
計5羽の家族群になりました。
親鳥が右に移動すると、幼鳥たちがついて歩きます。
幼鳥が親鳥に向かって翼を持ち上げ、餌乞いの姿勢になりました。

家族水入らずで遊んでいたのに、鳴き声を聞きつけた茶トラのネコFelis silvestris catus)が奥の民家から登場しました。(@2:17)

親鳥が真っ先に猫の存在に気づき、左へ小走りで逃げました。
危険を回避して、さり気なく幼鳥を誘導します。
逃げ遅れた2羽に向かって猫が近づくと、ガー♪と警戒声を発して一斉に飛び立ちました。
画面の左では一羽だけ駐車場に居残っています。
一方、飛び立ったカラスは猫を馬鹿にしたように威嚇するようにグヮー、ガー♪と鳴きながら低空で旋回します。
挑発的にわざと猫の近くに2羽が舞い降りました。
(逃げ遅れた子ガラスと猫の間に親ガラスが立ちはだかったのかな?)
天敵の猫をカラスが集団でモビング(擬攻撃)するかと思いきや、座っていた猫が小走りで左へ逃げ始めました。
たまたま新聞配達のバイクが来たことも影響したようです。
それまで私は気づかなかったのですが、植え込みの陰に潜んでいた黒猫も茶トラと一緒に走り去りました。

平和が戻った駐車場でカラスの家族群は各々で採食を始めました。
幼鳥は親鳥に駆け寄り、催促しています。
駐車場の境界で車止めの柵に親子のカラスが相次いでひょいと飛び乗りました。
幼鳥はすぐに地面へ降りたり、また柵に飛び乗ったりと、落ち着きません。
最後は親鳥が飛び立つと近くの電線に止まって鳴きました。
明らかに家族群という印象を受けました。



トウネズミモチの花蜜を吸うモンシロチョウ



2016年6月下旬

農道脇に植栽されたトウネズミモチの生垣でモンシロチョウPieris rapae)が訪花していました。
吸蜜中は翅を閉じているときと、半開きにしているときがありました。



2016/08/31

池に飛び込むも不漁つづきのカワセミ♂【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】



2016年6月中旬・午前6:53〜6:59

溜池にカワセミ♂(Alcedo atthis)が朝から飛来し、魚獲りを始めました。
カワセミの出勤は独特の鳴き声ですぐ分かります。
ダイビング漁に失敗してもチーチー♪と甲高く鳴き続けています。

池の水深を示すコンクリート柱の高いてっぺんに初めは止まっていました。(電柱ぐらいの高さ?)
水中の魚を探す止まり木としては高過ぎるのでは?と素人目には心配になります。
引きの絵にしたら、運良くダイビング漁の瞬間を録画することが出来ました。
池にボチャンと飛び込むと、止まり木に戻る際にピーピー♪と3回鳴きました。
嘴に魚を咥えていないので、残念ながら漁には失敗したようです。
再び飛び込むものの、またもや漁には失敗。
コンクリート柱に戻る際に、また甲高く2回鳴きました。

ちょっと目を離した隙に、左から溜池の水面ぎりぎりに低空飛行でカワセミが戻って来ました。
コンクリート柱の間際で急上昇し、てっぺんに着陸して1回鳴きました。

なかなか飛び込まないので、240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮影してみました。(@1:36〜3:34)
コンクリート柱のてっぺんから池に飛び込んだものの、水面すれすれで飛び込みを回避しました。
すぐには戻らず、池の上空でホバリング(停空飛翔)してから急降下しました。(‡追記参照)
またもや水面ぎりぎりで飛び込みを回避し、飛び去りました。
どうしても魚に逃げられてしまうのでしょう。
止まり木を変更し、池の岸辺に生えた柳の枝に止まりました。
そこから池を目指して飛び込むも、またもや入水寸前で回避し、池を離れました。
(ここまでがハイスピード動画で、それ以降はHD動画。)

池の畔で立ち枯れしたハンノキの樹上に止まったカワセミが悔しそうに?チーチー♪鳴いています。
下嘴が赤くないので♂と判明。
枝から飛び立ったカワセミが池の上空でホバリングしてから遂にボチャンと水中に飛び込みました。
水路の方へ飛び去り、別のハンノキの枯木に止まり直しました。
今回も魚は捕り損ねたようです。
不漁つづきで諦めたのか、鳴きながら飛び去るとカワセミ♂はもう戻って来ませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

前回のカワセミと同一個体なのか不明ですけど、前回のように岸辺に生えた葦原の枯れ茎を止まり木として利用しなかったのは何故なのか、不思議です。
青く伸びたヨシの茎は未だ柔らかく、止まり木として安定しないのかもしれません。
あるいは単純に、水鳥たちがこの池で魚をほとんど獲り尽くしてしまった可能性もありますね。

それとも、未だ漁の下手な若鳥が練習していたとか?

もしかすると、このカワセミ♂は手前の岸辺に生えたガマの穂先に止まりたかったのに私が近くに居座っているせいで近寄れず、止まり木の変更を余儀なくされたのかもしれません。
だとすると、不漁の原因は私にもありそうです。
もし溜池内のどこか適当な場所に短い杭を打ち込んでやれば、カワセミが漁の止まり木として利用してくれて、撮影もし易くなるかな?



‡【追記】
野上宏『小鳥:飛翔の科学』p81(「採餌飛翔」の章)によると、
カワセミは水面近くに適当な止まり場所が無い場合、コアジサシと同じように水面上でホバリングしながら水中の獲物を狙う。



トウネズミモチの花蜜を吸うオオチャバネセセリ



2016年6月下旬

農道脇に植栽されたトウネズミモチの生垣でオオチャバネセセリPolytremis pellucida pellucida)が訪花していました。
吸蜜しながら、翅を閉じたり半開きにしたりしています。



2016/08/30

ドバト(野鳥)の求愛



2016年6月中旬

公園の鳩に長年給餌するヒトがいるので、ドバト(=カワラバト;Columba livia)の群れはヒトを全く恐れず近寄って来ます。(野鳥として堕落している)
給餌をせず手ぶらで見ている私の近くにも数羽の鳩が集まって来ました。
その中に、求愛行動をしている♂がいました。
鳩胸を強調し膨らませた首を上下して求愛するも、周りの♀は知らん顔で地面の餌を啄んでいます。
求愛中に鳴き声は聞き取れませんでした。

参考サイト:ドバトの行動/観察のポイント@平塚市博物館公式ページ

後半は芝生の端に群がって頻りに突ついています。
私が給餌していると勘違いしたのか、鳩が更に続々と集まってきます。
求愛はもう見られませんでした。



【追記】
藤田祐樹 『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』によると、
首を上げ下げしながら足踏みをし、のどを膨らませて胸をはり、尾羽を広げて地面にこすりつけるようにしている。見ていると、別の個体につきまとっているように見える。♂が♀の周りを歩き回って求愛しているのだ。(p4より引用)


ヒメジョオンの花蜜を吸うキタキチョウ



2016年6月下旬

山間部の道端に咲いたヒメジョオンの群落で夕方にキタキチョウEurema mandarina)が訪花していました。



2016/08/29

ヨシゴイ♂(野鳥)同士の縄張り争い:その2



2016年6月中旬・午前09:05頃
▼前回の記事
飛び立つ前に樹上で脱糞するヨシゴイ♂(野鳥)

葦原の枯れ茎に止まっているヨシゴイ♂L(Ixobrychus sinensis)の右側でも茂みが不自然な動きで揺れています。
一体何が潜んでいるのだろうか?と気にして見ていると、もう一羽のヨシゴイRが登場しました。
L、Rの順で2羽が相次いで飛び立ちました。

個体Rの性別は見分けられなかったのですが、おそらく♂同士の縄張り争いだと思います。
飛んでライバル♂を追い回しているのでしょう。
(♀が♂を追いかけて飛んだりしないと思うのですが、どうでしょう?)
喧嘩の際に鳴き声を発しなかったのは、前回と同じです。

▼関連記事
ヨシゴイ♂(野鳥)同士の喧嘩

2羽の飛んで行った先を探すと、湿地帯の灌木林の樹上に1羽をようやく発見。
枝からまた飛ぶと、葦原のどこかに着陸しました。
ライバル♂を追い払ったので、縄張り(営巣地)の葦原に戻ったのでしょう。
どうもヨシゴイは飛び方があまり上手いようには見えませんでした。



縄張りを飛び回るヨシゴイを見ていると、本当は池の手前の岸に広がる葦原にも来たかったようです。
カメラを構えた私が池の畔に居座っているせいで、飛来したヨシゴイが着陸を断念し、慌てて飛び去る姿を何度も目撃しています。(映像無し)

同じ日の早朝にまとめて一気に撮ったヨシゴイの観察記録は以上です。
活発なのは朝だけで、日が高く昇るとヨシゴイの姿が見れなくなりました。
帰ってから調べると、確かにヨシゴイは薄明薄暮性とのことでした。


トウネズミモチの花蜜を吸うベニシジミ



2016年6月下旬

農道脇に植栽されたトウネズミモチの生垣でベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。
翅を閉じて吸蜜しています。
途中からもう一頭が近くの花に飛来。
こちらは翅を半開きにして花蜜を吸いました。





2016/08/28

飛び立つ前に樹上で脱糞するヨシゴイ♂(野鳥)



2016年6月中旬・午前8:01


▼前回の記事
水草も巣材として集めるヨシゴイ♂(野鳥)

池の畔で立ち枯れしたハンノキの枝にヨシゴイ♂(Ixobrychus sinensis)が止まって辺りをキョロキョロ見回しています。
頭頂部が黒く♂と判明。
やがてポトリと白っぽい糞を排泄しました(@1:19)。
身軽になったヨシゴイ♂は最後に少し飛んで、近くの葦原へ飛び込みました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→ヨシゴイ♂(野鳥)同士の縄張り争い:その2


頭頂部が黒いので♂

トウネズミモチの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀



2016年6月下旬

農道脇に植栽されたトウネズミモチの生垣でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。
吸蜜の合間に身繕いして、花粉で汚れた体をきれいにしています。
アシナガバチは狩蜂の仲間ですから、ハナバチ類のように花粉を集めることはありません。



枯木で虫を探すモズ♂(野鳥)



2016年6月中旬・午前06:08

池の畔で立ち枯れしたハンノキの枝にモズ♂(Lanius bucephalus)が止まり、尾羽根を動かしています。
枝から枝へ飛び回り、啄んだりしているので、食べる虫を探索しているようです。
最後は葦原に飛び降りて見失いました。
背景にオオヨシキリの囀りの他、カワセミの鋭い鳴き声♪が聞こえます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



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