2022/09/24

山のオニグルミ樹上でくつろぐニホンザルの群れ(母子と首輪装着個体)

 

2022年7月上旬・午後14:00頃・晴れ

山腹に立つオニグルミ樹上にニホンザルMacaca fuscata fuscata)を見つけました。 
オニグルミの枝には未熟な果実もなっています。
下の枝に居る個体にズームインすると、胸に長い乳首が見えたので経産♀と分かります。 
頬袋に溜めた食料をモグモグと咀嚼しながら横枝に移動しました。 
私に居場所がバレていないつもりらしく、枝葉の陰からこちらを覗き見しています。 
撮影中は気づかなかったのですが、カメラが手ブレしたときに更に下の幹にしがみついた別個体が写っていました。(スローモーション@0:17) 

上部(樹冠)の横枝にも別個体(おそらく♀?)が腰掛けていて、独りで毛繕いしています。 
この個体には黒い首輪が装着されていることに気づきました。 
首輪には電波発信機やGPSが内蔵されていて、遊動する群れの位置情報を教えてくれるようになっています。(テレメトリー調査) 
私がカメラの電池を交換している間に、いつの間にか首輪装着個体がオニグルミ樹上から居なくなっていました。 

オニグルミの木の幹を下から子ザルが素早く登って来ました。 
下の横枝に座っていた♀に合流すると、その胸に抱きついたので、母子と分かりました。 
しばらくすると、退屈した子ザルが母親の胸から少し離れて遊び始めました。 
長時間しつこくカメラを向けている私に対して母猿は次第に警戒したようで、遊動を始めました。 
オニグルミの枝先まで移動すると、斜め下に伸びる枝にぶら下がってから地面に飛び降り、藪の中に姿を消しました。 
子ザルも母親について行ったようです。

オニグルミ樹上で採食行動は見られませんでした。
 

夜の池畔で産卵するガガンボ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月上旬・午後22:12・気温23℃ 

山中の泉を自動撮影カメラ(トレイルカメラ)で監視していると、画面の左下で ガガンボの一種♀が忙しなく脚の屈伸運動を繰り返していました。 
岸辺の崖または落枝の表面に産卵しているようです。 
ガガンボ♀は昼間だけでなく夜も産卵するのですね。 
産卵シーンの全身がしっかり写ってないのが残念です。

関連記事(1、6、14年前の撮影)▶  
ガガンボ♀の打泥産卵飛翔【HD動画&ハイスピード動画】名前を教えて 
苔に産卵するガガンボ♀【名前を教えて】 
地面に産卵するガガンボ♀

その間、夜行性のコウモリ(種名不詳)が水面すれすれを低く飛び回り、着水した瞬間に水を飲んでいます(水浴?)。 
岸辺で目立つ動きをしている(産卵中の)ガガンボ♀がコウモリに捕食されるのではないか?と予想したのですが、無事でした。
コウモリの超音波エコロケーションでは小さなガガンボの存在を検知できないのか、それとも獲物として小さ過ぎるなどの理由で見逃されているのでしょうか?

ところで、此岸付近の水中をよく見ると、黒いオタマジャクシ(アズマヒキガエル?の幼生)がときどき尾を左右にくねらせて遊泳しています。 
昼間は捕食されないよう左岸に密集していたオタマジャクシは、夜になると池の中で分散するようです。
関連記事(同時期の撮影)▶ 山の泉で育つオタマジャクシの大群をすくって見る

2022/09/23

山中の池に飛び込んで獲物を捕食するアカショウビン【野鳥:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 水場の周囲の森に響くアカショウビン♂のさえずり(野鳥)

2022年7月上旬

山中の泉を監視している自動撮影カメラ(トレイルカメラ)に憧れのアカショウビンHalcyon coromanda major)が2日連続で写っていました。 
私の予想通り、池のオタマジャクシを捕食しに通っているようです。 

左岸から池の上に張り出しているイロハカエデの枝に赤い鳥が止まっています。 
ここがアカショウビンのお気に入りの止まり木になっていました。 
止まり木から狙いを付けると、高速で池に飛び込みました。 
アカショウビンが左岸の止まり木から斜め下の水面に飛び込む瞬間を1/3倍速のスローモーションでリプレイすると、流線型の姿勢で赤い弾丸のように突っ込んでいました。 
派手に水飛沫を上げると、すぐに元の止まり木に戻りました。 
アカショウビンが飛び込んだ後の水面には波紋が広がります。 
飛び込み後に止まり木に戻ったアカショウビンは、嘴に黒っぽい獲物を咥えていました。 
獲物はおそらくオタマジャクシ(アズマヒキガエルの幼生)のようです。
関連記事(同時期に撮影)▶ 山の泉で育つオタマジャクシの大群をすくって見る
獲物を枝に叩きつけずに、そのまま飲み込みました。 
魚と違ってオタマジャクシは暴れたり抵抗したりしないからでしょう。
巣で待つ雛に持ち帰って給餌しないで自分で食べたということは、既に繁殖期は終了したのでしょう。 
食後のアカショウビンは嘴を枝に擦り付けてきれいにしました。 
止まり木で尾羽を上下に動かしながら水面を見つめ、次の獲物を探しています。 
水深の浅い池で飛び込み漁をするのは結構な危険が伴うと思うのですが、アカショウビンは易々と繰り返しています。 
モミジの枝に止まったアカショウビンが画角の外で、全身像がしっかり見えないのが残念です。 
捕食行動の間、アカショウビンは鳴き声を発しませんでした。 

黒いオタマジャクシの大群は左岸の岸辺に集結しているので、アカショウビンは左岸の止まり木から真下に飛び込むか、あるいは右岸の止まり木から池に飛び込むべきだと私は思うのですが、素人考えの通りには行動しませんでした。 
アカショウビンにはアカショウビンの都合が何かあるようです。 
逆に、オタマジャクシの昼間の分布が池の中で左岸に著しく偏っているのは、捕食者のアカショウビンからできるだけ隠れようとしているのでしょう。 
捕食圧で自然淘汰された結果、分布が偏ってしまったのかもしれません。 

※ 池に飛び込む水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
一連の捕食行動が分かりやすいように、2日連続で撮れた映像素材の時系列を再構成しました。 

お気に入りの止まり木の真下を探せば、吐き捨てたペリットも落ちていそうです。 
アカショウビンがよく利用する止まり木を狙うなら、トレイルカメラをもう少しだけ左に向けるべきですし、録画時間を1分から2分間に延長すれば、ダイビングの瞬間を撮れる確率が上がりそうです。 
色々と試行錯誤してもっと良い動画を撮りたかったのに、この直後に新しいトレイルカメラの電源部が故障して使えなくなってしまいました。 
雨季で湿度の高い水場という過酷な撮影環境のために、カメラの内部に浸水してしまったようです。 
仕方なく旧機種のトレイルカメラに取り替えようとモタモタしている間に、夏鳥のアカショウビンはこの山林から渡去してしまいました。 
来年までお預けです。 
せっかく導入した新機種のトレイルカメラを短い期間しか使えませんでしたが、充分に元が取れたと大満足。
私は夏にアカショウビンの鳴き声をたまに聞くだけで、自分の目で観察したことが未だありません。
トレイルカメラという文明の利器を使うことで、この山林にアカショウビンが確かに暮らしているという証拠映像を撮ることが出来ました。

山形新聞社『やまがた野鳥図鑑』でアカショウビンについて調べると、
 森林内の小さな沢や池でカエルなどを捕る。捕った獲物は枝に何度かたたきつけてから食べる。 薄暗い森の湖沼で会える。 6月下旬〜7月中旬が特に狙い目。県内では一応、5月下旬〜9月上旬まで見れるらしい。(p87より引用)

ブラックベリーの花で採餌するセイヨウミツバチ♀

 

2022年6月中旬・午前10:20頃・晴れ 

民家の庭に咲いたブラックベリー(=セイヨウヤブイチゴ)セイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。 
吸蜜する蜂の後脚を見ると、花粉籠にごく少量の花粉団子を付けています。 

2022/09/22

川沿いの護岸を夜に出歩き少し木登りする野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事:▶ 川の護岸で夜な夜な餌を探し回る野ネズミ【暗視映像:トレイルカメラ】

2022年7月上旬〜中旬 

川沿いのスロープ状の護岸が獣道として使われています。 
コンクリートのブロックが敷き詰められているのですが、夏はその上に雑草が伸び放題になっています。 
そこに設置した無人センサーカメラ(トレイルカメラ)に夜な夜な写る野ネズミ(ノネズミ)の活動をまとめてみました。 

シーン1:7/7・午前2:30 
画面下から登場します。 (赤い矢印に注目)
水際に立つニセアカシアの幹にトレイルカメラを固定しているのですが、野ネズミはその根元を少し登って姿を消しました。 


シーン2:7/10・午前3:58 (@0:18) 
画面右上隅のコンクリート護岸を右へ走り去りました。 


シーン3:7/12・午前2:28  (@0:27) 
ニセアカシアの根際にあるトンネル(※)から野ネズミが登場したものの、すぐに引き返してしまいました。 


シーン4:7/15・午前3:11・小雨  (@0:43) 
雨がポツポツ降る深夜に画面下を左から走って来た野ネズミが、ニセアカシア根元にあるトンネルに飛び込みました。 


シーン5:7/17・午後23:46  (@0:51) 
ニセアカシア根際のトンネルから出てきた野ネズミが幹を少し登ったものの、結局は地上へ降りました。 
コンクリート護岸の緩斜面をチョロチョロと走って上に登りました。 


※ ニセアカシアの木の根元を見下ろす撮影アングルの映像だけ見ると、根元に野ネズミが出入りする巣穴があるのかと思ってしまいます。 
改めて現場検証すると、事情が飲み込めました。 
トレイルカメラを固定したニセアカシアの根際の土が最近の川の増水によってゴッソリえぐり取られていて、根っこが露出していました。 
そんな状態のニセアカシアが倒伏しないのが不思議ですけど、しぶとく立ち続けています。
野ネズミは根っこの下の空間をトンネルのようにくぐって自由に通行することができるようになりました。 

勉強不足の私は、外見で野ネズミの種類を見分けるのに自信がありません。 
しかし行動面で決定的な違いがあり、木登りできる野ネズミと言えば、小型のヒメネズミApodemus argenteus)ということになります。 
大型のアカネズミApodemus speciosus)でもこれぐらいなら登れるのでしょうか? 
撮れた動画では本格的な木登りとは呼べそうにないので、悩ましいところです。


カバキコマチグモ(蜘蛛)♀♂ペアが同衾する葉巻住居を開けてみると…

 

2022年7月上旬・午後14:35頃・晴れ 

川裏の土手に生えたヨシの葉が四面体の形(三角)に巻かれていました。 
この特徴的な葉巻を少しほどいてみたら、中にはカバキコマチグモCheiracanthium japonicum)の♀♂ペアが潜んでいました。
(カバキコマチグモは)イネ科の植物を折り曲げて住居を作る。ふだんの住居は植物を三角形に折りたたんだ形であるが、♀が産卵用につくる住居はちまき状である。(馬場友希、谷川明男『クモハンドブック』p84より引用)
開封前の葉巻住居の状態も写真か動画で記録しておくべきでしたね。 
開封動画を撮ろうとしたのですが、カメラを構えると両手が使えなくなるので諦めました。 
強力な毒と大きな大顎を持つカバキコマチグモの住居を不器用な片手で開封するのは危険です。 

カバキコマチグモ♂が「何事か」と暴かれた三角葉巻の外に出て来て、周囲の偵察を始めました。 
触肢の先が膨らんでいることから、♂成体です。 
今回の♂個体は黄色いので、同属近縁種のヤマトコマチグモは除外できます。 
住居内には♀が潜んでいました。 

クモに手を噛まれないように注意しながら、ヨシの葉巻を更に開いてみました。 
異変を感じた♂は葉巻の上を走り回り、隣のヨシの葉へ避難してしまいました。 
その一方で♀は葉巻住居に隠れたままです。 
しばらくすると、♂も葉巻住居に戻りました。 

おそらく♂成体は亜成体の♀が脱皮するのを待っているのでしょう。 
その間、ライバルの♂に♀を奪われないように交接前ガードしているのです。 (配偶者ガード)

※ 近くを通りかかった選挙カーの騒音がやかましいので、動画の音声を消しました。 

カバキコマチグモは身近な蜘蛛で、面白い習性が色々とあります。 
飼育下で撮影してみたいテーマがいくつも残っているのですが、今季も忙しくて余力がありません。 
葉巻住居を採集せずにその場に残して帰りました。 
このぐらいの隙間ならカバキコマチグモはじきに糸で綴って葉巻住居を修繕し、再び籠城するはずです。 

後日現場を再訪したら、土手一帯が草刈りされていて、葉巻住居のついたヨシも無くなっていました。 
やはり、思いついたら躊躇せずに採集すべきですね。

2022/09/21

池に何度も飛び込んで水浴する2羽のヒヨドリ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2022年7月上旬
前回の記事:▶ 古池やヒヨドリ飛び込む水の音♪【野鳥:トレイルカメラ】

トレイルカメラを設置した山中の泉に2日連続でヒヨドリHypsipetes amaurotis)が水を浴びにやって来ました。 

シーン1:7/9・午後14:34・晴れ・気温25℃ 
左岸から池の上に張り出したカエデの横枝にヒヨドリが止まっています。 
画角の外ですが、どうやら止まり木で羽繕いしているようです。 
しばらくすると止まり木から池に飛び込み、一瞬だけバシャバシャと水浴しただけですぐに元の止まり木に戻りました。 
「カラスの行水」よりも圧倒的に短い「ヒヨドリの行水」をもう一度繰り返しました。 

1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
水面で広げた翼を羽ばたかせて水飛沫を派手に上げています。 
ヒヨドリが池から飛び去るたびに、余韻のように水面には波紋が広がります。 


シーン2:7/10・午前10:02・晴れ・気温22℃ 
レンズに付着した水滴(雨または朝霧)が未だ乾いていませんが、よく晴れています。 
♀♂つがいと思われる2羽のヒヨドリがまるで競い合うように超時短の水浴を繰り返していました。 
水浴びの合間に休む止まり木は今回も画角の外です。 
止まり木から水場に飛び込みかけてもなぜか思いとどまり、池の上でホバリング(停空飛翔)しただけで止まり木に戻ってしまうことがあります。 
最後は2羽が同時に池の上で停飛したものの、水浴せずに飛び去りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

この池で水浴する野鳥の中で、ヒヨドリだけ異常に警戒心が強い(ように見える)のが不思議です。 
もはやDNAに刻み込まれたヒヨドリ独特の水浴行動になっています。 
もしかして、水が怖いのに我慢しながら水浴しているのかな?
臆病な個体が水場に潜む捕食者に襲われずに生き残ってきた、という自然淘汰を繰り返して進化したのでしょうか? 
捕食圧が無くなっても水浴時間が短いままなのが謎です。

木の旗竿をかじり巣材を集めるキアシナガバチ♀

 

2022年6月中旬・午後14:45頃・晴れ 

郊外の小さな祠の前に立つ旗竿にキアシナガバチ♀(Polistes rothneyi)が止まっていました。 
年季の入った材木(間伐材の細い丸太、樹種はおそらくスギ)の樹皮表面を大顎で薄くかじり取っているようですが、背面からの撮影では肝心の口元がよく見えません。 
側面から撮りたかったのですが、私の経験上、撮影中に下手に移動すると蜂が警戒して逃げてしまうと思い、我慢して撮り続けました。 
キアシナガバチ♀は樹皮を薄く剥ぎ取りながら上から下に移動し、再び上に少し登ってから追加の巣材を採取しました。 
時期的にワーカー♀ではなく未だ創設女王かもしれません。 
最後は左に飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイしても、巣材のパルプ団子は小さくてよく見えません。 

祠の境内では、表面を黒いタールで防腐加工している角材も旗竿を支えるために並んで立ててありました。 
今時珍しい木製の電柱も近くに立っています。 
キアシナガバチ♀はこれらを避けて、プレーン(未加工)な丸太を選び巣材を集めたようです。 
同じ場所に巣材集めに戻って来るだろうと期待してしばらく待機したのですが、蜂は現れませんでした。 
祠の軒下を調べて回ると、フタモンアシナガバチとキアシナガバチの巣が見つかりました。
ただし、さきほど巣材を集めていたキアシナガバチ♀と同一個体かどうか定かではありません。

2022/09/20

水場に着水する前にホバリングする夜行性コウモリ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月上旬・午後22:25・霧・気温19℃
前回の記事:▶ 夜の泉に飛来するコウモリは岸のザトウムシを捕食するか?【トレイルカメラ:暗視映像】

里山の水場を夜な夜な訪れるコウモリ(種名不詳)をトレイルカメラ(無人センサーカメラ)で撮影すると、また一つささやかな発見がありました。 

コウモリは池の水面を掠めるように低く飛んで一瞬だけ着水する行動を繰り返しているのですが、その合間にホバリング(停空飛翔)することがありました。 
着水する前に超音波のエコロケーションで狙いを定めているのでしょうか? 
てっきり水浴または水を飲むための行動だと思っていたのですけど、こうなると水中の獲物(水生昆虫やオタマジャクシなど)を狙っている可能性も復活しそうです。 

それとも、右岸に生えた灌木の葉上に獲物となりそうな虫を見つけたのかな? 
コウモリが灌木ギリギリを飛んだら木の葉が1枚だけ揺れました。(@0:06) 
このとき虫を捕食したのだとしたら面白いのですが、羽ばたきの風圧で揺れただけかもしれません。 
池に少し霧がかかっているため、飛行中にうっかり障害物にぶつかったのでしょうか?  
コウモリは視覚に頼らないはずですけど、超音波エコロケーションが霧の発生に影響されるのか気になります。
霧がもっと濃くなったときにコウモリの飛翔に支障を来すのかどうか、今後も注目していきます。 

後半に飛来したコウモリは別ルートを飛んだ(ホバリングなし)ので、別個体だと思います。 

1/3倍速のスローモーションでリプレイしても(@0:20〜)、コウモリが暗闇での高速飛翔で何をしているのか、いまいち分かりません。 
動画のフレームレートが25fpsでは不十分です。 
ハイスピード動画240fpsは無理でも、せめて60fpsは欲しいところです。 



 
↑おまけの動画 
「Why Bats are Better Than Humans at Dealing with Viruses」by Smithsonian Channel

新型コロナウイルスのパンデミックの発生源がコウモリではないか?と疑われたこともあって、危険なウイルスを媒介するコウモリなんか見つけ次第、駆除・抹殺すべきだと暴論を吐く人がいます。
確かにコウモリは様々なウイルスを保菌していますが、不思議なことにコウモリ自身は症状が出ません。
その理由を科学的に研究することで、ヒトの医学(ウイスル感染の予防や治療)に応用することが期待できます。
中間宿主のコウモリを恐れる人の気持ちも理解できるのですが、コウモリのコロニーを安易に駆除して絶滅させてしまうと、ウイルスと共存する秘密が解き明かされる前に失われてしまい、人類にとって大きな損失です。



 

マイマイガ♀(蛾)飛翔前の準備運動

 

2022年7月上旬・午後15:45頃・くもり 

里山の雑木林でマイマイガ♀(Lymantria dispar japonica)を見つけました。
林床の枯れた落ち葉の上で開いた翅を小刻みに羽ばたかせています。 
この行動は飛び立つ直前の準備運動です。 
大型の蛾や体重の重い蛾は飛翔筋を激しく動かして体温を上げてからでないと飛び立てないのです。 
翅は新鮮で無傷なので、羽化直後なのかな? 
ちらっと見えた腹部が太く、腹端の毛束も残っているので産卵前なのでしょう。

マイマイガ♀の羽ばたきが最高潮に達すると、案の定、飛び立ちました。 
少しだけ飛ぶと、すぐ近くに生えた幼木にぶつかってしがみつきました。 
その幼木を羽ばたきながら登ると、再び飛び去りました。 
私が慌ててレンズをズームアウトしたら、カメラのトラブルが発生して再起動を余儀なくされました。 
マイマイガ♀が飛び回る様子を撮れませんでしたが、近くの広葉樹(樹種不詳)の幹に止まり直しました。 
樹皮が白っぽく、保護色になっています。 
これから♂を性フェロモンで誘引するコーリングを行ったり、産卵したりするのでしょう。 
夕方に照度が下がると、♀はこのように活動開始するのかもしれません。 
(その一方で、♂は朝も昼もひたすら探雌飛翔しています。) 

飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:41)

2022/09/19

夜霧が立ち込める山中の池に現れた謎の野生動物!【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年7月上旬・午後22:00頃・気温20℃ 

トレイルカメラ(無人センサーカメラ)で監視している山中の泉で晩に謎の獣が登場しました。 
夜霧が立ち込めており、レンズが結露して曇っています。
夏でも水温が低い湧き水なので、湿度が高い梅雨時(雨季)には特に霧が出やすくなります。 

得体の知れない謎の野生動物(UMA)が左岸から身を乗り出し、水面に口を付けて飲んでいました。 
すぐに方向転換して左岸に戻り、左の林道へ立ち去りました。 
トレイルカメラの存在に気づいて警戒・逃走したのでしょうか? 
 1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

映像を何度見返しても私には分かりません。 
霧でぼやけているせいか、素人目には体表がツルンとした印象で、毛があまり生えてないように見えます。 
疥癬などの皮膚病に侵された個体とかアルビノ(白毛)ですかね? 
尻尾が長いです。 
赤外線の暗視映像は体色に関する情報が得られないので、何という種類の哺乳類なのか素人には推理するのが途端に難しくなります。 
まさかヌートリア(南米原産) が山地には登ってこないはずですけど、誰かが山に捨てたのでしょうか? 
ホンドテン? ニホンアナグマ? 
ニホンカモシカの幼獣? 
ツキノワグマの幼獣にしては尻尾が長いのは変です。 

正体を見破った達人がいらっしゃいましたら、ぜひとも教えてください。 

※ 前半のみ動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 

柳の樹液酒場でシロテンハナムグリが後脚を上げてコムラサキを牽制

 

2022年6月下旬・午後12:20頃・晴れ
前回の記事:▶ 柳の樹液に集まるコクワガタ♂♀、シロテンハナムグリ、コムラサキ♀♂

同じ柳の別の枝に樹液酒場をもうひとつ発見しました。 
2匹のシロテンハナムグリ(Protaetia orientalis submarumorea)が樹液スポットに頭を突っ込んでいます。 
樹液を吸汁しながらときどき後脚を高々と持ち上げてライバルの接近を牽制しています。 (軽い占有行動)

シロテンハナムグリに牽制されても、2頭のコムラサキApatura metis substituta)は少し離れた位置(アウトレンジ)から長い口吻を伸ばして樹液を吸汁することが出来ます。 
翅を開閉しながら樹液を舐めています。 

この樹液酒場にコクワガタは来ていませんでした。


2022/09/18

捕食しかけたミミズ?を持ち去るハシブトガラス(野鳥)

 

2022年6月下旬・午後16:30頃・晴れ 

低山の山頂にある建物の軒下で2羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が何をしているのか気になってカメラを向けたら、右の個体は慌てて飛び去りました。 
画角の外でカーカーカー♪と澄んだ声で鳴いています。 
左の個体は嘴から黒くて細長い物をぶら下げていました。 
ミミズやイモムシ(※)を捕食したと撮影中は思ったのですが、屍肉をついばんで内臓がぶら下がっている可能性もありそうです。
食べ残しの死骸があるかどうか、現場検証すべきでした。 
居残った左の個体もしばらくすると、獲物を咥えたまま飛び去りました。 
獲物をその場で食べずに持ち去ったということは、親鳥が巣で待つ雛または幼鳥に給餌するためと考えられます。 
それならどうして喉袋に入れて運ばないのか?という素朴な疑問が残ります。 
採食が未熟な幼鳥なのかな? 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 真っ黒なイモムシと言えばハバチの幼虫ぐらいしか私は思いつかないのですが、それにしては大き過ぎる気がします。
 
 ↑おまけの動画:
「3D-printed tweezers based on crow beaks are more dexterous」

ウツボグサを訪花するオオチャバネセセリ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年7月上旬・午後16:20頃・くもり 

里山を下山していると、山道沿いに咲いたウツボグサの群落でオオチャバネセセリ♀(Zinaida pellucida)が訪花していました。 
翅をしっかり閉じて吸蜜しています。
関連記事(14年前の撮影)▶ ウツボグサの花蜜を吸うオオチャバネセセリ
ウツボグサの花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:30〜) 

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