2014年4月中旬
橋の下でカワラヒワ(Carduelis sinica)が何かを啄んでいました。
飛び去った後で採食メニューを調べに近寄りました。
(昨秋の芋煮会シーズンに?)誰かがバーベキューをした後に捨てた木炭が橋脚の辺りに散乱していました。
カワラヒワが好む植物の種子が混じっているようには見えません。
野鳥が炭を食べる行動を知らなかったので、とても驚きました。
スクープ映像が撮れたかと興奮しつつネット検索で調べてみると、鳥の飼料に炭を配合したものが売られていました。
こちらの通販サイトによると、炭の効能として
元気を生み出し、整腸効果に。
自然では、鳥たちは自然の木炭を探し求めます。それは木炭が健康を作り、整腸効果にすぐれているからです。
木炭には多くの樹木のミネラル・有機成分が含まれています。
ただし、あげすぎると、鳥さんに必要な栄養分まで吸収してしまいます。
他にも参考サイト:その2、その3。
インコなど鳥を飼っている人には別に珍しくないのでしょう。
鳥の食性の違い(種子食、昆虫食など)によって炭を食べる要求性の有無があるのですかね?
飼い鳥はともかく、自然界の野鳥はどこで木炭を見つけてくるのでしょうか?
山火事や落雷の跡は滅多に無いはずです(きわめて局地的)。
炭焼き小屋の近くやゴミ捨て場など、とにかくヒトが木を燃やして捨てる活動に依存するしか無いような気がします。
食用の炭はヒトに向けても民間療法や健康食品として売られていました。
2014年4月中旬
日当たりの良い山道でヒオドシチョウ(Nymphalis xanthomelas japonica)が地面に止まって日光浴していました。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
複数個体を撮影。
越冬明けで翅が傷んでいる個体も見受けられます。
飛び回ってもしばらくすると大体同じ場所に着陸します。
縄張りがあるのでしょうか?
残雪を舐めるかどうか興味があったのですが、どうも雪の上には止まらないようです。
(体温が下がるから当然か…。)
2014年4月上旬
魚露目8号という名前の魚眼レンズを買ってみたので、カメラ(Panasonic LUMIX DMC-FZ200)に取り付けて試し撮りしてみました。
被写界深度が深いので小さな虫と同時に背景を写し込める、という触れ込みです。
山裾で残雪の上を活発に歩き回るカワゲラの一種?を接写してみました。
有翅なので、セッケイカワゲラではありません。
映像後半に登場するガードレールに居たのは別個体です。
飛び立つ瞬間を撮り損ねてしまいました。
カメラの目線を雪面まで下げて撮ると、確かに魚眼効果を生かして遠くの背景まで写せました。
ただし、従来のマクロレンズと比べて画質が落ちることと色の滲みが気になります。
カメラの設定をどこかいじったら多少は改善されるのかな?
レンズの着脱が面倒臭いのもネックです。(通常の使い方からレンズフィルターごと外さないといけない)
もっと練習しないと、使い道というか適した被写体がよく分かりません…。
例えば羽ばたいて飛び去る虫のハイスピード動画に使えるかな?と期待しています。
2014年4月中旬
田んぼの隅に積み上げられた籾殻の山でホオジロ♂(Emberiza cioides)が採食に来ていました。
残念ながら籾殻を一回啄んだだけで他の鳥が飛来し、驚いたホオジロ♂は逃げてしまいました。
2013年5月下旬
3月下旬に泥巣を発掘して採集したオオフタオビドロバチ(Anterhynchium flavomarginatum)の前蛹を飼育していました。
ドロバチの仲間は前蛹のステージで休眠越冬します。
室温に放置しておいても季節外れに休眠が解けることはないことにいつも感心します。
この日、前蛹#3が蛹化していることに気づきました。
残る前蛹は2匹。
前蛹が脱皮して蛹化する過程をどうにか記録したいと考え、微速度撮影してみました。
蛹化(脱皮)の兆候を知らないので、愚直に監視を続けるしかありません。
確か雄性先熟なので、残りが♀だとしたらすぐに蛹化するとは限りません。
10秒間隔のインターバル撮影でほぼ丸一日(22時間5分)、監視してみました。
大量の連続写真を素材に早回し映像を制作しました。
2つの容器を同時に監視するのは面倒なので、途中から2匹の前蛹を同じ容器に移しました。
残念ながら蛹化の瞬間は撮れませんでした。
退屈な映像ですけど、じっとしている前蛹がときどき自発的に蠕動運動する様子が捉えられていました。
このテーマに専念できるカメラがあれば良いのですが(WEBカメラ等)、限られた機材でやりくりしているので他の撮影に忙しくなると打ち切りになりました。
来季の宿題です。
撮影のために一日中照らし続けたのが蜂の子の体内時計を乱して良くないのかもしれません。
自然界では真っ暗な泥巣内で暮らしているオオフタオビドロバチの前蛹にとって眩しい光がストレスになっていても不思議ではありません。
育房を模したプラスチックの容器は100円ショップの化粧品コーナーで買ったもので、直径30mm。
▼飼育記録の続きはこちら▼
羽化したオオフタオビドロバチの初飛行【ハイスピード動画】
2014年4月上旬
平地の溜池でツバメ(Hirundo rustica)の群れが虫捕りに集まっていました。
水面すれすれで素早く飛び交います。
映像後半は、空中で虫を捕食する秘技「燕返し」を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
その間、岸辺近くの水面に浮かんだカルガモがのんびり進み、同じ鳥類でも静と動の動きが対照的です。
ちなみに岸辺のサクラの幹にユスリカなどが大量に集まり、蚊柱を形成していました。
溜池から羽化した成虫が水辺で飛び回っているのでしょう。
2014年3月下旬
ハクセキレイ(Motacilla alba lugens)が住宅地の電線に止まって鳴いていました。
すぐに逃げられてしまい残念。
地鳴きは「チュチン、チュチン」、飛翔時は「チチッ、チチチッ」と鳴く。(wikipediaより)
2013年9月下旬
道端の畑でエンマコオロギ♀(Teleogryllus emma)がカボチャの花に来ていました。
腹部が大きく膨らんだ中には卵が一杯に詰まっていそうです。
以前、エンマコオロギを飼っていたときは南瓜の実の切れ端を給餌していたことを思い出しました。
▼関連記事▼
カボチャを食べながら鳴く♪エンマコオロギ♂
野生のコオロギがカボチャの花弁や花蜜を採食するのかどうか興味があって撮り始めたのですが、ただウロウロしていただけでした。
隠れ家として花筒に侵入することもありませんでした。
もう少し粘ればよかったかな?
2014年4月中旬
平地の住宅地でカワラヒワ♂(Carduelis sinica)が電線に止まって頻りに鳴いています。
車が通り過ぎる間は鳴き止んでいるのが興味深く思いました。
同種間のコミュニケーションとして鳴いている声が騒音でかき消されて伝わらない間は休んでいるのでしょうか?
単に車を警戒したり緊張したりしているのですかね?
『スズメの少子化、カラスのいじめ:身近な鳥の不思議な世界』p169によると
3月になると♂はビーンと濁った声を出すようになるが、これが♂の囀り。(中略)もっともカワラヒワの♂はビーンだけでなく、キリリ、コロロも複雑に混ぜてリズミカルにも歌う。これはちょっとカナリアを思わせるが、じつはカナリアは同じアトリ科というグループなのだ。
同じ日の撮影ですが、映像の前後半で別個体。
【追記】
日本野鳥の会『みる野鳥記3:カワラヒワのなかまたち』を読むと、驚きの事実が書かれていました。
カワラヒワも、春になると、よくさえずります。でも、カワラヒワの場合、相手を探して、結婚相手を決めるのは、実は秋。春、さえずっているのは、秋に相手を決められなかったり、きびしい冬をこす間に、相手が死んでしまった♂です。 (p34より引用)
カワラヒワ♂のさえずりを声紋解析してみる
いつものようにオリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから鳴いている部分を切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
各図の中央付近(t=4〜5秒)の強い声紋がビーン♪(ジューイン♪)という鳴き声。
その前後はキリリコロロ♪
外付けマイクで録音したのに、いまいちきれいな声紋を得られませんでした。
ノイズの多い街中では集音マイク(パラボラ)が必要なのかもしれません。
下の2図は、ビーン♪(ジューイン♪)を連発して鳴いていた例です(別個体)。
2013年7月下旬
平地の堤防に咲いたアカツメクサ(ムラサキツメクサ)の群落でクロマルハナバチ(Bombus ignitus)のワーカー♀が訪花・吸蜜していました。
後脚にオレンジ色の花粉団子を運んでいます。
花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
2014年4月上旬
平地で道端の潅木に止まったホオジロ♂(Emberiza cioides)が縄張り宣言で鳴いています。
胸を膨らませ、喉を上げて高らかに囀ります。
上田啓介『鳥のなわばりを描く』によると、
ホオジロなどでは、♂は一度なわばりを確立すると、数年にわたって(おそらくその個体の生涯)なわばりを維持することが知られています。 (『動物たちの気になる行動〈2〉恋愛・コミュニケーション篇』p20より引用)
今回はカメラの内蔵マイクではなく、最近買った外付けのステレオ・マイクを接続して録音しました。
確かに音質やステレオの臨場感は向上しましたけど、せっかく動画を撮ってもマイクの電源を入れ忘れるという痛恨のミスを犯しがちです。
自戒を込めて失敗例をブログ限定で公開します↓。
ホオジロ♂がカメラを向いて鳴いてくれて映像としてはこちらが優れているのに、まさかの無音でした…。
ミスに気づき慌てて引き返して撮り直したのが上の映像です(Take2)。
外付けマイクを使うもう一つの利点として、動画を撮りながらズームするときに拾うノイズが軽減しました。
ホオジロ♂のさえずりを声紋解析してみる
オリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから、鳴いている部分を切り出してスペクトログラムを描いてみました。
風切り音のノイズのせいで、あまりきれいな声紋は得られませんでした。
私が真似事で解析した声紋には16,000Hz以上の高音域(非可聴域)が不自然にカットされている点がいつも気になっていました。
外付けマイクに変えても同じ症状でした。
従ってこれはマイクの性能によるものではなく、動画として録音する際の不可逆圧縮(ac3コーデック)による副作用(カメラの仕様)であることがはっきりしました。
動画の音声を無圧縮PCM(あるいは可逆圧縮形式)で録音するオプションがあれば良いのですけど、私のカメラにはありません。
そんなマニアックな需要は無いのですかね?
これから本格的に声紋解析をやろうと思ったら、仕方がないので無圧縮PCMで録音するサウンドレコーダーを別途購入して、外付けマイクに接続する必要がありそうです…。
2013年9月中旬
里山の林道(砂利道)でムシヒキアブ科の一種と思しき虻が交尾していました。
シオヤアブの交尾とは異なり、♂が♀の背中にマウントしながら交尾器を結合しています。
同定用に採集したり高画質の写真を撮ったりする間もなく、連結したまま飛んで逃げられました。
アリがちょっかいを出したせいです。(お邪魔虫め…。)
2014年4月上旬・室温19℃
夕方に室内で徘徊する全く見慣れないクモを捕獲しました。
体長は5mm。
図鑑で調べてみると、ヒラタグモ(Uroctea compactilis)の幼体のようです。
とりあえずプラスチック容器(苺のパック容器)に入れてみると、容器の隅で壁面をよじ登ろうとするも、つるつる滑って全く登れません。
これは3爪類(造網性クモ)の特徴です。
容器内で仰向けに転ぶと自力では起き上がれません。
やがて疲れたのかクモは動かなくなりました(休息)。
ヒラタグモと言えば特徴的な形状(「壁銭」)の住居網に潜んで獲物を待ち伏せしている※印象ですが、網から離れて徘徊しているのを初めて見ました。
どこか室内で越冬していたのでしょうか。
※ かなり昔に室内で撮ったヒラタグモ幼体の網の写真を貼っておきます。
2014年3月下旬
越冬明けのキタテハ(Polygonia c-aureum)が、ようやく雪解けした堤防で日光浴していました。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
普通のHD動画に撮ると(映像前半部)、羽ばたきは速過ぎて見えません。
複数個体を撮影。