2023年10月中旬・午後12:35頃・晴れ
翅を半開きにしたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。
秋風が強く吹いてカタバミの花が揺れると、ヤマトシジミ♀は翅を閉じます。
ルリシジミ♂(Celastrina argiolus)と迷ったのですが、ヤマトシジミ♀で大丈夫でしょう。
翅表の斑紋からヤマトシジミの♀と判明。
実は私にとって、ヤマトシジミはちょっと珍しい(馴染みの薄い)蝶なのです。
この2種類の見分け方をPerplexity AIに質問したところ、私の知らなかった(手持ちの図鑑に載ってなかった)見分け方も教えてくれました。
3. 目の色(複眼): - ヤマトシジミ:グレーまたは褐色です[1][4]。 - ルリシジミ:黒色です[1][4]。
8. 触角:ルリシジミは触角の先が黄色です[1]。
カタバミはヤマトシジミ幼虫の食草なのですが、この成虫♀は花から花へ飛び回るだけで、産卵行動を始めてくれませんでした。
後半は、訪花中に半開きの翅を互いに擦り合わせるように動かしました。(@1:30〜)
シジミチョウ科で後翅に尾状突起がある種は、それを動かして自分の触角だと天敵(捕食者)に誤認させる自己擬態をします。
ヤマトシジミの翅には尾状突起も眼状紋もありませんが、自己擬態行動の前適応段階にあるのではないか?と私は推測しています。
逆に、ヤマトシジミでは尾状突起と眼状紋が退化した可能性も考えられます。
それとも、後翅を擦り合わせる行動は、シジミチョウ科で何度も独立に進化したのでしょうか?
後翅を擦り合わせる動きを司る運動神経回路のエボデボ(進化発生生物学)を研究するのが王道ですけど、いかにも大変そうです。
日本産シジミチョウ科79種の分子系統樹が調べられていれば、とりあえず私の仮説が検証できそうです。
この疑問を長年抱いていたので、PerplexityやGeminiのAIに相談してみました。
残念ながら、今のところ網羅的な分子系統樹は描かれていないようです。
現状では、ムラサキシジミ属の一部、シルビアシジミ属、フジミドリシジミ属などで部分的な分子系統樹が調べられているだけなのだそうです。
ヤマトシジミ♀が花から飛び立つ瞬間を狙ってハイスピード動画に切り替えたら、途端に飛んでくれなくなりました。
最後は物を投げつけて無理やり飛び立たせたのですけど、撮影に失敗しました。(映像なし)
余談ですが、カタバミについて最近ちょっと面白い研究結果が報告されました。
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今回私が観察したカタバミは郊外の住宅地の道端にあった群落ですけど、葉は青々としており(緑色)、赤くはありませんでした。
つまり、当地は幸い自然度が比較的高く保たれヒートアイランドがまだ進行していないことが分かります。
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