2019/04/13
針葉樹の梢で休むチゴハヤブサ(野鳥)
2018年10月中旬
針葉樹(樹種不明)の高木でチゴハヤブサ(Falco subbuteo)が1羽休んでいました。
梢の枯れた横枝に止まり、こちらを向いてキョロキョロ見回しています。
この日は生憎、安物のハンディカムしか持参しておらず、ズームの倍率不足でした。
かなり遠いのですが、下腹部が赤っぽい茶色なので、間違いなくチゴハヤブサでしょう。
いつも止まり木として利用しているお気に入りのヒノキの高木とは別の木に珍しく止まっており、いつもと逆の方角から撮りました。
この辺りでチゴハヤブサの姿を見かけたのは、この日が最後でした。
ただ遠くの樹上に居るのを通りすがりに撮っただけのスナップショットですし、映像のクオリティも低いので、ブログ限定で公開しておきます。
しかし定点観察してきた今季の終見日ということで、私にとっては資料的な価値があるのです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
手ブレ補正処理すると、被写体の周囲がグニャグニャと歪んでしまいます。
脱皮直後のマメドクガ(蛾)幼虫による海老反り起毛体操
マメドクガの飼育記録#5
▼前回の記事
マメドクガ(蛾)幼虫の脱皮【10倍速映像】
2018年10月中旬
脱皮を済ませたばかりのマメドクガ(Cifuna locuples confusa)の幼虫が謎の運動を繰り返しています。
その場で海老反りになり、左右にのたうち回るのです。
この動きで新しい毛束が立ってきました。(起毛運動と勝手に命名)
こんな奇妙な動きをこれまで見たことがなかった私は、もしかすると脱皮に失敗して歩行異常を来したのか?と少し心配になりました。
脱皮中の脆弱・無防備な幼虫を私の不注意で床に落としてしまったという罪悪感がありました。
その衝撃の後遺症でしょうか?
しかし、しばらくすると徘徊を始めたので、一安心。
ピンセットでそっと摘んでクズの葉に戻してやりました。
葉裏に隠れて落ち着いたと思いきや、その場でのたうち回る運動を再開しました。
頭部の毛束を自分の背中に擦り付けています。
脱皮直後は白かった頭楯の黒化が進み、もう真っ黒になっていました。
私は毛虫の飼育経験があまり無いのですけど、以前観察したオビガ幼虫は脱皮直後にこのような起毛運動はやりませんでした。
▼関連記事
オビガ(蛾)終齢幼虫への脱皮
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#6:マメドクガ(蛾)幼虫の徘徊運動
マメドクガ(蛾)幼虫@クズ葉裏:脱皮後 |
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チョウ・ガ(鱗翅目),
化粧,
発生
2019/04/12
川の倒木で羽根を広げて乾かすカワウ(野鳥)
2018年9月下旬
▼前回の記事
川の倒木で羽根を乾かしながら脱糞するカワウ(野鳥)
ニセアカシアの木が岸から倒れて川を横切る丸木橋のようになっています。
よく晴れた午後、その倒木に1羽のカワウ(Phalacrocorax carbo hanedae)が下流を向いて止まっていました。
黒い翼を大きく広げ軽く扇いでいるのは、潜水漁の後で水に濡れた羽根を日光で乾かしているのでしょう。
背中を南に向けています。
下流を向いた顔はあちこちを見回しています。
やがて大きな翼を一度は畳んだのですが(@2:16)、すぐにまた広げました。
カワウが翼を広げると1mを越えるらしい。
(『大都会を生きる野鳥たち』「岐路に立つカワウの集団営巣地」の章p216より)
中川雄三『水辺の番人 カワウ (月刊たくさんのふしぎ2017年11月号)』によれば、
「カワウの羽は、ふつうの鳥の羽とちがいます。ふつう、水鳥の羽はよく水を弾きますが、カワウの羽は油分が少なく、水がしみこみやすくなっています。水がなじむことによって潜りやすく、まるで特別なスイミングスーツを着ているようなものなのです。でも、水がしみこむので、いちど潜ったら乾かさないといけません。水辺で大きな翼を広げている独特の姿は、いったん水がしみこんだ羽の水切りをして、体を軽くしたり、体温を上げ、つぎに飛びやすくするための準備をしていたのです。」(p18-19より引用)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ニラの花蜜を吸うベニシジミ春型
2018年10月中旬
農村部の道端に咲いたニラの群落で春型のベニシジミ(Lycaena phlaeas daimio)が訪花していました。
意外にもこの組み合わせは初見です。
秋の日差しを浴びて翅を半開きに広げ、その場でクルクルと回りながら吸蜜しています。
蜜源(ニラの小群落)のすぐ横には、幼虫の食草となるギシギシ?(スイバ?)が生えていました。
翅表に鮮やかな紅色の部分が多いのは春型です。
暑い夏が終わり秋になると、翅表が黒っぽい夏型の個体は見られなくなります。
秋に見かけても秋型とは呼ばないらしい。
キタテハには秋型があるのに不思議です。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ベニシジミ春型@ニラ訪花吸蜜 |
ベニシジミ春型@ニラ訪花吸蜜 |
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チョウ・ガ(鱗翅目),
訪花
2019/04/11
池で採食するハシビロガモ♀(野鳥)
2018年10月中旬
▼前回の記事
池のハシビロガモ♀(野鳥)
2羽のハシビロガモ♀(Anas clypeata)が互いに寄り添うように溜池の水面を泳ぎ回っています。
1羽が水面にプカプカ浮いていた黒くて丸い物体を嘴で咥えて拾い上げました。
もう1羽も興味を持って近寄ってきたものの、争奪戦にはなりませんでした。
水に浮くぐらい比重の軽い木の実のようですが、固くてハシビロガモの嘴では砕いて食べることができず、諦めて吐き捨てました。
素人目には何となくクルミ(あるいはトチ?)の実のように見えたのですけど、池畔にクルミの木は生えていません。
ハシビロガモは嘴の形が独特で、平べったくて大きなヘラのようです。
やがて、別な採食法を披露してくれました。
水面を遊泳しながら水中のプランクトンを嘴で濾し取って食べ始めました。
2羽のハシビロガモ♀は互いに離れないように一緒に行動しています。(母娘なのかな?)
カルガモも登場しますが、2種の鴨は互いに干渉することはありませんでした。
『フィールド版カモ類の観察:身近な水鳥の観察ガイド』でハシビロガモの食性について調べると、
集団でくるくる回りながら水面ちかくの植物プランクトンを濾しとる。ハシビロガモのくちばしはブラシのようになっていて、プランクトンを濾しとり易くなっている。あまりしないが、逆立ちをして水草を食べることがある。(p14より引用)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
その後もときどきこの池を見に行ったものの、ハシビロガモは居なくなってしまい、二度と会えませんでした。
おそらく渡りの途中で中継地としてこの池に立ち寄り、一時的に翼を休めていただけなのでしょう。
♂に出会えなかったのが心残りです。
ハシビロガモ♀2(野鳥)@溜池+プランクトン採食 |
ハシビロガモ♀(野鳥)@溜池+木の実を味見 |
ハシビロガモ♀2(野鳥)@溜池+水面遊泳 |
2019/04/10
ナツアカネ♂の縄張り占有行動【HD動画&ハイスピード動画】
2018年10月中旬
湿地帯の端に生えた柳の灌木にナツアカネ(Sympetrum darwinianum)の成熟♂が止まっていました。
翅を深く下ろして休んでいる間も大きな複眼で上空を油断なく見張っていて、頭部全体がグリグリと動きます。
どうやらこの止まり木を中心とした縄張りを張っているようで、飛び立ってもすぐにまた同じ場所に舞い戻ってきます。
昆虫の飛翔シーンを撮る際に私はよく物を投げつけて強引に飛び立たせることがあるのですが、今回は赤トンボが自発的に飛び立つまで辛抱強く待ちます。
止まり木に離着陸を繰り返す様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:16〜)
スローモーションで見ると、ナツアカネ♂は頭部が動いて狙いを定めてから、そちらの方向へ飛び立っています。
飛行中は畳んでいた脚を広げて着地します。
▼関連記事(4年前の撮影)
稲穂に離着陸するナツアカネ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】
ナツアカネ♂が毎回飛び立った理由は、もっと引きの映像で記録しないとよく分かりません。
交尾相手となる♀が飛来するのを待ち構えているはずなので、それらしき飛影が上空を横切ったのを見てスクランブル発信したのかもしれません。
冒頭のシーンでは止まり木に戻ってきたナツアカネ♂が口をモグモグと動かしていました。
おそらく微小の昆虫を空中で捕獲し、すぐに食べてしまったのでしょう。
捕食(らしき)シーンが撮れたのはこの1回だけでした。
wikipediaの解説によると、
(ナツアカネの)成熟した雄は水域近くに縄張りを持つようになるが、本種は明確な縄張りの範囲を持たず、すぐに場所を変える。
図鑑『ネイチャーガイド日本のトンボ』でナツアカネの項目を参照すると、
成熟♂は水辺の植物に静止して♀を待ち、他の♂が近づくと追尾するが、はっきりした縄張り性はみられない。 (p375より引用)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
余談ですが、赤とんぼが止まった小枝の又の部分にイラガの空き繭が見えます。
繭の上端部に丸い穴が開いているのは羽化した跡です。
撮影地点は池や川の畔ではなく柳の林縁で、ナツアカネ♂は舗装された歩道の方を向いて止まっていました。
近くに♀が産卵できるような水はありませんでした。
ただし、私が座るためにキャンプ用の銀マット(クッション)を近くの歩道に広げていたので、それが反射してトンボの目には産卵可能な水溜りに見えた可能性があります。
トンボが誤認したとしたらそれはそれで面白いので、改めて検討(実験)してみます。
ナツアカネ♂:側面@銀マット |
2019/04/09
樹上で休むチゴハヤブサ(野鳥)
2019/04/08
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫の尺取り運動と命綱の役割
2018年10月中旬
湿地帯に生えた柳の灌木(種名不詳)で縦縞模様の尺取り虫を見つけました。
初めはトビネオオエダシャク(Phthonosema invenustarium)の幼虫だと思ったのですが、どうですかね?
この個体は頭楯全体が黒いことから、例えばヒトスジマラダエダシャクの幼虫にも似ていますが、ホスト(ニシキギ科)が違うので悩みます…。
ひょっとすると、クロマダラエダシャク(Abraxas fulvobasalis)の幼虫なのでしょうか?(ホストは柳!)
Abraxasの成虫は確かにこの辺りでよく見かけます。
尺取り運動で歩き回る際に口元から細い絹糸を引いて、あちこちに付着させているのが見えます。
秋風で揺れる柳の葉縁で方向転換に失敗した幼虫は、滑落してしまいました。
命綱の絹糸で宙吊りになった幼虫は、口器と胸脚を使い糸を(絡め取るように)手繰り寄せながら力強く登り返しました。
こうした命綱は、徘徊性クモの「しおり糸」と同じ機能ですね。
その後もなぜか再び滑落したのですが、なんとなく自発的に落ちたようにも見えました。(私の勝手な印象)
採集しようか迷いましたが、本種は繭は紡がないらしいので、(動画ブログのネタとしては)飼育してもあまり面白そうではありません。
それでも、幼虫が柳の葉を食べるシーンを記録するべきですね。
また、しっかり同定するには成虫を羽化させる必要があるので、いつか飼育にチャレンジします。
▼関連記事(7年前にほぼ同じ場所の柳でマクロレンズ接写)
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫の尺取歩行
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫:側面@柳葉裏 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫:側面@柳葉裏 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫:背面@柳葉裏 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫@柳枝葉+尺取り運動 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫@柳枝葉+尺取り運動 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫@吐糸宙吊り |
2019/04/07
飛翔前に脱糞するノスリ(野鳥)
2018年10月中旬
田んぼが広がる山麓の農村部で、刈田の方から飛来した猛禽類が電柱の天辺にフワリと着陸しました。
ノスリ(Buteo japonicus)です。
顔が痒いのか、おもむろに片足を持ち上げ爪で顔を掻きました。
身震いすると嘴で羽繕いを始めました。
急に尾羽根を持ち上げ、白いペンキのような液状便を後方へ大量に噴射!
飛び立ち前に脱糞するのはよく見られる行動ですが、軽量化のためでしょう。
羽ばたきと滑翔を繰り返しながら飛び去る勇姿を我ながら上手く流し撮りできました。
排便および飛び立ちのシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
▼関連記事(4年前の撮影)
ノスリ(野鳥)の排泄と飛び立ち【ハイスピード動画】
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ノスリ(野鳥)@電柱 |
ノスリ(野鳥)@飛翔 |
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