2018年10月中旬
湿地帯に生えた柳の灌木(種名不詳)で縦縞模様の尺取り虫を見つけました。
初めはトビネオオエダシャク(Phthonosema invenustarium)の幼虫だと思ったのですが、どうですかね?
この個体は頭楯全体が黒いことから、例えばヒトスジマラダエダシャクの幼虫にも似ていますが、ホスト(ニシキギ科)が違うので悩みます…。
ひょっとすると、クロマダラエダシャク(Abraxas fulvobasalis)の幼虫なのでしょうか?(ホストは柳!)
Abraxasの成虫は確かにこの辺りでよく見かけます。
尺取り運動で歩き回る際に口元から細い絹糸を引いて、あちこちに付着させているのが見えます。
秋風で揺れる柳の葉縁で方向転換に失敗した幼虫は、滑落してしまいました。
命綱の絹糸で宙吊りになった幼虫は、口器と胸脚を使い糸を(絡め取るように)手繰り寄せながら力強く登り返しました。
こうした命綱は、徘徊性クモの「しおり糸」と同じ機能ですね。
その後もなぜか再び滑落したのですが、なんとなく自発的に落ちたようにも見えました。(私の勝手な印象)
採集しようか迷いましたが、本種は繭は紡がないらしいので、(動画ブログのネタとしては)飼育してもあまり面白そうではありません。
それでも、幼虫が柳の葉を食べるシーンを記録するべきですね。
また、しっかり同定するには成虫を羽化させる必要があるので、いつか飼育にチャレンジします。
▼関連記事(7年前にほぼ同じ場所の柳でマクロレンズ接写)
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫の尺取歩行
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫:側面@柳葉裏 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫:側面@柳葉裏 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫:背面@柳葉裏 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫@柳枝葉+尺取り運動 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫@柳枝葉+尺取り運動 |
クロマダラエダシャク(蛾)幼虫@吐糸宙吊り |
0 件のコメント:
コメントを投稿