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2018/11/10

オビガ(蛾)成虫♂aの羽化【60倍速映像】



2018年8月下旬・午後20:14〜22:09・室温26℃

オビガ(蛾)の飼育記録2018年#5


オビガApha aequalis)の終齢幼虫aが飼育下で繭を紡いでから36日後(蛹化日は不明)の夜、遂に成虫の羽化が始まりました。
外は久しぶりの雨が降り続き、涼しい日でした。
気温の低下で夏から秋になったのを感じて羽化するのですかね?
オビガ成虫が繭からどうやって脱出するのか、興味がありました。
カイコのように繭の絹糸を消化酵素(コクナーゼ)で溶かしながら脱出するのか、それとも出口を押し破るだけなのかな?
しかし私が気づいたときには、既に新成虫が繭から抜け出た後でした。
プラスチック容器の壁面を登ろうとして滑り、ひっくり返ってもがいていました。
止まり木として割り箸を急いで差し出してやると、素直に登り始めました。
翅が未だ縮んだ状態で胴体よりも短く、全身がやや湿っているように見えました。

割箸の天辺に落ち着くと早速、しわくちゃの翅を伸ばし始めました。
ハンディカムで慌てて撮った前半パートは6倍速の早回し映像でご覧下さい。

後半は三脚を立てて撮った翅伸展の様子を60倍速の早回し映像でご覧下さい。(@0:39〜)
翅が伸び切ると翅を小刻みに震わせ、軽く羽ばたくようになりました。
やがてしっかり閉じた状態で乾かします。
自然界でオビガの翅裏を見ることはまず無いので、珍しい光景でした。
最後に翅を広げ、見慣れた姿勢で静止しました。
チョウの羽化では翅伸展しながらゼンマイ状の口吻をくるくると曲げ伸ばして1本の管状に繋げるのですが、オビガは口吻の動きがありませんでした。
顔を接写すると、成虫の口吻は退化しているようです。
この個体はなぜか羽化液(蛹便)を排泄しませんでした。

触角が羽毛状で翅表の色が濃いので、どうやら♂のようです。
オビガも他の多くの昆虫類と同じく雄性先熟なのでしょうか?

触角の櫛歯は♂の方が少し長い. (中略)色彩の濃淡には変異があるが, ♀は一般に淡色で大きいことが多い. (Digital Moths of Japanデータベースのオビガの項目より引用)


つづく→#6:暗くすると元気に飛ぶ夜行性のオビガ♂(蛾)


オビガ(蛾)成虫♂a:背面@割箸+羽化直後
オビガ(蛾)成虫♂a:側面@割箸+羽化直後
オビガ(蛾)成虫♂a:腹面@割箸+羽化直後
オビガ(蛾)成虫♂a:顔@割箸+羽化直後
オビガ(蛾)成虫♂a:左触角@割箸+羽化直後

2018/11/01

繭を紡ぐオビガ(蛾)終齢幼虫d【100倍速映像】



オビガ(蛾)の飼育記録2018年#3


▼前回の記事
オビガ(蛾)終齢幼虫への脱皮

2018年7月下旬・午後23:05〜午前7:24・室温30〜31℃、湿度56〜59%


飼育中のオビガApha aequalis)終齢幼虫dが食欲を失い盛んに徘徊を始めました。
営繭場所を探索するワンダリングです。
4年前の飼育時には、ティッシュペーパーの空き箱(ボール紙製)に終齢幼虫を閉じ込めて繭を作らせましたが、反省点が残りました。
やや狭いぐらいの空間に閉じ込めた方が失敗なくスムーズに営繭してくれだろうと思い、今回はプラスチック容器を仕切った4×4×3.5cmの繭棚に閉じ込めてみました。
プラスチック容器の内壁は滑らかでツルツルしているので、幼虫が足場糸を張り易いように、予め全面に紙を貼っておくことにしました。
幼虫が吐く白い絹糸が見易いように、本当は背景を黒くしたいところです。
しかし手元に黒い紙が無かったので、急遽ありあわせの茶封筒を切って使いました。
糊や接着剤を使うと、その匂いを幼虫が嫌がるかもしれないと思い、両面テープで張り付けました。
天井だけ観察用の窓として半透明のプラスチックのままにしておきました。
途中からは天井部の蓋を開けても幼虫は脱走せずにそのまま営繭を続けてくれました。

午前11:21にオビガ終齢幼虫dをこの繭棚に閉じ込めてみました。
しかし日中は幼虫に動きがなく、繭を紡いでくれません。
室温が高過ぎて夏バテ状態なのでしょうか?
暗くならないと営繭しないのかな?
もしかすると食草のタニウツギの葉片を入れてやれば、その匂いで幼虫は安心したかもしれません。
夜になっても進展がないので、照明を当てずに真っ暗でやや涼しい別室にしばらくそっと放置しておきました。

午後23:00に様子を見るとようやく繭を紡ぎ始めていたので、微速度撮影を開始。
100倍速の早回し映像をご覧下さい。
営繭運動はかなり緩慢で、しかも休み休みやっています。
繭内で方向転換する際に長い抜け毛が繭に編み込まれています。
繭棚の隅っこで褐色の繭が完成しました。
なぜか周囲の仕切りに対してやや斜めに繭が作られました。

(繭の長軸が水平になっていません。)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

【おまけの映像】



↑早回し速度を少し落とした60倍速映像をブログ限定で公開しておきます。

つづく→#4:オビガ(蛾)繭cの採集


オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭準備
オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭
オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭
オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭
オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭
オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭
オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭
オビガ(蛾)終齢幼虫d@繭棚+営繭

2018/10/27

脱皮前の眠で微動だにするオビガ(蛾)亜終齢幼虫【100倍速映像】



2018年7月下旬

オビガ(蛾)の飼育記録2018年#1


4年前にオビガを幼虫から飼育したものの、ヤドリバエに寄生されていたせいで成虫まで育ちませんでした。
成虫の羽化まで見届けることを目標に、飼育に再チャレンジしてみます。
里山の林道沿いに生えたタニウツギ灌木を見て歩き、オビガApha aequalis)の幼虫を計5頭も採集してきました。(a〜e)


オビガ(蛾)幼虫@タニウツギ葉:林道脇
オビガ(蛾)幼虫@タニウツギ葉:林道脇

3日後、そのうちの1頭がタニウツギの葉裏にぶら下がり、動かなくなりました。
実際は葉表なのですが、採取してきたタニウツギの枝を水差しにしたら葉の裏表が逆になってしまいました。

(採取してきたのが斜め下に伸びる横枝だったので、こうなりました。)
この個体eはほとんど白毛なので、中齢(亜終齢)と思われます。
詳しく見ると、胸背の毛束だけが茶色で、残りの長毛は白毛です。
確かにこのとき亜終齢だったことが後に分かります。
脱皮する前のみん状態を微速度撮影で記録してみましょう。
枝を水差しにしたままだとタニウツギの葉自体が微動してしまうので、毛虫が乗った葉を葉柄から切り落とし、葉が萎れてカールしないように重しを乗せました。
ノギスで採寸した体長は約41mmでした(毛は除外)。
オビガの終齢幼虫は約50mmらしい。

約6時間の微速度撮影を100倍速の早回しにした映像をご覧下さい。(午後13:10〜19:07。その間の室温は約32℃)
途中から、デジタル時計を葉先に置いて時刻を写し込みました。
更に、採寸代わりに直径20mmの1円玉を毛虫の手前に並べて置きました。

みん状態のオビガ亜終齢幼虫はときどき自発的にかすかに蠕動しています。
ほんの僅かに前進しようとさえしていました。

つづく→#2:オビガ(蛾)終齢幼虫への脱皮


オビガ(蛾)亜終齢幼虫e白毛@タニウツギ葉表+脱皮前眠
オビガ(蛾)亜終齢幼虫e白毛@タニウツギ葉表+脱皮前眠+scale
オビガ(蛾)亜終齢幼虫e白毛:側面@タニウツギ葉表+脱皮前眠+scale

2018/09/24

羽化の途中で蛹便を排泄してしまったキアゲハb【10倍速映像】



2018年7月中旬・午前7:51〜8:10
▼前回の記事
羽化直前のキアゲハ帯蛹b【40倍速映像】


キアゲハの飼育記録(2018年)#6


水平に固定された帯蛹は珍しいのですが、果たして無事に羽化できるでしょうか?
蛹化してから8日目の朝、キアゲハPapilio machaon hippocrates)帯蛹bの胸部が急に割れ、いよいよ羽化が始まりました。
新成虫は容器天井の縁に足で掴まり、水平に固定された蛹からスムーズに抜け出ました。
そのまま容器の上縁に掴まり、翅の伸展を開始。
黒い口吻をクルクルと何度も伸縮させると、元々2本だった口吻がジッパーを閉じるように1本の管に連結します。

途中で背面を向いてしまったので、見栄えを考慮して側面から撮ろうと容器を少し動かしました。(回した)
それに驚いたキアゲハ新成虫は少し暴れ、黄土色の蛹便(羽化液)を勢い良く噴射しました。
飼育容器の壁と底が蛹便で汚れました。
蝶が羽化する時は体液の内圧で翅芽を膨らませ、羽化が完了したら余った体液を蛹便として排泄します。
蛹便を早くに排泄してしまったら翅伸展に支障を来すのではないかと心配になりました。
容器ではなくカメラを動かして撮影アングルを調整すべきでしたね。
自然界でもたまにこのような事態があるのかもしれません。
つまり、羽化中は一番無防備な状態ですから、天敵に襲われた時に咄嗟に蛹便を噴射すれば相手を多少はたじろがせることが出来るのかもしれません。
それとも体内の水分が多い個体は早めに蛹便を排泄するのかな?

しかし、みるみるうちに翅が伸び、無事に羽化を完了してくれて一安心。
その後は翅を軽く半開きに開閉して乾かしています。
開いた翅を横から撮りたいのに、またもや背面を向いてしまいます。
もしかすると、光を背に受けたがる性質があるのかもしれません。

撮影中に測った室温と湿度は、
午前7:01 27.2℃、62%
午前7:51 28.9℃、60%
午前8:02 29.2℃、59%


つづく→#7:羽化終了後に蛹便を排泄するキアゲハc


キアゲハb@羽化直後(翅伸展後)
キアゲハb@羽化直後(翅伸展後)

キアゲハb羽化殻:側面@方眼紙
キアゲハb羽化殻:側面@方眼紙
キアゲハb羽化殻:側面@方眼紙
キアゲハb羽化殻:背面@方眼紙
キアゲハb羽化殻:腹面@方眼紙
キアゲハb羽化殻:開裂部@方眼紙
キアゲハb羽化殻:尾端@方眼紙
キアゲハb羽化殻:尾端@方眼紙

2018/09/19

羽化直前のキアゲハ帯蛹b【40倍速映像】

▼前回の記事
キアゲハの蛹化【10倍速映像】


キアゲハの飼育記録(2018年)#5


キアゲハ前蛹b:水平@蛹化前日
キアゲハ帯蛹b:水平@蛹化直後

飼育していたキアゲハPapilio machaon hippocrates)の1頭がプラスチック容器の天井から帯糸たいしでぶら下がり水平に蛹化しました。
容器内には足場用に割箸を何本か入れておいたのですが、ワンダリング中のキアゲハ終齢幼虫は気に入らなかったようです。


日が経つとこの帯蛹bは薄い褐色になりました。

羽化前日の帯蛹b:側面@水平
羽化前日の帯蛹b:腹面@水平



2018年7月中旬・午前6:57〜7:51

この帯蛹bが蛹化してから8日後。
色づいた翅芽が透けて見えるようになりました。

キアゲハ帯蛹b:水平(側面)@羽化直前

いよいよ羽化しそうなので、微速度撮影で記録してみます。
40倍速の早回し映像をご覧下さい。
時々かすかに蠕動、伸縮動しています。
午前7:01に測った室温は27.2℃、湿度62%。


つづく→#6:羽化の途中で蛹便を排泄してしまったキアゲハ【10倍速映像】


2018/09/13

キアゲハの蛹化【10倍速映像】



▼前回の記事
蛹化前に蠕動するキアゲハ前蛹【10倍速映像】


キアゲハの飼育記録(2018年)#4

2018年7月上旬・午後12:45〜13:02・室温30.7℃、湿度52%

蠕動していたキアゲハPapilio machaon hippocrates)前蛹の胸背が割れ、いよいよ脱皮が始まりました。
10倍速の早回し映像をご覧下さい。

蛹の後部に送った脱皮殻を落とすために、腹端が一瞬だけ壁面から外れました!
すぐに腹端で足場糸を探り当て、プラスチック容器の壁面に固定し直すのが興味深く思いました。
この芸当は全ての昆虫ができるとは限りません。

例えば、最近飼育したナミテントウでは帯糸を使わず腹端だけで固定しているために、前蛹の抜け殻が蛹の腹端にいつまでも(成虫が羽化した後も)残ったままになっていました。
▼関連記事
ナミテントウの蛹化【60倍速映像】

その後で抜け殻を振り落としました。
薄黄緑色の帯蛹はしばらく伸縮動を続けています。

改めて記事を書くつもりですが、今回キアゲハ幼虫を3頭飼育して、蛹の色が三者三様になりました。
この個体cの蛹化を撮影する前に、背景をすっきりさせるために黒い布を置きました。
蛹の色の変異を考える際に、これがポイントになります。


つづく→#5:羽化直前のキアゲハ帯蛹b【40倍速映像】


2018/09/10

蛹化前に蠕動するキアゲハ前蛹【10倍速映像】




▼前回の記事
糞で汚れた部位を除けて食草を食べるキアゲハ終齢幼虫【10倍速映像】


キアゲハの飼育記録(2018年)#3


2018年7月上旬・午後12:05〜12:45

飼育していた3頭のキアゲハPapilio machaon hippocrates)の終齢幼虫のうちの1頭(個体c)がいつの間にか飼育容器内で前蛹になっていました。
プラスチック容器の壁面を少し登ったところで、体の前後を絹糸の輪(帯糸)と腹端でしっかり固定しています。
容器内に止まり木として割箸を何本か入れておいたのですけど、お気に召さなかったようです。

前蛹cが蛹化しそうなので、その過程を微速度撮影で記録することにしました。
10倍速の早回し映像をご覧下さい。
体が固定されているものの、ときどき体節を伸縮し、蠕動運動が次第に激しくなってきました。
やがて前蛹の表面クチクラの緑色が褪せて白くなってきました。
これは新旧クチクラ層の隙間に空気の層が出来てくるからです。(気泡が入って白くなる)

つづく→#4:キアゲハの蛹化【10倍速映像】


キアゲハ前蛹c

2018/09/06

糞で汚れた部位を除けて食草を食べるキアゲハ終齢幼虫【10倍速映像】



▼前回の記事
フェンネルの葉を食べるキアゲハの終齢幼虫


キアゲハの飼育記録(2018年)#2


2018年7月上旬・午前00:24〜00:42(室温27.6℃、湿度63%)

フェンネル(=ウイキョウ)の群落から採集してきたキアゲハPapilio machaon hippocrates)終齢幼虫3頭の飼育を始めました。
食草は同じセリ科でも葉が巨大で近所から大量に調達できる雑草のオオハナウドに切り替えました。
急な食草転換もキアゲハ幼虫は素直に受け入れてくれました。

3頭の成長段階は微妙に異なり、最も育った終齢幼虫aが蛹化準備のために食欲を失い、下痢便を大量に排泄しました。
その下痢便で下の葉が汚れました。
そこで食事をしていた別個体bは一体どうするでしょうか?
食草の汚染箇所をハサミでトリミングしてやろうか迷いましたが、面白そうなので過保護なことはせずに成り行きを見守ることにしました。

このような事態は自然界でもたまにありそうです。
微速度撮影で記録したので、10倍速の早回し映像をご覧下さい。

終齢幼虫bはオオハナウドの葉にベットリと付着した黒い糞を少しかじったものの、すぐに味覚で不味いと気づいたようです。
周囲のきれいな部分をギリギリまで食べて不潔な部分を残し、葉片を切り離して下に捨てました。
実に見事な対応能力です。
レストランのクレーム客とは大違いで、大人の対応ですね。
育ち盛り食べ盛りの終齢幼虫bはオオハナウドの葉を蚕食しながら自らも脱糞しました。(@0:17)
その後は、食べかけた葉を完食する前になぜか茎を登り上の葉に移動してしまいました。


つづく→#3:蛹化前に蠕動するキアゲハ前蛹【10倍速映像】


切り落とされたキアゲハ終齢幼虫の糞付きオオハナウド葉片:表@方眼紙
切り落とされたキアゲハ終齢幼虫の糞付きオオハナウド葉片:裏@方眼紙

2018/08/18

ナミテントウの羽化後半:後翅伸展と黒色型二紋型の斑紋形成【100倍速映像】



ナミテントウの飼育記録#14


2018年5月下旬・午前1:34〜5:38・室温25℃→24℃

▼前回の記事
ナミテントウ黒色型二紋型:羽化直後の徘徊と身繕い

蛹から抜け出ただけではナミテントウHarmonia axyridis)の羽化は終了ではありません。
羽化後半のプロセスを100倍速の早回し映像をご覧下さい。

まず黄色い後翅が伸びます。
後翅が完全に伸び切って乾くと、鞘翅(前翅)の下に畳み込まれます。
次は鞘翅(前翅)が少しずつ色付き始めます。
ナミテントウの成虫は同じ親から生まれても背中の模様にバリエーションがあり、メンデルの法則に従うことが知られています。
この個体は黒色型二紋型になりました。
このパターンは当地では最も高頻度に見られるものです。
これで完全変態が無事に完了し、飛べるようになりました。
ナミテントウ新成虫はその間、棒の側面でほぼ静止していますが、ときどき身繕いしたり、小移動したりしています。



↑【おまけの動画】
同じ素材で早回し速度を60倍速に落とした映像をブログ限定で公開します。


つづく→#15


ナミテントウ黒色型二紋型R羽化直後1(黄色シワシワ)@棒
ナミテントウ黒色型二紋型R羽化直後1(黄色)@棒
ナミテントウ黒色型二紋型R羽化直後1(黒化開始)@棒
ナミテントウ黒色型二紋型R羽化直後1(黒化済)@棒

2018/08/14

ナミテントウ黒色型二紋型の羽化【10倍速映像】



ナミテントウの飼育記録#12



▼前回の記事
羽化前の眠でも微動だにするナミテントウの蛹RL【50倍速映像】

2018年5月下旬・深夜・室温24.9℃、湿度47%

右側のナミテントウHarmonia axyridis)蛹Rから遂に成虫の羽化が始まりました。

蛹Rは断続的に繰り返していた背筋運動を止め、伏せた状態で激しい蠕動をしています。
左側の蛹Lと比べて表面が白っぽく見えるのは、蛹のクチクラの直下に薄い空気の層が出来たからでしょう。
やがて胸背が割れ、羽化が始まりました。
美しい黄色の成虫が抜け出てきました。(頭部、胸部は黒色)
台紙(ボール紙)に足を付いて前進するものの、未だ腹端が脱げません。
足元が滑って脱げないのではなく、脚がしっかり固まって踏ん張れるようになるまでしばらく待っているのでしょう。
体から伸びている細くて白い糸のような物は、気管の抜け殻です。
成虫が羽化殻から完全に抜けだした後はピントが合わなくなり、撮影終了。

つづく→ナミテントウ黒色型二紋型:羽化直後の徘徊と身繕い

ヨモギの葉に残された羽化殻は地色が焦げ茶色で、黒い斑紋がありました。
ヨモギの葉に固定された腹端には前蛹の脱皮殻もクシャクシャに丸まった状態で一緒に残っています。


ナミテントウ黒色型二紋型R羽化殻:背面+scale
ナミテントウ黒色型二紋型R羽化殻:背面+scale
ナミテントウ黒色型二紋型R羽化殻:前面
ナミテントウ黒色型二紋型R羽化殻:側面
ナミテントウ黒色型二紋型R羽化殻:腹端+前蛹脱皮殻

並べて観察していた蛹Lからも遅れて成虫が羽化してきました。(動画には撮れず写真のみ)


2018/08/12

羽化前の眠でも微動だにするナミテントウの蛹RL【50倍速映像】



ナミテントウの飼育記録#11


▼前回の記事
蛹化したばかりのナミテントウが背筋運動でアブラムシを撃退

2018年5月下旬・午後18:55〜午前1:27・室温25℃前後

飼育しているナミテントウHarmonia axyridis)の羽化があちこちで始まったようです。
羽化を見逃した成虫を計4匹、採集しました。

卵塊から孵化してから20日目、蛹化してから5日目のことです。
私は甲虫の飼育経験があまり無いのですが、今まで飼育してきた鱗翅目の蛹期が10日前後だったのに比べると、ナミテントウの蛹期が短い(たった5日!)ことに驚きました。
室温が高かったためでしょうか?
昆虫の中でも原始的なグループである甲虫類は、一般に蛹期が短いのですかね?

これから羽化しそうな蛹の付いたヨモギの葉をハサミで切り取り、2匹の蛹を並べて置いて、成虫が羽化するまで一緒に監視することにしました。
微速度撮影で蛹の前面からと側面から同時に記録します。
ヨモギの葉片は萎れると丸まってくるので、予め糊で台紙に貼り固定しました。
羽化する新成虫が這い出すことを予想して、少し隙間を開けて蛹を並べました。

ナミテントウの成熟した蛹は赤と黒の派手な斑紋になり、ヨモギの葉の緑に対して非常によく目立ちます。
毒々しい警告色になっているようです。
蛹にピンセットで触れてみても、暴れたり動いたりしませんでした。(映像なし)
触覚刺激に対して無反応なので、体内寄生されたのかと心配になりました。
羽化前のみん状態なのでしょう。

50倍速の早回し映像で蛹の動きをご覧下さい。
映像の冒頭で微細な白いダニ?が左の個体(蛹L)の上を這い回りました。
逃げられない蛹Lは初めこそピクッと反応したものの、あとは特に気にしない様子でした。

蛹はピクピクと蠕動運動するだけでなく、ときどき自発的に背筋を使ってグイッと起立運動するようになりました。
ヨモギの葉に固定した腹端を支えにして背筋で立ち上がる運動を断続的に繰り返しています。
しばらくするとパタンと倒れてヨモギの葉に伏せます。

佐藤有恒『科学のアルバム:テントウムシ』という本によると、蛹が自発的にやるこの背筋運動は直射日光を浴びて体温調節のために行うとの記述がありました。

 とつぜん、さなぎがピクッとおきあがりました。ちょうど太陽が木のかげからのぼり、さなぎに光があたったときです。
 きっと、またからだの中の温度計がはたらき、からだの角度をかえて、からだにうける日光の量を調節しているのでしょう。
 ぐうぜん、アリがさなぎにちかづきました。アリがさなぎにふれたとたん、またピクッとからだをおこしました。
 さなぎはにげることができません。だから、敵のけはいをかんじたさなぎは、とつぜんからだをおこして、あいてをおどろかそうとしたのでしょう。 (p22より引用)
野外観察を元にしたユニークな仮説ですが、これは少し疑わしいのではないかと私は思います。
今回の撮影で補助照明として白色LEDのリングライトを一定の方向から照射し続け、並べておいた蛹2匹の行動が違ったからです。
ただし、蛹2匹の発生段階が微妙に異なる上に、光源に対して同じ向きに並べなかったので、反証としては弱いです。
蛹の体温(体表温)を連続測定しながら動きを動画で記録すれば、決着が付くでしょう。
サーモグラフィカメラで蛹を微速度撮影すれば一石二鳥で面白そうです。

右の個体Rに注目すると、背筋運動の際に完全に直立するのではなく斜めになっていました。
固定された腹端に前蛹の抜け殻が挟まって残っていますから、蛹の可動域が制限されているのかもしれない、と想像しました。

いよいよこれから右側の蛹Rから成虫が羽化して来ます。

つづく→#12:ナミテントウ黒色型二紋型の羽化【10倍速映像】


ナミテントウ蛹2: R,L@ヨモギ葉片
ナミテントウ蛹2: R,L@ヨモギ葉片

2018/08/08

寄主オビカレハ(蛾)幼虫の巣に居座り産卵を狙うヤドリバエ♀【6倍速映像】



2018年5月中旬・午後17:07〜17:55(日没時刻は午後18:39)

▼前回の記事
オビカレハ(蛾)若齢幼虫に産卵する寄生ハエ♀

ヤドリバエ(寄生ハエ)の一種♀がオビカレハMalacosoma neustrium testaceum)若齢幼虫の巣に居座り、虎視眈々と産卵のチャンスを狙っている様子を6倍速の早回し映像でご覧下さい。
ヤドリバエ♀が巣の表側(逆光)に来たり裏側に行ったりする度に、私も山道で三脚を移動しました。

恐るべき天敵がオビカレハ幼虫の群れに紛れ込んでもあまり排斥されないのは、何か秘密があるのでしょうか?
ゆっくり歩き回るのが秘訣なのかな?
ヤドリバエ♀の体表を寄主に化学擬態しているとしたら面白いのですが、寄主特異性が低いのであれば考えにくいでしょう。
近くに居るオビカレハ幼虫が頭を左右に振って威嚇してもギリギリ届かない距離を保ち平然と身繕いする様は憎たらしいですね。

かなり粘って長撮りしても、ヤドリバエ♀が産卵に成功したのは初めの2回だけでした。
それ以降はひたすら寄主となる幼虫を付け回したり、幼虫に気づかれて反撃されて(頭振り行動)一時退避したり、を繰り返していました。
幼虫に追い払われたヤドリバエ♀は巣の周囲でミズナラの小枝に止まり、のんびり前脚を擦り合わせたり顔を拭ったりと化粧して時間を潰しています。
オビカレハ幼虫の巣は寄生バエにとって、選り取り見取りのパラダイスのはずですよね。

寄主の巣内で次々に産卵するのかと期待していた私は、とても意外に思いました。
ヤドリバエ♀は翅があるのにどうして素早く飛んで寄主に襲いかかり電光石火で産卵しないのか、不思議でなりません。
この個体は左翅の先がやや破損していますけど、飛ぶのに支障は無いはずです。(未確認)

途中でシギゾウムシの一種が同じミズナラの灌木に登って来ると、邪魔されたハエは巣の上部に避難しました。
のこのこと巣に闖入したコナラシギゾウムシ?は、オビカレハの幼虫に至近距離で威嚇されて擬死落下。

ヤドリバエ♀は腹端を前方に屈曲した産卵姿勢のまま巣上で呆然としていることもありました。
なぜ幼虫を積極的に追いかけないのでしょうか?
幼虫が近づいてくるとハエはすぐに退避します。(意気地なし!)

後半になると産卵失敗や回避行動が増え、無気力というか真剣味が失せたように見えます。
とてもまどろっこしく、見ていて非常にもどかしい持久戦・神経戦が続きます。(寄主との攻防にもなっていないような…)
撮りながら仮説を幾つか立ててみました。

  • 卵巣内の卵を産み尽くしてしまった?
  • ヤドリバエ♀は寿命が近い、老いた個体なのか?
  • 夕方で薄暗くなり気温が下がると産卵行動が難しくなる? 産卵衝動が低下する? 現場は里山の東斜面なので、日の入り時刻よりも早く太陽が山陰に沈んで暗くなります。
  • 周囲のオビカレハ幼虫が完全に静止(フリーズ)すると、ヤドリバエ♀は視覚で寄主の存在を認識できなくなってしまうのかも?
  • 既に産卵済みの幼虫個体を何らかの方法で見分けて、重複産卵(多寄生)を回避している?
  • オビカレハ幼虫の防衛行動が結果的に上手く行っている?(私には分からないのですが)

苦労して寄主の体表に直接産卵しなくても、巣に大量に産卵しておいて、孵化したハエの幼虫(蛆虫)が自力で寄主に辿り着く寄生戦略でも良さそうな気がします。
ただし、蛆虫が多寄生の共倒れとなるリスクもありますね。


オビカレハ幼虫側の防御法としては、巣にクモのような粘着性の糸を張り巡らせてハエをトラップしてしまうようにこれから進化したら面白いですね。
それでもヤドリバエは飛来するでしょうから、結局オビカレハ幼虫は三次元に作られた天幕の中で暮らすしかなさそうです。

プロの研究者ならきっと、
ヤドリバエ♀を採集して卵巣の状態を調べるとか、巣ごと採集してオビカレハ幼虫を全て育て上げ、ヤドリバエが羽化してくる数を数えて被寄生率を調べたりするのでしょうね。
私にそこまでやる根性はありませんでした。

※ 風が吹いて枝揺れに悩まされたのですが、動画編集時に手ブレ補正処理したら、その影響をなんとか抑えられました。

【おまけの動画】


同じ素材で10倍速にした早回し映像をブログ限定で公開しておきます。


つづく→寄主オビカレハ(蛾)若齢幼虫に産卵失敗を繰り返すヤドリバエ♀の謎


ヤドリバエsp♀vsオビカレハ(蛾)若齢幼虫群れ@巣:ミズナラ灌木
ヤドリバエsp♀vsオビカレハ(蛾)若齢幼虫群れ@巣:ミズナラ灌木
ヤドリバエsp♀vsオビカレハ(蛾)若齢幼虫群れ@巣:ミズナラ灌木
ヤドリバエsp♀vsオビカレハ(蛾)若齢幼虫群れ@巣:ミズナラ灌木
ヤドリバエsp♀@オビカレハ(蛾)幼虫巣外+身繕い
ヤドリバエsp♀@オビカレハ(蛾)幼虫巣外+身繕い

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