2023年10月上旬・午前3:45〜5:00頃・日の出時刻は午前5:35
二次林の旧営巣地に単独で戻ってきたニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が匂いを嗅ぎながら巣穴Rに入り、外に出てこなくなりました。
左右の目の大きさが非対称(右目<左目)なので、ここで出産・育児した♀のようです。
約15分後、アナグマ♀が巣口Rの拡張工事を始めました。
頭から入巣Rすると、前脚で土砂を後方に掻き出しながら、巣穴Rから後退りして外に出てきます。
その結果、トレイルカメラの方向にアクセストレンチが形成されます。
かなり奥まで巣坑を掘り進めているようで、なかなか外に出てこなくなりました。
春の繁殖期には♀は育児に専念し、穴掘りの重労働はヘルパー♂に任せるという分業が成立していました。
今回も穴を掘る個体の後ろ姿の股間に睾丸が見えたらヘルパー♂と分かるのですが、素人目には睾丸の有無がはっきりしません。
(無いと思うのですが、素人が「無い」と自信を持って言い切るのは難しいのです。)
珍しく♀(右目<左目)が穴掘りしているとみなして、当面は話を進めます。
監視カメラの起動が遅れたようで、アナグマ♀が出巣Rした瞬間を撮り損ねてしまいました。(@1:55〜)
右奥の二次林にノソノソと入って行く後ろ姿が写っているだけです。
林縁で立ち止まって身震いしてからセット(営巣地)に戻って来ました。
勝手な想像ですが、もしかすると放尿(マーキング)したかもしれません。
顔を正面から見たときに右目が左目よりも小さかったことから、やはり♀(右目<左目)でした。
巣穴Rの穴掘り作業を再開しました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
【追記】
この営巣地で長年繁殖している♀は、早くも冬ごもりに備えて、旧営巣地の改修工事をしているようです。
前回(14日前)には巣穴Lを、今回は巣穴Rを重点的に掘り直しました。
幼獣の姿がありませんが、もう子別れしたのでしょうか?
この時期(秋)に、♀とヘルパー♂(1歳仔)の関係がどうなっているのか、気になります。
♀の子育てが一段落すると、ヘルパー♂はお払い箱になって追い出されてしまうのかもしれません。
次世代のヘルパー♂が当歳仔の幼獣(4頭の兄弟姉妹)の中からどうやって選ばれるのでしょうか?
リフォームしたからと言って、♀がそのまま巣穴Rに住み着く訳ではなく、またしばらく不在となります。
一時的に使うシェルターに格下げされたのかもしれません。
アナグマは縄張り内のあちこちに複数の巣穴を持っているはずですが、私はまだ別宅を突き止められていません。
アナグマにGPSを装着して調べれば分かるはずですけど、罠をしかけたり麻酔銃を撃ったりするのは素人には無理なミッションです。
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