前回の記事:▶ 秋にカケスがアナグマの旧営巣地で何の用?【野鳥:トレイルカメラ】
2023年9月下旬
ドングリをせっせと運ぶ様子をまとめました。
シーン0:9/25・午後14:32(@0:00〜)
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場(平地の二次林)の様子です。
シーン1:9/26・午後14:21(@0:04〜)
アナグマの巣口Rの上を横切る木質の細い蔓にカケスが止まっていました。
嘴に大きなドングリを1個咥えていました。
すぐにどこかへ飛び去ってしまいました。
拾い集めたドングリ堅果を林内のどこかにこっそり隠して、食料が不足する冬に備えて貯食するのでしょう。
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。
シーン2:10/1・午前9:08・気温19℃(@0:35〜)
アナグマの巣口Lから斜めに伸びるマルバゴマギの細い灌木にカケスが止まり、巣穴を見ろしていました。
今回も嘴にドングリを咥えたまま、どこかに飛び去りました。
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。
シーン3:10/5・午後15:15・気温(@1:06〜)
嘴にドングリを咥えたカケスが、セットの右に生えた灌木の低い位置に止まっています。
そのまま左に飛び去りました。
ジェー♪という鳴き声が聞こえた直後にカケスが左から右へ飛んで横切りました。
続けてもう1羽のカケスが同じく右へ飛び去りました。
どうやらカケスの♀♂ペアが貯食活動に励んでいたようです。
秋風が吹くと木漏れ日の斜光がキラキラと動いて、なかなか栄えますね
(フルカラーで撮れてないのが残念)。
この季節は西日になると斜光(逆光)が発生するようです。
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。
シーン4:10/9・午後15:39・気温15℃(@1:55〜)
アナグマの巣口Lから生えたマルバゴマギの細い灌木が、カケスお気に入りの止まり木のようです。
嘴にドングリを咥えたまま止まり木から飛び降り、姿を消しました。
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。
シーン5:10/11・午後14:58(@2:35〜)
アナグマの巣口Rの上に張り渡された蔓にカケスが止まっています。
真下の落枝に飛び降りて、巣口Rを点検しています。
左の死角にちょっと消えてから戻ってくると、いつの間にか嘴にドングリを咥えていました。
一体どこでドングリを採食したのか、不思議です。
死角で別個体のカケスと入れ替わった可能性も考えられます。
あるいは、予め貯食しておいたドングリを取り出して、隠し場所を変更しようとしているのかな?
その後は林床でドングリを貯食していると思ったのですが、手前の茂みが邪魔でよくみえません。
1.5倍に拡大した上でリプレイしてみると、やはり落ち葉の下にドングリを隠しているようです。
シーン6:10/11・午後15:10(@4:22〜)
左から飛来したカケスが、画面の左下隅に着地しました。
嘴に何か白っぽい餌(ドングリ堅果?)を咥えていました。
運んできた物を一旦地面に置いてから拾い直しました。
ピョンピョン跳んで画角の左外に消えました。
ドングリの隠し(貯食)場所を探してるのでしょう。
最後に左から右に飛んだ瞬間を1/4倍速でスロー再生すると、依然としてドングリを運んでいました。
【考察】
カケスがせっせと運んでいたドングリ堅果はミズナラまたはコナラの落果だと思うのですけど、この二次林でドングリがなる木を私は見つけたことがありません。
一体どこから拾ってくるのでしょう?
近くの別な森でドングリを拾い集め、ここには隠す(貯食)ためだけに来るのかもしれません。
中村浩志『カケスの森』によると、
ドングリでのどのふくらんだカケス。かならず1個は、くちばしにくわえてはこびます。 (p24より引用)確かにカケスはカラス科ですから、餌を喉袋に入れて運んでも不思議ではありません。
トレイルカメラの映像では少し上から見下ろすアングルになることが多く、カケスの喉袋が膨らんでいるか、私には見分けられませんでした。
『カケスの森』は私が大好きな本です。
著者は林内に給餌台を設置し、ドングリをカケスが持ち去る様子を観察して、貯食による種子散布を研究しました。
私も真似して山盛りのドングリを山林の木の下に置いてトレイルカメラで監視してみたことがあります。
ところがカケスはなぜか一度も来てくれず、ドングリを持ち去るのは野ネズミばかりでした。
今季はドングリを給餌する場所を変えるつもりだったのですが、意外にもアナグマの巣穴を監視するトレイルカメラにカケスがたまたま写るようになり、ラッキーでした。
人為的に給餌しなくても野鳥の自然な行動を観察できるのであれば、それに越したことはありません。
ドングリを隠す様子が監視カメラにしっかり写るでしょうか?
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