2011/08/27

コジャノメの死骸を運ぶクロヤマアリ



2011年8月下旬

峠道の歩道で瀕死のヒメジャノメを一匹のアリが引きずって巣へ運んでいました。

【追記・訂正】
改めて見直すとこれはヒメジャノメではなくてコジャノメMycalesis francisca perdiccas)ですかね?


念のため撮影後に蟻を採集してみました。
素人目には普通種のクロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀だと思うのですがどうでしょう。



2011/08/26

ツリフネソウの花で採餌するトラマルハナバチ♀



2011年8月下旬

里山に美しく咲いたツリフネソウの群落でマルハナバチが何匹も訪花していました。
おそらくトラマルハナバチBombus diversus diversusのワーカーだと思います。
ズル(盗蜜)することなく、きちんと花の奥に舌を伸ばして蜜を吸っているようです。
後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けています。
最後は葉の上で少し休んで身繕いする様子が撮れました。


ツリフネソウの花びらをよく見ると、マルハナバチが着地する度に爪を掛けるために裂けたり穴が開いたりボロボロになっています。
逆に、爪跡のある花を見つけたら、そこで待っていればマルハナバチを見られる可能性が高いのだそうです。(『マルハナバチ・ハンドブック』p21より)
花の正面に垂れ下がった花被は、訪花昆虫が花にもぐりこむ際の足がかりになる。(Newton special issue『植物の世界 第3号 ナチュラルヒストリーへの招待』p30 「ツリフネソウの生活史」より)


ハチはせわしなく花から花へと飛び回るので、すぐに見失ってしまいます。
今年カメラを新調したのですが、動画モードでオートフォーカスの追従性能が進歩していて感心しました。
今度はハイスピード動画の撮影に挑戦してみようと思います。

【追記】
『花の虫さがし』p76によると
ツリフネソウの花の蜜は、奥のクルリと丸まった所にあります。おしべとめしべは、上の方に付いていて、蜂の背中に付くようになっています。





2011/08/25

葛に訪花するオオハキリバチ



2011年8月下旬

道端に生い茂った葛の群落で花から花へと飛び回り採餌している蜂がいました。
オオハキリバチの仲間だと思うのですが、同定用の写真を撮る余裕がありませんでした。
撮った映像をスロー再生で見直すと、腹部第2節の側面に特徴的な白く短い毛束が一瞬見えたのでオオハキリバチで大丈夫と思います。
(もし間違いでしたらご指摘下さい。)
腹面のスコパに花粉を集めているかどうか確認できなかったので♂なのかと思いましたが、腹端を確認できたシーンでは尖っていたので(♂の腹端は丸いらしい)♀が吸蜜に専念していたのかもしれません。
(同一個体を追いかけて撮ったつもりですが、草むらで何度も見失ったので複数個体が写っているかもしれません。)
ラストシーンでは隣の花で待ち伏せしていたカマキリ(オオカマキリ?)とニアミスして危ないところでした。


オオハキリバチの営巣行動を昨年かなり集中的に観察できたものの、採餌行動だけは見落としていました。
関連記事はこちら→「オオハキリバチの造巣1
オオハキリバチの主な花資源植物としてクズ(葛)が知られており、これから花粉と花蜜を集めて花粉団子を作り、その表面に産卵するそうです。
≪参考≫ 『ハチとアリの自然史:本能の進化学』  第4章「オオハキリバチとその労働寄生蜂の生活」 p71より 

宿題としていた映像がようやく撮れ、満ち足りた気分で帰りました♪


2011/08/24

リンゴを食すヒメクサキリ褐色型♂



2011年8月下旬

公衆トイレの外壁に止まっているのを捕まえてきました。
褐色型のヒメクサキリ♂(Homorocoryphus jezoensis)だと思うのですがどうでしょう。
青りんごを切って与えると、しばらく口髭で触れてから食べ始めました。
食前、食後に身繕いする様子がなんとも可愛らしい。
腹面で採寸すると体長37mm(頭頂より翅端まで)でした。


鳴いている姿を動画に撮りたくて飼い始めました。
しかし神経質なのか元気がない個体なのか、夜たまにしか鳴かず、しかも長く鳴いてくれないので苦戦しています。


尾端に見える突起は交尾器なのでしょうか?
上向きに生えた刺が気になります。






2011/08/23

オスグロトモエ♂夏型(蛾)



2011年8月中旬

夜に訪れた無人の某所で自動販売機の前の床に蛾が止まっていました。
帰ってから調べてみると、ヤガ科のオスグロトモエSpirama retorta♂夏型だと思います。
前翅の眼状紋をよく見ると巴の紋になっていて和名の由来となっています。
むしろ私は陰陽魚のマークに似ている気がします。
東洋的で渋い蛾です。
現場で採寸してみると前翅長36mmでした。
指を差し伸べて手乗りさせようとしたのですが、嫌がって暴れました。
急には上手く飛び立てないようで、すぐに力無く墜落してしまいます。
もっと体を温める準備運動が必要なのでしょう。

偶然仰向けにひっくり返った際に見せてくれた胴体の鮮やかな赤色が印象的でした。



2011/08/21

ニンジンを食べるヒダリマキマイマイ(微速度撮影)



2011年8月中旬・室温26℃


ヒダリマキマイマイEuhadra quaesitaの飼育容器に新しい餌としてニンジンの輪切りとキャベツの切れ端を入れてみました。
キャベツよりも断然ニンジンが好きなようです。
しかも、周縁部の特定の組織の層(←用語をご存知の方は教えてください)だけを好んで食べるようです。
中央部は栄養価が乏しいのか不味いのか、決して口を付けようとしませんでした。
この日に限らず、ニンジンを輪切りで与えると必ず周縁部だけをぐるりと齧り取ります。


5秒間隔でインターバル撮影した大量の静止画を素材に微速度撮影の動画を作ってみました。
51分間の行動記録を1分に短縮してあります。
私の古いカメラ(Canon PowerShot S5IS)はそのままではインターバル撮影機能は搭載されていません。
しかしカメラにACケーブルでつないでコンセントから給電しPCにUSB接続した状態ならば付属の専用ソフトウェアの制御下で(リモート撮影)インターバル撮影が可能になるのを思い出しまして、この日初めて試してみました。
飼育個体など室内の被写体に限られるものの、HD以上の高画質動画が得られるので、使えるかなという印象です。
これまでは普通に長回しで撮った動画を編集時にフレームレートを上げる(コマ落とし)ことで微速度撮影風の早回し動画を作っていました。
その方法だと何倍速の映像にするか自由に調節できるものの、当然ながらカメラのバッテリーやメモリーカードの消費が激しいのという欠点に苦労してきました。




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