2015/03/07

電線に集まり鳴き騒ぐ♪ハシボソガラスとハシブトガラスの混群(野鳥)



2014年11月上旬・午後12:30頃

秋晴れのお昼どきに住宅地でカラスの大群が集結して鳴き騒いでいました。
不安を掻き立てるような、只事ではない光景でした。
電線にカラスがほぼ等間隔でずらっと一列に並んでいます。
飛び交っている個体も居ます。
注意深く耳を澄ますと、カーカー♪という澄んだ声(ハシブトガラス)とガーガー♪という濁った声(ハシボソガラス)が2種類聞こえたので、鳴き声から混群ではないかと思いました。
電線に止まっているカラスの種類を見分けるためにデジタルズームを最大にすると、確かにハシボソガラスCorvus corone)およびハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の混群でした。
個人的にカラスの混群を見るのはこれが初めてかもしれません。
元来この辺りはハシブトガラスが優占種で、ハシブトガラスはあまり見かけません。
隣り合う2種のカラスが互いに喧嘩(仁義なき縄張り争い)している様子もなく、騒いでいる理由がさっぱり分かりません。
ところが15分もすると静かになり、いつの間にやらカラスの大群(烏合の衆)は一羽も居なくなっていました。
塒入りする時間としては早すぎますし、何だったのでしょう?

鳴き声を声紋解析してみる?


つづく→ハイスピード動画



ヤマオニグモ♀(蜘蛛)の食事



2014年8月上旬

里山の狭い尾根道を塞ぐようにクモの垂直円網が張り渡してありました。
その中央部(甑)で食事中のヤマオニグモ♀(Araneus uyemurai)を見つけました。
円網の直径は〜70cm、地上から甑までの高さは95cmでした。
獲物は大量の白い糸でラッピングされており、その正体は不明です。
初めは別のクモを捕食したのかと思ったのですが、手触りなどから蛾の一種のような気がしました。
ラッピングした獲物を噛んで体外消化し、吸汁しています。

▼つづく
ヤマオニグモ♀(蜘蛛)の身繕いと捕食再開



休耕田で採食しながら鳴く♪ヒバリ♂(野鳥)



2014年5月下旬

線路沿いの休耕田でヒバリ♂(Alauda arvensis)が地上採食していました。
羽根の模様が見事な保護色になっていて、もしじっとしていたら背景に紛れて絶対に分かりませんね。
外付けマイクの電源を入れ忘れて、途中からON。
地上でせっかく陽気に囀り始めたのに、農作業の機械音がうるさくて台無しです。
かすかに聞こえる囀りと嘴の動きが一致している(リップシンクロ)ので、この個体の鳴き声で間違いありません。

※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。
手前の線路から陽炎が立ち昇っています。





2015/03/06

ニホンカモシカ(左角欠け)の鼻息威嚇♪と逃走



2014年11月中旬・正午頃

山間部の廃道を登り始めてすぐ、道端の茂みから野生ニホンカモシカCapricornis crispus)の鼻息威嚇が聞こえてきました。
おそらく林縁で採食中だったのでしょう。
真正面を向いて睨みつけている顔だけが茂みの奥から覗いて見えます。
一方、カモシカから見ると私は直射日光を浴びて丸見えです。
それでもじっと立ち尽くして静かに撮影を続けました。
カモシカの口元から白く泡立った涎(鼻水?)が垂れているのに気付きました。(@1:41〜)

ここで前から考えていた実験を試してみました。
私が撮りながら静かにひざまずいてカモシカよりも姿勢を低くしたら、カモシカは心理的に優位に立ち警戒心を解いてくれるでしょうか?
それでもカモシカは鼻息威嚇を繰り返すだけで進展がありません。
膠着状態を打破しようと私は再び立ち上がり、今度は慎重に少しずつ接近してみました。
カモシカがフシュフシュ♪と鋭い鼻息を吐く度に私は一歩ずつ前進してみます。
その間カモシカは逃げずにいてくれ、ようやく顔をしっかり見ることができました。
私がゆっくりしか歩けない動物なのだと思い、安心したのかもしれません。

やがてカモシカは緊張に耐えかねたように私を横目で気にしながら廃道の方へ歩き始めました(@4:45)。
ガードレールをひらりと跳び越え(@4:58)、ようやく車道に全身像を現してくれました。
逆光に佇む野生カモシカの毛並みが美しいですね。

鼻息威嚇を繰り返しても構わず近づいて来る私のことを挑戦的(挑発的)だと受け取ったのかもしれません。
対峙しながらも私が再び静かにひざまずいてカモシカよりも姿勢を低くしてみました。
もしかしたら体に触れるぐらいに近寄ってくれるのではないかと期待したのですが、そんなお伽話のような展開にはなりませんでした。
カモシカはしばらく不思議そうに私を眺めていましたが、踵を返して舗装路を走り去ってしまいました。(@5:44〜)
蹄の音を軽やかに響かせながら緩やかな坂道を駆け登ると道を左に逸れて茂みに入り、姿を消しました。(@5:50)
その後もしばらく威嚇する鼻息が藪の奥から聞こえてきました。

もし私が立ち膝から更に腹這いになっていたら、カモシカはどう反応したでしょう?
角で突いて来る可能性もあり得るので、真似する人は自己責任でお願いします。
動画編集時に退屈な部分をかなりカットしましたが、実際は映像よりもかなり時間をかけて慎重に近づいています。

※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。

もしかすると、以前見たことのある顔馴染みの個体かもしれません。
眼下腺が腫脹している個体で、逃げ出そうと横を向いた時に左角の先が欠けていることに気づきました。

どおりで正面から見た時に左右の角がやや非対称だと思いました。
実は残雪期(およそ7ヶ月前の2014年4月上旬)にこの近くで左角欠けの個体を追跡観察したことがあります。(4部作↓)

  1. 雪道に立ち尽くすニホンカモシカ♂(左角欠け)
  2. 山を下るニホンカモシカ♂(左角欠け)を追跡
  3. 道端の枯草を食すニホンカモシカ♂(左角欠け)
  4. ニホンカモシカ♂(左角欠け)の排尿
しかし写真を見比べると、どうも左角欠損の程度が異なる気がするので、同一個体ではなさそうです。




アキアカネ♀♂の連結打水産卵【HD動画&ハイスピード動画】



2014年9月中旬

農道の水たまりで尾繋がりの赤トンボ♀♂が連結打水産卵していました。
その様子を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
雌雄どちらが連結飛翔の主導権を握っているのですかね?
たまに♂♀のタイミングが合わず、♀が空振りしていました。

同定のため連写モードで写真に撮ると、アキアカネSympetrum frequens)と判明。



ミズナラの樹液酒場に来たシータテハ秋型



2014年10月中旬

里山の雑木林でミズナラの樹液酒場に秋型のシータテハPolygonia c-album)が来ていました。
翅を開閉しながら樹液を吸汁し、最後は飛び去りました。



2015/03/05

晩秋の林で樹上採食するコゲラ(野鳥)



2014年11月中旬

平地の林でコゲラDendrocopos kizuki seebohmi)が樹上で採食していました。
枝をつついて回り、虫を探しているようです。
枝の下面にぶら下がることもあります。
枝から枝へ短く飛んで移動しています。
樹種は不明ですけど(コナラ?ケヤキ?)ほとんど落葉しており、残った葉は黄葉していますね。
ときどき聞こえてくる鳴き声はコゲラではないと思います。

真上の枝を見上げつつ新鮮な(珍しい)アングルの映像が撮れました。
無理な体勢で腰の痛みが限界に達したところで終了。



クマバチ♀の盗蜜行動@カクトラノオ



2014年8月中旬

平地の用水路沿いの民家の庭に咲いたカクトラノオ(=ハナトラノオ)にキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
白い花筒の根元を外側から食い破って穿孔盗蜜していました。
雄しべに全く触れないので、当然ながら後脚の花粉籠は空荷です。


▼関連記事(2013年の映像)
ハナトラノオの花で盗蜜するクマバチ♀
興味深いことに、近くで訪花していたクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)に最後は追い払われてクマバチ♀は逃げてしまいました。
異種のハナバチ間で蜜源の占有行動らしき振る舞いを初めて見たのですが、動画には撮れず残念でした。



2015/03/04

熊棚?



2014年11月中旬

山間部の車道から見える急斜面に生えたコナラ高木にツキノワグマによる熊棚らしきものを見つけました。
折れた枝に付いた黄葉が茶色に枯れています。
素人目には本で見た熊棚の写真と似ていると思ったのですけど、どうでしょう?(あまり自信がありません)
わざわざこんなに高い木(喬木)の枝に登るのですかね?(しかも車道から丸見えです)
樹上で採食する野生ツキノワグマの行動を自分の目で観察して熊棚を作る一部始終を見ないことには、フィールドサインの本を何冊読んでも私の性分としていまいち納得できません。


後で思うと、樹幹に残る爪痕の有無を調べに行けば良かったですね。





更に先に進むと道沿いの樹上に枯れ枝の塊を見つけたのですが、これは2つとも鳥の古巣でした。
通い慣れた道なのに、落葉するまで気づかなかったとは不覚です。



【追記】
千葉彬司『北アルプス動物物語―山岳博物館長とウンコロジーと』によると、
 クマは木に登ると、まずたわわに実った枝を引き寄せてドングリの実を食べる。食べ終わった枝葉腕でへし折って自分の尻の下に敷いてしまう。こうすれば実のついていない枝はすべて尻の下ということになるから、まちがって一度食べた枝を引き寄せることはない。その枝は葉がついたままであり、幾重にも重なったものは下から見上げると棚状に見える。そんなところから、北アルプス山麓では通称「クマの棚」、東北地方では「円座」などと呼んでいる。(p45より引用)
個人的には、ここ山形県で円座という呼称は一度も聞いたことがありません。
本で熊棚の解説を読む度に思うのですが、実際にツキノワグマが樹上で採食している(熊棚を作っている)証拠写真などが掲載された本を見た記憶がありません。
ただの想像でもっともらしく書いているだけではないのか?と疑り深い私は意地悪く思ってしまいます。
夜行性で撮影が難しいのですかね?


ノリウツギの花蜜を吸うホソアシナガバチの一種♀



2014年7月上旬

平地のスギ林の林縁に生えたノリウツギの群落でホソアシナガバチの一種のワーカー♀が訪花して蜜を舐めていました。
頭楯の斑紋がしっかり見えなかったので、残念ながら種類を見分けられません。



ちなみに同じ群落でヨツスジハナカミキリも多数飛来しており、ノリウツギの花で交尾するペアも見かけました。


2015/03/03

樹上で鳴く♪ウソ♀♂(野鳥)の群れ



2014年11月中旬

山間部の道端の斜面から心安らぐ美声が聞こえてきます。
落葉した灌木の枝にウソPyrrhula pyrrhula)の群れが止まり、ときどき静かに鳴き交わしていました。

撮り初めは2羽の♀でしたが、途中で1羽の♀が飛び去りました。
死角になっていた左手の茂みから♂(頬が紅色)が登場。
♀が嘴を足元の枝に擦りつけ、飛び去りました。
独り残された♂にズームしても嘴を閉じたままなので、鳴き声とのリップシンクロを確認できませんでした。
聞こえているのは別個体の鳴き声なのか、それともウソは腹話術のように嘴を動かさずに鳴くのか(まさに嘘泣き?)、不明です。
ヘッドフォンを使用し、かなりボリュームを上げないと鳴き声が聞こえません。(必然的にノイズも多くなります。)

ウソ♂は枝の冬芽を採食するでもなく、枝から枝へ飛び移りキョロキョロと辺りを見渡しています。
頭を枝に擦り付け、ようやく飛び去りました。

wikipediaによると、ウソの

囀声は「フィー、フィー」と口笛のような澄んだ声で[4]、単調な節を交え、雄だけでなく雌も囀る。(中略)地鳴きは「ヒー」、「フィッ」など[3]。また、囀る時に、左右の脚を交互に持ち上げることから別名「弾琴鳥」とも呼ばれる。

この記述を額面通りに受け取るならば、映像後半に聞こえるさえずりは注目していた♂個体の鳴き声ではなかったようです。


【追記】
日本野鳥の会『みる野鳥記3:カワラヒワのなかまたち』によると、
(ウソの)名前がついたのは、声が口ぶえに似ているから…「うそ」とは、むかしのことばで、口ぶえの意味なのです。 (p57より引用)



ウソ♂
ウソ♂

ウソ鳴きを声紋解析してみる

いつものようにオリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてからフィーフィー♪と鳴いている部分を切り出し(@1:50〜1:56)、スペクトログラムを描いてみました。
3kHzに単調かつ微弱なシグナルが辛うじて見えます。



アレチウリの花で吸蜜するキイロスズメバチ♀



2014年9月下旬

堤防に繁茂するアレチウリの群落でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が訪花していました。

前年に同じ場所で撮った映像はわずか9秒ですぐ蜂に逃げられてしまいましたが、今年はじっくり撮れました。
ただし今年はアレチウリの花がなぜか少なかったです。
既に花がほぼ散った後なのか、それとも天候不順で未だアレチウリの花がほとんど咲いていないのか、どちらでしょう?



2015/03/02

山里の軒下で草を採食するニホンザル♂



2014年11月中旬・午後12:35

山村の車道に面した車庫の軒下に1頭のニホンザルMacaca fuscata)が座って何かを食べていました。
すぐ横を車が通っても気にしません。
目の前の枯れた雑草の種子?を採食しているようです。
こちらを二度見して隠し撮りされていることに気づくと、慌てて車庫の裏に逃げ出しました。
私も後を追うと、離れ猿はこちらを振り返りつつ家庭菜園の横をノシノシと歩き去りました。
後ろ姿の股間に赤い睾丸が目立つので、成獣♂と判明。
近くに群れの仲間は見当たりませんでしたが、これほど人馴れしているのでは猿害が深刻そうです。
離れ猿は民家の畑を山の方へ歩き去りました。



ニホンミツバチ♀を待ち伏せするキイロスズメバチ♀の停空飛翔【ハイスピード動画】



2014年9月上旬

木造建築の縁の下に長年ニホンミツバチApis cerana japonica)が営巣しています(自然巣)。
外役から帰巣するニホンミツバチのワーカー♀は床下の隙間に飛び込み、すぐ右折した奥に巣があります。
キイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が一匹、帰巣するミツバチを狩ろうと巣の手前でホバリング(停空飛翔)しながら待ち構えています。

実は6年前にもここで同様の光景を観察しています。

▼関連記事
ニホンミツバチの巣を偵察するキイロスズメバチ
カメラの性能も向上したので、今回は240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
このキイロスズメバチ♀はミツバチの巣口の方ではなく明らかに外を向いて停空飛翔しています。
『ニホンミツバチ:北限のApis cerana』p56によると、

(キイロスズメバチの)経験の浅いハンターは1匹のミツバチに狙いを絞ることができず、追い回しながら目移りしてしまう。これに対し熟練したものは門番蜂には目もくれず、それには背を向けて帰ってくる蜂を迎え撃つ。


ミツバチが飛来する度にキイロスズメバチ♀は空中で向きを変えるものの、敏捷な獲物を狩るチャンスは少ないようです。
ホバリングしながら6本脚を広げて動かし(空を切る)、獲物を捕獲する気満々です。

右にある木柱に数匹のニホンミツバチ門衛が集まって威嚇の振身運動をしています。
今のところ、キイロスズメバチはその門衛を狩ろうとはしません。

そして遂に狩りに成功しました!
つづく


ヒメジョオンの花蜜を吸うウラギンヒョウモン♂



2014年6月上旬

農道脇の草むらに咲いたヒメジョオンの群落でウラギンヒョウモン♂(Fabriciana adippe)が訪花していました。
翅を開閉しながら吸蜜しています。

撮影後、茎の中に白い髄を確認したのでヒメジョオンで間違いありません。



2015/03/01

クサグモ(蜘蛛)の棚網から脱出するウスバアゲハ



2014年6月中旬

里山の山道の横でクサグモ(またはその仲間;コクサグモ?)が張った棚網ウスバアゲハParnassius citrinarius)が引っかかって暴れていました。
棚網の糸に粘着性は無いのですけど、ウスバアゲハが一刻も早く網の外に逃れようとしても細かい網の目に足を取られて苦戦しています。
どこまで続く泥濘ぞ…。
私の頭の中では映画『ロッキー』の名曲「Going the Distance」がBGMで流れ、このウスバアゲハを応援したくなります。
一方、せっかく獲物がかかっているのに、なぜか網の主は捕食しに出て来ません。
クサグモは漏斗状の隠れ家にも不在なのか(未確認)、あるいはもう満腹なのでしょうか?

同じ棚網にはウスバアゲハの死骸が3頭も残されていました。(死屍累々)
クサグモには食べ残しを取り除いて棚網を掃除する習性が無いのでしょうか?
クサグモがウスバアゲハの死骸を掃除しないで意図的に残してあるなら、狡猾な囮作戦ですね。(究極のdeath trap)
つまり、ウスバアゲハの死骸を♀と誤認した♂が交尾しようと飛来し次々と網にかかったのかもしれません。

騎士道精神を発揮してウスバアゲハ♂が仲間や姫を助けに来る訳ではありませんが、ミイラ取りがミイラになる連鎖反応を想像しました。
▼関連記事ウスバアゲハの交尾干渉@クマイチゴ花
監視カメラを設置してこの棚網を長時間見張れば証拠映像が撮れたかな?
恥ずかしながら私のウスバアゲハ性別判定はあやふやで自信が無いのですが、脱出中の個体は腹端に交尾嚢は付けていませんでした。(少なくとも交尾後の♀ではない。)

ようやく棚網の端の葉っぱ(ヤマグワ)に辿り着くと、ウスバアゲハは羽ばたいて網の外に出ました。(@4:00)
生還おめでとう!
さすがに疲労困憊したようで、そのまま葉上で翅を閉じてしばしの休息。
(映像はここまで。)
指で触れると少し飛んで逃げ、近くに咲いたオオダイコンソウの黄色い花で吸蜜しました。

『日本動物大百科9昆虫II』のp32によると、

アゲハチョウ類の配偶行動は、雌雄を紫外部の性的二型などによって視覚的に識別するシロチョウ科の場合とはまったく異なっている。
♂は雌雄を視覚的には識別できず、♂にも♀にも接近し前あしで翅にふれる。そして化学物質を感知するなどいくつかのほかの手がかりをつかって、♀との交尾に至る。 


クサグモの棚網から脱出を試みるウスバアゲハ
全景
死屍累々

杉の木に貯食するヤマガラ(野鳥)



2014年11月中旬

平地の杉林でヤマガラParus varius)がスギの小枝に止まり、幹をつついています。
虫を捕食しているのかと思いきや、小枝の根本に嘴でコツコツと何か固い物を押し込んだ後に樹皮を嘴で毟って穴に詰めていることに気づきました。
厳しい冬に備えておそらく何か食料を貯食した後の隠蔽行動だと思われます。
噂通り、嘴の使い方がとても器用ですね。
ヤマガラが飛び去った後に貯食物を調べてみれば良かったですね。
残念ながら梯子がないと手が届かない高さでした。

インターネット検索してみると、霞ヶ浦流域ノ某住人さんが「ヤマガラの貯食行動」と題したブログ記事を書いておられました。
スギの木に貯食していたドングリをヤマガラが取り出す見事な生態写真が掲載されています。

ピッキオ編『鳥のおもしろ私生活』p175によると、ヤマガラは

シイやエゴノキなどの実を好んで食べ、地面の中にたくわえる習性がある。隠した位置は、場所をおぼえているというよりも、近くにある何らかの目印を記憶しているらしいことが、実験からわかってきている。



『ヤマガラの芸―文化史と行動学の視点から』p18-19によると、
くちばしの先が平たくなっているのは木の隙間に木の実などを押し込むのに便利だろう。(中略)貯食をする場所は、樹皮の下などの樹上や、草や木の根本や斜面、倒木のわきなどの地上で、比率としては四対六くらいで地上が多い。貯食をするときの行動としては、木の実をまずそこへ運び、木の実がはいるほどに穴を開けたり、隙間を大きくした後、木の実を置いてくちばしでコンコンとたたき込む。埋める深さは二センチ以内が多いらしい。そして、その上にふたとなるような物を置いて、やはりコンコンとくちばしでそれをたたき込むか、つつき入れるようにする。





【おまけの動画】
「ヤマガラの芸ーその4 おみくじ芸」by kakodayonさん

貯食習性などヤマガラが本来もっている行動レパートリーを利用して一連の高度な芸を調教することが可能です。(オペラント条件付け


ウツギの花蜜を吸うクロマルハナバチ♀



2014年6月中旬

水辺の堤防に咲いたウツギ(空木)の群落でクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が訪花していました。
なんとなくワーカー♀ではなく創設女王のような気がしますが、どうですかね?
後脚の花粉籠は空荷でした。
マクロレンズで接写するには大き過ぎますね。



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