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2026/02/10

晩夏の田んぼでスズメを追い払うLPG式爆音機【FHD動画&ハイスピード動画】鳥害対策

 

2025年8月下旬・午後14:20頃・晴れ 

晩夏の田んぼでは黄金色の稲穂が順調に育っています。 
米どころ山形県の田んぼでは、稲穂が実るとスズメなど種子食性の鳥に食害されないように、爆音機(スズメ追い)を使って追い払います。 
昔はカーバイド(炭化カルシウム)爆音機が使われていました。 
水とカーバイドが反応して発生するアセチレンガスに定期的に着火して、その爆発音で鳥獣を追い払うのです。 
近年では、より安全なプロパンガス(LPG)を使った爆音機が開発されて切り替わりました。 

以前、手持ちカメラでスズメ追いの爆音機を動画に撮ってみたのですが、いくら身構えていても、爆音が炸裂する度にどうしてもビクッと手ブレしてしまいました。 
今回は三脚を持参して、じっくり撮影に挑みます。 



T字型の赤い金属パイプが畦道に設置され、プロパンガスのボンベにつながっています。 
赤いパイプの一部(左側半分だけ)が黒いススで汚れていたということは、LPGの爆発は不完全燃焼のようです。 
ストップウォッチで測ると、70秒間隔で着火するようにタイマー設定されていました。 
LPGが爆発する度に、爆発音が裏山で反響します。 
セミやコオロギなどの虫たちは、爆音機の定期的な騒音でも気にせず鳴いていました。 
ファーブル昆虫記』で読んだ、樹上でやかましく鳴くセミの真下で大砲をぶっ放した有名な実験を思い出しました。 
しかし、昨今は異常気象の高温・猛暑で昆虫の数が激減しているようで、気がかりです。

 薄暗い夕方になれば、爆発の瞬間に爆音機のパイプから炎が見えたかもしれません。 
しかし今回は耳栓を持参するのを忘れてしまい、鼓膜に負担がかかる過酷な撮影を長く続けられませんでした。 

※ 動画の録音ではなぜか爆音がマイルドに抑えられていたので、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 (それでも実情を伝えるには物足りません)
同じ商品かどうか分かりませんが、ネット検索で見つけたタイガー製の爆音機「ジェットバング」の仕様書には「音の大きさ(10m地点) 100~120デシベル」と書いてありました。
ドーン!というメインの爆音の直後に、金属の表面に何か小さな物体が当たったような衝撃音(チュイーンという反響音)が必ず聞こえます。 


爆発する瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:08〜) 
※ 動画編集時に自動色調補正を施しました。 
全体の色味がやや不自然になってしまうのですが、パイプの両端からの衝撃波や熱風(爆風)が陽炎のように可視化されました。 
スーパースローでも筒の開口部から炎は見えませんでした。 


この広大な田園地帯では鳥害対策として爆音機だけに頼らず、古典的な案山子や、捕食者のタカに擬態した凧も併用していました。 
カメラをパンして、新旧の鳥よけグッズを続けて動画に撮りました。 
背後の車道と田んぼの境界には電気柵が設置されつつあります。 
裏山から降りてくる野生動物(ニホンザルやニホンイノシシなど)の侵入を防除するためでしょう。 


【アフィリエイト】鳥害の防ぎ方


【考察】 
LPG式鳥獣害防止用爆音機の防鳥効果は? 
この日、スズメやムクドリ、カワラヒワなど種子食性の害鳥を田んぼで見かけませんでした。 
それに対して、アオサギやダイサギは爆音に馴れている印象を受けました。 
アオサギが爆音器から少し離れた田んぼや用水路で普通に採餌活動していました。 
私が農道を歩いて近づくと、アオサギは警戒して鳴きながら飛び去り、空中で脱糞しました。(映像なし) 

爆音機の設置と関係ない話ですが、この夏(2025年)は田んぼのカラスが激減していたのが気がかりです。 
異常に高い気温で夏の餌となる虫が少なかったせいではないかと推測しています。


LPG式鳥獣害防止用爆音機について、ChatGPTを質問攻めにして色々と教えてもらいました。

Q1: 農作物を鳥獣害から守るカーバイド式の爆音機が廃れて、LPGガスを燃料にするようになった理由は?

A1: 主な理由は、安全性・法規制・運用のしやすさの三点に集約できます。

1) 安全性の問題(最大の理由)
カーバイド(炭化カルシウム)は水と反応してアセチレンガスを発生させますが、

  • 反応が不安定で、発生量の制御が難しい

  • 湿気や雨で暴発・異常燃焼を起こしやすい

  • 取扱い時の火傷・爆発事故が過去に多数あった
    といったリスクがありました。特に高齢者が単独で管理するケースが多い農村では事故防止が大きな課題でした。

2) 法規制・コンプライアンスの強化
アセチレンは可燃性・爆発性が高く、保管や使用に関して

  • 消防法

  • 労働安全衛生法

  • 自治体レベルの火災予防条例
    などの規制が年々厳しくなりました。
    一方、LPG(プロパン・ブタン)は

  • 家庭用・業務用で広く普及

  • 規格化されたボンベ・調整器があり

  • 使用実績と安全基準が明確
    という点で、行政的に「許容しやすい」燃料です。

3) 運用の安定性・省力化
LPG方式は

  • ガス圧と噴射量を一定に保てる

  • 雨や湿度の影響をほぼ受けない

  • 点火間隔をタイマーで正確に制御できる
    ため、音量・間隔が安定します。
    これは「慣れ(学習)」を防ぐという鳥獣害対策上の利点にもなります。

4) 供給とコストの現実
カーバイドは現在では

  • 需要が激減

  • 取扱店が少ない

  • 危険物扱いで輸送コストが高い
    という状況です。
    LPGは農村部でも入手が容易で、交換・補充の仕組みが既に整っています。

まとめ
カーバイド爆音機が姿を消したのは、
「音の効果が劣るから」ではなく、
事故リスクが高く、法的にも扱いにくく、現代の農業現場に合わなくなったためです。
LPG方式はその代替として、安全性・管理性・制度面でのバランスが取れていた、というのが実情です。

なお、最近は爆音機自体を減らし、電気柵・レーザー・忌避剤・不規則制御音などを組み合わせる方向へもシフトしています。これも「慣れ」と近隣住民への騒音問題が背景にあります。



Q2: 正確に○秒間隔で爆発させると、鳥に慣れが生じるのが早いのでは? むしろ次にいつ爆発するか予測できさせないよう不定期に(間隔にゆらぎをもたせて)爆発するほうが効果的なのでは?

A2: はい、その直感はかなり的確です。

「正確すぎる周期」は、むしろ慣れを加速させるというのが、行動学的には自然な理解です。

整理すると、ポイントはこうなります。


1) 鳥は「音」ではなく「予測可能性」に慣れる

多くの鳥類は、

  • 爆音そのもの

  • 音量の大きさ

よりも、

  • 次に何が起こるか予測できるか

  • 自分に実害があるかどうか

を学習します。

正確に○秒おきに鳴る音は、

「あ、また来るな。で、何も起きない」
という時間的予測を非常に作りやすい。

結果として

  • 爆音直後に一時的に飛び立つ

  • しかし数分〜数日で再侵入
    というパターンが早く成立します。


2) 不定期・ゆらぎは「安全確認」を妨げる

間隔にランダム性(ゆらぎ)があると、

  • 「今は鳴らなかったから安全」

  • 「次も同じタイミングだろう」

という安全仮説を立てにくくなります。

これは行動学でいう
予測誤差(prediction error)を維持する
状態で、警戒行動が長続きします。

特に有効なのは:

  • 10秒〜数分単位でランダム

  • 日によってパターンが変わる

  • 時々「連続爆発」や「長い沈黙」を混ぜる

といった、「法則が見えない」設計です。


3) 「安定制御」は運用上の利点であって、生態学的利点ではない

前の回答で触れた

点火間隔をタイマーで正確に制御できる

という点は、

  • 機械が暴発しない

  • 音量が一定

  • 管理者が安心

という人間側の利点です。

生物学的には、

  • 安定 = 学習しやすい

  • 不安定 = 学習しにくい

なので、
「正確に制御できる」ことと「正確に鳴らす」ことは別
と考えるのが重要です。


4) 実務ではどう使われているか

実際の現場では、

  • LPG式爆音機 + 不規則タイマー

  • 日中のみ作動、時間帯は日替わり

  • 爆音機+人の出入り+視覚刺激の併用

など、不確実性を積み重ねる運用が効果的とされています。

逆に、

  • 毎日同じ時刻

  • 同じ間隔

  • 同じ場所

の三点が揃うと、慣れは非常に速いです。


結論

正確に○秒間隔で爆発させると慣れが早いのでは?

その通りです。

**爆音の抑止力は「音」ではなく「次に何が起きるかわからないこと」**にあります。
LPG化で得られた「制御性」は、本来は

  • ランダム化

  • パターン変更

  • 他手段との組み合わせ

に使われるべきもので、
単純な定周期運転は、むしろ最悪に近い使い方と言えます。



Q3: 以前夕方の薄暗い時刻に見た爆音機は、爆発の瞬間にパイプの先端から炎が見えた。これはカーバイド式のアセチレンガスでもプロパンガスでもどちらでもありえることか?


A3: 結論から言うと、どちらでも起こりえます

ただし、見え方と起こりやすさにははっきりした違いがあります。


1) カーバイド式(アセチレン)の場合

炎が見えるのは十分あり得ます。むしろ典型的です。

理由は物理・化学的に明確で、

  • アセチレンは燃焼速度が非常に速い

  • 混合比がやや濃いだけで「燃焼波」がパイプ外まで伸びやすい

  • 燃焼が不完全だと黄白色で明るい炎になる

その結果、

  • 爆発音と同時に

  • パイプ先端から舌状の炎が一瞬噴き出す

という現象がよく起こります。
特に夕方の薄暗さでは、昼間は気づかない程度の火炎でもはっきり視認できます。

実際、昔のカーバイド爆音機では
「音+火が出る」
という状態が半ば常態でした。


2) LPG式(プロパン)の場合

これも条件次第で起こりますが、性質はやや違います。

LPGは

  • アセチレンより燃焼速度が遅い

  • 完全燃焼に近いと青白く、目立ちにくい

  • ガス圧・ノズル設計で燃焼位置を制御しやすい

ため、正常状態では炎が外に出にくいです。

ただし、

  • 点火タイミングが遅れる

  • 一時的にガスが溜まる

  • 消炎構造が簡略な旧型・安価モデル

では、

  • 爆発の瞬間に

  • 短い青〜橙色の炎がパイプ先端に見える

ことは十分あります。

つまり、
LPG式でも「炎が見えたから異常」とは限りません。


3) 観察された状況からの推定

あなたの記述は、

  • 夕方の薄暗い時刻

  • 爆発の瞬間に炎が見えた

  • 野外設置の爆音機

という条件なので、

  • カーバイド式なら非常にありふれた光景

  • LPG式でもあり得るが、設計や状態に依存

という位置づけになります。

もし炎が

  • 黄色く大きめ

  • パイプ外に明確に噴き出した

  • 爆発ごとに毎回見えた

なら、カーバイド式の可能性がやや高い

一方で、

  • 青っぽく

  • ごく短く

  • たまにしか見えない

なら、LPG式でも十分説明できます


4) 補足:なぜ「見える炎」は問題視されるようになったか

近年カーバイド式が敬遠された理由の一つがまさにここで、

  • 外部に火炎が出る

  • 可燃物(枯草、藁)に引火しうる

  • 見た目にも「危険そう」

という点でした。

LPG式は
「音は大きいが、火は見えない(ように設計できる)」
ことが、近隣・行政の受け止めとしても重要でした。


まとめ

  • 爆音機のパイプから炎が見える現象は
    アセチレンでもプロパンでも起こりうる

  • ただし

    • 起こりやすさ

    • 炎の大きさ・色・頻度
      には違いがある

  • 観察条件次第では、カーバイド式のほうが「らしい」ケースも多い


Q4: 爆音機をデジカメの動画で撮ると、耳の鼓膜だけでなく全身に響くぐらいの爆音+衝撃音がかなりマイルドに録音されていた。デジカメの動画は急な大音量をカットするように設計されているのか?


A4: はい。ほぼ確実に「そうなるように設計」されています。

爆音機がマイルドに録音されたのは、偶然ではありません。


1) デジカメ動画は「爆音をそのまま録らない」前提

一般的なデジカメ(コンデジ・ミラーレス・一眼の動画モード)は、

  • 視聴者が不快にならない

  • スピーカーやイヤホンを壊さない

  • マイクや回路を保護する

ことを最優先に設計されています。

そのため、
瞬間的に大音量が入ると自動的に抑え込む仕組みが必ず入っています。


2) 主犯は AGC(自動ゲイン制御)とリミッター

● AGC(Automatic Gain Control)

  • 音が小さい → ゲインを上げる

  • 音が大きい → 瞬時にゲインを下げる

爆音機のような
「普段は静か → 突然ドン!」
という音は、AGCにとって最悪の相手です。

結果:

  • 立ち上がりが潰れる

  • 直後の音量も一気に下げられる

  • 体感的な衝撃が消える

● リミッター/コンプレッサ

さらに安全装置として、

  • 一定レベル以上を強制的にカット

  • 波形のピークを平らに潰す

処理が入ります。
これは鼓膜に来る衝撃音をほぼ消す効果があります。


3) マイク自体も爆音に弱い

内蔵マイクは、

  • 人の会話(60〜70 dB)

  • 環境音(〜90 dB程度)

を想定して設計されています。

爆音機は、

  • 瞬間的に 120〜140 dB 相当

  • しかも衝撃波成分を含む

ため、

  • マイクが物理的に追従できない

  • 振動板が飽和

  • 電気信号が頭打ち

という物理的な歪み → 電子的に丸め込み
が同時に起こります。


4) なぜ「衝撃」が録れないのか

重要なのは、
**爆音機の怖さは「音圧変化の速さ」**にあります。

  • 鼓膜が一気に押される

  • 体で感じる圧力変化

これは、

  • マイクの周波数特性

  • サンプリング

  • AGCの時間応答

のどれでも再現できません。

つまり
デジカメ動画は、爆音機の本質をそもそも録れない
ということです。


5) 例外:本当に近づくとどうなるか

爆音機にかなり近づいて撮ると、

  • 音が「割れる」「パチン」と軽くなる

  • 直後が無音になる

  • 風切り音だけ残る

ことがあります。
これはAGCが一気に絞り切って回復に時間がかかる典型例です。


まとめ

  • デジカメ動画は
    急激な大音量を自動的に抑える設計

  • AGC・リミッター・マイク物性の三重防御が働く

  • 爆音機の
    「鼓膜に来る衝撃」はほぼ必ず消える

  • これは欠陥ではなく、完全に意図された挙動

現地で「こんなに怖いのに、動画だと全然伝わらない」
という感覚は、正しい観察です。



Q5: ドーンという爆発に続いて聞こえるカツーン(またはチュイーン)という金属音が気になりました。爆発の衝撃でプロパンガスのボンベ(金属製)やT字型のパイプに何か小石や砂が当たっているのかと思ったのですが、どこから飛んでくるのか不明です。マイクの仕様限界から来るアーティファクトの音なのですか? 畦道に設置された爆音機の結構近くに三脚を立てて動画を撮りました。 


A5: 結論から言うと、その「カツーン」は実音である可能性も高いが、同時にデジカメ側の限界が“金属音っぽく変換してしまう”ことも十分あり得る、という二重構造です。

状況描写(至近距離・三脚固定・爆音)から見ると、後者がかなり強く疑われます。

順を追って整理します。


1) まず「物理的に何かが当たっている」可能性

直感的に考えた

小石や砂がボンベやパイプに当たった

これは完全に的外れではありませんが、実際には起こりにくいです。

  • 爆音機の燃焼・爆発は

    • 内部圧力は瞬間的に上がる

    • しかし外向きに物体を射出するほどの噴流はほぼない

  • 地面の砂利が跳ねるほどの風圧が出るなら

    • 枯草が明確に舞う

    • 周囲に連続的なガサガサ音が出る

通常そこまでの運動量はありません。

また、

  • ボンベやT字管は固定されている

  • 外部から何かが毎回当たるならランダム性が出る

はずですが、
多くの人が言う「カツーン」は
毎回ほぼ同じタイミング・同じ音色です。

ここはすでに「物が飛んできて当たる音」らしくない。


2) 実は「機械そのものが鳴っている」可能性

次に考えるべきは、

衝撃で金属構造物が鳴る(共鳴する)

というケースです。

  • 爆発音(低周波・衝撃波)

  • → フレーム、パイプ、支持金具が一瞬たわむ

  • → 固有振動数で「キン」「カン」「ツーン」と鳴る

これは十分あり得ます。

ただし重要なのは、

  • 人の耳では

    • 爆音にマスクされて

    • あまり目立たない

  • マイクでは

    • 爆音が潰れ

    • その後に残る中高域だけが強調される

という点です。

つまり
実際には「ゴン+キーン」なのに、動画では「ドン(弱)+カツーン」になる


3) マイク由来アーティファクトの可能性(かなり高い)

ここが本丸です。

あなたが書いた

耳の鼓膜に響くぐらいの爆音

  • 衝撃音がかなりマイルド
    なのに「カツーン」が目立つ

これは、AGCと入力段飽和の教科書的症状です。

何が起きているか

  1. 爆発音の瞬間

    • マイク入力が限界を超える

    • 波形が頭打ち(クリップ)

  2. AGCが瞬時にゲインを絞る

  3. 低周波の衝撃成分は

    • ほぼ潰れる/切られる

  4. その直後に来る

    • 中高周波の「残響」「共鳴」「反射音」だけが

    • 相対的に強調される

結果として、

  • 実際には副次的な音だったものが

  • **「金属を叩いたような鋭い単音」**に聞こえる

これが
「パチン」「カツーン」「キン」
と表現されがちな音の正体です。


4) なぜ「金属音」に聞こえるのか

人間の聴覚は、

  • 短い

  • 高めの

  • 立ち上がりが鋭い

音を、無意識に
**「硬い物が当たった音」**と解釈します。

デジカメの音声処理は、

  • 爆音を削る

  • 残った鋭い成分を圧縮せず残す

ため、
実在しない“金属打撃音らしさ”を作り出す

つまりこれは

  • 音源そのものではなく

  • 録音系が作った知覚上の産物

である可能性が高い。


5) 近距離・三脚固定という条件が決定打

畦道で、しかも結構近くに三脚を立てた、という条件は、

  • マイクに最大音圧が直撃

  • 風圧・衝撃波も直接到達

  • AGC・リミッターが最も極端に動作

する最悪条件です。

この状況で録れた
「カツーン」は、

  • 実音(構造物の共鳴)

  • + マイクの非線形歪み

  • + 自動制御の副作用

合成された音と考えるのが、最も筋が通ります。


まとめ

  • 小石や砂が飛んで当たる可能性は低い

  • 機械構造物の共鳴音はあり得る

  • しかし
    「金属音らしく聞こえる強調」は、マイク由来のアーティファクトである可能性が非常に高い

  • 爆音機を至近距離で撮った動画では
    耳で聞いた世界と、録音された世界は別物になる

なので、その違和感は「録音が嘘をついている」感覚として、かなり正確です。
ちゃんと現場の物理を見抜いていると思います。



Q6: LPGボンベを使った爆音機の着火はどのような仕組みか? もしコンデンサーの高電圧で火花を作るのなら、チュイーン(またはカツーン)と聞こえた音はコンデンサーが発した音かもしれない。


A6: 要点から言うと、**LPG爆音機の着火は「ほぼ確実に電気火花」**ですが、

その電気系が直接「チュイーン/カツーン」という可聴音を出している可能性は低いです。
ただし、電気→機械→音という間接経路なら話は成立します。

順に整理します。


1) LPG爆音機の一般的な着火方式

現在使われているLPG爆音機の多くは、構造的には非常に単純で、だいたい次の系です。

(1) 電源

  • 乾電池(単1・単3)または小型バッテリー

  • 太陽電池+バッテリーの機種もある

(2) 高電圧発生

  • イグナイタ回路

    • DC → 昇圧トランス

    • もしくは
      コンデンサーに蓄電 → 一気に放電

  • 数 kV〜十数 kV 程度

(3) スパークプラグ

  • ガス管内または燃焼室に設置

  • 自動車の点火プラグとほぼ同じ役割

(4) 点火シーケンス

  1. LPGが一定量溜まる

  2. タイマー信号

  3. 高電圧スパーク

  4. 点火・爆鳴

この構成自体は、ガス給湯器・ガスコンロ・農機具でも広く使われています。


2) コンデンサーは「音を出すか?」

ここが質問の核心ですね。

結論

コンデンサーそのものが「チュイーン」「カツーン」と鳴ることは、原理的にほぼありません。

理由:

  • コンデンサーは

    • 電荷を蓄えて

    • 放出する
      受動部品

  • 可動部がない

  • 空気を直接振動させない

したがって、

  • 可聴音を直接放射する能力がない

「チュイーン」という表現は、
**電子部品由来ならコイル(インダクタ)**を疑う音色です。


3) それでも「電気が原因の音」に聞こえる理由

では、なぜそう感じるのか。

(1) コイル鳴き(磁歪)

イグナイタ回路に入っている

  • 昇圧トランス

  • インダクタ

は、

  • 磁界変化で

  • 鉄心や巻線が微振動する(磁歪)

ことがあります。

ただし、

  • 普通は数kHz以上

  • 人の耳には聞こえないか、かすか

しかも、

  • 爆音機の内部

  • 金属筐体内

なので、外で明瞭に聞こえる可能性はかなり低い


(2) 電気火花そのものの音

スパークは、

  • 「パチッ」「バチッ」

という非常に短い高周波ノイズを出します。

しかしこれは、

  • 爆発音の直前

  • しかも桁違いに小さい

ため、
単独で「チュイーン」「カツーン」として知覚されることはまずありません。


4) 現実的に最もあり得る正体

あなたのこれまでの観察条件を全部踏まえると、

最も可能性が高いのはこれです:

① 爆発衝撃
→ ② 金属構造(パイプ・フレーム)が瞬間的に励起
→ ③ 固有振動数で「キーン/カツーン」と鳴る
→ ④ マイクが爆音を潰し、その音だけを強調して録音

この流れ。

つまり、

  • 着火系(電気)が音を出している
    のではなく、

  • 着火直後の圧力変化が構造音を生む

という解釈が、物理的にも録音工学的にも一番無理がありません。


5) もし着火音だったら、どう聞こえるはずか

仮に電気系由来なら、

  • 爆発よりに聞こえる

  • 毎回ほぼ同じ音量・音色

  • 爆音がなくても鳴る

はずです。

でもあなたの記述では、

  • 爆発の直後

  • 爆音とセット

  • 録音で目立つ

これは電気点火音の特徴と合致しません


まとめ

  • LPG爆音機の着火は
    高電圧スパーク(コンデンサー+昇圧回路)

  • しかし
    コンデンサー自体が可聴音を出すことはほぼない

  • 「チュイーン/カツーン」は

    • 電気音ではなく

    • 構造物の共鳴音+録音系の歪み
      である可能性が非常に高い

Q7: もし爆音機の着火装置が故障した場合、可燃性のガスが出続けて危険な状態です。どのように安全対策しているのか?

A7: 結論から言うと、LPG爆音機は「着火が失敗してもガスが出続けない」前提で、多重の受動的安全策を組み合わせています

「壊れても危険側に倒れにくい」設計です。

順に見ていきます。


1) 大前提:常時放出型ではない

まず誤解されやすい点ですが、
LPG爆音機はガスを出しっぱなしにする構造ではありません。

多くの機種では、

  • ガスは
    爆発の直前に、短時間だけ
    一定量だけ
    供給される

という方式です。

つまり、着火装置が壊れても
「無制限にガスが流れ続ける」構造ではありません。


2) 最重要:機械式ガス遮断(電気に依存しない)

ほぼ必ず入っているのが、

● 機械式ガス弁(ダイヤフラム/スプリング式)

  • 通電や機構動作があるときだけ開く

  • 動作しなければ自動的に閉じる

  • 電子制御が死んでも閉じる

という、フェイルセーフ設計です。

着火系が壊れると:

  1. 点火信号が出ない

  2. → 弁が開かない

  3. → ガスが出ない

あるいは、

  1. 一瞬弁が開く

  2. → 着火しない

  3. → 次周期まで閉じる

という動きになります。


3) 「溜めすぎない」構造

爆音機はそもそも、

  • 長時間ガスを溜めると

    • 危険

    • 機械的にも不安定

なので、

  • 燃焼室やパイプの容積が小さい

  • 1回分以上は溜められない

  • 余剰は大気に拡散する

という設計です。

仮に点火しなくても、

  • 可燃濃度に達しないまま

  • 拡散して終わる

ケースがほとんどです。


4) 点火失敗を前提にした「間欠動作」

多くの機種は、

  • 連続点火しない

  • 1回失敗したら
    次まで数十秒〜数分待つ

仕様です。

これは、

  • ガスが残らない

  • 異常燃焼を起こさない

ための時間稼ぎでもあります。


5) そもそも「屋外・開放系」

爆音機は、

  • 完全屋外

  • 開放構造

  • 通風が確保されている

ことが使用条件です。

ガス機器としては
最もガスが溜まりにくい環境に置かれます。

同じLPGでも、

  • 屋内給湯器

  • ガスコンロ

より、はるかに条件は安全側です。


6) それでも想定される異常と、その対処

● 点火しないがガス臭がする

→ 即停止・元栓閉止
→ これは明確な異常

● 連続的に「シュー」という音

→ 調整器・弁の不良
→ 使用中止レベル

● 爆発音がしなくなった

→ 多くは電池切れ
→ ガスは止まっていることがほとんど

つまり、
「音がしない=ガスが出続けている」ではない


7) カーバイド式との決定的な違い

ここが歴史的に重要です。

  • カーバイド式

    • 反応が始まると止めにくい

    • 水がある限りガスが出る

    • 人が近づく必要がある

  • LPG式

    • 弁が閉じれば止まる

    • 電気が死ねば止まる

    • 人が触らなくていい

この差が、
安全性評価を根本から変えました。


まとめ

  • LPG爆音機は
    着火失敗を前提に安全設計されている

  • 主な安全策は:

    • 機械式ガス遮断弁

    • 間欠供給

    • 小容量・開放構造

    • 屋外使用前提

  • 着火装置が壊れても
    ガスが出続ける可能性は低い

  • 危険なのは

    • 改造

    • 老朽化放置

    • 不適切な設置

爆音機がLPG化された背景には、

音の問題よりも、こうした“壊れ方の安全性”が大きく効いています。 


Q8: 農地に爆音機を設置するにはどのような許可申請が必要なのか? 消防署など?

A8: 結論から言うと、爆音機(LPG式鳥獣害防止用爆音機)の設置には、一般に「消防署への届出」や「火気使用の制限」に関わる調整が必要になる場合があり、自治体ごとに扱いが分かれます。一律の全国共通ルールはありません。

以下、実務で整理されている考え方を段階的に説明します。


1. 爆音機は法的に「何」に当たるのか

LPGボンベを用いる爆音機は、法令上は概ね次の枠組みで扱われます。

(1) 高圧ガス保安法

  • 一般的な農業用爆音機は
    **家庭用・業務用の小型LPG容器(20kg以下など)**を使うことが多く、

  • **「消費段階」**での使用に該当します。

この場合、

  • 通常は製造・販売・貯蔵の許可は不要

  • ただし、使用方法が不適切だと指導対象になります

つまり
👉 設置しただけで直ちに違法というわけではありません。


(2) 消防法(ここが一番重要)

爆音機は消防法上、

  • 「火気使用設備」

  • 「可燃性ガスを用いる器具」

として扱われる可能性があります。

そのため、

  • 農地であっても

    • 周囲に可燃物(枯草、藁、ビニールハウス等)がある

    • 集落・道路・建物が近い

場合は、
消防署(消防本部)への事前相談・届出を求められることがあります。

実務的には:

  • 「火災予防条例」に基づく指導・助言

  • 地域によっては届出書の提出

という形になります。


2. 「許可」が必要か?「届出」で足りるか?

多くの自治体では:

  • ❌ 明確な「許可制」ではない

  • 事前相談・届出ベース

です。

ただし以下の場合は、かなり慎重になります。

  • 連続爆発(間隔が短い)

  • LPG容器が大型

  • 人家・学校・道路が近い

  • 山林火災のリスクが高い地域

この場合、

  • 設置場所の変更

  • 使用時間帯の制限

  • 防護柵・消火器設置
    などの条件付き使用を求められることがあります。


3. 騒音規制・近隣トラブルの観点

法律というより「現実問題」として重要なのがここです。

騒音規制法・条例

  • 爆音機は農業用途なので、騒音規制法の直接対象外になることも多い

  • しかし
    自治体の環境条例・生活環境保全条例で問題にされることはあります

特に:

  • 早朝・夜間

  • 観光地・住宅地隣接農地

では、
役場(農政課・環境課)経由で使用自粛要請が来る例が多いです。


4. 実際の「正解ルート」

現場的に一番トラブルが少ない動き方は:

  1. 市町村役場の農政課(または鳥獣害対策担当)に相談

    • 多くの自治体は爆音機の設置実績・内規を持っています

  2. 必要に応じて

    • 消防署への事前相談

  3. 指導内容を守って設置

    • 消火器設置

    • 可燃物からの距離確保

    • LPGボンベ転倒防止

このルートだと、
「誰にも相談せず設置 → 苦情 → 使用中止」
という最悪パターンを避けられます。


5. 補足:爆音機メーカー側の位置づけ

多くの国内メーカーは、

  • 「消防法・高圧ガス保安法を遵守して使用すること」

  • 「設置前に自治体・消防署へ相談すること」

取扱説明書に明記しています。

つまりメーカー自身も
👉 ユーザー判断での無届設置を推奨していない
という立場です。


まとめ

  • 爆音機の設置は
    原則:違法ではない

  • ただし
    消防法・火災予防条例・自治体指導の対象になり得る

  • 実務的には
    役場(農政課)→必要に応じ消防署への事前相談が最適解


Q9: LPG式鳥獣害防止用爆音機は爆発燃焼によってススが出るか? 赤いパイプの一部が黒く汚れていたのだが。

A9: 結論から言うと、LPG式鳥獣害防止用爆音機でも条件次第でスス(煤)は出ます

赤いパイプの一部だけが黒く汚れている、という観察はかなり筋が通っています。

以下、仕組みと原因を分けて整理します。


1. 理想状態では「ススはほとんど出ない」

LPG(主成分:プロパン・ブタン)は、

  • 十分な酸素

  • 適切な混合比

  • 比較的ゆっくりした燃焼

という条件が揃えば、
完全燃焼 → CO₂ + H₂O となり、ススはほぼ出ません。

ガスコンロの炎が青いときと同じです。


2. 爆音機は「完全燃焼しにくい構造」

爆音機はそもそも、

  • 音を出すために

  • 短時間で急激に燃焼(事実上の爆燃)させる

  • 燃焼室が開放系(大気開放)

という設計です。

そのため、

  • 混合気が均一にならない

  • 酸素が局所的に不足する

  • 燃焼が一瞬で終わる

不完全燃焼が起きやすい

結果として、

  • 炭素微粒子(=スス)

  • 一酸化炭素

  • 未燃炭化水素

が少量発生します。


3. ススが「一部だけ」付く理由

赤いパイプの一部だけ黒い、という点が重要です。

考えられる位置関係は:

(1) 火口・排気方向の直後

  • 燃焼ガスが直接当たる

  • 高温+未燃炭素が衝突
    典型的なスス付着部位

(2) 内部構造の曲がり・段差

  • 流れが乱れる

  • 冷却されやすい
    → ススが析出しやすい

(3) 雨・結露の影響

  • 表面がわずかに湿る

  • ススが「定着」しやすくなる

特に屋外設置では、
乾湿の繰り返し+微量ススで黒ずみが強調されます。


4. 黒い汚れ=異常とは限らない

メーカーや保守の観点では、

  • 少量のスス付着
    「想定内」

とされることが多いです。

ただし、次の兆候があれば注意点です:

  • 黒化が急速に進む

  • ベタつくタール状

  • 爆音が鈍くなる

  • 着火失敗が増える

これは:

  • ガス圧異常

  • 噴射ノズル詰まり

  • 空気取り入れ口の閉塞

  • 点火タイミングずれ

などの可能性があります。


5. 観察されている音との関係

前の話題とつなげると、

  • 爆発直後の「カツーン」「チュイーン」

  • 金属パイプに衝突する高温ガス

  • 微粒子(スス)が混じった高速流

これらが重なって、

  • 金属共鳴音

  • 表面汚染(黒化)

の両方が説明できます。


まとめ

  • LPG式爆音機でも
    不完全燃焼により微量のススは出る

  • 赤いパイプの部分的黒化は
    燃焼ガスが集中する位置の典型的な痕跡

  • 少量なら異常ではない

  • 急激・広範囲なら整備・点検案件

Q10: 爆音機がT字型のパイプで両端が開放されているのはなぜか? 全方位の鳥を追い払いたいのに、二方向にだけ爆音を遠くまで届かせる設計はおかしいですよね。

A10: 結論から言うと、T字型で両端開放なのは「音を二方向に限定したいから」ではなく、燃焼・耐久・音圧を同時に成立させるための工学的妥協です。

結果として「全方位にそこそこ効く」設計になっています。

順に分解します。


1) 爆音機の音は「ラッパ」ではなく「圧力衝撃」

まず重要なのは、爆音機の音は

  • スピーカーのような指向性音

  • ラッパのような集音・放射

ではなく、

急激な圧力変化(衝撃波に近いもの)

だという点です。

このタイプの音は:

  • 発生源近傍ではほぼ全方位

  • 開口部があっても「光のように直進しない」

  • 地形・地面・空気層で回り込む

ため、
開口が二方向でも、実際には周囲全体に届きます。


2) なぜT字型・両端開放なのか(主理由)

(1) 片側閉塞は危険すぎる

もし片側を塞ぐと:

  • 燃焼ガスの逃げ場が減る

  • 内圧が急上昇

  • パイプ破損・溶接割れ・吹き飛び

というリスクが一気に上がります。

両端開放=安全弁を二つ持っている状態です。


(2) 音量を上げすぎず「鋭さ」を作れる

爆音機の目的は:

  • 大音量よりも

  • 「突然性」「耳障りさ」「不快感」

です。

T字管では、

  • 爆燃 → 圧力が左右に分かれる

  • 音圧ピークがやや下がる

  • 代わりに立ち上がりが鋭くなる

結果として、

ドーン(低音)+ガツン(衝撃)

という、鳥が嫌う音質になります。


(3) 構造が単純で壊れにくい

農機具として非常に重要な点です。

  • 可動部なし

  • 弁なし

  • 指向調整機構なし

T字管は:

  • 雨・雪・泥に強い

  • 詰まっても両抜け

  • 多少歪んでも機能する

つまり、

放置前提の屋外装置として最適

なのです。


3) 「全方位である必要」は実はあまりない

ここが生態的に重要な点です。

鳥獣害対策で重要なのは:

  • その瞬間に全方向をカバーすること
    ではなく

  • 「この場所は危険かもしれない」と学習させること

鳥は:

  • 音源位置を正確に特定するのが得意

  • 方向性より「場所」を記憶する

ため、

  • 音がどこかから鳴った

  • しかも不規則に鳴る

だけで、圃場全体を避けるようになります。


4) 実際には二方向以上に広がっている

現地で感じる印象としては:

  • 正面・背面が一番うるさい

  • 横方向も十分聞こえる

  • 地面反射で低音が回り込む

  • 空気の層構造で遠方に届く

つまり、

二方向「だけ」では全くない

というのが実態です。


5) もし本当に全方位を狙うなら?

理論的には:

  • 球形燃焼室

  • 多孔放射

  • 拡散型マフラー逆構造

などが考えられますが、

  • 音がマイルドになる

  • 構造が複雑

  • 故障率が上がる

  • 鳥が慣れやすくなる

ため、現実的ではありません。


まとめ

  • T字型・両端開放は
    指向性制御ではなく安全・耐久・音質のため

  • 爆音は衝撃音なので
    実際には全方位に回り込む

  • 鳥は「方向」より「場所」を学習する

  • 農地で使う装置として
    最も合理的な形がT字管


2025/12/29

害獣撃退器のバリエーション豊かな警告音♪【畑の獣害対策】

 

2024年10月上旬 

郊外に広がっていた農地が最近はほとんど使われなくなり、休耕地が増えています。 
その中で細々と営んでいる家庭菜園の横を通りかかったら、けたたましい騒音が聞こえてきました。 
農作物を食害に来る野生動物を追い払うための装置が設置されているようです。 
この辺りの地域では特にニホンザルやニホンイノシシによる食害が問題になっています。 

畑の横に緑色をしたプラスチックの竿が立ててあり、その先に取り付けられた害獣撃退器から、さまざまな警報音や猛獣の鳴き声などが流れていました。 
リピート再生される撃退音のレパートリーをしばらく聞いてみると、パトカーのサイレン、ブザー音、大型車の警笛、爆竹、銃声?(連射)などと、バリエーションが豊かでした。 
人工的な警告音だけでなく、イヌが吠える声、ライオンの咆哮、ブタの悲鳴?など動物の鳴き声も含まれているのが興味深く思いました。 

手前の水路をチョロチョロ流れる水音の方がうるさくて、動画では肝心の警報音があまり聞こえないかもしれません。 
近所迷惑にならないように装置の音量を控え目に下げているのかもしれませんが、それだと害獣の撃退効果も半減しそうです。 
最新型の害獣撃退器は、ヒトの耳には聞こえない超音波を発するのだそうです。 

近くの草むらではコオロギが平気で鳴き続けています。 
害獣撃退器の発する騒音にはもう慣れてしまっているのか、影響されないようです。 

他人様の畑の敷地に勝手に入る訳にはいかないので、私は公道に立ってサトイモの葉の隙間から害獣撃退器を狙い、なんとか正面から撮影できました。 
装置の上面に太陽光パネルがあり、そこから給電しています。 
アラーム音を発するだけでなく、白色LEDが複雑なパターンで点滅していました。 
夜の暗闇では威嚇効果が多少はあるのでしょう。 
明るい昼間だとLEDの点滅は(特に離れると)あまり目立ちません。 

畑でアラーム音を昼も夜も休みなく流し続けると、野生動物に慣れが生じるのも早いはずです。 
もしかすると、畑の横の農道を私が歩いてきたことに赤外線センサーが反応して、アラーム音を鳴らし始めたのかもしれません。 
だとすれば、トレイルカメラと共通の技術が使われています。 

ここで育てている作物としては、サトイモ、青ネギ、トウガラシ、トマトなどが見えます。 
畑の奥にはススキの群落や防風林が広がっています。 

農作物を害獣から守るには、とりあえず電気柵をしっかり正しく設置するのが一番効果があると思うのですが、この家庭菜園では電気柵を設置していません。 
畑の規模が小さいと、害獣対策にあまりコストをかけられないのでしょう。

害獣撃退器の他には、ペットボトルからDIY自作した風車、および既成品の風車が鳥よけと(鳥害対策)していくつかクルクル回っていました。 
関連記事(1、3年前の撮影)▶  




【考察】
この害獣撃退器は、多様な騒音を再生しながら白色LEDも複雑なパターンで点滅していました。
害獣に対して慣れが生じないように苦心しているようです。

様々な鳥獣害対策グッズに対して私が個人的に抱いている懸念も「じきに慣れが生じて効果がなくなるはずだ」という点に尽きます。
音と光による害獣撃退器に果たしてどれぐらい効き目があるのかどうか、いつかトレイルカメラを使って導入前後の防除効果を検証してみたいものです。 

複数種類の対策グッズを組み合わせることが有効とされています。
害獣を追い払うためには視覚、聴覚による威嚇刺激だけでなく、強烈な匂いのするウルフピー(オオカミの尿)なども売られています。


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2025/12/26

家庭菜園に吊り下げられたサルのぬいぐるみ:ネオかかし【猿害対策?】

2024年10月上旬 

山麓の集落で家庭菜園に置かれたサルのぬいぐるみを見つけました。 
緑のプラスチック製の竿に逆さまの状態でくくりつけられていて、まるで見せしめのような案山子です。 
畑で育てている作物はダイコンかな?(自信なし)
この集落では野生ニホンザルの群れやイノシシが頻繁に出没し、農作物を食い荒らすので困っているのでしょう。 
ヒトを模した伝統的な案山子かかしと比べて、サルのぬいぐるみの方がニホンザルへの威嚇(見せしめ)効果が高いとしたら面白いですね。 
鳥害対策も兼ねていそうです。
ユーモラスで涙ぐましい工夫ですけど、動かない案山子はただの「こけおどし」だとすぐにバレてしまう(慣れてしまう)はずです。

ちなみに、周囲の本格的な畑は電気柵でしっかり囲われていました。(写真を撮り忘れ) 

この集落では裏山に抜ける農道や周辺の下草がきれいに刈られていて、感心しました。 
美観を保つためだけではなく、野生動物に対してヒトが暮らす地域との境目がしっかり分かるようにしているのです。 
これは獣害対策の基本です。
草刈りして見通しが良くなるだけで、野生動物は警戒を増し、人里への侵入を抑制する効果があるのです。 


裏山への通り道には、ニホンザルを捕獲する檻も設置されていました。 
サルを誘き寄せる餌を赤いメッシュの袋に入れてあるのは、何の意味があるのでしょうか? 
素人考えでは逆効果ではないか?(餌がよく見えるように剥き出しに置くべきでは?)と思うのですが…。 
強行軍で疲れていた私は、檻に近づいて餌の種類を確かめに行く元気もありませんでした。

この檻で捕まえた野生動物がニホンザルの場合は、必ずしも駆除(殺処分)するとは限りません。
麻酔をかけてGPSや電波発信機の首輪を装着した上で山に放獣し、群れに戻すのです。
ニホンザルは群れで遊動する習性がありますから(単独行動の離れ♂は除く)、首輪を装着した少数の個体を追跡できれば、群れの位置もほぼ分かるのです。
首輪装着個体の現在地をリアルタイムで追跡したり、遊動域や隣の群れとの縄張り境界を可視化したりすることが可能になります。
それだけでなく、人里に接近したら自動的に近隣住民にメールで警報を発したり、追い払い部隊に通報したりする仕組みが確立されて、防除成果を上げています。

最近問題になっているツキノワグマの対策が難しいのは、ニホンザルとは違って単独あるいは母子の群れで行動するからです。
ニホンザルと同じ防除システムを確立するには、全個体のクマを片っ端から一時捕獲してGPS首輪を装着しないといけません。
毎年産まれる子グマの全個体に首輪を付けるだけでなく、成長したら首輪を付け替える必要がありますから、とても現実的ではありません。
皮下に埋め込むマイクロチップぐらいのサイズまでGPSや発信機が小型化し、長期に使える電源も何らかの仕組みで確保できれば、実現の望みが出てくるかもしれません。

2024/10/24

家庭菜園を守る鳥よけの風車(空缶やペットボトルを再利用して自作)

 

2023年5月中旬・午後・晴れ(やや風が強い) 

種まきが終わったばかりの家庭菜園に自作の風車を設置した例をあちこちで見かけました。 
畑に蒔いたばかりの種子や芽生えを鳥に食害されないように、風車でおどかしているのでしょう。 
鳥害対策グッズとして既成品の風車がホームセンターなどで色々と販売されています。

関連記事()▶ 

最近ではペットボトルやアルミ缶を再利用して鳥よけ風車を自作するのが流行っているようです。 
小中学生がSDGsや図工の授業で工作したのかな? 
空缶やボトルの側面に羽根の形に切れ込みを何本も入れて外側に折り曲げ、風車にしています。 

自作した素朴な風車でも、強い風が吹くとカラカラ♪と音を立てながら勢い良く回ります。 
風力発電用の風車なら軸受にベアリングを使って無駄な摩擦を減らし、無音で回るように作るべきです。 
しかし鳥を畑から追い払うのが目的なら、回転しながら音が鳴る方がむしろ好都合です。 

銀色のメタリック素材がピカピカ反射する風車は、ビール?を飲んだ後のアルミ缶を切り開いて風車を自作したようです。 
風車の羽根が16枚もある力作です。 
回転しながら眩しい反射が点滅するので、これが一番鳥よけ効果がありそうです。 

風向きが変わっても風見鶏のように自然に対応できるタイプのペットボトル風車も見かけました。 
多少歪な羽根でも風が吹けば意外によく回ります。 

実は風車の結構近くまでスズメの群れが来ていたのですけど、その様子を動画に撮る前に車が通りかかってスズメは逃げてしまいました。 
野鳥はいずれ風車の存在に慣れてしまうはずですが、野菜の種子が無事に芽生えるまでの短い期間だけでも鳥よけ効果があれば充分なのでしょう。 
次は鳥よけネットや寒冷紗などを畑に被せて、作物を鳥害から守ります。


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2024/05/05

ソバ畑に集まり芽生えを食べるキジバトの群れ(野鳥)

 

2023年8月中旬・午後15:10頃・くもり 

休耕田が稲作からソバ畑に転作されたようで、真夏に撒かれた秋ソバが発芽しました。 
そのソバ畑に多数のキジバトStreptopelia orientalis)が散開して、採食に励んでいました。 
初めはカメラを向ける私を警戒して周囲の防風林に逃げ込んだのですが、私が動き回らず農道の木陰から静かに撮影を続けると、警戒を解いたキジバトが再びソバ畑に続々と戻ってきました。 
キジバトのこれほどの大群を見たのは初めてです。 
引きの絵で右から左にパンしながら数えると、少なくとも計18羽以上は集まっていました。

キジバトたちはソバ畑を歩き回って何かを啄んでいます。
畦道をテクテク歩いて乗り越え、隣の区画のソバ畑に移動する個体もいます。 
地味な羽根色のキジバトは、ソバ畑では見事な保護色になっています。
キジバトは種子食性ですから、ソバの芽生えを採食に来たのでしょう。 
しかし映像を見ても、ソバの芽生えを嘴で1本ずつ引っこ抜いて種子を食べている様子はありません。 
芽生えに失敗した不稔の種子を食べているだけのような気がします。 
発芽した後は種子内の栄養分が急速に枯渇するので、キジバトにとって栄養価が低下しているはずです。 
ソバの芽生えを食すのであれば、わざわざ畑を歩き回る必要はなく、食べ放題のように1箇所で次々と啄むはずです。
あるいはソバ畑の虫を捕食している可能性もありそうです。
つまりキジバトはソバ畑の害鳥とは決めつけられず、害虫を食べたり発育の悪い芽生えを間引いたりしているという側面もあるのかもしれません。 
私はキジバトを盲目的に擁護したい訳ではありません。
ソバの種まきは畝に沿ってばら撒き、浅く土をかぶせるだけらしいので、種まき直後のソバ畑がハト類に最も狙われやすいでしょう。 
発芽して無事にある程度育てば、鳩は食欲をそそられなくなるようです。 
11日後に現場を再び訪れると、ぐんぐん育ったソバ畑にキジバトは1羽も来なくなっていました。 
秋にソバの実が熟すと、種子捕食者のキジバトが再び集まり、収穫前の実を食害するようになります。(映像公開予定
食性を冷静に緻密に観察すれば、鳥害対策も立てやすくなるはずです。

採食中のキジバトは警戒心が強くてすぐに逃げてしまうので、思うように近づけませんでした。
望遠レンズを装着したかったのですが、あいにくこの日は持ってきておらず、仕方なくデジタルズームを駆使しました。 
画質が粗くなるのは仕方がありません。 

関連記事(3年前の撮影:現場近くの別の畑?)▶ ソバ畑の芽生えを採食するキジバトの群れ(野鳥) 
よく見ると、種子から白くて細長いひげ根が出た芽生えをたまにキジバトは食べていました。  
このときは7月下旬の撮影で、もしかすると秋ソバの芽生えというよりも、春ソバの収穫後だったのかもしれません。
撮影時期が違う2つの動画は、ソバの芽生えの生育状態が異なります。


【追記】
藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』という本は、作物の種類ごと、鳥の種類ごとに取り上げているのですが、ソバについての記述はありませんでした。
それでも読み返してみると、とても勉強になりました。
キジバトは、本来は林の鳥で、農村部に多く、(中略)採食は、群れで行うのがふつうです。(中略)被害がもっとも大きなものはダイズをはじめとするマメ類で、出芽直後に最初に出て来る子葉をついばんでいきます。子葉をついばむだけなら、ダイズは成長が遅れるものの、それほど収量には影響しませんが、子葉と一緒に生長点もついばんでしまうことが多く、その場合はダイズは枯れてしまいます。(中略)ハトは一度餌にありついた場所をよく覚えていて、また同じ畑にやって来ることがふつうです(p67〜68より引用)
 ダイズのほかで被害を受けるのは、イネやムギなどの播種された種子です。(p68より引用)

私もダイズ畑で採食するキジバトを後に撮影することが出来ました。(映像公開予定) 。

キジバトが子葉を食害するとは知らず、てっきり種子食性とばかり思い込んでいました。

今回ソバ畑でも子葉を食べ歩いていたのかもしれません。

       

2022/07/20

家庭菜園で回る鳥よけのレインボー風車(鳥害対策)

 

2021年6月中旬・午後15:30頃・くもり 

民家の家庭菜園でカラフルな風車が勢い良く回っていました。 
トマトを育てている畑のすぐ横の低い位置に設置されていたので、鳥害対策グッズの新商品なのでしょう。 
風が吹くと虹色の羽根が回り、鳥の目を幻惑する効果がありそう…かな? 
見慣れない物体が置いてあれば、鳥が警戒して近寄らなくなるのは当然です。 
しかし複数の鳥よけグッズを組み合わせないと、やがて鳥が慣れてしまって防鳥効果が薄れてしまうはずです。 
どうせならハイスピード動画でもレインボー風車の回転を撮れば良かったですね。 
先を急ぐ用事があったので、通りすがりにスナップショットの記録映像を撮っただけです。 

翌年にはこの家庭菜園でレインボー風車は使われなくなっていました。 
耐久性に問題があって壊れたのか、それとも私の予想通り防鳥効果が失われてしまったのでしょうか?


【追記】
そもそも野鳥がトマトを食害するのでしょうか?
私はそのような例を未だ一度も見たことがありません。
果菜類では、トマトが、ヒヨドリとカラスによって加害されます。(藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』p193より引用)

2021/12/22

ダイサギと稲刈りと案山子(野鳥)

 

2021年9月下旬・午後14:55頃・晴れ 

黄金色の稲穂が実る田んぼの横の用水路に1羽のダイサギArdea alba)が居ました。 
どうやら狭い用水路内で採食していたようですが、私がカメラを向けた途端に警戒して、横の農道に慌てて飛び出して来ました。 
手前の畦道に案山子が立っていますが、ダイサギは怖がっている(避けている)様子はありません。 
農家の服や帽子を着せている昔ながらの案山子で、私も久しぶりに見ました。 

ダイサギは道端の草むらまで歩いて来ると、なぜか全身の羽毛を逆立ててから、少し足を屈めるとギシギシ群落の上に白い液状便を排泄しました。(@0:19) 
やがて羽繕いを始めました。 
本当は用水路に戻って採食を続けたいのに、私が立ち去らないことに苛立ち、真空行動からくる羽繕いかもしれません(腹立ち紛れ)。 

風がやや強いもののよく晴れていて、奥の砂利道からは陽炎が立ち昇っています。 
ダイサギは私に対して横向きになり、横目で常にこちらの様子を窺っているようです。 
 砂利が敷かれた農道をゆっくりと横断しかけたものの、しばらく佇んでいます。 

遂に方向転換すると、農道から飛び立ちました。(@2:00) 
飛び立つ瞬間に嘴を開いたので、もしかすると小声で抗議するように鳴いたのかもしれません。 
強風に煽られながら、田んぼの上空を右旋回から左旋回に切り替えながら飛び去りました。 
羽ばたきと滑空を交互に繰り返し、遠くの刈田に着陸しました。 
着陸地点の手前に別な案山子(これも旧式)が立っていましたが、ダイサギは特に恐れたり避けたりした様子はありませんでした。(@2:32) 
動かないので本物のヒトではないと見破っているようです。 

留鳥ダイサギは種子食性ではなく魚や昆虫を捕食するので、米農家にとって害鳥ではなく益鳥になります。
関連記事(3年前の撮影)▶ 収穫期の田んぼでイナゴを捕食するダイサギ(野鳥)
この日はちょうど、田んぼの稲刈りがあちこちで進行中でした。 
撮影の最後にカメラを左右にパンして、稲刈り中のコンバインを2台写しました。 
鳥の生態(食性)に関する本を読むと、稲刈り機(コンバイン)の周囲に集まって、逃げて行くイナゴを捕食する野鳥がいることが知られています。
騒音を立てて動き回るコンバインは鳥にとって恐ろしい存在であるはずなのに、それを賢く利用するのです。 
オートライシズムと呼ばれるその共生行動を私も動画に撮りたくて、毎年稲刈りシーズンになると田園地帯を探し歩いているのですが、当地ではなぜか一度も見かけたことがありません。
稲刈り作業中のコンバインの周囲からはたくさんの虫が飛び出してくるということを学習する機会がなかったのでしょうか? 
つまりオートライシズムは学習を必要とする食文化で、当地の個体群には伝来していないのかもしれません。 
あるいは、爆音器などで鳥を田畑から追い払うことがつい最近まで続いていたので、当地の野鳥はヒトを恐れる習性が抜けていないのではないかと思います。 
それとも、この辺りは餌が豊富で、オートライシズムしなくても腹が充分に満たされているのかな? 
ただし、春の田んぼを耕す際にトラクターの周囲に鳥が集まるオートライシズムは観察しています。
関連記事(3年前の撮影)▶ 耕運機を利用して虫を捕食するムクドリの群れ:オートライシズム(野鳥)
私が一番懸念しているのは、この地域の田んぼは稲刈り前に農薬を散布し過ぎて虫が少ないのではないか?という可能性です。

更に左にパンすると、鳥追いカイト(鷹型)2機が強風に煽られて激しく踊っていて、稲刈り前の区画をスズメなどから守っていました。 
この新型の案山子の近くで活動するダイサギは未だ1度も見たことがないので、鳥追いカイト(鷹型)はそれなりに防鳥効果があるようです。

2021/12/13

稲穂が実る田んぼではなく休耕田で採食するハシボソガラスの群れ(野鳥)

 

2021年8月下旬・晴れ

田んぼで稲穂が実り始めると、鳥に食害されないように米農家が対策し始めたようです。 
山の上から麓の田園地帯を眺めたら(鳥瞰図)、一部の区画の田んぼだけ防鳥テープ(赤銀、金銀)が張り巡らされ、鳥よけカイト(鷹型)も設置されていました。 
山の上からでも遠くの田んぼの赤銀テープはよく目立つことが実感できました。 
風が吹くとテープがねじれ、チラチラ、キラキラと赤銀の点滅が左右に動いて見えます。 
これからイネの収穫期に向けて、田んぼに張り巡らされる防鳥テープが増えてくるはずです。 
鳥よけの凧も1つ、風でゆらゆらと揺れていました。 
田んぼの上空を鷹型の凧が元気に飛び回るには、もう少し強い風が必要です。
2021年9月上旬・午後14:10頃・くもり・強風 

この田園地帯には1年中、ハシボソガラスCorvus corone)の群れが暮らしています。 
稲刈り前の田んぼに忍び込んで稲穂を食害しているのかと思いきや、隣の雑草だらけの休耕田に集まって採食していました。 
休耕田には雑草が背高く生い茂っていて、カラスの黒い頭しか見えません。
おそらく草地で昆虫を捕食しているのでしょう。 
周囲の田んぼには未だ防鳥グッズの類(鷹型カイト、防鳥テープ赤銀、爆音器、案山子など)は一切設置されていませんでした。 
それにもかかわらず、カラスは稲穂が実る無防備な水田を避けて採食していて感心です。 
農薬を撒く田んぼよりも休耕田の方がカラスの餌となる昆虫が豊富なのでしょう。
新たに飛来したカラスが滑空して降り立つのも田んぼではなく、隣接する休耕田や農道でした。 
もしかすると米農家は意図的に休耕田を雑草がぼうぼうに生えるままに放置して、カラスをそこに集め隣の田んぼに行かないようコントロールしているのですかね?
農家の鳥害対策は知恵比べですが、凄い高等戦術です。
田んぼの周囲の草刈りを徹底しないと害虫や雑草の発生源になる、というのが私の古い理解だったので、驚きました。
あるいは稲穂がもっと熟して米が食べ頃になると、カラスも田んぼに侵入して食害するようになるのかな?
奥の田んぼは稲穂が実っているのですが、なぜかカラスは休耕田が好きな様子。
(水田にカラス除けの対策を何か施しているのかもしれません。)

私が動画を撮りながら横を歩くと、休耕田の草地に隠れて採食していたハシボソガラスが警戒して次々に飛び立ちます。 
逆風をついて飛ぶと、道ばたの電線に仲間と並んで止まりました。 
カラスは私が立ち去るまでそこで待ち、ほとぼりが冷めると再び休耕田に降り立って採食を続けるのでしょう。
ハシボソガラスの群れが休耕田から一斉に飛び立って風に逆らって飛ぶ様子を上手く流し撮り出来たので、1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
不穏な曇り空を背景にカラスの群れが田園地帯を飛び去るラストシーンは、ゴッホの名画『カラスの群れ飛ぶ麦畑』を連想します。 

秋の田んぼでカラスがスズメのように稲穂を直接食害するのかどうか、決定的なシーンを私は未だ撮れていません。
ここ何年もしつこく粘り続けています。 
「百聞は一見に如かず」の逆で、見れてないということは「カラスは稲穂を盗み食いする害鳥ではなくて濡れ衣ではないか?」と密かに疑っています。 
カラスは賢くて警戒心が強いので、私の意図を察してすぐに逃げてしまいます。 
ブラインドに隠れて張り込みするか、山の上から望遠レンズで狙うか、無人の監視カメラを田んぼに仕掛けるなど、作戦を変える必要がありそうです。

ちなみに、カラスは夏の水田に入って虫捕りをしますし、稲刈りが終わった刈田では落ち穂拾いをするのを観察しています。

2021/11/06

防鳥ネットに止まって鳴く♪ミンミンゼミ♂

 

2021年8月下旬・午前6:30頃・晴れ  

山麓のリンゴ園は防鳥ネットで全体が覆われています。 飛来したミンミンゼミ♂(Hyalessa maculaticollis)が防鳥ネットをすり抜けられず、ネットにぶつかって止まりました。 
(動画はここから。) 
垂直のネットにしがみつき、腹部を伸縮させながら大音量でミンミン♪鳴き始めました。 

横の農道をバイク(スーパーカブ)が通りかかると、ミンミンゼミ♂は驚いて飛び去りました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイしても、飛び立つ瞬間におしっこを排泄してはいませんでした。

【追記】
本来の設置目的とは違うと思うのですが、防鳥ネットで果樹を覆うと、吸汁しに飛来するセミを寄せ付けなく効果もあるようです。

2021/09/19

タカ型の鳥追いカイトがバス会社の車庫に設置された訳とは?【鳥害・糞害対策】

 

2021年7月上旬・午後16:00頃・晴れ 

バス会社の駐車場に隣接する整備工場の天井からタカ型の鳥追いカイト(凧)が2つ吊り下げられていて、風に揺れていました。 
この車庫は見るからに、ツバメHirundo rustica)の親鳥が巣作りするのに絶好の場所です。 
せっかく洗車したバスの車体がツバメの糞で汚されると大問題なのでしょう。 
ツバメの親鳥が車庫に出入りして営巣しないように、鳥が怖がる凧を設置したのだと推察しました。 

逆さまに吊り下げられた凧は、振り子のようにブラブラ揺れているだけです。 
メーカーが想定したような、鷹が風を乗って飛ぶ様子を模した動きをしていません。 
ただのモビール・アートです。 
毎年利用していた営巣地の天井に見慣れない障害物がぶら下がっているだけで、ツバメは嫌がって営巣を諦めるのかな? 
果たして長期的な防鳥効果はあったのでしょうか? 
このとき別の用事で急いでいた私は、バス会社の関係者に取材できませんでした。 
私が通りすがりにちょっと見た限りでは、車庫に出入りするツバメは1羽もいませんでした。 
凧(カイト)はただの虚仮威しだとツバメにバレたり慣れが生じたりすると、また別タイプの鳥よけグッズに交換しないといけません。 
ツバメの繁殖期(特に造巣期)をなんとかしのげれば、それで充分なのでしょう。 

田畑や果樹園などで農作物を野鳥の食害から守る鳥よけグッズとしてホーク・カイト(イーグル・カイト)は最近すっかり普及しました。 
鳥の糞害対策としても利用されているのですね。 
人通りの多い駅や商店街などでもツバメはよく巣を作ります。 
客商売の場所でツバメが巣を架けたりすると、毎日の糞掃除や糞対策が大変になります。 
忙しくて余裕が無くなり潔癖症になった最近の日本人は糞害を嫌ってツバメの巣をすぐに撤去してしまいますから、ツバメの住宅難は深刻です。
関連記事▶ 雛が巣立った空巣の横で休むツバメ親鳥(野鳥)
どうにかツバメの糞が下に落ちないように全て受け止めてきれいに回収できるようにツバメ専用の巣箱をデザインできれば、ヒトもツバメもお互いにウィン・ウィンになるはずです。 
鳥の糞を集めると質の良い肥料になりますし、ツバメの親鳥は営巣地周辺の害虫をたくさん食べてくれます。 
しかし言うは易しで、例えば今回のバス整備工場でツバメと共存しようとすれば、天井の下に巨大なシート(タープ)を張りめぐらせる必要がありそうです。 
誰か革新的な発明家の登場が望まれます。

発想を変えて、家屋よりも糞害の迷惑になりにくい河原の橋桁などで巣作りするようにツバメを誘導できれば良いのかもしれません。
ツバメがヒトの暮らしの近くで巣作りするのは、カラスやネコなどの怖い天敵から大切な卵や雛を守るためです。
ひと気がない場所でも何かしらの天敵対策をしてあげて安全になれば、ツバメはそっちで営巣してくれるようになるかもしれない、というアイデアはどうでしょう?

2021/07/20

リンゴ園の防鳥ネット内に閉じ込められたモンシロチョウ

 

2021年5月上旬・午後14:40頃・くもり 

リンゴ園で果樹を取り囲むフレームに防鳥ネットを掛ける作業が着々と進行中です。 
花の受粉が済んだら、育つ果実を野鳥の食害から守る必要があるのです。 
ネットを付けたままにしておくと雪国では冬の間に積もる大雪で破損してしまうので、秋の収穫が済んだら取り外すのです。 

巨大な網室と化したリンゴ園の中に一頭のモンシロチョウPieris rapae)が囚われの身になって飛び回っていました。 
いくら私が虫好きとは言っても、このモンシロチョウに同情してリンゴ農家のネットを非難したり告発したりするような意図は全くありません。 
超然とした中立的な立場で(えこひいきせずに)生き物の暮らしを何でも面白がって記録するのが私の努めです。 
下草にタンポポなど野草の花が咲いているので、リンゴの花が散った後もモンシロチョウは花蜜を吸ってしばらくは生きながらえることができるでしょう。 

一方で花の授粉を助けるハナバチ類はネットを自由に通り抜けられるように、目が粗い防鳥ネットを使用しています。

2021/05/02

鉄塔の天辺で鳴く♪ハシブトガラス(冬の野鳥)カラス避けのプラスチック模型に効果はあるのか?

 

2021年1月上旬・午後12:30頃・小雪 

細かい小雪がちらつく中、住宅街で鉄塔(用途不明)の天辺にハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が止まってカーカー♪鳴いていました。 
嘴の中が真っ黒なので成鳥と分かります。 
カメラを向けられていることに警戒したのか、鉄塔から飛び立ったハシブトガラスは私の頭上を飛び越えて行きました。 

ここまでは別にありふれた光景ですが、面白い物を見つけました。 
手前の民家の2階ベランダから緑のプラスチック竿が水平に突き出していて、その先端からカラスの模型(プラスチック製デコイ)が見せしめ(生贄)のように吊り下げられていました。 
精巧な模型の嘴の先端から白い氷柱が伸びています。 
このカラス撃退グッズに効果があるのでしょうか? 
短時間の観察では何とも言えませんが、ハシブトガラスはカラスよけを吊るしてある民家に近寄らなくなるのかな? 
賢いカラスはじきにプラスチック模型の存在に慣れてしまうと個人的には予想しているのですが、どうでしょうか?
最近ではもっとリアルにカラスの羽毛を身に纏ったデコイが鳥よけグッズとして商品化されています。

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