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2026/06/29

ハリギリの大木に登り若葉を食べるニホンザル♀

 

2025年4月下旬・午後12:50頃・くもり 

里山で渓谷の横にハリギリ(別名センノキ)の大木が聳え立っています。 
ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが辺りに散開して、それぞれが好きなメニューを採食していました。 
その中の♀2頭が、ハリギリの樹上で掌状の若葉を次々と食べ漁っていました。 

手を伸ばしてハリギリの若葉をちぎり取り、ワシワシと食べています。 
近くにある細い枝を右手で手繰り寄せ、左手で若葉を葉柄ごと採取して柔らかい葉を食べることもありました。 
胸に見えるピンクの乳首が細長く伸びていないことから、経産婦ではない若い♀であることが分かります。 
逆光ですけど、採食シーンがしっかり撮れました! 
食べ残しの若葉をすぐに捨てて次の葉を採取するというニホンザルの採食法が、我々の感覚ではどうしても勿体なく感じてしまいます。 
葉によってアク(二次代謝物や毒)の含有量にばらつきがあるのでしょうか。
ウグイス♂(Horornis diphone)がホーホケキョ♪とさえずる鳴き声が聞こえます。 

やがてニホンザル♀は満腹になったようで、採食のペースが落ちてきました。(@2:04〜) 
それでも食休みを挟みつつ、思い出したように、ハリギリの若葉に手を伸ばしました。 
興味深いことに、今度は若葉そのものではなく、葉柄をちびちびと食べ始めました。 
採取した若葉を手でしごいて捨ると、残った葉柄の皮を口で剥いて食べています。(@2:22〜) 
若葉と葉柄という部位の違いで、味や食感の違いを楽しんでいるのでしょうか。 
まさか食後に歯間ブラシするための爪楊枝を自作したのなら、驚きの「道具使用」ということになります。 
強い逆光なので、残念ながら肝心の口元がよく見えませんでした。 


後半は別個体♀の採食シーンです。(@3:00〜) 
ハリギリの枝を一旦少し下りてから、分岐から別の幹に登り直しました。 
苔むした(地衣類の着生?)太い幹に抱きつくようによじ登ると、梢で若葉を採食再開。 
幹の樹皮が縦に深く裂けているのがハリギリの特徴です。 

この♀個体もどうやら満腹になったようで、横枝に腰掛けて渓谷を眺めて物思いにふけっています。 
近くに来た個体の発した小声のクーコール♪(コンタクトコール)を聞くと、左を振り返ったものの、返事はしませんでした。(@4:03〜) 

私が別の撮影をしていたら、ハリギリ樹幹部に座っていた♀個体がいつの間にか向きを変えて、私をじっと見下ろしていました。 
咀嚼もしておらず、私を怖がってもいません。 
「私がニホンザルの深淵を見る時、猿もまた私の深淵を見下ろしているのだ。」 


【考察】 
 私は知らなかったのですが、ハリギリの若葉は春の山菜として人気があるのだそうです。 
小学館フィールドガイド『山菜』でハリギリを調べると、
苦味、えぐ味は強く、タラノキの比ではない。これを処理すれば、ハリギリは大きな芽でもあり山菜として十分楽しめる。採取はごく若いうちのほうがよい。(p152より引用)
いつか山菜としてハリギリを試食してみたいものです。


ハリギリと言えば、「鋭い棘で身を守っている木」というのが私の認識です。
Gemini AIを相手に問答してみました。 

Q1:大木になったハリギリの幹に棘は生えているか? 

A1: ハリギリ(Kalopanax septemlobus)の幹の棘についてですね。 若いハリギリの木や枝には、鋭い棘がたくさん生えています。しかし、木が成長して大木になり、幹が太くなると、これらの棘は次第に少なくなり、目立たなくなるか、脱落していく傾向があります。 大木の幹では、若い頃にあった棘はほとんど見られなくなり、代わりに樹皮が縦に深く裂けてゴツゴツした質感になります。 したがって、大木になったハリギリの「幹」の部分には、若い木のような鋭い棘はほとんど生えていないか、全くなくなっていることが多いです。ただし、古い枝などには一部残っている可能性はあります。 

Q2:ハリギリが大木になっても、細い枝(若い枝)には棘は生えたままか?

A2: はい、その通りです。 先ほどお答えしたように、ハリギリは大木になると太い幹の部分の棘は脱落したり、樹皮に埋もれて目立たなくなったりします。 しかし、大木であっても、その年に伸びた比較的新しい枝や、細い枝(若い枝)には、鋭い棘が残っていることが一般的です。これらの若い部分は、まだ成長途中で柔らかいため、棘による保護が必要なのかもしれません。 したがって、大木のハリギリであっても、細い枝や上部の若い枝を扱う際には、棘に注意が必要です。 


Q3:実は山中でハリギリの大木によじ登って若葉を採食するニホンザルを観察したのです。ハリギリの木には鋭い棘が生えているはずなのに、サルが木登りしても手足に刺さって痛くないのか不思議でした。 

A3: それは非常に興味深い観察ですね!ハリギリの鋭い棘を知っていると、ニホンザルがどのようにして登り、若葉を食べるのか不思議に思うのは自然なことです。 考えられる理由はいくつかあります。 大木の幹の棘の減少: これまでお話ししたように、ハリギリは大木になると幹の太い部分の棘は少なくなるか、ほとんどなくなります。そのため、サルは比較的登りやすい幹の大部分を伝って、木の上部まで到達することができると考えられます。これが一番大きな理由でしょう。 サルの身体能力と学習: 巧みな動き: ニホンザルは非常に身軽で木登りが得意です。棘の少ない場所を選んだり、棘に刺さらないように巧みに手足を運んだりする技術を持っていると考えられます。彼らはどの部分が危険か学習している可能性が高いです。 硬い手足の皮膚: 日常的に木登りをしているサルの手足の裏は、人間の足の裏のように皮膚が硬く角質化(タコができているような状態)しており、ある程度の棘は刺さりにくいか、刺さっても平気なのかもしれません。 若葉のある場所へのアクセス: 若葉は主に新しい枝、つまり棘がまだ残っている細い枝についています。サルは棘の少ない太い幹や枝を足場にして体を安定させ、棘のある枝には最小限の接触で、あるいは慎重に手を伸ばして若葉を採っているのかもしれません。 食料としての魅力: ハリギリの若葉(地域によっては「タラの芽」と似た山菜として認識されることもあります)は、サルにとって栄養価の高い魅力的な食料なのでしょう。そのため、多少の棘のリスクは承知の上で、食べることを優先している可能性もあります。 これらの要因が組み合わさって、ニホンザルはハリギリの大木に登り、棘のある若葉を食べることができるのだと考えられます。幹の棘が少ないことが、まず登ることを可能にし、その先の棘のある枝はサルの身体能力と知恵で攻略しているのでしょうね。 

Q4:ハリギリ大木にどうやって登ったのか、観察できたのは1頭だけです。隣の別の樹種(棘なし)の大木に登ってから、樹冠で重なるハリギリの横枝に移動していました。 

A4: なるほど、隣の木からハリギリの枝に移ったのですね!それは非常に重要な観察情報です。ありがとうございます。 その方法であれば、ニホンザルがハリギリの若葉を食べるメカニズムはさらに明確になりますね。 棘のある幹の回避: 隣の棘のない木を登ることで、ハリギリの幹(たとえ大木になって棘が減っていたとしても)に触れる必要が全くなくなります。これが最も安全で効率的な方法です。 目的の場所への直接アクセス: 樹冠部で枝が重なっていれば、棘のない木から直接、若葉が多くついているハリギリの上部の枝や若い枝に移ることができます。地上からハリギリの幹を登るよりも、目的の場所に早く、安全に到達できる可能性があります。 一般的なサルの行動: このように隣接する木々の間を枝伝いに移動する「樹冠移動(キャノピー・ブリッジング)」は、ニホンザルを含む多くの樹上性のサルの得意な移動方法です。地上に降りるリスクや、登りにくい木を避けるために使われます。 つまり、そのニホンザルはハリギリの棘を攻略するというよりは、棘のある部分(特に幹)を完全に避けるルートを選択したと考えられます。これは非常に合理的で、サルの賢さを示す行動ですね。 もちろん、ハリギリの枝先に移って若葉を食べる際には、その若い枝にある棘には依然として注意を払う必要がありますが、一番大変な「登る」プロセスを安全な木で行ったというのは、なるほどと思いました。 

Q5:ハリギリの棘は本来、食害を物理的に防御するために発達したのですよね? 今回は賢いニホンザルに攻略されてしまいましたけど。 

A5: はい、おっしゃる通りです。一般的に、植物の棘(とげ)や刺(はり)は、動物による食害(食べられたり、幹を傷つけられたりすること)を防ぐための物理的な防御機構として進化したと考えられています。 ハリギリの鋭い棘も、特に以下のような動物から身を守るために発達したと考えられます。 大型草食動物: シカやカモシカなどが若い幹や枝をかじるのを防ぐ。 木登りする動物: クマなどが木に登って実や葉を食べたり、巣を作ったりするのを困難にする。あるいは、サルも含む他の動物が容易に登れないようにする。 若い木ほど樹皮が薄く、全体が食べられやすいため、棘による防御が特に重要になります。大木になると幹の樹皮が厚く硬くなり、物理的な強度が増すため、幹の棘の必要性が相対的に低下し、脱落していくのかもしれません。 そして、今回のニホンザルの観察例は、まさに「植物の防御戦略」と「動物の採食戦略」の間の進化的な駆け引き(「軍拡競争」や「いたちごっこ」と表現されることもあります)の一端を示していますね。 ハリギリは棘で身を守ろうとしますが、賢いニホンザルは隣の木を使うという回避戦略で、少なくとも幹の防御を無力化して若葉を手に入れました。これは、防御が必ずしも万能ではなく、それを上回る(あるいは回避する)能力を動物が発達させる場合があることを示しています。 とはいえ、棘があることで、ニホンザルにとっても採食の難易度やリスクは上がっているはずです。もしハリギリに全く棘がなければ、もっと多くの動物にもっと簡単に利用されてしまうでしょうから、棘の防御機能が無意味というわけではありません。 賢いニホンザルに一部「攻略」されてはしまいましたが、棘は本来の目的を果たしていると言えるでしょう。非常に興味深い生態系の相互作用ですね。 


Q6:ニホンザルが木登りする際には、その木に巻き付いたフジなどの太い蔓を頼りによじ登ることが多いようです。蔓植物は、巻き付いて葉を広げることで日光を奪うだけでなく、木登りする草食動物に安全な足場を提供することで、ハリギリの防御戦略(棘)を無効にしてしまう厄介な困り物(寄生者)かもしれません。 

A6:なるほど、ニホンザルとフジの関係、そしてそれがハリギリの防御戦略に与える影響について、興味深い視点ですね。 おっしゃる通り、太いフジの蔓はニホンザルにとって、滑りやすい木の幹を登る際の強力な補助となるでしょう。特に、ハリギリのように幹に鋭い棘を持つ木の場合、直接幹を掴んで登るのは困難ですが、しっかりと巻き付いたフジの蔓があれば、安全かつ容易に樹冠へとアクセスできると考えられます。 これは、ハリギリが進化の過程で獲得したであろう棘という防御機構が、フジのような蔓性植物の存在によって、結果的にその効果を弱められている可能性を示唆しています。 もしそうだとすれば、 フジは、ハリギリにとっては単なる寄生者というだけでなく、その防御戦略を間接的に無効化する、より厄介な存在と言えるかもしれません。 ニホンザルの食性や行動範囲は、森林内のフジの分布と量によって影響を受けている可能性も考えられます。フジが豊富に生えている場所では、ニホンザルはハリギリをより容易に利用できるかもしれません。 生態系の中では、植物と動物、そして植物同士の相互作用が複雑に絡み合っているのですね。今回のニホンザル、フジ、ハリギリの関係は、その一例として非常に興味深いと思います。 

2026/06/28

雪原の営巣地で交尾するホンドタヌキ♀♂とそれを邪魔する娘?:3月中旬【トレイルカメラ】

 



2025年3月中旬・午前11:30〜午後12:00頃・晴れ 

残雪に覆われた休耕地でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の家族群(両親と娘の計3頭)が暮らす営巣地を2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:3/12・午前11:31・気温20℃(@0:00〜) 
画面の右端で大雪が積もって折れたオニグルミ灌木にお転婆なタヌキ♀cが登っていたので、ビックリしました。(初見です) 
タヌキは木登りが苦手なはずなのに、とても意外でした。 
木登りする瞬間が撮れてないのは残念です。 
雪面から跳び乗ったのかな? 

巣口に居た両目失明♀hが、身震いしてから、両親♀♂のいる右へ向かって歩き始めました。 
♂もオニグルミの木に近づこうとしたら、溶けかけた雪面に足がズボッと潜りました。(@0:14〜) 
地上の2頭も、♀の真似をして木登りしたがっているのか、少なくとも興味を持ったことは間違いありません。 

♂が強引に木登りしようとしたら、狭くて滑りやすい止まり木でバランスを崩し、♀♂ペアは一緒に雪面に落ちました。 
どうやら、♂がオニグルミ樹上で♀の尻の匂いを嗅いで、背後からマウントしかけたら、足元が滑ったようです。 


樹上から無様に落ちてもめげない♂は、♀の背後に回り込んで遂にマウントしました!(@0:40〜) 
そのまま♂が腰をスラストしたので、交尾行動で間違いありません。 
その間、♀は頭を下げて姿勢を低くしました。 
交尾の前後にタヌキの鳴き声♪はまったく聞き取れませんでした。 

興味深いのは、3頭のうち交尾にあぶれた個体の行動です。
交尾中の♀♂ペア(両親)に娘♀hが無邪気に近寄ってきました。 
マウンティングしている♀♂ペアの間に割り込もうと邪魔しています。 
擬人化するとかなり気まずい状況です。
もしかすると、それまで娘はタヌキの交尾行動を見たことがなくて、両親が遊んでいるのかと勘違いして仲間に入ろうとしたのかもしれません。 
だとすると、結果的に娘への性教育になっている可能性があります。 
実は、両目失明のヘルパー個体の性別を私は見分けられていないのですが、もし息子♂(あぶれ♂)だとすると、交尾を邪魔された父親♂は激怒するはずです。 
そもそも発情期が来る前に、両親(特に父親)は息子にたとえハンディキャップがあっても縄張り内に残ることを許さず、他の兄弟(姉妹)と一緒に追い出していたはずです。(子別れ) 
今回、発情した両親の交尾を妨害しても怒られなかったということは、両目失明のヘルパー個体は娘♀だろうという推測が強まりました。 


シーン2:3/12・午前11:43・くもり・気温21℃(@1:00〜) 
次に監視カメラが起動したのは、約10分後でした。 
 画面右下の雪上で、♀♂ペアが交尾を続けています。 
オニグルミの木の根元の雪が溶けて地面が露出した窪みで交尾しているので、♀の姿がよく見えません。 

やがて、交尾中の♀が背後を振り向いて、嫌がり始めました。(@1:15〜) 
暴れる♀を背後から♂が首筋を噛みながら組み伏せたようです。
(よく見えないので、アナグマの交尾行動からの類推です。) 

その間、両目失明のヘルパー個体♀hは、交尾中の両親♀♂から離れて、逆の左を向いて佇んでいます。
 「いいから、あっち行ってろ!」と両親に追い払われたのでしょうか? 
身震いしてから巣口に歩いて戻り、周囲を警戒しています。 


シーン3:3/12・午前11:56・晴れ・気温23℃(@2:00〜) 
12分後に監視カメラが再び起動すると、あぶれ♀(両目失明のヘルパー個体♀h)が巣口から居なくなっていました。 
入巣または外出したのかもしれません。 

交尾を終えた♀♂ペアが互いに少し離れて、巣口の右の雪原に佇んでいました。 
右の個体Rが身震いしてから、背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしました。 
左の個体Lが体をねじって毛繕いを始めました。 
私はまだ外見でタヌキの性別をしっかり見分けられません。 
♂の体格が♀よりも少し大きいらしいので、交尾後の♂が自分の陰茎を舐めているようです。
♀♂ペアが並んでいるのに、対他毛繕いなどの後戯はありませんでした。(賢者タイム?) 
右の個体♀Rがパートナー♂Lの横を歩いて通り過ぎ、巣口に辿り着きました。 


つづく→


【考察】 
ようやくこの重要な動画を紹介できる日が来ました。 
トレイルカメラの設置場所を変更したおかげで撮れた、スクープ映像です。 

「猿も木から落ちる」ならぬ、「狸も木から落ちる」という貴重な映像が撮れました。 
前評判通り、タヌキの木登りは下手糞でした。
幸い地上からの高さも低く、雪面のクッションがあるおかげで、落ちた2頭は無傷で済みました。 
この近くで昨年見かけた、下半身が麻痺したホンドタヌキ個体は、交通事故ではなく、木登り中に落ちて脊髄を損傷した、という新しい可能性も出てきました。 

もしかすると、ホンドタヌキ♂からのしつこい求愛を嫌がって、身軽な♀が樹上に逃げたのかもしれません。 
穿った解釈をすると、発情した♀が求愛する♂をふるいにかける行動かもしれません。 
つまり、♀の後を追って木登りできるぐらい運動能力の高い♂を交尾相手として選ぶのです。 


ホンドタヌキの交尾行動を無人カメラで初めて撮影することができました。
(もちろん発情期にはカメラに写らない所でも交尾を繰り返しているはずです。)
両親♀♂が娘の目の前で交尾していました。
父親が娘(両目失明のヘルパー♀h)に交尾を挑まなかったのは、性的に未熟で発情もしていないからでしょう。 
近親婚を避けるように本能でプログラムされているのかな?(インセスト・タブー
しかし、父親のタヌキが息子を縄張りから追い払う(子別れ)ということは、母親と交尾する可能性がある息子を性的なライバルとみなしていることになります(エディプス・コンプレックス)。


タヌキの交尾についてPerplexity AIを相手に問答してみました。

Q1: 交尾中のタヌキの♀♂ペアに、別個体が近づいて邪魔しようとした。この行動を繁殖干渉と呼ぶのは不適切か?

A1:この状況を繁殖干渉と呼ぶのは適切ではありません。繁殖干渉は、異なる種の個体間で起こる現象を指します。

繁殖干渉(Reproductive interference)は、以下の特徴を持つ現象です:

異種の個体が配偶過程で相互作用する

その結果、関与する個体の一方または両方の適応度が低下する

個体が誤認をしたり、自種を識別できないことが原因で生じる

タヌキの事例では、同種の個体間での相互作用であるため、繁殖干渉の定義に当てはまりません。

この状況はむしろ、同種内での繁殖競争や交尾妨害と呼ぶべきでしょう。多くの動物種において、オス同士が交尾の機会をめぐって競争することは一般的な行動です。

繁殖干渉は、昆虫、哺乳類、鳥類、両生類、海洋生物、植物など、さまざまな分類群で確認されていますが、あくまでも異種間の現象です。


Q2: 同じ巣穴でホンドタヌキの♀♂ペア以外にもう1頭が冬からずっと同居している。タヌキの性別や年齢を私には見分けられないのだが、この個体は前年に産まれたヘルパーだろうか? 営巣地の近くで交尾する♀♂を少し妨害した後は巣口に戻っておとなしく見ていたので、あぶれ♂かもしれない。しかしあぶれ♂と♀♂ペアが普通に同居するとは思えない。3月中旬に山形県でトレイルカメラによる観察。

A2:ご観察された状況は非常に興味深いです。ホンドタヌキの通常の社会構造と繁殖行動を考慮すると、以下のような可能性が考えられます:

前年生まれの子供(ヘルパー)
観察された3頭目の個体が前年に生まれた子供である可能性が高いです。タヌキは通常、春から初夏にかけて3-5匹の子供を出産します。前年生まれの子供が親と同じ巣穴で冬を過ごすことは珍しくありません。

繁殖期の行動
3月中旬は、タヌキの繁殖期にあたります。この時期、前年生まれの子供が親の交尾を妨害しようとする行動は、自然な現象かもしれません。ただし、その後おとなしく見ていたという観察結果は、この個体が完全に性的に成熟していない可能性を示唆しています。

社会構造の柔軟性
タヌキは基本的に一夫一妻制ですが、その社会構造には柔軟性があります。特に冬期は、生存のために複数個体が同じ巣穴で過ごすことがあります。

あぶれオスの可能性
観察された個体があぶれオスである可能性も完全には否定できませんが、通常、あぶれオスが繁殖ペアと長期間同居することは稀です。

個体識別の難しさ
タヌキの性別や年齢を外見から判断するのは非常に困難です。トレイルカメラによる観察では、さらに判別が難しくなります。

結論として、観察された3頭目の個体は、前年に生まれた子供(ヘルパー)である可能性が最も高いと考えられます。この個体が親の交尾を軽く妨害した後、おとなしく見ていたという行動は、性的に完全には成熟していない若い個体の特徴と一致します。




Q3: 3頭目の個体の性別を推理したい。前年生まれの子供が親と同じ巣穴で冬を過ごす場合、子供の性別は♀♂両方ありえるか? タヌキで親と同居するヘルパーは♀に限る、というような知見は得られているか?

A3:3頭目の個体の性別について、以下のように推理できます:

前年生まれの子供の性別
タヌキの場合、前年生まれの子供が親と同じ巣穴で冬を過ごす際、♀♂両方の可能性があります。タヌキの社会構造に関する具体的な情報は限られていますが、近縁種であるキツネの例を参考にすると、♀♂両方が親と同居する可能性があります。

ヘルパーの性別
タヌキにおいて、ヘルパーが♀に限るという明確な知見は得られていません。しかし、キツネの例を見ると:

ホンドギツネでは、前年生まれのメス(ヘルパー)が母親の子育てを手伝うことが知られています。

ヘルパーは最大4頭になることもあります。

オスも子供が生後1ヶ月頃までは子育てを手伝いますが、その後は家族群に加わらなくなります。

タヌキの社会構造
タヌキの社会構造は柔軟性があり、冬期には生存のために複数個体が同じ巣穴で過ごすことがあります。これは♀♂両方の若い個体が含まれる可能性を示唆しています。

性別判断の難しさ
タヌキの性別を外見から判断するのは非常に困難です。特にトレイルカメラによる観察では、さらに判別が難しくなります。

結論として、3頭目の個体の性別は♀♂両方の可能性があります。タヌキに関する具体的な研究データが限られているため、キツネの例を参考にすると、ヘルパーとして同居する可能性が高いのは♀かもしれません。しかし、タヌキの社会構造の柔軟性を考慮すると、♂が同居している可能性も完全には否定できません。

より正確な判断のためには、タヌキに特化した長期的な観察研究が必要です。現時点では、3頭目の個体が♀である可能性がやや高いと推測されますが、♂である可能性も排除できません。


Q4: キツネと違ってタヌキではヘルパーは存在しない(報告されていない)のか?

A4:タヌキにおけるヘルパーの存在については、キツネほど明確な報告はありませんが、完全に存在しないとは言い切れません。

キツネとの比較
ホンドギツネでは、前年生まれのメス(ヘルパー)が母親の子育てを手伝うことが明確に報告されています。ヘルパーは最大4頭になることもあり、オスも子供が生後1ヶ月頃までは子育てを手伝います。

タヌキの社会構造
タヌキは基本的に一夫一妻制をとり、オスとメスが協力して子育てをします。しかし、タヌキの社会構造には柔軟性があり、環境に応じて変化する可能性があります。

タヌキのヘルパーに関する研究
タヌキのヘルパーに関する直接的な報告は少ないですが、いくつかの研究がタヌキの社会構造の複雑さを示唆しています:

東京都心部の赤坂御用地での研究では、タヌキが行動圏およびコアエリアを大きく重複させて生息していたことから、孤立緑地内でのタヌキの社会構造が一般的な一夫一妻制の社会構造ではない可能性が示唆されています。

タヌキのタメフン場(排泄場所)は、単なる排泄の場としてだけでなく、情報交換の場として利用されており、家族および隣接個体の確認や相互許容の機能など、タヌキの社会構造に深くかかわっていることが指摘されています。

結論
タヌキにおけるヘルパーの存在は、キツネほど明確には報告されていませんが、完全に否定されているわけでもありません。タヌキの社会構造の柔軟性や、一部の研究結果から、環境によってはヘルパー的な役割を果たす個体が存在する可能性は否定できません。

ただし、タヌキの社会構造や繁殖行動に関する研究はまだ十分ではなく、より詳細な調査が必要です。今後の研究によって、タヌキにおけるヘルパーの存在や役割がより明確になる可能性があります。

Q5: タヌキは交尾後に着床遅延するか?

A5: タヌキ(Nyctereutes procyonoides viverrinus)は、交尾後に着床遅延を行うという明確な証拠は提供されていません。タヌキの繁殖サイクルについて、以下の情報が分かっています:

タヌキの繁殖期は1月から3月頃で、この時期にオスとメスがペアを形成し交尾します。

妊娠期間は約60〜65日間です。

出産は通常4月から5月にかけて行われ、2〜6頭(最大12頭)の子を産みます。

これらの情報から、タヌキの繁殖サイクルは比較的直線的であり、交尾から妊娠、出産までの期間に明確な遅延は見られません。着床遅延は、提供された検索結果ではタヌキについて言及されておらず、むしろニホンアナグマ(Meles anakuma)の特徴として述べられています。

したがって、現在の情報では、タヌキが交尾後に着床遅延を行うとは結論付けられません。タヌキの繁殖生理について更なる研究が必要かもしれません。




【アフィリエイト】

2026/06/27

リンゴ園の樹上で未熟果を食い荒らすニホンザルの群れ

 

2026年6月上旬・午前10:10頃・くもり 

山麓の果樹園に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが傍若無人に侵入していました。 
今季はまだ果樹園全体が電気柵で囲われていなかったので、無防備な状態でした。 
当地は豪雪地帯ですから、積雪の重みで潰れたり壊れたりしないように、秋の収穫が終わると電気柵を全て撤去してしまいます。 
猿害対策として電気柵は有効ですが、正しく設置して保守管理しないと、賢いニホンザルはすぐに攻略してしまいます。 



果樹園の敷地の端(リンゴ林の林縁)でリンゴの果樹に登っていたニホンザルが赤く色づき始めた小ぶりの未熟果を次々に食い荒らしていました。 
リンゴ農家も果実を間引いて大きく育てるために不要な枝を剪定したり摘果したりするので、この時期の食害には寛容なのでしょうか。
それとも単に人手不足で猿害対策が間に合わないのかもしれません。 

多くのニホンザルが続々とリンゴの木によじ登って未熟果を食べ漁るので、どの個体に注目して撮影すべきか、目移りしてしまいます。 



ときどき、ニホンザルがリンゴの枝をポキッと折る音が聞こえます。 
リンゴの樹上に座ったニホンザルが近くの枝から未熟果を手でもぎ取り、かぶりついてモグモグと咀嚼します。 
片手を伸ばして小枝を引き寄せ、未熟果を口で直接咥えてもぎ取ることもありました。 
しかし猿は一口か二口食べただけで、食べかけの果実を惜しげもなく捨ててしまい、次の果実を採取します。 
ニホンザルに特有のこのような採食法が我々に「もったいない」と強く感じさせ、果樹農家に憎まれる原因になります。 

果皮が赤く色づいていない「青りんご」の状態でもニホンザルは平気で食べています。(@2:02〜) 
渋くないのかな? 
普段ニホンザルは野生の果実ばかり食べているので、栽培品種のリンゴ果実は未熟でもよほど美味に違いありません。

リンゴの芯や種子は食べずに捨てているのか、それとも逆に、リンゴの果皮を捨てているのか、よく見えませんでした。 
リンゴの木の下に散乱している食べ残し(食痕)を観察しに行く必要があります。 
また、この時期のニホンザルが排泄した糞に未消化のリンゴ種子が含まれているかどうか、調べる必要がありますね。 
果実が熟していないということは、種子も未だ成熟していない(発芽能力がない)ので、今回は種子散布の話と無関係です。 
つまり、リンゴという植物にとって、ニホンザルによる未熟果の食害は、完全な食べられ損です。

リンゴの樹上で私に背を向けて座り、未熟果を食べていた個体が真っ逆さまに(頭を下にして)幹を下りました。(@1:37〜) 

ニホンザルの群れは、緑の葉が生い茂った枝から枝へ渡り歩いて、リンゴ園の奥へと入って行きます。 
私に見られているのを嫌い、茂みの奥に隠れたいのかもしれません。 


短時間の観察でしたが、この群れにはアルビノ(または白変種)が少なくとも2頭含まれていました。 
白猿と呼ばれて地元では昔から神聖視(半ばアイドル化)されています。 

まず見つけた白猿は、体格の良い太った成獣♀です。(@2:41〜) 
胸に幼い子猿を抱えていたので、今季出産した♀であることが分かります。 
興味深いことに、子猿の毛皮は母親のように真っ白(ホモ)ではなくて、通常の野生型(ヘテロ)でした。 
幼い子猿はまだ離乳前らしく、自分でリンゴの未熟果を採食することはありませんでした。 
授乳期の母猿は、栄養価の高い餌をたくさん食べないといけません。 
樹上の白猿が振り返ったときに瞳の色を確認すると、黒目があるようにも見え、メラニン色素が薄くて青い目のようにも見えます。(YouTube動画のサムネイルとなった場面@3:29〜) 
やがて、乳飲み子を抱いたまま、隣の木に跳び移りました。(@3:42〜) 
アルビノ♀が出産するのは珍しいとのことですが、私自身はそこまで詳細な記録を取っていません。 

私が撮影に夢中になっていると、手前の農道を別個体の白猿が通り過ぎました。(@3:03〜) 
若いアルビノ(白変種?)個体です。 
私をあまり恐れずに、ゆっくり歩いて果樹園の方へ向かいました。 
残念ながら後ろ姿しか見えなかったので、瞳の色を確認できていません。 
アルビノの母猿と若いアルビノは、親子なのでしょうか? 
その後、年齢の離れたアルビノ同士がリンゴ園で合流する様子は見ていません。 


※ 撮影順ではなく、映像素材の順番を編集で入れ替えました。 


つづく→猿も木から落ちる!


【追記】
こういう動画を公開すると、「のんきに傍観してないで、さっさと害獣を追い払え!」と怒る人が出てきます。
猿の襲撃が1回限りなら、全くその通りです。
しかし、何度も繰り返されるとなると、話が変わってきます。
猿害(ニホンザルによる農作物の食害)に苦しむ農家の心情も理解できるのですが、私は長年ひっそりと観察に徹しているからこそ、このような記録映像を撮ることができるのです。
ちなみに、私は野生のニホンザルに撮影目的の餌付けや給餌を一切していません。
もし私がニホンザルの追い払い活動に参加すると、猿たちは私に対して警戒を強め、自然な行動を見せてくれないどころか、群れに近づくことも困難になります。

つまり、猿害対策には分業が必要となるのです。
害獣防除の専門業者も必要ですし、ニホンザルの行動や生態を地道に調べる研究者や動物カメラマンも必要です。
現在では無人のカメラを農地や果樹園に設置して、野生動物の侵入を不眠不休で監視することも可能になりました。

軍事で例えると、偵察部隊や斥候(隠密偵察)はこっそり敵の様子を視察して、正しい情報を本隊に伝えるのが任務の専門職です。
敵と遭遇したからと言って、いちいち戦闘したり追い払ったりするのは御法度です。
隠密偵察が持ち帰った情報や証拠映像を元に対策を立てたり作戦を練ったりするのは、別の担当者です。

クリの幹の根元に集まり餌を探すエナガの群れ♪【冬の野鳥:FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年1月上旬・午後13:15頃・晴れ 

山麓の農村部でクリ(栗)園の横を通りかかったら、エナガAegithalos caudatus)の群れが賑やかに鳴き交わしながら採食していました。 
落葉したクリの木の下で、雪が溶けて露出した落ち葉を調べたり、根元付近の樹皮をあちこちつついたりして、隠れて越冬している虫を探しています。 

エナガの忙しない採食行動をじっくり観察するために、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:54〜) 
短い距離を飛んで移動する羽ばたきが、見応えのあるスーパースローで見れるようになりました。 
エナガは垂直な幹をピョンピョンとよじ登り、あちこちの樹皮をつついています。 


【考察】 
エナガが嘴でつついて捕食していた獲物の候補として、クリオオアブラムシLachnus tropicalis)の越冬卵が考えられます。
クリ林(果樹園)に発生する害虫を冬に食べてくれるエナガは益鳥になります。
現場検証で獲物の正体を突き止めたくても、クリ園の敷地に勝手に入る訳にはいかないので、今のところ推測に過ぎません。 

参考ブログ:冬越しブラック団 by 湘南むし日記


他の鳥が林床でよくやる「落ち葉めくり行動」をエナガはなぜやらないのか、不思議でした。
嘴の短いエナガは、落ち葉をうまく摘んだり払い除けたりできないのかもしれません。 


今回の採食行動について、Perplexity AIに質問してみました。

Q: エナガはクリの幹の下部(根元付近)に執着し、そこの樹皮を重点的につついていました。
獲物となる越冬卵や越冬昆虫の分布が樹冠部ではなく根元付近に偏っている理由は何だろう? 
雪面に近いほうが乾燥から免れるのか? 大雪が積もれば雪の下に埋もれたり潰されてしまう可能性もあります。 

A: 越冬する卵や虫が根元付近に偏って分布する理由は、いくつかの重要な環境要因が関係しています。

根元付近を選ばれる主な理由

要因理由・効果
温度変化の少なさ根元は地表に近いため、温度変化が最も少なく安定している [city.kurayoshi.lg]。樹幹上部は風や日射で温度変動が大きい
湿度の保たれやすさ根元の樹皮の隙間は外部から隠れ、湿度も保たれる [biome.co]。乾燥は越冬卵の細胞内水環境を変化させ致命的
風・雨の避けやすさ根元は風雨の当たらない場所 [hayakawa-kitasho.ed]。風で寒くならないため
外敵からの隠れやすさ根元の樹皮の間や落ち葉の下は、地表を歩き回って獲物を探す鳥類などの天敵に見つかりにくい [biome.co]
0℃付近の安定環境落ち葉の間に潜ったり隙間に入ったりと、0℃あたりの温度と湿り気をくれる環境 [city.kurayoshi.lg]

雪面のメリットとデメリットについて

メリット(乾燥回避)

  • 雪の下は断熱効果があり、温度が急激に下がらない

  • 雪は湿度を保つため、乾燥を防ぐ[city.kurayoshi.lg]

デメリット(大雪のリスク)

  • 大雪が積もれば雪の下に埋もれてしまう可能性

  • しかし、昆虫は自分の致死温度以上で安定した場所を選んで越冬するため、雪の厚さや温度を考慮して場所を選んでいる[detail.chiebukuro.yahoo.co]

クリオオアブラムシの具体的な産卵場所

クリオオアブラムシは幹の株元近くに複数の雌成虫が集まって卵をまとめて産みます 。これは「日当たりがよい南側の雨がかかりにくい枝の下面」に多いという情報 と矛盾せず、株元付近の樹幹下部の南側を選ぶ傾向があると考えられます。[hro.or]

結論

エナガが根元付近を重点的につついていた理由

  1. 越冬卵が根元付近に集中して産みつけられている[hro.or]

  2. 根元は温度・湿度が安定し、乾燥から免れやすい[biome.co]

  3. 風雨・外敵からの保護が得られる[hayakawa-kitasho.ed]

  4. 雪面近くでも、岩根や樹皮の隙間に潜ることで過度の低温や雪の重圧を回避している[detail.chiebukuro.yahoo.co]

大雪が積もる場合でも、昆虫は致死温度以上の安定場所を選ぶため、根元の樹皮隙間や落ち葉下などの微環境を利用しています。





【アフィリエイト】 

2026/06/11

早春の雪が降る日にスギ林に続々と集まり樹上で休むニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 



2025年3月上旬 

雪国のスギ防風林にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場WBCを見張っている自動撮影カメラに、ある日ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れが写りました。 


シーン1:3/7・午前10:22・晴れ・気温2℃(@0:00〜) 
画面の右上奥から、雪深い林床を遊動するサルが続々とやって来て、計3頭が左へ横切りました。 
タヌキの溜め糞に興味を示して立ち止まったのは、子猿だけでした。 


シーン2:3/7・午後12:09・降雪・気温0℃(@0:18〜) 
1時間50分後に、左から単独で戻ってきたニホンザル個体が、奥のスギ立木を躊躇なくよじ登りました。


シーン3:3/7・午後12:13・降雪・気温1℃(@0:26〜) 
4分後に、2組のニホンザル母子が右上奥から次々と遊動して来ます。 
まず先頭の成獣aが左下手前のスギ立木をよじ登りました。 
後続の子猿がタヌキの溜め糞に少し興味を示してから、母親の後についてスギに木登り。 

その間に、奥で別の子猿が落葉灌木の幹から雪面の獣道に飛び降りました。 
後から来る母親bを待っているようです。 母親bとその子猿が、奥に見えるスギ立木をよじ登りました。 

塒入りする時刻にはまだ早いと思うのですが、雪が激しく降り始めたので、この常緑スギ林で雪が止むまで「雪宿り」するのかもしれません。 


シーン4:3/7・午後12:15・降雪(@0:59〜) 
1分後に、監視カメラが起動すると、子猿が左下手前でスギの幹をよじ登っているところでした。 
奥からやって来た成獣は、奥にあるスギ立木をよじ登りました。 
続けて(別個体の?)子猿が左下手前のスギの幹をまた登りました。 

樹上からバキバキ♪と枝が折れる音がして、スギの落枝や落葉が降り注ぎます。 
スギ林床に散乱している落葉落枝の一部は、風雪ではなくニホンザルの仕業なのかもしれません。 


シーン5:3/7・午後12:16・降雪(@1:32〜) 
防風林の林床を歩いて、1頭のニホンザルが手前へ来ました。 


シーン6:3/7・午後12:27・降雪・気温1℃(@1:32〜) 
11分後に、ニホンザル成獣が単独で奥から左下手前へとタヌキの溜め糞場WBCを横切りました。
殿しんがりを務める個体は、3本足でぎこちなく歩いています。 
てっきり何か餌を持ち歩いているのかと思いきや、よく見ると負傷した右手をかばって(着地しないように)歩いていました。 
この跛行個体の木登り能力を見たかったのに、残念ながら動画に撮れていませんでした。 


【考察】 
スギ防風林の中から撮った動画では、この日の降雪量は大したことないように見えますが、実際は激しい大雪が降っているのかもしれません。
ニホンザルたちは、雪が降り止むまで常緑のスギ林に集まって樹上で休んだようです。 
ここがタヌキの溜め糞場であることや糞便臭を猿は別に気にせず、ねぐらにしました。
しかし、この群れが杉の木から雪面に降りるシーンはなぜか一度も写っていません。 
樹冠部で隣の木へと次々に渡り歩いたのでしょう。 

最後に登場した成獣個体が、痛々しく跛行していて気になります。 
もしかすると、以前見たのと同一個体と考えても辻褄が合います。 


例えばカキノキ大木から雪面に飛び降りた際に、両手から先について右手首を捻挫したのではないか?と勝手に想像しています。 
野生のニホンザルは、一度負傷すると、自然治癒を待つしかありません。 


つづく→

雪国でキジ♀♂の群れが小川沿いで採食した後に雪原を歩いて止まり木へ(冬の野鳥)

 

2025年3月上旬・午前9:00頃・くもり 

夜中から早朝にかけて少し雪が降り、うっすらと乾雪が積もりました。 
郊外で1羽のキジ♂(Phasianus versicolor)が雪原(雪の積もった畑)を歩いて来る姿を見つけて、なにげなく動画を撮り始めると、なかなか面白いドラマが見れました。 

雪面にキジ♂の歩いた足跡が残ります。 
軽く羽ばたいて、手掘りの細い用水路を飛び越えました。 
小川の岸に沿って雪解けが進んでいるのですが、そこでキジ♂は採食を始めました。 
少ない積雪を嘴でかき分け、雪に埋もれ青々とした草(イネ科植物)を啄みました。 

♂に注目していた私は初め気づかなかったのですが、地味なキジ♀も近くで採食していました。 
雪が溶けて地面が露出した小径で、泥濘を啄んでいます。 
草の種を拾い食いしているのでしょう。
他にはツグミTurdus eunomus)も仲良く採食していたようで、ホッピングしながら地上を横切りました。(@1:27〜) 

少しの食事で満腹になったのか、キジ♂は再び用水路を飛び越えて、左の雪原に戻って行きます。 
トコトコ歩き去る後ろ姿をずっと撮り続けると、民家の敷地へ入りました。 
雪国(豪雪地帯)では一冬に何度も屋根から雪下ろしするので、軒下に雪の山が形成されます。 
キジ♂はその上を乗り越えて更に奥へ向かいます。 
最後は右折して民家の陰に隠れてしまい、姿を見失いました。 

その後、2羽のキジ♀が♂の後をトコトコ追いかけて行きました。 
繁殖期にはまだ少し早いですけど、キジは♂1♀2のハレム(群れ)を形成していたことが分かりました。 
体重の重いキジは飛ぶのが苦手で、長距離の雪道(悪路)でも歩いて移動します。 
薄っすらと積もった新雪の表面にキジ♀♂の歩いた足跡が残ります。 

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雪に埋もれかけた落葉樹(庭木の桜?)に辿り着くと、ようやく落ち着いて立ち止まりました。 
「庭には二羽雉♀がいる。」 
キジ♀の羽根は♂とは違って地味な保護色で、確かに落葉樹の下では目立ちません。 
身震いしたり、広げた尾羽を左右に素早く振ったり、翼をバサバサと羽ばたかせたりしました。 

やがて、1羽のキジ♀が雪面から落葉樹上に飛び上がりました。 
ここが夜のねぐらだったのかな? 
もう1羽は飛ばずに、歩いて低い横枝を伝って木に登りました。
2羽のキジ♀は同じ止まり木で左右に少し離れて休みます。 
しかし片方の♀は落ち着かず、枝から枝へ少し飛んで(軽く羽ばたいて)移動しました。
雪原に一旦下りると左から回り込んで、同じ止まり木の別な枝に登り直します。 

最後に、キジ♀が羽ばたいて止まり木に飛び上がるシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@6:33〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
雪国で留鳥として逞しく暮らすキジ♀♂の様子を観察できました。
せっかく小川に来たのに、キジ♀も♂も水を浴びたり飲んだりしませんでした。 
あちこちの水場に無人カメラ(トレイルカメラ)を設置しても、キジのそうした行動はなぜか一度も撮れたことがありません。 
冬には雪を食べて喉の乾きを癒やすのかもしれません。 


2026/06/07

オニグルミの樹上からスギの横枝に跳び移るニホンザル♀

 

2024年10月上旬・午後14:30頃・くもり 

峠道を麓まで下ってきたら、野生ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。 
道端に自生するオニグルミ老木の幹が二股になった部分に1頭のニホンザルが陣取り、周囲を見回していました。 
明らかに私のことを警戒しています。 
背後の山林で枝葉が揺れているのは、ニホンザルの群れが斜面を左から右へトラバースするように続々と遊動しているからです。 

オニグルミ樹上の♀個体が背後を振り返ると、隣接するスギの横枝に飛び移りました。 
このとき後ろ姿の股間が見えて、♀と判明。 
そのままスギの幹を降りて、遊動する群れの仲間と合流したようです。 
樹間を跳躍移動する瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:41〜) 


※ 猿の鳴き声(クーコール♪)が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2026/06/03

年齢の離れたニホンザルの幼獣2頭が用水路岸壁の梯子を登り降りして遊び、ときどき小競り合い

 

2024年9月中旬・午前11:20頃・晴れ 

山麓を流れる用水路に沿って若いニホンザルMacaca fuscata fuscata)が左に歩いて行きます。 

水路内に出入りするための赤い梯子がコンクリートの岸壁に設置されています。 
梯子のたもとで幼い子猿と遭遇すると、年の差があるのに相撲のような小競り合いをして遊び始めました。 
2頭の子猿は赤い梯子を登り降りして、アスレチック施設のように遊んでいます。 

しばらくすると、年長の子猿がコンクリート板の橋に座って、何か丸くて白っぽい餌を食べていました。 
どうやら、クリ(栗)の堅果を拾い食いしたようです。 
その間に、幼い子猿が赤い梯子の段にぶら下がったりして独りで遊んでいます。 
餌を完食した年長の子猿が梯子の最上段に座ると、股間に小さな陰茎が見えたので、♂と判明。 

幼い子猿が梯子をよじ登って来ると、最上段に居た兄(姉)がモグモグと餌を咀嚼しながら、弟(妹)の頭髪を右手で乱暴に鷲掴みにしました。 
ニホンザル同士でこのような攻撃性(暴力性)の発露を見たのは初めてなので、ちょっとびっくりしました。
群れ内の順位をわきまえさせるために(親しき仲にも礼儀あり)、手加減しつつも優位行動(制裁)をしたのでしょうか。 
年少の子猿は短い頭髪を引っ張られても別に痛くないのか、抵抗も抗議もしませんでした。 (悲鳴も上げず)
2頭は仲良く遊びながら梯子を下り、涸れた水路の底を探索に向かいました。 

私としては早く水路内を覗き込んで続きを撮りたいのですが、猿たちを怖がらせないように、焦らず牛歩のようにゆっくりゆっくり近づくのが観察のコツです。 
ようやく水路内で遊ぶ2頭の子猿を発見。 
秋の用水路内には水が流れていないものの、わずかに残った水溜りでニホンザルの毛皮が濡れています。 
子猿たちが相次いで梯子の下段に跳びつき、よじ登り始めました。 

幼い子猿は梯子を登り切ると、コンクリート板の橋まで移動し、プルプルと身震いし、濡れた毛皮の水気を切りました。 
コンクリート板の橋の上に散乱している食べ残しを、幼い子猿が拾い食いしました。 
私に気づくと怖がって山側へ走って逃げました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2026/05/10

マンサクの樹上で虫を捕食するニホンザルの若いアルビノ

 

2024年9月中旬・午前11:35頃・晴れ 

山麓を遊動するニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れの中に若い白猿を見つけました。 
体毛が純白で瞳の色素が薄いので(青い瞳)、白変種ではなく、アルビノと思われます。 
顔や手足の皮膚が露出している部分は、血色の良いピンク色でした。 
群れの中でひときわ目立つので、しばらくこの個体に注目して観察することにします。 

林縁に自生するマンサクの灌木に駆け寄ると、一気によじ登りました。 
横枝の先まで登ると、私を凝視しています。 
高い樹上という安全地帯からなら、ヒトも怖くないようです。 

葉裏に隠れていた何かの虫を見つけて、直接食べました。 
白猿の口の端が緑色の汁で汚れたので、イモムシ(鱗翅目の幼虫)を捕食したのではないかと推測しています。 
この成功体験に味をしめた白猿は、マンサクの細い枝を手で引き寄せると、葉をかき分けたり裏返したりして、マンサクの葉裏を丹念に調べています。 
「二匹目のどじょう」ならぬ「二匹目のイモムシ」を狙っているようです。 
マンサクの葉も少しだけ齧って食べたようにも見えましたが、どうでしょうか。 


つづく→


【考察】 
マンサクの葉に居た虫の正体について、私には心当たりがありません。
かなり昔に、クスサンという蛾の幼虫が食樹でもないのにマンサクの枝で右往左往していたのを観察したことがあるぐらいです。

関連記事(16年前の撮影)▶ マンサクの枝先にクスサン幼虫(蛾) 

ChatGPTに色々と質問してみました。 

Q1: 9月中旬に山形県の山麓でニホンザルがマンサクの樹上に登り、採食していた。緑の葉を少し齧っていたが、枝葉をめくって何か葉裏に隠れている虫を丹念に探していた。マンサクの葉によく集まる、アブラムシなどの虫は知られているか?

A1: 結論から言うと、マンサク(マンサク)の葉に「特定の有名なアブラムシが大発生する」というような、よく知られた関係はあまり報告されていません。少なくとも、サクラとサクラアブラムシのような典型的な“強い対応関係”は知られていない樹種です。

ただし、今回の観察内容(葉をめくって裏面を丹念に探す)から考えると、サルが狙っていたのはかなり典型的に次のような小動物群です。

葉裏で見つかりやすい餌候補

  • アブラムシ類(アブラムシ)

  • カイガラムシ類(カイガラムシ)

  • ハダニ類(ハダニ)

  • 小型のガやハムシ類の幼虫

これらは特定の樹種に厳密に依存しない“広食性”の種も多く、マンサクにも状況次第で普通に付きます。特に山麓のような環境では、周囲の植生や季節条件によって一時的に個体数が増えることは十分あり得ます。

マンサクに関する補足

マンサクはタンニンなどを多く含むため、一般に「食害を強く受けにくい側の樹種」とされることが多く、
→ その結果として

  • 大型で目立つ食害(葉を食い尽くすような昆虫)は少なめ

  • 代わりに、葉裏に付く微小な吸汁性昆虫は見逃されやすい

という傾向があります。

ニホンザルの行動との対応

ニホンザル(ニホンザル)が見せた

  • 葉をめくる

  • 1枚ずつ確認する

  • 少量ずつ採る

という行動は、既知の採食行動の中では**「葉上・葉裏の小型無脊椎動物の採食」**とよく一致します。
特に初秋(9月中旬)は、夏に増えたアブラムシやダニ類がまだ残っている時期なので、タイミングとしても自然です。


まとめると、

  • マンサクに特異的な“有名なアブラムシ”は特に知られていない

  • しかし葉裏には一般的な小型吸汁性昆虫が付きうる

  • 観察されたサルの行動は、それらを狙った採食として非常に妥当

もし可能であれば、同じ場所でマンサクの葉裏を実際にめくってみると、かなりの確率で何らかの微小動物(あるいはその痕跡)が確認できると思います。


Q2: ニホンザルは生きたイモムシ(鱗翅目の幼虫)を捕食するか? 

A2: 結論から言うと、ニホンザル(ニホンザル)は生きたイモムシ(鱗翅目幼虫)を捕食します。頻度は高くありませんが、行動としては十分に知られている範囲です。

どの程度一般的か

ニホンザルは雑食性で、

  • 果実・種子・芽・樹皮

  • 昆虫・クモなどの無脊椎動物

を利用します。昆虫食は主食ではないものの、

  • とくに若齢個体やメスで観察例が多い

  • タンパク質補給として利用される

と考えられています。


イモムシに対する採食行動

イモムシ(鱗翅目幼虫)は

  • 動きが遅い

  • つかみやすい

  • 栄養価(特にタンパク質・脂質)が高い

ため、見つければ捕食対象になります。

実際の行動はあなたの観察とよく一致していて、

  • 葉をめくる

  • 枝葉を丁寧に探る

  • 見つけたらその場で口に運ぶ

という**“探索型の昆虫採食”**が見られます。


注意点:すべてのイモムシを食べるわけではない

ただし重要なのは、

  • 有毒・刺激毛を持つ種(ドクガ類など)

  • 強い化学防御を持つ種

回避される傾向があることです。

したがって、

  • 「無差別に捕食する」のではなく

  • 選択的に食べている

可能性が高いです。


あなたの観察との整合

前に述べられていた

  • マンサクの葉をめくって探す行動

は、

  • アブラムシなどの小型吸汁昆虫

  • あるいは小型のイモムシ

のどちらにも当てはまりますが、

  • 「丹念に探す」「やや大きめの餌を想定できる動き」

という点からは、**単なる微小昆虫よりイモムシのような“目に見える獲物”**を探していた可能性も十分あります。


まとめ

  • ニホンザルは生きたイモムシを捕食する

  • ただし主食ではなく、機会的・選択的な利用

  • 葉をめくる探索行動は典型的な昆虫採食の一形態

  • 有毒種は回避する可能性が高い


もし再観察できるなら、

  • 採食直後の咀嚼時間(イモムシは比較的長い)

  • 手でつまんでいるか、直接口で取るか

などを見ると、餌のサイズや種類の推定精度が上がります。



Q3: マンサク樹上で採食していたニホンザル個体は若いアルビノだった。瞳の色素も薄かった。アルビノ個体の色覚は正常なのか?

A3:結論から言うと、ニホンザル(ニホンザル)のような霊長類で見られるアルビノ(アルビノ)個体では、色覚は「完全に正常」とは言いにくく、多くの場合で何らかの低下や異常を伴うと考えられます。

ポイントは「色覚そのもの(錐体の機能)」と「それを支える眼全体の構造・光学条件」を分けて考えることです。


1. 錐体の種類そのものは保たれることが多い

ニホンザルはヒトと同じく三色型色覚(L・M・Sの3種類の錐体)を持ちます。
アルビノでも錐体の種類自体が消失するわけではないので、

  • 理論上は三色型色覚の“回路”は残っている

と考えられます。


2. しかしメラニン欠如による二次的影響が大きい

アルビノではメラニンが欠如するため、視覚系にいくつかの構造的問題が生じます。

(a) 網膜・中心窩の発達不全

  • 中心窩の形成が不完全になりやすい
    → 視力低下
    → 錐体の密度や配置も最適化されない

(b) 視神経の配線異常

  • 視交叉での神経線維の交叉比率が変化
    → 両眼視・空間認識に影響

(c) 眼内の散乱光の増加

  • 虹彩や網膜色素上皮の色素が薄い
    → 迷光が増える
    → コントラスト低下


3. 色覚への具体的な影響

これらの結果として、

  • 色の弁別能力(特に微妙な差)は低下しやすい

  • 明るい環境ではまぶしさ(羞明)が強く、視覚情報の質が落ちる

  • コントラスト感度の低下により、色の識別が間接的に悪化

つまり、
「三色型ではあるが、実用的な色覚性能は低下している可能性が高い」
という状態です。


4. 行動観察との関係

今回の観察のように

  • 葉をめくる

  • 近距離で丹念に探す

という採食は、

  • 色覚よりも近距離視・動き検出・触覚的探索に依存する側面が強い

ため、アルビノでも十分成立します。むしろ

  • 視力低下を補うために探索行動が丁寧になる

可能性もあります。


まとめ

  • アルビノ個体でも三色型色覚の基本構造は残る

  • ただしメラニン欠如に伴う眼の発達異常により
    → 色の識別能力は通常個体より低い可能性が高い

  • 近距離での昆虫採食のような行動には大きな支障は出にくい


もしその個体を継続観察できるなら、

  • 強い直射日光下での行動(目を細める・日陰を好むか)

  • 採食時の距離(顔をどれくらい近づけるか)

などを見ると、視覚特性との関連がもう少し見えてくると思います。







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↑【おまけの動画】 
26年ぶりに出産確認 天然記念物「吾妻の白猿」by YBC News

2026/04/24

厳冬期の雪国でオニグルミの木によじ登ってトレイルカメラを覗き込んだのはニホンザル?【トレイルカメラ】

 



2025年1月下旬

シーン0:1/20・午後12:59・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
雪深い休耕地で、ホンドタヌキの家族が越冬する営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
気温29℃と記録されていますが、そんなはずはありません。 
黒っぽいトレイルカメラが雪原の照り返しと直射日光をダブルで浴びて過熱したようです。 


シーン1:1/22・午後15:04・くもり・気温22℃(@0:00〜) 
いきなり画面の右からニホンザルMacaca fuscata fuscata)と思われる野生動物の頬の毛(薄い黄土色)が至近距離で写りました。 
監視カメラを固定してあるオニグルミの落葉灌木によじ登り、興味津々でレンズを覗き込んだようです。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしても、猿の顔がしっかり写っていなかったのが残念です。 
その後も木登り(あるいは木下り)する物音がゴソゴソとかすかに聞こえました。 
ニホンザルの餌となるような物は、オニグルミの樹上に何もなかったはずです。

他に木登りできる野生動物として、冬毛のホンドテンMartes melampus melampus)が考えられますが、夜行性なので、明るい昼間に写る可能性は低いでしょう。 
ハクビシンも木登り出来ますが、顔の毛並みの色が全く違います。 


つづく→次回はニホンザルの群れがしっかり写りました

2026/04/19

カキノキ大木からニホンザルが下りる方法(4)木登りに使った竹竿を経由する場合【トレイルカメラ】

 

前回の記事:▶ カキノキ大木からニホンザルが下りる方法(3)幹にしがみついてずり落ちる場合【トレイルカメラ】 


2025年1月下旬 

厳冬期に果実を食べ尽くしてもカキノキ巨木に頻繁に登るニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:1/24・午前10:36・晴れ(@0:00〜) 
カキノキの樹上からスルスルと幹を下ってくるニホンザル個体に注目して下さい。 
幹の根元に立て掛けてある竹竿を経由して、雪面に慎重に降りました。 
頭を上にした体勢のまま、竹竿を手足で握って梯子のように降りていきます。 



シーン2:1/24・午前11:22・晴れ(@0:49〜) 
約50分後。 
監視カメラの起動が遅れてしまいましたが、ニホンザルが竹竿を伝って雪面に降り立つところでした。 
最後も竹竿から飛び降りずに、慎重に降りました。 

動画の画質が色々と残念なのですが、もしかして、この個体は黒い首輪を装着していますかね? 
雪原を奥へ歩き去る途中で何度もカキノキを振り返っています。 


※ 旧機種のトレイルカメラで撮った映像の色味が異常だったり明滅したりと、あまりにも見苦しいので、動画編集時にモノクロ加工を施しました。 


つづく→ 


【考察】 
初めて見る木下り法で、感動しました。
この竹竿は、木登りする際にもニホンザルがよく利用していた物です。 

2本の竹竿が並べて置いてあるのですが、上端がカキノキ幹の又の部分にしっかり挟まるように立て掛けてある右の竹竿(安定した足場)を選んで、ニホンザルはカキノキの登り降りに使っていました。 
この木下り法(4)が最も高度な知性を感じます。

竹竿を経由して木下りしたニホンザルが同一個体なのか別個体なのか、私には自信を持って見分けられませんでした。
(首輪の有無で別個体?)
少なくとも、幼獣ではなさそうです。

竹竿は明らかに誰かヒトが立て掛けておいた人工物なので、「もしや野生ニホンザルによる道具使用なのか?」と興奮しました。
しかし、ニホンザルが野生の樹木に巻き付いている太い蔓を経由して登り下りに使う行動の自然な延長でしょう。 



ChatGPTに相談してみました。 

Q1: 同じカキノキ大木で、樹上で過ごしたニホンザルが地上(雪面)に下りる際に、様々な降り方をしていた。一部の個体は、木登りに使った竹竿(カキノキの幹に立て掛けてある)を逆に辿って慎重に降りていた。

A1: とても筋の通った観察です。この場合のニホンザルの行動は、前に議論した枠組みで言えば

use of environmental structures(環境構造の利用)

にきれいに収まります。


1. 上りと下りで同じ構造を使う意味

竹竿を

  • 上りで使う

  • 下りでも逆に辿る

というのは、

「通路(route)」として一貫して認識されている

ことを示唆します。

単なる偶然の足場ではなく、

  • そこが安全に通れる経路である
    という理解がある可能性が高いです。


2. 下りで使うことの重要性

むしろ注目すべきは「下り」です。

樹上からの下降は:

  • 重力方向で制御が難しい

  • 滑落リスクが高い

そのため

安全な支持構造の選択がより重要になる


3. 行動の解釈

竹竿を使って慎重に降りる個体は:

  • 把持しやすい細さ

  • 連続した支持点

  • 安定性

を利用して

リスクを下げる経路を選択している

と考えられます。


4. 個体差の意味

「様々な降り方」があるのも重要です。

例えば:

  • 竹竿を使う個体

  • 幹を直接降りる個体

  • 枝伝いに降りる個体

これは

リスク許容・経験・身体能力の差

を反映している可能性があります。


5. これが示すこと

この観察は、

  • 竹竿=単なる偶然の足場ではなく

  • 行動選択の中で評価される構造

であることを補強します。

しかも

  • 上りだけでなく下りにも使われる

ことで、

機能の一般化(双方向利用)

が見えてきます。


まとめ

このケースは:

  • 道具使用ではないが

  • 安定した構造を選び、経路として利用する高度な環境利用

の良い例です。


もしさらに見るなら、

  • 下りで竹竿を使う個体は毎回同じか

  • 幼獣がいつ竹竿で降りられるようになるか

といった点が分かると、行動の発達や学習の側面まで見えてきます。

2026/04/17

カキノキ大木からニホンザルが下りる方法(3)幹にしがみついてずり落ちる場合【トレイルカメラ】

 



2025年1月下旬・午前10:35頃・くもり

ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが登るカキノキの大木を自動センサーカメラで見張っています。

子猿を腰に乗せた母猿が、雪原の獣道を歩き去ります。 
落葉したカキノキ大木の枝が揺れているということは、その枝を使って木下りした直後なのでしょう。 

しばらくすると、樹上から若い別個体が降りてきて、下の枝に身軽に飛び降りました。 
枝先をスルスルと下り、最後はぶら下がらず一気に雪面に飛び降りました。 
両足から着地してますし、地上の積雪が緩衝材となって着地の衝撃を和らげたはずですが、今まで見たなかで最も怪我のリスクが高い無鉄砲な木下り方でした。 


やんちゃな若い猿は、そのまま雪原を駆け去りました。 


次に、幼い子猿を腹にしがみつかせた母親♀がカキノキの梢から降りてきました。(@0:31〜) 
太い横枝に母子が並んで座りました。 


ここからが本題です。(@0:34〜) 
左上の太い幹から降りてきた別の母子に注目して下さい。 
幼い子猿を腰に乗せた母親♀が、頭を上にした体勢で幹にしがみついたまま、ずり落ちてきました。 
ニホンザルのこんな木下り術は初見です。 
幼い子猿をおんぶして運びながら幹を更にずり落ち、最後は安全な高さから雪面に飛び降りました。 
その母子も雪原の獣道を辿って奥に歩き去ります。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
監視カメラによる90秒間の録画で、最も危ない(大胆な)木下りと最も慎重な木下りが撮れていて、その対比が興味深いです。 
子連れの母親♀が全員、今回のように安全第一でカキノキ大木から下りる訳ではないので、母親の性格や身体能力に個性(個体差)があるのでしょう。 
ニホンザルなのに高所恐怖症気味の個体がいるとしたら、面白い話です。
これは私の勝手な想像ですが、この母親♀も若い頃に高所から無茶な飛び降りをして怪我をしたことがあり、そのトラウマがあったり古傷が痛むのかもしれません。


つづく→

2026/04/11

★カキノキ大木からニホンザルが下りる方法(2)枝先にぶら下がってから雪面に前足で着地する場合【トレイルカメラ】

 



2025年1月中旬〜下旬 

ニホンザルMacaca fuscata fuscata)がカキノキで木登り、採食した後にどうやって地上に降りるか、という行動を取り上げます。
普通の降り方をしない場合がトレイルカメラに撮れていたのです。

シーン1:1/20・午前9:33・くもり(@0:00〜) 
おそらくカキノキから下りてきた直後と思われる母親♀が、子猿を腹にしがみつかせたまま雪原を歩き去ります。 

しばらくすると、別個体が樹冠部から下の枝に降りてきました。
ここからが本題です。 (@0:34〜) 
下の横枝に身軽に飛び移り、細い枝先に後足でぶら下がってから、雪面に跳び下りました。 
このとき、前足から着地したのが珍しいです(普通ではない)。 
どうやら若い個体のようです。 
ニホンザルがカキノキの枝から雪面に降りる普通の方法については、他の記事にまとめました。(映像公開予定)


その後は、雪原を早足に奥へ遊動して行きます。 
他の多くの個体と違って、柵(畑の支柱?)を次々と乗り越えずに、下をくぐって行きました。 
いちいち独創的な動きをするのは、若い個体に特有なのかもしれません。 
ニホンザルも加齢とともに、保守的な行動になるのでしょう。 


シーン2:1/24・午前10:38・晴れ(@1:12〜) 
快晴で雪原の照り返しが眩しく、おまけに旧機種のトレイルカメラの映像が謎に点滅して見苦しいので、モノクロに加工しました。 

樹上に居た若いニホンザルが、するすると降りてきました。
細い枝先に後足でぶら下がり、雪原の獣道に飛び降りました。 
この個体も、珍しく前足から雪面に着地しました。 
猿が飛び降りた後も、カキノキの枝がしばらく揺れています。 

雪原を奥に歩き去る途中で、畑の支柱(柵?)に座って休みました。 
次の柵に跳び移り、奥へ遊動して行きます。 
元気があり余った若い個体のようです。 
雪原に連続する障害物(畑の支柱? 柵?)を突破する方法がシーン1とは違っていたので、別個体ではないかと想像しています。 
(柵に対して体高が違うのかもしれません。)
実は、猿たちが向かった行き先には、別のカキノキ大木があります。


※ 動画編集時に自動色調補正やモノクロ加工を施しています。 


【考察】
地面に雪が積もってクッション(緩衝材)になっているので、多少無茶しても着地の衝撃が和らいでいるのかもしれません。
高所から飛び降りて着地の際に足首や手首を捻挫したり骨折したりしたら、野生のニホンザルにとって大事おおごとになります。
体重の軽い幼獣の時期は頭から先に飛び降りて前足で着地しても平気なようですが、体重の重い成獣になると足から先に飛び降りて、後足で慎重に着地するようになります。
後脚の方が筋力があるので、着地の衝撃を吸収できるのでしょう。

ChatGPTに色々と相談してみました。


つづく→

2026/04/09

カキノキ大木からニホンザルが下りる方法(1)枝先にぶら下がってから雪面に後足で着地する場合【トレイルカメラ】

 



2025年1月中旬〜下旬 

カキノキ大木に登って、梢に残った熟果を食べたり、樹上で日光浴したりした後で、ニホンザルMacaca fuscata fuscata)たちは木から下りて、雪原を遊動します。 
猿たちは色々な方法で地上に降りていました。

例えば、落葉した細い枝先にぶら下がってから落ちます。
 「猿も(柿の)木から落ちる」どう落ちる?という問題をまず扱います。 
地面に大雪が積もっていると、雪が緩衝材となって着地の衝撃を和らげてくれます。 
(1)一番多いのは、カキノキ樹上のニホンザルが下の枝まで降りてきて細い枝先を両手で握ってぶら下がってから、手を離して両足から雪面に着地する方法です。 
そのような比較的安全な木下り方を、今回の動画にまとめました。 
(2)逆に、ニホンザルが頭を下にしてカキノキの下の枝まで降りてきて、細い枝先を後足の指で器用に握って真っ逆さまにぶら下がってから、足を離して両手から雪面に着地する方法があります。 
ややリスキーな木下り法(2)については、次回の記事にまとめます。 

カキノキ樹上のニホンザルが、垂れ下がった細い枝のなるべく先端まで降りてきてから両手でぶら下がると、その状態でもう両足が雪面に着くことがあります。 
その場合は、握った手を離しても落ちる必要はありません。 
最も慎重な安全重視のニホンザル個体は、そのような木下り法をするようです。 

まだ木登りが苦手な幼い子猿を腹や背中(腰)にしがみつかせたままカキノキ樹上で活動している母親♀がいます。 
子猿という荷物を運んでいる分、単独個体よりも体重が重くなる訳ですが、それでも方法(1)で果敢に雪面へ飛び下りていました。 
母猿はもちろん、運んでいる子猿が怪我することもありません。 


シーン0:1/3・(@0:00〜) 

シーン1:1/7・(@0:03〜) 

シーン2:1/9・(@0:06〜) 

シーン3:1/10・(@0:10〜) 

シーン4:1/11・(@0:35〜) 

シーン5:1/13・(@0:38〜) 
トレイルカメラの誤作動で撮れた映像をつなげて、厳冬期の雪国の変わりやすい気象条件をお伝えしました。 
ここからが本題です。 

シーン6:1/17(@0:43〜) 

シーン7:1/19・午前後(@2:22〜) 

シーン8:1/20・午前後(@3:49〜) 

シーン9:1/21・午前後(@5:08〜) 

シーン10:1/22・午前後(@5:31〜) 

シーン11:1/23・午前後(@8:09〜) 

シーン12:1/25・午前後(@8:12〜) 


※ 動画編集時に自動色調補正やモノクロ加工を施しています。 




【考察】
ChatGPTに色々と相談してみました。

Q1: 二足歩行するヒトの場合は明らかに後脚のほうが前脚よりも筋力が強いが、ニホンザルも同じか? 四足歩行のニホンザルは着地の衝撃を和らげて安全に着地するために、足から先に飛び降りる(feet first)ことが多い、という論理展開をしたいのです。

A1: 結論から言うと、その論理は大筋では成立しますが、「ヒトと同じ理由で後肢が明確に強いから」という単純化は少し危険です。少しだけ補強すると、かなり説得力のある説明になります。

1. ニホンザルの前肢・後肢の筋力関係

ニホンザル は四足歩行(厳密には四肢運動)を基本とするため、

  • ヒトほど極端な「後肢偏重」ではない

  • 前肢も支持・把握・登攀に強く関与する

ただしそれでも、

  • 推進力・跳躍・着地の衝撃吸収は主に後肢が担う

  • 股関節・大腿・下腿の筋群はしっかり発達している

という点では、機能的には後肢優位です。


2. 「feet first」で降りる理由

ニホンザルが木から降りるときに feet first を選ぶ理由は、単に筋力差というよりも、以下の複合要因で説明すると自然です。

(1) 衝撃吸収に有利

  • 後肢は関節(股・膝・足首)が大きく可動し、

  • バネのように衝撃を吸収できる

→ これはヒトと同様の力学的利点


(2) 姿勢制御がしやすい

  • 頭を上に保つことで視野を確保できる

  • 着地点を確認しながら降りられる


(3) 樹上から地上への移行に適した運動パターン

  • 地上では四足姿勢に移行する必要があるため、

  • 後肢から接地 → 前肢を続ける方がスムーズ


4. 注意点(重要)

避けた方がよい単純化:

  • 「前肢より後肢の筋力が強いから feet first」
    → ヒトほど明確ではないので、専門的にはやや粗い

代わりに:

  • 機能的役割(shock absorption / propulsion)

  • 運動力学(impact absorption)

で説明するのが安全です。



Q2: ニホンザルは、体重の軽い幼獣の時期は頭から先に木から飛び降りて前足で着地しても平気なようですが、体重の重い成獣になると足から先に飛び降りて、後足で慎重に着地する印象があります。

A2: その観察はかなり筋が通っています。ただし、やはり**「筋力差」よりも「体重と衝撃の問題」**として整理すると、より自然で強い説明になります。

解釈のポイント

ニホンザル の場合:

幼獣(軽い個体)

  • 体重が軽く、落下時の運動エネルギーが小さい

  • 前肢での着地でも負担が少ない

  • 柔軟性も高く、多少ラフな動きでも問題になりにくい

headfirst descent や forelimb landing も許容されやすい


成獣(重い個体)

  • 体重が増え、落下エネルギーが大きくなる

  • 前肢で受けると負担・リスクが高い

  • 後肢のほうが関節が大きく、衝撃吸収に適している

feet-first landing(後肢着地)がより安全



Q3: feet-firstの場合、枝先に両手で掴まってぶら下がっても、足が雪面に着かないので、最後は手を離して落ちて両足で着地したのです。head-first, forelimb landingの場合は、枝先に後足で掴まってぶら下がってから、最後は枝を離して落下して前足で着地したのです。勢いをつけてジャンプした(跳び下りた)、というのとは違います。

A3: ポイント(重要)

この書き方の利点は:

  • 「跳んだ」のか「落ちた」のか曖昧にならない
  • 行動の順序が明確
  • 力学的な違い(push vs release)を正確に表現できる

今回のニュアンスなら日本語でも

  • 「ぶら下がってから手を離して落下し…」
  • 「保持を解いて落ち…」

の方が、「飛び降りる/跳び降りる」よりも正確です。






2026/04/07

厳冬期の雪国でカキノキ巨木に通って来る、首輪を装着したニホンザル母子【トレイルカメラ】

 



2025年1月中旬〜下旬 

シーン0:1/3・午後14:23・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
郊外でスギの防風林に囲まれた畑の端に聳え立つカキノキの巨大な古木を自動センサーカメラで見張っています。 
落葉した枝には年が明けても、まだ熟果がたわわに実っています。 

とあるニホンザルMacaca fuscata fuscata)母子の登場シーンを以下にまとめました。 
この成獣♀には黒い首輪(おそらくGPS付き)が装着してあるので、群れで遊動していても個体識別が可能です。 


シーン1:1/7・午後12:33・晴れ(@0:03〜) 

シーン2:1/11・午前8:43・くもり(@0:06〜) 
夜に降った雪が止んでいました。 
雪面に野生動物の足跡はありません。 


シーン3:1/12・午後14:20・晴れ(@0:10〜) 
カキノキの手前の雪原に、黒い首輪を装着した成獣♀と子猿が来ていました。 
抱えている子猿がキキキッ♪と鳴きながら、なぜか激しく暴れています。 
ぐずる子猿を腹にしがみつかせてから、右へ立ち去りました。 


シーン4:1/22・午後12:01・くもり(@0:23〜) 
10日後の昼下がり。 
奥の雪原を左から右へ子猿をおんぶしたまま遊動するニホンザル♀がいますが、今回注目すべき主役(♀首輪)は画面右上のカキノキ樹上に腰掛けていました。 
子猿も母親♀の右隣りに隠れて居ました。 

♀首輪が先導してカキノキの枝先から降り始めました。 
枝先にぶら下がって雪面に飛び降りるつもりのようですが、着地まで見届ける前に録画が打ち切られてしまいました。 
子猿も母親♀首輪の後からついて来ています。(自力で木下り) 


シーン3:1/23・午後15:17・くもり(@0:47〜) 
翌日の午後。 
首輪なしの母親♀が、子猿をおんぶしたまま(腰に乗せた状態)、カキノキ大木の幹の股の部分までよじ登っていました。 
そこまで来ると、子猿が母親♀の背中から幹に飛び降りました。 
太い幹だと子猿は自力で雪面からよじ登るのが難しいので、母親♀に連れてきてもらう必要があるのです。 
(太い幹を攻略する裏技があるのですが、それについては後述。) 

♀首輪がカキノキの横枝に座ると、その胸に子猿がしがみつきました。 
母子が珍しくカメラに向かって座ってくれました。 
母から子への対他毛繕いはしませんでした。 

その間に、雪原を奥から手前に向かって別の母子が遊動してきます。 
後から来た母親♀が黒い首輪を装着していました。 
我先に走って来た子猿が、柿の木の幹に立て掛けてあった竹竿を使って、カキノキによじ登りました。 
後からついてきた♀首輪も、竹竿を経由してカキノキに登ると、横枝に腰掛けて痒い体を掻きました。 
右の枝先まで行っていた子猿が左に走って戻ると、♀首輪の背中を踏み台にしてから別の幹を登りました。 
♀首輪もその後を追ってカキノキ樹冠部に姿を消しました。 

先に樹上に来ていた母子は、首輪母子に遠慮したのか?上の枝にさっさと移動していました。 
樹上に残った熟柿を採食しているのでしょう。 
子猿同士は遊び仲間なのかもしれません。

これが、1/23最後の記録になりました。 
ニホンザルの群れの一部がカキノキの樹上に残ってそのまま塒入りしたのではないかと想像しています。 
日の入り時刻は午後16:55。 
監視カメラの画角が狭いので、塒入りの証拠映像を撮るのが難しいのです。 


シーン4:1/24・午前7:50(@2:02〜) 
翌日の朝、首輪装着♀が、監視カメラを向いてカキノキの太い横枝に座っていました。 
頬袋に詰め込んだ餌(おそらく熟した柿の実)をもぐもぐと咀嚼しています。 

さらに上の幹へ身軽によじ登り、姿が見えなくなりました。 


シーン5:1/24・午前8:56(@2:18〜) 
約1時間後。 いつの間にか首輪の母子はカキノキから地上(雪原)に降りていたようです。 
(下りるシーンを撮り損ねました。) 

先行する子猿が既にカキノキの横枝までさっさと登っていて、更に右の細い枝先へと移動しました。 
母親の♀首輪が右手前から雪原を歩いて来ると、幹に立て掛けてある竹竿を使って柿の木に登りました。 

♀首輪が上の横枝に座ると、子猿も近寄ってきて横に並んで座りました。 
しかし、遊びたい盛りの子猿は落ち着かず、母親♀の肩を乗り越えて横枝を右往左往しています。 
最後は母子共に樹冠部の死角に姿を消しました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
首輪という分かりやすい特徴をもとに、個体識別したニホンザル♀とその子猿の行動をまとめることができました。 

1月も後半になるとカキノキ樹上に餌となる果実はもう残っていないのかもしれませんが、それでもニホンザルたちが頻繁にやって来て樹上に登ります。 
夜のねぐらとして、そして朝の日光浴に適した場所でもあるようです。 


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