2014/03/22

ツチスガリの巣かミミズ塚か?



2013年7月下旬

里山の砂利道にナミツチスガリCerceris hortivaga)の営巣地があります。
この夏初めて様子を見に行くと、あちこちで土が盛り上がっていました。
活動中のナミツチスガリの姿は見かけず、なんとなく未だ営巣を始めていないような気がしました。
このミミズ塚のような土の盛り上がりは、在巣のナミツチスガリが巣口を一時閉鎖した盛り土なのか、それともミミズの排泄物なのか、いまいち自信がありません。
(ミミズ塚にしては形状や質感が違うような…?)

ときどき地中からモコモコと動いているので気になり、動画に記録してみました。
採寸代わりに一円玉を並べて置いています。
もしかすると蜂が羽化する瞬間かと期待したものの、巣穴の主は一向に姿を現しません。
もし私が素早く土を払いのけたら、正体が判明したでしょうか。
(排泄中のミミズを捕獲できたかな?)

微速度撮影しつつ、この「ミミズ塚」の監視を続けたら面白かったかもしれませんね。
しかしこの日は三脚を持参しておらず、雨も降ってきたので帰りました。
結局、謎は未解決のままです。
気になるなー。


【追記】
フトミミズ類は夜、地面の穴から泥のフンをする。フンの塊の大きさや形が、セミの塔によく似ている(6月) (p132より引用)

セミの羽化穴(セミの塔)という可能性があることもこの本で初めて知りました。

(ニイニイゼミ幼虫の作)掘った土が地面に盛り上がってできた「セミの塔」(6月)(p132より引用) 






チャバネフユエダシャク♀の産卵【冬尺蛾】



2013年11月下旬・気温12℃

里山の尾根道の道標(標高〜630m)に登山客の忘れた木綿の白い手拭いが巻かれていて、そこに冬尺蛾♀が産卵していました。
チャバネフユエダシャク♀(Erannis golda)は初見です。
地上からの高さは〜140cmで、東面に産卵していました。
周囲の環境は雑木林の潅木。

野外で冬尺蛾の産卵行動を観察したのはこれが初めて。
ちなみに前年にはシロオビフユシャク♀の産卵を飼育下で観察しています。

▼関連記事▼
シロオビフユシャク♀?(冬尺蛾)の産卵【15倍速映像】

白地に黒い斑模様のチャバネフユエダシャク♀はほぼ無翅で、よく見ると極めて短い翅がありました。
徘徊しながら腹端から橙色の産卵管を伸ばして白布を探っているものの、産卵行動そのものは撮れませんでした。

落ち着いて白布を調べると、白布の皺や襞の奥に卵塊が一列に産み付けられていました。
卵塊は剥き出しの状態で、植毛やカモフラージュ(偽装隠蔽工作)などは全く施されていません。
シロオビフユシャク♀とは異なり、チャバネフユエダシャク♀の腹端には毛束が無いので、卵塊が毛で被覆されていないのは当然ですね。

卵の色は黄色で、一部は緑色でした。
この色の違いはどういうことでしょうか。

  • 別種の冬尺蛾♀が産んだ卵か?
  • 受精卵/未受精卵の違い?
  • 産卵後の時間経過で変色する?
飼育下で産卵を観察すれば分かるはずです。
ところがこの♀を採集して持ち帰っても、卵を産んでくれませんでした。
既に体内の卵を全て産み尽くしたのかもしれません。

白布ごと卵塊を採集すれば良かったかもしれませんが、とても越冬卵から成虫まで世話して育てる自信が無くて諦めました。

前日の天気は一日中雨。
この日は晴れたが、翌日からまた天気が崩れる予報。





2014/03/21

ドングリを採食するカケス(野鳥)



2013年11月下旬

里山の登り口でカケスGarrulus glandarius)が潅木の枝(樹種不明)に止まっていました。
手前の潅木が邪魔で、どうしても鳥にピントが合いません(前ピンになってしまう)。
樹上のカケスはやかましく警戒声を発し続けています。
途中で奇妙な鳴き声も発しました。
もう一羽いたかもしれませんが、姿を見つけられませんでした。

よく見るとこのカケスは嘴にドングリを咥えています。
枝になっている実を採食したところなのか、地面に落ちたドングリを直前に拾い食いしたのか不明です。
カケスは冬に備えてドングリの実を貯食することで有名ですが、いつか貯食シーンを観察してみたいものです。





翔べ!キンモンガ【蛾:ハイスピード動画】



2013年6月中旬

草むらに止まっているキンモンガPsychostrophia melanargia)が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
撮りながら物を投げつけて飛び立たせています。

▼関連記事(吸蜜シーンのHD動画)▼
ハルジオンの花蜜を吸うキンモンガ(蛾)


2014/03/20

サトジガバチ♀?の身繕い



2013年9月下旬

平地の道端でジガバチの一種が休んでいました。
顔色が黒いので♀ですね。
徘徊しながら化粧(身繕い)に余念がありません。



現場が山か里かと問われれば里なのですが、だからと言って単純にサトジガバチとは言えないのだそうです。
撮影後に蜂を採集したものの、忙しくて放置していたら標本にカビが生えてしまい、識別点である細部の皺などを調べられなくなってしまいました。
あーあ…(自己嫌悪)。
アルコール漬けの標本にしておけばよかったですね。



池から飛び立つアオサギ(野鳥)



2013年11月下旬

溜池に居たアオサギArdea cinerea)にカメラを向けると、警戒してすぐに飛び立ち逃げました。
飛んだのは少しだけで、物陰に隠れたようです。





2014/03/19

クロスジフユエダシャクの交尾【冬尺蛾】



2013年11月下旬・気温10℃

里山の尾根道に立てられた道標(標高640m地点)の側面に止まって交尾している冬尺蛾がいました。
静止地点は道標の北西の角で、高さは地上35cm。
周囲の環境は雑木林の潅木。

晩秋から初冬にかけて成虫が現れるクロスジフユエダシャクPachyerannis obliquaria)だと思います。
♀は短翅(ほぼ無翅)。
一方、飛べる翅を持つ♂はその翅で♀の体を覆い隠しています。
時おり風が吹くと♂の翅が煽られて、交尾器の結合部を確認できました。
互いに逆を向くのではなく、Vの字の体勢で交尾しています。
翅や腹部など雌雄の形態差が著しく(性的二型)、とても同種とは思えませんね。

冬尺蛾の交尾を初めて目撃できて感激しました。
時刻は未だ日が高い午後2時半頃。
てっきり暗くならないと冬尺蛾の配偶行動は観察できないものと思い込んでいました。
前日の天気は一日中雨。
この日は晴れたものの、翌日からまた天気が崩れる予報。

撮影後にペアを採集したかったのですけど、持ち帰る容器がなくて断念。
引き続き♀の産卵行動を観察したかったです。



2014/03/18

桜の樹洞に営巣するトゲアリ【微速度撮影】



2013年5月下旬

桜(ソメイヨシノ?)の老木の幹に開いた樹洞に営巣しているトゲアリPolyrhachis lamellidens)のコロニーを昨年から見つけていました。
▼関連記事▼
トゲアリ♀の喧嘩

10秒間隔のインターバル撮影で巣口を約2.5時間撮り続けた連続写真を素材に早回し映像(スライドショー)を制作してみました。

巣の入り口を微速度撮影で長撮りしたら何か面白そうな映像が撮れるんじゃないか、という考えになぜか取り付かれていました。
前年は失敗したので再挑戦したものの、巣口に出入りするワーカー(働き蟻)を眺めていても素人目には特に面白い行動や活動の傾向は認められませんでした…(企画倒れ)。

同じ素材で早回しの速度(frame duration)を変えた映像をもう2本作ったので、意味があるのか分かりませんがブログ限定で公開しておきます。







路上を徘徊するアケビコノハ幼虫(蛾)



2013年11月中旬

農村部の舗装された歩道でアケビコノハEudocima tyrannus)の幼虫が徘徊していました。
トレードマークの眼状紋が目立ちます。
腹部第3節にあるはずの2個目の眼状紋が目立たないのは個体変異なのでしょうか?

日向なのに動きが弱々しく、蠕動運動で前進します。
採寸した(体長60mm弱)後に定規で転がし腹面を向けると、身を攀じってゆっくり起き上がりました。
頭部を守りつつ眼状紋を見せつけて威嚇する独特の姿勢は取りませんでした。

▼関連記事▼
アケビコノハ幼虫の眼状紋と威嚇姿勢

終齢幼虫が蛹化する場所を探索しているのかな?
なんと、本種は成虫で越冬するらしい!(『イモムシハンドブック』p90より)
初雪が降った後なので、この個体はもう間に合わない気がします。

体内寄生されているのかもしれません。
持ち帰って飼育する余力がなかったので、撮影後は車に轢かれないよう草むらに放って帰りました。



2014/03/17

ゴマダラカミキリの木登りと身繕い



2013年8月中旬

樹液が滲む柳の木(種名不詳)でゴマダラカミキリAnoplophora malasiaca)が足早に幹を登っています。
立ち止まって身繕いを始めました。
脚を擦り合わせると、幹の裏側に回り込んで隠れてしまいました。

触角の長さからカミキリムシの性別を見分ける、という基本的なことが恥ずかしながらいつも自信ないのですけど、この個体は♀ですかね?(参考サイト
ちなみにヤナギはゴマダラカミキリの食樹植物のひとつです。



キバナコスモスを訪花するキタテハとモンキチョウ♂の飛翔【ハイスピード動画】



2013年6月中旬

道端の花壇に咲いたキバナコスモスキタテハPolygonia c-aureum)が2頭、訪花していました。
翅を広げて吸蜜しています。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
ニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀とモンキチョウ♂(Colias erate poliographus)もゲスト出演しています。



2014/03/16

ウルシの実を採食するカシラダカ?【冬の野鳥】



2013年11月中旬

雪がちらつく中、里山の尾根道の横でウルシ(またはヌルデ)と思われる潅木から実を採食している野鳥がいました。
撮り始めるとこちらを警戒しているようです。
冬羽のカシラダカですかね?

(枝の陰に隠れてしまい、姿をしっかりみせてくれないので、まったく自信なし。)




雨天の葉上で身繕いするジガバチの一種♀



2013年7月下旬

里山の林道脇に生えたミズナラの潅木でジガバチの一種♀が葉に乗って身繕いしていました。
雨が降っているのに雨宿りする様子もなく、葉上で化粧しています。
小雨なのでシャワーのつもりなのでしょうか。
一瞬だけ正面を向いてくれたときの顔色が黒かったので♀だと思います。
ヤマジガバチかサトジガバチなのか、同定のため採集を試みたのですが、逃げられました。





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