2012/12/08

ツマグロヒョウモン♂がリョウブで訪花吸蜜



2012年8月下旬

リョウブに訪花していたヒョウモンチョウの仲間です。
ウラギンヒョウモン♂かギンボシヒョウモンと迷ったのですが、いつもお世話になっている虫我像掲示板にて質問してところ一寸野虫さんよりご教示頂きました。

北上著しいツマグロヒョウモン♂ですね。
こんな雪国で南方種のツマグロヒョウモンArgyreus hyperbius)を撮ったのはこれが初めてでした。
温暖化の影響でしょうか。




ジガバチ♀がイタドリの花で吸蜜



2012年8月下旬

イタドリに訪花するジガバチ♀(ヤマジガバチまたはサトジガバチ)を接写してみました。
頭楯が白くないので♀ですね。
黒くて長い口吻を伸ばして花蜜を吸っています。
映像の前後半で別個体だと思います。


メジロとコガラの樹上採食 【野鳥】



2012年8月下旬

メジロZosterops japonicus)とコガラParus montanus)の混群が雑木林の樹上で採食していました。
枝から枝へ飛び回り、餌となる虫を探しているようです。
時折鳴きながら葉裏を啄んでいます。
樹種はコナラかな?




2012/12/07

スミスハキリバチの日光浴



2012年8月下旬

草むらの葉っぱに止まって休んでいる(日光浴?)蜂がいました。
腹端を反らし気味にしています。
飛んで近くの葉に移動しました。
ハキリバチは未だ勉強不足というか馴染みがなくて、フィールドでは何でもかんでもオオハキリバチに見えてしまいます。
いつもお世話になっている「蜂が好きBBS」にて写真鑑定してもらうと、青蜂@管理人 さんより以下の回答を頂きました。

スミスハキリバチです。各腹背節後縁に無点刻(光沢)な部分があるのが特徴です。
こちらのブログによれば、腹部の各節の中ほどの横筋がハッキリして肩板(翅のつけねのおおい)が赤褐色。顔の毛が黒で腹部上面の白い毛の帯があるのがスミスハキリバチMegachile humilis)の特徴らしい。





↑【参考動画】by裏庭さん

私もいつか営巣活動を観察してみたいものです。


ムモントックリバチがイタドリで訪花吸蜜



2012年8月下旬

イタドリの花でムモントックリバチEumenes rubronotatus rubronotatus)が蜜を舐めに来ていました。
性別は不明です。


アブラゼミ♂の鳴き声♪を声紋解析してみる



2012年8月下旬

アブラゼミ♂(Graptopsaltria nigrofuscata)が網戸に止まって喧しく鳴いていました。
翅の損傷が激しい個体です。
腹側から撮影している私に警戒していたのが、途中からは本気で鳴いてくれました。
最後は鳴き止んで飛び立ちました。

アブラゼミ♂鳴き声の声紋解析

いつものようにオリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてからスペクトログラムを描いてみました。

このやり方でいつも高音域が不自然にカットされているのは、カメラ内蔵のマイクで録音する際に非可逆圧縮(ac3形式)で記録するため劣化したのだと思います。



【追記】
3年後に別のビデオカメラで同様の動画を撮り、非可聴域がカットされていない声紋を得ました。



ホラー映画『呪怨』に出てくる不気味な鳴き声がアブラゼミに似ていると以前から思っていたので、ついでに声紋解析してみました。
スペクトログラムは低音部しか無く、蝉のものと似ても似つかないものですね。




2012/12/06

フタスジスズバチ?がクロバナヒキオコシで訪花吸蜜



2012年8月下旬

フタスジスズバチ?Discoelius japonicus)と思われる蜂がクロバナヒキオコシの群落で花蜜を吸いに来ていました。






ヒメハラナガツチバチ♀



2012年8月下旬

里山で木陰のクズの葉に見慣れない蜂が止まって休んでいました。
映像の冒頭で右前脚を動かしています。
なんとなく山勘で、ツチバチの仲間かな?と思うのですがよく分かりませんでした。

蜂類情報交換BBSにて質問したところ、青蜂@管理人さんより以下の回答を頂きました。

翅の先端に黒斑があるように見えますので、ヒメハラナガツチバチCampsomeriella annulata annulata)のメスではないかと思います。



ルリチュウレンジがイタドリに訪花



2012年8月下旬

金属光沢の青い蜂がイタドリの花で吸蜜していました。
ルリチュウレンジでしょうか?
辺りにはオオセイボウも飛び回っていて紛らわしいのですが、二度見したら触角の形状の違いでハバチと分かりました。
触角が体長の約半分もあります。
複数個体を接写。





2012/12/05

リョウブの花蜜を吸うスズバチ



2012年8月下旬

山中に咲いたリョウブの花でスズバチOreumenes decoratus
が吸蜜していました。
性別は♂♀どちらですかね?
実は近くでオオセイボウもリョウブに訪花しており、寄生蜂(オオセイボウ)と寄主(スズバチ)が呉越同舟していることになります。

関連記事→「リョウブに訪花吸蜜するオオセイボウ【HD動画&ハイスピード動画】
しかし餌場では互いに没交渉でした。





フタモンクモバチの身繕い



2012年8月下旬

砂利の敷かれた林道上で大型の黒い蜂が休んでいました。
脚を擦り合わせたり洗顔したりと身繕いしているようです。
顔にオレンジ色の眉紋が目立つフタモンクモバチParabatozonus jankowskii
)には同じ山道で10日前にも遭遇しています。

関連記事→「イシサワオニグモ♀を曳くフタモンクモバチ♀
今回の蜂は性別を確かめる前に逃げられました。
飛び去った先を目で追ったものの、狩りは観察できませんでした。




イタドリの花蜜を吸うコスカシバ♂(蛾)



2012年8月下中旬

イタドリに訪花する蛾がいました。
長い口吻を伸ばして吸蜜しています。
コスカシバSynanthedon hector)は蜂にベーツ擬態していると考えられ、翅が透けています。
腹部の黄色と黒の縞模様だけでなく、翅の付け根の胸部側面の黄紋なども蜂にそっくりです。
腹端にヘアペンシルと呼ばれる毛束が発達しているので♂のようです。
飛んで隣の花に移動します。
擬態のモデルとなった蜂も実は横で多数訪花していました。







2012/12/04

マミジロハエトリ♂の跳躍【ハイスピード動画】



2012年9月中旬

マミジロハエトリ♂Evarcha albaria)が草むらで跳躍する様子をハイスピード動画(220 fps)に撮ってみました。

この解像度では残念ながら命綱のしおり糸は写っていません。
狙いを定めて跳び出す前に必ず左右の第一脚を前に揃えています。
着地の準備かな?



【追記】
今までハエトリグモの「しおり糸」が見えなかったときは、光の角度の問題だと思っていました。
私は知らなかったのですが、ハエトリグモが跳躍する際に必ずしも「命綱」を張るとは限らないのだそうです。
写真集『The MOMENT―自然の瞬間p88には、しおり糸無しで葉から葉へ跳び移るハエトリグモの見事な連続写真が掲載されていました。
よく観察してみると、ときに糸を引かないこともあるので、その意味はまだよく分かっていない。(p86より引用)



ミンミンゼミ♂の鳴き声♪を声紋解析してみる



2012年8月下旬

ミンミンゼミ♂(Hyalessa maculaticollis)が網戸に止まって喧しく鳴いていました。
腹面から見るとしっかり腹式呼吸の唱法ですね。
鳴き止んでしばらくすると飛び去りました。
おしっこを排泄したかどうか不明です。

飛ぶ前におしっこするというのは、樹液を吸った直後だけなのかな?

ミンミンゼミ♂の鳴き声の声紋解析

いつものように元のMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてからスペクトログラムを描いてみました。
腹部の発音器は共鳴室を有するだけあって、非常に多くの倍音成分が含まれていました。


今まではlinuxコマンドラインツールのsndfile-spectrogramを使って解析していました。





今回新たにSpek(Acoustic Spectrum Analyser)というソフトウェアを見つけたので試しに使ってみました。
描画の色使いが変わっただけですけど、マルチプラットフォーム(Windows, Mac, Linux)のプログラムなので、ブログに紹介しやすくなりました。
今後はこれを使うことにします。




ジガバチの営巣:獲物を狙うアリとの死闘(その4)麻痺した芋虫の脱糞・吐き戻し



2012年8月下旬

クロヤマアリFormica japonica
)の大群に襲われたヨトウムシを救出して同定用に接写していると、口から橙色の液体を吐いていました。
心なしか大顎が弱々しく動いているようです。
ジガバチの毒針麻酔は咀嚼筋には充分効いていないのでしょうか。
泡を吹くように水滴が口から出入りしています。
外敵に対する忌避物質かと思ったのですが、液体から特に嫌な匂いはしませんでした。
アリも気にせず攻撃してきます。

芋虫の腹端を見ると、なんと脱糞していました。
体壁の筋肉は麻痺していても内臓の消化・排泄機能は正常であることが分かります。
蟻が肛門や糞にも噛みつこうとしています。

シリーズ完。


【追記】
『日本動物大百科10昆虫Ⅲ』p44によれば、
(アナバチ型ハチ類に)麻酔された餌は全身運動はできないが、触角、脚、口器などを部分的に動かすことができ、呼吸や排泄も行うことができる。







2012/12/03

ジガバチの営巣:獲物を狙うアリとの死闘(その3)戦利品に群がる蟻



2012年8月下旬

ジガバチ♀が捨てた獲物(ヨトウムシ)にクロヤマアリFormica japonica
が群がり始めました。
5倍速の早回し映像をご覧下さい。
よってたかって引っ張っても太った芋虫は重過ぎてびくともしません。
肉片に切り裂かないと巣に持ち帰れないでしょう。

10倍速バージョンの早回し映像も作ってみました↓。
お忙しい方はこちらをご覧下さい。

つづく→その4







ジガバチの営巣:獲物を狙うアリとの死闘(その2)負け戦



2012年8月下旬

獲物のヨトウムシを抱えて逃げたジガバチ♀は意外なことに新たな場所で穴を掘り始めました。
砂を脚で掻いたり地面の小石を拾い上げては少し移動するランダムな動きで、腹立ち紛れの真空行動かもしれません。
蜂の苛立ちや焦燥感(ストレス)の表れのような気がしました。
しかしアリが多い裸地で巣坑を新たに掘り直すメリットはあるのでしょうか?
(アリの少い営巣地を探すべきでしょう。)
本格的な穴掘りには至らず、試掘に終わりました。

巣口がすぐ近くにあるのに、なかなか戻れないで探しています。
1円玉を置いたせいで迷子になったとは考えにくいですが、ほとぼりが覚めるまであえてしばらく巣に近寄らないようにしているのかな?
一難去ってまた一難。
道中、もう一匹のジガバチが飛来するや突然飛びかかりました。
1/5倍速のスロー再生↓で確認しても、同種のジガバチ♀が喧嘩をしかけてきたのか♂が交尾を試みたのか不明です。
攻撃?を加えた蜂はすぐに飛び去りました。





ジガバチ別個体と喧嘩した直後も真空行動が見られました。

ようやく探し当てた巣口に入ると、閉塞石の除去を再開。
今回は作業の合間に獲物を点検しに行きません。
獲物に集るアリはあえて無視して穴掘り作業に専念する作戦のようですが、アリには通用しないようです。

1円玉の横(巣口の真上)に置いた獲物に次々と蟻が襲いかかり、蜂の孤軍奮闘が続きます。
まさに無間地獄で、泣きっ面の蜂は興奮して飛び回ります。
またもや獲物を抱えて逃げ出しました。
その後を寄生ハエ♀(シロオビギンガクヤドリニクバエ?)が執拗に追いかけます。
映像には写っていませんが、個体識別のため隙を見て白色の油性ペンで蜂の腹背にマーキングを施しました。

先程のジガバチ別個体が獲物を盗む可能性があるからです(労働寄生、盗寄生)。
ジガバチ♀白は裸地をぐるぐる逃げ回った挙句、再び巣口の真上に獲物を置きました。
逃避行中のジガバチ♀白が休憩してアリを撃退している間に寄生ハエが大胆にも芋虫の上に乗りました。
獲物の腹端にはアリが一匹かじり付き、一緒に引きずられて行きます。
穴掘りを再開しても、獲物に続々とアリが群がって来ます。

四面楚歌で搬入作業が全く捗りません。
ジガバチとクロヤマアリでは体格差があり過ぎて格闘してもアリに勝てない(致命傷を与えられない)のが問題です。
アリは蜂の攻撃を素早くかわして逃げますし多勢に無勢です。
巣坑に侵入し物色する大胆なアリもいます。
見るからにジガバチの敗色濃厚です。
遂にジガバチ♀白は獲物を諦めて飛び去ってしまい、戻って来ませんでした。
獲物の搬入・貯食行動を観察できず残念でした。
同定のためジガバチ♀白を採集したかったのですけど、逃げられて残念。
胸部の接写もできませんでした。
(この近くで以前採集した♀♂個体はヤマジガバチと写真鑑定してもらいました。)
使われなかった巣穴に草を差し込んでみると斜坑で、深さはそれほどでもありませんでした。
理想を言えば営巣を最後まで見届けてから独房を発掘して貯食物と卵を採集し蜂の子を飼育する計画でした。

この個体は、獲物を持って逃げても草むらに暫く潜んで天敵をやり過ごす知恵がなかったようです。
前回観察したジガバチ♀水は寄生ハエから逃げながら巣坑を再度一時閉鎖しています。
明らかに営巣地の選定ミスと思われます。
アリの活動の少ない場所を選ぶべきでしょう。

つづく→その3

【参考】
キオビクモバチは狩猟後、寄生バエなどの天敵を避けるために日没を待ってから土中に単房巣を掘るらしい。(『狩蜂生態図鑑』p79より)




左下と上に2匹の寄生ハエ

寄生ハエ

2012/12/02

ジガバチの営巣:獲物を狙うアリとの死闘(その1)



2012年8月下旬

いつものヤマジガバチ営巣地(尾根道の裸地@標高〜600m)で定点観察していると、狩りに成功したジガバチ♀が獲物を抱え意気揚々と帰ってきました。
毒針で狩られた獲物は褐色型のヨトウムシのようで、前回観察した獲物と同種と思われます(ヤガ科のキリガ亜科やヨトウガ亜科の幼虫?)。
ジガバチ♀は自分の体長よりも大きな獲物の頭部を前に向け腹合わせに跨り、芋虫の胸部辺りを咥え、地面を歩いて前進して運びます。※
狩りに出かける前に一時閉鎖した巣坑を探して裸地をうろうろと徘徊します。
ようやく探し当てると、獲物を近くの地面に置いたまま、戸締りを解除し始めました。

斜坑の閉塞石として小石の他に小枝なども詰め込んでありました。
これらを一つずつ取り出すと、わざわざ少し離れた場所まで歩いて捨てに行きます。
たまに飛んで捨てにいくこともありました。
作業の合間に獲物の状況を確認に戻ります。

ジガバチの天敵である寄生ハエ(シロオビギンガクヤドリニクバエ?♀)が登場し、獲物に止まりました。
獲物の点検に戻った蜂が、ハエとアリを追い払いました。
アリに襲われた芋虫は麻酔の効いていない腹端を弱々しく動かします。

蜂はジージー♪鳴きながらアリを追い立てるものの、次々にアリが現れ埒があきません。
堪りかねたように蜂が獲物を咥えて移動を始めました。
巣口から遠ざかるように逃げて行く蜂を2匹の寄生ハエ♀がピョンピョン飛び跳ねながら追いすがります。
蜂は辺りをぐるりと一周すると巣穴に戻りました。
巣坑に入って中を点検します。
その間、寄生ハエは獲物の上で待機。
遂に一匹のアリが芋虫を咥えて引っ張り始めました。

怒った蜂がすごい剣幕で追い払おうとしても、小さなアリは敏捷に逃げ惑い、しかも援軍が続々に現れるので手に負えません。
ジガバチは再び獲物を咥えて逃げ出しました。
運搬中に力んだときもジージー♪鳴いています。
いくら逃避行を繰り返してもアリの攻撃が止まず、寄生ハエ♀も振り切ることが出来ません。
巣口に戻ったところでアリを撃退するのに忙しく、巣坑を掘る暇もなくなりました。

敗色濃厚ですが、もし自分がジガバチ♀なら、このしつこい天敵にどう対処するだろう?と考えます。
ほとぼりが冷めるまでどこかに隠れてやり過ごすのでしょうか?
しかし弱肉強食の自然界に完全な正解や必勝法というものは存在しないのだと実感します。
以前ジガバチが巣穴を試掘するときからアリに邪魔されていたので、ここを営巣地に選定したのがそもそも致命的な間違いなのでしょう。

関連記事→「ジガバチ♀の穴掘りを邪魔するアリ

つづく→その2





獲物を抱えて逃げるジガバチを寄生ハエがぴったり追跡
【追記】
※ ジガバチは自分の重さの1〜8倍の鱗翅目の幼虫を運べるらしい。(『日本動物大百科10昆虫Ⅲ』p44より)

排泄した糞を蹴飛ばすアシグロツユムシ幼虫



2012年8月下旬

杉林の下草に止まっていたアシグロツユムシの幼虫Phaneroptera nigroantennata)の後ろ姿を撮っていたら、急に排便しました。
その糞をすかさず左後脚で蹴って遠くに弾き飛ばしました!
これはバッタやキリギリス類に特有の排泄行動です。
糞の匂いを手がかりに襲ってくるカリバチなどの天敵対策でしょうか。
1/5倍速のスロー再生しても、踵で糞を直接蹴り上げたのか、あるいは腹端を蹴ってその衝撃で糞を飛ばしたのか不明です。
ハイスピード動画に撮るには飼育しないと難しそうです。

昔撮った成虫♀の脱糞映像はこちら




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