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2025/01/12

河川敷の芝生で虫を捕食しようと探し歩く三毛猫

 

2023年11月上旬・午後13:10頃・晴れ 

河川敷の芝生でイエネコ♀(Felis silvestris catus)がうろついていました。 
舶来品種なのか、三毛猫にしては茶色も黒も薄い気がします。 

芝生の匂いを嗅ぎながら、忍び足でゆっくり前進しています。 
斜めに上げた尻尾の先をくねらせていることから、三毛猫がワクワクしている感情が伺えます。 
突然、前足を揃えて前方の地面に飛びかかりました。 
その足元をしげしげと見つめていますが、どうやら狩りには失敗したようです。 
獲物に跳びついた狩りの瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:12〜) 
逃げた獲物の正体は不明ですが、おそらくバッタやコオロギの仲間だと予想しています。 
三毛猫は残念そうに舌舐めずりしながら辺りを見回し、左に引き返しました。 

この個体は、やや太り気味の体格でした。 
(冬毛に生え変わったからそう見えるだけかな?) 
近所の飼い猫だと思われますが、首輪は付けていませんでした。 
三毛猫の♂は遺伝学的に極めて珍しいので、この個体は♀の可能性が高いのですが、股間に睾丸(にゃんたまω)は見えませんでした。 
ただし、野良猫でなければ、♂でも去勢されているはずです。


三毛猫は芝生に座り込んでも、私とは目を合わせようとしません。 
再び歩き出すと、生け垣(植え込み)の横を通って左へ向かいます。 
また座って身を低くしましたが、狩りの行動には移りませんでした。
しつこく動画を撮り続ける私を嫌がったのか、ついに三毛猫は生け垣の中に潜り込んで隠れてしまいました。 


【アフィリエイト】 

2025/01/10

根返りしたスギの根元で餌を探す雪国のミソサザイ【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2023年12月下旬 

シーン1:12/27・午後14:21・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。
平地のスギ防風林で風倒木が何本も放置されています。 
画面の手前から奥に向かって根こそぎ倒れた(根返り)スギの根際に掘られたニホンイタチMustela itatsi)の越冬用巣穴bを自動撮影カメラで見張っています。 
今季は記録的な暖冬で、積雪量が少ないです。 
水平の倒木が朽ちて樹皮がどんどん剥がれ落ち、雪面に散乱しています。 


シーン2:12/29・午後16:29(@0:03〜)日の入り時刻は午後16:31。 
監視カメラが起動した理由が分からなかったのですが、しばらくすると1羽の小鳥が手前から奥に飛来して、巣口bの手前の雪面に落ちていた樹皮に着地しました。 
小鳥の正体はミソサザイTroglodytes troglodytes)のようです。 
ミソサザイといえば山地の渓流の近くで見かける小鳥という認識だったので、こんな平地の防風林で見れるとは意外でした。 
他の鳥と同じく、根返りした土の塊を調べて、餌となる虫を探しに来たのかな? 

千葉県立中央博物館のホームページに掲載された記事によると、
 根返りした木は、土ごと倒れて根元は大きな土の塊となっている。この土の塊の中が生きものの越冬場所として好まれるようだ。オサムシ、ゴミムシ類の他に、カメムシ、ムカデ、トカゲ、カエルなども越冬している。皆、わざわざこの土の固まりに登ってから潜っているわけだ。(「 根返りで越冬するオサムシ」より引用)
やがてミソサザイは、ピョンピョン飛んで奥に消えました。 
ちょうど日没の時刻だったことから、もしかするとねぐら入りの行動だったのかもしれません。(※ 追記参照)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
ミソサザイは小さな鳥なので、最終的に1.5倍に拡大するように素材の動画をゆっくりズームインする、という編集を試してみました。 
タイムスタンプ(撮影日時)を改めて画面内の元の位置に焼き込む工夫をしたのがポイントです。



※【追記】
ミソサザイの塒について調べてみました。
ハルシネーション(AIによる知ったかぶりの誤情報)が少ないとされるPerplexity AIに質問した回答を引用します。
このAIは、質問する言語によって回答が質的に変わってくるので注意が必要です。
今回の件では、日本語よりも英語の方が圧倒的にソース(情報源)の質量ともに充実しています。
ミソサザイは、ヒトが架けた巣箱に入って越冬することもあるそうです。
ただし、大陸のミソサザイと日本のミソサザイで習性が微妙に異なる可能性もあり得るので、AIの言うことを鵜呑みにはできません。

ミソサザイの冬季のねぐら入りについて、特に雪国での具体的な情報は提供された検索結果には含まれていません。しかし、ミソサザイの一般的な生息環境と冬の行動から、以下のことが推測できます:

ミソサザイは通常、山地の渓流沿いの藪や岩のある林に生息しています[3][4]。冬になると、より低い山地や山麓の沢や岩のある林に移動する傾向があります[4]。この習性から、冬のねぐらとして以下の場所を利用する可能性が高いと考えられます:

1. 岩の隙間や穴
2. 倒木の下や樹洞
3. 厚い藪の中
4. 渓流沿いの岸辺の植生の中

雪国では、これらの場所が雪から保護され、比較的暖かい環境を提供すると考えられます。ミソサザイは体が小さいため、寒さから身を守るためにこのような隠れ場所を利用すると推測されます。

ただし、ミソサザイの具体的な冬のねぐら入り行動については、さらなる研究や観察が必要です。

Citations:
[1] https://www.pref.niigata.lg.jp/site/aicho/20210401aicho.html
[2] https://www.pref.niigata.lg.jp/site/aicho/20200401aicho.html
[3] https://zukan.com/jbirds/internal14978
[4] https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1497.html
[5] http://www.omnh.jp/wada/birds-rep11.html
[6] https://www.omachi-sanpaku.com/common/file/sanpaku/backnumber/13-4_cmp.pdf
[7] http://sizenkansatu.jp/05daigaku/s_2.html

 

The **Eurasian wren** (Troglodytes troglodytes) typically roosts in **dark retreats, snug holes, and even old nests** during the winter months. These roosting sites provide essential shelter from cold weather and predators. In harsher conditions, they may gather in groups, often consisting of family members or multiple individuals, to conserve warmth[1][3][6]. 

They are known to utilize various habitats for roosting, including dense vegetation such as bushes, hedgerows, and brush piles. This adaptability allows them to find suitable roosting spots across a wide range of environments, from gardens and parks to more natural settings like forests and marshes[1][3].

Citations:
[1] https://www.allaboutbirds.org/guide/Eurasian_Wren/lifehistory
[2] https://en.wikipedia.org/wiki/Winter_wren
[3] https://en.wikipedia.org/wiki/Eurasian_wren
[4] https://www.audubon.org/field-guide/bird/pacific-wren
[5] https://animaldiversity.org/accounts/Troglodytes_troglodytes/
[6] https://animalia.bio/eurasian-wren?letter=w
[7] http://www.birdwatchingacademy.com/winter-wren/
[8] https://www.allaboutbirds.org/guide/Winter_Wren/overview
[9] https://www.discoverwildlife.com/animal-facts/birds/wren-facts


Eurasian wrens (Troglodytes troglodytes) do use man-made structures for roosting in winter, including nest boxes. While they typically prefer natural roosting sites, they have been observed using artificial structures when available:

1. Wrens have been recorded roosting in large numbers in nest boxes during winter. In one instance, as many as 60 wrens were found roosting together in a single nest box[4].

2. They are known to use various man-made structures for shelter, including stone walls and even old nests[3][5].

3. Wrens often seek out "dark retreats" and "snug holes" for roosting, especially during harsh winter weather[3]. Nest boxes can provide such protected environments.

It's important to note that wrens are adaptable and will use a variety of roosting sites. They may roost alone or in groups, with communal roosting being a common strategy to conserve heat during cold winter nights[4]. While nest boxes are not their primary choice, they can serve as valuable artificial roosting sites when natural options are limited or during particularly harsh weather conditions.

Citations:
[1] http://www.birdwatchingacademy.com/winter-wren/
[2] https://animaldiversity.org/accounts/Troglodytes_troglodytes/
[3] https://en.wikipedia.org/wiki/Eurasian_wren
[4] https://scotlandsnature.wordpress.com/2019/01/16/a-small-bird-with-a-big-impact/
[5] https://www.allaboutbirds.org/guide/Eurasian_Wren/lifehistory
[6] https://www.backyardecology.net/winter-wren-one-of-our-other-wrens/

2025/01/09

狩ったコモリグモ♀(蜘蛛)を運搬中に身繕いするクロクモバチの一種♀

 

2023年10月上旬・午後12:35頃・くもり 

農村部の舗装された農道を私がてくてく歩いていると、牛舎の横の路上をうろつく真っ黒な蜂を見つけました。 
狩ったばかりのクモの横でうろついていたので、クモバチ科(旧称:ベッコウバチ科)の♀だろうとすぐに分かりました。 

蜂は路上で立ち止まると、触角を前脚で拭って化粧しました。 
閉じた翅を細かく震わせています。 
狩りに成功したクモバチ♀は 、獲物を運搬中に私が近づいたので、警戒して獲物を一時的に放棄してしまったようです。 

まず、路上で横倒しのまま放置された獲物を検討しましょう。
コモリグモ科の一種(種名不詳)でした。 
既にクモバチ♀の毒針によって麻痺していて、全く動きません。 
クモの写真を見直すと腹部下面に外雌器があり、♀成体と判明。
クモバチの種類によっては、獲物を狩った直後に運搬しやすいように歩脚を根元から切り落とす者がいるのですが、この獲物では歩脚の欠損はありません。 







蜂は全身真っ黒で、翅も腹背も黒色でした。
以上の情報からクロクモバチの仲間(Priocnemis属)ではないかと蜂の種類を絞り込めたのですが、それ以上は採集して標本を精査しないと分かりません。 





さてこの後、私はどうすべきかが問題です。 
その場にじっと動かずに獲物に注目して動画を撮り続ければ、いずれクロクモバチ♀が取り戻しに来て運搬を再開し、地中に巣穴を掘って貯食・産卵するまで観察できたはずです。 
クモバチの種類によって獲物の運搬法や造巣法も違うので、そこも観察ポイントです。 

クモバチ♀が毒針を刺して獲物を狩る行動を私はまだ実際に見たことがありません。 
『ファーブル昆虫記』にも詳しく書かれてあるように、運搬中の獲物をピンセットなどで摘んで動かなくすると、狩蜂♀は獲物が麻酔から覚めて抵抗したと勘違いして再び毒針を刺して麻酔し直すのだそうです。 
いつかその実演をしようとピンセットを常に持ち歩いていたのですが、ザックの奥深くにしまい込んでいました。 
カメラの電池も動画撮影中に切れてしまいました。
己の準備不足を呪いながらカメラの電池を交換したりピンセットを取り出すのにもたついている間に、クロクモバチ♀はどこかに行ってしまい、見失いました。 
巣穴をどこに掘るべきか、獲物を置いて偵察に出かけたのかもしれません。
経験豊富な蜂屋さんなら、ピンセットを使わなくても咄嗟に指で獲物のコモリグモを押さえつけたかもしれません。
しかし、素手でうっかりクモバチ♀に刺されるとひどく痛むらしいと聞いていた私は、そこまでの覚悟や根性がありませんでした。 

久しぶりにクモバチ(狩蜂)と出会えてとても嬉しかったのですが、あまりにも久々すぎて観察のコツを忘れてしまい、どっちつかずの撮影になってしまいました。 
先を急ぐ他の用事があった私は、逃げた蜂が戻ってくるまで待てませんでした。 

2025/01/08

ホンドタヌキの越冬用営巣地で野ネズミを狩ろうとする雪国のホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年1月下旬

シーン1:1/22・午後14:17・くもり・気温21℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
根雪の積もった休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
巣穴の入口は少なくとも3つあり、そこからタヌキの足跡が雪面に残されています。 
今季は異常な暖冬で積雪量が少なく、雪が溶けて地面が一部露出しています。 

ホンドギツネVulpes vulpes japonica)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:1/24・午後18:12・降雪・気温-3℃(@0:03〜) 
2日後の雪が激しく降る晩に、キツネが新雪の雪原を右から左へ横切りました。 
画面の左端で立ち止まると、タヌキの営巣地を振り返りました。 
巣穴から漂う臭いや物音に気づいたのかな? 
雪が激しく降る日のタヌキは、日没後も巣穴Lから遠出しないですぐに帰巣したことが、雪面に残る足跡から読み取れます。 
キツネはタヌキの巣穴Lへ忍び寄り、雪面の足跡の匂いをじっくり嗅いでいます。 
巣口Lに顔を突っ込んで覗き込んだものの、中に無理やり押し入ることはありませんでした。 


シーン2:1/28・午前4:31・気温-1℃(@1:03〜) 
4日後の未明に、キツネが左からやって来ました。 
新雪の雪面には、約7時間前に通ったタヌキの足跡が、雪に埋もれかけています。 
キツネはタヌキの足跡に気づくと立ち止まり、匂いを嗅ぎました。 
うっかり「足跡を見つける」と書きそうになりましましたが、暗闇でキツネがどのぐらい見えているのか疑問です。
キツネは目のタペータムが発達していますから、雪明りだけでも夜目が効くのかもしれません。

キツネは雪原をショートカットしてタヌキの巣口Mに近づいたものの、横を素通りしました。 
巣口Mを通り過ぎたことに気づいたのか、雪面の匂いを嗅ぎながら、ゆっくり引き返してきました。 

最後にキツネは何か獲物の気配を雪の下に感じ取ったらしく、後足の筋力で高く飛び上がり、揃えた前足で獲物に襲いかかろうとしました。 
しかし、その結末(狩りの成否)を見届けることなく、無情にも1分間の録画が打ち切られてしまいました。
うーむ、残念無念…。 
監視カメラの録画時間を1分間から2分間に延長すべきかもしれません。 
まるでアクションの一番良い瞬間で静止画にして余韻を残したまま劇的に終わらせる「フリーズフレーム」(またはフリーズショット)という映画の手法のようです。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@2:07〜)、意外にもキツネは後足を先に着地していました。 
着地の振動に驚いた野ネズミが雪の下から外に飛び出してくるのを期待して、次に前足と口で獲物を狩ろうとする作戦なのかもしれません。 



※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
ホンドギツネはおそらく、ホンドタヌキの越冬用巣穴に居候する野ネズミの気配を雪の下に察知して、狩ろうとしたのでしょう。 
この休耕地にも野ネズミが出没することが既に分かっています。 

これまで私は山中または森の中にトレイルカメラを設置することが多く、写った野ネズミ(ノネズミ)アカネズミApodemus speciosus)またはヒメネズミApodemus argenteus)だろうとみなしてきました。 
しかし、この撮影地点は田畑に隣接する原っぱ(休耕地)なので、ハタネズミMicrotus montebelli)の可能性もありそうです。 
キツネの狩りの成功確率はわずか2~3割らしいので、成功シーンを撮影するには辛抱強く観察を続けるしかありません。

あるいは、巣内に籠もったタヌキの動きを察知したキツネが、獲物と誤認して反応してしまったのだとしたら、それはそれで面白い話です。 
「タヌキの奴らを驚かしてやろう」というキツネの悪戯心だったりして…。




つづく→

2025/01/06

ご馳走のあった地点に繰り返し戻ってきて餌を探すカケス【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 


2024年1月下旬

シーン0:1/22・午後12:56(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
今季は異常な暖冬で積雪がほとんど溶けてしまい、まるで早春のようです。 
平地のスギ防風林で、画面の手前から奥に向かって根こそぎ倒れたスギ風倒木(根返り)の根元に掘られた「根曲がり巣穴」を自動センサーカメラで監視しています。 
風倒したスギの巻き添えを食って落葉性広葉樹(樹種不明)の稚樹が一緒に根こそぎ倒れてしまい、毎年冬の積雪に押し潰されて樹形がねじ曲がりながらも逞しく育ったのです(根曲がり)。 

この巣穴aにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬しているらしいことが分かっています。 
実はすぐ近く(画面の右背後)にもう一つ同様の巣穴bがスギ風倒木の下に掘られていて、そこにもイタチが出入りしていました。 


シーン1:1/23・午後12:44・晴れ(@0:04〜) 
カエルの死骸を持ち去ってから3時間45分後の昼下がり、カケスGarrulus glandarius)が再び戻ってきました。 
倒伏したスギの根に止まって、露出した土を啄んでいます。 
甲虫に疎い私は冬に「オサ掘り」採集をしたことがないので知らなかったのですが、オサムシ類は休眠越冬する場所として、まさにこのような倒木の土付き根っこ(「根返り」と呼ぶらしい)を選ぶことが多いのだそうです。 
冬にさまざまな野鳥がこの根返りに繰り返しやって来て何やら啄んでいる理由が、ようやく分かりました。 
鳥は根返りの土そのものを食べている(ミネラル摂取)のではなく、越冬中のオサムシ類を探して捕食しようと通っているようです。 

カケスが冠羽を逆立てたり寝かせたりしているのは、どんな感情表現なのでしょうか? 
すぐ近く(左奥)の地上で採食していた別種の小鳥(種名不詳:アトリ科?)に対して警戒や苛立ちを示していたのかもしれません。 
混群にしては異色の組み合わせでした。 


シーン2:1/23・午後14:29・晴れ(@1:04〜) 
1時間45分後、カケスが再び戻ってきました。 
監視カメラの画面が急に振動したので、カメラを固定してある水平倒木に飛来した鳥が止まったようです。 
しばらく周囲を警戒してから鳥は地面に飛び降りたようで、画面の下端からカケスが登場しました。 
地面を啄んだり、嘴で落ち葉を跳ね上げたりして、餌を探しています。 
そこはまさしく、私がモリアオガエルの死骸を置いた地点でした。 
棚ぼたの成功体験に味をしめた(学習した)同一個体のカケスが、二匹目のドジョウならぬ二匹目のカエルを求めて同じ餌場に繰り返し戻ってきていたのでしょう。
この日だけカケスの登場頻度が普段よりも明らかに高かったです。 



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/01/03

雪国のホンドギツネがニホンアナグマの越冬用営巣地で野ネズミ狩りに失敗【トレイルカメラ】

 



2024年1月下旬

シーン0:1/22・午後13:46・くもり・気温20℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する2つの巣穴を同時に1台のトレイルカメラで見張っています。 
今季は異常な暖冬で積雪が少なく、林床の地面があちこちに露出していて、まるで早春のようです。 

冬毛のホンドギツネVulpes vulpes japonica)が昼間に登場したシーンを以下にまとめました。 


シーン1:1/24・午前6:33・気温-3℃(@0:04〜)日の出時刻は午前6:47。 
夜に大雪が降った翌朝は晴れていました。 
日の出前でも充分に明るいのは、新雪のレフ板効果です。 

左から来たキツネが、アナグマの巣口Lの辺りで新雪の中に頭を突っ込んでいました。 
次に右の巣口Rに忍び寄ると、そこで匂いを嗅いでいます。 
顔を上げたキツネの鼻面には、雪が付着しています。 


シーン2:1/24・午前6:36・気温-2℃(@1:04〜) 
1分半後に監視カメラが再び起動すると、キツネが右から戻ってきていました。 
雪面の匂いを嗅ぎながら、アナグマの巣口Rの横を通り過ぎ、巣口Lに立ち寄りました。 
もしかすると、アナグマの巣穴に居候している野ネズミ(ノネズミ)の匂いを嗅ぎ取って、執拗に探しているようです。 
最後は獣道を手前に立ち去りました。 


シーン3:1/28・午前8:27・気温0℃(@1:40〜) 
4日後、小雪がちらつく朝にもキツネが現れました。 
林床の雪面がいわゆる「腐れ雪」(湿雪)で歩きにくそうです。 
キツネが一歩踏み出す度に足が雪の中にズボズボと沈みます。 

アナグマの巣口Rが雪で埋もれ、そこだけ雪面が窪んでいます。 
ホンドギツネは巣口Rの凹んだ雪面に鼻面を何度か突っ込んで匂いを嗅いでいました。
雪の下で動く獲物のかすかな物音を聞き取ってもいるようです。
やがて後足で立ち上がると、高く上げた前脚を揃えて雪面に打ち下ろしました。 
これはキツネによる典型的な野ネズミ狩りの行動です。 
同時に顔も雪の中に突っ込んで、逃げる獲物に噛みつこうとしています。 
しかし残念ながら獲物には逃げられたようで、キツネはすごすごと右に立ち去りました。 





【追記】
塚田英晴『野生動物学者が教えるキツネのせかい』を読むと、「狩りの方法」と題した章が設けられていました。
草やぶを見つめながら、まるで”ふりこ”のように、頭だけを左右にゆっくりかしげはじめます。そして、ゆっくりと後ろ足だけを曲げていき、徐々にしゃがみこむような姿勢をとったかと思うと、突然ななめ上向きにジャンプします。このとき、前肢を鼻づらの両わきにそろえた状態で、草むらの中に頭からつっ込んでゆきます。(中略)
 ネズミからすると、キツネの狩りの仕方は、まるで空から飛んでくるミサイル攻撃です。こうしたキツネのジャンプ、1~2mぐらいが多く、中には7.5mもの大ジャンプをすることもあります。(中略)狩りがうまくいく確率は2~3割ほどだといいます。(kindle版44%より引用)

続けて、キツネの狩りにおける聴覚の重要性について詳しく書いてありました。 


関連記事(同時期の撮影)▶ ホンドタヌキの越冬用営巣地で野ネズミを狩ろうとする雪国のホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

2024/11/29

畦道に残る謎の巣穴と爪痕【フィールドサイン】

2023年12月上旬

平地の水田が減反でソバ畑となり、ソバの実の収穫も終わりました。 
関連記事(同所で4ヶ月前の撮影)▶ ソバ畑に集まり芽生えを食べるキジバトの群れ(野鳥)

私が畦道を歩いて探索すると、野生動物が残した奇妙なフィールドサインを見つけました。 
古い畦道には、コケのたいが一面に生えていました。 
用水路から水を引いている訳でもないのに、見るからにジメジメした土壌です。 
枯れたソバ畑の周囲は、スギの防風林に囲まれています。 

畦道にときどき小さな穴が開けられているのは別に珍しくないのですが、今回は周囲の黒土に爪痕がくっきり残っていて気になりました。 
小さな穴は、畦道を貫通していました。 
これはモグラが巣穴を掘った跡なのでしょうか? 
それとも、もう少し大きな肉食獣(ネコなどの捕食者)が例えば野ネズミを狩ろうとして巣口を掘り広げた爪痕なのでしょうか? 
アナグマやタヌキがミミズや土壌昆虫を捕食しようとして穴を掘った跡なのかな? 
写真を撮るときに、大きさを伝えるために定規を置いて写し込むのを忘れてしまいました。

トレイルカメラを設置して誰の仕業か突き止めたら面白そうです。
しかし、謎の野生動物が同じ場所に通ってくるとは限らず、次に畦道のどこに穴を掘るのか、予想がつきません。 

水田だった頃は、水を張る前に毎年きれいに畦塗り(畦作り)をして、水漏れしないようにする必要があります。 
野ネズミやモグラが水田の畦に穴を掘ると、水漏れが発生して稲作に深刻な影響が出ます。 
米農家は畦に穴を開けられないように、様々な防除対策を求められるのだそうです。
(この部分はAIのCopilotに調べてもらいました)
・物理的バリア: ネズミやモグラが通れないような細かい金網や防獣ネット、鉄板などを畦道に設置する。 
・防除植物の植栽: モグラが嫌う香りを持つ植物(タイムやローズマリーなど)を畦道に植える。 
・超音波装置: 超音波で小動物を追い払う装置を設置する。 
・電気柵の設置 
・天敵の導入: 野生の捕食者(ヘビやフクロウなど)が活動しやすい環境を作る。
言うは易しで、実際にきっちり対策しようとするとコストが大変そうです。 
例えば流行りの超音波装置を設置すると、当然ながらフクロウやヘビなどの天敵にも忌避効果が出てしまうらしい。
そもそも土壌の中で超音波は伝播しにくく、地中のモグラや野ネズミへの効果は薄いと考えられます。
ちなみに、この農地では周囲のスギ防風林のてっぺんにノスリが止まっているのをよく見かけますし、フクロウもよく鳴いています。
野ネズミなどの小動物を狙って猛禽が狩りに来ているのだろうと予想しています。
(捕食シーンは未見です)


2024/10/20

根曲がり巣穴の横で落ち葉をめくって虫を探す初冬のカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年12月中旬

シーン0:12/11・午後14:11・くもり(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
平地のスギ防風林で風倒したスギと一緒に巻き添えを食った隣の幼木(広葉樹)がしぶとく育ち、毎年繰り返される雪圧のせいで根曲がりの樹形となりました。 
その奥にある「根曲がり巣穴」に住む野生動物の正体を突き止めるために、トレイルカメラで見張っています。 
地表付近に伸びたツルウメモドキの赤い実が見えます。 


シーン1:12/12・午前8:16(@0:03〜) 
小雨が降る朝に、左奥の地面に来ていたカケスGarrulus glandarius)がピョンピョン跳んで餌を探しています。 
右上の倒木の陰にも別個体のカケスが潜んでいて、右上に飛び去りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:26〜) 


シーン2:12/11・午後12:13(@0:37〜) 
4時間後に再びカケスが来ていました。 
ツルウメモドキの赤く熟した果実(液果)が付いた蔓が手前に伸びているのに、カケスは気づいていないのか、見向きもしませんでした。 

カケスは地表の一箇所にとどまって、嘴で一心不乱に落ち葉をめくっています。 
落ち葉の下に隠れた虫を探しているのでしょう。 
あるいは、何か木の実などを隠す(貯食)場所を確保するための行動かもしれません。 
カケスの落ち葉めくり行動を1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:37〜) 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2024/10/13

初冬にニホンイタチがニホンアナグマの越冬用巣穴で居候を開始?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月上旬〜中旬

シーン0:12/4・午後12:59・くもり(@0:00〜) 
シーン0:12/4・午後13:45・晴れ(@0:04〜) 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を新旧2台のトレイルカメラで見張っています。 
しかし巣穴Rを監視するトレイルカメラがなぜか不調で、全く撮れていませんでした。 

この時期になぜかニホンイタチMustela itatsi)の登場頻度が激増したので、そのシーンをまとめてみました。 


シーン1:12/5・午前2:37・(@0:07〜) 
丑三つ時に現れたイタチがアナグマの巣口Lに長居して、落ち葉を調べたりしています。 
隠れている虫を捕食しようとして巣穴を物色しているのかな? 


シーン2:12/5・午前2:44・(@1:07〜) 
1.5倍に拡大した動画をお見せします。 
アナグマの巣口Lを覗き込んでいたイタチが落ち葉に顔を突っ込み、何か小さな虫を捕食しました。 
イタチが身動きすると落ち葉?が巣穴Lにポトリと落ちました。 
それを追いかけてイタチも巣穴Lに入りました。 
落ち葉ではなく虫だとしたら、天敵に襲われないように擬死落下したのでしょう。 


【アフィリエイト】 


 すぐに巣穴Lから外に出てきたイタチは、左に移動して、今度は巣口Rを見下ろしているようです。 


シーン3:12/5・午前2:49・(@2:07〜) 
約4分30秒後に、イタチがアナグマの営巣地を離れ、獣道を右上奥へちょろちょろ走り去りました。 
オニグルミ立木の根元の匂いを頻りに嗅ぎ回っているものの、排尿マーキングはしなかったようです。 
オニグルミの幹に掴まり立ちをするように後足で一瞬立ち上がったのですが、木登りはしませんでした。(@2:52〜) 
何か樹上の虫が気になったのかもしれません。 
イタチは必要に迫られれば上手に木登りするらしいのですが、私はまだ実際に見たことはありません。 


シーン4:12/5・午後17:35・(@3:07〜)日の入り時刻は午後16:23。 
1.5倍に拡大した動画をお見せします。 
真っ暗な晩にイタチがまた登場しました。 
どうやら完全な夜行性のようです。 

今回もアナグマの巣口Lで何か小さな虫を捕食しました。 
次は林床の落ち葉の下に顔を突っ込んで、餌を探しながら右へ立ち去りました。 


シーン5:12/5・午後17:37・(@4:07〜) 
1分後に再び戻ってきたイタチがついにアナグマの巣穴Lに侵入しました。 
その後に飛来したのは、冬尺蛾♂でしょう。 


シーン6:12/5・午後17:42・(@4:28〜) 
約5分後にイタチは巣穴Lの外に出て来ました。 
巣穴の主のアナグマは留守だったようです。 
イタチはゆっくり左に立ち去りました。 


シーン7:12/5・午後18:51・(@4:45〜) 
画面の右上から左に細長い小動物がピョンピョン跳ねるように走りました。 
二次林内でイタチが餌を探し回っているのかな? 


シーン8:12/5・午後20:47・(@4:56〜) 
しつこく戻ってきたイタチがアナグマの巣穴Lにするりと忍び込みました。 
この後、出巣Lシーンが撮れてなかったので、どうやらイタチはアナグマの巣穴Lで一晩過ごしたようです。(同じ穴のむじな) 
アナグマが隣の巣穴Rで越冬していることは確かです。 
もしも巣穴Lが空き巣だとすると、イタチはそこで越冬するつもりなのでしょうか? 
これからイタチが越冬用巣穴に断熱材(巣材)を運び込むかどうか、注目です。 
イタチは、床下、天井裏に住み着くこともあり、巣を作る際に家内の断熱材(グラスウール)を剥ぎ取り、巣材とすることもあります。(参考サイト@大東市:「イタチについて」より引用)

シーン9:12/6・午前5:46(@5:07〜)日の出時刻は午前6:37。 
日付が変わって夜明け前にイタチが写りました。 
もしかすると、巣穴Lから一旦外に出た後で、すぐにまた入巣Lしたのかもしれません。 


シーン10:12/6・午前5:59・(@5:16〜)
約13分後。 どうやらイタチが出巣Lする瞬間を撮り損ねたようです。 
画面右上でオニグルミ立木の根元の匂いを嗅ぎ、立ち上がって幹の匂いも嗅ぎました。 
これはシーン3と同じ行動です。 
素人目には、イタチがマーキングしたようには見えません。 
獣道を右上奥へ立ち去りました。 


シーン11:12/6・午後15:36・(@5:29〜)日の入り時刻は午後16:23。 
約9時間半後、まだ明るい夕方にニホンイタチが現れました。 
イタチは夜行性だと思っていたのに、昼間も活動するようです。 
1.5倍に拡大した動画をお見せします。 

いつものように、アナグマの巣口Lで虫を捕食してから、巣穴Lに潜り込みました。 
旧機種のトレイルカメラに切り替えてしまったので、フルカラーで録画できなかったのが心残りです。 


シーン12:12/6・午後19:57・(@5:45〜) 
アナグマが巣口Lを点検した3時間後の晩に、細長い体型のイタチがしなやかにスルリと巣穴Lに侵入しました。 
実はこの3時間ほど前にアナグマが来たのですが(映像は割愛)、巣口Lを覗いて中の匂いを嗅いだだけで、中には入らず立ち去りました。 
巣穴の主であるアナグマが怒ってイタチを追い出さないのが不思議でなりません。 


シーン13:12/9・午後16:28(@5:53〜)日の入り時刻は午後16:23。 
3日後。 
日没直後にイタチが素早く入巣Lした動きに反応してトレイルカメラが起動したものの、撮り損ねました。 


シーン14:12/9・午後16:32(@6:00〜) 
約5分後にイタチが巣穴Lの外に出てきて手前の二次林に向かいました。 
冬尺蛾♂が元気に飛び回っています。 


シーン15:12/11・午前3:30(@6:40〜) 
2日後の未明にイタチが写りました。 
出巣L直後なのかもしれません。 
巣口Lの匂いを嗅ぎながら跨いで左へ向かいます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
アナグマの越冬用営巣地にイタチが何度も通ってくるのは、巣穴Lに居候する虫を捕食できた成功体験を学習したからでしょう。 
つまり、狩場の一つとして初めは認識していたはずです。 

ちまちまと虫を食べたところで、満腹になるとは思えません。
ちなみに、この時期(初冬)、山に住むイタチは水場に通って野ネズミや冬眠中の両生類を狩っていました。

アナグマが巣穴Lには不在(留守)だと分かると、イタチは次第に大胆になり、巣穴Lで休んだり寝たりするようになりました。 
しかし、イタチが巣穴の周囲(セット)で縄張り宣言をするマーキング行動は見られませんでした。

越冬用巣穴を巡ってイタチとアナグマが喧嘩をしてイタチが力づくで乗っ取った訳ではなさそうです。
あくまでもイタチがこっそり忍び込んで居候を始めた、という印象です。
巣穴の主であるアナグマが怒ってイタチを追い出さないのが不思議でなりません。 
まさかイタチは気づかれないように、アナグマの体臭に化学擬態しているのでしょうか? 
アナグマは侵入者のイタチに対して寛容というか、お人好しというか、鈍臭いのでしょうか。 
かと思うとタヌキに対しては強気で追い払ったりするので、よく分かりません。 
アナグマはイタチよりも体格で勝るはずなのに、肉食獣のイタチを恐れているのかな?

2種はセットに同居しているのではなく、別々の居住区に住み分けているのかもしれません。 (アナグマが巣穴Rで、イタチは巣穴Lで越冬するつもりなのでしょうか?) 
根雪が積もっても2種が「同じ穴の狢」で越冬するのかどうか、注目です。

イタチの個体識別ができていないので、 もしかすると複数個体が出没している可能性もあります。
この記事では1匹のイタチが繰り返し出没している、というシンプルな解釈です。


2024/10/10

初冬の水場で夜中に獲物を狩るニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月上旬

シーン0:12/6・午後12:13・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山で湧き水が貯まった浅い泉に来る野生動物を自動センサーカメラで撮影しています。 
周囲の雑木林から舞い散る落ち葉が池の中にたくさん溜まっています。 
画面の左から湧き水が流入し、右へ流出してから沢の源流となります。 
野生動物がよく来る左岸を監視しています。


シーン1:12/10・午前2:01(@0:04〜) 
初冬の深夜にニホンイタチMustela itatsi)が水場の岸辺に登場しました。 
翌日に現れたホンドテンと比べると、イタチは体が小さいです。(映像公開予定) 
左に移動しながら、崖の岩と岩の隙間や根際の穴を丹念に覗き込んで物色しています。 
その甲斐あって、イタチは何か獲物を咥えてから右上に少し運びました。 
残念ながら後ろ姿でよく見えませんが、その場で捕食したようです。 
しかもカメラの電池が消耗していたせいで録画が途中で終わってしまい、獲物を食べ切るまで見届けられませんでした。 

狩りの瞬間を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:22〜) 
1.5倍に拡大した上で再度リプレイ。(@0:42〜) 

イタチが狩った獲物は何でしょうか?
野ネズミがまず思いつきます。
しかし、天敵に襲われた野ネズミは必死で素早く逃げようとするはずでは?と素人考えでは思ってしまいます。 
獲物が逃げようとしたり反撃したりした様子がないので、変温動物ではないでしょうか。 
越冬中のカエルやサンショウウオの可能性が高いのでは?と勝手に推理しています。 



シーン2:12/10・午前2:03(@1:45〜) 
約1分10秒後にトレイルカメラが再び起動しました。 
イタチは狩りの成功体験に味をしめたようで、さっきと同じ地点の穴で次の獲物(二匹目のどじょう)をしつこく探していました。 
最後は諦めて、池畔の崖を左上に登って行きました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



つづく→



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2024/10/03

晩秋に雪が降る山中の水場で獲物を探し歩くニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年11月下旬〜12月上旬 

シーン0:11/27・午後13:08(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山の水場を自動撮影カメラで監視しています。 
周囲の雑木林から大量に降り積もった落ち葉が池に溜まっています。 
画面の左下から細長い池に流れ込んだ湧き水が右上に流出し、山の斜面を下って沢の源流となります。 


シーン1:11/29・午前4:21(@0:03〜)日の出時刻は午前6:30 
本格的に雪が降りしきる深夜未明にニホンイタチMustela itatsi)が右から登場しました。
岸辺の水際に沿って落ち葉の下や岸の隙間に鼻面を突っ込んで獲物を探しています。 
越冬中の両生類(カエルやサンショウウオ)を探しているのかな?

関連記事(同所で撮影)▶ 


池畔の崖をもう少し(数十cm)上に登ると野ネズミの巣穴があるのですが、このイタチは水際に執着しています。 
雪が溶けた冷水に足を浸しても平気なようです。

後半はイタチが画面の左下(湧き水が池に流入する地点)に長々と留まって何かしていました。 
獲物を捕食したかもしれないのに、画角にしっかり写ってなくて残念無念。 




シーン2:12/1・午後21:22(@1:10〜) 
2日後の晩にもイタチが水場に現れました。 
カメラの電池が消耗していて、わずか1秒間しか暗視動画が撮れていませんでした。 
前回と同じく、池の浅い岸辺を左へ向かう姿がちらっと写っていました。 
一瞬の登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
山中の泉でニホンイタチが撮れたのは初めてです。
なんとなく、イタチは平地にテンは山地に棲み分けているようなイメージがあったのですが、そんなこともないようです。

この水場を利用する野生動物は普通、水浴びするか水を飲むのが目的です。
明らかに狩りをするために水場に来たニホンイタチは、かなり異色な存在です。




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ヤマハッカの訪花昆虫を狙ってオオカマキリ♀が待ち伏せするもクマバチ狩りに失敗

 

2023年9月下旬・午前11:55頃・晴れ 

里山の草に覆われた斜面で褐色型のオオカマキリ♀(Tenodera sinensis)が笹の葉(種名不詳)の上に乗っていました。 
周囲でヤマハッカの群落が花を咲かせているので、オオカマキリ♀は訪花昆虫を狙って待ち伏せしているようです。 
虫が近くに来る度に向きを変えて、狙いを定めます。 

ヤマハッカの花畑では実際にキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)やシロオビノメイガSpoladea recurvalis)などが吸蜜していました。 

関連記事(同所同日の撮影)▶  


オオカマキリが狩りをする瞬間が撮れるのではないかと期待して、ハイスピード動画に切り替えて長撮りしてみたものの、獲物がカマキリの手が届く射程距離になかなか入ってくれません。(その映像は退屈なので割愛) 
シロオビノメイガがヤマハッカの花から飛び立つと、オオカマキリ♀はそっちを見ました。 

遂に、オオカマキリ♀が待ち伏せしている笹の葉の近くに咲いたヤマハッカの花にクマバチが飛来しました。 
耳を澄ますと、クマバチが羽ばたく重低音の羽音♪が聞こえます。 
オオカマキリ♀は笹の葉の縁から身を乗り出して鎌を素早く一閃しました。 
カマキリがぶら下がるようにササの葉陰に隠れてしまったので、狩りの成否を見届けられませんでした。 
私がなんとか撮影アングルを変えて草むらの隙間から覗き込むと、オオカマキリ♀は獲物を捕食していませんでした。 
右の鎌を舐めて掃除し始めました。 
クマバチの羽音が鳴り続けていますし、狩りは失敗だったようです。 
もしもクマバチ♀がオオカマキリ♀の鎌で捕らえられたときに毒針や大顎で反撃するかどうか興味があったのですが、間一髪で天敵から逃げ延びたようです。 


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別個体のオオカマキリ♀@ヤマハッカ花畑+獲物待ち伏せ

2024/09/28

晩秋に落葉した二次林の林床をあちこち掘り返したのはニホンアナグマのしわざ?

 

2023年11月中旬・午後13:45頃・晴れ 

ニホンアナグマMeles anakuma)が営巣する落葉した二次林で、林床のあちこちに落ち葉やその下の土を掘り返した浅い穴が掘られていました。 
立木の根元も浅く掘られています。 
おそらくアナグマが採食した痕跡(フィールドサイン)だと思うのですがどうでしょうか? 
地中のミミズなどを好んで捕食するのだそうです。 
もちろん晩秋にだけこうした採食跡が見つかるのではなく、他の季節でも同様の採食痕があるのですけど、動画ネタが乏しくなってきたこの時期に思いついて撮影してみました。

以前、私は野生動物のフィールドサインを解説した本を読んで、掲載された採食シーンのイラストについて噛み付いたことがあります。 

関連記事(1年前の撮影)▶ 林道を掘り返した採食跡は誰のしわざ?【ニホンイノシシまたはニホンアナグマのフィールドサイン】
果たしてどれだけがトレイルカメラによる証拠写真(または動画)によって裏付けられているのか、気になります。 「採食行動をもっともらしく描いたイラストは、ただの想像図(筆者の仮説、妄想、願望、ファンタジー)ではないのか?」と疑い深い読者が意地悪な質問をしたときに、どのように反論するのでしょう? フィールドあるいは飼育下で採食シーンを直接観察した直後に食痕の写真を記録したのであれば、文句はありません。

今回私が「この動画に写っているのはアナグマの採食痕だ」と断定的に言った場合、過去に抱いた疑念がブーメランのように返ってきます。 
採食シーンを直接見てませんから、例えば「タヌキの採食痕ではないと言い切れるのか?」と詰問されると困ってしまいます。 

今のところ、私はアナグマの撮影を無人カメラに任せて、この二次林にはなるべく立ち入らないようにしています。 
理想を言えば、私もこの二次林の樹上にツリーハウス(観察小屋)を建てて何日間も中に篭り、アナグマの採食行動を直接観察してみたいものです。 
採餌シーンをこの目で見た直後に採食現場へ急行し、フィールドサインを確認すれば、それ以降に自信をもって見抜くことができるでしょう。 
しかし、広い林床のどこでアナグマが採食するのか予想できないため、待ち伏せできないのが問題です。 
よく通ってくるお気に入りの餌場があれば、そこにトレイルカメラを仕掛けてもよいでしょう。 
人工的に餌場を設けて(給餌して)採食シーンが撮れたとしても、私が知りたいことからずれてしまいます。 
宝くじにでも当たって莫大な予算(財力)があれば、監視カメラの数を増やして林内で格子状にくまなく設置するのが近道かもしれません。

エゾタヌキと違ってホンドタヌキは真冬でも元気に活動することが分かっています。 
ニホンアナグマは厳冬期に冬ごもりするだけで冬眠はしないとされています。 
しかし冬の雪国(豪雪地帯)で野生のアナグマの行動を観察した記録はあまりないようです。
冬は絶食して秋に蓄えた皮下脂肪で生き延びるのでしょうか?
ここ雪国でもアナグマが真冬の巣外でときどき採餌する(深い雪を掘り返して地中のミミズを捕る?)とは素人には信じがたい話です。
この点をフィールドサインおよびトレイルカメラによって突き止めるのが次の目標です。 
もしもアナグマが冬ごもりした時期(厳冬期)にも林床に掘り返した採食痕があれば、それはタヌキなどアナグマ以外の野生動物のしわざであると言えそうです。 


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2024/09/26

溜池で獲物を捕る練習をしたり枯茎を甘噛みしたりするダイサギ若鳥の群れ(野鳥)

 

2023年10月上旬・午後14:30頃・くもり 

溜池で2羽のダイサギArdea alba)が浅い岸辺を歩き回り、あちこちで嘴を素早く水中に突き刺していました。 
そんな闇雲に突いても狩りに成功するはずがありませんから、おそらく経験の浅い若鳥が獲物を捕る練習をしているのでしょう。 

まるでマングローブ林の気根みたいに泥濘から何本も突き出ているのは、ヨシの枯れた茎ですかね? 
その枯れ茎をダイサギが試しに咥えて引き抜こうとしているのは、遊びのようにも見えます。 

捕食練習の合間に、嘴で羽繕いしました。
遠くの里山から猿害対策の空砲が鳴り響くと、ダイサギは頭を上げて警戒しました。

2024/09/11

晩秋にアナグマの巣口に夜な夜な通って虫を捕食するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月中旬〜下旬 

シーン0:11/15・午後13:07・晴れ・気温25℃(@0:00〜) 
明るい日中に撮れた現場の状況です。 
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を新機種のトレイルカメラ2台で見張っています。 
この時期は空き巣ではなく、アナグマが冬ごもりを始めたようです。 
秋も深まり、林床は落葉樹の落ち葉に覆われています。 


シーン1:11/20・午前4:17・小雨・気温7℃(@0:03〜) 
小雨が降る未明にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が単独でセットに登場しました。 
あちこちで落ち葉を嗅ぎ回ってから、アナグマの巣口Rに顔を突っ込んで、何か小さな虫を次々と捕食しています。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:04〜)しても、謎の虫の正体は分かりません。 
穴居性のカマドウマの幼虫ではないか?と個人的に予想しています。 


シーン2:11/20・午前4:20・小雨(@1:40〜) 
同一個体のタヌキが少し移動して、アナグマの巣口Lにも立ち寄りました。 
落ち葉を鼻面でかき分けて、隠れた虫を探しています。 


シーン3:11/21・午後16:56・気温7℃(@2:40〜)日の入り時刻は午後16:27。 
翌日も日没後の真っ暗な晩に単独行動のタヌキがまたやって来ました。 
雨はもう降っていません。 

身震いしてからアナグマの巣口L付近を重点的に調べ、落ち葉に隠れている謎の虫を次々に捕食しています。 

捕虫シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@3:40〜)。 
目を凝らしてよく見ると、巣口Lからゆっくり這い出ている虫が1匹だけ?写っています。 
気温は7℃しかなく、変温動物の虫のとってはかなり冷え込んでいるはずで、動きが鈍いです。(活動限界?)
だからこそ、捕食者にとっては狙い目なのでしょう。


シーン4:11/21・午後16:56(@4:25〜) 
タヌキはセットからなかなか立ち去らず、アナグマの巣口Lに長居して虫取りを続けています。 
捕虫シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@5:26〜)。 


【考察】 
タヌキが微小な虫を数匹食べたところで腹の足しにはならないと思うのですが、冬が来る前に貴重なタンパク質を少しでも摂取しておいた個体が生き残れるのかもしれません。
あるいは逆に、この個体は仲間との餌場を巡る競争に負けてしまった弱い個体で、仕方なくこんな物を必死で食べているのかもしれません。

夜の森は暗闇のはずですが、タヌキがどうやって落ち葉に紛れた小さな獲物に狙いを定めているのか、気になります。 
逃げる獲物を聴覚や嗅覚で正確に定位できるのでしょうか? 
それとも、夜でも薄明かりがあるのかな? 
赤外線の暗視映像で見ると、タヌキの目はネコやハクビシンの目ほどギラギラと光りませんが、夜行性ですからタペータム(輝板)は一応あるのだそうです。 

この後もトレイルカメラによる定点監視をしつこく続けますが、タヌキがアナグマの巣口RLで虫を捕食したのはこれが最後でした。 
秋にタヌキだけでなく色々な野生動物や野鳥が代わる代わるやって来て、謎の虫を全て食べ尽くしたのでしょうか? 
気温が更に低くなり、謎の虫(カマドウマの幼虫?)も巣穴の奥に引っ込んで休眠越冬するようになったのかもしれません。 

関連記事()▶ 



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2024/09/07

ニホンアナグマの空き巣に侵入を繰り返し、虫を捕食しに通う晩秋のニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年11月中旬〜下旬

シーン0:11/15・午後13:07・晴れ・気温25℃(@0:00〜) 
明るい昼間に撮れた現場の様子です。 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:11/19・午前5:46・気温7℃(@0:04〜)日の出時刻は午前6:20。 
小雨がぱらつく夜明け前に、右からニホンイタチMustela itatsi)が単独で駆けて来ました。 
一瞬ホンドテンかと思いきや、よく見ると華奢なイタチでした。 
この地点でホンドテンは何度も登場していたのですが、ニホンイタチは初見です。 

アナグマの巣口Rの匂いを慎重に嗅いでから、中にするりと潜り込んだので驚きました。 
トレイルカメラの映像記録を信じるならば、イタチは昼間をアナグマの巣穴Rで寝て過ごしたようです。
(しかしイタチの動きは敏捷なので、撮り損ねがあるのではないかと私は疑っています。) 


シーン2:11/19・午後18:21・気温7℃(@0:04〜)日の入り時刻は午後16:28。 
同じ日の晩に、再びイタチが写っていました。 
もしかすると、巣穴Rから外に出てきた直後なのかもしれません。 
あるいは別個体のイタチなのかな? 
真っ暗で雨は降っていません。 

今度はアナグマの巣口Lの縁で匂いを嗅ぎ回ってから、巣穴Lに侵入しました。 
イタチも「穴があったら入りたい」習性があるようです。 
根雪が積もる前に越冬用の安全な巣穴を探すつもりなのでしょうか? 


シーン3:11/19・午後18:22(@0:47〜) 
アナグマの巣口Rにイタチが佇み、周囲を警戒しています。 
どうやら、巣穴Rから外に出てきた直後のようです。 
巣口Rを飛び越えて左に行くと、対面に設置したもう1台のトレイルカメラが起動しました。 

シーン2、3は時系列が逆ですね。 
動画編集をミスりました…。 
トレイルカメラ内蔵の時計がどうしても次第に狂ってくるので、動画に表示される時刻表示を過信すると前後のつながりの辻褄が合わなくなることがあるのです。


シーン4:11/19・午後18:29(@1:11〜) 
アナグマの巣穴Lに侵入したイタチが数分後に外に出てきたようです。 
巣穴の主であるニホンアナグマはこの日はたまたま不在だったようで、その隙にニホンイタチが空き巣を内検したのでしょう。 

巣口L付近で落ち葉の下に鼻面を突っ込んだイタチが、何か虫を捕食したようです。 
左に立ち去る途中でも立ち止まって、虫を捕食しました。 
気温が低い(10℃以下)夜ですから、虫の動きも鈍く、狩りをするのは容易いはずです。 
幼虫で越冬する虫はもう既にどこか安全な隠れ家に潜んでいるはずですし、無防備な林床に居残っている虫は、寿命が近い個体なのかもしれません。 
イタチがアナグマの空き巣L、Rに侵入したのも、巣穴を乗っ取るのが目的ではなくて、中に居候している虫の大群(穴居性カマドウマの幼虫?)を捕食するのが目的だった可能性があります。 

イタチが晩秋の林床で虫を捕食するシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:07〜) 
捕えた虫をその場でムシャムシャと食べています。 


シーン5:11/19・午後18:56・気温8℃(@2:38〜) 
30分後にイタチが再び登場し、右へ立ち去りました。 
同一個体のイタチが戻ってきたのかと思ったのですが、素人目には前回登場した個体よりも少し大きい気がします。 
もしかすると、一緒に行動しているイタチの♀♂ペアが、監視カメラに代わる代わる写っているのかもしれません。 

実はイタチが去ってから2時間15分後、テンが現れました。
見比べると2種の体格や体型の違いがよく分かります。


シーン6:11/22・午前7:50・くもり・気温-1℃(@2:53〜)日の出時刻は午前6:23。 
3日後の明るい朝に、再びニホンイタチが現れました。 
気温は氷点下まで冷え込みました。 
自然光下で見るイタチは美しい冬毛(黄色っぽい黄土色)でした。 

辺りをキョロキョロと警戒してから、アナグマの巣口Lの縁で何か小さな虫を捕食しました。 
最後は右へ軽快に走り去りました。 
朝のアナグマ営巣地でイタチが虫を捕食するシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@3:43〜)


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
アナグマの営巣地(セット)でニホンイタチは初見です。 
晩秋に出現頻度がいきなり増えて、昼も夜も登場しました。 
この巣穴ではてっきりアナグマが越冬するものだと思っていたのですが、まさかイタチが乗っ取ったのでしょうか? 
アナグマもイタチも冬眠しません。
「同じ穴のむじな」という慣用句がありますが、もしもアナグマとイタチが同じ巣穴に同居して冬越しするとしたら、なかなか面白い発見です。
それよりもやはり、「アナグマの巣穴に居候している虫(穴居性カマドウマの幼虫?)を捕食できた成功体験に味をしめて、イタチが昼も夜も通ってきている」と私は推測しています。 

ちなみに最近、アナグマの営巣地(セット)で野ネズミの姿をめっきり見かけないのは、イタチやテン、キツネ、フクロウなどの捕食者に狩られたからだと思います。




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