2026/04/18

鳥から毟り取った羽根が散乱するスギ林床を夜な夜なうろつきマーキングするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2025年1月上旬〜中旬 

シーン0:1/3・午後14:47・くもり・気温11℃(@0:00〜) 
田畑を取り囲むスギの防風林の雪面に鳥の羽根が大量に散乱していました。 
 肉食性の捕食者(おそらくフクロウなどの猛禽類?)が獲物を狩って捕食する前に、羽根を毟り取ったのでしょう。 
 毟り取られた羽根の色は地味で黒っぽく、一部は茶色に縁取られていました。 
素人目には、なんとなくヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)かと予想したのですが、真面目に検討していません。 
キツネやテンなど肉食獣の仕業かもしれませんが、雪面に動物の足跡は付いていませんでした。 

同じ地点に捕食者が戻って来るのではないかと期待して、自動撮影カメラを設置しました。 
その捕食者にとって、この場所がもしもお気に入りの獲物処理場(屠殺場)なら、鳥を狩る度に獲物の羽根を毟る行動が録画されるはずです。 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 
すぐ近くの休耕地にタヌキの家族が越冬している営巣地があるので、そこから夜な夜な通ってきているのでしょう。


シーン1:1/7・午前1:58・降雪・気温0℃(@0:06〜) 
小雪がちらつく深夜に単独で現れたタヌキが、スギ幹の根元の匂いを嗅いでいました。 
手前に立ち去る間際に、排尿マーキングしたようです。 
このとき、左後足を上げながら小便すれば♂なのですけど、映像の撮影アングルでははっきりしません。 


シーン2:1/7・午後20:29・降雪・気温0℃(@0:24〜)
雪が降る晩に奥から来た単独タヌキが、左のマント群落の茂みに沿って手前に歩いて来ます。 
今回も林床に散乱している鳥の羽根にタヌキは興味を示しませんでした。 


シーン3:1/8・午前0:43・気温0℃(@0:36〜) 
日付が変わった深夜に、タヌキがまた奥から登場。 

前回と同様に、左のマント群落の茂みに沿って手前に歩いて来ました。 
途中で立ち止まると、腰を落として排尿マーキングしたようです。 
(正面からのアングルでは分かりにくい。) 
匂い付けの直後に右折すると、藪の下の隙間をくぐり抜け、隣接するソバ畑の雪原へと立ち去りました。 
と思いきや、すぐに左から戻ってきました。 
さっき尿でマーキングした地点はスルーしたので、おそらく同一個体でしょう。 

暗闇で雪面の匂いを嗅ぎ回り、遂に鳥の羽根が散乱していることに気づいたようです。 
散乱現場の中央を横切りました。 
手前へ戻りながら、スギの根本に排尿マーキングしたようです。 


シーン4:1/8・午前1:24・気温0℃(@2:02〜) 
40分後にまたタヌキが写っていました。 
雪面やスギ落ち葉の匂いを嗅ぎ回り、スギの根本で排尿マーキングしたようです。 
直後に奥に向かって勢い良く駆け出しました。 


シーン5:1/11・午後23:51・気温-4℃(@2:40〜) 
3日後の深夜に監視カメラが起動すると、林床に雪が積もっていました。 
散乱していた鳥の羽根は、雪の下にすっかり埋もれています。 
暗視カメラが照射する赤外線が雪面に反射して、手前が特に眩しく白飛びしています。 

奥から来たタヌキが手前に歩き去りました。 


シーン6:1/13・午後19:10・降雪・気温0℃(@2:50〜) 
2日後の晩にスギの右背後から現れたタヌキが左下に立ち去りました。 
実は4時間前にニホンザルが現場を通りかかっているのですが、タヌキは猿の残り香や足跡などに興味を示しませんでした。 



シーン7:1/13・午後19:55・降雪・気温0℃(@3:03〜)
監視カメラの起動が遅れ、左に立ち去るタヌキの尻尾がちらっと写っていました。 


シーン8:1/14・午後19:17・降雪・気温0℃(@3:07〜) 
翌日の晩には単独タヌキがスギの手前を珍しく右から登場し、左下手前へ。 


シーン9:1/14・午後19:28・降雪・気温1℃(@3:23〜) 
11分後に、またタヌキがやって来ました。 
左の藪沿いを奥から手前に歩いて来ます。 

この時期に撮れた動画はこれが最後で、この後丸6日間も何も写らなくなりました。 
アルカリ電池が低温で電圧不足になったのかもしれません。 
翌年の冬にはリチウム一次電池を導入したところ、高価なだけあって劇的に改善しました。) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
動画撮影時に記録された気温に注目すると、常緑スギ林の林床はほぼいつも0℃で、微気象がとても安定していることが分かります。 
昆虫が休眠越冬する場所としても適しているかもしれません。


つづく→

餌物を探し求めて走り回るニワハンミョウ

 

2024年4月下旬・午後13:00頃・晴れ 

郊外の田園地帯の舗装された農道で、ニワハンミョウCicindela japana)の複数個体が走り回っていました。 
獲物のアリを探し歩いているようです。 



ときどき路上でニワハンミョウ同士がすれ違うのですが、互いに眼中にないようでした。 
忙しなく動き回るニワハンミョウの性別を見分けるのは大変です。 
異性なら求愛・交尾が始まるはずなので、今回ニアミスしたのは、おそらく同性なのでしょう。

関連記事(同所同日の撮影)▶ 

2026/04/17

カキノキ大木からニホンザルが下りる方法(3)幹にしがみついてずり落ちる場合【トレイルカメラ】

 



2025年1月下旬・午前10:35頃・くもり

ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが登るカキノキの大木を自動センサーカメラで見張っています。

子猿を腰に乗せた母猿が、雪原の獣道を歩き去ります。 
落葉したカキノキ大木の枝が揺れているということは、その枝を使って木下りした直後なのでしょう。 

しばらくすると、樹上から若い別個体が降りてきて、下の枝に身軽に飛び降りました。 
枝先をスルスルと下り、最後はぶら下がらず一気に雪面に飛び降りました。 
両足から着地してますし、地上の積雪が緩衝材となって着地の衝撃を和らげたはずですが、今まで見たなかで最も怪我のリスクが高い無鉄砲な木下り方でした。 


やんちゃな若い猿は、そのまま雪原を駆け去りました。 


次に、幼い子猿を腹にしがみつかせた母親♀がカキノキの梢から降りてきました。(@0:31〜) 
太い横枝に母子が並んで座りました。 


ここからが本題です。(@0:34〜) 
左上の太い幹から降りてきた別の母子に注目して下さい。 
幼い子猿を腰に乗せた母親♀が、頭を上にした体勢で幹にしがみついたまま、ずり落ちてきました。 
ニホンザルのこんな木下り術は初見です。 
幼い子猿をおんぶして運びながら幹を更にずり落ち、最後は安全な高さから雪面に飛び降りました。 
その母子も雪原の獣道を辿って奥に歩き去ります。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
監視カメラによる90秒間の録画で、最も危ない(大胆な)木下りと最も慎重な木下りが撮れていて、その対比が興味深いです。 
子連れの母親♀が全員、今回のように安全第一でカキノキ大木から下りる訳ではないので、母親の性格や身体能力に個性(個体差)があるのでしょう。 
ニホンザルなのに高所恐怖症気味の個体がいるとしたら、面白い話です。
これは私の勝手な想像ですが、この母親♀も若い頃に高所から無茶な飛び降りをして怪我をしたことがあり、そのトラウマがあったり古傷が痛むのかもしれません。


つづく→

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