2026/05/08

隠れ家を補修するアカオニグモ♀(蜘蛛)

 

2024年10月下旬・午後13:45頃・くもり 

里山の斜面をトラバースする細い山道(ほぼ廃道状態)の草間にアカオニグモ♀(Araneus pinguis)が円網を張っていたようです。 
数枚の枯葉を綴った隠れ家で追加の糸を張り巡らして補強しています。 


クモが支柱としていた植物(種名不詳)の茎にヤマノイモの蔓が巻き付いて枯れ、むかごが付いています。

もしかすると隠れ家ではなくて、これからそこに卵嚢を産み付けるのかもしれません。 



先を急ぐ用事のあった私は、山道を通せんぼしていた網を破って進みます。

アカオニグモを見かけたのは久しぶりかもしれません。
このまま温暖化が進むと、アカオニグモなど北方系のクモは激減し、やがて姿を消すのではないかと心配です。
高山地帯にしか分布しなくなるのでしょうか。

2026/05/07

雪原の巣穴に出入りする1〜3頭のホンドタヌキ:1月下旬〜2月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2025年1月下旬〜2月中旬 

シーン0:1/20・午後12:59・晴れ(@0:00〜) 
雪深い休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が越冬する営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
昼間に晴れると雪原からの反射が眩しくて(白飛びして)、足跡などは見えません。 


シーン1:1/21(@0:07〜) 
夜になると、赤外線の暗視カメラで雪原の足跡がしっかり見えるようになります。 
巣口から四方八方に足跡が伸びている(放射状に6本の獣道)ことが分かります。 


シーン2:1/22(@0:15〜) 


シーン3:2/1(@0:24〜) 
新雪が積もった雪原には足跡が一つも付いていません。 
静かな晩に相次いで登場した3頭のタヌキが、新雪の下に完全に埋もれてしまった巣口を素通りしています。 

3頭のタヌキが行動を共にしているのは珍しいです。 
親子なのかな? 
それとも、発情の近い♀を♂がストーカーしているのでしょうか。 


シーン4:2/8・午前後・気温(@1:04〜) 
いつの間にか、監視カメラの画角が斜めにずれていました。 
奥に見える地平線は本来、水平になっているはずです。 
営巣地は深い新雪で覆われ、動物の足跡が完全に消えています。 

雪が激しく降りしきる深夜に、巣穴からタヌキのペアが外に出てきました。 
(そもそも、大雪が降る前に巣ごもりする際の入巣シーンがなぜか撮れていません。) 
先行個体が雪原をラッセルしながら右に立ち去りました。 
しばらくすると、後続個体がパートナーのラッセル跡を忠実に辿って外出します。 
それでも深雪ラッセルの苦行を強いられます。 
このペアが帰巣するシーンも撮れていません。 


シーン5:2/10(@1:48〜) 
2日後の小雪がちらつく晩も、ペアで巣穴から外出します。 
再び営巣地は新雪で覆われ、雪原の足跡がすっかり消えていました。 
先行個体が雪原をラッセルしながら、珍しく左下手前に立ち去ります。 
しばらく巣口で油を売っていた後続個体が、ようやく外出しました。 
先行個体のラッセル跡を忠実に辿っても、深雪に難儀しています。

2.5時間後に先行個体が帰巣しました。 
出かける際に作ったラッセル跡を忠実に辿って巣口まで辿り着きました。 
2頭が通った後なので、帰路にラッセルは不要で、かなり楽に歩けます。 
巣口の匂いを嗅ぎ、周囲を警戒しています。 
後続個体の帰りを待っているのかな? 

5.5分後に後続個体が同じラッセル跡の獣道を辿って易々と帰巣しました。 
出迎える先行個体はおらず、すでに巣内に入った後でした。 

アニマルトラッキング(動物痕跡学)の本に書いてある通り、タヌキが雪面を歩くと、左右2列の足跡が付くことが実際に映像を見るとよく分かります。 
尻尾の先で雪面を擦りながら歩いています。 
それに対してキツネは肩幅が狭いのか、1列の足跡しか付かないので、足跡の付き方から見分けられます。 

この個体も入巣シーンを撮らせてくれませんでした。
もしかすると、タヌキは暗闇で怪しく光る(赤外線を照射する)監視カメラの存在に気づいていて、起動中は入巣しないように用心しているのかな? 
(使用中のトレイルカメラは、1分間の録画をした後に少なくとも5秒間休止してから、待機モードに戻ります。) 


シーン6:2/11(@3:21〜) 
翌日も晩にタヌキが活動していました。 


シーン7:2/12(@3:31〜) 
巣口を中心に、複数の古い足跡が雪原に縦横無尽に残っています。 
どうも、監視カメラの撮り損ねが多いようです。 
低温でアルカリ電池の電圧が低下しているのでしょう。 
それとも、冬毛で覆われたタヌキの毛皮の断熱性能が高くて、トレイルカメラのセンサーが熱源の動きを検知できないのでしょうか。 

タヌキのペアが晩の早い時刻に巣穴から出かけて行きます。 
新雪はそれほど積もっていなくて、ラッセルは不要でした。 

後続個体は出かけるのが億劫なのか、巣口にしばらく留まっています。 
その間に、周囲を見回したり身震いしたり、欠伸したり。 
痺れを切らした先行個体が右から戻ってきて、後続個体を迎えに来ました。 
一緒に出かけようと誘ってるようです。 
戻ってきた先行個体が、巣口で居座るパートナーの横を通り過ぎる際には、尻尾を高々と持ち上げました。 
どういう意味のボディ・ランゲージなのでしょう?
性フェロモンで誘っているのではないかと、勝手に想像しました。
それでも後続個体は外出を渋り、一歩も動かずに巣口の匂いを嗅いでいます。 

この後どうなったのでしょうか。
後続個体も重い腰を上げて渋々外出したのか、それとも巣穴に籠もってしまって、先行個体だけが独りで外出する羽目になったのか、監視カメラの映像からは不明です。 

1.5時間後にタヌキが営巣地を右から左へ横切りました。 
(余所者の個体かも?) 


シーン8:2/13(@5:30〜)日の出時刻は午前6:29。 
まだ薄暗い日の出前に、外出から戻ったタヌキが巣穴に入りました。
(タヌキは基本的に夜行性なので、「朝帰り」の意味合いがヒトとは違います。) 

17.5時間後の深夜に監視カメラが起動すると、早朝に帰巣したタヌキの足跡が雪原にしっかり残っています。 
右からタヌキが新雪の雪原をラッセルしながら営巣地にやって来ました。 
雪原に開口した巣口を真っ直ぐに目指しています。 
巣口の匂いを嗅いだものの、中には入らず右へ引き返しました。 
余所者のタヌキだったのかな? 


シーン9:2/14(@6:31〜) 
雪が激しく降る未明に、タヌキが単独で営巣地の雪原をうろついています。 
ようやく巣穴に入ったのに、ちょっと内見しただけで、すぐに後ろ向きで外に出てきました。 
その後も雪原を行ったり来たりしています。 

珍しく明るい夕方に巣穴から出てきたと思われるタヌキが、雪原をゆっくり歩いて右へ向かいました。 
溶けかけた湿雪(腐れ雪)に足がズボズボ潜って歩きにくそうです。 


シーン10:2/15(@9:03〜)日の入り時刻は午後17:21。 
雪明りのため、日没後もしばらくは明るいです。 
タヌキのペアが巣穴から外に出てきました。
巣口で身震いしたり、ストレッチ運動(前脚を揃えて前に伸ばし背中を弓なりに伸ばす)をしたりするのが、お出かけ前のルーチンです。 
雪面は硬く締まっているようで、タヌキが歩いても足跡が残りません。 

しばらくすると、3頭目の個体が巣穴から外出しました。 


シーン11:2/16(@9:54〜)日の出時刻は午前6:25。 
まだ真っ暗な未明に、タヌキのペアが相次いで採餌から営巣地に戻って来ました。 
雪面はガリガリに凍結しています。 
巣口で合流すると、待っていた先行個体が巣穴に潜り込みました。 
後続個体も入巣しかけたところで、録画終了。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
個体識別が出来ていないので、登場したタヌキ(巣穴に同居しているタヌキ)は3頭以上いるかもしれません。 
タイトルはあくまでも、動画で同時に撮れた個体数が最大で3頭だった、という意味です。 

今季は記録的な積雪量になりました。
深雪を掻き分けるようにラッセルしたり、凍結した雪面を歩いたり、雪国のホンドタヌキは厳冬期も逞しく活動しています。


つづく→

林内でホンドタヌキが越冬する巣穴を覗き込み、周囲の雪を食べるハシブトガラス(冬の野鳥)

 


2025年2月中旬 

シーン0:1/20・午後14:21・晴れ・気温20℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
雪深い落葉二次林で、ホンドタヌキが越冬する巣穴を自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが巣穴を掘って暮らす営巣地(セット)でした。 
巣穴Rの入口が深雪に埋もれかけ、辛うじて開口しています。 

シーン1:2/16・午前8:24・晴れ・気温4℃(@0:03〜) 
厳冬期の朝、1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が巣口Rの右の雪面に来ていました。
この地点でハシブトガラスが写ったのは、なんと10ヶ月ぶりです。 
左にトコトコ歩いて巣口Rを覗き込みましたが、中に入ることはありませんでした。 
体重の軽いカラスが雪面を歩いても、足が潜りません。


シーン2:2/16・午前8:26・晴れ(@1:04〜)
次に監視カメラが起動したときには、カラスは居なくなっていました。 
(おそらく、飛び去った直後なのでしょう。)
しかしすぐに、奥の林床の雪面にハシブトガラスが舞い降りました。 
トコトコ歩いて(ウォーキング)巣口Rに近づき、中をしげしげと覗き込みました。 
まさか、巣穴Rの中で越冬中のタヌキが死んでいるのでしょうか?
スカベンジャーのカラスが死骸を探す際には視覚に頼り、嗅覚は鈍いらしいです。 

 なぜかカラスが真上に軽く飛び上がりました。 
(巣内の主が軽く威嚇したのかな?) 

巣口Rを点検してから向きを変えると、巣口Rから右に伸びるアクセストレンチに積もった雪を数口食べました。 
雪を食べて喉の乾きを癒やすのなら、どうしてきれいな雪を選ばずに、わざわざ土で汚れた巣口付近の雪を食べるのか、我々の衛生感覚では理解に苦しみます。 


関連記事(13年前の撮影)▶ 樹上で雪を食べるハシブトガラス【冬の野鳥】 


つづく→

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