Σ こんちゅーぶ!
身近な生き物の行動を動画で記録して紹介するYouTube虫撮り日記です。
2026/03/14
タヌキが越冬する営巣地を年末にうろつく雪国のホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】
秋の林床を跳んで逃げるヤマアカガエル♀を捕獲すると…【FHD動画&ハイスピード動画】
A1: ヤマアカガエルの場合も、リリースコールを発するのは基本的にオスだけです。ヤマアカガエルは早春、まだ氷が張るような時期に冬眠から目覚めて水場に集まります。この時期のオスは繁殖意欲が非常に高く、メスと間違えて他のオスに抱きついてしまうことが多々あります。
1. ヤマアカガエルのリリースコール
オスが別のオスに抱きつかれた際、**「グッグッグッ」や「クックックッ」**といった短い断続的な音を出します。これがリリースコールです。
この音を出すと同時に、体を小刻みに震わせて「私はオスですよ」という信号を相手に伝え、無駄な抱合を解消させます。
2. メスは鳴くのか?
ヤマアカガエルのメスは、鳴き袋(声嚢)を持っていないため、オスのような大きな声で鳴くことはできません。
拒絶のサイン: 産卵が終わったメスや、まだ準備ができていないメスがオスに抱きつかれた場合、鳴き声ではなく**「体を平たくして踏ん張る」「体を激しく震わせる」**といった物理的な動きで拒絶を示します。
沈黙の死: 繁殖期には、オスが誤って死んだ個体や動かない物体に抱きつくこともありますが、それらはリリースコールを発しないため、オスはなかなか離れようとしません。
3. オスとメスの見分け方(繁殖期)
ヤマアカガエルは、この時期だけ見た目でも性別が分かりやすくなります。
オス: 前足の親指の付け根に「婚姻瘤(こんいんりゅう)」という黒っぽいコブが発達します。これはメスをしっかり確保するための滑り止めです。
メス: オスよりも一回り大きく、お腹が卵でパンパンに膨らんでいることが多いです。
Q2: 秋に山中で見つけたヤマアカガエル♀を手掴みで捕獲した瞬間に、鳴きながら大量の尿を排泄しました。この鳴き声は「離せ!」というリリースコールなのかと思ったのです。腹部が膨満し、腹面が真っ黄色だったので、♀と判明しました。
A2: それは非常に貴重な観察体験をされましたね!その状況から推測すると、あなたが聞いたのは厳密な意味での「リリースコール」ではなく、**「悲鳴(ディストレス・コール)」**であった可能性が高いです。
秋のヤマアカガエルのメスが鳴き、尿を漏らした状況について、いくつかポイントを整理してみましょう。
1. 「リリースコール」と「悲鳴」の違い
リリースコール(解除音):
主に繁殖期に、オスが別のオスに抱きつかれた際「俺はメスじゃない、離せ!」と伝えるための合図です。
悲鳴(ディストレス・コール):
天敵(ヘビや鳥、そして人間)に捕まった際に出す、切羽詰まった叫び声です。ヤマアカガエルを含むアカガエル科の仲間は、捕獲された瞬間に「ギュッ」「ギャッ」と高い声で鳴くことがあります。これは相手を驚かせて隙を作るための生存戦略です。
2. なぜ尿を排泄したのか?
カエルにとって、尿を出す行為には2つの意味があります。
体を軽くする: 素早く逃げるためにバラストを捨て、機動力を上げます。
嫌悪感を与える: 外敵に対して「自分は不味い、汚い」と思わせ、口に含んだヘビなどが吐き出すのを期待する防御反応です。
3. メスの特徴と秋の様子
おっしゃる通り、**「腹部が膨満し、腹面が真っ黄色」**というのは、冬眠を控えて卵を蓄えた成熟したヤマアカガエルのメスの典型的な特徴です。
黄色い腹: ヤマアカガエル(特にメス)は、秋になると腹部の黄色みが非常に強くなります。
卵の準備: ヤマアカガエルは1月〜3月の非常に早い時期に産卵するため、秋の時点ですでに翌春のための大きな卵をお腹に抱えています。
結論
あなたが遭遇したのは、**「冬眠を控えて卵をたっぷり蓄えたメスが、突然の捕獲に驚いて、最大限の拒絶反応(悲鳴と排尿)を示した瞬間」**だと言えます。
メスは繁殖期の抱合(オスに抱きつかれること)に対してはあまり鳴きませんが、命の危険を感じるほどのストレスがかかった際には、鳴き袋の有無に関わらず、肺から空気を一気に押し出すことで声を出すことができるのです。
Q3: ヤマアカガエルの♀は、鳴き袋(声嚢)を持っていなくても、distress callを発せるのか?
A3: 結論から申し上げますと、鳴き袋(声嚢)を持たないメスでも、ディストレス・コール(悲鳴)を発することは十分に可能です。
「鳴く」という行為には、実は2つの仕組みがあるからです。
1. 「喉を膨らませる鳴き声」と「吐き出す鳴き声」の違い
求愛音・リリースコール(鳴き袋が必要):
これらは喉にある「声嚢(せいのう)」という袋を共鳴箱のように使い、音を増幅させて遠くまで響かせるためのものです。メスはこの袋を持たないため、オスのような「コロコロ」「キャララ」という通る声は出せません。
ディストレス・コール(鳴き袋が不要):
これは、肺にある空気を一気に、かつ強い圧力で声帯を通過させて出す音です。人間が驚いたときに「キャッ!」と叫ぶのと原理は同じです。共鳴させて響かせる必要がないため、鳴き袋がなくても、肺と声帯さえあれば物理的に音(悲鳴)を出すことができます。
2. ヤマアカガエルのメスが出す「悲鳴」の正体
秋の山中であなたが聞いた声は、おそらく以下のような仕組みで発生したものです。
強制的な呼気: 手で掴まれた圧迫や恐怖によるストレスで、腹筋が急激に収縮します。
高音の発生: 狭まった声帯を空気が猛スピードで通り、「ギュッ」「チッ」「キュウ」といった、鋭く短い高音になります。
排尿との連動: 腹筋に強い力が入るため、膀胱に溜まった水分(尿)も同時に押し出されます。
3. なぜメスも「悲鳴」を出すのか?
求愛音は「特定の相手(メス)」に届けるための信号ですが、ディストレス・コールは「自分を掴んでいる捕食者」を物理的に驚かせるための武器です。
そのため、繁殖に関わる鳴き袋の有無に関わらず、生存本能としてメスにも備わっている機能なのです。
まとめ
あなたが遭遇した個体は、冬眠直前で卵を蓄え、最も栄養価が高く捕食者に狙われやすい状態でした。
「鳴き袋はないけれど、命の危機を感じて、肺の空気を力一杯絞り出して叫んだ」
というのが、その鳴き声の正体です。
Q4: 太っていたのは、翌春に産む大量の卵をお腹に抱えているため、とのことだが、冬眠前に脂肪を蓄えているのではないのか?
A4: ご指摘の通り、「脂肪」も蓄えています! 私の説明で卵に偏ってしまった点、補足させていただきますね。
秋のヤマアカガエルのメスがパンパンに膨らんでいるのは、実は**「次世代のための卵」と「自分の生存のための脂肪」の両方を詰め込んだ、フル装備の状態**だからです。
具体的には、お腹の中は以下のような優先順位で埋まっています。
1. 脂肪体(しぼうたい)
カエルには人間のような皮下脂肪ではなく、腹腔内に**「脂肪体」**という黄色い房状(バナナの房のような形)の組織があります。
役割: 冬眠中のエネルギー源。
秋の状態: 夏の間に昆虫などを飽食し、この脂肪体を最大まで大きくします。これがないと、春まで生き延びることができません。
2. 卵巣(卵)
ヤマアカガエルは他のカエル(アマガエルやトノサマガエルなど)と違い、**「超早期繁殖」**という戦略をとっています。
スケジュール: 1月〜3月の、まだ雪が残るような時期に産卵します。
秋の状態: 春になってから卵を作るのでは間に合わないため、秋の時点で既に完成に近いサイズの卵を大量に抱えています。
3. どちらが「膨らみ」の主因か?
あなたが「腹面が真っ黄色だった」と観察されたのは非常に鋭いです。
皮膚越しに見える黄色: これは、成熟した卵の色(卵黄)と、パンパンに膨らんだ「脂肪体」の色が透けて見えていた可能性が高いです。
膨満感: 実際、解剖学的に見ると、秋のメスの腹腔内は**「巨大化した脂肪体」がスペースの多くを占め、その隙間を「発達した卵巣」が埋めている**という、まさに隙間がない状態です。
なぜそれほどまでに蓄えるのか?
ヤマアカガエルにとって、冬眠明けはすぐに「命がけの繁殖」が待っています。
冬眠中: 脂肪を消費して生き延びる。
目覚め直後: まだエサ(虫)がいない時期に産卵・受精を行う。
つまり、**「秋に蓄えたエネルギーだけで、冬越しと繁殖の両方を完結させなければならない」**のです。そのため、秋のメスは他の時期とは比較にならないほど、はち切れんばかりの体型になります。
興味深いポイント:
鳴いた瞬間に尿を排泄したのは、これら「脂肪」や「卵」で圧迫された腹腔内の圧力を逃がし、少しでも体を柔軟にして逃げやすくするための究極のデトックスでもあったと言えます。
Q5: ヤマアカガエル♀の腹部がかなり膨らんでいたのは、私を捕食者とみなして、空気を吸い込んで腹を膨らませて、食べられないように自衛していたという可能性はあるか?
A5: 結論から言うと、**「自衛で膨らませている」プラス「中身(卵や脂肪)も詰まっている」**という合わせ技の可能性が高いです。
1. 自衛手段としての「膨張」
ご指摘の通り、カエルはヘビなどの天敵に遭遇すると、肺に空気をたくさん吸い込んで体を大きく見せようとします。これは**「これ以上飲み込めないぞ」**というアピールや、口に入れられたときに踏ん張って飲み込まれにくくするための生存戦略です。
カメラを近づけた際、カエルが「捕食者が来た!」と警戒してグッと膨らんだ可能性は十分にあります。
2. 10月中旬という「季節」の理由
実は、この時期のヤマアカガエルのメスは、見た目以上に「中身」が詰まっています。
抱卵(ほうらん): ヤマアカガエルは春一番、まだ雪が残るような時期に産卵します。そのため、秋のうちにすでにお腹の中で卵を大きく育てているのです。10月なら、メスのお腹はすでに卵でパンパンになっている頃です。
冬眠前の蓄え: 山形の厳しい冬を越すために、この時期は食欲旺盛に虫を食べ、内臓の周りに「脂肪体」という栄養を蓄えます。
見分け方のヒント
もし、このカエルが**「呼吸に合わせてさらに膨らんだり、触れた時に弾力があったり」**したなら、自衛のために空気を吸い込んでいた証拠です。一方で、動かなくても常にこの体型であれば、中身はたっぷりの卵と冬越しのためのエネルギーかもしれません。
このどっしりした構えを見る限り、厳しい冬を越えて次の命を繋ぐ準備が万端な、立派なメスの個体に見えますね。
Q6: もしもヤマアカガエルを夏に捕獲すると、腹面は何色か?
A6: 夏のヤマアカガエルを捕獲した場合、その腹面は**「白っぽい色」から「ごく薄いクリーム色」**であることが一般的です。
10月に見られたような「真っ黄色」の状態とは、明らかに印象が異なります。
夏と秋で色が違う理由
なぜ夏は白っぽく、秋になると黄色くなるのか、それには明確な理由があります。
脂肪の蓄積(脂肪体):
カエルは冬眠中のエネルギー源として、内臓の周りに「脂肪体」という黄色い脂肪の塊を蓄えます。夏の間は活発に動いてエネルギーを消費しているため脂肪が少ないのですが、秋になると冬越しのためにこれがパンパンに膨らみます。その内部の脂肪の色が、薄い皮膚を通して透けて見えるため、秋は黄色く見えるのです。
卵の発達:
今回出会ったのがメスであれば、お腹の中で育っている卵(の栄養分である卵黄など)の色も、腹部の色味に影響を与えます。
皮膚の厚みと伸展:
夏は体が比較的スリムで皮膚に余裕がありますが、秋は中身(卵や脂肪)が詰まって皮膚がピーンと引き伸ばされるため、内部の色がより鮮明に表に出てきます。
夏の姿の特徴
腹部: 白、あるいは少し青みがかったような白に見えることもあります。
体型: 10月の個体のような「梨型」ではなく、もっとシュッとしたアスリートのような体型をしています。
後脚の赤み: ヤマアカガエル特有の脚の裏の赤みは夏でも確認できますが、秋〜春の繁殖期ほど鮮やかではないことが多いです。
Q7: 秋にヤマアカガエル♀の腹面が黄色だったのは、婚姻色(nuptial coloration)と言えるか?
A7: 結論から申し上げますと、ヤマアカガエルのメスの腹部が黄色くなる現象は、厳密な意味での「婚姻色(Nuptial coloration)」とは少し性質が異なります。
一般的に「婚姻色」というと、繁殖期に相手を引きつけたり、性別を誇示したりするために、皮膚の色素胞が変化して現れる色を指しますが、ヤマアカガエルの場合は**「内側から透けて見えている色」**という側面が強いからです。
1. 婚姻色(Nuptial coloration)との違い
通常、カエルの婚姻色は以下のようなものを指します。
オスの変化: 喉が黒ずむ、体色が全体的に黄色や明るい色に変わる(例:トノサマガエルやヒキガエル)。
目的: メスへのアピールや、オス同士の識別。
しかし、ヤマアカガエルのメスの場合:
色の正体: 皮膚自体の色が変わるというより、発達した「脂肪体」の鮮やかな黄色や、成熟した**「卵(卵黄)」の黄色**が、薄くなった腹部の皮膚を通して透けて見えている状態です。
時期のズレ: 真の繁殖期(1〜3月)よりも、栄養を最大に蓄えた「秋〜冬眠直前」が最も黄色くパンパンに見えます。
2. なぜ「黄色」に見えるのか?
あなたが観察された「真っ黄色な腹部」の内訳は、おそらく以下の通りです。
脂肪体の色: カエルの脂肪体は、カロテノイドなどの色素を含み、驚くほど鮮やかな黄色やオレンジ色をしています。
卵の色: 産卵直前の卵も黄色い栄養(卵黄)をたっぷり蓄えています。
皮膚の伸展: 中身が詰まって皮膚が限界まで引き伸ばされるため、透けやすくなります。
3. 広い意味での「繁殖に関連した体色」
学術的な厳密さを抜きにすれば、「繁殖(産卵)の準備が完了したサイン」として現れる色なので、**「繁殖に関連した生理的な変化」**と呼ぶのが最も正確です。
ただし、フィールド観察の文脈では、この黄色さを目安に「あ、これは卵を持ったメスだ」と判別できるため、**「メスの成熟の指標」**として扱われることが多いです。
Q8: 秋に山中でヤマアカガエルの♀♂が出会っても、♀の腹が黄色く膨らんでいても、♂は飛びついて抱接することはないのですよね? ♂が冬眠明けで発情していることが必須なのか?
A8: 結論から言うと、秋の山中で出会った場合、たとえメスがパンパンに膨らんで美味しそうな(オス目線の)黄色いお腹をしていたとしても、オスが抱接(マウンティング)を仕掛けることはまずありません。
これには、カエルの「性衝動」を司るスイッチが、単なる視覚情報だけでなく**「ホルモン」と「環境」**によって厳密に制御されているからです。
1. オスのスイッチを入れる「トリガー」
オスのヤマアカガエルが発情し、動くもの全てに抱きつくようになるには、以下のプロセスが必要です。
冬眠(寒冷刺激): 一度一定期間の低温にさらされることで、脳内の繁殖スイッチが準備状態に入ります。
冬眠明けの吸水と気温上昇: 春先、雪解け水などで体が潤い、気温がわずかに上がると、**性ホルモン(テストステロンなど)**が急激に分泌されます。
婚姻瘤(こんいんりゅう)の発達: ホルモンの影響で、前足の親指にメスを離さないための滑り止めが完成します。
秋のオスは、体格こそ立派ですが、**ホルモンバランスは「越冬モード(省エネ・生存優先)」**であり、「繁殖モード」ではないため、隣に魅力的なメスがいても「食欲」や「隠れ場所探し」の方が優先されます。
2. メス側のスイッチ
メスも同様です。秋のメスは「卵を育てる」ことに全力を出していますが、受精を受け入れるためのホルモン状態にはなっていません。
もし秋に無理やり抱きつかれたとしても、排卵が起きないため繁殖は成立しません。
3. 秋の「静かな出会い」
秋の山中では、冬眠場所(落ち葉の下や水辺の泥中など)を求めて移動する際、オスとメスが至近距離にいることも珍しくありません。しかし、彼らはお互いに干渉せず、淡々と冬越しの準備を進めます。
興味深い例外:
種によっては「秋に抱接したまま冬眠する」という猛者(ヒキガエルなどで稀に報告あり)もいますが、ヤマアカガエルにおいては、春先の「一斉産卵(爆発的繁殖)」にエネルギーを集中させるため、秋に無駄な体力を使う抱接は行わないのが通例です。
秋に見かけるヤマアカガエルの♀の膨満した腹部の黄色は、冬眠後の繁殖期にピークを迎え、早春に産卵すると一気に白くシワシワになるのだそうです。
