2026/10/29

巣材集め担当のニホンアナグマ個体と手伝わずに採餌する個体:5月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年5月下旬 

シーン0:5/21・午後13:27・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:5/21・午後14:03・晴れ(@0:03〜) 
二次林でニホンアナグマ(Meles anakuma)の営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで見張っています。 
一時期はアナグマが撤退して代わりにホンドタヌキが住み着いていたのですが、またアナグマが戻って来そうな行動を繰り返しています。 
2頭のアナグマが同時に登場した巣材集めのシーンを以下にまとめます。 


監視カメラに直射日光が当たると過熱してしまい、気温のデータとして信頼できません。 


シーン1:5/26・午後21:52・気温11℃(@0:07〜) 
晩にセットの右奥の林床を2頭のアナグマがうろついていました。 
出会っても喧嘩にはならず、すぐに別れて各々が低木の茂みで何かガサゴソと活動しています。 
一体何をしているのかと思いきや、そのうちの1頭が巣材の落ち葉や生葉を掻き集めると、後ろ向きのまま巣穴へ運び始めました。 
巣材を巣穴Rへ搬入するまで見届ける前に、1分間の録画が終わってしまいました。 


シーン2:5/26・午後21:53(@1:07〜) 
次に監視カメラが起動したときには、作業を終えた2頭のアナグマが巣口Rで座って相互毛繕いしていました。 
この2頭は、顔見知りどころか家族だったようです。 
1頭が先に巣穴Rの中に入りました。 
巣外に残った個体は、仰向けになって自分の毛繕いをしています。 
開けっぴろげの股間をよく見ると、陰茎が見えるような気もするのですけど(だとすれば若い♂)、暗視映像が不鮮明のため定かではありません。 
少なくとも、腹面に乳房や乳首は見えませんでした(授乳期の♀ではない)。 
体格や顔つきから、♂成獣でもありません。 
やがて2頭目も巣穴Rに潜り込みました。 
巣内で新しい寝床を整えているはずです。 


シーン3:5/27・午前0:34・気温10℃(@2:01〜) 
日付が変わった深夜にも、1頭のアナグマがセット周辺の林床で新しい巣材を集めていました。 
掻き集めた落ち葉を後ろ向きで運んで行きますが、今回も巣穴Rに辿り着くまで見届けられませんでした。 


シーン4:5/27・午前0:36(@3:01〜) 
次はセットの右上奥へ向かいました。 
2回目の巣材集めをするのかと思ったのですが、しばらく戻って来ませんでした。


シーン5:5/27・午前3:23・気温13℃(@3:14〜) 
2時間50分後の未明に、2頭のアナグマがセットで別行動していました。 
巣口Rで仰向けになり体を掻いていた個体が立ち上がり、巣材を集めに出かけました。 

その間、もう一頭は巣口Lの近くで林床を嗅ぎ回り、餌を探しています。 


シーン6:5/27・午前3:26・気温13℃(@4:14〜) 
林床の落ち葉を両腕いっぱいに掻き集めて、後退しながら巣穴Rへ搬入するシーンがようやく撮れました。 


シーン7:5/27・午前3:29・気温13℃(@4:38〜) 
巣穴Rから出てきた個体が、次の巣材を集めるため、セットの右奥へ向かいます。 

手前で採餌していた個体の姿は見えなくなりました。 


シーン8:5/27・午前3:31(@4:45〜) 
掻き集めてきた落ち葉を両腕に抱えたまま、巣穴Rへ後ろ向きで入りました。 


シーン9:5/27・午後19:12・気温16℃(@5:08〜) 
同じ日の晩にも再び2頭のアナグマが同時に登場しました。 
巣口Rで小競り合いがあったのか、カッ♪と短い鳴き声を発しました。(@5:11〜) 
1頭が走ってセットの右奥へ向かい、再び巣材を集め始めました。 
巣穴Rへの搬入シーンは撮れていません。 

もう一頭も後からついて行ったものの、巣材集めを手伝わずに林床で餌を探しているようです。 


シーン10:5/27・午後19:15(@5:33〜) 
巣材集め担当の個体が、再びセットの右奥へ向かいました。 


シーン11:5/27・午後19:17(@5:47〜) 
しばらくすると、巣穴Rから別個体が外に出てきて、先行個体を追うようにセットの右上奥へノソノソと歩いて向かいました。 
そもそも、この個体が巣穴Rにいつ入ったのか、そのシーンを撮れていません。 
まさか3頭目のアナグマが同居しているなのかな?


シーン12:6/6・午後12:39・晴れ・気温27℃(@6:03〜) 
シーン12:6/6・午後13:41・晴れ・気温27℃(@6:06〜) 
明るい日中にたまたま撮れたセットの様子です。 
初夏の二次林では樹々の枝に葉がびっしり生い茂っています。 
その結果、林床に木漏れ日が落ちています。 
これから夏になると、昼間でも林内はもっと暗くなります。 




※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集で音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

せっかく2台の監視カメラを設置したのに、なぜか1台しか撮れていませんでした。 
(全く撮れないより全然ましですけど。)
撮れた映像でも、画面左手前に生い茂った灌木マルバゴマキの枝葉が赤外線を強く反射してしまい、奥の巣穴Rが暗く写ってしまいます。 
この葉っぱを剪定すれば、すっきり見やすい映像になるのは分かっているのですけど、営巣地(セット)の環境を私の勝手な都合で撹乱して良いものか迷います。 
アナグマやタヌキが警戒してセットに寄り付かなくなるのでは本末転倒です。 


【考察】 
同時に登場した2頭のアナグマの個体識別ができていないのが残念です。 
喧嘩して追い払わないので家族のようですが、どのような血縁関係なのか不明です。 
素朴な解釈として♀♂ペアと呼びたくなるのですけど、定説では、アナグマの♂成獣は♀と早春に交尾するだけで、同居しないことになっています。
この点が一夫一妻のタヌキと違うところです。
せめて動画から性別を見分けたいのですけど、素人目にはいまいちはっきりしません。 
2頭が協力して巣材集めをすることはありませんでした。 
分業があるようです。(性差なのかな?) 

アナグマが巣材の落ち葉を搬入したのは巣穴Rだけで、もう一つの巣穴Lはほったらかしでした。
今のところ2つの巣穴L、Rは内部でつながっておらず、独立していると考えています。

新しい寝床を整えたので、このままアナグマが巣穴Rに住み着くのかと予想したのに、まだどんでん返しが待っていました。 

つづく→

2026/10/28

水田の畦道で採食するキジバトの♀♂ペア(野鳥)

 

2026年6月中旬・午前10:40頃・くもり 

田植えが終わった水田の畦道で、♀♂ペアと思われる2羽のキジバト(Streptopelia orientalis)が採食していました。 
ペアでつかず離れず行動し、畦道のあちこちで地面を啄んでいます。 
キジバトが畦道で静止すれば、見事な保護色のため、見つけるのは非常に困難です。 
田んぼに降りて水を飲んだり水浴したりすることはありませんでした。 

警戒心の強いキジバトにしては珍しく、私が横の車道を歩いても、しつこく長撮りしても、飛んで逃げませんでした。 
車道を車が通っても気にせず採食を続けています。 
どんどんこちらに近づいて来るので、もしかして誰かが餌付けして人馴れしているのではないか?と疑ったぐらいです。 
私も用事があるので、撮影を打ち切って、その場を立ち去りました。

オオボクトウ(蛾)の幼虫はヤギ臭がする?

 

2026年10月上旬・午後12:15頃・晴れ 

刈田(稲刈り後の田んぼ)の横の舗装された農道を赤い芋虫が蠕動しながらまっすぐ横断していました。 
かなり昔に撮ったゴマフボクトウの幼虫と似ています。 

関連記事(18年前の撮影)▶ ゴマフボクトウ(蛾)の幼虫 

頭部と胸背だけが黒く、残りの体は赤色でした。 
白っぽい毛がまばらに生えています。 
腹端が黒くないので、ゴマフボクトウとは別種の幼虫なのかな?
GoogleレンズでAIに写真鑑定(画像認識)してもらうと、オオボクトウ(Cossus cossus orientalis)の幼虫だろうと教えてもらいました。
その食性は独特で、樹液を吸って育つのだそうです。
 
オオボクトウ(の幼虫)はニレやヤナギなどに穿孔するが、肉食性ではない。(wikipediaより引用)
確かに、幼虫を発見した農道の左側には柳などがたくさん生えている湿地帯や河畔林が広がっています。 
食樹から脱出したオオボクトウの終齢幼虫が、蛹化に適した場所を探し歩いているのでしょう。 
道端の砂利道に到達すると、幼虫の歩みが遅くなり、まばらに生えた雑草に触れて調べています。 

私がしゃがんで接写しながら頭部を指で触れると、嫌がって後退しました。 
仰向けにして腹面を撮ろうとしても、素早く根返りを売って起き上がってしまいます。 
擬死したり何か特別な防御体勢を取ることはありませんでした。 
黒色の鋭い大顎で噛みつこうとしているのかもしれません。 
試しに細い草の葉を差し出して噛ませてやればよかったですね。 

指で摘んで手のひらに乗せてやり、ようやく腹面が一瞬だけ撮れました。 
腹面は胸脚、腹脚も含めてピンク色でした。 
幼虫を採寸し忘れてしまいましたが、私の手と比べれば大きさの目安になります。 
オオボクトウの幼虫はヤギ♂のような異臭を放つらしいと後で知ったのですが、撮影中の私はまったく気づきませんでした(無臭だった?)。
もっと手荒に扱わないと、悪臭を出さないのかもしれません。
英名の Goat Moth というのは, 幼虫の分泌物のにおいが雄ヤギのそれに似ているからだという.(dmothより引用)
このまま採集して飼育しようか迷ったのですけど、忙しくて余力がないので、道端の草むらに解放してやりました。 
樹液の代用食として昆虫ゼリーを与えれば成虫まで飼育できるらしいのですが、ワンダリング期の終齢幼虫はもう食欲が無いはずなので、飼育しても食事シーンを観察できませんね。 

※ レンズに付着したゴミが見苦しくて申し訳ありません。 


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【考察】 
ボクトウガ科の幼虫が赤くて目立つのは、有毒性を示す警告色なのか、気になりました。
Gemini AIに訊いてみると、否定的な見解でした。
もし虫を食べる小動物や鳥を飼っていれば、採集したオオボクトウ幼虫を給餌してみて捕食するかどうか実際に検証実験できましたね。

結論から言うと、オオボクトウやゴマフボクトウの幼虫が持つ鮮やかな赤色(ピンク色)は、一般的な植物由来の毒をアピールする「警告色(警戒色)」ではないと考えられています。また、体内に食草由来の毒を蓄積しているという事実もありません。

彼らの体色や生態には、以下のような理由や特徴があります。

1. 毒の蓄積はない(毒を持たない)

一般的に、目立つ色(警告色)を持つ毛虫やイモムシ(マダラガやキョウチクトウを食べるスズメガなど)は、有毒な植物を食べてその毒(アルカロイドなど)を体内に蓄積し、鳥などの捕食者に「食べると危険だ」と警告します。 [1, 2]

しかし、オオボクトウやゴマフボクトウの幼虫はクヌギ、コナラ、ヤナギ、リンゴなどの樹木の内部(材部)や樹皮下を食べて育ちます。これらの食草(樹木)には、捕食者を撃退するような強い特異的毒素は含まれておらず、幼虫が毒を体内に溜め込んでいるということはありません。 [1, 2, 3]

2. なぜ赤くて目立つのか?

これにはいくつかの生物学的な背景や生存戦略が関係しています。

  • 普段は隠れて生活している(隠蔽性)
    彼らは基本的に一生のほとんどを「樹木の内部(トンネルの中)」で過ごします。外から見えない暗闇のなかにいるため、そもそも外敵に見つかるリスクが低く、体色を周囲の環境(木の葉や幹)に似せる(保護色にする)必要性が進化の過程であまりありませんでした。 [1, 2, 3]

  • 蛹(サナギ)になる前の「地表徘徊」の時期だけ目立つ
    幼虫が大きくなり、サナギになるために木から這い出て地面を歩き回る時期があります。この時に人間や鳥の目に留まり、「なぜこんなに派手なのか」と疑問を持たれますが、これは隠れて暮らしていた虫が一時的に露出した状態です。 [1]

  • 物理的な防衛と化学的な防衛(臭い)
    毒はありませんが、彼らは非常に強力な顎(あご)を持っており、天敵に襲われた際は激しく噛みつきます。また、オオボクトウの英名は「Goat moth(ヤギの蛾)」と呼ばれ、幼虫は非常に強い酸っぱい独特の悪臭(不快臭)を分泌します。この強烈な臭いや、噛みつく強暴さ、そして赤黒い不気味な見た目そのものが、結果として鳥などの捕食者を遠ざける「嫌悪・威嚇の効果」を果たしている可能性は指摘されています。 [1, 2, 3, 4, 5]

まとめ

彼らの赤色は、アサギマダラやドクガのような「食草由来の体内毒」を知らせる警告色ではありません。

基本は「木の中に隠れているので何色でも問題なかった」性質であり、外に出てきた際は「強靭な顎による攻撃力と、放つ悪臭」によって身を守っています。 [1]

ボクトウガの幼虫は、樹液を出して他の昆虫を集めて捕食する「肉食性」の一面を持つなど、非常に面白い生態をしています。もし、この幼虫の生態や飼育、あるいは樹木への被害対策などについてさらに気になることがあれば、お気軽にお尋ねください。 [1, 2]


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