2026年4月中旬・午後23:00頃
民家の庭でカキノキの下にホンドタヌキの小規模な溜め糞場(赤丸@0:05)を見つけたので、旧機種のトレイルカメラを設置させてもらって監視することにしました。
晩遅くにハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)がペアで登場しました。 郊外の住宅地で外来種のハクビシンが出没するのは、予想されることとは言え、映像を見るとビックリします。
まず先行個体が、カキノキの垂直の幹に爪を立ててよじ登っていました。
長くて黒い尻尾から、ハクビシンと分かります。
しばらくすると、左から後続個体がやって来て、そのまま躊躇なくカキノキに木登りしました。
ハクビシンの木登りシーンは初見です!
やがて、カキノキから地上に降りた1匹が、地面の匂いを嗅いでいました。
もう1匹のハクビシンが、カキノキの垂直な幹を頭を下にして真っ逆さまに降りてきました。
四足で幹をやや抱くようにして爪を立てています。
ハクビシンの木下りシーンを見るのは2回目です。
先行個体と地上で合流すると、暗闇で鼻面を突き合わせて挨拶しました。
最後は隣家の庭へ向かったようです。
タヌキの溜め糞にハクビシンは全く興味を示さず、対抗してマーキング(匂い付け)することもありませんでした。
【考察】
行動を共にしている2匹のハクビシンの性別を映像で見分けられませんでしたが、♀♂ペアなのかな?
民家の庭にあるカキノキの樹上でハクビシンのペアは一体何をしているのでしょう?
仮説をいくつか検討してみます。
まず、このカキノキは、ハクビシンが巣穴や塒として使える樹洞ができるほど立派な古木ではありません。
4月中旬という撮影時期が重要なポイントです。
秋にヒトが収穫しなかった柿の実(熟柿)は、冬の間にカラスやヒヨドリなどの野鳥に食べ尽くされてしまいますから、春には全く残っていませんでした。
まだ若葉も芽吹いておらず、完全に落葉した状態です。
ちょうど1週間後の4/19にはカキノキの若葉が冬芽から展葉し始めていました。
落葉したカキノキ樹上に鳥が巣を作り、それをハクビシンが襲ったのかと思って探してみたのですが、鳥の巣はありませんでした。
カキノキの枝葉が生い茂った時期ならともかく、こんな目立つ場所に営巣する鳥はいないはずです。
つまり、カキノキ樹上にハクビシンの食べる餌はありません。
現場検証をしたら、他の可能性に気づきました。
ハクビシンは、その巣を襲ってカラスの卵や雛を捕食するつもりで、メタセコイア高木の天辺までなんとかよじ登る方法を検討してみたのかもしれません。
ただし、メタセコイア高木のほぼ真下から暗い夜に見上げてもカラスの巣はまったく見えないはずなので、ハクビシンが存在に気づいたかどうか疑わしいです。
逆に、親鳥のカラスが天敵(ハクビシン)の接近に気づいて鳴き騒ぐ鳴き声は動画に録音されていませんでした。
別の仮説として、住宅の屋根裏に忍び込む経路をハクビシンは偵察していたのかもしれません。
幸い、カキノキから家屋まで充分に離れていますし、電線の引込線などはカキノキの樹上に張り巡らされていません。
したがって、カキノキに登ったところでハクビシンは家屋まで辿り着けず、すごすごと地上に戻るしかありません。
この後もしばらく自動撮影カメラが壊れる(旧機種の寿命)まで監視を続けたのに、ハクビシンは二度と現れませんでした。
秋〜冬になったら、熟柿を食べにハクビシンが再び来るかもしれません。
住民が干し柿を作るためにほとんどの果実を収穫しますし、樹上にわずかに残った熟柿は鳥が食べるので、早い者勝ちになります。
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