2026年2月中旬・午前11:55頃・晴れ
私が街なかの大通りで信号待ちをしていると、1羽の猛禽が飛来して12階建て高層マンションの上層階に吸い込まれるように姿を消しました。
タワマンと言うほどではありませんが、田舎町ではひときわ高く聳え立っている高層ビルです。
ふだん見慣れたトビやノスリではなく、やや小型の猛禽で翼の先が尖っていたので、ハヤブサの仲間だと気づきました。
カメラを向けて上層階にズームインすると、謎の猛禽が11階の角部屋(北東)のベランダの手すりに留まって下界を見下ろしていました。
頭部が灰色だったので、チョウゲンボウ♂(Falco tinnunculus)のようです。
時期が厳冬期なので、夏鳥のチゴハヤブサは否定できます。
鋭い眼光で周囲をキョロキョロと見回し、獲物を探しているようです。
頷くように頭部を上下に動かすのは、両眼視で遠くの獲物に狙いを定めているからです。
温かそうな胸の羽毛が寒風になびいています。
晴れているものの、雪が風に舞っています。
残念ながら動画の撮影中にカメラのバッテリーが切れてしまい、チョウゲンボウ♂がバルコニーから飛び立つまで見届けられませんでした。
チョウゲンボウは雪国でも通年見られる留鳥です。
ドバトやスズメなどの獲物を狩って厳しい冬を乗り切るのでしょう。
厳冬期にこんな市街地の交通量の多い大通りの横に建つ高層マンションでチョウゲンボウが撮れるなんて、嬉しい発見でした。
しかし予備知識があったので、さほど意外ではありません。
チョウゲンボウなどのハヤブサ類は、本来は切り立った崖に営巣するそうです。
開発などで住宅難となったチョウゲンボウは、都市部に進出・適応して、鉄筋コンクリートの高層ビルを断崖絶壁に見立てて営巣する♀♂番 の例が知られています。
一番有名なのは、北米ニューヨークのマンハッタンの摩天楼で毎年営巣するハヤブサの例で、テレビの動物番組で何度も取り上げられています。
YouTubeではマンハッタンでの営巣例の動画が見つからなかったので(削除された?)、代わりに豪州メルボルンの高層ビルで撮影された動画を掲載します。
ハヤブサに理解のあるマンション住人が、繁殖用の巣箱を用意しています。
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もしかすると、今回のチョウゲンボウ♂も繁殖期に備えて営巣適地を探していたのかもしれない、と期待は高まるばかりです。
もしも、この上層階の角部屋が空室なら、そしてマンションの住民やオーナーの理解があれば、ベランダでチョウゲンボウが巣を作って卵を産み、雛を育てるかもしれません。
糞害の懸念も分かるのですが、できれば雛が巣立つまで温かく見守って欲しいと願うばかりです。
勝手な想像で先走りましたが、その後たまに現場を通りかかる度に見上げて探しても、その高層マンションに出入りするチョウゲンボウと再会できていません。
見晴らしの良い高層マンションで翼を休めていただけだったのかもしれません。
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