2026/03/09

雪の積もった落葉樹林内で獲物の野ネズミを狩ろうと奮闘する初冬のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年12月中旬 

シーン0:12/5・午後13:27・くもり・気温17℃(@0:00〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の空き巣を自動撮影カメラで見張っています。 
ホンドテンMartes melampus melampus)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:12/15・午前3:55・気温-4℃(@0:05〜) 
アナグマの営巣地(セット)に大雪が積もりました。 
雪が降りしきる深夜未明に、アナグマの巣穴Rに潜り込もうとしているテンの尻尾の先が写っていました。 
雪面の足跡が読み取れず、どこから来たのか不明です。 
巣穴Rの中をちょっと調べたテンは、頭から外に出てくると、奥の林縁へ向かいました。 

冬毛のホンドテンは、倒木の横の雪面に顔を突っ込んで、獲物を探しています。 
その場で向きを変えると、興奮したように前足で雪を掘り始めました。 
ついに獲物の野ネズミ(ノネズミ)を嗅ぎ当てたようです。
野ネズミが雪の下を慌てて逃走したようです。 
テンも走って追いかけたものの、見失ったのか、すぐに立ち止まりました。 
朽木倒木が雪に埋もれた辺りに戻ると、軽く跳び上がり、前脚を揃えて狙った雪面を襲いました。 

しかし、テンの狩りは失敗したようです。 
口惜しそうに雪で埋もれた朽木倒木を念入りに調べているということは、野ネズミの巣穴があるのでしょう。 


シーン2:12/15・午前3:57(@1:06〜) 
テンは林縁の株立ちミズキの根本に来ていました。 
セットに戻ると、2つの巣穴L、Rの中間地点で雪面に顔を突っ込んで野ネズミの匂いを嗅いでいます。 
ここでも軽くジャンプすると、キツネの狩りのように前脚を揃えて狙った雪面を襲撃しました。 
雪の下をチョロチョロ走って逃げる野ネズミの姿は見えませんが、テンは鋭い聴覚を頼りに追いかけ、雪原を素早く右往左往しています。 
再び軽く飛び上がり、前脚を揃えて雪面に着地します。 
同じ場所で何度も繰り返しています。 
雪面に強い衝撃・振動を与えて野ネズミを脅かし、巣外に逃げ出したところを狩る作戦なのでしょう。 
テンが雪面にダイブした勢い余って、雪面ででんぐり返しすることもありました。 
一方、野ネズミはその手には乗らず、雪の巣外には決して出て来ません。 
意外にも持久戦になってきました。 


シーン3:12/15・午前3:58(@2:06〜) 
テンは同じLR中間地点で何度も狩りを試みていますが、空振り続きです。 
今度は巣口Rの横の雪面にもダイブしました。 
右へ左へ全力疾走していますが、野ネズミの姿は写っていません。 
野ネズミは、雪の下に張り巡らされたトンネルを逃げているようです。 

その後もテンが、同じLR中間地点で何度狩りを試みても、失敗続きです。 
最後にようやく諦めて、左へ立ち去りました。 

厳冬期に大雪が降りしきる深夜に、獲物と捕食者が命をかけて繰り広げた真剣勝負は、野ネズミに軍配が上がりました。 
この間、鳴き声はまったく聞き取れませんでした。 
それほど魅力的な狩場なら、テンがこの巣穴LRに住み着くつもりはないのかな? 


シーン4:12/17・午前4:40・みぞれ・気温0℃(@3:07〜) 
2日後もテンが未明に現れました。 
みぞれが降っていて、うっすらと夜霧が発生しているようです。 
いつものように、細い朽木倒木が雪に埋まった辺りを探索しています。 
野ネズミの巣穴を調べてから、左へ立ち去りました。 


シーン5:12/18・午後22:06・気温-5℃(@3:26〜)
翌日は晩遅くにテンが登場。 
雪に埋もれた倒木(の下にあると思われる野ネズミの巣穴)を調べているテンの後ろ姿が写っていました。
落葉した林内を右へ左へ走り回っています。
獲物の野ネズミを探索しているのでしょう。
最後は右に走り去りました。


シーン6:12/18・午後22:32・気温-2℃(@4:08〜)
約25分後にテンが再登場。 
アナグマの巣口Lに顔を突っ込んでから、雪で埋もれた倒木に沿って奥の林内へ入り、歩いて右へ向かいました。 


シーン7:12/18・午後23:18・気温-4℃(@4:34〜)
奥に見える落葉灌木(樹種不明)に登っていたホンドテンが雪面に降りると、奥へ走り去りました。 
左奥の暗闇で、赤外線を反射する白い眼(タペータム)が光っています。 
しばらくすると、奥の林内から冬毛のテンがセットに駆け込んで来ました! 
セットに立ち止まると、左右の前脚を高く振り上げて同時に雪面へ叩きつけました。 
雪の下を逃げ回る野ネズミを狩ろうと試みているのでしょう。 

その後テンは、雪で埋もれた倒木の横でうずくまったのですけど、後ろ姿のため、狩りの成否は不明です。 

テンの木登りシーンが撮れなかったのは残念です。 
獲物の小動物がテンに追われて樹上に逃げたということは、少なくともそのときの野ネズミの正体は、アカネズミではなくヒメネズミApodemus argenteus)と推理できます。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
もう1台の監視カメラでもホンドテンの狩りが撮れていたはずなのに、そっちの動画ファイルは残念ながら回収できませんでした。 
残念無念。 


【考察】
一見すると可愛いテンが雪国の森ではしゃぎ回っている(遊んでいる)だけのようにも見えますが、いたって真剣です。
ホンドテンの狩りが成功する瞬間を私はまだ一度も見たことがありません。
厳しい自然界では、狩りの成功率が低いことを伺わせます。

雪の下に隠れている獲物の気配を感じたテンが高く跳び上がってから前足を揃えて一気に襲いかかる行動は、キツネの狩りにそっくりです。 

もっと積雪量が多いと、テンは深雪の中に完全に潜って獲物を探すのですが、今回は見られませんでした。



つづく→

スッポンタケを食べた後に落ち葉の下に隠れる謎のナメクジ【30倍速映像】

 



2024年11月中旬・午後13:05〜14:05頃・くもり 

平地の二次林で見つけたスッポンタケを定点観察しています。 
長く伸びて折れた柄は早く分解されたのか、見つかりませんでした。 
柄から崩れ落ちたグレバの先端部だけが林床に残っていて、見慣れないナメクジが乗っていました。 
体色は褐色系で、頭部の大触角は黒色です。 
ハナタテヤマナメクジですかね?(当てずっぽうです) 

グレバは胞子を含む黒い粘液が虫に食べ尽くされて乾き、虫を誘引する匂いを失ったようです。
もう虫はほとんど来ていませんでした。 

謎のナメクジがスッポンタケのグレバをゆっくり食べている様子を、微速度撮影しようと思い立ちました。 
しかし、ナメクジの上に落ち葉が被さっていて、肝心の口元が隠れていました。 
撮影のためにその落ち葉を取り除いたら、異変を感じたナメクジが逃げ始めてしまいました。 
急いで逃げるナメクジを30倍速の早回し映像でご覧ください。 
ナメクジの這った軌跡には、粘液が残ります。 
摂食シーンが撮れず、残念でした。 

本格的な三脚があれば、真上から見下ろすように撮れたはずです。 
ところがこの日はミニ三脚しか持ってきておらず、ローアングルで横からナメクジを狙うしかありませんでした。 
ナメクジがキノコからどんどん遠ざかるので、撮影の途中でカメラの設置場所を変えました。 

微速度撮影後に、スッポンタケの近くの落ち葉をめくって探すと、逃げたナメクジが隠れていました。 
黒い大触角を引っ込めています。 
体色が少し違うので、もしかして別個体(あるいは別種)ですかね? 
雪国のナメクジは、こういう落ち葉の下で越冬するのでしょうか。 
ナメクジを採集し、持ち帰って飼育しようか迷いましたが、忙しくて世話をする余力がないので諦めました。 

最後にスッポンタケのグレバを拾って、残り香を直接嗅いでみました。 
スポンジ状の脆い感触で、かすかにアンモニア臭がしました。 

グレバの内部には、三葉虫っぽい形状をした謎の虫(甲虫の幼虫)が潜んでいました。 摂食中かどうか、背側から撮っても不明です。 
この甲虫幼虫が何の仲間か(科名など)、見分けられる達人がいらっしゃいましたら、教えてください。 
グレバを裏返してみても、他の虫は隠れていませんでした。 

グレバのすぐ横の落ち葉の上に残されていたオレンジ色と緑色の混合物は、ナメクジが排泄した糞だろうと予想しています。 


関連記事(13、14年前の撮影)▶  


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2026/03/08

夜の雪山を歩きトレイルカメラに興味を示す初冬のニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年12月中旬 

シーン0:12/3・午前8:41・晴れ(@0:00〜) 
雪が積もる前の明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山のスギ林縁で朽ち果てた倒木の端に給餌箱を設置し、拾い集めてきた銀杏(イチョウの種子)で一杯にしました。 
自動撮影カメラで見張っています。 

この給餌実験とは関係ないのですが、ニホンカモシカCapricornis crispus)が近くの獣道を往来するシーンをまとめました。 


シーン1:12/11・午前0:26(@0:03〜) 
画面右奥の暗闇に注目してください。 
雪が積もった緩斜面を深夜にカモシカらしき獣が右へゆっくり登って行きます。 
黒い影と、赤外線を反射して白く光る目だけがちらっと見えました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@0:12〜)。 


シーン2:12/16・午後17:50(@0:20〜)日の入り時刻は午後16:24。 
5日後の真っ暗な晩に、いきなりカモシカの横顔が至近距離で写りました。 
左から来たカモシカが、トレイルカメラの匂いを嗅いでいたようです。 
眼下腺を擦りつけて、分泌物でマーキング(匂い付け)したのかもしれません。 
カモシカは、カメラの前を通って右に横切るかと思いきや、左に戻りました。 


シーン3:12/18・午前1:43(@0:27〜) 
2日後の深夜にも、左から来たカモシカの横顔が至近距離で撮れていました。 
角が立派なので成獣ですね。 
しばらくその場で佇んでいたカモシカは、監視カメラを一瞥もしないで、雪山を右へ立ち去りました。 
雪国のニホンカモシカは逞しいですね。 
真冬でも孤高の単独行動を貫きます。
旧機種のトレイルカメラは、動画に撮るとなぜか気温が記録されなくなるのが残念です。 

給餌箱を取り付けていた倒木は、雪で埋もれてしまいそうです。 
これから更に積雪が増えると、固定してある監視カメラに対してカモシカの歩く位置がどんどん高くなります。


つづく→

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