2025年5月下旬
シーン0:5/21・午後14:57・晴れ(@0:00〜)
初夏の休耕地でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の家族が暮らす営巣地を自動センサーカメラで見張っています。
今回は謎の行動について報告します。
シーン1:5/23・午後19:34・気温15℃(@0:03〜)
晩に2頭のタヌキが、巣穴と手前の林縁を結ぶ獣道をなぜか何度も走って往復していました。
そのうちの1頭は、両目の輝板を失明したヘルパー♀hでした。
素人目には2頭が興奮しているように見えますが、鳴き声は発しませんでした。
両目失明個体♀hだけが巣穴Mに出入りしているものの、すぐに外に出てきてもう1頭の健常個体(親ダヌキ)を出迎えます。
巣外に留まった健常個体(親ダヌキ)が、周囲を見回しています。
シーン2:5/26・午後19:52・気温12℃(@1:03〜)
3日後の晩にも同様のシーンが繰り広げられていました。
2匹のタヌキが相次いで巣穴と林縁を結ぶ獣道を走って往復しています。
巣穴Mを少し覗き込んだだけで、再び夜の運動会(駆けっこ)が再開。
相次いで巣穴Mに潜り込んだものの、健常個体(父親♂?)がすぐにまた出巣して周囲を警戒したり身震いしたりしています。
【考察】
夜の営巣地でホンドタヌキ2頭のこのような疾走シーンを繰り返し見たのは初めてです。
1頭は両目のタペータムを失明したヘルパー♀hで、もう1頭の健常個体は父親♂ではないかと予想しています。
幼獣なら暇さえあれば元気に追いかけっこ遊びをするのも分かるのですが、成長した成獣が初夏に体力を持て余しているのでしょうか?
一体何に興奮しているのか不明です。
いくつか仮説を立ててみました。
- 外敵が営巣地に近づこうとしていたのでしょうか?
- 妊娠していた母親♀がついに巣内で幼獣を出産し、家族が喜んでいるのでしょうか?
- 留守中に母親♀や幼獣が居なくなり、慌てて探しているのかな?
- 初夏の休耕地では雑草の繁茂が旺盛なので、獣道が途切れないように、頻繁に往来して踏み跡を残す必要があるのかもしれません。
個人的には(2)ではないかと勝手に推測しているのですが、根拠はありません。
私はタヌキの家族を怖がらせないように、巣穴には絶対に近寄らないようにしているため、中の様子はさっぱり分かりません。
1回目の5/23の晩に出産したとしても、2回目5/26の興奮状態が説明できません。
つづく→