2026/04/26

着地して土を味見するビロウドツリアブ♀(ミネラル摂取)

 

2024年4月中旬・午後12:05頃・晴れ 

里山の細い山道を登っていると、低空でホバリング(停空飛翔)していたビロウドツリアブ♀(=ビロードツリアブ;Bombylius major)が落ち葉の間に着陸してから、口吻の先端で乾いた土を舐めました。 
いつでも飛び立てるように、着地している間も高速羽ばたきを止めません(アイドリング)。 
右から別個体のビロウドツリアブが飛来したら、嫌がって(警戒して?)飛び去りました。 

おそらく性成熟に必須のミネラル成分(ナトリウム塩やアンモニア塩など)を摂取したくて、あちこち味見してミネラル濃度の高い地点を探しているのでしょう。 
それにしても、濡れている泥濘や泥水から吸水するのではなく、乾いた地面を舐めたのが意外でした。 
水分(唾液?)を吐き戻して地面のミネラル成分を溶かしながら吸水するのでしょう。
チョウ類の場合は、ミネラル摂取のために泥などを舐める(mud-puddling)のは専ら♂です。 
しかし今回のビロウドツリアブも、左右の複眼が離れている♀でした。 (これで2例目:n=2)

関連記事(同年の撮影)▶  

2026/04/25

厳冬期の夜のスギ林で奇妙な鳴き声で挨拶するホンドタヌキは発情期?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年1月下旬〜2月上旬 

シーン0:1/28・午後13:31・くもり・気温12℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
鳥の羽根が捕食者に毟られ散乱していたスギ防風林を自動センサーカメラで見張っています。 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:1/29・午前0:40・気温-2℃(@0:03〜) 
左の藪から登場した先行個体のタヌキが立ち止まって、監視カメラを見上げていました。 
尻尾をピンと真っ直ぐ上に向けた状態で右へ歩きながら、カカカッ♪と奇妙な鳴き声を小声で発しました。 

スギの根元の匂いを嗅いでから排尿マーキング。 
このとき右後脚をしっかり上げなかったので、♀ですかね? 
尻尾を高々と持ち上げながら歩くのは、発情した♀が性フェロモンを振りまいているのかな?(勝手な想像です)

左の藪の背後に別個体のタヌキが来ているようで、目が白く光って見えます。 
先行個体が藪を左に通り抜けると、しばらくしてから後続個体が左下から登場。 
藪を挟んで二頭のタヌキが対面しているらしく、空咳のように静かに吠えています。 
敵対しているのかと思いきや、藪の陰から姿を現した個体と一緒に、スギの背後を右へ立ち去りました。 
カメラの死角に入ってからも静かに吠える声が聞こえます。 

今までタヌキでは聞いたことのない鳴き声ですし、素人目には発情期に関連した行動のような気がします。 
Perplexity AIによると、
ホンドタヌキの発情期は主に1月から3月頃です[2][4]。ただし、地域によって多少の変動があり、一般的には2月下旬から4月頃にかけて交尾が行われると報告されています[3]。


シーン2:2/2・午前0:46・気温-5℃(@0:52〜) 
4日後の深夜、スギの林床にまた新雪が積もっていました。 
奥から単独で来ていたタヌキがスギの根元で立ち止まり、なぜか上を見回しながら風の匂いを嗅いでいます。 
監視カメラの存在を気にしながら、右奥へ立ち去りました。 
雪面はモナカ状に凍っていて、歩きにくそうです。 
途中で立ち止まって振り返り、再びしきりに見上げて風の匂いを嗅いでいます。 

タヌキの視線の先には、雪圧で幹の途中が直角に曲がったまま育った異形の杉の木があるのですが、その止まり木で何か鳥や獣が寝ているのかもしれません。 


シーン3:2/2・午前4:27・気温-6℃(@1:33〜) 
3時間40分後の未明に、ペアのタヌキが一緒に奥から左下手前にやって来ました。 
後続個体は、左の藪の奥を気にしています。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

上層階のベランダの手摺で休むチョウゲンボウ♂(冬の野鳥)

 

2026年2月中旬・午前11:55頃・晴れ 

私が街なかの大通りで信号待ちをしていると、1羽の猛禽が飛来して12階建て高層マンションの上層階に吸い込まれるように姿を消しました。 
タワマンと言うほどではありませんが、田舎町ではひときわ高く聳え立っている高層ビルです。 
ふだん見慣れたトビやノスリではなく、やや小型の猛禽で翼の先が尖っていたので、ハヤブサの仲間だと気づきました。 

カメラを向けて上層階にズームインすると、謎の猛禽が11階の角部屋(北東)のベランダの手すりに留まって下界を見下ろしていました。 
 頭部が灰色だったので、チョウゲンボウ♂(Falco tinnunculus)のようです。 
時期が厳冬期なので、夏鳥のチゴハヤブサは否定できます。 

鋭い眼光で周囲をキョロキョロと見回し、獲物を探しているようです。 
頷くように頭部を上下に動かすのは、両眼視で遠くの獲物に狙いを定めているからです。 
温かそうな胸の羽毛が寒風になびいています。 
晴れているものの、雪が風に舞っています。 

残念ながら動画の撮影中にカメラのバッテリーが切れてしまい、チョウゲンボウ♂がバルコニーから飛び立つまで見届けられませんでした。 
チョウゲンボウは雪国でも通年見られる留鳥です。 
ドバトやスズメなどの獲物を狩って厳しい冬を乗り切るのでしょう。 

厳冬期にこんな市街地の交通量の多い大通りの横に建つ高層マンションでチョウゲンボウが撮れるなんて、嬉しい発見でした。 
しかし予備知識があったので、さほど意外ではありません。 
チョウゲンボウなどのハヤブサ類は、本来は切り立った崖に営巣するそうです。 
開発などで住宅難となったチョウゲンボウは、都市部に進出・適応して、鉄筋コンクリートの高層ビルを断崖絶壁に見立てて営巣する♀♂つがいの例が知られています。 
一番有名なのは、北米ニューヨークのマンハッタンの摩天楼で毎年営巣するハヤブサの例で、テレビの動物番組で何度も取り上げられています。
YouTubeではマンハッタンでの営巣例の動画が見つからなかったので(削除された?)、代わりに豪州メルボルンの高層ビルで撮影された動画を掲載します。
ハヤブサに理解のあるマンション住人が、繁殖用の巣箱を用意しています。

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もしかすると、今回のチョウゲンボウ♂も繁殖期に備えて営巣適地を探していたのかもしれない、と期待は高まるばかりです。 
もしも、この上層階の角部屋が空室なら、そしてマンションの住民やオーナーの理解があれば、ベランダでチョウゲンボウが巣を作って卵を産み、雛を育てるかもしれません。 
糞害の懸念も分かるのですが、できれば雛が巣立つまで温かく見守って欲しいと願うばかりです。


勝手な想像で先走りましたが、その後たまに現場を通りかかる度に見上げて探しても、その高層マンションに出入りするチョウゲンボウと再会できていません。 
見晴らしの良い高層マンションで翼を休めていただけだったのかもしれません。


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