2025年5月下旬
スギ防風林にあるホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場WBCを自動センサーカメラで見張っています。 ホンドテン(Martes melampus melampus)の登場シーンをまとめました。
シーン1:5/29・午後14:16・晴れ・気温27℃(@0:00〜)
テンの顔が黒く、夏毛に換毛していました。
昼間の自然光下で撮れたのは貴重です。
獣道を北からやって来て、タヌキの溜め糞場WBCの横でしばらく立ち止まりました。
このとき腰を屈めてはいないので、排尿マーキングはしてないと思います。
脱糞したなら尻尾が少し動いたはずですが、この個体は尻尾が根元から無くて短く、動かしませんでした。
そのまま南へ立ち去りました。
左右の後足を常に揃えて蹴り出し、着地しています。
一方、前足は左右を揃えて着地するのではなく、前後にずれていました。
冬に雪面に残る足跡の観察をしたことがあるので、このような歩き方のバリエーションには馴染みがあります。
シーン2:5/29・午後14:54・晴れ・気温27℃(@0:15〜)
約40分後に、同一個体らしき短尾のホンドテンが戻って来ました。
溜め糞場を素通りしたようで、灌木の根元の匂いを嗅いでから獣道を逆の北に向かいました。
尻尾が根元から無い状態がよく見えます。
カメラの前を左に右に歩いたシーンを1.5倍に拡大した上で、1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:27〜)
【考察】
この地点でホンドテンが写ったのは初めてですが、以前すぐ近くにあったアナグマの溜め糞場stmpでは撮れていたので、さほど珍しくはありません。
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この個体の尻尾が根元から無くて短いのは、先天性の形成異常(奇形)なのか、後天的に怪我で切れたのか、不明です。
哺乳類で切れた尻尾が再生することはありませんから、今後も同一個体がトレイルカメラに写ったら、個体識別ができそうです。
この個体の歩行に違和感があったので、注目しました。
後足は蹴り出しも着地も常に常に左右を揃えています。
一方、前足は左右の着地が前後にずれていました。
速く走っている訳ではないのに、このような足の運び(half-bound)をするのは普通なのでしょうか?
細長い体型のテンでも、低速の歩行なら四足を独立に(交互に)動かしてトコトコ歩くはずです。
ホンドテンの健常な個体は、左右の足を揃えて歩く際は(bound, half-bound)尺取り虫を連想するような滑らかな動きです。
それに対して、今回の短尾個体は、胴体を軽く曲げた姿勢のままヒョコヒョコとつんのめるような動きで移動していました。
胴体の曲げ伸ばしの柔軟性に欠けているせいかもしれません。
今回観察したホンドテンの尾が短いのは先天的な奇形ではないかと私は密かに疑っていて、背骨にも異常があって歩行がやや不自然なのではないかと考えました。
テンの長い尻尾は木登りでバランスを取るためにも使われるらしいので、この短尾個体が木登りに支障を来しているかどうか、観察してみたいものです。(トレイルカメラでは運任せ)
つづく→