2025年3月下旬・午前8:55頃〜午後17:05頃・晴れ
ある1日(3/23)の明るい日中の記録です。
ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の3頭からなる家族群が落葉二次林にある巣穴にやって来ました。
ちょうど交尾期(発情期)の真只中で、一夫一妻の両親♀♂と両目の輝板(タペータム)を失明した娘♀h(ヘルパー)の家族です。
明るい昼間には、輝板の反射による個体識別ができません。
以下のもっともらしい解釈は、私の想像に過ぎません。
やがて両親♀♂が相次いで巣内に入り、娘♀hだけが巣外に取り残されました。
もしかすると、この巣穴は狭くて、3頭のタヌキが同時に入ることは無理なのかもしれません。
娘♀hは独りで二次林内をうろつき始めました。
夜行性に必要な輝板が両目とも失明しているため、暗い夜にはあまり餌を摂ることができず、空腹なのかもしれません。
つまり、夜目の効かない娘♀hは必要に迫られて昼行性になり、健常な両親(主に夜行性)とは生活リズムが違うのかもしれません。
しばらくして戻ってきた娘♀hが巣口Rでクゥーン♪と何度も鳴いて呼びかけても、両親は出てきません。
15分以上も経ってから、ようやく両親が巣穴Rの外に出てきていました。
しかし娘♀hは、すれ違いで外出していました。
娘♀hの帰りを待っているのか、巣口Rでのんびり佇んだり、雪を食べたり、毛繕いしたりしています。
9:30頃、両親は急に何者かの接近に怯えて巣内Rに慌てて逃げ込みました。(緊急避難)
謎の侵入者の正体は不明です。
そのまま巣内で眠ってしまったようです。
いくら発情期の盛りでも、狭い巣内で交尾することはないはずです。
何度か娘♀hが巣口Rまで戻って来たものの、ラブラブの両親♀♂に遠慮してか(狭くて入れないのか?)中に入ることはありませんでした。
暇つぶしで周囲の落枝を甘噛みすることもありました。
諦めて再び独りでぶらぶらと立ち去ります。
他の兄弟姉妹は両親の縄張りを離れて独立してしまったので、遊び相手がいないのです。
ようやく家族全員(3頭)が合流できたのは、夕方の17:00過ぎでした。
巣内で5.5時間も昼寝した両親♀♂は、巣口Rで欠伸をしたり、背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしたり、身震いして土の汚れを振り落としたりしています。
家族水入らずで対他毛繕いを始めました。
立場の弱い娘♀hが発情期の両親♀♂から完全に疎外されている訳でもなさそうで、ほっとしました。
その後にタヌキ一家がこの営巣地を立ち去るシーンがなぜか写っていませんでした。
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。
つづく→