2026/07/11

雪原の巣穴に立てこもるホンドタヌキの家族と対峙しつつ、クズの落果を採食するニホンザルの群れ【トレイルカメラ】狸猿の仲

 



2025年3月下旬

シーン0:3/21・午後14:39・くもり・気温25℃(@0:00〜) 
広い雪原と化した休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)家族の営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:3/23・午前8:22・晴れ・気温14℃(@0:03〜) 
ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata) 
朝にタヌキ3頭の家族群が手前から走って帰巣しました。 
ここ 数日間留守にしていたのですが、採餌からようやく戻ってきたのです。 
タヌキの家族は巣口を背にして振り返ると、手前を見上げて警戒しています。 
臆病な1頭は巣内にこもり、2頭が巣口に踏みとどまって警戒しています。 
一体、何事でしょうか?

動画の冒頭から、画面の右手前の落葉灌木の横枝に1頭のニホンザルが腰掛けていました。 
樹上で痒い体を掻いたようですが、後ろ姿でよく見えません。 
体を左にねじって、巣口のタヌキ家族を見下ろしています。


シーン2:3/23・午前8:23・晴れ(@1:07〜) 
ニホンザルは単独ではなく群れで林縁まで来ていたようです。
やがて、若くて大胆なニホンザル個体が、雪原を歩いてタヌキの巣穴に少し近づき、採食を始めました。
林縁の雪面に散乱していた蔓植物クズの豆果を拾い食いしています。

右手前のオニグルミ樹上にも別個体の子猿が登り、落葉した横枝を伝ってタヌキの巣口を見下ろす位置まで移動しました。 
その子猿が手前に駆け戻り、幹にしがみついたままスルスルと雪面まで滑り降りました。 
その様子を見た2頭のタヌキは、慌てて巣穴に逃げ込みました。 
もう1頭のニホンザル個体も続けて木から下りました。 

監視カメラを固定しておいたオニグルミ落葉灌木にニホンザルがよじ登り、トレイルカメラに興味を示したようです。(@1:40〜) 
猿が手でカメラを悪戯したので、画角が少し斜めにずれてしまいました。 

その間に1頭のタヌキが巣口から顔を出して、外を警戒しています。 
近くの雪面で採食しているニホンザル個体が横に少し歩いて移動すると、タヌキの警戒が高まりました。 

雪原でクズ落果を採食するニホンザルの様子を1.5倍に拡大した上で、リプレイ(@2:07〜)。 
ニホンザルたちは一応林縁に留まり、雪原に開口したタヌキの巣穴には近づき過ぎないようにしているようです。 


シーン3:3/23・午前8:24・晴れ(@3:07〜) 
タヌキの姿が巣口から居なくなっていました。 
猿が近づいてきたので、巣内に籠城したようです。 
ニホンザルの小群は計4頭でした。 

大胆なニホンザル個体がタヌキの巣穴の入口まで行って中をしげしげと覗き込んでから、雪原を左へ歩き去りました。 
子猿もその後を続々と追いかける途中で、中腰になってタヌキの巣穴を覗き込みました。 

ニホンザルの群れが居なくなってほとぼりが冷めると、ようやく巣口にタヌキが顔を出して周囲を見回しました。 
営巣地に侵入したニホンザルの群れに吠えたり走って追い払ったりすることは最後までしませんでした。 


シーン4:3/23・午前8:42・晴れ・気温16℃(@3:53〜) 
17分後、タヌキ家族のうちの2頭が警戒を解いて巣穴から外出しました。 
猿の遊動ルートとは逆の右へ向かって1頭ずつ雪原を歩いて行きます。 
どうやら採餌に出かけるようです。
残りの1頭は巣内で留守番するのでしょうか。 
(この後の帰巣シーンがなぜか撮れていません。 )


【考察】
ニホンザルとホンドタヌキとの異種近接遭遇(ニアミス)は初見です。 
ホンドタヌキはイヌ科ですが、よく言われる「犬猿の仲」とは違って、ニホンザルに対して一切吠えませんでした。 
縄張りどころか営巣地に白昼堂々と侵入されたのに、タヌキがこれほど穏健な対応をするとは意外でした。
「狸猿の仲」は敵対関係ではないことが分かりました。


つづく→

池の水面から急速潜航で逃げるトノサマガエル【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年5月下旬・午後15:10頃・晴れ 

山麓にある池の畔を私が歩くと、岸辺で獲物を待ち伏せしていたトノサマガエルPelophylax nigromaculatus)の群れが深い池に次々と飛び込んで逃げます。 
しばらくすると池の中央部で浮上し、水面で辺りの様子を油断なく窺っています。 
このとき私が手を振ったり身動きしたりすると、警戒したカエルが慌てて身を翻して再び潜水します。 

※ 潜水時の水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


トノサマガエルの浮上および潜水行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:09〜) 
まずは浮上シーンです。 
実は、水面で息継ぎしたアカハライモリが潜水するシーンを撮り損ねた直後に、入れ替わるようにトノサマガエルが浮上してきたのです。 
「カエルは平泳ぎする」という世間のイメージとは違い、深い池の底から浮上してくるトノサマガエルは、後脚を交互に動かして水を蹴っていました。 
クロール泳法のバタ足とも違います。
水の抵抗を減らすために、前脚は使わずに体側に沿って付けています。
水面に浮いて初めて前脚を横に広げて静止しました。 

次は急速潜水で逃げるシーンです。 
向きを変えてから後脚で力強く水を蹴って一気に深く潜ります。 
水飛沫が派手に上がって見応えがあるスローモーションになりました。 


興味深いことに、同じ池の水面でトノサマガエルの近くに浮かんでいたマツモムシNotonecta triguttata)は、私の動きに対して無反応でした。 
いつも水面で上下逆さまになって背泳しているマツモムシは、上空から迫る危険にはあまり注意を払っていないのかもしれません。
水面に波紋が立てば、鋭敏な振動覚で天敵の接近を感知して、逃避開始するのでしょう。

2026/07/10

早春の林内で巣口の雪かきをしただけで立ち去るホンドタヌキたち:3月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬 

シーン1:3/21・午前5:28・気温-1℃(@0:00〜)日の出時刻は午前5:39。 
日の出前なのに、雪明りで充分明るいです。 
落葉二次林にある営巣地に明け方に来ていたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の単独個体が巣口Rに顔を突っ込みながら、前脚で雪を後方に掻き出しました。 
結局、巣穴の中には入らず、外に出てきてクゥーン♪と甲高く鳴き声を発しました。 
身震いしてから、近くの細い落葉灌木に排尿マーキングしました。 
このとき右後脚を持ち上げたので、♂と判明。 
右へ立ち去りました。 


シーン2:3/22・午前5:18・小雪・気温2℃(@0:41〜)日の出時刻は午前5:37。 
翌日は小雪がちらつく未明に、3頭からなるタヌキの家族が次々とやって来ました。 
先行個体aが巣口Rで雪かきしながら、匂いを嗅いでいます。 
そこへ後続個体bが合流し、一緒に巣口Rを点検しています。 
タヌキb,aの順で奥の林内に立ち去りました。 

最後に殿しんがりを務める個体cが登場しました。 
振り返ると、タペータム(輝板)がカメラの赤外線を反射しておらず、両目を失明した個体♀hでした。 
先行する2頭のタペータムは健常で、おそらく両親♀♂なのでしょう。 


シーン3:3/22・午前5:19・小雪(@1:41〜) 
殿しんがりの個体♀hが営巣地から奥の林内に立ち去るところでした。 
両目を失明していても、雪面の匂いを嗅ぎながら迷いなく歩いています。 (嗅覚は正常なのでしょう。) 
先行する♀♂ペアとは違うルートを進んでから、右上奥で合流していました。 


【考察】 
早春の時期のタヌキは、巣内を覗き込んで匂いを嗅ぐだけで、滅多に中に入らなくなりました。 
おそらく、巣内に雪解け水がしみ出してジメジメ、ドロドロになり、居住環境が劣悪になっているのではないかと想像しています。 

ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。


つづく→

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