2026/11/04

雨の降る日に営巣地で活動するニホンアナグマ:5月下旬〜6月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年5月下旬〜6月上旬 

シーン0:5/21・午後13:27・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:5/21・午後14:03・晴れ(@0:03〜)
二次林にあるニホンアナグマ(Meles anakuma)の営巣地(セット)に2台の自動センサーカメラを設置して長期監視しています。 ]
一時期はホンドタヌキが巣穴を乗っ取って暮らしていたのですが、再びアナグマがよく出没するようになりました。 

雨天のアナグマ登場シーンをまとめました。 


シーン1:5/25・午前4:21・雨天・気温11℃(@0:07〜) 
雨が降る未明に東から来たアナグマが獣道で立ち止まり、身震いして濡れた毛皮の水気を切りました。 
小走りで巣口Rまで来ると、再び身震いしました。 
この後、巣穴Rに入ったのかどうか、手前に生えたマルバゴマキ灌木の茂みが邪魔でよく見えませんでした。 


シーン2:5/31・午後19:13・雨天・気温12℃(@0:23〜) 
6日後の小雨が降る晩に、アナグマが登場。 
林床で餌を探しながら、獣道を東へ向かいました。 

レンズが雨で濡れているため、ほぼ画面全体に靄(かすみ)がかかっています。 
アナグマが居る画面の右半分だけ、ぼやけた映像を編集で強調しました。 
画面全体に対して強調すると、左手前にあるマルバゴマキの枝葉の白飛びがより強調されてしまうので、工夫しました。 


シーン2:6/3・午後14:13・雨天・気温18℃(@0:43〜) 
3日後の激しい雨が降る昼間に、アナグマが獣道を東からやって来ました。 
ブルブルッと身震いしてから巣穴Rに潜り込みました。 
レンズの一部に雨の水滴が付いてます。 


シーン3:6/3・午後14:14・雨天・気温18℃(@0:43〜) 
別アングルの監視カメラでも入巣Rシーンが写っていました。 
こっちのレンズは幸い乾いていて、クリアに撮れています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 雨音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


【考察】
雨宿りのために巣穴Rに入ったように見えるかもしれませんが、アナグマは雨に濡れても別に気にしていません。 


つづく→

2026/11/03

電線に離れて止まり脱糞してから飛び去るモズ♀♂(野鳥)

 

2026年9月下旬・午後15:30頃・晴れ 

農村部の路地裏でモズ(Lanius bucephalus)の鳴き声がするので辺りを探すと、電線にモズ♂が留まっていました。 
過眼線が黒いのが♂の特徴です。 
しかし、どうも鳴いているのはこの個体ではなさそうです。 
(∵嘴の動きと鳴き声が一致しない。) 
青空を背景に、モズ♂が電線から白い糞をポトリと落としました。 
その後は奥に広がる田んぼを眺めたり、青空を飛び回るトンボを見上げたり、キョロキョロしています。 
尾羽根を上下に振っています。 
やがて電線上で方向転換して、左向きになりました。 
胸の鱗模様がよく見えます。 

同じ電線でモズ♂から少し離れた左に♀が留まっていることに気づきました。 
♀の過眼線は黒ではなく茶色です。 
さっき鳴いていたのは、この♀個体かもしれません。 
やがて♀も白い糞をポトリと落としてから、左に飛び去りました。
飛び立つ直前に軽量化したようです。 

モズ♀♂が鳴く様子を撮りたかったのに、カメラを向ける私を警戒して次々と左に飛び去ってしまいました。 
そのまま流し撮りすると、路地を挟んで反対側に生えた木の枝葉に飛び込んで隠れてしまいました。 

脱糞および飛び立ちの瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:19〜) 
モズ♂は排泄の直前に腰を少し落としていました。(排便姿勢) 
一方♀は、まず背伸びをして腰を少し屈みながら脱糞していました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


巣材の泥玉を作るムモントックリバチ♀

 

2026年9月下旬・午後14:15頃・くもり 

里山で砂利道の林道を下山中にムモントックリバチ♀(Eumenes rubronotatus rubronotatus)と遭遇しました。 
低空で飛び回ってから着地すると、乾いた地面を大顎で掘り始めました。 
水を吐き戻しながら、巣材の泥団子を作っているようです。 
横からも撮りたかったのですが、顔正面のアングルしか撮影できませんでした。 
やがてムモントックリバチ♀は、小さな泥玉を抱えて飛び去りました。 

今回も泥巣がある場所(営巣地)を突き止められませんでした。 
結構遠くまで飛んで行き、見失いました。 
その場でしばらく待てば、同一個体がお気に入りの採土地点に戻って来たかもしれません。 
しかし、今回の個体は飛び去る際に、採土地点をを記憶する定位飛行をしませんでした。 


【考察】
ムモントックリバチ♀の巣材集めは何度も撮影済みなのに、現在進行系で建築中の泥巣(徳利)を私はまだ一度も見つけたことがありません。 
超小型の電波発信器を蜂に装着して、営巣地を突き止めたいものです。 

関連記事(12、16、18年前の撮影)▶ 


ドロバチ科の営巣習性を観察するには、竹筒トラップを用意するのが常道です。
しかし、トックリバチ類の営巣習性は借坑性ではなく築造性(築坑性)なので、竹筒トラップに泥巣を作ってくれないのです。

Perplexity AIに解説してもらいました。

結論から言うと、狭義の「トックリバチ」類(Eumenes属など)は、竹筒トラップにはほぼ営巣しません。ただし「ドロバチの仲間」と広く捉えると、竹筒をよく使う種もいます。

なぜ入らないか

キボシトックリバチやミカドトックリバチなどのトックリバチ類は、壁面、石、枝、葉などに泥で独立した壺状の巣を一つずつ造ります。既存の細長い空洞を仕切って利用する「トンネル営巣性」ではなく、自分で壺の形を作るタイプです。 ja.wikipedia

そのため、竹筒の内径や長さを工夫しても、本来の巣様式が合わず、普通は選ばれません。ミカドトックリバチが竹筒内に作られた例はありますが、例外的・柔軟なケースと考えたほうがよいです。 note

竹筒に来るのはどの仲間か

竹筒トラップで期待しやすいのは、むしろ次のような空洞利用型のドロバチです。

分類・例 竹筒への適性 備考
トックリバチ類(Eumenes属など) ほぼ期待できない 泥の壺を壁や枝などに独立造巣する forest-akita
エントツドロバチ類 あり 壁の隙間や竹筒内に泥巣を作り、煙突状の入口を作る種がある forest-akita
オオカバフスジドロバチなど あり 竹筒・隙間など既存空洞を泥で仕切って利用する forest-akita
アシナガバチ・スズメバチ ほぼ期待できない 紙巣を作るため竹筒営巣とは生活様式が異なる

海外の調査でも、竹筒や葦筒を利用するのは主にトンネル営巣性のハチで、利用種は筒の内径に強く影響されることが示されています。 pmc.ncbi.nlm.nih

観察用の工夫

トックリバチそのものを見たいなら、竹筒より次の場所を狙う方が有効です。

  • 日当たりのよい壁面、石垣、墓石、木の枝、葉裏など、泥壺を作りやすい基質
  • 泥や水たまりの近く。雌は巣材の泥を運ぶため、採泥地近くで飛行が観察しやすい
  • 6〜9月ごろを中心に、完成途中の壺や獲物運搬を観察する

一方、竹筒トラップはエントツドロバチ類やその他のドロバチの巣観察に向きます。雨が入らないよう水平に設置し、筒口を上向きにしないことが重要です。 hitohaku

つまり、あなたの竹筒に「トックリバチの壺」ができないのは不自然ではなく、分類群の巣作り様式の違いによるものです。竹筒にはドロバチ類、壁面や枝にはトックリバチ類、と分けて観察すると対応関係がはっきりします。


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