2015/05/30

池の水面を泳ぐモリアオガエル



2015年5月中旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus)の繁殖期に生息地の沼の岸をぐるりと歩いて回ると、1匹が驚いて水に飛び込みました。
カメラを向けると、初めは水面に浮かんでいるだけでした。
風に流され、顔をこちらに向けました。
水面の上に出た鼻の穴で呼吸しています。
警戒しているのか、一向に泳いでくれません
呼吸なのか鼓動なのか分かりませんが、胸部がヒクヒクしています。
その動きのせいで水面に波紋が広がります。
更に風で流され、カエルは横を向きました。

私が岸でじっとしていると、ようやく泳ぎ出しました。
見事な平泳ぎで沼の中央まで辿り着くと、止まりました。
顔を両手で拭い、身繕いしています。
このとき初めて虹彩が金色であることを確認し、シュレーゲルアオガエルではなくモリアオガエルと判明しました。

※ 薄暗い条件で撮った映像のため、YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。

【追記】
『動物の記録8:モリアオガエルの谷』p165-166によると(飼育下の観察)、
ゆっくり泳ぐときには、後足を交互に動かして水をけり、水面を泳ぎます。はやく泳ぐときには、後足を同時にけって、ぐいっぐいっと水に乗って進みます。ときには前足で水をかくこともありますが、これも泳ぎはじめの一回か二回で、あとは後足のけりだけにたよっています。前足はからだの側面にぴたりとつけたままでした。



ちなみに、同じ沼の岸辺でスギの落ち葉に覆われた水際にシュレーゲルアオガエルが産んだと思われる卵塊を2つ見つけました。
いつか飼育してみたいのですが、泡巣ごと家までそっと持ち帰るのに苦労しそうです。

※ てっきりシュレーゲルアオガエルの卵塊かと思い込んでいたのですが、モリアオガエルの卵塊である可能性もあるようです。
やはり飼育してみないと分かりませんね。

モリアオガエルのうちにも草のあいだやコケの下などに卵をうむものがある。(同書p181より)


沼(左)と岸(右)の境界に産卵


2015/05/29

古池やモリアオガエル飛び込む水の音♪【暗視動画】



2015年5月中旬

▼前回の記事
夜に産卵するモリアオガエルの群れ【暗視動画】

沼の岸辺から水面に張り出しているマユミの枝先にモリアオガエルRhacophorus arboreus)が作っている泡巣aに注目しました。

長靴を履いて岸から夜の沼にゆっくり入水し、卵塊に近づきました。
うっかり枝に触れて揺らしてしまうと、せっかく集まったカエル達が驚いて水に飛び込んでしまいます。
真暗闇でビデオカメラの液晶画面だけを見つめていると、ときどき吸い込まれるようにバランスを崩して水に落ちそうになります。

泡巣の上の枝になぜかのんびり静止して喉をヒクヒクさせている個体が居ます。
泡風呂で混浴している仲間への合流・参加をどうして急がないのか、性別の見分け方を知りたいところです。
その一方で、なぜか泡巣を抜けだして上の枝葉に登り始める個体も居ます。(性別は?)

途中で暗視モードから通常モードに切り替えてみました。
白色LEDの光で間近から急に照らされても、お取り込み中のモリアオガエル達はさほど気にする素振りはありませんでした。

後半、泡巣手前の表面で激しく暴れている個体が気になりました。(@3:35-)
撹拌行動にしては脚が空を切っているなー、と思いつつ見ていると、そのまま自発的に下の水面にポチャンと落下しました。(@3:50)
泡巣の成分として卵と精子だけでなく、放出した尿や粘液を撹拌して作るそうです。
脱水症状になった個体が水入り休憩するのでしょうか?(※追記参照)
それとも産卵を終えた♀から離脱するのでしょうか?

泥濘ぬかるみに長靴を取られ、撮影中の体勢を保つのに苦労しました。
なんとか必死で頑張ったものの、思うように撮影アングルを確保できず不満が残りました。
退屈な休息シーンはカットし、鳴きながら泡巣を足で撹拌する様子だけを撮りました。




この日の夜間撮影にはあまり満足できず、その後も夜な夜な通いました。
なるべくカエルを刺激せずに自然な行動を撮ることにこだわり、増水した沼の中から岸辺の枝を撮る工夫をあれこれ考えました。
ここは泥沼ですから、長靴を履いただけでは入水するとズブズブと沈み、安心して池の中を渡れません。
予算が潤沢にあれば、ゴムボートを持ち込んで池に浮かべたり、防水ウェイダーを買ったりすれば解決するでしょう。
なんとかお金をかけずに済む方法を絞り出します。

まず考えたのは、倒木などを沈めて池の中も歩けるように足場を作ることです。
しかし気になるのは、「モリアオガエルが産卵地点を選定する際に、下に水面(の反射)が見える枝を選ぶ」という話です。
下手に土木工事(というと大袈裟ですけど)をした結果、沼が浅くなってモリアオガエルが卵を産んでくれなくなるのでは本末転倒で意味がありません。
山形県のレッドデータでモリアオガエルは準絶滅危惧種(NT)に指定されているため、生息地を勝手に改変するのは論外です。
撮影後には沼に沈めた足場を引き上げて原状回復する必要があります。

第二案は忍法「水蜘蛛の術」にヒントを得ました。

季節外れですが、冬山で使うスノーシュー(西洋かんじき)を長靴に装着してみました。
これが思いの外うまく行き、岸に近いところなら泥にあまり潜らず池の中を自由に歩き回ることができるようになりました。

足先を見ると、渉禽類は長い趾をもっている。フラミンゴなどは、水かきも発達している。こうした長い趾や水かきがあると、体重が分散されるんで、湿地などのぬかるみでも沈まずにあるくことができる。天然のかんじきを履いているようなものである。(藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』p27-28より引用)


歩いて水底の泥をかき混ぜると、ドブのような匂い(メタンガス?)がしました。
長靴だけを履いて入水したときと比べて、撮影中にバランスを崩して池に転倒する心配も減りました。
これで撮影ポイントに頭を悩ませることはなくなりました。
赤外線投光機を使えば、対岸からでも暗視動画を撮影ができることも確かめました。

こうして私が撮影準備に悪戦苦闘している一方で、結局モリアオガエルの産卵行動を見れたのは初日だけでした。
モリアオガエルの繁殖期はあっさり終わってしまったようです。
しかも沼の水が少し引いて島が現れ、せっかく重いスノーシューや三脚を担いで登った苦労が無駄になりました。
自然を相手にすると一筋縄ではいきませんが、これも来年以降のロケハンだと思うことにします。

つづく



※【追記】
平凡社『日本動物大百科5:両生類・爬虫類・軟骨魚類』でモリアオガエルについて調べてみると(p46)、
やってきた♀はいったん水中に入り、総排出腔から水を吸い込みそれを膀胱にためる。この水は産卵の際に卵塊をメレンゲ状に泡立てるために使われる。


2015/05/28

夜に産卵するモリアオガエルの群れ【暗視動画】



2015年5月中旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus)が繁殖する里山の小さな沼に毎年通って定点観察しています。
岸辺に生えた木の枝に集まり泡巣を作りながら抱接産卵する様子を2012年に動画で記録し、2013年には微速度撮影しました。

今年のテーマは夜間の撮影です。
この日は午前中まで雨が降り午後から晴れたので、いざ出陣。
すると予想通り、既に繁殖期が始まっていました。
例年より少し早いようです。

雨が降ったせいで沼の水量が多く、毎年使っているお気に入りの撮影ポイントが水没していました。
カエルが集結している木に接近しずらくなり、三脚も使えず困りました。
マユミの枝先に産み付けられた泡巣の一部は枝がしなって水に浸っていました。
このように泡巣が着水すると水中に住む天敵に卵が捕食されてしまうのでしょうか?



枝の2箇所で今まさに集団産卵が行われているのを明るいうちから見つけておきました。
暗くなるのを待ってビデオカメラを手に岸からゆっくり水辺に近づきます。

この日一番の失態は赤外線投光機を家に忘れてきたことです。
したがって、ビデオカメラ内蔵の赤外線LEDが届く範囲まで被写体に近づかないといけません。
なるべく枝を揺らさないよう慎重に忍び寄り、間近で繁殖行動を撮影しました。
それでも接近中にカエルを驚かせてしまい、泡巣から数匹が下の水面にポチャンと飛び降り逃げてしまいました。
ヤブ蚊対策としてウィンドブレーカーを上下に着こみ、ニット帽と手袋まで着けました。
季節外れの重装備でも、日が暮れた山中ではあまり暑くありません。

隣接して生い茂ったマユミケナシヤブデマリが重なりあう枝葉に産み付けられた泡巣bにまず注目します。(泡巣aについては別記事に)



モリアオガエルの繁殖行動に影響を及ぼさないよう、照明はなるべく控えて赤外線の暗視カメラで撮りました。(※追記参照)
途中でビデオカメラを通常モードに切り替え、試しに白色LEDで照らしてもカエルは平気そうでした。

♀らしき巨大な個体が中央に居て、その背中に♂と思われる小型の個体が多数しがみついています(抱接)。
長い休息を挟みながら、ときどき一斉に鳴き始め、それを合図に脚で粘液を泡立てています。
このとき産卵および受精が行われているそうです。
鳴いている喉の動きが見えます。
夜行性というよりも、「昼間から始めた産卵行動を暗くなっても続けている」という印象でした。
夜の方が多くのモリアオガエルが集まってくる、ということもありませんでした。(短い観察時間ですけど)

翌日に再訪しても泡巣の数はもう増えていませんでした。

ちなみに、日の入り時刻は18:43PMでした。
ほぼ新月(月齢27.3)でしかもとっくに沈んだ後なので、月明かりは全くありません。
気温を測り忘れたのが残念。

▼つづく

古池やモリアオガエル飛び込む水の音♪【暗視動画】

以下は翌日に現場を再訪して撮ったケナシヤブデマリの写真。
いつもうろ覚えのムシカリと間違えるので、この機会に記録しておきます。



※【追記】
『動物の記録8:モリアオガエルの谷』p102によると、
現在まで何回か産卵を観察したわたしの経験によりますと、ふだんはおくびょうで、とても注意ぶかいモリアオガエルも、卵をうみはじめると、それに神経を集中するせいか、生来の神経がにぶってくるようです。近よって懐中電灯で照らしても、大きな音をたてても、枝をうごかしてさえもにげません。写真をとるにしても、近くに三脚を立てて、ゆっくりと撮影することができます。

ブランコケムシ:マイマイガ(蛾)幼虫



2014年6月中旬

マイマイガLymantria dispar japonica)の老熟?幼虫ウツギの花で見つけました。
花を食べているのかと意外に思い撮り始めたのですが、ウロウロと徘徊するだけでした。
隣接する枯れたススキの茎に移り往復を繰り返すと、最後は意を決したように先端から自発的に飛び降りました!

今季2015年も春から山林で大量のマイマイガ若齢幼虫を見かけています。
このままでは前年につづき(2年連続で)街中でマイマイガが大発生し騒動になる予感がします。





2015/05/27

ノシメマダラメイガ(蛾)の飛翔【ハイスピード動画】




2015年5月中旬

ノシメマダラメイガの飼育記録#1


室内でこの時期よく見つかるノシメマダラメイガPlodia interpunctella)を捕獲して、物好きにも飼育を始めました。
この小さな蛾の幼虫は貯穀害虫として食品業界では忌み嫌われていますが、台所での発生源を突き止められないでいます。
食品の匂いに惹かれて野外から次々に迷い込んでくるのではないかという気がしてきました。
いつかフェロモントラップで調査してみたいものです。※



Digital Moths of Japanのデータベースによれば、

(ノシメマダラメイガの)野外での生息場所としては, ハチの巣(インド),リンゴ園のリンゴ(カナダ), サネブトナッツ(中国)などの記録がある. 

私は潔癖症ではないので個人的にはノシメマダラメイガが台所で発生したところで迷惑な害虫だと目くじらを立てることはありません。
むしろ、ハエトリグモやカマキリなどを飼育するときの手頃な生き餌として長年重宝しています。
継代飼育に成功すれば生き餌を安定供給できますので、挑戦してみることにします。
捕獲する片端から飼育容器(綿棒が入っていた直径8cm、高さ8cmのプラスチック円筒形)に投入して同居させました。
プラスチック容器の蓋越しに撮ると不鮮明なので、蓋を外して代わりにサランラップを張りました。
ノシメマダラメイガ成虫の性別判定を(この時点では)知らないのですが、この日、生きている個体は計5頭。
成虫には口吻が無く、餌や水を与える必要が無いので楽ちんです。
産卵基質(幼虫の餌)としては玄米が一番良いらしいのですが、取り敢えず生麦(押し麦)とミルクチョコレートを入れてみました。(後に黒ゴマを追加。)



夕方から夜にかけて活動が活発になります。(夜行性?)
容器内を飛び回る様子を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
以前、飛翔シーンをハイスピード動画に撮ったときは指でつついて強引に飛び立たせました。(逃避行動)

▼関連記事
ノシメマダラメイガ(蛾)の交尾と飛び立ち【ハイスピード動画】
一方、今回は自発的な飛翔です。
動画撮影のためには照明の光をもっと強くするべきなのですが、少し薄暗い方が元気に飛び回るというジレンマがあります。
走光性が弱いのか、強い照明を当てるとあまり飛ばなくなるようです。


【参考文献】
吉田正義, 木村庄治, and 安藤隆. "ノシメマダラメイガ成虫の活動する時間帯と配偶行動." 食品衛生学雑誌 11.suppl (1970): S7-S11.(PDFダウンロード可

成虫の活動の時間帯は, 17時から翌朝の5時までの13時間で, 明るさと密接な関係が推察された. 活動する個体数は18時をすぎると急激に増加し, 20時において最高に達した後, 次第に減少し, 22時をすぎれば急速に減少した. 成虫の活動のもっともおう盛な時刻は19時から22時までの4時間であった.


やがて、求愛・交尾行動が見られるようになりました。

つづく→#2:♀によるコーリング


トビ(野鳥)の滑翔



2015年5月中旬

田園地帯の上空をトビMilvus migrans)が滑翔していました。
私のすぐ真上を通過してくれました。
ほとんど羽ばたかず、上昇気流を使い省エネで飛び続けます。

意外にも「鳶がピーヒョロロ…♪と鳴きながら空高く旋回する」絵を撮れたことが、確かありません。
今回も鳴いてくれませんでした。






2015/05/26

マユミを訪花するニホンミツバチ♀



2015年5月中旬

里山の沼の岸辺に咲いたマユミの地味な花でニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀がせっせと採餌していました。
後脚の花粉籠は空荷のようです。
夕暮れ時で林内というかなり薄暗い条件のため、無理にズームせず引きの絵で撮りました。
やや色褪せた映像なので、YouTubeの動画編集で手ブレ補正するついでに自動色調補正を施してあります。(コントラストがやや改善)



ところで、このような薄暮時の動画撮影をどうすべきか、いつも困ります。
写真を撮るだけならストロボを焚けば終いですが、動画の場合は素人が強力な光源をフィールドで持ち歩けませんし、マグライトを点灯しても光が弱かったり昆虫の自然な行動に影響を及ぼしたり(走光性)逃げたりしそうです。
かといって赤外線の暗視動画に撮ろうとすると、夕方は日光の残照のせいで(気温の予熱?)赤っぽい映像になり、しかも赤外線投光機の効きが悪いようなのです。


地上でさえずる♪ヒバリ♂(野鳥)



2014年4月中旬

雪が解けた田んぼで採食しながら鳴いている(囀りさえずりヒバリ♂(Alauda arvensis japonica)は初めて見る…と思ったのですが、風切り音が耳障りな上に、遠過ぎてリップシンクロ(嘴の動きと鳴き声の同期)を確認できませんでした。
(もしかすると、別個体の鳴き声かもしれません。)
雲雀は保護色のため、
地上では見つけにくいです。
すぐに飛び去ってしまいました。




2015/05/25

ガガイモを訪花するクロホウジャク?(蛾)の吸蜜ホバリング【HD動画&ハイスピード動画】



2014年8月下旬

道端に蔓延るガガイモの群落でスズメガ科の一種が訪花していました。
ホバリング(停空飛翔)しながら長い口吻を伸ばし吸蜜してます。
後半からは240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮ってみました。

同定用の写真を撮る前に逃げられてしまい残念でした。
ハイスピード動画のスローモーションで見ても羽ばたきが速過ぎて翅の紋様が見えず、同定は無理でした。
腹部に白い横線が目立つものの、見分ける決め手にはならないみたいです。
一応、候補としてはホシホウジャククロホウジャクなどを考えています。
もし判定できる方がいれば教えて下さい。



雪捨て場で餌を探すハシボソガラス(野鳥)



2015年4月中旬

ここ雪国では冬の間、道路を除雪した大量の雪をトラックで集めて河原に捨てています。
山積みに捨てられた雪が春になっても未だ溶けずに残っています。
泥で汚れた雪山(雪堆積場)
ハシボソガラスCorvus corone)が歩き回り、ときどき雪面を啄んでいました。
ゴミやら空き缶やらが散乱していて、気が滅入る光景ではあります。
採食シーンを期待したものの、どんどん歩き去り雪山の向こう側に隠れてしまいました。

撮影アングルを求めて私が少し横に移動してから続きを観察。
カラスは雪山に落ちていたゴミの白いビニール袋を覗きこみました。
しかし、食物は入って無かったようで素通りしました。
私にじっと見られているのが気まずいのか、最後は飛び去ってしまいました。






2015/05/24

寄生蜂の空繭【名前を教えて】

2015年5月下旬



屋内の開かずの扉の枠に小さな繭の塊を見つけました。(床からの高さは198cm)
オオヒメグモかイエユウレイグモが確かこの辺りで不規則網を張っていた記憶がうっすらとあるので、それに寄生した蜂の幼虫が寄主を食い殺した後に繭を紡いだのでしょうか?
繭を接写してみると、ほとんどが羽化済みのようで片端に蜂が脱出した後の穴が開いています。
DNA鑑定をしない限り、無数にいる寄生蜂の種類を空繭だけから同定するのは無理でしょう。
扉枠の左側に一つだけぶら下がっていた白い繭は、オオヒメグモに寄生するマダラコブクモヒメバチの空繭ではないかと疑っています。(『繭ハンドブック』p94によると、マダラコブクモヒメバチの繭の色や大きさは様々らしい)

▼関連記事
マダラコブクモヒメバチ♀?の身繕い

クモ生理生態事典 2011』サイトを参照すると、
マダラコブクモヒメバチ Zatypota albicoxaの生活史,クモの腹部にとりついての幼虫越冬で,4月に発育を再開,5月初旬蛹化,5月中旬には成虫が出現,5月下旬には産卵

しかしクモヒメバチは単寄生のはずです。(1匹の寄主に1個しか産卵しない)
扉枠の右側で複数の黄色い繭が塊を作っているのが謎です。
こちらはマダラコブクモヒメバチの繭ではなさそうです。
もしかすると、コマユバチ科など多寄生の寄生蜂に体内寄生された鱗翅目幼虫が室内に迷い込んで息絶えたのでしょうか?
それにしては寄主(芋虫、毛虫)の死骸が見つからないのも不思議です。
繭塊をピンセットでペリペリと剥がして採集しました。



もう一つの可能性として、クモの卵嚢に寄生する蜂はどうでしょう?(勉強不足)

イエユウレイグモは♀が卵嚢を幼体の孵化までガードしますから除外して、オオヒメグモの卵嚢に多寄生する蜂がいるのでしょうか?
あるいはマダラコブクモヒメバチが更に多寄生を受けたのかな?(とても多数を養えない気がします)

採集した繭塊を念の為に密閉容器に保管しておきます。

つづく?
(出遅れた寄生蜂が繭から羽化したら報告します)


アカマツ樹上のニホンリス



2014年10月下旬

里山の尾根道を歩いているとニホンリスSciurus lis)が鋭く鳴き声(警戒声)を発しました。
アカマツを見上げると、枝から枝へ飛び移りチョロチョロと逃げて行きました。

『リス・ネズミハンドブック』p19によると、ニホンリスは「松林を特に好む」らしい。





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