2013/02/16

翅を見せつけて踊るキイロケブカミバエ♀



2012年6月中旬

クリ幼木の葉上で翅を広げ踊るようにウロウロしているハエがいます。
3年前に教えてもらったキイロケブカミバエ♀Xyphosia punctigera
でしょうか。
翅に注目すると何やら思わせぶりなディスプレー行動に見えますけど、口元をよく見ると葉の表面を舐めながら歩き回っているようです。※

関連記事→「キイロケブカミバエ♀の踊り」


※【追記】
『日本動物大百科9昆虫II』p137によると、
ミバエの成虫の食物として重要なものの1つは甘露である。(中略)この甘露が付着していなくても、ミバエが植物の表面をなめているのは天然酵母を食べているのである。



雪山をラッセルして登るニホンカモシカ#2



2013年1月上旬

雪山で同じ日に遭遇した2頭目のニホンカモシカ(Capricornis crispus)。
もし先程逃げて行ったのカモシカと同一個体だとしたら、おそるべき速さで深雪の山を越えショートカットしてきたことになります。
足跡を辿って戻ったら同一個体か突き止められたはずだと、後で気づきました。
同じ山系に2頭の縄張り(行動圏)があるのだろうか。

カモシカを個体識別できるようになればなーといつも思います。

逃げるカモシカはこちらを振り向くことなく、胸突き八丁の急坂を必死に登っています。
新雪の全力坂は、もがくように泳ぐようにラッセル(=深雪をかき分けて進むこと)しています。
斜面で小休止の後、向きを変えました。
斜行を繰り返すことで少しでも楽に急斜面を登ろうとする作戦なのでしょうか。
もし万一、カモシカがこの疎林帯で雪崩を誘発したら谷にいる私は危険かも…、と一瞬心配になりました。
ときどき立ち止まってこちらを振り返ります。
最後は潅木に隠れて見えなくなりました。

我々はスノーシュー(西洋かんじき)という文明の利器を履いているおかげで、雪にあまり潜らず体力の消耗を抑えることができます。
それでもラッセルするとカロリー消費が激しく息も切れるしヘトヘトに疲れます。
ろくな食べ物も得られない雪山で冬眠もせずに単独活動を続ける野生動物の力強さを思い知りました。



飛べ!シジュウカラ♂(野鳥:ハイスピード動画)



2012年11月下旬

山腹でシジュウカラParus minor minor)の群れが樹上採食していました。
葉の落ちた枝から枝へ忙しなく飛び回る様子を220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
下腹部に黒いギャランドゥが目立つので♂と判明。
ごく短距離を飛んで移動する際は、翼を大きく開かずに飛びます。

複数個体を撮影。


2013/02/15

シロオビフユシャク?(冬尺蛾)一齢幼虫の孵化・脱出



2013年1月中旬・室温13℃

厚い毛で覆われた卵塊から次々と孵化・脱出したシロオビフユシャク?の1齢幼虫が尺取り歩行で徘徊する様子を接写してみました。
植毛の優れたカモフラージュ効果のせいで、まさに幼虫が脱出しようと黒い頭が覗いているのに撮影中は気づいていません。

孵化直後の幼虫が卵殻を食べるかどうか興味がありました。
おそらく食べていないと思いましたが、卵の毛が邪魔でしっかり確認できませんでした。
卵塊を被覆する毛を予め除去しておかないと観察できない気がします。


Alsophila属の冬尺蛾は無翅の♀単独では同定が難しいらしいので、次回は交尾中の♀を採集して採卵するか、あるいは孵化した幼虫を飼育して成虫♂を得る必要があります。
今回は採卵も孵化の観察も全て初めての経験でしたが、次回は卵塊を室内ではなく寒い外で冬越しさせてから幼虫を世話して育ててみようと思います。

シリーズ完


季節外れに孵化した幼虫に与える食草を調達できないので、尺取虫は後でスタッフ(ヤガタハエトリ飼育個体)が残さず食べました。


キジ♂の地上採食@河畔林



2012年4月下旬

河畔林を歩くキジ♂Phasianus versicolor)がこちらに向かって来ます。
ときどき地面を啄んでは採食しています。
私の目の前を通り過ぎ、薮や潅木に見え隠れしながら下流方向へ移動しました。




雪山をラッセルして登るニホンカモシカ#1



2013年1月上旬

黒毛のニホンカモシカ(Capricornis crispus)とニアミスしました。
私が深い新雪(パウダースノー)をスノーシューで音も立てずに歩いていたので、お互いに気づかないまま近づけたようです。
カモシカは鼻を鳴らして慌てて逃げ出すも、急坂の途中で立ち止まり、顔を木陰から半分覗かせています。
雪山をもがくようにラッセルしながら登って逃げて行き、潅木の茂みで見失いました。

この日の山行ではもう一頭カモシカに遭遇します→つづく



2013/02/14

糸にぶら下がるシロオビフユシャク?(冬尺蛾)一齢幼虫



2013年1月中旬・室温16℃

卵から孵化したばかりのシロオビフユシャク?一齢幼虫です(体長2mm)。
口から糸を吐きながら落下した後に、ぶら下がった糸を登り直す様子が撮れました。
樹上で外敵に襲われた時にこうやって緊急避難してやり過ごすのかもしれません。
木の幹を上に登るときは尺取り歩行で、下に降りるときは絹糸のエレベータで素早く移動するのでしょうか。

接写しても命綱の細い絹糸は映っていません。
背景を黒にして強い光源で照らせばなんとか見えるかな?
しかし背景が暗いと今度は黒っぽい幼虫が見えにくくなるというジレンマ。

つづく→「シロオビフユシャク?(冬尺蛾)一齢幼虫の孵化・脱出




冠雪した梢に佇むアオサギ(冬の野鳥)



2013年1月上旬

初詣の帰り道でスギの木のてっぺんに止まっている一羽のアオサギ(Ardea cinerea jouyi)を発見。
長い首を伸ばして辺りを睥睨しています。
樹冠に積もった雪をときどき食べているのかと撮影中は思いました。
しかし映像を見直すと嘴が閉じたままなので、単に横を向いているだけで雪は食べていないようです。
しばらくすると寒そうに首を縮めました。
寒風に羽毛がなびく様子と凛とした立ち姿が絵になりますね。

この後、欲張って更に近づこうとしたら飛んで逃げられてしまいました…。





飛べ!ベニシジミ【ハイスピード動画】



2012年10月下旬

セイタカアワダチソウの群落で花蜜を吸っているベニシジミLycaena phlaeas daimio)が飛び立つ瞬間を220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
敢えてズームインせずに、やや引きで撮る方が羽ばたく様子を捉えられて絵になりますね。


2013/02/13

シロオビフユシャク?(冬尺蛾)一齢幼虫の尺取り歩行



2013年1月中旬・室温16℃

卵から孵化したばかりのシロオビフユシャク?一齢幼虫は黒っぽく頭でっかちです。
方眼紙の上に乗せて採寸してみましょう。
尺取り歩行が思いの外速いので、最も伸びた状態の写真を撮ろうとしてもなかなかタイミングが合わず苦労します。
カメラの連写機能を使えばよいのでしょうけど、それなら動画で良いじゃん!と思ってしまいます。
(動画をスロー再生したり一時停止すれば採寸も簡単です。)
少なくとも2匹を接写したところ(映像では順不同)、体長〜2mmと判明。
これほど細長い幼虫があの小さな卵の中に収まっていたと思うと不思議です。

つづく→「糸にぶら下がるシロオビフユシャク?(冬尺蛾)一齢幼虫






変な声で鳴き騒ぐハシブトガラス♪(冬の野鳥)



2012年12月下旬・気温2〜3℃

雪山にて、建物のアンテナに止まった一羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が今まで聞いたことのない変な声で鳴き騒いでいます。
鳴く時に喉が膨らむのがハシブトガラスの特徴です。
言葉では表現しにくいのですが、興奮したように多彩な声でしつこく鳴き続けます。
途中で脱糞しました。@3:00
いったん鳴き止んだと思ったら電線などあちこち場所を移動して、こちらの様子を窺っているようです。

  • 一羽だけなので、カラス同士の音声コミュニケーションではありません。
  • ときどき頭を上下に振りながら小声で今にも吐きそうな声を搾り出しています(実際は嘔吐せず)。
  • 他の野鳥の鳴き真似をしている? (鳩のクルックー♪など)
  • ヒトに対する一種のモビング行動? 奇声を上げれば物陰で休憩していた私が顔を出すと予測していたのかも。
  • 雪面に脱ぎ捨てたスノーシューがピカピカ光るので興味を示した? 雪道に残された見慣れないスノーシューの足跡(クマの足跡よりも大きい)に興味を持ち、足跡の主を見極めるために鳴き騒いだ?

撮影後も下山する私の後をカラスはしばらく木から木へ飛び移りながら付いてきました。
鳴き声が正常に戻った点が興味深く思いました(映像なし)。
いかにもカラスの知性を感じさせる謎の行動です。


カラス〜なぜ鳴くの〜カラスの勝手でしょ〜♪

カラス関連のサイトで「カラスの鳴き声の意味は?」と題したソナグラムを含む解説記事を見つけました。

少し引用させてもらいます。

ハシブトガラスがハシボソガラスに近い「ガー!ガー!」という声になったときは明らかに威嚇をしているか、怒っています。この声が頭上から聞こえたら注意が必要です。短い「カッカッカッカッ」という声は警戒声と言われ、これも緊張感が高まっている証拠です。
 全般的に強く連続的に鳴く声は感情の高ぶりを表し、軽い感じで間延びした声はリラックスを表すと考えてよいでしょう。

ハシブトガラスの声はとても多様で、教えると「おはよう」とか、人の言葉の真似をしたり、「ワンワン」「ニャーニャー」と他の動物の声を覚えたり、「ワウワウ」とか「アワワワ」「カラララ」「アッウー、アッウー」などと個体によって独自の声を出したりします。この辺りは今のところ理由は分かっていませんが、遊びで鳴き真似を覚えている可能性があります。




ハシブトガラスの奇声を声紋解析してみる

いつものようにオリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから適当に切り出し、スペクトログラムを描いてみました。

比較のため同一個体で正常な鳴き声も録音したかったのですが、逃げられて残念。


嘔くような鳴き声1

嘔くような鳴き声2
大声で鳴き喚く

ミソサザイ(冬の野鳥)



2013年1月上旬

雪山の林道を登り始めてすぐ、ミソサザイTroglodytes troglodytes)が出迎えてくれました。
すぐに飛び立ってしまったため、1/5倍速のスローモーションによるリプレイを加えました。




2013/02/12

アカゲラ♂の木登りと採食(冬の野鳥)



2012年12月中旬

雪に覆われた雑木林で、アカゲラ♂(Dendrocopos major hondoensis)が 木を登り幹を啄いています。
後頭部が赤いので♂です。
遠くからかすかに鳴き声も聞こえてきます。
後半は飛んで隣の木に移動し、幹を下りる行動も見られました。
最後は飛び去りました。




シロオビフユシャク?(冬尺蛾)一齢幼虫の孵化【10倍速映像】



2013年1月中旬・室温13℃

採集した冬尺蛾(Alsophila sp.)♀が止まり木に産卵してから52日後、暖かい室内に放置していたら季節外れに幼虫の孵化が始まりました。
初めは気づかなかったのですが、とても小さな尺取虫が辺りを徘徊したり糸を引いてぶら下がったりするようになったので、もしやと思い試しに卵塊を動画で長撮り監視してみました。
10倍速の早回し映像でご覧下さい(微速度撮影の替わり)。

直径20mmの止まり木をとても小さな尺取虫が徘徊する様子がよく分かります。
命綱のように絹糸を引いて懸垂下降したり登り直したりする様子も映っています。
孵化した一齢幼虫が植毛された卵塊から自力で脱出しています。
カマキリの卵鞘から孵化した前幼虫が続々と脱出してくる様子ほどドラマチックではありませんが、似てますよね。
孵化直後の幼虫はとりあえず上に登ってみる傾向があるようです(重力走性?)。
自然界では自分で餌となる新芽を探さねばならないので、当然の行動でしょう。

卵塊からの脱出が五月雨式なのは季節外れの孵化のせいでしょうか?
寒い外気に晒してきちんと休眠越冬させれば春に一斉に孵化・脱出してくるのかもしれません。

次は接写してみましょう。→つづく:「シロオビフユシャク?(冬尺蛾)一齢幼虫の尺取り歩行




アオサギの魚捕り【ハイスピード動画:野鳥】



2012年10月中旬

街中の川で人馴れしたアオサギArdea cinerea jouyi)が佇んで居ました。
飛び立つシーンをハイスピード動画(220 fps)に撮るつもりで長々とカメラを回していたら、魚を捕食するシーンが偶然撮れました。
魚影を見つけると向き直って狙いを定め、嘴を川面に素早く突き刺します。
何か細長い川魚を次々と捕らえています。
最後は川を歩きながら嘴を水で洗いました。
水を飲んだのかな? (飲水行動ならもっと頭を上げ、嘴で掬い上げるように水を喉に流し込むはず)

前後半でおそらく別個体。

この日は上流で重機が川底をさらう浚渫工事をしており、その影響で川は濁流になっていました。


2013/02/11

モンシロチョウがセイタカアワダチソウに訪花吸蜜



2012年10月下旬

モンシロチョウPieris rapae)がセイタカアワダチソウの花蜜を吸いに来ていました。
一緒に訪花するニホンミツバチ♀(Apis cerana japonica)に邪魔されています。




オオフタオビドロバチの泥巣に寄生するヒメカツオブシムシ幼虫

2012年12月下旬

オオフタオビドロバチ?泥巣の発掘

雪山へ冬尺蛾を探しに登った際に、建物の軒下にドロバチの泥巣を見つけました。
そう言えば夏に少しだけオオフタオビドロバチの営巣を観察したんだっけ…と思い出し、泥巣を発掘してみることにしました。

オオフタオビドロバチ?泥巣@軒下

オオフタオビドロバチ?泥巣の発掘1

オオフタオビドロバチ?泥巣の発掘2

オオフタオビドロバチ?泥巣の発掘3:育房内に前蛹

オオフタオビドロバチ?泥巣の発掘4:終了後に巣の跡を採寸

エントツドロバチの初期巣を乗っ取った(再利用?)と思われる変則的な泥巣です。
マイナスドライバーで慎重に削っていくと、中央の育房からはオオフタオビドロバチと思われる前蛹が出てきました。
採集して飼育下で越冬させます。

オオフタオビドロバチ?前蛹(背面)@方眼紙

オオフタオビドロバチ?前蛹(側面)@方眼紙

オオフタオビドロバチ?前蛹(腹面)@方眼紙

ドロバチの巣から得られたヒメカツオブシムシ幼虫


興味深い本題はここからです。
隣の育房には羽化不全のキアシオナガトガリヒメバチ成虫の死骸が見つかりました。
このヒメバチは各種のドロバチに寄生することが知られています。
蛹から羽化する前に何らかの理由で死んでしまったようで、頭部が取れてしまっています。

キアシオナガトガリヒメバチ死骸。
よく見ると育房内部にヒメカツオブシムシ幼虫が潜む(写真中央)。
ヒメカツオブシムシ幼虫@方眼紙

ヒメカツオブシムシ幼虫(腹面+胸脚)@方眼紙



2012年12月下旬・室温19.5℃

更に、極寒の発掘現場では気づかなかったのですが、泥巣の育房や破片を全て持ち帰ると、見慣れない茶色の毛虫が出てきました。
尾端に長い毛束を引きずって歩きます。
方眼紙に乗せて採寸すると体長〜4.5mm(尾端の毛を含まず)。
歩脚は胸部の3対のみ(胸脚)なので、おそらく甲虫の幼虫だろうと見当をつけました。。
調べてみるとヒメカツオブシムシAttagenus japonicus)の幼虫と判明しました。
害虫駆除のサイトによると、本種は衣類や文化財、食品などに加害する悪名高い害虫らしい。

幼虫期間が非常に長く、越冬も幼虫で行う。野外ではスズメやハトなどの鳥の巣から発生している。
ドロバチの育房に潜んで貯食物や蜂の子(特に羽化直前のキアシオナガトガリヒメバチ)を食い荒らして成長したようです。
ヒメカツオブシムシの元気な幼虫1匹の他に、白っぽい死骸のような脱皮殻のようなものも数匹得られました。

ヒメカツオブシムシ幼虫(死骸?脱皮殻?)@方眼紙

ヒメカツオブシムシ幼虫(死骸?脱皮殻?)腹面胸脚@方眼紙


元気なヒメカツオブシムシ幼虫を密閉容器に隔離し、それまで食べていたと思われるキアシオナガトガリヒメバチの死骸および試しに鰹節も少し与えて飼育してみます。
成虫まで育ってくれると嬉しいなー♪


今回の事例のような場合、「ヒメカツオブシムシはオオフタオビドロバチの泥巣に寄生する」と表現して良いのでしょうか?
虫の死骸を食べるscavengerと言うのが正しいのかもしれません。
どのタイミングで泥巣に産卵したのか、育房内にどうやって侵入したのか興味があります。
しかし、いざ実際に野外で調べようとすると至難の業でしょう。


【参考】
平凡社『日本動物大百科10昆虫Ⅲ』p126より
  • ヒメマルカツオブシムシは野外では鳥の巣内の羽毛や古いハチの巣内の昆虫の死骸などを食べている。
  • アカマダラカツオブシムシは野外では、マメコバチの巣筒やマイマイガの卵塊などに見られる。
  • シャーレで飼育していて、餌を切らしたまま忘れて3年ほど放置しておいても、自分の脱皮殻を食べながら生きながらえており、絶食や乾燥には強いものが多い。
 


【追記】
泥巣には生きたガザミグモ♂も潜んでいたのですが、写真などは割愛。
冬越しの飢餓状態で腹部がぺったんこでした。


【追記2】
兵藤有生、林 晃史『招かれざる虫: 食べものにつく害虫の科学推理ノート』によると、
(ヒメカツオブシムシの)幼虫は囓る力が強く、かつお節や煮干しなどの乾燥した動物質の中で生息する。さらに、絹・羊毛の主成分であるケラチンやフィブリンも消化してしまうので、衣類や蚕繭、動物剥製の害虫としても知られている。自然条件での発育所要期間は約10ヶ月。成虫の寿命は20日間ほど。♀は、その一生のあいだに40~80個粒を産卵する。幼虫で越冬して、成虫は年1回、5~6月ころに発生。幼虫は、乾燥や飢餓に著しく強く、成熟幼虫は絶食状態で半年から1年は生存することが知られている。(p114より引用)


【追記3】
林長閑『甲虫の生活―幼虫のくらしをさぐる』を読むと、カツオブシムシ類の幼虫の毛について興味深いことが書いてありました。
ヒメマルカツオブシムシやヒメカツオブシムシは、繊維に含まれるケラチンという物質を消化できることから、毛織物は勿論のこと筆やブラシまで被害をうける。
 ヒメマルカツオブシムシは野外では鳥の巣、古くなったハチの巣などの中に棲み、羽毛や虫の死骸を食べる。他のカツオブシムシとともに自然界の掃除屋である(中略)
 褐色の毛に包まれた幼虫は体長が約3ミリ、ずんぐり肥っている。体の後方の左右に筆先のような毛の束が並んでいる。敵が近づくとこの毛を扇のようにパッと開く。他の昆虫がこの毛にふれると、たちまち毛が抜けて昆虫の体にからみつくことが知られている。(中略)他のカツオブシムシの幼虫にも類似した毛があるので、同じような作用が考えられる。(p161−162より引用)

ジョウビタキ♂の脱糞【冬の野鳥】



2013年1月上旬

冬鳥のジョウビタキ♂(Phoenicurus auroreus)はこんちゅーぶ!初登場となります。
初詣の帰りに撮りました。
きれいな小鳥ですね。
川沿いの民家の庭先で枝に止まっていました。
鳴いているのかもしれませんが、川のせせらぎで聞きとれません。
飛ぶ前に2回、排泄しています。


『スズメの少子化、カラスのいじめ:身近な鳥の不思議な世界』p173によると、おじぎのように頭を上下してから尾をふるわせるのがジョウビタキの特徴


2013/02/10

エントツドロバチの初期巣を奪って営巣するオオフタオビドロバチ♀



2012年8月下旬

山中の建物の外壁で、言葉では説明しにくいのですけど庇のように奥まった部分の下面にエントツドロバチの初期巣らしき泥巣を見つけました。
泥製の煙突状の入り口が下向きに覗いて見えます。

ところが近づいてみると、出入りしている蜂はオオフタオビドロバチ♀(Anterhynchium flavomarginatum)でした。
借坑性なのでエントツドロバチから泥巣を乗っ取ったのでしょうか?

関連記事→「オオフタオビドロバチがエントツドロバチの泥巣に不法侵入
(お隣に増築しようとしているだけかもしれません。)
出巣した蜂が定位飛行のように飛び回ります。
その間、もう一匹の蜂が隣の泥巣上で油断なく見張っています。
どうやら集団営巣しているようです。

つづく→「オオフタオビドロバチの泥巣に寄生するヒメカツオブシムシ幼虫




コゲラの木登り(冬の野鳥)



2012年12月下旬

雪山の雑木林で見つけた小型の啄木鳥、コゲラDendrocopos kizuki)です。
軽快にピョンピョン跳ねるように木登りして、虫の潜んでいる所を探しています。



『科学のアルバム:キツツキの森』p34、47より
幹に大きな穴を掘って昆虫を取ることのできないコゲラは、朽ちかけた木の皮に小さな穴を開けたり、皮をめくったりして、餌を取ります。



飛べ!キタキチョウ【ハイスピード動画】



2012年10月中旬

キタキチョウEurema mandarina mandarina)が路傍の野菊(種名不詳)に訪花していました。
とても敏感であまり近づけません。
几帳面なのか必ず翅を立てた(閉じた)まま静止します。
花から飛び立つ瞬間を狙って220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
優雅に飛翔する最中に貴重な翅表も拝むことができました♪



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