2017/06/17
ムクドリの大群が電線に就塒前集合(野鳥)
2016年10月下旬・午後16:28~16:45(日の入り時刻は16:46)
ムクドリ(野鳥)の集団就塒:2016年をテーマに、機会がある度に撮影してきました。
前回の観察は7月下旬。
秋の夕暮れ時に、丸3ヶ月ぶりで集団塒の近くへ行ってみると…。
ムクドリ(Sturnus cineraceus)の群れが次々に飛来し、街中の車道に沿った電線に止まり始めました。
街路樹のケヤキ並木には集まらず、その上を走る電線に群がっています。
ときどき電線から群れの「一部」が一斉に(自発的に)飛び立つものの、しばらくすると再び舞い戻って来ます。
この場所をそのまま塒にする訳ではありません。
夕方になると本格的な塒入りする前にムクドリは塒の近くに一度集結する習性があるのです。
これを「就塒前集合(しゅうじぜんしゅうごう)」と呼びます。
小群単位で電線に離合集散を繰り返し、落ち着かない様子です。
初めは逆光のアングルだったため、ムクドリのシルエットしか写りませんでした。
それでもリャーリャー♪と賑やかに鳴き交わす声でムクドリと分かります。
順光のアングルを探して電柱に近づきズームすると、ようやくムクドリとしっかり判別できるようになりました。
電線上にびっしりと鈴なりになったムクドリは、ほぼ等間隔で並んでいます。
どうやら電線上でも電柱に近い位置を好んでいるようです。
各々が隙あらば少しずつ飛んで電柱の方へ移動しています。
つづく→就塒前集合にヒトの介入があり、意外な展開に。
ツルウメモドキの赤い実を採食するヒヨドリ(野鳥)
2017/06/16
川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第三、四陣
▼前回の記事コハクチョウの塒入り#4
川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第二陣
2016年11月上旬・午後17:00~17:16
新たに飛来した5羽の白鳥の群れが鳴きながら編隊飛行で川の上空を旋回しています。
夕日を浴びて飛ぶ姿が美しいですね。
先着組のコハクチョウ(Cygnus columbianus)たちの頭上を飛び越え、下流側から着水しました。
到着直後に水を飲み羽繕いするのは同じです。
塒入りした第三陣は、成鳥3、若鳥2の群れでした。
更に13羽の群れが下流側より飛来しました。
一旦塒を通り過ぎてすぐ旋回すると、上流側から着水。
もう相当暗いのでズームできません。
細かい行動はもう観察できなくなりました。
コハクチョウかどうかも不明で、オオハクチョウの可能性もあります。
その場合は、混群の集団塒ということになります。
互いに鳴き交わしながら川面を移動し、複数の群れが合流しました。
灰色の若鳥は夕暮れの川面で保護色になっていて(「白鳥」ではない)非常に見つけにくいことを実感しました。
軍艦をカモフラージュのために灰色に塗装しているのと同じですね。
とっぷりと日が暮れると、動画に映っているのは河畔林のシルエットと遠くの外灯だけになりました。
暗くなってからの方が白鳥は頻りに大声で鳴き交わしています。(挨拶?)
(カモ類の鳴き声も聞こえます。)
新たに飛来した群れが着水したらしい水音が響くものの、姿は全く捉えられません。
ちなみに、この日の日の入り時刻は16:35、月齢5.4でした。
川に就塒した白鳥を合計すると11羽+αでした(暗くなってから帰投した個体はカウント不能)。
今回#4は実際の暗さをお見せするために、動画編集時に自動色調補正していません。
シリーズ完。
次の課題は、早朝に塒から飛び立つ白鳥を観察することです。→つづく
河川敷で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)
2016年10月中旬
夕方の河川敷でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が虫を捕食していました。
草を嘴で掻き分けたり啄んだりして虫を探します。
(この河川敷は芝生ではありませんが、ときどき草が刈られて綺麗に整備されています。)
2017/06/15
川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第二陣
▼前回の記事
川に塒入りしたコハクチョウが着水後に水をガブ飲み(冬の野鳥)
コハクチョウの塒入り#3
2016年11月上旬・午後16:49~16:58
第一陣として就塒したコハクチョウ(Cygnus columbianus)のペアは常に行動を共にしています。
そこへ新たに4羽のハクチョウの群れ(うち若鳥1羽)が上流側から飛来すると、先着ペアの近くに着水しました。(@0:59)
第二陣の群れも着水の直後に水を盛んに飲みました。
若鳥は羽色が灰色で嘴が黄色くない(白っぽい)ので、見分けるのは容易です。※
着水の際に少し離れ離れになっても、川面を移動して再集合します。
家族群なのかな?
やがて後から来た4羽が川面を移動し、先客のペアに合流しました。
就塒した群れは、これで計6羽になりました。
毎晩塒を共にするので互いに顔見知りだと思うのですけど、挨拶のような行動は特に見られませんでした。
各々が川の水を嘴で掬って飲んだり、羽繕いしたりしています。
最後は白鷺の大群(20羽以上?)が飛来し、上流へ飛び去りました。
近くに白鷺の集団塒が別にあるのでしょう。
日が暮れてどんどん薄暗くなってきました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施していますが、実際はもっと薄暗いです。
※『しぜんのせかい10:はくちょう』p20によると、
ハクチョウの幼鳥は灰褐色です。翌年渡ってくる頃は白くなります。
つづく→#4:塒入り第三陣
農道で採食するキジ(野鳥)の♂♀つがい
2016年5月中旬
川沿いの農道でキジ(Phasianus versicolor)の♂♀番(つがい)が仲良く採食していました。
地味な♀は初め、リンゴの木の下で草刈り後の地面(緩斜面)を啄んでいました。
♂に比べて♀は警戒心が強いようで、左の茂みの陰に隠れてしまいました。
一方♂は右の開けた農道から採食しつつ、♀の方へ戻って行きます。(♀をガード?)
途中で♂が立ち止まると胸を膨らませて今にも鳴きそうです。
しかし何故か母衣打ちせずに移動・採食を再開。
しばらくすると♂は再び農道に出てきて採食を続けます。
♀の姿は茂みで見失ってしまいました。
2017/06/14
川に塒入りしたコハクチョウが着水後に水をガブ飲み(冬の野鳥)
▼前回の記事
夕方の川から飛び立つコハクチョウのペア(冬の野鳥)
コハクチョウの塒入り#2
2016年11月上旬・午後16:35~16:47
下流側から番(つがい)と思しき2羽のコハクチョウ(Cygnus columbianus)が並んで飛んで来ると、ほぼ同時に川面に着水しました。
両足の水かきを拡げて水面との抵抗でブレーキをかけます。
第一陣の塒入りがちょうど日の入り時刻(午後16:35)である点が興味深く思いました。
塒の川に着いたコハクチョウは、すぐに水を何度も飲み始めました。
上空は空気が乾燥していたのか、あるいは激しい飛翔運動でかなり喉が渇いたようです。
熟練した白鳥の研究者は、群れから個体識別ができるのだそうです。
『日本動物大百科3:鳥類I』p64に「図C:コハクチョウのくちばしの模様による個体識別の一例」がイラストで描かれていました。
映像を見直すと、ペアのうち一羽の嘴の根元が灰色で黄色い部分が少なかったです。
先ほど飛び立った番が川の上空を旋回しただけですぐにまた戻って来たのかと思ったのですが、嘴を見比べると明らかに別の番でした。
羽繕いしながら川面を移動しています。
嵯峨悌二氏による写真集『白鳥 (クォークスペシャル) 』によると、
・水を飲むときは、水面にくちばしをつけて水をすする。それから頭をもたげると、喉に水が流れ落ちていく。(p52より)
嶋田哲郎『ハクチョウ 水べに生きる』によると、
渡ってきたばかりのハクチョウは、何回も水をすくって飲みます。水を飲みこむときにのどがくねくね動きます。 (p4より引用)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#3:川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第二陣
樹上から飛び立つジョウビタキ♂(冬の野鳥)
2017年4月上旬
平地の街中で冬鳥のジョウビタキ♂(Phoenicurus auroreus)が未だ冬芽の樹上に止まっていました。
お辞儀をする度に尾羽をビリビリと上下に揺する様子が独特です。
カメラの操作ミスで撮り始めるまでにもたついてしまいました。
ジョギングの学生集団が通りかかると、ジョウビタキは飛んで逃げて行きました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2017/06/13
夕方の川から飛び立つコハクチョウのペア(冬の野鳥)
2016年11月上旬・午後16:26
コハクチョウの塒入り#1
白鳥の塒入りを見ようと夕方の川にやって来ました。
川に居たのは、おそらく番(つがい)と思われる2羽のコハクチョウ(Cygnus columbianus)だけでした。
川面を並んで泳ぎながら首を上下に動かし、小声で鳴き交わしています。
一旦、下流へ向かいました。
鳴き声が次第に大きくなり、気分を高めているようです。
1羽がちょっとだけ羽繕い。
更に下流へ移動し充分な助走距離を確保すると、2羽揃って羽ばたきながら川面を上流へ走り出しました。
せっかく流し撮りしたのに、残念ながら葦原の死角になってしまい、肝心の離陸シーンは撮れませんでした。
体重の重い白鳥は助走しないとすぐには飛び立つことができません。
この辺りは川が真っ直ぐ緩やかに流れているので、離着陸する滑走路として最適なのでしょう。
川の手前にいたカルガモも白鳥の迫力につられて(驚いて?)群れの一部が飛び立ちました。
ここは白鳥の集団塒のはずなのに、日没近くの時間帯に一体どこに飛んで行ったのでしょうか。
この番の塒はまた別な場所にあるのかな?
以下は私の想像ですが、この番は昼間もこの川に居残って採食していた例外的な個体なのかもしれません。
白鳥は通常、昼間は川を離れて田んぼ等で採食すると言われています。
関連記事(7年後の撮影)▶ 早春の雪解け田んぼで採食するコハクチョウの大群と首輪標識を付けた個体
日が暮れて塒入りの時間が近づくと一旦川を離れてから、群れの仲間と一緒に改めてここへ戻ってくるのではないか?と想像しました。
水鳥に給餌しようと川に来る人もいるので白鳥も人馴れしています。
また、このペアが川で羽繕いしたり水を飲んだりする様子をそれまで長々と動画に撮っていたので、私の存在に警戒して逃げてしまったのではないと思います。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#2:塒入りしたコハクチョウが着水後に水を飲み羽繕い(冬の野鳥)
【追記】
『しぜんのせかい10:はくちょう』によると、
・ハクチョウは飛び立つ時、小鳥のようにすぐには飛び立てません。飛行機のように風上に向かって助走して飛び立ちます。(p18より)
・ハクチョウの鳴き声は大きく「コホー、コホー」と鳴きます。飛ぶ時には「コッ、コッ」と短く鳴くこともあります。(p22)
【追記2】
嶋田哲郎『ハクチョウ 水べに生きる』によると、
・ハクチョウの飛びたつ瞬間。重い体を持ち上げるためには助走が必要です。30mほど水面をけりながら助走した後、フワッと浮かびます。 (p8より引用)
・体重は♂で10kgほど、♀は♂よりも少し軽く9kgほどです。 (オオハクチョウのことかコハクチョウのことか明記されず)
ニセアカシアの樹上で採食するシジュウカラ♂(野鳥)
2016年10月中旬
▼前回の記事
ニセアカシアの樹上で採食・羽繕いするヒガラ(野鳥)
河畔林のニセアカシア(=ハリエンジュ)樹上でシジュウカラ♂(Parus minor)がコゲラやカラ類の混群と賑やかに鳴き交わしながら採食していました。
細い枝先でニセアカシアの葉を啄んだら、その葉が落ちてしまいました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2017/06/12
モズ♂の警戒声♪(野鳥)
2016年6月上旬
休耕地で枯木の先にモズ♂(Lanius bucephalus)が止まっていました。
尾羽根を上下に振りながらキチキチキチ♪と鋭い鳴き声(警戒声)を発しました。
最後は草むらに飛び降りました。
獲物を狩る瞬間をいつか撮ってみたいのですけど、いつも見失ってしまいます。
ニセアカシアの樹上で採食・羽繕いするヒガラ(野鳥)
2016年10月中旬
▼前回の記事
ニセアカシアの樹上で採食するコゲラ(野鳥)♪
河畔林のニセアカシア(=ハリエンジュ)樹上でヒガラ(Periparus ater)がコゲラやカラ類の混群と賑やかに鳴き交わしながら採食していました。
枝を啄んで虫を探しているようです。
枝に止まって整羽。
逆光で見分けづらいのですが、途中で乱入してきたのはシジュウカラ♀だと思います。(@0:16)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく
2017/06/11
川で縄張り争いするダイサギcd(冬の野鳥)
2017年1月上旬
▼前回の記事
川で足踏みしながら魚を探し回るダイサギc(冬の野鳥)
獲物を探しながら渡渉していた冬鳥ダイサギ(Ardea alba)cが川の中央で脚を屈めると、その反動を利用して飛び立ちました。
上流へ少し飛ぶと、コンクリート護岸の縁に着陸。
鳥の目から丸見えの状態で私が撮り続けているので、しつこいパパラッチを嫌ったのかもしれません。
その場でしばらく羽繕いしてから尻を川に向けて少し脚を屈みながら脱糞(@2:03)。
白っぽい液状便が岸壁に付着しました。
同じ日にダイサギによる陸上での排泄シーンを続けて2回(別個体)、撮影することができました。
▼関連記事いずれも飛んで逃げて着陸した直後に排便しました。
屋根で脱糞するダイサギa(冬の野鳥)
私のこれまでの経験ではダイサギ以外の野鳥では飛び立つ直前に体重を軽くするために脱糞することが多いので、違いが興味深く思いました。
ダイサギのような大型の鳥では飛ぶための軽量化をあまり追求しなくても良いのかもしれません。
川の安全を確認できたダイサギcは、下の川に飛び降りました。(@2:20)
岸壁に沿って下流に歩き、魚を探索しています。
急に空を見上げて身構え、三度(みたび)飛び立ったので何事かと思いきや、もう一羽のダイサギdが飛来しました。(@3:11)
軽い小競り合いのような空中戦になり、すれ違いました。
先住者のダイサギcが迎撃に飛び立ったのに、結局は争いを避けるように上流へ飛び去りました。
後から来たダイサギdが入れ替わりで川岸の雪の上に着陸しました。
川の漁場を巡る縄張り争いなのかな?
生物の縄張り防衛でよく見られる「先住効果」(先住者が勝ち新来者を追い払うことが多い)が今回は無くて後から来た個体(新来者)が勝ったのは、体格の違いがあったのかもしれません。
しかし、映像を見直しても体格差はよく分かりませんでした。
あるいは、先住者ダイサギcがあっさり引き下がった理由は、それまで散々探し回ってこの辺りには魚があまりいないということを知っていたからかもしれません。
日高敏隆『群となわばりの経済学』によると、
・なわばりをめぐる争いは、資源が一様に分布している場合より、固まって分布している場合のほうがおこりやすい。資源のあるところをなわばりとして確保するほうが利益が大きいからである。そういうところに生活する動物は、群をつくるかわりになわばりを守る。(p48より)
・一般的にいって、動物がなわばりを持つのは、なわばりの収支計算が黒になる場合である。(p56より)
川で出会ったダイサギ同士が小競り合いする結果としてダイサギの群れが川に沿って点々と棲み分けるようになり、各自である区画の縄張りをもっていそうな印象を受けました。
街中を流れるこの川は餌となる魚の量がそれほど豊かではないので、1羽当たりの縄張り流域は長くなることが予想されます。
また、この川で通年見られる顔馴染みのアオサギがこの日は1羽も居なくなっていた点も気になりました。
おそらく冬鳥として渡来したダイサギの群れがアオサギに縄張り争いで勝ち、川を占拠したのだろう、と想像しました。
つづく→川岸で羽繕いし片足で立つダイサギd(冬の野鳥)
(記事を書く順序が逆になりましたけど、フィールドで観察した順序としてはこうなります。)
せっかく縄張り争いで勝ったのに、すぐに魚を探し始めるかと思いきや、川岸でじっと佇んでいるだけでした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
【追記】
野上宏『小鳥:飛翔の科学』を読むと、「争い飛翔」について一章を割いて詳しく解説していました。
その中で繰り返し書いてあった記述が興味深いので引用します。
先に高度をとって速度をつけて襲った側が優位なのは戦闘機と同じ。(p89より)ダイサギは小鳥とは呼べませんが、今回の映像を見直すと空中ですれ違った瞬間は確かに新来者が相手よりも高度をとり勝っていました。
先住者は空中戦に負けるべくして負けただけかもしれません。
ニセアカシアの樹上で採食するコゲラ(野鳥)♪
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