2024/06/01

夜明け前の林床でホンドタヌキとニアミスした謎の発光生物? カエル?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月上旬・午前4:15頃・(日の出時刻は午前5:11) 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の♀♂ペアと思われる2頭が未明に、ニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)を迂回するように通り過ぎました。 
今回はアナグマの巣穴Rには全く興味を示さず、素通りしています。 

画面の左下に小動物2匹の目が白く光っているのが気になりました。(2個の赤丸に注目) 
タヌキのペアが居なくなったのを見計らってから、もぞもぞと地面を移動し始めました。 
動きが緩慢で分かりにくいので、まずは5倍速の早回し映像でご覧ください。 
その後に等倍速でリプレイ。 
映像では小さくて正体不明ですが、なんとなくニホンアマガエルHyla japonica)などのカエルの目がトレイルカメラの赤外線を反射しているのではないかと思います。
白い点が点滅したのは、カエルが瞬きしたのでしょう。 
カエルの目だとすれば、身動きしない限りタヌキには見えず、気づかないでしょう。

対立仮説として「陸生ホタルの幼虫が発光して、タヌキは毒虫の警告色として忌避した」と考えると面白いのですが、まだ実際にこの二次林でホタルの幼虫を見つけたことはありません。 
飼育下でタヌキに陸生ホタルの幼虫を給餌してみて、捕食するかどうか実験で確かめてはどうでしょうか。





【アフィリエイト】


スギ林の幹から幹へ飛んで逃げるムラサキトビケラ

 

2023年8月上旬・午後12:25頃・くもり

平地のスギ林でムラサキトビケラEubasilissa regina)が幹に下向きで止まっていました。 
徘徊するクロアリ(種名不詳)に足先を噛まれたのか、ピクッと動きました。 
私が広角で動画を撮りながら歩いて近づくと、ムラサキトビケラは幹の上で少し歩いて移動しました。 
焦げ茶色で黒い斑点が散りばめられている前翅は地味ですが、周囲のスギの樹皮よりも色が濃くて保護色にはなっていません。 
カモフラージュ作戦がばれた!と悟ったムラサキトビケラは、自発的に飛び立ちました。 
ひらひらと羽ばたいて飛び去り、少し離れた若いスギの幹に止まり直しました。 
今回も幹に対してまっすぐ下を向いて止まっています。 
私がしつこく追いかけて近づいたら、慌てて飛び降りて逃げました。 
しばらく飛び回ってから、同じ杉の木に止まり直すこともありました。 
林床の落ち葉には着陸せず、必ず杉の幹に止まります。 
いつも必ず幹に対して頭を下に向けて垂直に止まります。 

飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:04〜) 
羽ばたくと後翅が美しい紫色で、鮮やかな黄色の帯が目立ちます。 
私がなぜしつこく追い回して飛翔シーンを撮ったかというと、後翅を見たかったからです。
後翅の斑紋からゴマフトビケラなどではなく、ムラサキトビケラと分かります。 
本当は羽ばたく様子をハイスピード動画で撮りたかったのですけど、あまりにも暗すぎて(光量不足)無理でした。 
後半はカメラの設定で明るさを最大に上げてから撮影したので、色調がおかしいです。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


関連記事(8年前の撮影):▶ 夜のムラサキトビケラと美しい後翅 
夜にライトで照らしながら、飛ぶシーンを少しだけ撮りました。 


本種の成虫はよく樹液酒場に集まるらしいのですが、私はまだ実際に樹液の吸汁シーンを見たことはありません。 
今回もまさか針葉樹の樹液を目当てにスギ林に来ていたのではないはずです。
(ムラサキトビケラは)幼虫期を流水中で過ごすため、近くに流れのない場所では樹液で見られる可能性は低い。(森上信夫『樹液に集まる昆虫ハンドブック』p70より引用)

撮影地は平地の田畑を囲むスギの防風林ですが、浅い農業用水路が近くに掘られているため、幼虫がそこで育ったのかもしれません。 
しかし灌漑のための水路なので、1年中は流れておらず、春から秋(晩夏?)にかけてしか水が流れていません。 
そのような環境でムラサキトビケラの幼虫が素早く育って成虫が羽化できるのかどうか、水生昆虫の生活史に疎い私は分かりません。
(当地は雪国ですし、幼虫期に2年以上かかるのでは?) 
もう少し遠い地点で羽化した個体がたまたまスギ防風林に飛来して休んでいただけかもしれません。 


【アフィリエイト】 

2024/05/31

旧営巣地におけるニホンアナグマの諸活動:8月下旬〜9月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月下旬〜9月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)に何か特筆すべき行動があれば個別の記事にするのですけど、とりとめもない余り物のシーンをまとめました。 
 観察歴の浅い私が見落としている行動がありそうですし、動画ファイルを削除する前に、念のため全て公開しておきます。 (ただの貧乏性ですね…) 

単独または2頭で昼も夜も採餌のついでに旧営巣地(セット)に立ち寄ります。 
巣口の匂いを嗅いで点検するものの、中に入ることはめったにありませんでした。 
ときどき巣口の周囲でスクワットマーキング(匂い付け)して行きます。 


シーン0:8/25(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
二次林内で隣接する2つの巣穴を新旧2台のトレイルカメラで見張っています。 


シーン1:8/27(@0:07〜) 

シーン2:8/28(@1:16〜) 

シーン3:8/29(@1:41〜) 

シーン4:8/31(@2:40〜) 

シーン5:9/2(@3:46〜) 

シーン6:9/5(@5:04〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



水場に来ても警戒するヤマガラ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2022年8月中旬・午後14:00頃・晴れ 

山中の水場に自動センサーカメラを設置して見張っていると、ヤマガラSittiparus varius)が登場しました。 
右岸から池の上に張り出している細い灌木に飛来した鳥が止まりました。 
画角のギリギリですけど、ヤマガラと判明。 
周囲の安全を確認すると、止まり木から真下に飛び降りて池に入水しました。 
水面の細い落枝の上に止まって辺りを警戒しています。 
どうやら見慣れないトレイルカメラの存在に気づいて、ひどく警戒しているようです。
画角の右端に留まったままで、水浴も飲水もしてくれませんでした。 

後半は、1.5倍に拡大してリプレイしてみました。(@0:40〜) 


関連記事(同所で1年前の撮影)▶ 水場の崖で採食するヤマガラ【野鳥:トレイルカメラ】

2024/05/30

ニホンアナグマ専用の溜め糞場には滅多に興味を示さず通り過ぎるホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月上旬

シーン0:8/26・午前7:02(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。
画面の左下隅に朽ち果てた切株があります。 
画面の中央に長年放置された古い手押し車の錆びたフレームを目印として、ニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpがあります。 

近所のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)たちが通ってくる様子を以下にまとめました。


シーン1:9/2・午後17:46(@0:03〜) 
夕方に手前からタヌキの幼獣が単独でやって来ました。 
アナグマの溜め糞stmpよりも、朽ちた切株に興味津々です。 
最後はスギの落枝を乗り越えて右へ立ち去りました。 


シーン2:9/5・午後14:30・晴れ(@0:39〜) 
3日後の明るい午後にタヌキが登場。 
どうやらトレイルカメラの起動が遅れ、先行する個体を撮り損ねたようです。 
後続個体が右からやって来ると、アナグマの溜め糞場stmpを素通りして左へ向かいました。 


シーン3:9/5・午後16:56・晴れ(@1:05〜) 
約2時間半後の夕方に、2頭のタヌキが一緒にやって来ました。 
右および右上奥から続けて登場します。 
アナグマ専用の溜め糞場stmpの匂いを嗅いでから身を翻すと、朽ちた切株の横を通って手前に向かいました。 


シーン4:9/6・午前1:23(@1:26〜) 
日付が変わった翌日の深夜未明に、またタヌキがやって来ました。 
なぜかトレイルカメラ起動が遅れたようで、右にゆっくり立ち去る尻尾だけがちらっと写っていました。(画面の赤丸) 

しばらくすると、右からタヌキが戻ってきました。 
同一個体が戻ってきたのか、別個体がやって来たのか、不明です。 
スギ林床を横切って左へ向かいます。 


シーン5:9/6・午後18:06(@1:59〜) 
日が暮れた晩に監視カメラが起動したものの、レンズに被さるようにザトウムシが鎮座しているようで、細長い歩脚が赤外線を至近距離で反射して白飛びしてしまい、目障りです。 
タヌキと思われる野生動物が左から来て朽ちた切株の横を通り、そのまま左上奥へ駆け去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
この期間にアナグマ専用の溜め糞場stm@の匂いをタヌキが通りすがりにチェックしたのは、わずか1回だけでした。


飲水後に桜の樹上で身繕いするモンスズメバチ♀

 

2023年8月中旬・午後14:00頃・晴れ 

睡蓮池で黄色っぽいスズメバチがヒツジグサ(睡蓮)の葉の上から飛び立つと、岸辺に立つ桜(ソメイヨシノ?)の横枝に着地しました。 
おそらくスイレンの葉の上に溜まった水滴を飲んでいたようです。 

関連記事(6年前の撮影)▶ スイレン池の水を飲むモンスズメバチ♀ 


カメラでズームインしてみると、モンスズメバチVespa crabro)のワーカー♀が顔や触角を前脚で拭っていました。 
化粧が済んでさっぱりしたモンスズメバチ♀は、桜の横枝を右に左に歩いてからどこかへ飛び去りました。 

スイレンの訪花昆虫を観察したいのですが、この日は睡蓮の花があまり咲いていませんでした。 


【アフィリエイト】 

2024/05/29

風倒木の根元で追いかけっこする2匹の野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年9月上旬および下旬 

スギ防風林で風倒木の根元に掘られた巣穴に住む謎の野生動物の正体を知りたくて、自動センサーカメラを設置しています。 
すると、夜行性の野ネズミ(ノネズミ)が頻繁に写りました。 
2匹の野ネズミが出会ったときの様子をまとめました。 


シーン1:9/9・午前1:34(@0:00〜) 
深夜に巣口の上から1匹の野ネズミが登場しました。 
夜の森の林床で餌を探し回っているのでしょう。 
根元がねじくれた灌木(樹種不明の落葉性広葉樹)の陰から別個体が巣口に顔を出しました。 
2匹が至近距離で出くわした瞬間は何事もなくすれ違ったかと思いきや、急に弾かれたように別れて走り回りました。 
素人目には縄張り争いのように見えます。 
暗闇で野ネズミは相手の姿が見えず、聴覚を頼りに追いかけっこをしているようです。 
巣口付近を縦横無尽に駆け回っています。 
2匹の野ネズミがニアミスした瞬間を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:47〜) 


シーン2:9/21・午後17:46(@1:20〜)日の入り時刻は午後17:42。 
日没直後に、1匹の野ネズミが巣穴から外にピョンと飛び出してきました。 
続けてもう1匹が出てきました。 
2匹は一緒に走って画面の下へ姿を消しました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:43〜) 

♀♂ペアなのか、それとも巣口でたまたまニアミスした2匹が縄張り争いの追いかけっこを始めたのか、私にはさっぱり分かりません。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
謎の巣穴に野ネズミが住み着いているかもしれない、という結果はつまらないですけど、まだ受け入れられます。 
しかし、野ネズミが掘った巣穴だとは思いません。 
明らかに野ネズミよりも大型の野生動物が掘った巣穴であり、そこに野ネズミがちゃっかり間借りしているだけだと思います。 
もう少し粘って巣穴の監視を続けます。 

現場は風倒木や灌木が藪のように入り組んで生い茂っているためにトレイルカメラが非常に設置しにくく、巣穴を上から見下ろす今回の撮影アングルでは画角が非常に狭いのが問題です。 
野生動物が画角内を素早く横切ると(巣穴に出入りすると)、監視カメラのセンサーが起動したときには間に合わずに何も写っていないということが多いようです。 
センサーの感度を上げているので、風揺れで誤作動が頻発します。
起動スピードが速い新機種のトレイルカメラに交換すべきかもしれません。
もっと引きの絵で(離れた位置から)巣穴を監視したいのですけど、藪の中にある巣穴なので、どうしても無理なのです。 
かと言って、撮影アングルを確保するために巣穴周辺の藪を勝手に切り開いたり伐採したりすると、営巣地の安全が脅かされたと感じた巣穴の主が逃去してしまうことが予想されます。 
トレイルカメラは万能の撮影機器(夢のカメラ)という訳ではなく、不得意な状況があることが私にもだいぶ分かってきました。





林道で採食する2羽のヤマドリと山中の泉で間欠打水産卵する謎のトンボ♀【トレイルカメラ】

 

2022年8月下旬・午後16:10頃・晴れ 


シーン1:8/19・午後13:32・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山から湧き出る地下水が溜まって、浅い池になっています。 
池の奥には林道が左右に通っていますが、往来するヒトはほとんど居なくて、雑草が生い茂る獣道と化しています。 

泉から画面の奥に向かって流れ出た水は、林道を渡って(洗い越し)から山の斜面を流れ下り、沢の源流となります。 


シーン2:8/22・午後16:06・晴れ(@0:04〜) 
雑草が生い茂る奥の林道を2羽のヤマドリ(亜種キタヤマドリ:Syrmaticus soemmerringii scintillans)が前後して右から左へゆっくり歩いていました。 
ときどき地面を啄んだり、目の前の植物の葉をつついたりしています。 
雑草が邪魔で尾羽の長さが確認できず、性別不明です。 
(なんとなく♀のような気がするのですけど、どうでしょうか?) 


一方その間、手前にある池の上をトンボが単独で飛び回っていました。 
てっきりいつものように、オニヤンマ♂の縄張り巡回飛翔かと初めは見過ごしそうになりました。 

関連記事(同所で17日前の撮影)▶ 縄張りの池を守り争うオニヤンマ♂【トレイルカメラ】 


1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると、水面に産卵を繰り返すトンボ♀と分かりました。 
トンボ♀が飛びながら池の水面に腹端を叩きつける度に、波紋が広がります。 
もしもオニヤンマ♀なら、ホバリング(停空飛翔)しながら何度も連続して打水産卵するはずです。 

関連記事(1ヶ月、11年、13年前の撮影)▶  


ところが今回のトンボ♀個体は、1個ずつ単発的(間欠的)に繰り返し産卵していました。 
この産卵様式は「間欠打水産卵」と呼ばれ、オニヤンマ♀以外の別種のトンボである可能性を示唆しています。 
♀♂ペアの尾繋がり状態ではなく、単独で産卵する♀を警護する♂の姿はありませんでした。 
 
連続打水産卵は,連続的に水面上に降下して水面を一定のリズムでたたいて産卵する方式,間欠打水産卵は,しばらくホバリング飛翔をしてその間に産卵弁と第9節腹板の間に卵塊をつくり,ある程度それが大きくなったら打水して放卵,それを繰り返す方式,といった具合です.だいたいは名称を見ればその動きに見当がつきます.状態的基準についても,同じトンボが異なる動きで産卵することがあり,つけられる名称も複数ある場合があります. (神戸のトンボサイトの「トンボの生態学 3.産卵とその行動」から一部引用)

 
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
今回、謎のトンボ♀の産卵行動をフルカラーで録画できなかったことが残念です。
旧機種のトレイルカメラは動画のフレームレートが15fpsしかないので、素早く飛び回るトンボの動きが少しカクカクしています。


【アフィリエイト】 


2024/05/28

ホンドタヌキの幼獣同士で追いかけっこ遊び【トレイルカメラ】

 



2023年9月上旬 

遊びたい盛りで元気のあり余ったホンドタヌキNyctereutes viverrinus)幼獣2頭が昼間にはしゃいで追いかけっこをして遊ぶシーンをまとめました。 


シーン0:8/25(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
ニホンアナグマ♀♂(Meles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)を新旧2台の自動センサーカメラで見張っています。 


シーン1:9/4・午後14:49(@0:08〜) 
右から来た1頭のタヌキ幼獣がアナグマの巣口Rの匂いを嗅いでから、左へ走り去りました。


シーン2:9/4・午後14:50・くもり・気温25℃(@0:25〜) 
続きが別アングルの監視カメラに写っていました。 
先行個体aが獣道を右上奥へ走り去ってから、すぐに後続個体bが全力疾走で追いかけて行きます。 
a?がセットに駆け戻ってきてから、bを追いかけて獣道を引き返しました。 


シーン3:9/4・午後15:12(@0:40〜) 
1頭の幼獣が左から走って登場したのに、トレイルカメラの起動が間に合わなかったようです。 
右へ走り去ると、左から後続個体が追いかけて来ました。 
その後もセットを元気に右往左往しています。 


シーン4:9/5・午後13:19(@0:56〜) 
翌日も午後に幼獣がセットの左エリアに来ていました。 
二次林内をうろついていると、もう1頭が現れて、追いかけっこが勃発しました。 


シーン5:9/5・午後13:20・気温28℃(@1:33〜) 
追いかけっこしながら2頭のタヌキ幼獣がアナグマの巣口Lの横を通り過ぎ、獣道を右上奥へ走り去りました。 


シーン5:9/5・午後13:22・気温30℃(@1:45〜) 
約1分半後に、戻ってきたタヌキ幼獣1頭がアナグマの巣口Lの窪みに駆け込んでいました。 
巣穴の中には入らず、追いかけてきた個体と一緒に獣道を右上奥へ走り去りました。 

毛皮の色の濃淡が違う2頭でした。 
体格差もあったので、もしかすると幼獣の兄弟姉妹ではなく親子なのでしょうか? 
タヌキの成獣は追いかけっこのような幼稚な遊びに付き合ったりしないと思っていたので、意外です。 
あるいは、幼獣の兄弟姉妹の間で体格に性差が出始めたのかもしれません。


シーン6:9/5・午後17:00(@2:09〜) 
夕方にまた現れました。 
アナグマの巣口Rの匂いを嗅いでからピョンと左へ跳び超えました。 
セットを徘徊してから、猛スピードで走って右往左往しています。 
追いかけっこ遊びの相手が写ってないので、独り遊びかもしれません。 


シーン7:9/5・午後17:01・気温26℃(@2:40〜) 
続きが別アングルの監視カメラに写っていました。 
こっちの映像には2頭のタヌキが写っていました。 
左から来てアナグマの巣口Lの匂いを嗅ぐと、追いかけっこ遊びが始まりました。 

戻ってきた1頭がアナグマの巣口Lに何度も戻ってきて顔を突っ込んだりして、何か虫を捕食したようです。(@3:12〜) 
遊び相手が戻ってくると、慌てて右へ逃げていきました。
それをもう1頭が追いかけます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



枯木の蔓を登り化粧するヤハズカミキリ♀

 

2023年8月下旬・午後14:05頃・晴れ 

平地の二次林で枯れかけの灌木(樹種不明:ミズキ? オニグルミ?)に巻き付いた木質の太い蔓(種類不明:フジ? ツルウメモドキ?)に見慣れないカミキリムシが止まっていました。 
図鑑で調べてみると、ヤハズカミキリ♀(Uraecha bimaculata bimaculata)と判明。 
コブヤハズカミキリとは全くの別種らしいのに、紛らわしい名前です。 
図鑑の記述を読むと、ここでヤハズカミキリを発見できた理由も納得しました。
平地から山地に生息し、雑木林や河畔林などで普通に見られる。成虫は6〜8月に出現し、枯れ葉を後食する。昼間、折れてぶら下がった枝に付いた枯れ葉の中によく潜んでいる。 ホスト:各種広葉樹の枯れ枝 (『新カミキリムシハンドブック』p85より引用)

 

新しい枯れ葉や枯れ枝によく集まり、昼間は枯れ葉の丸まった中に潜んでいることが多い。またそのような枯れ葉を成虫は食べる[3]。 (wikipedia:ヤハズカミキリより引用)
私がレンズを近づけて接写しても、初めは無反応でした。 
側面から見ても腹端の産卵管を伸ばしていないので、産卵行動ではなさそうです。 

やがて警戒を解くと、長い触角を左右にゆっくり振り立てて、太い蔓を伝って登り始めました。 
立木の幹には移らず、木質の蔓を上に登り続けます。 

蔓の途中で立ち止まると、身繕いを始めました。 
左の前脚と中脚同士で擦り合ったり、触角を左脚で拭ったりしています。 
このとき、左上に丸まった枯れ葉(オニグルミ?)が見えますが、その中に潜り込むことはありませんでした。 

化粧が済むと、再び木登りを再開。 
翅を広げて飛び立つかと期待したのですが、ひたすら上に登っていきます。 
 手の届かない高所に登ってしまう前に捕獲しようと私が手を伸ばしたら、身の危険を感じたヤハズカミキリ♀は死んだふり(擬死)して地面に落ちました。 
擬死落下のシーンを撮れてないのが残念です。 
焦げ茶色の目立たない保護色なので、林床で見失ってしまいました。 
捕虫網の代わりに帽子などを広げて下で受け止めるべきでしたね。 


【アフィリエイト】 

2024/05/27

溜め糞場を素通りして昼間にスギ防風林を駆け抜けるニホンアナグマ【トレイルカメラ】

 



2023年9月上旬 

シーン1:8/26・午前7:02・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
画面の中央に長年放置された古い手押し車の錆びたフレームを目印として、ニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpがあります。 


シーン2:9/3・午前11:27・晴れ(@0:03〜) 
1頭のアナグマが溜め糞場には立ち寄らず、日中のスギ防風林を元気に駆け抜けました。 
単独個体ではなく、おそらく先行個体の通過を撮り損ねた直後にトレイルカメラが遅れて起動したものと推測しています。 
後続個体の短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

成獣か幼獣か、私には見分けられません。 
成獣♂でないことは確かです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



畑にこぼれ落ちたダイズの豆を食べ歩くキジバト(野鳥)

 

2023年9月上旬・午後16:15頃・晴れ 

家庭菜園の畑に数羽のキジバトStreptopelia orientalis)が来て何かを啄んでいました。 
私がカメラを向けると、警戒したキジバトは飛び去ったり、育ったネギの列の横を早足で歩いて遠ざかったりと、逃げてしまいました。
頭上(の電線?)からキジバトが鳴く声も聞こえます。

私がじっとしていると、キジバトはやがて警戒を解いて戻ってきました。 
栽培されたダイズ(大豆)が育った群落の横で地面に落ちた大豆をキジバトは次々と食べ始めました! 
未熟な緑の枝豆を莢から直接食害している訳ではなく、熟して莢から地面にこぼれ落ちた大豆を拾い食いしています。 

この夏は猛暑の雨不足で、枝豆は不作のようです。 
葉に病変があったりして、素人目にも不健康そうです。 
莢が熟して茶色になりかけています。 
枝豆として収穫するのを諦めて、大豆として収穫するまで放置しているのかもしれません。
ぽっぽっぽ、鳩ぽっぽ、豆が欲しいか、そらやるぞ。みんなで仲良く食べに来い♪
ハトは種子捕食者(種子食性)ですから、童謡の歌詞の通り、豆が大好物です。 
しかし、ハトに餌をやると(給餌)、近隣で豆畑の食害(鳥害)が増えることになります。


【アフィリエイト】 

2024/05/26

落枝を試しに噛んでみるホンドタヌキの幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月上旬・午後18:13・気温28℃・(日の入り時刻は午後18:13) 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の幼獣が2頭現れました。 
ちょうど日の入り時刻なのに、辺りはもう真っ暗です。 

アナグマの巣口Lから伸びて立ち枯れ・倒伏したマルバゴマギの細い灌木を先行個体がなぜか軽く甘噛みしました。 
幼獣特有の遊びや探索行動の一種とみなして良いのでしょうか。

やがて、右上奥の獣道から後続個体が登場しました。(@0:36〜) 
先行個体に追いつくと、巣口Lの匂いを嗅いで点検します。 

トレイルカメラのレンズの至近距離にザトウムシの一種が鎮座して視界を遮っているため、赤外線を反射して白飛びしてしまっています。 


カボチャの花から花へ飛び回り採餌・授粉するクロマルハナバチ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年8月下旬・午前8:35頃・晴れ 

カボチャを栽培してる民家の家庭菜園で黄色い花が咲いていました。 
クロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が何匹も訪花しています。 
カボチャの花から花へ忙しなく飛び回るため、次の花筒に潜り込む瞬間がなかなか撮れません。 
花筒の奥で吸蜜しているようです。 
訪花を繰り返すと、クロマルハナバチ♀の体毛に白い花粉が付着します。 
しかし、どの個体も後脚の花粉籠は空荷でした。 
どの花もハナバチ類が花粉を既に集め尽くした後なのかもしれません。 

クロマルハナバチ♀がカボチャの花筒の中で振動集粉してるかどうか知りたいのですが、畑の横の公道から撮影するので、カボチャの花筒の中の様子を覗いて見ることがなかなかできません。 
振動集粉の音は聞き取れませんでした。 
逆光のアングルだとカボチャの花筒内で採餌行動するクロマルハナバチ♀の影が透けて見えるかと期待したものの、ほとんど運任せなので撮影するのは難しいです。 
採餌を終えた蜂が花筒の内側をよじ登ってくると、花弁が動くので予測できます。 
外に出てきた蜂は羽ばたいて次の花へと飛び去ります。 

関連記事(10年前の撮影)▶ カボチャの受粉を助けるクロマルハナバチ♀


クロマルハナバチ♀がカボチャの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:53〜) 
ようやく私の近くに咲いた花に潜り込んでくれたおかげで、花筒の奥で採餌するクロマルハナバチ♀の様子が少し見えました。 
雄しべを抱いて回転集粉したり振動集粉したりしているかと思いきや、花筒の奥でじっとしていたので、吸蜜に専念しているようです。 
花筒の内側をよじ登る際に蜂は口吻を伸ばしていませんでした。 
複数個体を撮影。 

昼下がりの帰路に現場を再訪すると、炎天下で暑過ぎるのか、花や葉は萎れていました。 
それともカボチャの花は朝に咲いてすぐに萎れてしまうのでしょうか? 
ネット検索すると後者のようで、カボチャの開花時間は早朝(5時~10時ぐらいの間だけ)らしいです。
したがって、カボチャの虫媒花でハナバチ類の授粉行動を観察するには早起きしないといけません。

マルハナバチによって授粉された結果、カボチャの果実が既に大きく育っていました。 
果皮の色がまちまち(緑〜オレンジ色)なのは、成長段階によるものなのか、日照条件の違いなのか、それともカボチャの品種が違うのかな? 




 【アフィリエイト】 


花弁の外側に止まっているのはウリハムシか?

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