2013/02/23
飛べ!トラガ(蛾)
2012年6月中旬
ヨモギの群落で派手な色彩の蛾が翅を広げて止まっています。
静止時には前翅しか見えませんでしたが、飛び立ったときに後翅の鮮やかなオレンジ色が見えました。
どうやらトラガ(Chelonomorpha japana japana)のようです。
関連記事→「エゴノキに訪花吸蜜するトラガ(蛾)」、「トラガ♀(蛾)の産卵行動?」
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チョウ・ガ(鱗翅目),
飛翔
子猿を背負い雪山で樹上採食するニホンザル♀
2013年1月下旬
雪山の雑木林にて野生ニホンザル(Macaca fuscata)の群れに遭遇しました。
母子が樹上採食するシーンをまとめてみました。
あちこちで動き回る猿を他にも色々と撮ったので、全編通して同一の母子かどうか不明です。
母猿は腰に子猿をおんぶしたまま木に登り、隣の枝に跳び移ることもできます。
樹上で樹皮や冬芽、蔓に残った葉などを採食しています。
必死に母猿の毛皮にしがみ付いている子猿は未だに授乳期なのか、自ら手を伸ばして採食する様子は見られませんでした。
母猿が食物を子猿に分け与えることもありません。
同じ日に撮った群れの他のメンバーの採食シーンはこちら。
ヤマガラ♪【冬の野鳥】
2013年1月下旬
雪深い林道の横でヤマガラ(Parus varius)の群れが枝に止まっていました。
鳴きながら忙しなくあちこち飛び回り、すぐ見失ってしまいます。
ときおり発するけたたましい鳴き声は私に対する警戒声でしょうか。
2013/02/22
ニホンザル子猿同士のマウント行動
2012年8月下旬
山裾の水路沿いを野生ニホンザル(Macaca fuscata)の群れが遊動してきました。
水路の縁に腰を下ろした母猿が子猿に授乳しています。
カメラを警戒したのか、母猿が立ち上がると森へ逃げ込みました。
兄弟?の子猿2頭が後に残されました。
幼い子猿へおませな兄?が背後からマウントを繰り返しました。
すると幼い子猿を迎えに戻って来た母猿が兄猿から奪い取り、腰に乗せて森へ連れ帰りました。
どうしても母猿の行動を擬人化して見てしまい(「こらっ! うちの子に何するのよ!」)、苦笑を禁じえませんでした。
後続の成獣1頭も私を避けるように茂みへ迂回しました。
さて、子猿同士のマウント行動はどのように考えたらよいのでしょうか?
股間を擦りつけているだけでペルヴィック・スラスト(腰振り)を伴っていない…ですよね?
子猿同士の無邪気な遊びなのか、周りの成獣を模倣し優位行動の萌芽なのでしょうか?
注意すべきは、年長の子猿が必ずしも♂だったとは限りません。(私には外見から子猿の性別が見分けられません)
『ニホンザル行動論ノート』p24「馬のり論序説」によると、子猿のマウンティングには性別による違いがあるそうです。
1〜2歳の頃に、あかんぼうをつかまえて遊びの対象にする場合でも、♂の子供と♀の子供とでは、あかんぼうの扱い方がかなり異なる。♂の子供が、後ろからあかんぼうを捕まえては、押しつぶすような馬乗りをしようとするのに反し、♀の子どもは、自ら上体を立てて抱きすくめるようにあかんぼうを抱える姿勢をとることが多い。この記述に従えば、今回マウントした年長の子猿はやはり♂だったのかもしれません。
ナナホシシマバエ♀:翅紋の誇示行動と身繕い
2013年1月下旬・室温22.5℃
雪山で歩いているところを採集してきたナナホシシマバエ♀(Homoneura insularis)をしばらく容器に入れて飼っていました。
野外で本種は成虫越冬するのでしょう。
実は別に飼育しているハエトリグモ(ヤガタハエトリ幼体)の生き餌として同居させるも、なかなか捕食せずにされず生き延びているのです。ナナホシシマバエ♀は容器内を徘徊しながらときどき両方の前翅を同時に開いて見せる、という不思議な動きを見せるようになりました。
飛び立つ前の準備運動ではなさそうです。
求愛誇示など何か意味のある行動なのでしょうか?
翅に目立つ七星の斑紋を見せつけている(アピール)ようです。
やがて立ち止まると顔を前脚で拭い、前脚を擦り合わせ化粧に余念がありません。
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飛べ!ツマグロヒョウモン♂【ハイスピード動画】
2012年10月下旬
クズの葉で休んでいたヒョウモンチョウの仲間が飛び立つ瞬間を220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
全編、更に1/2倍速のスローモーションに加工しています。
日射しが暑いのか、止まっている時も翅を半開きにしか広げて見せてくれませんでした。
多分ツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)ではないかと思うのですがどうでしょう?
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飛翔
2013/02/21
ナミツチスガリ♀cの営巣:獲物搬入、帰巣時に迷子、出巣、巣坑閉鎖など
ナミツチスガリ営巣の定点観察#5
2012年8月中旬
巣穴cに出入りするナミツチスガリ♀(Cerceris hortivaga)の活動について映像をまとめました。
この個体の活動が最も活発で、しかも撮影し易い巣穴です。
なるべくここを集中的に監視してみました。
獲物の搬入
外出した蜂が空荷で帰ることもありますが、狩りに成功して麻酔した獲物を搬入するときがありました。
腹に獲物を抱えて空中運搬します。
本種の狩る獲物はコハナバチ類とされていますが、映像では小さくてよく分かりませんね。
先に蜂が頭から巣内に入り、中で方向転換してから巣口に置いた獲物を大顎で引きずり込み貯食しています。
一瞬の隙を見て獲物をピンセットで取り上げ、巣口から少し離れた所に置いてやれば、もしかすると再び毒針を刺して麻酔するかもしれません。
帰巣時の目印について
この個体♀cは巣口横に生えた一本の草(イネ科)を目印として覚えているような印象を受けました。
巣穴にペットボトル容器を被せておくと帰巣した蜂は迷子になり、近くで似た地形の草の横を重点的に飛び回って巣穴を探していました。
邪魔な蓋を外してやると、ようやく自分の巣に辿りつけました。
もしも巣口に蓋をするのではなくて横の草を抜いてしまったら、帰巣する蜂は自分の巣穴を正しく見つけられるでしょうか?
目印の草を横にずらして移植する操作実験は難しそうです。
巣口の閉鎖行動について
この個体♀cは隣の♀b、♀cとは異なり、帰巣の度に行うはずの巣穴一時閉鎖を省略している(真面目にやらない)点が興味深く思いました。
行動的な個体差なのでしょうか?
巣口が常に小石で半分塞がれていて天然の落とし戸(trap door)のようになっていることが影響しているのかもしれません。
この落とし戸は偶然の産物なのか、蜂が意図的に設置したのか気になります。
蜂は毎回この中途半端な落とし戸の隙間をすり抜けるのに苦労しています。
もし本当に蜂にとって邪魔なだけの障害物だとしたら、外出前にこの小石を除去するはずです。
むしろ出巣の際に落とし戸で巣口を戸締りして行くようにも見えました(偶然かもしれませんが小石を斜めにずらして巣口を軽く塞ぐ)。
取り除きたくても非力で運べないのかな?
もし私が介入して落とし戸(巣口を塞ぐ小石)をピンセットで除去してやったら、♀cは他の個体と同様に中から土砂を掻き出して巣口を一時閉鎖するようになるでしょうか?
下手な介入(撹乱)のせいで蜂が帰巣出来なくなると困るので、この実験はやりませんでした。
ところが最後だけ巣坑の中から土砂を掻き出して一時閉鎖しました。
この個体では初めて見た行動です。(やれば出来る娘なのだ!)
ナミツチスガリの一時閉鎖行動は常に後ろ向きで行うので、お尻の縞模様が見えます。
この日の活動は終了なのか、巣口は中から完全に塞がれました。(店じまい)
落とした獲物の亡骸? |
また、このナミツチスガリ集団営巣地で蜂のような黒い虫の死骸が転がっているのを見つけました。
私にはこれがコハナバチ類の胸部なのか見分けられないのですが、もしかするとナミツチスガリが狩ってきた獲物を運搬中に落としてしまい、麻痺状態のままアリなどに解体された死骸かもしれないと思いました。
にわか雨が降り出したので観察を打ち切って帰りました。
6日後(8月下旬)に営巣地を再訪したときには、蜂の活動は無くなっていました。
車の往来のためか、巣口周囲の砂利の配置も乱れていました。
育房を発掘してみるつもりが、巣の位置が分からなくなってしまい残念。
シリーズ完。
これから外出 |
獲物を搬入 |
斜坑の巣口を落とし戸のような小石が塞いでいる |
1円玉を巣口に並べて置く |
一時閉鎖後の巣口 |
ミソサザイの地鳴き♪を声紋解析してみる2【冬の野鳥】
2013年1月下旬
雪深い林道の横で小さなミソサザイ(Troglodytes troglodytes)が木の枝に止まっています。
立てた尾羽を忙しなく上下に振り立てながらキョロキョロしています。
途中で飛んで隣の枝に移動しました。
頻りにチュンチュン♪と鳴いています。
いつもはすぐに逃げてしまうのですが、これまでで一番長く動画に撮らせてもらいました。
ミソサザイの地鳴きを声紋解析してみる
いつものように、オリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから適当に切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
静寂に包まれた雪山の朝はノイズが全く無く、前回よりも良好な録音が得られたと思ったのですが、声紋ははっきりしませんでした。
もっと近づいて撮るか、集音器など専用の録音機材を使わないといけないのかもしれません。
素人の耳ではスズメがチュンチュン♪鳴く声に似ていると思ったのですけど、以前の記事で調べたスズメの声紋と比べてみるとどうでしょうか?
雪山をラッセルして登るニホンカモシカ#3
2013年1月下旬
雪山の斜面を必死にラッセルして登るニホンカモシカ(Capricornis crispus)をこの日もまた見つけました。
ときどきこちらを振り返りますが、鼻息による威嚇音は聞こえません。
新雪の斜面を斜めにトラバースしています。
後ろ姿は背中の鬣(たてがみ)が黒く見えます。
立ち止まってこちらを見下ろしている際に口から垂れた涎がキラリと光ったのが印象的でした。@1:45
最後は杉木立に隠れて見えなくなりました。
スノーシューを履いていても、とても追いかける気になれません。
【おまけ】
最近見て深く感銘を受けたYouTubeの人気動画を紹介します。
ノルウェーのオスロ郊外でラジコンのヘリコプター(飛行安定性に優れたQuadrocopter)にアクションカメラ(GoPro)を搭載して飛ばし、野生のムースを雪山で至近距離から空撮したものです。
21世紀の技術の進歩によりアマチュアでもここまで撮れるのか!と感動しました。
機材が日本でもう少し普及して安くなったら私もやってみたいものです。
厳しい雪山でもバッテリーが続く限り、ニホンカモシカなどの野生動物を追跡撮影できるでしょう。
わくわくしますね!
2013/02/20
帰巣時に迷子になるナミツチスガリ♀b
ナミツチスガリ営巣の定点観察#4
2012年8月中旬
巣穴bに出入りするナミツチスガリ♀(Cerceris hortivaga)の活動について映像をまとめました。
この巣穴bは横にある大小いくつかの小石に挟まれ陰になっていて、中の様子を撮ることが出来ません。
手鏡で太陽光を反射させ、暗い巣穴の中を覗いていたら蜂が眩しさに反応し、外出しました(映像なし)。
隣で営巣する♀aのように♀bも帰巣の度に巣口を一時閉鎖するかどうかもよく見えませんでした。
素早い帰巣シーンを見逃さないために、巣口に透明なペットボトル容器を半分に切った蓋を被せておきます。
外出から戻ってきた蜂がうろうろ飛び回ったりボトルにぶつかってきたら、撮影の準備をしつつ蓋を外してやります。
工夫してもなかなか思うように撮れず、獲物を搬入したかどうか定かではありません。
いっそのこと、カメラを固定して巣口を狙い続けて監視する方が良いかもしれません。
なまじ巣穴が3つあるため、独りで監視していると目移りしてしまいます。
もう一つの問題は、蜂に個体識別のマーキングを施していないため、3つ並んでいる巣穴のどれに帰ろうとしている主なのか区別できないことです。
在巣の間も巣口に蓋を被せておくと、しばらくすれば出巣した蜂がボトル内を飛び回るので外してやります。
このような撮影を繰り返していると、どうやら♀bが迷子になりました。
初めに出かける前に定位飛行で巣口周辺の景色を記憶したはずですが、私がボトルを置いたせいで蜂にとって営巣地が少し変わって見える(巣穴を見失った?)のでしょう。
あるいは透明容器にぶつかって入れないので混乱するのでしょう。
外出から戻ってきた蜂が営巣地をうろうろと飛び回り、少し離れた似た形状の小石の下を物色しています。
蓋を外してやるとすぐに正しい自分の巣穴に帰りました。
おそらく巣口の横にある小石や疎らに生えた草を目印として場所を記憶していたのでしょう。
ティンバーゲンがジガバチで行った有名な実験を真似してみたくなりました。
もし蓋を被せて邪魔するのを止めて巣口横の小石を横にずらしてみると、帰巣する蜂は小石の横にあるはずの巣穴を探して迷子になるでしょうか?
つづく→「ナミツチスガリ♀cの営巣:獲物搬入、帰巣時に迷子、出巣、巣坑閉鎖など」
プライヤハマキ(蛾)の雪面歩行
2013年1月下旬・気温-1℃@雪面
里山の雪深い林道で小さな蛾が新雪の上を歩いていました。
無風ですが低温のせいで、ときどき羽ばたいてもろくに飛び上がれません。
現場で採寸しようと定規の上に仰向けに乗せたら、翅が水滴に付着して起き上がれなくなりました。
前翅長〜7.5mm。
越冬型のプライヤハマキ(Acleris affinatana)でしょうか?
川で水浴するカルガモ【冬の野鳥:ハイスピード動画】
2013年1月中旬
街中を流れる川でカルガモ(Anas poecilorhyncha zonorhyncha)が水浴びする様子を220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
縦に並んで水面を進んできた2羽のうち、先行する個体がバシャバシャと激しく水しぶきを上げても後ろの個体は無関心。
緩やかな流れに逆行して水面を少し泳ぎましだ。
しばらくしたら、同じ個体が水浴を再開。
それにつられてもう一羽も水浴び開始。
いかにもスーパースローにふさわしい題材が撮れて満足です♪
前後の羽繕い行動は編集でカットしてあります。
真冬の川の水も冷たく感じないのですかね〜?
この川には人々が除雪した雪を大量に捨てるので水温は0度に近いはずです。
普通のヒトの感覚では寒中水泳など罰ゲームでしかありませんけど、きれい好きの水鳥は行水を欠かしません。
【追記1】
『スズメの少子化、カラスのいじめ:身近な鳥の不思議な世界』p189によれば、カモの水浴びの手順は
背中や翼の羽にも水をかけるためにバシャバシャやる。羽ばたいて一旦水を切るが、その際に体が水面に立って尾羽が水につかるので、お尻を横に振って尾羽の水を切る。
ところが、今回撮影したカルガモは尾羽の水切りを行いませんでした。
カルガモは例外なのでしょうか?
編集でカットした羽繕い行動に含まれていたのかどうか、もう一度確認しないといけませんね。
【追記2】
中川雄三『水中さつえい大作戦 (たくさんのふしぎ傑作集)』p30-31によると、
水浴びのときの羽ばたきには、羽の間に空気を取り入れる役目もあります。カモが水の上に浮いていられるのは、水をはじく油と、羽の間にとりこまれた空気のおかげなのです。油や空気は、寒さをしのぐのにも役立っています。
2013/02/19
ナミツチスガリ♀aの帰巣、一時閉鎖、出巣、定位飛行
ナミツチスガリ営巣の定点観察#3
2012年8月中旬
前回の観察から2日後にナミツチスガリ(Cerceris hortivaga)の集団営巣地を再訪しました。
林道を通る車によって巣穴や砂利が踏み潰されるのではないかと心配でしたが、お盆休みの頃だったので交通量はゼロでした。
ナミツチスガリ集団営巣地の位置関係。 蜂の出入りを見逃さないよう巣穴a,b,cに蓋を被せておく。 |
この日は3つの巣穴が見つかりました(左から順に巣a, b, c)。
3つの巣穴の位置関係はかなりつぶれた三角形で、ほぼ一直線上にあります。
巣穴a-b間の距離は32cm、b-c間は24cm。
ペットボトルを半分に切った透明容器を巣口に被せて蜂の帰巣を待ちます。
在巣の巣には被せた蓋に目印の一円玉を乗せて置くようにしました。
巣の横でしゃがんでいると、蜂はどうも警戒して帰巣してくれないようです。
少し離れて立っていれば大丈夫でした。
この記事では巣穴aに出入りする蜂の活動について映像をまとめました。
同一個体の2日前の活動はこちら→「在巣のナミツチスガリ♀が外出するまで」。閉鎖されていた巣穴がいつの間にか中から開きました。
巣口周辺に捨てた盛り土が湿っているのは、雨が降ったせいでしょう。
帰巣シーンは素早すぎて、獲物の有無は不明です。
ハイスピード動画で側面から帰巣シーンを撮らないといけませんね。
頭から巣に入った蜂はその体勢のまま(体の向きを変えず)、すぐに中から巣坑を一時閉鎖しました。
巣口は蜂がぎりぎり通れる幅しかありませんが、巣坑の奥で方向転換できるようです。
しばらくすると巣口に蜂の黄色い顔が覗いて見えます。
おずおずと外に出て来て飛び立つと、周囲の状況を記憶するため巣口に頭を向けたまま扇状に定位飛行しました。
帰巣するたびに中から土砂を脚で掻き出して巣口を戸締りしていす。
一方、外出の際は戸締りしないのが不思議で、寄生者に対して無防備のような気がします。
『狩蜂生態図鑑』p137によると、本種は
まず獲物をまとめて狩っておいて、巣口を閉ざし、地下でゆっくりと複数の房室を作り、でき上がると巣を開いてまた狩りをする。
最後の外出の際は、斜坑を大顎で整地しながら出てきました。
つづく→「帰巣時に迷子になるナミツチスガリ♀b」
出巣 |
開口状態の巣穴 |
巣穴の一時閉鎖 |
一円玉を並べて巣穴(一時閉鎖)を採寸 |
ナナホシシマバエ♀の雪面歩行
2013年1月下旬・気温-1℃@雪面
新雪の林道上をハエが歩いていました。
翅の斑点模様が独特です。
氷点下の気温なのに元気に歩きますが、さすがに飛べません。
ナナホシシマバエ?
雪面を歩行 |
現場で定規の上を歩かせて採寸しました。
現場で採寸 |
同定してもらうため、採集して持ち帰りました。
背面@麻酔下・方眼紙 |
側面@麻酔下・方眼紙 腹部に黒い縞模様 |
飼育下で産卵したので♀と判明(死骸の腹端に黄色い卵塊が付着していた)。
飼育中のヤガタハエトリ幼体(ハエトリグモ科)の生き餌にしたので、死骸は体液を吸われて干からびています。
死後:顔側面 |
死後の腹端に卵塊が付いていたので♀と判明。 |
右翅脈 |
近縁種ヒラヤマシマバエ(Homoneura hirayamae)とは翅の斑紋で区別できるようです。
和名(七星縞蝿)の示す通り、翅に7つの斑紋がありますね。
つづく→「ナナホシシマバエ♀:翅紋の誇示行動と身繕い」
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モルタル斜面の擁壁で活動する野生ニホンザルの群れ
2012年6月上旬
峠道の両脇のモルタル吹き付けで保護された法面で野生ニホンザル(Macaca fuscata)の群れが散開して遊んでいます。
鉄骨(落石防止柵)を法面に吊り下げて固定する太いワイヤーを激しく揺すったり斜面を走り回って威嚇誇示する個体が居ます。@1.43
切り立ったモルタル法面を遊動しながら疎らに生えた草を採食する(道草を食う)姿も観察出来ました。@2.40、7.06-7.31
@6.46に採食したのはクズの葉でしょうか?(タニウツギの葉?)
鉄骨に座ってのんびり寛いだり互いに毛繕いしている猿も居ます。
あちこちに猿が居て動くので目移りしてしまいます。
繰り返し鳴いているのはホオジロですかね?
♂子猿の陰茎 |
2013/02/18
帰巣後に巣穴を閉じるナミツチスガリ♀
ナミツチスガリ営巣の定点観察#2
2012年8月中旬
砂利道の林道で見つけたナミツチスガリ(Cerceris hortivaga)の集団営巣地で巣穴zを監視していると、蜂が外出から帰って来ました。
(帰巣シーンは撮り損ね。獲物搬入の有無は不明。)
帰宅したハチは巣の中から後ろ向きに脚で土砂を掻き出し、巣口を埋め戻して戸締りしました。
雨が降り出しハチの出入りも無くなったので、この日は観察を打ち切って帰りました。
定点観察に通ってみます→つづく:「ナミツチスガリ♀aの帰巣、一時閉鎖、出巣、定位飛行」
ツチスガリが巣の中で何をしているのか知りたいのですけど、「アリの巣観察キット」みたいな容器で飼育すれば営巣中の巣坑の断面を横から観察できるだろうか?
閉鎖後の巣穴と一円玉 |
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ハチ・アリ(膜翅目),
造巣
倒木上で鳴くキジ♂(野鳥)♪
2012年4月下旬
アカマツの倒木にキジ♂(Phasianus versicolor)が登り、見晴らしの良い場所からしきりに縄張り宣言の鳴き声(母衣打ち)を上げています。
合間には羽繕い。
倒木と言っても斜めに立ち、高さも結構あります。
木から下りるときも、羽ばたいて飛び降りることはしないで歩いて慎重に下りました。
キジが木に登り降りする様子が面白いと思って記録しました。
同一個体の♂が母衣打ちする様子をハイスピード動画でも撮影しています。
関連記事→「キジ♂の母衣打ち【ハイスピード動画】」
全景 |
この倒木の隣には健康なアカマツの立木が2本あります。
垂直な幹や高い横枝にはキジは飛び上がれないようです。
『日本動物大百科4鳥類Ⅱ』p15によれば、キジ♂の「ケーン・ケーン」という2声を連続した鳴き声は
♂によって鳴き声は少しずつ違い、私たちでもなれれば鳴き声によって♂を区別することができる。
飛べ!ベッコウバエ【ハイスピード動画】
2012年11月中旬
熊笹の葉に止まっていたベッコウバエ(Neuroctena formosa)が飛び立つ瞬間を220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
1回しか撮れなかったので、更に1/3倍速のリプレイを追加して水増し。
ちなみに学名はDryomyza formosaからNeuroctena formosaに変わったらしい。
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アブ・ハエ・カ・ガガンボ(双翅目),
スローモーション,
飛翔
2013/02/17
在巣のナミツチスガリ♀が外出するまで
ナミツチスガリ営巣の定点観察#1
2012年8月中旬
砂利道の林道でナミツチスガリ(Cerceris hortivaga)の集団営巣地を見つけました(標高530m地点)。
丁度つづら折れのカーブの部分で、地面にアリの巣穴のような丸い穴が4つ開いています。
中から捨てた土が周りに盛り土のようになっていて、小さな噴火口みたいです。
出入りする蜂が巣口を閉じたり開いたりするので、各巣穴の目印として横の小石に赤い油性ペンでマーキングしておきました。
前回の観察は2010年8月下旬で、2年ぶりの嬉しい発見です♪
巣坑aの中からナミツチスガリ♀の可愛らしい黄色い顔が覗いています。
大きな顔で巣穴を塞ぎ、ガードしつつ外の様子を窺っています。
接写すると触角の先に砂が付いています。
しばらくすると、ようやく頭部を巣口から出しました。
にわか雨が降りだしたので、外出できるかどうか天気の状況を見ているのでしょうか。
また斜坑の奥に引っ込んでしまいました。
蜂を警戒させないように少し離れた位置から望遠マクロで見守ることにしました。
するとようやく巣口から飛び立ちました。
全身像を現している時間はごく僅かで、そのまま真っ直ぐ飛んで行きました。
今さら巣の位置を覚える必要は無いようで、定位飛行は行いませんでした。
つづく→「帰巣後に巣穴を閉じるナミツチスガリ♀」
【追記】
フシダカバチ科は裸地に集団で巣を作ることも多く、観察に適している。(『狩蜂生態図鑑』p136より)
巣口の採寸 |
一瞬の帰巣を見逃さないように、巣口に透明容器を被せておく。 |
熟柿を採食するエナガとシジュウカラの混群(冬の野鳥)
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