2023年12月中旬・午後15:35頃・くもり・日の入り時刻は午後16:24
夕方に遊動する野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れを慎重に追うと、山麓のスギ植林地までやって来ました。
おそらくここに塒 入りするようです。
猿もだいぶ私に慣れてくれて、リラックスした行動を示すようになりました。
(ニホンザルに「餌付け」は全くしておらず、根気強く観察者に慣れてもらう「人付け」の手法です。)
薄暗いスギ林縁に座ってうつむき、自分で蚤取り(毛繕い)している個体aを撮り始めました。
その左隣に別個体bが並んで座っているのですが、手前のスギ立木の陰に隠れて姿がほとんど見えません。
ただでさえスギ林は薄暗いのに、山麓の夕方なのでかなり暗く、動画の画質が粗くなってしまいました。
カメラの設定でゲインを上げてから撮り直します。
やがて、2頭とも立ち上がると、bがaの背後に回り込み、マウンティングして腰を振りました(pelvic thrust)。
マウンティングされた個体aの後ろ姿の尻を見る限り、♀であることは間違いないものの、尻が赤く腫脹してないことから、発情期ではない若い♀と分かります。
マウンティングされながら♀aが振り返って相手の顔を仰ぎ見たり、片手で相手を引き寄せる動きをやりませんでした。
したがって、これは交尾ではなくて、群れ内で順位を決める儀式的な優劣行動なのでしょうか?
問題なのは、マウンティングした個体bの性別です。
これも発情していない若い個体のようですが、素人目には♀に見えます。
もし間違っていたら、ご指摘願います。
若い♂だと睾丸が小さいのですかね?
とにかく薄暗くて、観察しにくい条件でした。
短いマウンティングを済ませると、2頭は前後してスギ林の奥へ遊動して行きました。
※ 動画の後半は編集時に明るく加工しています。
実は同じ日の昼前にニホンザル♀同士(年齢差あり)の同性愛行動を観察したばかりだったので、今回も若い♀の同性愛行動ではないか?と気になりました。
関連記事(同日に同山系で撮影)▶ 野生ニホンザル♀の同性愛行動(雌同士の抱擁、マウンティング、正常位の擬似交尾など)
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