2023年12月下旬〜2024年1月上旬〜2月上旬
シーン0:12/25・午後12:18・晴れ(@0:00〜)
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。
根雪が積もった里山で、ニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr1を自動撮影カメラで監視しています。
画面の手前から奥に向かって、山の斜面を見上げています。
手前はスギの植林地、奥の斜面には落葉性広葉樹が数本見えています。
林床の雪面にはスギの落葉落枝が大量に散乱しています。
画面の右には渓谷(山肌を深くえぐって流れる沢)があります。
カモシカの登場シーンをまとめました。
シーン1:12/27・午前9:19(@0:04〜)
朝からカモシカが奥から斜面を下って来たようです。
右から伸びる落葉灌木の細い枝先の匂いを嗅いだものの、眼下腺マーキングはしませんでした。
林床の少し凍った雪をザクザクとゆっくり踏みしめながら、溜め糞場sr1には立ち止まらずに、手前へ通り過ぎました。
シーン2:12/27・午後17:30(@0:20〜)日の入り時刻は午後16:29。
同じ日の晩にカモシカが戻ってきたようです。
朝とは逆に、手前から右上奥(谷の方)へ向かって歩いていきます。
積雪はあまり深くないものの、蹄がズボズボ潜って歩きにくそうです。
今回も溜め糞場sr1で用を足しませんでした。
シーン3:12/28・午後23:32(@0:38〜)
翌日の深夜に登場したカモシカは、スギの木の背後を通って左から右へ斜めに横切りました。
雪面はクラスト(凍結)しているようです。
シーン4:12/29・午後18:32(@1:00〜)日の入り時刻は午後16:31。
翌日も晩にカモシカが同じルートで雪の斜面を左から右へ横切りました。
一歩足を踏み出す度に、雪面にズボズボ潜って歩きにくそうです。
シーン5:1/2・午前4:25(@1:25〜)
年が明けた未明に、カモシカが珍しく右から左へ奥の雪斜面を横切りました。
最低気温となる時間帯のはずなのに、一歩足を踏み出す度に雪面にズボズボ潜っています。
シーン6:1/4・午後17:57(@1:34〜)日の入り時刻は午後16:35。
2日後の晩にも同ルートで右から左へ横切りました。
シーン7:1/8・午前10:35(@1:44〜)
低温で監視カメラの起動が遅れたのか、左下隅にカモシカがちらっと写っただけでした。
左下に立ち去ったようです。
今回も溜め糞場sr1には長居しませんでした。
もしかすると左から溜め糞場sr1にやって来たのに、カメラの起動音に警戒して逃げたのかもしれません。
シーン8:1/8・午前11:21(@1:52〜)
シーン8:1/8・午後12:25(@2:04〜)
シーン8:1/8・午後13:49(@2:13〜)
待望の雪が降っています。
ときどき樹上から落雪するシーンがたまたま撮れていました。
雪国以外にお住まいの視聴者には、こういうシーンも風情があるかなと思って入れてみました。
強風が吹くと、それまで枝に積もった雪が一気に落ちて地吹雪のようになります。
シーン9:1/5・午後18:18(@2:59〜)
晩に雪の斜面を右に行きかけたものの、左へ戻って行きました。
暗視映像の赤外線が遠くまで届かず暗くて、動物の光る目しか見えないのですが、おそらくカモシカだろうということで、追加しておきます。
シーン10:2/6・午後22:15(@3:13〜)
1ヶ月後、ようやく久しぶりにカモシカが写りました。
新雪(パウダースノー)が積もったスギ林床を左下手前へ歩き去りました。
カメラの起動が遅れても、雪面に残った蹄跡を読み解くと、画面の上から来て下へ向かったことが分かります。
トレイルカメラの動体検知センサーは、画面の上下方向の動きに対して感度が鈍いことが知られています。
今回もカモシカは溜め糞場sr1に立ち止まらず素通りしていました。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
ニホンカモシカは厳冬期の雪山でも群れを作らず、孤高の単独行動を貫きます。
ニホンシカのように群れを作ったら、縄張り内の餌が枯渇してしまうのでしょう。
昼も夜も縄張りをゆっくり巡回して餌を食べ歩いているのでしょう。
カモシカの個体識別ができていませんが、写っているのは複数個体なのでしょうか?(それとも1頭だけ?)
せっかくカモシカの溜め糞場sr1を監視しているのに、ここでは全く排便してくれなくなりました。
縄張りが少し変わったのか、あるいはトレイルカメラの存在に気づいて警戒し、どこか別の場所に溜め糞場を作り直したようです。
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