2018/02/03

川のコンクリート護岸で採食するハクセキレイ♀(野鳥)



2016年10月上旬

コンクリートで固められた川の護岸をハクセキレイ♂♀(Motacilla alba lugens)が小走りで移動しながら地上採食していました。
川の水音と風切り音に混じってハクセキレイの鳴き声が聞こえるものの、嘴の動きと一致しないので(リップシンクロ)、鳴いているのは別個体なのでしょう。

最後は橋の方へ飛び去りました。



ハチミツソウの花蜜を吸い身繕いするオオハキリバチ♂



2017年8月下旬

農業用水路沿いに咲いたハチミツソウ(別名ハネミギク)の群落でオオハキリバチ♂(Megachile sculpturalis)が訪花していました。
顔の口元に口髭のような白い毛が密生しているので雄蜂ですね。
吸蜜するとそのチョビ髭が黄色の花粉で汚れるので、次の花を訪れた際に受粉を媒介することになります。

後半に登場する2匹目の個体は左の翅がなぜか捻れていました。(これで上手く飛べるのかな?)
舌状花の花弁が白い株の花上で翅を休め、身繕いしています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/02/02

ナワシロイチゴの花蜜を吸うダイミョウキマダラハナバチ♀



2016年6月上旬

農道沿いに咲いたナワシロイチゴの群落で、おそらくダイミョウキマダラハナバチ♀(Nomada japonica)と思われるカラフルで派手な模様のハナバチが訪花していました。
未だ開花していない蕾からも吸蜜していました。
労働寄生蜂で、ヒゲナガハナバチの巣に寄生することが知られています。
ダイミョウキマダラハナバチの性決定様式は特殊で、日本ではこれまで♂が記録されておらず、♀が単為生殖すると考えられているそうです。

しかし『日本産ハナバチ図鑑』を眺めていると、他にも外見の似た種類(ミツバチ科キマダラハナバチ属)が幾つも掲載されているので、本当にダイミョウキマダラハナバチなのかどうか定かではありません。
せめて頭楯の模様をしっかり拝みたかったのですが、撮れていません。
採集のタイミングを逃し、飛んで逃げられてしまいました。
フィールドで未知の昆虫に出会った時に、動画による行動の記録をどれだけ長く粘るべきか、撮影をいつ切り上げて採集を決行すべきか、永遠の悩みです。
(虻蜂取らずになりがち)



ウドの花で採餌するニホンミツバチ♀



2017年8月下旬

道端に咲いたウド(独活)の灌木でニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。
この組み合わせは初見です。
吸蜜して回り、後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/02/01

クロマルハナバチの古巣に侵入を繰り返し獲物を探すクモバチ♀

クロマルハナバチの巣:定点観察#12

▼前回の記事
クロマルハナバチ:コロニー衰退の謎【HD動画&ハイスピード動画】

2016年7月下旬・12:18〜12:54

峠道の法面を補強するコンクリート壁面に直径7cmの排水パイプが等間隔に埋め込まれていて、その一つにクロマルハナバチが営巣していました。
9日ぶりに営巣地の様子を見に行くと、クロマルハナバチBombus ignitus)の巣穴はひっそりと静まり返っていました。
一度刈り取られた側溝内の雑草が再び伸びつつあります。

もしコロニーの残党が活動しているとしたら、クロマルハナバチのワーカー♀が巣に出入りする一瞬を見逃さないように、240-fpsのハイスピード動画で監視してみました。
しかし40分弱も長撮りしても結局、クロマルハナバチは一匹も現れませんでした。
残念ながら、コロニーが逃去もしくは全滅して空き巣になったことは間違いありません。
前回(9日前)もコロニー活動の衰退を感じていたので、私の悪い予感は的中してしまいました。
最近、排水パイプの奥から流れ出した土砂によって、入り口が塞がれそうになっていますし、おそらくは梅雨の大雨が降った時に排水口が浸水したり巣にカビが生えてしまったのだろう、というのが私の予想です。
古巣の様子を直接見てみたいのですが、内視鏡カメラ(ファイバースコープ)などの高価な機材を私は持っていません。
次回は発掘する(原始的な)道具を持ってくることにします。






さて、監視映像の中に意外な訪問客が写っていました。
全身真っ黒な蜂で、おそらくクモを狩るクモバチの一種だと思います。
コンクリート壁面を徘徊したり、巣穴に何度も出入りしたり、飛び去ってもしばらくするとまた戻ってきて、獲物を探索しているようです。
真っ暗な巣穴に潜り込むと中で何をしているのか全く分かりませんが、30秒以上出てきません。
中にクモは潜んでいなかったようで、いつも空荷で外に出てきました。

実はコロニーが健在だった6月下旬にも同様の侵入事件がありました。

▼関連記事
クロマルハナバチの巣に侵入して獲物を探索するクモバチ♀

未採集なのでこのクモバチの種類を同定できていないのですが、マルハナバチの巣に不法侵入する常習犯なのかもしれません。
それとも「穴があったら入りたい」という単純な行動原理による探索行動なのでしょうか。

スローモーション(1/8倍速)の素材からクモバチの活動しているシーンを編集するついでに早回し加工して、リアルタイム(等倍速)の映像に戻しました。
今回の動画がHD画質でないのは、ハイスピード動画モードで撮ったからです。

つづく→#13:クロマルハナバチの古巣に居たヒダリマキマイマイ


ハチミツソウの花で食事するコアオハナムグリ



2017年8月下旬

農業用水路沿いに咲いたハチミツソウ(別名ハネミギク)の群落でコアオハナムグリGametis jucunda)が訪花していました。
頭状花に潜り込んで花蜜や花粉を食べています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


▼関連記事ハチミツソウの花で食餌する赤銅型コアオハナムグリ



2018/01/31

草地を飛び回るユウマダラエダシャク(蛾)の一種



2016年5月中旬・午後16:58

里山の草むらをユウマダラエダシャクAbraxas miranda miranda)またはその仲間が低空で飛び回っていました。


スペアミントの花蜜を吸うスズバチ♂



2017年8月下旬

平地の民家の庭に咲いたスペアミントの群落でスズバチ♂(Oreumenes decoratus)が訪花していました。
花から花へ飛び回り、吸蜜しています。
頭楯がオレンジ色ではなく白っぽい淡黄色なので、おそらく♂だと思います。
長目の触角の先端は折れ曲がっています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/01/30

菊の花蜜を吸うキタテハ秋型



2016年11月中旬

農村部の民家の花壇に咲いたに秋型のキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。
私は園芸植物にはとんと疎いのですけど、花弁が濃い赤紫色の見慣れないキクの品種でした。
キタテハは翅を全開にして日光浴しながら吸蜜しています。
最後にようやく飛び立つと、近くの花に移動しました。



ハチミツソウの花蜜を吸うコモンツチバチ♀



2017年8月下旬

農業用水路沿いに咲き乱れるハチミツソウ(別名ハネミギク)の群落には、その名の通り様々な蜂が訪花していて、千客万来です。
コモンツチバチ♀(Scolia decorata ventralis)も吸蜜していました。
腹背の黄色紋が独特なツチバチです。

私のフィールドでは珍しい種類で、これが未だ三度目の出会いでした。

▼関連記事(4年前の撮影)
リョウブを訪花するコモンツチバチ♀
フェンネルに訪花吸蜜するコモンツチバチ♀


2018/01/29

キセキレイ♀の羽繕い(野鳥)



2016年11月下旬

夕方の山麓でフェンスの鉄パイプにキセキレイ♀(Motacilla cinerea)が止まっていました。
尾羽を上下しながら羽繕いに余念がありません。

柵の裏に水路が流れているため多数のユスリカ?が辺りを飛び回っているのですが(蚊柱ができかけている? あるいは雪虫だったりして?)、キセキレイ♀は飛びついて捕食しませんでした。(もう満腹なのかな?)


※ 薄暗い夕方で画質が粗いため、動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく(同一個体)→脱糞後に飛び立つキセキレイ♀【ハイスピード動画:野鳥】



ナガボノシロワレモコウの花穂で吸汁するブチヒゲカメムシ



2017年8月下旬

農業用水路沿いの土手に咲いたナガボノシロワレモコウの群落でブチヒゲカメムシDolycoris baccarum)が何匹も訪花していました。
細長い花穂は先端から咲き始めます。
映像前半の個体は、花が咲き終わって実がつき始めた部分で口吻を突き刺し、吸汁していました。
後半では、花穂のあちこちに口吻を突き刺しています。
つぼみからも吸汁していました。
カメムシはやはり、吸蜜ではなくて吸汁なのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ブチヒゲカメムシ@ナガボノシロワレモコウ訪花吸汁
ブチヒゲカメムシ@ナガボノシロワレモコウ訪花+実吸汁
ブチヒゲカメムシ@ナガボノシロワレモコウ訪花+蕾吸汁

2018/01/28

クロマルハナバチ:コロニー衰退の謎【HD動画&ハイスピード動画】



クロマルハナバチの巣:定点観察#11


2016年7月中旬

▼前回の記事
クロマルハナバチの巣に侵入して獲物を探索するクモバチ♀

15日ぶりにクロマルハナバチBombus ignitus)の営巣地へ登ってみると、峠道の側溝に蔓延る雑草がきれいさっぱり刈り取られていて、巣口となっている排水口が丸見えの状態に戻っていました。



巣に出入りするワーカー♀をまず通常のHD動画で記録し、後半は240-fpsのハイスピード動画に切り替えました。(@0:10〜)
帰巣した個体をよく見ても、後脚の花粉籠はすべて空荷でした。

この時期は山地でも蜜源植物の花が不足する夏枯れの季節なのでしょうか?(そうは思えないのですけど…。)

気になったのは、巣に出入りするワーカー♀の数が以前より減っていて、しかも小型のサイズばかりだった点です。
コロニーの食糧事情(幼虫の栄養状態)が悪化したことを伺わせます。
定量的なデータをとった訳ではないのですが、どうもコロニーが以前よりも少し衰退したような印象を受け、心配になりました。
私なりに原因をいくつか考えてみました。

(1)草刈機の激しい騒音・振動などで危険を感じてコロニーの主力が巣から逃去したのかな?
草刈りした結果、巣口の周囲の景色が激変し、迷子になり外役から巣に帰れなくなったワーカー♀が続出したのかもしれません。
帰巣の際に迷子になるワーカー♀を実際に目撃しました。
本来の巣口から1m離れた左隣りの排水口に入ろうとしていました。

草刈りに関連して私が考える悪夢のような最悪のシナリオは、草刈りの作業員によってマルハナバチの巣が発見され、すぐに駆除されてしまった(殺虫剤を散布された)というものです。
もちろん、そんな証拠は無くて、ただの悪い想像(被害妄想)です。


巣口は右側の排水口

(2)法面を補強するコンクリート壁面の排水パイプの奥に営巣していますから、梅雨の時期は巣穴が浸水した可能性があります。
巣内にカビが生えたり営巣環境が急激に悪化したのではないかと心配になるのですが、大丈夫なのでしょうか?
実際、巣口が中からの土砂で埋もれそうになっている点が気がかりです。
こういう非常事態に際してマルハナバチはミツバチのように巣を引っ越して作り直すことがあるのか、興味があります。




(3)もしかすると、クロマルハナバチではなくてコマルハナバチのコロニーなのか?と同定に自信のない私は不安になります。
以前、出巣する個体を採集した標本写真はこちらの記事を参照。
これがもしコマルハナバチの巣ならば、コロニーが繁殖を済ませ営巣を終了する時期がクロマルハナバチよりも早いので、この時期にコロニーの勢いが衰えても不思議ではありません。
しかし、コマルハナバチの雄蜂♂の姿をこの辺りで見かけたことがありません。

加えて、以前に活動していた大型のワーカー♀は、いかにもクロマルハナバチっぽい外見でした。
同定の疑念を払拭するためにもう一匹ワーカー♀を採集したいところですが、コロニーの個体数が回復するのを待つことにして次回に持ち越しました。
(結果的に、これは痛恨の判断ミスでした。)

(4)今思えば、単に観察する時間帯が遅かったせいもありそうです。(午後15:40〜16:20)
この営巣地は里山の北東の急斜面にあるため、午後になると日没よりもずっと早い時刻に太陽が稜線の陰に沈み(
日光がささなくなり気温も下がる)、蜂の外役活動が鈍るみたいなのです。





観察を打ち切って帰る間際に見たワーカー♀は、出巣するとコンクリート壁面の上の斜面に飛んで行きました。

つづく→#12:クロマルハナバチの古巣に侵入を繰り返し獲物を探すクモバチ♀

コロニーの栄枯盛衰をなんとか最後まで見届けたいのですが、どうなるでしょうか?


キンケハラナガツチバチ♀が吸蜜中に交尾拒否



2017年8月下旬

平地の農業用水路沿いに咲き乱れるハチミツソウ(別名ハネミギク)の群落でキンケハラナガツチバチ♀(Megacampsomeris prismatica)が訪花していました。

触角の短い♀が吸蜜しているところへ、触角の長い♂が飛来しました。
特に求愛行動は無くて、いきなり♀に飛びつきました。
キンケハラナガツチバチ♂は3回アタックしたものの、♀にマウントできずに♂は諦めて飛び去りました。
♀の交尾拒否行動は具体的に何をしたのか、よく分かりませんでした。
♀が♂を脚で蹴ったり、後脚を背面に高く挙げて万歳のような姿勢になるのが♂のマウントを妨げる交尾拒否なのかな?
♂が居なくなっても♀は吸蜜を続けます。
後脚も高々と上げなくなりました。


▼関連記事
スペアミントの花蜜を吸うキンケハラナガツチバチ♀(交尾拒否行動の意外な解発刺激)

恥ずかしながら正直に告白すると、私はキンケハラナガツチバチとオオハラナガツチバチの区別がいつも自信ありません。
今回は蜂を採集できていないので、動画をスロー再生で何度も見直すしかありません。
もしかすると、オオハラナガツチバチ♀にキンケハラナガツチバチ♂が誤認交尾を試みたシーンかもしれません。
♀の背板の黄色(白色)帯が3本か4本かが問題になるのですが、薄っすらと4本目が見えている点が不慣れな素人を悩ませるのです。
今回♀にアタックした♂の頭楯は黄色っぽく見え、背板の黄色帯は4本でした。

【参考サイト@平群庵昆虫写真館:オオハラナガツチバチキンケハラナガツチバチ(2)



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