2015/05/09

福寿草を訪花するハナアブの羽ばたき【ハイスピード動画】



2013年4月下旬

川(上流部)の土手に咲いた福寿草(フクジュソウ)の群落でハナアブの一種が訪花していました。
口吻を伸ばして花蜜や花粉を舐めています。
花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
複数個体を撮影。



2015/05/08

猫をからかうハシボソガラス(野鳥)



2015年4月下旬

田起こし前の農地でハシボソガラスCorvus corone)が地上採食していました。
そのカラスにネコFelis silvestris catus)が忍び寄ろうとしています。
首輪は見えず飼い猫か野良猫か不明ですが、
茶トラの毛並で肉付きは良さそうです。

ハシボソガラスaと対峙した猫が地面に伏せながら尻尾を振っています。
尻尾の動きで獲物に居場所がばれそうなのに、なぜわざわざ動かすのだろうと不思議でなりませんでした。
内心の興奮や葛藤を表しているのかな?
猫を飼っている人はよく知っていることなのかもしれません。
様々な行動をする猫の精密画が満載の絵本『みぢかなともだちネコ』p27によると、私の予想が当たりました。

動きをとめて、えもののようすを見るとき、しっぽの先がピクピク動く。(このままでは、えものににげられるのではないか、すぐとびだしてつかまえたい、いやもう少し待て…という心の動きのあらわれ)えものを見すえ、耳もひげもえものにむけられている。

カラスaが歩き去ると、別個体のハシボソガラスbが飛来し猫の頭上を通過しました。
猫の背後からカラスbが歩いて接近します。
そのままフワリと飛び上がると低空で猫の頭上を飛び越えました。(挑発行動?)
カラスbは猫の目の前でこれみよがしに地上採食を始め、とことこと歩き去りました。
ようやく猫が立ち上がると、尻尾を高々と上げて堂々と歩き始めました。(@2:06
嬉しいとき、何かして欲しいとき、甘えたいときに尻尾をピンと立てて近寄ってくるらしい。(『みぢかなともだちネコ』p15, 18より)
もはやカラスから丸見えです。
カラスを狩るのは諦めた猫には別の行き先があるようです。

カラスは警戒声やモビングコール♪を発しているかもしれませんが、用水路の水音と風切り音に邪魔され、おまけに遠くてよく聞こえません。

なぜか猫がまた地面に伏せたと思ったら、別個体のカラスが飛来しました。(擬攻撃?@2:31)
カラスaが戻って来たのかもしれません。
奥の田んぼに居るカラスbは無関心に地上採食を続けています。
猫は地面に伏せたまま慎重にカラスaに向き直りました。
カラスaがフワリと飛び上がると挑発的に猫に接近しました。(@2:55
再びカラスaがフワリと飛び上がると猫を跳び越し背後へ回りました。(@3:26)
猫がじりじりと接近するものの、跳びかかる前にカラスaは小馬鹿にしたように飛んで逃げてしまいました。(@3:57)
カラスは2羽とも飛び去り、呆然とする猫だけが田んぼに残されました。

カラスが群れで猫にモビング(擬攻撃)するかと期待したのですが、猫をからかうように挑発して遊んでいただけのようです。
開けた田んぼには猫が身を隠す所がありません。

カラスから丸見えで狩り成功の見込みは初めから無かったのでしょう。
ネコにとっても退屈しのぎの遊びだったのかもしれません。



【おまけの動画】↓



最近YouTubeで話題になった性格の悪いロシアの?カラスの動画です。
木の上のカラスを狙う猫と、余裕たっぷりに猫を翻弄するカラスの攻防がコミカルです。


2015/05/07

水を飲み飛び立つハネカクシ【ハイスピード動画】



2014年6月中旬

里山の木陰で雨宿りしていると、ホオノキの葉を徘徊するハネカクシの一種を見つけました。
飛び立つ瞬間を撮りたくて240-fpsのハイスピード動画で撮影開始。
すると雨水で濡れた葉の水滴を舐めたようです。(水滴にぶつかっただけかも?)
うろうろと歩き回り身繕いすると、最後にようやく後翅を広げて飛び立ちました。(@2:13〜)
後半は更に1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

行動を記録した後は同定のため採集せねば!と追いかけたものの、見失ってしまいました。
動画を優先したので写真はありません。
当てずっぽうですが、もしかするとハイイロハネカクシかもしれません。

▼関連記事
桑の実を食すハイイロハネカクシ


2015/05/06

初めてのヒメネズミ頭骨標本作り



2014年12月下旬

雪に埋もれた庭の生ごみ堆肥化容器(コンポスター)内で1匹のネズミ(種名不詳)が死んでいました。(写真なし)

生ゴミの天辺で横臥していた死骸を採集すると、左首の側面に鳥に深く突かれたような謎の傷跡がありました。
実は半年前の夏に、同じコンポスター内に地中からトンネルを掘って出入りするネズミを見かけています。

▼関連記事
コンポスト内に出没するネズミの仲間【名前を教えて】
餌の少ない厳冬期に居心地の良い(暖かい)堆肥の中でネズミ同士で死闘を繰り広げたり共食いしたのでしょうか?
(たとえば以前、室内のゴミ箱の中に落ちて脱出不能になったハツカネズミが共食いしていました。)

それとも、近くで拾った死骸を誰かがここに捨ててくれたのかな?
野鳥(モズなど猛禽類?)がネズミの急所に致命傷を与えたのなら、なぜ持ち去って捕食しなかったのか謎です。

実は6日前、早朝の雪かきの際に生きたネズミがコンポスター脇の新雪を走り去る姿を目撃しています。
雪国でも冬眠せずに活動するネズミがいるとは、ネズミに疎い私にとって新鮮な驚きでした。

せっかく野生動物の死骸が手に入ったので、頭骨標本作りに挑戦しました。
まずは写真に記録、採寸。
体重を測るのを忘れました。
前足はX本指、後ろ足は5本指。
このとき風邪気味だった私は、生ごみにまみれた不潔な死骸をじっくり調べる気力がありませんでした。


15cm定規を並べる。
尾長≧頭胴長ならばクマネズミ
大きな耳(前に倒して目が隠れればクマネズミ)
左首の傷
前足の裏を撮るのを忘れた。
後ろ足
右後足の裏


ネズミ類に疎い私は、この死骸が家ネズミなのか野ネズミなのかも分かりません。
最近『リス・ネズミハンドブック』という手頃な図鑑が出版されたみたいなので、いつか調べてみます。




とりあえず手元にある『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』と見比べてみると、クマネズミまたはドブネズミではないか(なんとなくクマネズミ?)と思うのですが、どうでしょう?


【追記】
コメント欄にておーやぎさんよりヒメネズミApodemus argenteus)ではないかとご指摘頂きました。



ゴム手袋を着用し、カッターナイフで断頭。
一刻も早く煮沸消毒したかったので、頭部を10分間水煮しました。



体を捨てる前に、開腹解剖してみました。
内臓には特に異常はなさそうです。
この日とにかく体調の悪かった私は、胃内容物を調べる気になれませんでした。

今思うと、内部生殖器官をしっかり見れば性別が分かったかもしれませんね。

『リス・ネズミハンドブック』p3によると、
雌雄の判別は、♀では尾の付け根の腹側に肛門がある。肛門と尿道孔の間が短い。♂は肛門からペニスまでの間が長く、成獣では清掃が大きくなっていて膨れている。





次にピンセットで顔の皮膚(毛皮)と筋肉を粗取りしました。
顎が開かないのは死後硬直ですかね?



大まかに除肉した頭骨を再び弱火で5分強、水煮しました。
皿洗い用の洗剤(界面活性剤)も少量加えました。



次に水洗いしながら柔らかい綿棒で脳を掻き出しました。
頭骨は薄く半透明でした。
脳をピンセットなどで手荒に掻爬するのでは、繊細な頭骨を突き破ってしまいそうなので要注意。

舌をピンセットで引き抜きました。
鳥類と異なり、おそらく舌骨は無いようです。
ネズミの鼻先は軟骨?






未だ頭骨にへばり付いて取り切れていない細かな組織を、どう処理するか問題です。
方法は色々とあるみたいですけど、今回も入れ歯洗浄剤で溶かすことにしました。
中性の類似商品が多いなか、弱アルカリ性の部分入れ歯用ポリデント錠(漂白剤、界面活性剤およびタンパク分解酵素を配合)を使用。


説明書を読んでぬるま湯(32℃)150mLにネズミの頭骨を浸しポリデント1錠を投入するとすぐにシュワシュワと発泡が始まりました。
爽やかなミントの香りが漂います。
アルミ箔で蓋をして、浸け置きしました。
室温が低いので、分解反応が鈍かったかもしれません。



一晩漬け置きした翌日、歯ブラシで軽く擦りながら頭骨を水洗い。
細かい肉片を爪楊枝で丹念にほじくり出しました。






首につながる後頭部が少し破損していたのが残念でした。
鳥に襲われた際に負傷したのか、それとも死骸から頭部をゴリゴリと力任せに切り落とした衝撃で割ってしまったのだろうか?
外傷があったのは首の左側で、後頭部の頭骨左側が砕けていたことから、前者の可能性が高いと思います。
もしかするとネズミぐらいの小動物なら、素人が下手に頭骨だけ標本にするよりも全身骨格を作るつもりの方が結果的にきれいな仕上がりになるのかもしれません。



2015/05/05

翔べ!ハシブトガラス【HD動画&ハイスピード動画】




2014年11月中旬

スギの樹冠や電線に止まっていたハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が飛び立ち次の止まり木へ移動する羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
同じ日に複数個体を撮影。



2015/05/04

水辺で羽繕いするカルガモの群れ(野鳥)


2014年10月上旬

溜池の岸でカルガモAnas poecilorhyncha)の群れが休んでいました。
首を曲げて胴体の羽毛に嘴を差し込んで休んでいます。

後半の羽繕いしている個体はカルガモっぽくありません。
嘴の根元が黒くなく、過眼線も薄いです。
アルビノとまではいかないまでも、色素異常の個体なのでしょうか?
(もしかして別種なのかな? 換羽の途中?)

木陰から望遠レンズで隠し撮りしました。
撮影アングルを変えようと私が歩き出すとカルガモは警戒して次々に入水し、溜池の中央部へ逃げてしまいました。




2015/05/03

ニホンカワトンボの縄張り争い?求愛未遂?【ハイスピード動画】




2014年6月下旬

登山道入り口近くを流れる沢の横の薄暗い草むらで無色翅型のニホンカワトンボMnais costalis)が2匹争っていました。
東日本に分布するニホンカワトンボの♂には橙色翅と無色翅の二型があり(種内多形)、♀の翅は無色です。



冒頭、フキの葉で2匹のニホンカワトンボが休んでいます。
正面を向いた右側の個体Rは縁紋が白色なので♀のようです。(あるいは未熟な♂?) 
左側の個体Lは縁紋が褐色なので♂のようです。 互いに至近距離に止まっているのに、しばらく動きがありません。 
成熟♂同士なら縄張り争いで互いに闘争・排斥するはずなのに…と不思議に思いました。
縄張り争いの膠着状態なのかな? 
240-fpsのハイスピード動画に切り替えると、先に♀Rが飛び立ちました。 
それに反応して♂Lも離陸。 
低空でホバリング(停空飛翔)しつつ互いに向かい合い、軽い空中戦になりました。 
ところが激しい闘争や排斥行動にはならず、右手のフキの葉に双方が縦列で着陸しました。
♂が♀の背後にぴたりと付けました。 
♀に求愛したのに交尾には至らず、ふられたのですかね?
♀はどのように連結拒否の合図を♂に伝えたのでしょう?

wikipediaの解説によれば、ニホンカワトンボの
オスは水辺の植物や石に留まって縄張りを作り、近付いて来た他のオスを追い払う。メスが現れるとホバリングして求愛行動をする[2]。

後半は(@1:02〜)近くの葉に単独で止まっていた♂個体が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。




【追記】
『トンボの繁殖システムと社会構造』の第一章「異なる繁殖戦略の共存と種内多形―カワトンボ―」を読んで今後の観察のためにお勉強。
ただし本書はカワトンボの分類が未だ混乱していた時期に執筆されているため、旧名のヒガシカワトンボが使われています。
以下、ポイントを抜き書き。

  • 透明♂は、橙色♂のように縄張りを占有することはなく、橙色♂の縄張りに侵入しては追い出される。また、一つの縄張りの周辺に長く止まることはなく、渓流に沿って少しずつ移動してはとどまる。(p4)
  • 橙色♂の方が透明♂よりも縄張りを占有するうえで優位にある。(p5)
  • 透明♂は橙色♂がいなければ、縄張りを占有する性質を持っている。(橙色♂の除去実験;p13)
  • ヒガシカワトンボの闘争行動は、水平追尾、上昇追尾、ラセン追尾、対峙飛翔にわけられる。(p13)
  • ヒガシカワトンボの橙色♂も♀を縄張りで発見すると、静止した♀の前で1、2秒間停止飛翔(求愛行動)してから、♀の胸部背面に乗りかかって連結になり、縄張り内で交尾する。(p18)
  • 透明♂は縄張りの周辺部に静止していて、時どきスニーキングによって♀の獲得を試みる。それが成功して♀と交尾する場合、透明♂が♀の前で停止飛翔せず、いきなり乗りかかる。(p18)
  • ヒガシカワトンボ♀が産卵基質としてしばしば利用する倒れた朽ち木などは、集中分布している。(p23)
  • 透明♂は橙色♂がいなければ、潜在的に縄張り占有の性質をもつが、実際には、橙色♂に縄張りを予め専有されるか、あるいは、奪い取られたりするために、自然状態では非縄張りになっている。透明♂は橙色♂の縄張りの周辺にスニーカーとしてとどまったり、より広い範囲を探索する傾向をもっている。(p24)
  • 透明♂は、通常、交尾後♀の産卵警護をしない。(p25)
  • 透明♂が個体群中で占める割合は、むしろ透明♂が多い。(p25)
  • 透明♂は求愛行動なしに交尾を試み、そのほとんどが成功する。(p25)
  • 透明♂の戦略は、橙色♂よりも劣位にあるため縄張りの維持ができず、スニーキング、または探索によって♀を獲得する。このようなスニーキング戦略は、透明の翅をもち、♀に外見が似ている透明型にはむしろ適している。(p27)

電線で羽繕いする二羽のハシボソガラス(野鳥)



2015年3月上旬

街中の大通りで2羽のハシボソガラスCorvus corone)が電線に止まって羽繕いしていました。
身を寄せ合っていたので仲良く相互羽繕い(対他羽繕い)をするかと期待したのですが、長撮りしても結局自分で羽繕いしただけでした。

このペアは体格差がありました(L<R)。
初めはRだけが念入りに羽繕いしています。
やがてRは横歩きでLから離れると嘴を電線に何度も擦り付けました。
Rは身震いすると、羽繕いを再開。
最後にLもようやく羽繕いを開始(右足で頭を掻いた)。

この2羽はどういう関係なのですかね?(親子、兄弟、つがい?)
初めは仲良く寄り添っていたのに、急によそよそしく離れたのが印象的でした。


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