枯木に営巣したコガタスズメバチの定点観察#5
前回の記事→#4
2016年7月中旬・午前7:35頃
前回から2日後の定点観察も朝から見に行きました。
黒っぽい巣材を咥えたコガタスズメバチ(Vespa analis insularis)のワーカー♀が巣から外に出てきて、巣口の左上に作りかけている外皮ポケットを増設し始めました。
噛みほぐしたパルプの巣材を引き伸ばしながら付け足しています。
新たに追加した部分の外皮は濡れているため黒っぽく見えます。
巣材を使い切る前に、新たな増築箇所を探して外皮をウロウロと徘徊し始めました。
スズメバチはこのようにポケット状の外皮を次々に重ねていくので、断熱効果に優れた軽い巣がみるみる大きく成長していきます。
それと同時に内部からは外皮を削って拡張し、その巣材を再利用して巣盤や育房を作るのだそうです。
ワーカー♀各自が色の異なる巣材を使うために、外皮の表面には鱗のような美しい模様が現れます。
次に帰巣したワーカー♀の胸背が黄色い花粉で汚れていました。(@1:06)
個体識別のマーキングにもなっていて、シリーズ#1から登場する個体です。
何の花粉なのか知りたいところですが、未だ突き止められないでいます。(追記:ノウゼンカズラか?)
帰巣時に口元が見えなかったため、何を搬入したのか(巣材か獲物の肉団子か?)不明です。
巣材を集めてきた個体はなぜか常に一度巣内に戻ってから外皮の増築に従事します。
つづく→#6
【追記:おまけの動画】
翌日の巣の様子のスナップショットです。
とりたてて面白い映像ではありませんが、外皮の変化・成長を記録するために、ブログ限定で公開しておきます。
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