2020年4月下旬・午後17:00頃
民家の庭に咲いたボケ(木瓜)でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
薄いピンクの花に一瞬だけ止まっただけで、残念ながらすぐに飛び去ってしまいました。
ホバリングする蜂の顔色が黒かったので♀と分かり、後脚の花粉籠は空荷でした。
束の間の訪花シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
早春に咲くボケの花は虫媒花ではなく鳥媒花です。
無臭の花にハナバチが誘引されたこと自体がちょっとした驚きでした。
蜂には人気がない赤い花弁の品種のボケも隣に咲いていたのですが、クマバチ♀が来たのは白っぽい(ピンクの)花の品種の方でした。
もう少し粘れば、花粉を採餌しにクマバチ♀が戻ってきたかな?
▼関連記事(1年前の撮影)
鳥媒花:ボケの花蜜を舐めるコムクドリ♀♂(野鳥)
この日はボケを訪花する鳥の姿を見かけませんでした。
おそらく時間帯が遅過ぎたのでしょう。
ちなみに、ボケの木の隣にはレンギョウの黄色い花も満開に咲いていたのですが、レンギョウを訪花する虫を見かけませんでした。
2020年1月上旬・午後22:00頃
室内のコタツの卓上を小さなハエトリグモが徘徊していました。
一時捕獲してから1mm方眼紙上に置いて採寸すると、体長は約3mm。
徘徊および跳躍シーンをマクロレンズで接写してみました。
補助照明としてカメラの外付けストロボの白色LEDを点灯しました。
ハエトリグモはこの照明が眩しいのか、すぐに物陰に隠れようとしてしまいます。
寒さをしのげる室内で越冬しているのでしょう。
毎年この時期に室内でよく見かけるヤガタハエトリ♂(Pseudeuophrys erratica)またはイワテハエトリ♂(Pseudeuophrys iwatensis)と思われます。
この2種は素人には外見で見分けられない難物らしいのですが、須黒達巳『ハエトリグモ ハンドブック』によると、イワテハエトリは東日本に多く、ヤガタハエトリは西日本に多いとのこと。
したがって、ここ山形県で見かけるのはイワテハエトリの可能性が高いだろう、と乱暴に決めつけてしまいます。
亜成体♂でしょう。
室温を測り忘れました。
2019年12月上旬・午後14:25頃・くもり
溜池の水面にマガモ♂(Anas platyrhynchos)が単独で浮かんでいます。
グワッグワッ♪と2回鳴きました。
※ 動画編集時に音量を強制的に上げています。
後半は足で頭を掻いてからグイーっと前方へ背伸びをしました。(ストレッチ運動)

2020年4月中旬・午後22:10頃
ひと気のない夜の台所で点灯すると、ヤマトゴキブリ♂(Periplaneta japonica)が1匹、流しの中にいました。
長翅の成虫♂です。
私は悲鳴を上げたりせずに、いそいそとビデオカメラを取りに戻りました。
補助照明LEDを点灯して動画を撮りながらカメラを近づけると、光を嫌う(夜行性の)ヤマトゴキブリ♂は洗い桶の陰に隠れようとしました。
6年前には本種を飼育して面白かったのですが、今回は駆除することにしました。
私がよくやる方法を実演します。
ヤカンでお湯を沸かして、沸騰した熱湯をゴキブリに直接かけるだけます。
この方法なら殺虫剤や洗剤を使わなくてもゴキブリはほぼ即死で動かなくなります。
シンクを熱湯消毒できて一石二鳥です。
台所で安易に殺虫剤を噴霧すると、食品や食器、蛇口、まな板などが汚染されて嫌なのです。
害虫だからと言って殺虫剤を乱用すると薬剤耐性を獲得する(効き目が無くなる)恐れがありますが、ゴキブリが熱湯に耐性を獲得することはあり得ません。
いつ見てもおっとりのんびりしているヤマトゴキブリ♂は流しのステンレス壁面をよじ登れないようで、私が横でお湯を沸かしている間も逃げませんでした。
「熱湯で殺す方法を皆さんにお薦めします」と言いたいところですけど、都会のチャバネゴキブリなど俊敏なゴキブリが相手の場合は、悠長にお湯を沸かしている暇は無いかもしれません。
電気ポットで保温された熱湯があれば良いでしょう。
仰向けになった死骸を使い捨ての割り箸で摘み上げ、ゴミ袋に捨てました。
最後に採寸すれば良かったですね。
▼関連記事(1年前の撮影)
夜、台所の流しにヤマトゴキブリ幼虫が出没
2019年6月中旬・午後16:20頃・くもり
蓮池の横の遊歩道で、巣立ちしたばかりのスズメ(Passer montanus)幼鳥が1羽だけでいました。
羽根を震わせて鳴いているので、近くまで来ている親鳥に餌乞いしているのでしょう。
車が通りかかったせいか、スズメ幼鳥は急に警戒して飛び立ち、近くの桜(ソメイヨシノ)の樹上に隠れてしまいました。
一応自力で飛べるようです。
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
▼関連記事(2日前にほぼ同じ場所で撮影)
道端の草地で幼鳥に巣外給餌するスズメの親鳥(野鳥)
2020年1月上旬・午後15:00・くもり
岸に近い川面で1羽のオナガガモ♀(Anas acuta)が6羽の取り巻き♂を引き連れていました。
独身♂が首を上下に伸縮させたり、求愛誇示の「水はね鳴き」と「そり縮み」を♀に見せつけています。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
水はね鳴き ― ♀から離れた位置で行われ、しかも、♀に対してどの方向からも行われます。前方に伸ばした嘴を引き寄せるときに嘴の先で水をはね上げ、頸(くび)が突き上げられたときに笛声を出します。
そり縮み ― 「水はね鳴き」の後に続いて行われる、セットになったディスプレイです。オナガガモやコガモでは、引き上げられた尾の側面にある、下尾筒(かびとう)のクリーム色の羽部分が視覚的に強調されます。このディスプレイの後、目当ての♀のほうに嘴を向けます。 (福田道雄『人前で求愛ディスプレイをするオナガガモ』 『動物たちの気になる行動〈2〉恋愛・コミュニケーション篇 』(ポピュラー・サイエンス・シリーズ)p27〜29より引用)
2020年3月中旬・夕方
里山の雑木林を遊動するニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れで大喧嘩が勃発しました。
凄まじい悲鳴と威嚇の鳴き声が辺りに響き渡ります。
鬱蒼とした落葉灌木の茂みに覆われて、林床の斜面を走り回るニホンザルの姿は一瞬しか写っていません。
喧嘩の原因も不明です。
鳴き声だけでも記録する価値があるので、公開しておきます。
※ 動画編集時に彩度を少し上げ、音量を強制的に上げています。
2020年3月上旬・午後17:05頃
池の岸に聳え立つモミ高木を見に行くと、この日は天辺の枝にカワウは止まっていませんでした。
梢の巣に運び込まれた巣材(小枝)の量が前回よりも増えていたので、造巣作業が進行中のようです。
その巣に2羽のハシボソガラス(Corvus corone)が出入りしている証拠映像を初めて撮ることができました。
このモミ樹上の巣はカワウが作ったものではないか?と内心期待していたのですが、予想(願望)が外れました。
暖冬の影響で例年よりもカラスの造巣開始が早いかもしれません。
♂と思われる1羽が帰巣すると、在巣の個体(おそらく抱卵中の♀)に口移しで何か白い塊を給餌しました。
慌てて巣にカメラを向けて撮った一瞬の出来事なので、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。
その後に等倍速でリプレイ。
給餌メニューは不明です(拾ってきたパン?)。
夫婦間の求愛給餌だろうと思うのですが、交尾行動は見ていません。
▼関連記事(3年前の撮影)
ハシブトガラス♀♂の求愛給餌と相互羽繕い(野鳥)
♀が巣に残って抱卵するかと思ったのに、下からカメラを向けている私を警戒しているのか、残念ながら2羽ともすぐに巣から飛んで逃げてしまいました。
別々の方向に飛び去ったうちの1羽は私の頭上を飛び越えて行ったので、縄張り内をうろついては営巣木を見上げる怪しい奴を偵察に来たのでしょう。
しかしハシボソガラスはハシブトガラスに比べると穏健でヒトに寛容なので、無礼な私に対して怒って鳴いたり威嚇するなどの攻撃的な行動はありませんでした。
2020年3月中旬・午後
里山で沢の水を堰き止める砂防堰堤が例年より水量が激減していました。
異常な暖冬で里山には雪がもうほとんど無く、沢に雪解け水がほとんど流れていないのです。
これから生き物の暮らしにどんな影響を与えるのか、心配になります。
砂防堰堤に柳の灌木が生えていて、その根際の浅い水中にヤマアカガエル(Rana ornativentris)が産み付けたと思われる卵塊を見つけました。
ゼラチン質の卵の中で黒い胚が育っていますが、オタマジャクシは未だ孵化していませんでした。
ここは日当たりが悪い谷筋なので水温が低いのでしょう。
▼関連記事(同じ日に山麓の水溜りで撮影)
ヤマアカガエルの卵塊とオタマジャクシ
来年こそは早春に繰り広げられるヤマアカガエルの繁殖行動や産卵行動を忘れずに観察してみたいものです。
2020年4月下旬・午後15:45頃・晴れ
郊外の住宅地の庭でカワラヒワ♂(Carduelis sinica)が何かをしていたので私がカメラを向けると、警戒して近くの庭木(樹種不明)の枝先に避難しました。
私がフリーズしてしばらく待つと警戒を解いてくれ、民家の裏庭に舞い戻ってくれました。
砂利に覆われた狭い庭には春の雑草が疎らに生え始めています。
カワラヒワ♂は草の種子を啄んで食べ始めました。
動画をよく見ると、花が咲き終わって倒伏したタンポポの実を嘴でほぐして種子を食べているようです。
カワラヒワは種子食性ですが、冠毛が未発達の未熟な種子も食べるとは徹底してますね。
私の方をちらちらと見て警戒しつつも、一箇所に居座ってひたすら食べ続けています。
完食する前に満腹になったのか、庭を徘徊し始めました。
私の視線を嫌い、最後はラッパスイセンの白い花が咲いている群落の背後に隠れてしまいました。
撮影中は採食メニューがよく分かりませんでした。
直後に現場検証しようと思ったのですけど、他人様の敷地に勝手に踏み込む訳にはいきません。
仕方がないので、横の公道から庭に生えた目ぼしい雑草の写真を撮りまくって帰りました。
しかし映像をじっくり見直したら、キク科植物の黄色い花、おそらくセイヨウタンポポだろうと判明しました。
食事中のカワラヒワ♂の背後にオニノゲシと思われる鋸歯が鋭い若葉が生えていますが、花が咲き終わるには未だ時期が早いだろうと考え、除外しました。
▼関連記事(1、7年前の5月に撮影)
・タンポポの種子を食すカワラヒワ♂(野鳥)
・土手でセイヨウタンポポの種子を食すカワラヒワ♀♂(野鳥)
・駐輪場でセイヨウタンポポの種子を食すカワラヒワ♀♂(野鳥)

2020年3月中旬・夕方
ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)が単独で落葉樹(樹種不明)の横枝に腰を下ろしていました。
小枝を左手で引き寄せて樹皮をかじっています。
咀嚼する口から何かを吐き出したようですが、手ブレが酷い映像でよく分かりません。
口の周りが白っぽく汚れています。
画面の手前にはキブシ灌木の黄色い花芽が多数ぶら下がって見えますが、ニホンザルは全く興味を示さず食べようとしませんでした。
やがて私を警戒したのか、猿は立ち上がって木を下り、遊動する群れを追いかけて行きました。
※ 動画編集時に彩度を少し上げています。
2020年1月上旬・午後14:55頃
▼前回の記事
片足立ちで川の水を掻くダイサギの謎(冬の野鳥)
川の堰の少し上流側でダイサギ(Ardea alba)が並んで立ち、1羽は入念に羽繕いしていました。
もう1羽は片足立ちで佇んでいるだけです。
私はダイサギの性別を見分けられないのですが、この2羽は♀♂番なのですかね?
後半には1羽が川の中を歩き回っています。
つづく→川の中に佇む2羽のダイサギ【10倍速映像】(冬の野鳥)
