2015/08/29

自力で採食の練習をするスズメの巣立ち雛(野鳥)



2015年7月上旬

▼関連記事
巣立ち雛に給餌するスズメ(野鳥)


巣立ったばかりのスズメPasser montanus)幼鳥が親鳥に給餌を受けるシーンを狙っていると、ついでに幼鳥が自力で採食の練習をしている様子も撮ることができました。

シーン1:
花壇で幼鳥が何か虫を捕食したと思ったら、よく見ると植物質のゴミみたいです。
花壇の縁から落としてしまい、後を追って下に降りました。

シーン2:
これも花壇で巣立ち雛が細長い植物質のゴミを咥え、落としたり拾い直したりしています。
花壇の縁をあちこちつついて回ります。
すぐ横を黒アリが通り過ぎても捕食せずに無視しました。

シーン3:
親鳥が給餌しに飛来するのを待つ間、板塀に止まった幼鳥が羽繕いしています。
左の個体の近くを飛んでいた微小な昆虫を嘴で捕らえようと何度も挑戦し、パクっと見事に捕食しました。(@1:00〜1:10)

『スズメ百態面白帳』p90によると、

親鳥兼先生から教育を受けるのも1週間ぐらいで、巣立ち後10日もたつと自分で餌も採れるようになり、独立して親元を離れ、別れ別れになる。


川沿いで捕食活動するハグロトンボ♀♂の群れII【HD動画&ハイスピード動画】



2015年7月中旬

▼前回の記事
川沿いで捕食活動するハグロトンボ♀♂の群れ【HD動画&ハイスピード動画】

郊外を流れる川のコンクリート護岸に並ぶハグロトンボ♀♂(Calopteryx atrata)が飛び立ち空中で虫を捕らえては岸に戻る様子を、今度は少し引きの絵(広角)で撮ってみました。
縄張り争いにしては変だし、どうして求愛行動に発展しないのだろう?と思いながら初めは見ていました。
後半は240-fpsハイスピード動画です。(@〜1:35)



2015/08/28

ノブドウの花蜜を舐めるヒメスズメバチ♀



2015年7月中旬

堤防の階段に蔓延るノブドウ群落でヒメスズメバチVespa ducalis)のワーカー♀が訪花していました。

この組み合わせを未だ撮っていなかったのが意外。



ニホンアマガエルの木登りと跳躍



2015年7月中旬

湿地帯に生えた柳(樹種不詳)の灌木林で枝に止まっていたニホンアマガエルHyla japonica)。
明るい昼間に見ると、緑色の体表に独特の斑紋が柳の葉に紛れてカモフラージュ(迷彩)効果を高めています。

夕暮れ時になると活発になりました。
赤外線の暗視動画が活躍する出番です。
(赤っぽい画面になるのは、暗闇になる前の残照です。)
独特のリズムで枝をペタペタと登る姿がユーモラスですね。
隣の枝に跳び移る瞬間を撮ることが出来ました。
まさにJapanese tree frog(英名)の面目躍如。

喉をヒクヒクさせているものの、鳴き声は発していませんでした。
白色LEDを点灯したら眩しがって背を向けます。

複数個体(3匹)を撮影。



2015/08/27

柳の葉を舐めるコガタスズメバチ♀



2015年7月中旬

湿地帯に生えた柳(樹種不詳)の灌木林で夕暮れ時に、コガタスズメバチVespa analis insuralis)のワーカー♀が飛び回っていました。
獲物を探索しながら、ときどき葉に止まると舐めています。
アブラムシの甘露が葉に付着しているのでしょうか?
(それとも柳の花外蜜腺?)

自然光ではいよいよ撮影が困難になったので、後半は赤外線の暗視動画に切り替えてみました。
(肉眼では未だ見えるのですけど、普通のカメラでは暗過ぎて撮れないのです。)
複数個体を撮影。

撮影時刻は動画に記しておきました。
ちなみに公式発表の日の入り時刻は19:01ですが、ここは盆地のためもう少し早くに太陽が山に沈みます。

柳の葉を舐める蜂に興味を持って通ってみた結果、カリバチを中心に色々な種類を観察することが出来ました。


貯食を中止したハシブトガラス(野鳥)



2015年7月上旬

川沿いの堤防で2羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が何かしていました。
カメラを向けると警戒して飛び上がり、近くの電線へ逃げてしまいました。(映像はここから)
嘴に何か獲物を咥えていますが、正体不明です。
何かの死骸かもしれません。

更に飛んで近くの民家のトタン屋根に移動しました。
後ろ向きになり(背を向けて)足の爪で獲物を押さえつけながら啄んでいます。
やがて獲物を咥え、屋根の雪止めにひょいと飛び移りました。
そして雪止めを固定する金具の隙間に獲物を隠しました。
貯食行動ですかね?
一旦横に離れたものの、すぐにまた獲物を取りに戻りました。
最後は獲物と共に住宅地の方へ飛び去りました。

この間、近くの電柱の天辺に別個体bが止まって鳴いていました。
貯食する場所が他個体bにばれてると気づき、横取りされないよう貯食を中止したのかもしれません。
貯食を中断したのはただの気紛れかもしれませんが、私に撮られていることが影響した可能性もありますね。
カラスが「心の理論」を持つか?という点で興味深い出来事でした。

ところで、このハシブトガラスは嘴が太いものの、額が出っ張っていないという妙な(ハシボソガラスとの中間的な)個体でした。
よく見ると嘴の中が赤い幼鳥でした。



【追記】
『銀座のツバメ』p86によると、
(ハシブトガラスが)その場で食べきれない餌は、喉袋に貯めてビルの屋上や街路樹に運んで隠す。これを“貯食行動”という。


【追記2】
『カラスの教科書』p134?によると、餌の隠し方(貯食行動)について
 ハシブトガラスではもう少し雑で、落葉をばさばさと被せて終わりとか、物陰に押し込んで終わりとか、その程度の例も多かった。ビルの屋上に餌を隠す、というか単に置いておくこともある。屋上に妙なものがあった場合、カラスが持ってきた可能性は結構高い。ただ、ハシブトガラスは他人の視線に非常に敏感で、他個体や人間に貯食の現場を見られると、すぐに餌をくわえて飛び去り、場所を変えてしまう。どうやらカラス間で貯食の盗みあいがあるようだ。人間は別に盗まないと思うが、見られているのがとにかく嫌いらしい。(中略)ハシボソガラスはそこまで神経質ではなかった印象がある。





【追記3】
柴田佳秀『うち、カラスいるんだけど来る? :カラスの生態完全読本』によると、
・ハシブトガラスは仕事は雑だが警戒心は強い。人やほかのカラスに貯食を目撃されるとすぐにエサを持って飛び去ってしまう。 
・(他の)カラスの目が気になるのか、エサはノドにある舌下嚢ぜっかのうと言う場所に詰め込んで運ばれることが多い。 
・都会では、ベランダの植木鉢の影、ビルの看板の裏、自然の中では樹木の幹に空いた穴や、河原の石の下など容易に見つからない秘密のポイントに食べ物をせっせと隠すのであった。(p40〜41より引用)






2015/08/26

柳の葉を舐めるセグロアシナガバチ♀



2015年7月中旬

湿地帯に生えた柳(樹種不詳)の灌木林でセグロアシナガバチPolistes jokahamae)のワーカー♀が飛び回っていました。
獲物を探索しながら、ときどき葉に止まると舐めています。
アブラムシの甘露が葉に付着しているのでしょうか?
(それとも柳の花外蜜腺?)

※ 夕暮れ時に撮った薄暗い映像に対して、自動色調補正を施してあります。


巣立ち雛に給餌するスズメ(野鳥)



2015年7月上旬

巣立ったばかりのスズメPasser montanus)の幼鳥が民家の板壁に並んでいます。
頬や喉の黒班が薄く、嘴の根本が黄色い※点がスズメの幼鳥の特徴です。
「嘴が黄色い」というと「若くて、まだ経験が少ない」を意味する慣用句になっています。(『新明解国語辞典』より)
成鳥になると頬や喉の黒班が濃くなります。



※ 雛鳥の大きく開けた口の角にある黄白色のこぶの模様は、親鳥が薄暗い巣の中で正しい位置に餌を与える目印として役立っているのだろう。(参考:『鳥はどこで眠るのか』p159)



親鳥が飛来すると、育ち盛りの幼鳥は持ち上げた羽根を細かく震わせながら餌をねだります。
このとき幼鳥は独特の鳴き声を発しているようですが、群れの鳴き声がチュンチュン♪うるさくて、聞き取れませんでした。


童謡「雀の学校」の歌詞に出てくるチーチーパッパ、チーパッパ♪の後半部「パッパ」の意味がようやく分かりました。

チィチィと鳴きながら翼をパッパッと開き、あるいは半開きの翼を小刻みに震わせて親鳥(先生)に餌をねだる。(『スズメ百態面白帳』p89より)
幼鳥の方から素早く駆け寄って催促する場合もあれば、じっと座っている幼鳥の所へ親鳥がホッピングで駆け寄って来る場合もありました。
親鳥は口移しで給餌してやります。
親鳥の嘴の端にあった白い粒が、給餌後は無くなっていました。
給餌メニューは穀物や種子のようです。

板塀に並んでいる幼鳥は同じ巣から産まれた兄弟姉妹なのかな?
近所の別な巣から巣立った幼鳥も混じっているのでしょうか?
『スズメ百態面白帳』p72によると、

♀が一回の繁殖で産む卵の個数、一腹卵数(クラッチサイズ)は、普通4〜6個(3個や8個の例もある)。
スズメの親鳥は我が子であるという血縁関係をどのように認識しているのですかね?
足輪を付けて個体識別できたら色々と面白いことが分かりそうです。

『スズメ百態面白帳』p90によれば、

何組かの親子が鉢合わせになると、(中略)明らかによその子と思われるものに給餌していることもある。この時期には出来るだけ口を大きく開いて催促した方が勝ちで、親鳥はわが子よその子に関係なく本能的にそのような口に餌を与えてしまうものらしい。
巣外給餌が済むと、親鳥は次の餌を探しに飛び立ちますが、幼鳥が後を追って板塀を離れることもありました。
給餌後にしばらく板塀に居残って鳴いたりのんびり休んだり羽繕いしたりする親鳥は、幼鳥の空腹度合いが満たされたと判断したのかもしれません。






2015/08/25

柳の葉を舐めるキイロスズメバチ♀



2015年7月中旬

湿地帯に生えた柳(樹種不詳)の灌木林でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が飛び回っていました。
獲物を探索しながら、ときどき葉に止まると舐めています。
アブラムシの甘露が葉に付着しているのでしょうか?
(それとも柳の花外蜜腺?)

※ 夕暮れ時に撮った暗い映像に対して、自動色調補正を施してあります。


夜道でニイニイゼミ♀を拾う



2015年7月中旬

深夜(00:30頃)に山際の交差点の灯火下で見慣れないセミを見つけました。
個人的にニイニイゼミPlatypleura kaempferi )は初見です♪

ライトで照らしても路上でじっとしています。
セミを指で触れると羽ばたいて逃げるも、飛翔力は弱々しい。

このまま路上に放置したのでは車に轢かれてしまいそうです。
一時的に捕獲しても鳴かず、腹弁が無いことから♀と判明。
真っ黒な後翅が印象的でした。


2015/08/24

柳の葉を舐めるエントツドロバチ♀



2015年7月中旬

湿地帯に生えた柳(樹種不明)の灌木林でエントツドロバチ♀(Orancistrocerus drewseni)が飛び回っていました。
獲物を探索しているのかと思いきや、着陸した葉を舐めています。
アブラムシの甘露を摂取しているのでしょうか?(柳の花外蜜腺ですかね?)


夜のツガカレハ♂(蛾)は急には飛び立てない



2015年7月中旬・夜中(00:15 am)

山村の道端に設置されたジュースの自動販売機の前でツガカレハ♂(Dendrolimus superans superans)を見つけました。
夜道を照らす自販機の灯火に惹かれて山林から飛来したようですが、翅を三角屋根のように閉じた姿勢で路上にじっとしています。

指で触れると驚いたツガカレハは翅を急に広げました。
眼状紋とかは無いのに、威嚇のつもりでしょうか。
更にしつこく触れて刺激すると羽ばたいて路上を逃げ回ります。
準備運動をして体温を上げないと飛翔力は弱いようです。(急には飛び立てない)
広げた翅を斜めに立てて静止しました。
最後は自販機の下にバタバタと潜り込みました。

気温の高い昼間ならすぐに飛び立てるのか、確かめてみたいものです。
翅の保護色(隠蔽色、カモフラージュ)に頼り切った防衛戦略で、逃避行動はあまり発達していないのかもしれません。


9年前に撮影した♂個体


2015/08/23

巣立ち雛に給餌するハシボソガラスの家族群(野鳥)



2015年7月上旬

空き地の原っぱでハシボソガラスCorvus corone)の群れが何やら鳴き騒いでいました。
原っぱの敷地に私は入れず金網のフェンス越しに隠し撮りしないといけなくて難儀しました。
(映像の全編に自動色調補正を施しています。)
じっと観察していると、どうやら巣立ったばかりの雛鳥に親鳥が給餌している、と状況が掴めました。

カラスの幼鳥は口の中が赤いので、見分けるのは簡単です。
一方、成鳥になると口の中も黒くなります。
幼鳥の赤い口を見せると親鳥に給餌を促す強力なシグナルになってるのかもしれません。


口の中の赤味はかなり長い期間残り、完全に喉の奥まで真っ黒になるには翌年以降までかかると言われている。(松原始『カラスの教科書』p59より)


親鳥は歩き回り、地上採食を続けています。
幼鳥は常に鳴き続け、親鳥の後をついて歩きます。
特に、親鳥が何か食物を見つけたら急いで駆け寄って給餌をねだります。
左右の羽根を同時に持ち上げ軽く羽ばたきながら嘴を開き「ガラガラガラ♪」あるいは「ギャー♪」のような奇声を発して親鳥にアピールし餌を求めます。
親鳥は一切鳴かず、口移しで給餌してやります。
親鳥は2羽(以上)いるようです。

たまに幼鳥が催促しても顔を背けて給餌してもらえないこともありました。
親鳥が給餌拒否したのか、それとも単に親鳥が採食に失敗して給餌する物が無かったのか、不明です。
幼鳥がしつこく催促しすぎて逆に攻撃されるのを目撃しました。(撮り損ねて残念。)

採食メニューが虫なのかそれとも植物質なのか、気になるところですけど、よく見えませんでした。
落ち葉を嘴で跳ね上げて回る行動は虫を探してるのだと思います。
給餌というよりも、何が食べられる餌なのか親鳥に教えてもらってる段階なのかもしれません。
幼鳥もときどき親鳥の真似して、原っぱの地面を啄んで自力で採食する練習をしています。
しかし、やる気(自主性)や親鳥への依存度に個体差があるようでした。

カラスはトコトコ歩くだけでなく、両足を揃えて跳んで歩く(ホッピング)こともあります。
いかにも子供っぽい歩き方のように見えましたが、幼鳥に特有の歩き方なのかな?(…とは限らない?)

同じ原っぱで地上採食しているスズメとカラスがニアミスしても互いに無関心でした。

初めはどの個体を撮るべきか目移りしていましたが、親鳥に注目して撮っていればいずれ幼鳥が駆け寄って来るので給餌シーンが上手く撮れることが分かりました。
この時期に近所でよく聞こえるカラスの妙に喧しい鳴き声(姿は見えず)の意味が突き止められたのも大きな収穫です。
幼鳥がうるさく鳴き続けるのは、親鳥とはぐれないように自分の位置を知らせるコンタクトコールにもなっているのかな?

ところで、幼鳥に給餌して面倒を見ている成鳥は本当に血のつながった親鳥なのでしょうか?
鳥類の場合は、繁殖を手伝っているヘルパー(協同繁殖)の可能性も考えられます。

ハシボソガラスのスペイン北部の個体群では協同繁殖が73%。両親以外は67%が若鳥。雄が雌の1.5倍。
原っぱにヒトが入ってくると、カラスは鳴き騒ぎながら飛び立ち逃げて行きました。

幼鳥の餌をねだる鳴き声を声紋解析してみる?


▼関連記事
ハシボソガラスの給餌拒否(野鳥:子別れ)


クサフジで交尾および吸汁するヒメマルカメムシ



2015年7月上旬

農道に咲いたクサフジの群落で、小さくて丸いカメムシが茎に止まって交尾していました。
左側に居る大型の個体が♀だと思いますが、茎から吸汁してるようです。(色気よりも食い気。)
やがてペアを解消して別れました。
茎に口吻を突き刺しています。

見慣れないカメムシでしたが、交尾しているということは、小型でも幼虫ではなく成虫です。
図鑑で調べてみると、ヒメマルカメムシCoptosoma biguttulum)ですかね?
山間部のハギ(マメ科)に集まるらしい。(旺文社『野外観察図鑑1昆虫』p132より)
萩は未だ咲いていませんが、クサフジも一応マメ科になります。
マメ科牧草に加害する飼料作物害虫という扱いらしい。
近縁種タデマルカメムシとの違いはこちらのサイトで解説があります。


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