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2025/03/23

トリアシショウマの花で吸蜜する夏型のサカハチチョウ

 

2023年7月中旬・午後12:10頃・くもり 

昼下がりでも薄暗い鬱蒼とした山林を抜ける山道に沿っトリアシショウマの群落があり、夏型のサカハチチョウAraschnia burejana)が訪花していました。 
私が近づいたら警戒して逃げたのですが、ほとぼりが冷めるとトリアシショウマの群落に舞い戻ってくれました。 
半開きの翅をゆるやかに開閉しながら吸蜜しています。 

花穂から飛び立つ瞬間をハイスピード動画に撮りたくて、しつこく長撮りしてみたのですけど、なかなか飛んでれず諦めました。 




2025/03/18

ミチタネツケバナの花蜜を吸うビロウドツリアブ♀

 

2024年4月上旬・午後13:00頃・晴れ

休耕地に接する林縁でビロウドツリアブ♀(=ビロードツリアブ;Bombylius major)が白い小さな花に訪れていました。 
訪花中も高速で羽ばたきを続けていますが、花に脚を掛けているので、ホバリング(停空飛翔)ではありません。 
細長い口吻を小さな花の蜜腺まで差し込むのに苦労しています。 
ハイスピード動画に切り替えようか迷っている間に逃げられてしまいました。 
他にはエンゴサクやヒメオドリコソウ、カキドオシの花が近くに咲いていたのですけど、ビロウドツリアブ♀はそこでは吸蜜しませんでした。 

さて、この地味な植物の名前は何でしょう? 
てっきり早春に花が咲くスプリング・エフェメラルの一種なのかと私は思ったのですが、Googleレンズで調べてみると、帰化植物(アブラナ科)のミチタネツケバナだろうと分かりました。 
帰化&外来植物 見分け方マニュアル950種』という図鑑で確認しました。p422-424 

つづく→ 


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2025/03/12

ムシトリナデシコの花壇で虫撮り:キタテハ♀夏型【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年6月中旬・午後13:45頃・晴れ 

堤防路の花壇に咲いたムシトリナデシコの群落で夏型のキタテハ♀(Polygonia c-aureum)が訪花していました。 
翅をしっかり閉じたまま口吻を伸ばして吸蜜しています。 
やがて半開きで翅を開閉するようになりました。 
翅表の地色が薄いので♀と判明。 
集散花序の上では、わざわざ飛ばずに歩いて次の花へ移動します。 (省エネ時短)

キタテハがムシトリナデシコの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:55〜) 
訪花中にキタテハが中脚で顔を拭い、付着した花粉を落としました。
(ちなみに、タテハチョウ科の前脚は退化しています。) 
私が痺れを切らして物を投げつけたら、ようやく飛んでくれました。 



2025/03/08

黄色い菊花の花蜜を吸うキタキチョウ

 

2023年11月中旬・午後13:50頃・晴れ 

民家の庭の花壇に咲いた黄色の菊(園芸品種)にキタキチョウ♀♂(Eurema mandarina)が訪花していました。 
いつものように、翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
最後にようやくキタキチョウが少し飛んで、隣の花に移動しました。 

他にはオオハナアブ♀♂(Phytomia zonata)、ナミハナアブ♀♂(Eristalis tenax)、ツマグロキンバエStomorhina obsoleta)、シマハナアブ♀♂(Eristalis cerealis)なども多数、訪花していました。 


2025/03/04

秋にセイヨウタンポポの花蜜を吸う秋型のキタテハ

 

2023年10月下旬・午前10:40頃・晴れ 

稲刈りの済んだ刈田の農道にまばらに咲いたセイヨウタンポポで秋型のキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。 
普通種同士のありふれた組み合わせですが、秋に撮ったのは初めてです。 



半開きの翅を忙しなく開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
真上から背側を見下ろす撮影アングルのために翅裏が見えず、性別を見分けられませでした。 

この頭花は花蜜の量がよほど多いようで、なかなか次の花に飛び立ってくれません。 
急ぐ用事のあった私が痺れを切らして近づくと、ようやくキタテハは飛んで逃げました。 

キタテハが吸蜜していたタンポポの頭花をめくって萼の総苞片が反り返っていることを確認し、帰化植物のセイヨウタンポポと判明。

2025/02/28

ムシトリナデシコの花から花へ飛び回り吸蜜するウラギンヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年6月中旬・午後12:05頃・晴れ 

田畑の農道沿いに咲いたムシトリナデシコの群落でウラギンヒョウモン♂(Fabriciana adippe)が訪花していました。 
基本的に翅をしっかり閉じて吸蜜します。 
翅表に♂の性標(性斑)を確認できました。 




ムシトリナデシコの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:50〜) 
快晴で日差しが強く、ハイスピード動画撮影日和でした。 
隣で訪花していたモンシロチョウが背後から飛来すると、ウラギンヒョウモン♂は慌てて飛び立ったものの、少し飛んだだけで手前の花に停まり直しました。 
2種間で蜜源植物をめぐる占有行動や縄張り行動は見られませんでした。 



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2025/02/22

エゾタンポポに訪花して吸蜜するフタモンアシナガバチ創設女王

 

2023年4月下旬・午前10:45・晴れ 

早春の田んぼの農道に咲いたエゾタンポポの群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)の創設女王が訪花していました。 
筒状花に頭を突っ込んで吸蜜する蜂の胸部や脚、頭部はべっとりと黄色い花粉にまみれていました。 
アシナガバチがもし次もタンポポに訪花すれば、雌しべと雄しべに触れてタンポポの授粉を助けていることになります。 
しかし、蜂がどこに飛び去ったのか、見失ってしまいました。 


フタモンアシナガバチが飛び去った直後に、タンポポの頭花をめくって裏側の総苞片を調べ、普通種のセイヨウタンポポではなくエゾタンポポであることを確認しました。 
嬉しいことに、この区画はなぜか外来種セイヨウタンポポではなく在来種ばかりです。 



実は11日前にもまったく同じ場所で撮影していました。 
まさか同一個体の女王蜂がお気に入りの蜜源群落に通っているのだとしたら面白いのですが、それを調べるには個体識別のマーキング(標識)をする必要があります。

2025/02/16

イモカタバミの花蜜を吸うモンシロチョウ夏型♂

 

2023年10月中旬・午後15:15頃・晴れ 

街なかで民家の花壇に咲いたイモカタバミの群落で夏型のモンシロチョウ♂(Pieris rapae)が訪花していました。 
翅を半開きのまま吸蜜しています。 
すぐに飛び去ってしまったので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

関連記事(10年前の撮影)▶ イモカタバミに訪花吸蜜するモンシロチョウ 


2025/02/12

菊花に群がるキタテハ秋型が吸蜜しながら液状便を排泄

 

2023年11月中旬・午後13:55頃・晴れ 

民家の庭の花壇に咲いた黄色と白色の菊(園芸品種)にキタテハPolygonia c-aureum)秋型が訪花していました。 
多数のキタテハが菊花に群がって、壮観です。 
秋の日差しを浴びて半開きの翅を緩やかに開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
翅を広げるのは、隣で吸蜜するハナアブ類に対する牽制(占有行動)の意味もありそうです。 

花壇の下で砂利の表面を舐めているキタテハ個体も居ました。 
おそらく♂が、性成熟に必要なミネラル成分を摂取しているのでしょう。 

カメラをゆっくり横にパンしながらキタテハの群れを次々に撮影していると、2頭のキタテハが吸蜜しながら腹端から濁った液体の滴をポトリと排泄しました。 
キタテハ秋型の脱糞シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:18〜) 
初めの個体は、黄土色の液体を1滴、腹端から排出しました。 
翅に破損がなくきれいな個体だったので、羽化直後の羽化液(蛹便)が体内に残っていた可能性があります。 

キタテハの蛹便の色は、一般的にオレンジ色、赤褐色、茶褐色のように表現されることが多いです。  もう少し具体的に言うと、赤みがかったオレンジ色や、濃いオレンジ色、赤茶色といった色合いで、個体差や蛹の状態によって多少色の濃淡に変化が見られることもあります。 (Gemini 2.0 AIより)

次の個体は、花蜜を吸いながら腹端を少し持ち上げ、白っぽい液体を2滴続けて排泄しました。 
直後に次の花へ飛んだので、飛び立つ前に軽量化したのかもしれません。 

関連記事(4、7年前の撮影)▶  


チョウ類では他に、ヤマトシジミ♀(Zizeeria maha)、ベニシジミLycaena phlaeas daimio)、キタキチョウEurema mandarina)が1頭ずつ訪花していました。 
(キタキチョウについては、映像公開予定) 

この菊の花壇で主な送粉者はハナアブ類です。 
オオハナアブ♀♂(Phytomia zonata)が最も多く、他にはナミハナアブ♀♂(Eristalis tenax)、シマハナアブ♀♂(Eristalis cerealis)、ツマグロキンバエStomorhina obsoleta)などが訪花していました。 

晩秋だから仕方がないのかもしれませんが、ミツバチなどのハナバチ類が全く来てないのが心配です。(生物多様性の低下、送粉者の深刻な減少)

 

2025/02/08

カタバミの花蜜を吸うヤマトシジミ♀

 

2023年10月中旬・午後12:35頃・晴れ 

住宅地の道端に咲いたカタバミの群落でヤマトシジミ♀(Zizeeria maha)が訪花していました。 
翅を半開きにしたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
秋風が強く吹いてカタバミの花が揺れると、ヤマトシジミ♀は翅を閉じます。 

ルリシジミ♂(Celastrina argiolus)と迷ったのですが、ヤマトシジミ♀で大丈夫でしょう。 
翅表の斑紋からヤマトシジミの♀と判明。 
実は私にとって、ヤマトシジミはちょっと珍しい(馴染みの薄い)蝶なのです。 
この2種類の見分け方をPerplexity AIに質問したところ、私の知らなかった(手持ちの図鑑に載ってなかった)見分け方も教えてくれました。
3. 目の色(複眼): - ヤマトシジミ:グレーまたは褐色です[1][4]。 - ルリシジミ:黒色です[1][4]。 
8. 触角:ルリシジミは触角の先が黄色です[1]。


カタバミはヤマトシジミ幼虫の食草なのですが、この成虫♀は花から花へ飛び回るだけで、産卵行動を始めてくれませんでした。 

後半は、訪花中に半開きの翅を互いに擦り合わせるように動かしました。(@1:30〜) 
シジミチョウ科で後翅に尾状突起がある種は、それを動かして自分の触角だと天敵(捕食者)に誤認させる自己擬態をします。 
ヤマトシジミの翅には尾状突起も眼状紋もありませんが、自己擬態行動の前適応段階にあるのではないか?と私は推測しています。 
逆に、ヤマトシジミでは尾状突起と眼状紋が退化した可能性も考えられます。 
それとも、後翅を擦り合わせる行動は、シジミチョウ科で何度も独立に進化したのでしょうか? 
後翅を擦り合わせる動きを司る運動神経回路のエボデボ(進化発生生物学)を研究するのが王道ですけど、いかにも大変そうです。 
日本産シジミチョウ科79種の分子系統樹が調べられていれば、とりあえず私の仮説が検証できそうです。 
この疑問を長年抱いていたので、PerplexityやGeminiのAIに相談してみました。 
残念ながら、今のところ網羅的な分子系統樹は描かれていないようです。 
現状では、ムラサキシジミ属の一部、シルビアシジミ属、フジミドリシジミ属などで部分的な分子系統樹が調べられているだけなのだそうです。 

ヤマトシジミ♀が花から飛び立つ瞬間を狙ってハイスピード動画に切り替えたら、途端に飛んでくれなくなりました。 
最後は物を投げつけて無理やり飛び立たせたのですけど、撮影に失敗しました。(映像なし) 


余談ですが、カタバミについて最近ちょっと面白い研究結果が報告されました。 
 関連ニュース記事()▶  

今回私が観察したカタバミは郊外の住宅地の道端にあった群落ですけど、葉は青々としており(緑色)、赤くはありませんでした。 
つまり、当地は幸い自然度が比較的高く保たれヒートアイランドがまだ進行していないことが分かります。    


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2025/01/15

クロホウジャク2頭がホトトギスの花序で競い合うように停飛吸蜜【蛾:ハイスピード動画】

 




2023年11月上旬・午後15:35頃・晴れ 

堤防路の花壇に咲いたホトトギスの群落でクロホウジャクMacroglossum saga)の吸蜜ホバリングを240-fpsのハイスピード動画で撮影していると、2頭が同じ花序でニアミスしました。 
お互いの激しい羽ばたきによる乱気流に巻き込まれないかと心配しましたが、全く平気で、競い合うように別の花で吸蜜していました。 

この花壇では多数のホトトギスの花が咲き乱れているためか、蜜源植物を巡る縄張り争いや占有行動は見られませんでした。 
ニアミスしても求愛・交尾行動を始めなかったということは、この2頭は同性なのでしょうか。
(私は外見でクロホウジャクの性別を見分けられません)

一方が先に飛び去ると、残った個体もすかさず反転して離れて行きました。 
衝突回避行動が実に見事です。
同様のニアミス・シーンがもう一度撮れていました。 

ホトトギスの蜜腺は、花の根元に小さく膨らんだきょの内部にあるのですが、クロホウジャクは停飛して羽ばたきながら細長い口吻を花筒の奥にある距の中に上手く差し込めずに苦労するときがあります。
見ている方も感情移入して苛々してしまいます。 

1頭になってからも吸蜜ホバリング行動を撮り続けると、伸ばした口吻を引き抜く際に透明な蜜の滴が口吻の途中に付着していました。(@1:35〜) 
口吻の先端ではなく途中に滴が付いていた理由が説明できず、ちょっと不思議です。 
花蜜ではなく、水滴が付着しただけかもしれません。 
その滴はすぐに振り落としたようです。

ハイスピード動画で何でもとりあえず撮ってみると、予期せぬシーンがたまたま撮れていることがあり、それが楽しみになります。 


2025/01/11

ヒャクニチソウの花蜜を吸いながら排尿するオオタバコガ【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】

 



2023年10月中旬・午後15:30・晴れ 

ヒャクニチソウ(百日草)の色とりどりの品種が咲き乱れる花壇に私が戻ってくると、オオタバコガHelicoverpa armigera armigera)がまた訪花していました。 
本種は訪花中も翅を小刻みに震わせ続けて飛び立つための準備運動(アイドリング)をしています。 
その翅をよく見ると、この個体は右の翅頂が欠けていて、30分前に観察したオオタバコガ♀とは別個体であることが分かりました。 

吸蜜後にクルクルと丸めて縮めた口吻が、オレンジ色の花粉にまみれていました。 
次の花に移動する前に身繕いして、顔や触角に付いた花粉を落としています。 
舌状花の花弁が散った後の筒状花でもオオタバコガは貪欲に吸蜜していました。 

オオタバコガが訪花中に240-fpsのハイスピード動画に切り替えたら(@1:14〜)、面白いシーンがたまたま撮れていました。 
吸蜜しながら腹端から透明な液体を1滴排泄したのです。(@1:25〜) 
本種の排尿シーン(おしっこ)は初見です。 
花蜜を大量に吸い、余分な水分を排泄して飛ぶために体重を軽量化したのでしょう。

 

2025/01/05

ブラックベリーの花で採餌するツヤハナバチの一種♀

 

2023年6月上旬・午前10:50頃・晴れ 

民家の裏庭に咲いたブラックベリー(=セイヨウヤブイチゴ)の生け垣で微小なハナバチが忙しなく訪花していました。 
ヤマトツヤハナバチ♀(Ceratina japonica)などの仲間ではないかと思うのですが、どうでしょうか。 
後脚の花粉籠に黄色い花粉団子を付けて持ち運んでいることから、♀と分かります。 
1.5倍に拡大した上で1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

この後、私は他の訪花昆虫に目移りしてしまい、ツヤハナバチ♀をじっくり撮影できませんでした。 


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2025/01/03

ママコナの花で吸蜜中のミドリヒョウモン♀を追い払うアリ【ハイスピード動画】

 



2023年8月下旬・午前11:05頃・晴れ 

低山の尾根道に咲いたママコナの群落でミドリヒョウモン♀(Argynnis paphia)の吸蜜シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみたら、ちょっと面白い事件が起きていました。 
近づいてきたクロアリ(種名不詳)のワーカー♀がミドリヒョウモン♀の足(右中脚跗節)に噛み付いて、ママコナの花から追い払ったのです。
蜜源植物を防衛する占有行動でしょうか。
アリに足先を噛まれたミドリヒョウモン♀は、驚いて飛び去りました。

2024/12/29

アップルミントに訪花するシロオビノメイガ(蛾)

 

2023年9月上旬・午後14:55頃・くもり 

堤防路に咲いたマルバハッカ(別名アップルミント)の群落でシロオビノメイガSpoladea recurvalis)が訪花していました。 
触角を小刻みに動かしながら吸蜜しているようですが、後ろ姿で肝心の口吻が見えません。 
アップルミントの白い花穂に対して下向きに止まっているため、翅の面にしっかり正対して撮れないのも、もどかしいです。 
後半に自ら方向転換してくれたのですが、そのときには口吻を伸ばしてはいませんでした。 

その後、私が近くの茂みをうっかり足で揺らしてしまったせいで、警戒心が強いシロオビノメイガは、花や葉の陰に隠れてしまいました。 

この組み合わせで、吸蜜シーンのもっと良い映像が撮れたら、差し替えます。

2024/12/27

シロバナヤマフジの花蜜を吸い藤棚を飛び回るクマバチ♂【ハイスピード動画】

 


2023年5月上旬・午後15:20頃・晴れ


民家の藤棚に咲いたシロバナヤマフジ(シラフジ、白藤)の群落でキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)の雄蜂♂が訪花していました。 
240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。 
マメ科シロバナヤマフジの蝶形花で正当訪花を繰り返し、吸蜜しています。 
訪花の合間に飛んだ際に、顔の頭楯が白く、複眼が大きく発達していることから、雄蜂♂と分かりました。 

栄養補給を済ませた雄蜂♂は蜜源植物の近くでホバリング(停空飛翔)して空中に縄張りを構え、交尾相手の♀を待ち構えます。 
そこまでは本に書いてある通りで、理屈として分かるのですが、同じ藤棚でクマバチ♀も忙しなく訪花していたのに、なぜか求愛・交尾行動は一度も見られませんでした。 


空中で停飛(ホバリング)している雄蜂♂は、早い者勝ちで♀を獲得するために、周囲で動く物に対しては反射的に何でも飛びつく習性があるぐらいです。
したがって、藤棚で訪花を繰り返しているクマバチ♀の存在に気付いていないはずがありません。


クマバチは同種の仲間を個体識別したうえで「この♀は脈なしだ(以前に交尾拒否された?)」という判断を雄蜂♂が下しているとしか思えません。

 ※ 動画編集時に逆光補正処理を施してあります。 


関連記事(同所で7年前の撮影)▶ 白藤の花蜜を吸うクマバチ♂



【追記】
ときどき復習しないと私も忘れそうになるのですが、クマバチはミツバチ科に属しているものの、ミツバチのような真社会性ハチではなく亜社会性のハチです。
つまりクマバチの♀は女王蜂と働き蜂のようなカーストに分かれておらず、単独または少数の♀が共同で採餌と育児を行います。
したがって、交尾の様式も異なります。
ミツバチのように新女王蜂と雄蜂♂が結婚飛行で交尾するのではなく、ホバリングで縄張りを占有するクマバチ♂は同種の♀であれば誰でも交尾可能ということになります。
また、クマバチの雄蜂♂は♀と交尾してもミツバチ♂のように即死することはなく、何度でも交尾可能なのだそうです。
しかし、クマバチ♀の交尾拒否行動については、あまりよく分かっていないらしい。
キムネクマバチの♀が雄蜂♂を誘引する物質(性フェロモン)を分泌していることは、行動観察などから確認されています。
クマバチ属の一部の種では、♀が分泌する性フェロモンの成分が特定されていて、主に炭化水素やエステルといった化合物の混合物で構成されていたそうです。
しかし、日本産のキムネクマバチでは♀の性フェロモンの実態は化学的に同定されていないらしい。
そうと分かれば、訪花中のクマバチ♀に対して雄蜂♂が求愛しない理由も簡単に説明できそうです。
(交尾する気がない♀は、性フェロモンを分泌していない。交尾する♂を♀が選り好みしている?)


以上、この追記部分は、AIのGeminiに質問しまくった回答を自分なりにまとめました。
ダブルチェックしても情報の出所が不明な点(肝心の性フェロモンについて)もあり、AIに特有の知ったかぶり(ハルシネーション)なのかもしれませんが、一応ここにまとめておきます。

2024/12/23

イモカタバミの花で採餌し飛び回るハキリバチの一種♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年10月中旬・午後15:15頃・晴れ 

民家の軒下の花壇に咲いたイモカタバミの群落でが訪花していました。 
正当訪花を繰り返して吸蜜しています。 
腹面のスコパが橙色の花粉で汚れています。 
採餌の合間に身繕いして、体に付着した花粉をスコパに移しています。

イモカタバミの花から飛び立つ瞬間の羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:56〜) 


関連記事(4か月前、4年前の撮影)▶  

2024/12/19

アジサイの花で採餌して飛び回るクロマルハナバチ♀の群れ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年7月中旬・午前10:00頃・くもり 

道端の花壇に咲いたアジサイ(紫陽花)の群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。 
この組み合わせは意外にも初見です。 

関連記事(7、11年前の撮影)▶  


アジサイの花序を歩き回るクロマルハナバチ♀の体表には白い花粉が付着しており、後脚の花粉籠に薄茶色の花粉団子を大量に付けて運んでいる個体もいます。 
振動集粉するかと期待したのですが、耳を澄ましてもその羽音は聞き取れませんでした。 
アジサイの花をよく見ると、雄しべの葯には花粉がほとんど枯渇していました。 
もう既にハナバチたちがほとんど集粉し尽くした後なのでしょう。 

紫陽花の花から蜂が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:10〜) 
集粉してから飛び立つと、腹面の体毛に付着した花粉を足で掻き落とし、空中で両脚を擦り合わせて花粉籠に移します。 

2匹のクロマルハナバチ♀がアジサイの花序でニアミスするシーンもたまたま撮れていました。
先客が飛んで逃げたものの、舞い戻ってきてライバルを追い払いました。 
同じコロニーから来た仲間ではないのかな?

複数個体を撮影。 
小さなミツバチ?も訪花していたようですが、撮り損ねました。

2024/12/17

ウラギンスジヒョウモン♂同士の誤認求愛?

 




2023年7月中旬・午前11:55頃・晴れ(強風) 

民家の裏庭に咲いたオレガノ(別名ハナハッカ)で花蜜を吸っているウラギンスジヒョウモン♂a(Argyronome laodice japonica)を動画に撮っていると、同種の別個体♂bが飛来し、訪花中の個体♂aも直ちに飛び去りました。 

何が起きたのか、1/10倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:07〜) 
酷い風揺れを我慢しながら撮影したのですが、スローモーションに加工すれば、それなりに見れる動画になります。 
まず、2頭とも翅表に黒い性斑(性標)がある♂でした。 
♂aは迎撃のために飛び立ったのでしょうか? 
 蜜源植物を巡る縄張り争いがあるのかな? 
しかし、手前で訪花していたキタテハ♀(Polygonia c-aureum)夏型に対してウラギンスジヒョウモン♂は全く興味を示しませんでした。 
したがって、同種の♂同士の誤認求愛だろうと思われます。 
ウラギンスジヒョウモン♀がオレガノの花に来たら求愛交尾しようと♂は待ち伏せしていたのでしょう。 

直後にオオフタオビドロバチAnterhynchium flavomarginatum)もオレガノの花壇から飛び去りました。

2024/12/13

ヒャクニチソウの花蜜を吸い飛び回るイチモンジセセリ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月上旬・午後12:10頃・晴れ 

郊外で民家の裏庭の花壇に咲いた色とりどりのヒャクニチソウ(百日草)の群落でイチモンジセセリ♀♂(Parnara guttata)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
イチモンジセセリはいつものように翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

ヒャクニチソウの花から次の花へ飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:09〜) 
この花壇には、ピンク系統だけでも様々な色の花弁のヒャクニチソウが咲いていました。

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