2025/10/11

マミガサキアザミの花で採餌するハナバチの一種がキマダラセセリに体当たり(占有行動?)

 

2024年7月中旬・午前11:30頃・くもり 

里山の山腹をトラバースする山道の横(林縁)に疎らに咲いたマミガサキアザミでハナバチの一種が訪花していました。 
吸蜜するハナバチをよく見ると、後脚の花粉籠に黄色い花粉団子を付けています。 
花から飛び立つと、蜂の羽音がかすかに聞こえます。
 
私はこのハナバチの名前が分からなかったので、ご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。
おおまかな分類(〜科など)でも知りたいのです。
私のフィールド(@山形県)では結構よく見られるハナバチです。

興味深いのは、次の行動です。 
隣の花で吸蜜していたキバネセセリBibasis aqulina chrysaeglia)に体当たりして追い払ったのです。 
高速で羽ばたく蜂の翅がチョウの翅に触れたようで、蜂の羽音が変わりました。
偶然の衝突事故かもしれませんが、蜜源植物を守る占有行動なのかな? 
直後にそのハナバチは慌てて逃げてしまいました(飛び去った)。 
その一方で、下に落ちるように逃げたキバネセセリが再び舞い上がって、元の花に戻ってきました。 
つまり、今回ハナバチは蜜源植物の占有(ライバルの排除)に失敗しました。 

キバネセセリは吸蜜に夢中で、カメラを近づけて接写してもなかなか逃げませんでした。 
最後に飛び去ったのは、私がうっかりマミガサキアザミの葉に触れて揺らしてしまったからです。 


※ 蜂の羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
ハナバチの蜜源占有行動について、Perplexity AIに相談してみました。 
以下はその回答です。

ハナバチが他の昆虫(例:チョウ)に体当たりして花から追い払う行動は、偶発的な衝突だけでなく、実際に蜜源植物や採餌資源を守る「占有行動」や「排除行動」として観察されることがあります。

ハナバチによる訪花虫の排除行動

  • 多くのハナバチ(特に大型のミツバチ、マルハナバチ、単独性ハナバチ)は、給餌・繁殖資源である花が限られている場合、近づく他の花訪者(チョウ、ハエ、別種あるいは同種のハチ)に対して「アタック」や「体当たり」、威嚇飛翔、時に追い払いを行うことがある。

  • こうした行動は「餌場の占有(resource guarding)」または「テリトリアル(territoriality)」と呼ばれ、特に蜜源が限られる状況や豊富な蜜・花粉を持つ花で顕著に見られる。

  • チョウ以外にも、ハナアブや他の花訪問性昆虫に対してしばしば見られる。

偶発的な衝突との区別

  • 偶然の衝突事故も、蜜源の上で訪花昆虫が多い場合や、花での動きが重なると時折発生する。

  • しかし、特定のハナバチが意図的に直線的に飛んで相手にぶつかり、相手が花から離れた場合は「攻撃的な排除行動」の可能性が高い。

  • 一節には、マルハナバチ属では蜜源の縄張りを主張するため、積極的に他個体を威嚇または追い払い、同じハチ同士でも激しい排除が観察される。

まとめ

ハナバチが他の昆虫を花から追い払う行動は、「蜜源防衛(占有)行動」として複数の研究で記録されています。観察した現象が意図的に思われた場合、偶発的な事故ではなく、資源の独占のための進化的に適応した行動と考えて問題ありません。


参考文献・補足

より詳細な行動や具体的な種例が知りたい場合、英語では"bee territoriality at flowers"や"bee aggressive displacement behavior"などが文献検索キーワードとなります。

  • : 複数のハチ種で花上の他昆虫への攻撃的排除行動が報告されている専門文献

  • : マルハナバチの“餌の独占行動・追い払い”観察例

  • : 訪花生物間の資源競争、蜜源独占行動を扱った研究レビュー


観察された「ハナバチがセセリチョウに体当たりしたが、ハナバチ自身が逃げてしまい、結局セセリチョウが同じ花に戻った」という事例は、蜜源の占有(競争)行動や排除行動が必ずしも成功するとは限らないこと、そして花上での種間相互作用が一方的でないことを示しています。knowledge.carolina

占有・排除行動の「失敗」もある

  • ハナバチが他の昆虫(例えばチョウ)に対して追い払いや体当たりを試みても、相手があまり驚かなかった場合や、逆にハナバチ自身が脅威を感じて離脱することは珍しくありません。knowledge.carolina

  • 特に、相手(この場合セセリチョウ)が比較的動じずに花に留まった、あるいはハナバチが意外な反応を示して逃げる、といった現象は、「競争的排除が必ず成立するわけではない」「個体の性格や状況によるバリエーションがある」ことを反映しています。plantsciencejournal+1

花上での昆虫間関係の多様性

  • 花上の昆虫間でみられる占有・競争行動は、状況や個体の強さ・行動特性により結果が異なり、排除が失敗する場合も実際に観察されています。plantsciencejournal+1

  • セセリチョウの多くは花の上で動じずにとどまりやすく、ハナバチもサイズや性格によっては「威嚇してみたが自分が驚いて退く」ことが起こり得ます。knowledge.carolina

まとめ

蜜源をめぐる占有・排除行動は多くの訪花昆虫で見られますが、必ずしも「排除に成功する」とは限らず、失敗例や挙動にバリエーションがあることは生態的に自然な現象です。今回のケースも、実際のフィールド観察例として重要な「行動の幅」の一端です。plantsciencejournal+1

 

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