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2026/09/05

池で煮干しの争奪戦を繰り広げるクロゲンゴロウの群れ

 



2026年4月下旬・午後14:30頃・晴れ・気温24℃・水温20℃(煮干しを給餌した岸辺) 

山麓の池Lに煮干しを投入してしばらくすると、水中を泳ぎ回っていた複数個体のクロゲンゴロウCybister brevis)が煮干しの匂いを嗅ぎつけて集まってきました。 
同種間で餌をシェアするかと思いきや、独り占めしようとする占有行動(争奪戦)が勃発しました。 

同じ煮干しを巡ってクロゲンゴロウ同士が争っているというよりも、協力して餌を解体し始めた、という見方もできそうです。 
煮干しを噛んで引きちぎると、自分の分け前を持って急いで泳ぎ去ります。 
対岸の抽水植物の茂み(スゲの根元)などに隠れ、持ち込んだ餌をゆっくりと食べるのです。 
餌から滲み出る匂いが拡散しにくい場所を隠れ家として選んでいるようです。 
そこなら鳥などの捕食者からも見つかりにくくて安全です。 
しかし、隠れ家でも餌の独り占めは長く続きません。 
遅かれ早かれ煮干しの匂いが水中に拡散するために、周囲を泳いで探索していたクロゲンゴロウが集まってきてしまい、再び争奪戦が勃発することになります。 

ヤマアカガエルRana ornativentris)の幼生も一部の個体が煮干しに群がって食べ始めました。 
意外にも、クロゲンゴロウは同じ餌に群がるオタマジャクシに対して攻撃や捕食することはありませんでした。 
しかしクロゲンゴロウがオタマジャクシに対して寛容な訳ではありません。 
しばらくすると、クロゲンゴロウは息継ぎするために煮干しを抱えたまま水面まで浮上し、ついでにライバルのオタマジャクシから逃れて安全な隠れ家まで持ち去りました。 

クロゲンゴロウは、煮干しの争奪戦の最中にも定期的に浮上して水面で息継ぎする必要があります。 
しかし、息継ぎした直後に急いで潜水しても、池の底に沈んでいる煮干しを見失うことがありました。 
ライバルが息継ぎでいなくなった隙に、残った個体が急いで煮干しを持ち去る事例も多いです。 
つまり、息継ぎするのはせっかく手に入れた餌を失うリスクがあるのです。 
大庭伸也 編『ゲンゴロウ類の生態学』という専門書を読んでみると、まさしくこの問題を取り上げていました。
水深が浅い水域においては、息継ぎ後に餌を再発見できる確率が高いため、餌を置き去りにする。一方、水深が深い水域においては息継ぎ後に餌を再発見できる確率が低いため、餌を持ち去る戦略をとることが多いという。 (p94より引用)
同じ餌を巡ってライバルがいる間は、息継ぎするのをなるべく我慢しないといけません。 
ゲンゴロウは鞘翅の下に空気の層を溜め込みますから、大きな酸素ボンベを持っている大型の個体の方が長時間潜水できて有利なのでしょうか?
しかし、大型の個体が水中を激しく泳ぎ回ると、酸素の消費量も多そうです。


定点観察に通う池でクロゲンゴロウに煮干しを給餌したら、今回はドラマチックな展開となり、面白い動画が撮れました! 
水生昆虫のクロゲンゴロウはとても優秀なスカベンジャー(死骸の掃除屋)であることがよく分かりました。 
こうして水中の死骸をクロゲンゴロウが寄って集ってきれいに食べ尽くし、池の水質はきれいに保たれます。 

今回、餌として用意した煮干しは無塩タイプです。
予め頭部を取り除き、背骨に沿って半分に割ってから投入しました。 
煮干しを丸ごと池に投入すると、水中のクロゲンゴロウが餌に気づくまで長引くようです。
食べ残しが出ると水質を汚染するので、各池に1匹ずつしか煮干しを給餌していません。 

水中を泳ぐクロゲンゴロウは、角度によって鞘翅が緑色を帯びて見えることがありました。 
3〜4匹のクロゲンゴロウが煮干しに群がって奪い合いを繰り広げると、なかなか迫力があります。 
水底の泥を激しくかき回すので、水がどんどん濁って観察しにくくなります。


つづく→

2026/09/02

池の岸辺で息継ぎ体勢のまま煮干しを食べるクロゲンゴロウ

 

2026年4月下旬・午後14:15頃・晴れ 

山麓の池LでクロゲンゴロウCybister brevis)を定点観察しています。 
越冬明けのクロゲンゴロウ成虫の食事シーンを、この日初めて観察できました。 
早春の時期は息継ぎのために浮上と潜水を繰り返すだけで、餌を与えても無反応でしたが、ようやく食欲が回復したようです。 
水中を泳ぎ回る速度も見違えるように速くなりました。 
山から沢の雪解け水が流入する池なので、水温がようやく上がったのかもしれません。 

持参した煮干しの頭を取り除いてから縦に裂いて池に投入しても、水中のクロゲンゴロウはなかなか気づきませんでした。 
ようやく煮干しの匂いを嗅ぎつけた1匹のクロゲンゴロウ個体が、浅瀬の水面で息継ぎ体勢のまま(腹端だけ水面の上に出したまま)煮干しに食いついていました。 

ちなみに、クロゲンゴロウの成虫が同じ池で暮らすオタマジャクシの群れ(ヤマアカガエルRana ornativentris)の幼生)を襲って捕食することはありませんでした。



2026/08/27

春の池を泳ぎ回るクロゲンゴロウが水中でオタマジャクシやミズカマキリとぶつかっても捕食せず

 

2026年4月下旬・午後13:45頃・晴れ 

山麓にある池HでクロゲンゴロウCybister brevis)が浅い岸辺を活発に泳ぎ回っています。 
餌となる死骸や獲物を探し回っているのでしょう。 
ところが、水中でオタマジャクシ(ヤマアカガエルRana ornativentris)の幼生)の群れに次々とぶつかっても、獲物として狩ることはありませんでした。 

次にクロゲンゴロウ成虫は、獲物を待ち伏せしているミズカマキリRanatra chinensis)と衝突しました。 
濁った水中でミズカマキリの長い呼吸管が見えます(赤丸@1:12〜)。
共に捕食者なのに、何事もなく離れました。 
ミズカマキリが前脚の鎌でクロゲンゴロウを獲物として狩るには手強すぎる相手だったのでしょう。
撮影中の私は、ミズカマキリの存在に気づきませんでした。

越冬明けのクロゲンゴロウは、餌ではなく交尾相手の異性を求めて池の中を泳ぎ回っているのかもしれません。
しかし、私はこの池でクロゲンゴロウの求愛や交尾行動をまだ一度も見たことがありません。


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2026/08/24

獲物のヤゴを池の岸に運び、隠れて捕食するクロゲンゴロウ

 

2026年5月中旬・午後13:40頃・晴れ 

山麓にある小さな池Lで、1匹のクロゲンゴロウCybister brevis)が何か白っぽい獲物を運んでいました。 
トンボの幼虫(ヤゴ、種名不詳)を捕まえたようです。 
獲物を持ち運びながら水中を泳ぎ回り、浅い岸辺をうろうろしています。 
最後は岸辺に生えた抽水植物(スゲの一種)の根元に潜り込むと、ようやく落ち着いて捕食を始めました。 


※ 濁った水中のヤゴが見えやすいように、後半のリプレイでは動画編集で自動色調補正を施しました。 
池底の色味がどぎつく(不自然に)なるのは仕方がありません。 


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【考察】 
クロゲンゴロウがヤゴを狩る瞬間を見逃したのは残念でした。
肉食性であるクロゲンゴロウ同士で熾烈な獲物の争奪戦が繰り広げられています。 
獲物を捕らえた個体は急いで隠れ家に運ばないと、腹を空かせたライバルに獲物を横取り(強奪)されてしまうリスクがあるのです。 

関連記事(同じ池で3年前の撮影)▶ 池で溺れたノシメトンボ♂を捕食するクロゲンゴロウの群れ 


いくつかの疑問をPerplexity AIに訊いてみました。 
Q1: クロゲンゴロウの成虫はヤゴを捕食するか?

A1: はい、クロゲンゴロウ(Cybister chinensis)の成虫も、ヤゴを捕食する可能性があります。ただし、幼虫ほど積極的に生きた獲物を襲うとは限らず、主に小型・弱った・負傷したヤゴ、または死んだヤゴが捕食対象になりやすいと考えられます。

根拠と注意点

  • クロゲンゴロウ幼虫では、ヤゴは主要な餌の一つで、野外・飼育実験の双方で明確に捕食されています。特に幼虫は、オタマジャクシよりヤゴを多く捕食する傾向が報告されています。 jstage.jst.go
  • 一方、成虫の食性は幼虫ほど「動く獲物を積極的に襲う」タイプではなく、水面下に落ちた昆虫や、弱った・死んだ水生動物を利用する傾向があります。 ja.wikipedia
  • そのため、成虫とヤゴを同居させた場合、ヤゴが常に捕食されるとは限りませんが、脱皮直後、衰弱個体、狭い容器内、餌不足などの条件では捕食されるリスクがあります。

飼育上の判断

ヤゴを確実に残したい場合は、クロゲンゴロウ成虫とは分けて飼育するのが安全です。特に小型ヤゴやイトトンボ類のヤゴは、成虫にかじられる可能性が高くなります。反対に、大型で活発なヤゴなら成虫から逃げられる場合もありますが、混泳が安全だとはいえません。

なお、文献で強く裏付けられているのは「クロゲンゴロウ幼虫によるヤゴ捕食」であり、クロゲンゴロウ成虫が健全な生きたヤゴを恒常的に捕食する頻度についての直接的な研究例は、今回確認できた範囲では限られます。したがって結論は、「成虫も食べ得るが、幼虫ほど典型的・活発な捕食ではない」です。


Q2:クロゲンゴロウがとりわけ機敏なハンターとは思えないのに、なぜヤゴはクロゲンゴロウに捕食されてしまうのか? ヤゴは腹端からジェット水流を出して素早く逃げることが可能なのでは? 

A2: ご指摘の通り、健全なヤゴが開けた水中でクロゲンゴロウ成虫に追いつかれて捕食される、という単純な図式ではありません。腹端からのジェット推進は実際に有効な逃避手段です。ただし、それは「常時高速で泳げる」という意味ではなく、状況によってはクロゲンゴロウ側の捕食が成立します。

ジェット推進には限界がある

ヤゴのジェットは、直腸へ取り込んだ水を腹部の収縮で排出する仕組みで、瞬間的な加速には有効です。 しかし、次のような性質があります。 link.springer

  • 短時間の急加速であり、長距離を高速巡航する遊泳ではない。
  • 方向転換や停止後の再加速には時間を要する。
  • 腹部を収縮させるため、連続使用には疲労や呼吸上の制約がある。
  • 逃走方向が水草や底面に遮られると、速度を十分に生かせない。

したがって、ヤゴのジェットは「一瞬の距離を稼ぐ」には優れますが、開けた水域でなければ必ず逃げ切れるわけではありません。

クロゲンゴロウは追跡型とは限らない

クロゲンゴロウ成虫がヤゴを捕食する場合、必ずしも高速で追跡して捕らえる必要はありません。成虫は流線形の体と遊泳に適した後脚を持ち、比較的よく泳ぎますが、重要なのは速度そのものよりも、次のような接近様式です。 ja.wikipedia

  • 水草の間や底面でヤゴと偶然接近する。
  • ヤゴが静止・休息しているところに接近する。
  • ヤゴが脱皮直後や負傷時で逃避能力を失っている。
  • 夜間や濁水中など、視覚的な早期発見が難しい条件で接触する。
  • まず脚で押さえ、ヤゴがジェットを出す前に大顎で咬みつく。

つまり、これは「クロゲンゴロウがヤゴを泳いで追い抜く」捕食というより、近距離での遭遇、待ち伏せ、あるいは弱った個体の利用として考える方が自然です。

ヤゴ側の逃避姿勢にも問題がある

ヤゴのジェット推進は、腹端から水を後方へ噴出して前進するため、基本的には腹部の向いている方向へ逃げる運動です。捕食者が正面または側面から接近した場合、ヤゴはまず向きを整えなければなりません。その間に、ゲンゴロウ成虫が脚で接触して捕らえる可能性があります。

また、ヤゴは普段から高速遊泳しているわけではなく、水草や底質上で静止している時間が長い動物です。水田などの浅い水域では、植物の茎・落葉・泥底が多く、ジェットで逃げてもすぐ障害物に当たります。実際、クロゲンゴロウ類では、ヤゴを主要な餌とする幼虫の出現時期とヤゴの多い時期が一致し、浅い水田環境で両者の生息場所も重なります。 nagasaki-u.ac

成虫と幼虫を分けて考えるべき

ここは重要です。ヤゴを積極的かつ頻繁に襲う主役は、一般にはクロゲンゴロウ幼虫の方です。ゲンゴロウ類の幼虫は待ち伏せから短距離で飛びかかる捕食者で、ヤゴなどの動く水生動物を捕らえます。 クロゲンゴロウ幼虫についても、水生昆虫類、特にヤゴを主な餌とする報告があります。 nagasaki-u.ac

一方、成虫については、クロゲンゴロウが肉食性であることは確認されていますが、健全なヤゴをどの程度の頻度で能動的に捕食するかという直接的な定量資料は限られます。 成虫が見つけたヤゴを食べるとしても、典型的には次のような条件が考えやすいです。 pref.ishikawa.lg

  • ヤゴが小型である。
  • ヤゴが脱皮直後で軟弱である。
  • ヤゴが死亡または衰弱している。
  • 飼育容器が狭く、逃走距離がない。
  • 水草や底質のため、ヤゴが方向転換しにくい。
  • 餌不足で成虫の探索・接触頻度が高い。

結論

ヤゴのジェット推進は有効ですが、接近を事前に察知して、腹端を逃走方向へ向け、障害物のない方向へ一気に逃げられる場合に有効です。クロゲンゴロウ成虫による捕食は、速度勝負というより、近距離遭遇・不意打ち・障害物・ヤゴの状態によって成立すると考えるのが妥当です。

したがって、観察上「成虫が健全なヤゴを頻繁に追跡して捕食している」のであれば、通常の高速追跡よりも、ヤゴが小型・弱体化している、夜間である、あるいは水草内で逃走方向を制限されている可能性をまず疑うべきです。


2026/08/21

春の池で水中を泳ぐ合間に水面に浮上して息継ぎするクロゲンゴロウ

 

2026年4月下旬・午後13:55および14:35頃・晴れ 

沢の水を一時的に貯める山麓の池HでクロゲンゴロウCybister brevis)の定点観察をしています。 

複数個体のクロゲンゴロウが水中を敏捷に泳ぎ回っています。 
ときどき浮上して水面に腹端を露出し、息継ぎをしています。 
鞘翅の下に空気を貯めると再び潜水します。 
この携帯ボンベを使って、水中でも気門から呼吸できるのです。 
深く潜る際に、腹端から小さな気泡を放出していました。 

ゲンゴロウ類の呼吸について、wikipediaによると、
酸素消費量・運動量が少ない冬季はガス交換のため水中に上がってくる頻度が低下する一方[57][70]、水温が高く水中酸素溶存量が少ない夏季は頻繁に水面でガス交換を行う[57]。


つづく→

2026/08/18

山中の池を泳ぎ回るオオヒメゲンゴロウ

 

2026年5月中旬・午後12:25頃・晴れ 

里山にあるモリアオガエルの繁殖池で赤っぽいゲンゴロウ類を見つけました。 
くすんだ橙色という見慣れない体色のゲンゴロウで、第一印象はゴキブリを連想してしまいました。 
真っ黒なクロゲンゴロウしか知らなかった私は、角度によって赤っぽく見えるだけとか色彩変異なのかと初めは思いました。 
しかし胸背に黒くて細長い横帯があることから、オオヒメゲンゴロウRhantus erraticus)と判明しました。 

浅い池を泳ぎ回り、水底の泥(デトリタス)に潜り込もうとしています。 
肉食性ですから、獲物を探しているのでしょう。 
水生昆虫に疎い素人目には、後脚に遊泳毛が密生してないように見えます。 
泳ぎがあまり得意ではないのかな?
最後はスギ落葉の下に潜り込んで動かなくなりました。 
息継ぎのため水面に浮上するまで見届けられませんでした。 

モリアオガエル♂が周囲で鳴く声♪が聞こえます。 


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2026/08/03

一時捕獲したオオゾウムシの死んだふり(擬死)

 

2026年5月中旬・午前11:30頃・晴れ 

里山の急斜面をつづら折れで登る山道でゆっくり歩くオオゾウムシSipalinus gigas)を見つけました。 
普通種でもかなり久しぶりの遭遇で、嬉しかったです。 
オオゾウムシが立ち止まると、周囲の地面や落ち葉に紛れて見事な保護色になっています。 

山道を横切り、そのまま崖から転げ落ちそうだったので、手掴みで一時捕獲することにしました。 
手のひらに乗せると、仰向けで死んだふりしました(擬死状態)。 
起き上がらせてやっても、動きません。 

昔は採集したオオゾウムシを飼育したこともあったのですが、今回はそのまま解放しました。 
飛翔シーンを撮影するには、ライトトラップ(灯火採集)するしかないのかな?


【考察】 
今回オオゾウムシを見つけた時期(5月中旬)が気になったので、Perplexity AIに訊いてみました。 
どうやら越冬明けの個体だったようです。

Q1: 雪国の山形県でオオゾウムシの越冬態は? 

A1: 山形県のような雪国でも、オオゾウムシの越冬態は成虫です。[hro.or]

春に越冬成虫が現れて、伐倒木・衰弱木・伐根などに産卵し、幼虫は材内で育って幼虫のまま越冬します。[hro.or]
つまり、同じ種でも「越冬するステージ」は生活史の時期で異なり、成虫越冬と幼虫越冬の両方が見られます。[hro.or]

山形県の雪の中で個体が地表にいる時期は短く、実際には木の内部や樹皮下で寒さをしのぐことが多いと考えるのが自然です。[hro.or]


Q2: オオゾウムシの成虫が羽化する時期はいつ? 

A2: オオゾウムシの羽化は夏で、だいたい6〜8月ごろに成虫が出てきます。[hro.or]

山形県のような寒冷地でも、冬は材内で幼虫のまま越冬し、春に蛹になって、夏に羽化する流れです。[hro.or]

成虫として地上に見られる時期は、資料によって5〜9月または5〜10月とされています。[insect]
つまり、「羽化そのもの」は夏、「成虫が観察しやすい時期」は初夏から秋にかけて、と考えるのが実用的です。[nagasaki-w-ssh.sakura.ne]



Q3: オオゾウムシの寿命は? 

A3: オオゾウムシの寿命は、成虫でおよそ2年ほどです。[insect]

資料によっては「1〜2年」とされることもあり、飼育個体や環境条件で前後します。[shizensanpo.seesaa]
成虫で越冬し、翌年も生き残る長寿な昆虫として扱われています。[nagasaki-w-ssh.sakura.ne]



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2026/07/30

晩春の山道をうろつくコアオマイマイカブリ

 

2026年5月中旬・午前11:45頃・晴れ 

里山の尾根道でコアオマイマイカブリDamaster blaptoides babaianus)と遭遇しました。 
意外に素早い足取りで歩いて来ます。 
鞘翅は深緑色で、細長い胸部はメタリックな紫色でした。 
落葉の上を歩いて道端へ向かい、下草や落葉の下に隠れてしまいました。 
木漏れ日の落ちた尾根道から日陰の道端に向かったということは、獲物となるカタツムリが乾燥に弱いことと合致しています。
滅多に出会えない甲虫なので、この日の山行で一番嬉しかったです。 

今回は捕獲しませんでした。 


Perplexity AIに訊くと、マイマイカブリの仲間は成虫で越冬するのだそうです。 

Q: マイマイカブリの仲間の越冬態を知りたい。特に、山形県に生息するコアオマイマイカブリについて教えて。 

A: コアオマイマイカブリの越冬態は、主に成虫越冬で、朽ち木の内部で越冬することが多いです 。マイマイカブリ類全体でも、冬は土中・朽ち木・落ち葉の下・石の下などに潜って越冬し、条件が良い朽ち木では集団で見つかることがあります 。[honda.co]

コアオマイマイカブリの場合

山形県産のコアオマイマイカブリは、分布情報として山形県が挙げられており、出現期は4〜10月とされています 。越冬は「主に成虫」で、朽ち木中で越冬する例が多く、越冬後に交尾・産卵するという整理が示されています 。[atoz2000.oiran]
つまり、成虫で冬を越し、春に繁殖に入るタイプと考えてよいです 。[atoz2000.oiran]

マイマイカブリ類全体の傾向

一般にマイマイカブリは、冬になると土の中や朽ち木の中に潜って越冬し、成虫だけでなく終齢幼虫で越冬することもあります 。越冬場所は「朽ち木・落ち葉・石の下」などで、環境条件によっては複数個体が集まることもあります 。[honda.co]
集団越冬は、寒さや乾燥を和らげるのに有利だと説明されています 。[cocreco.kodansha.co]

実地観察の見どころ

山形のような積雪地では、越冬個体は広葉樹の朽ち木内部がかなり重要な越冬基質になりそうです 。実際、裏磐梯の解説でも、マイマイカブリ類は朽木で冬越しし、裏磐梯産はコアオマイマイカブリとされています 。[urabandai-vc]
もし冬季調査をするなら、倒木内部、立ち枯れの下部、土溜まりのある朽木まわりが有力です 。[honda.co]


2026/07/10

マメコガネ♀が産卵のために農道を飛び回り穴を掘って地中に潜り込むまで

 

2026年6月中旬・午後14:15頃・晴れ 

平地に広がる田畑の農道で低く飛び回っているマメコガネPopillia japonica)が気になりました。 
飛翔距離は短く、地面を少し歩いてから、すぐにまた鞘翅をパカッと開いて飛び立ちます。 
風がそれほど吹いていないのに短距離しか飛べないのは、持久力が低いのでしょうか。 
しかも、着陸にいつも失敗しています。 
仰向けの状態に無様にひっくり返っても、自力ですぐに起き上がりました。 
飛翔シーンおよび起き上がり行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:38〜1:43) 
余談ですが、地味な保護色のヒシバッタがカメオ出演していました。(@1:05〜) 



マメコガネが鞘翅を開き後翅を羽ばたいて飛び立つ瞬間や着陸失敗後に仰向けから起き上がる瞬間をじっくり観察したかったので、ハイスピード動画での撮影に切り替えました。 
ところが、途端にマメコガネは飛ばなくなってしまいました。 
まさにマーフィーの法則です。 
砂利が敷かれた農道の脇でまばらに生えたイネ科の雑草(種名不詳)の根際に穴を掘って潜り込み始めたので、高画質のFHD動画撮影に慌てて戻しました。 

餌を探し歩いているクロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が通りかかり、穴掘り中のマメコガネを邪魔してきました。
甲虫は硬いクチクラに守られているので、アリは興味を失って(諦めて)立ち去りました。 

マメコガネ♀が試掘しても地中で硬い石にぶつかったのか、深く掘れなかったようです。
諦めて、再び地表をうろつき始めました。 
結局、同じ草株の反対側に回り込んでから穴を掘り直しました。 
マメコガネはグイグイと強引に地中に潜り込むと、姿が完全に見えなくなりました。 
これから地中で草の根に産卵するのでしょう。 
砂利道のすぐ横で、雑草がまばらに生えた土の農道でした。

ここまで観察して初めて、登場したマメコガネの性別を♀だろうと推定することができました。 
私の知る限り、マメコガネの外見に性差はありません。
虫のオスとメス、見分けられますか?』という本にもマメコガネについての情報は載っていませんでした。 

最初にマメコガネ♀が農道を飛び回ったりうろうろ歩き回ったりしていたのは、産卵に適した地点を探索していたのだと合点がいきました。 
田植えの直前に農道に強力な除草剤を撒いて雑草を枯らした後、ようやく若葉が再生してきた状態です。 
まだ草丈が低くて花穂も付いていないため、マメコガネ♀が選んだイネ科雑草の種類を見分けられませんでした。 
なんとなくメヒシバとかオヒシバではないかと思うのですが、どうでしょうか。 


【考察】 
山行の後でヘトヘトに疲れていた私は、ここで観察を打ち切りました。 
三脚を持参していれば、穴掘りの様子をじっくり微速度撮影したり、産卵後の♀が地表に出てくるまで長時間の監視ができたはずです。 
しばらく待ってから掘り返して、マメコガネの卵を探してみるべきでしたね。

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野外でたまに見かけるコガネムシ科成虫の穴掘り行動について、以前から不思議に思っていました。

関連記事(4、14年前の撮影)▶ 

当時の私はマメコガネの目的が分からず、夏の高温や強い陽射しを避けるため地中に隠れるのか?(避暑)と想像していました。


マメコガネの♀が穴掘りに特化した体の作りに進化していないのが不思議です。 
例えば♀の前脚がシャベル状に発達しているなどの性差も報告されていません。 
掘坑性の狩蜂とかアリのように頑丈な大顎を使って土を掘る訳でもなさそうです。 
草の生えた根元で柔らかそうな土質の場所を選んで力任せにぐいぐいと潜り込んでいくだけでした。

今回のマメコガネ♀の胸背に付着した白点は、生まれつきの模様ではありません。
寄生バエ♀(ヤドリバエ)が体表に産み付けた卵かもしれません。 
だとすれば、蛆虫に体を食い尽くされる前に自らも早く産卵して次世代を残さなければいけません。 

産卵を済ませて地表に出てきた直後のマメコガネ♀の行動に興味があります。 
地中から外に出てきたマメコガネの成虫をたまたま観察できたとしても、それが新成虫の羽化なのか、それとも産卵を済ませたばかりの♀なのか、区別するには地道に連続観察するしかありません。 
今回のマメコガネは、胸背にある白点(寄生バエの卵?)によって個体識別することができそうです。 

産卵後のマメコガネ♀が地表に出てきた後、その穴を埋め戻したり塞いだりしないと、農道をパトロールしているアリに見つかって侵入され、食卵されてしまう可能性が高いでしょう。 
一方、羽化した新成虫が地中から外に出てきた穴は塞ぐ必要はないので、そのような行動は進化してないはずです。 
つまり、地表に出てきた直後の行動で見分けられるかもしれない、と予想してみたのですが、実際に観察してみないことには分かりません。 

よくよく考えてみると、マメコガネ♀の前脚が穴掘りに特化しておらず、穴掘り行動が洗練されていないとすれば、産卵後の埋め戻し行動は特に必要ないかもしれません。 
産卵後の♀が地中から外に戻ろうとするだけで、穴の周囲の土が自然に崩れて卵は埋まってしまいそうです。 
その場合、マメコガネ♀が産卵のために掘った穴を「巣穴」と呼べるかどうか微妙です。

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マメコガネの産卵シーンも地中の卵も実はいままで誰もしっかり観察していないのではないか?と密かに疑っています。
芝生などの地中にマメコガネの成虫が潜り込むことと、草地の地中で幼虫が育つことから、ブラックボックスの産卵行動について推測しているだけなのではないでしょうか? 
Perplexity AIに問い合わせても、私の生意気な疑いに対してしっかりした反証はありませんでした。
飼育下なら観察しやすいかもしれません。 




2026/05/31

ホンドタヌキの溜め糞に群がるクロボシヒラタシデムシ♀♂とアカバトガリオオズハネカクシ:4月下旬の林道

 

2024年4月下旬・午後13:30頃・くもり 

春の里山でスギ植林地と雑木林の間を通る林道の真ん中に残されたホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場ltrを久しぶりに定点観察します。 
山腹を登ってきた林道ですが、この短い区画は平坦な地形になっています。 
巨大な糞塊から、この日は強い糞便臭が漂っていました。 
白っぽい獣毛が多く含まれた糞が気になります。 
タヌキが野ネズミなどの小動物を狩るとは思えないので、何か野生動物の死骸を食べたのでしょう。 

タヌキの溜め糞ltrに来ていた甲虫を観察しました。
クロボシヒラタシデムシOiceoptoma nigropunctatum)成虫の多くは♀♂ペアで交尾中でした。 
他には1匹のアカバトガリオオズハネカクシ(旧名アカバハネカクシPlatydracus brevicornis)がうろついていました。 
いわゆる糞虫類は見つかりませんでした。 
ハエ類は、私が撮影のため近づいたら逃げてしまいました。 







2026/04/18

餌物を探し求めて走り回るニワハンミョウ

 

2024年4月下旬・午後13:00頃・晴れ 

郊外の田園地帯の舗装された農道で、ニワハンミョウCicindela japana)の複数個体が走り回っていました。 
獲物のアリを探し歩いているようです。 



ときどき路上でニワハンミョウ同士がすれ違うのですが、互いに眼中にないようでした。 
忙しなく動き回るニワハンミョウの性別を見分けるのは大変です。 
異性なら求愛・交尾が始まるはずなので、今回ニアミスしたのは、おそらく同性なのでしょう。

関連記事(同所同日の撮影)▶ 

2026/03/09

スッポンタケを食べた後に落ち葉の下に隠れる謎のナメクジ【30倍速映像】

 



2024年11月中旬・午後13:05〜14:05頃・くもり 

平地の二次林で見つけたスッポンタケを定点観察しています。 
長く伸びて折れた柄は早く分解されたのか、見つかりませんでした。 
柄から崩れ落ちたグレバの先端部だけが林床に残っていて、見慣れないナメクジが乗っていました。 
体色は褐色系で、頭部の大触角は黒色です。 
ハナタテヤマナメクジですかね?(当てずっぽうです) 

グレバは胞子を含む黒い粘液が虫に食べ尽くされて乾き、虫を誘引する匂いを失ったようです。
もう虫はほとんど来ていませんでした。 

謎のナメクジがスッポンタケのグレバをゆっくり食べている様子を、微速度撮影しようと思い立ちました。 
しかし、ナメクジの上に落ち葉が被さっていて、肝心の口元が隠れていました。 
撮影のためにその落ち葉を取り除いたら、異変を感じたナメクジが逃げ始めてしまいました。 
急いで逃げるナメクジを30倍速の早回し映像でご覧ください。 
ナメクジの這った軌跡には、粘液が残ります。 
摂食シーンが撮れず、残念でした。 

本格的な三脚があれば、真上から見下ろすように撮れたはずです。 
ところがこの日はミニ三脚しか持ってきておらず、ローアングルで横からナメクジを狙うしかありませんでした。 
ナメクジがキノコからどんどん遠ざかるので、撮影の途中でカメラの設置場所を変えました。 

微速度撮影後に、スッポンタケの近くの落ち葉をめくって探すと、逃げたナメクジが隠れていました。 
黒い大触角を引っ込めています。 
体色が少し違うので、もしかして別個体(あるいは別種)ですかね? 
雪国のナメクジは、こういう落ち葉の下で越冬するのでしょうか。 
ナメクジを採集し、持ち帰って飼育しようか迷いましたが、忙しくて世話をする余力がないので諦めました。 

最後にスッポンタケのグレバを拾って、残り香を直接嗅いでみました。 
スポンジ状の脆い感触で、かすかにアンモニア臭がしました。 

グレバの内部には、三葉虫っぽい形状をした謎の虫(甲虫の幼虫)が潜んでいました。 摂食中かどうか、背側から撮っても不明です。 
この甲虫幼虫が何の仲間か(科名など)、見分けられる達人がいらっしゃいましたら、教えてください。 
グレバを裏返してみても、他の虫は隠れていませんでした。 

グレバのすぐ横の落ち葉の上に残されていたオレンジ色と緑色の混合物は、ナメクジが排泄した糞だろうと予想しています。 


関連記事(13、14年前の撮影)▶  


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2026/03/05

晩秋にモンスズメバチの古巣に潜り込むナミテントウ:二紋型



2024年11月中旬・午後13:30頃・晴れ 

山麓にあるモンスズメバチVespa crabro flavofasciata)の二次巣(引っ越し巣)を久しぶりに定点観察に来ました。 
破風板の裏側の屋根裏に営巣したコロニーは、既に解散したようです。 
巣に出入りする蜂は1匹もいませんでした。 
(駆除されていないことを祈ります。) 

記録のために巣口の写真を3枚撮ったら、巣口付近の外皮に二紋型のナミテントウHarmonia axyridis)が留まっていたことに後になって気づきました。 
連続写真を見ると、ナミテントウは巣口横の外皮ポケット内に潜り込んでいました。 
安全に越冬できる場所を探索しているのでしょう。 
現場で気づいていれば動画に撮ったのに、残念でした。 
冬にモンスズメバチの古巣を採集して調べてみれば、集団越冬するナミテントウの群れが見つかるかもしれません。
同じ連続写真をトリミングして、ナミテントウを拡大。



2025/12/04

ヤブガラシの花蜜を吸うオオスズメバチ♀

 

2024年9月中旬・午後15:25頃・くもり 

街なかの道端に蔓延るヤブガラシの群落でオオスズメバチVespa mandarinia japonica)のワーカー♀が訪花していました。 
本ブログでこの組み合わせは、意外にも初登場です。 
初見のはずがないのですが、てっきり撮影済みだと思い込んで、今までスルーしていたようです。 

ヤブガラシのオレンジ色に色づいた花盤かばんを選んで訪れ、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

重低音の羽音を立てて飛び回るオオスズメバチ♀を流し撮りしていたら、ヤブガラシに訪花するオオニジュウヤホシテントウHenosepilachna vigintioctopunctata)らしきテントウムシが1匹ちらっと写っていました。(@0:24〜) 
テントウムシもヤブガラシの花で吸蜜することがあるとは知りませんでした。 

関連記事(9年前の撮影:吸蜜シーンは見れず)▶ ヤブガラシの花とナミテントウの親子 

改めてオオニジュウヤホシテントウに注目してじっくり撮り直すべきでしたが、オオスズメバチに集中している私は気づいていません。 
植食性テントウムシには無関係ですけど、このヤブガラシの群落にアブラムシはたかっていませんでした。 

余談ですが、実はこのオオスズメバチ♀個体は初め、ヤブガラシと混在して咲いていたノブドウの花に来ていました。 
しかし途中からヤブガラシの花に切り替えて吸蜜するようになりました。 
その短いシーンだけ切り取って、「ハナバチとは違い、カリバチ(狩蜂)を代表するオオスズメバチには定花性がないのだろう」という趣旨で別の記事を書こうかと思いました。 



しかし、映像をよく見直すとノブドウの花はまだ蕾だったようで、オオスズメバチは臨機応変に訪花する蜜源植物を切り替えただけでしょう。
(話がブレるので、今回その映像は割愛。) 

数時間後、帰路に現場を再訪したときにも、オオスズメバチが訪花していました。(動画なし) 


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2025/10/29

シュレーゲルアオガエルの死骸に群がるオオヒラタシデムシとクロオオアリ

2024年7月上旬・午後・くもり 

山麓の農村部で道端にカエルの死骸を見つけました。 
舗装路を横断中に車に踏み潰されたロードキル(轢死体)のようで、無残な状態でした。 
よく見ると、シュレーゲルアオガエルRhacophorus schlegelii)のようです。 

死骸を食べる掃除屋(スカベンジャー)としては、オオヒラタシデムシNecrophila japonica)が1匹と、クロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀が2〜3匹集まっていました。

急ぐ用事があったので、動画を撮らずにスナップショット写真だけで済ませました。

2025/10/27

スギの丸太を調べて飛び去るアカハナカミキリ

 

2024年7月下旬・午後12:30・くもり 

里山で伐採されたスギが山麓の入山口に(ベンチ代わりに?)2本並べて放置されています。 
スギの丸太にアカハナカミキリStictoleptura (Aredolpona) succedanea)が来ていました。 
丸太の側面をせかせかと歩いてから、すぐに飛んで逃げました。 

飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:19〜) 
丸太の側面を横向きで歩いていたアカハナカミキリが、上向きになってから翅を広げて飛び立っていました。 
滑落したのではないことが分かります。 

私には外見でアカハナカミキリの性別を見分けられないのですが、おそらく産卵適地を探索していた♀だと思われます。 
産卵シーンを撮り損ねた?
あるいは、♂が交尾相手を待ち伏せしていた可能性もありそうです。 

新カミキリムシハンドブック』を紐解いてアカハナカミキリの産卵習性や寄生植物について調べると、
・♀は、針葉樹の立ち枯れや倒木、切り株などに集まり、亀裂や他の昆虫が空けた脱出孔などに産卵します。 
・幼虫は赤っぽく朽ちた材(褐色腐朽材)を食べて成長します。(p3より引用)

Perplexity AIに相談すると、

確認できる資料によると、アカハナカミキリ(Stictoleptura dichroa)はスギ(Cryptomeria japonica)の倒木にも産卵することがあります

記録・根拠

詳細な観察記録では、本種はマツ科やトウヒ属などの針葉樹の倒木・立ち枯れ木をよく利用し、エゾマツ、アカトドマツ、トウヒ、カラマツ、アカマツ、クロマツなどに加え、スギの倒木でも交尾・産卵行動が観察されることが報告されています。スギは他の針葉樹材と比べてやや乾燥が早く腐朽が進みにくいため、アカハナカミキリが利用するのは伐採後1〜2年程度の材や部分的に腐朽の進んだ倒木が多いと考えられます。roki.main

生息環境と選好傾向

アカハナカミキリは広葉樹でも発生例がありますが、基本的には針葉樹材での繁殖が中心です。温暖地域ではスギ人工林や伐採地に出現し、倒木や伐木の皮下に幼虫が穿入して成長することが知られています。mushi-blog.seesaa+1

したがって、現地でスギ倒木上にメス成虫が歩き回っていたり、産卵動作(腹部を材にあてて押し付ける)が見られる場合、それは実際に産卵活動中である可能性が高いです。

 


アカハナカミキリ(Stictoleptura dichroa)は、典型的なハナカミキリ類(Lepturinae)と同様に、成虫が花上だけでなく、枯木や倒木にも出現します。これには性別によるはっきりした行動分化が見られます。

メスの行動

メス成虫は主に針葉樹(マツ類など)の枯木や倒木に産卵します。かなり古くなって腐朽が進んだ木にも卵を産みつけることがあり、産卵管を使って材内部に1粒ずつ卵を産み込みます。観察例では、倒木上を活発に歩き回り、適地を見つけて腹部先端を押しつけるようにして産卵する様子が報告されています。komoro-diary+2

オスの行動

オスはこのような材にも現れますが、それは交尾相手(メス)を探す目的による場合が多いと考えられています。ハナカミキリ類全般では、オスがメスの発する性フェロモンや行動(産卵活動など)を手がかりに接近し、交尾を試みる習性が知られています。実際に花上や材上で交尾が観察された例もあります。coleoptera.sakura+1

要約

  • 枯木や倒木上のアカハナカミキリのメスは主に産卵目的。

  • 同じ場所のオスは、メスを探すための交尾待機(探索)行動をとることが多い。

  • 結果として、こうした材の周辺は繁殖行動の重要場所(交尾・産卵サイト)として機能しています。


関連記事(12年前の撮影)▶ アカハナカミキリの飛び立ち 


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2025/10/13

オバボタルの飛び立ち

 

2024年7月中旬・午後13:25頃・晴れ 

里山にあるモリアオガエルの繁殖池に来たら、横の草むらにオバボタルLucidina biplagiata)を見つけました。
立ち止まって触角や手足だけ動かしています。 
下草の種類はチヂミザサだけ分かりました。 

やがて翅を広げると素早く飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
横から見ても光ってはいませんでした。
オバボタルはほとんど光らない種類のホタルらしい。

ヘイケボタルの性別を見分けるには腹部腹面の発光器の数を調べないといけないのですけど、逃げられてしまい残念。 
※【追記】♂は複眼が大きいらしい。

今まで考えたこともありませんでしたが、この時期の夜に来たら、蛍の発光が見れるのかもしれません。 
(最近、夜の山林はクマが怖くて…。) 


関連記事(10、16年前の撮影)▶  


【追記】
YouTubeのコメント欄で、夢幻の執事DEENさんからご指摘を頂きまして、ヘイケボタルからオバボタルへと訂正します。
ヘイケボタルの触角はもっと糸状でしたね。
オバボタルの名前は知っていましたが、このブログでは初登場になります。


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2025/10/09

枯木にいたルリボシカミキリ♀の逃避行動

 

2024年7月下旬・午後14:00頃・晴れ 

平地の二次林で立ち枯れした朽木(樹種不明)でルリボシカミキリ♀(Rosalia batesi)を見つけました。 

幹に下向きで止まって触角を振り立てています。 
腹端をヒクヒクと出し入れしていたので、産卵しそうです。 
ところが、なぜか急に慌てて幹の陰に回り込んで隠れてしまいました。 
枯木の幹を徘徊していた微小アリに噛まれたのかな? 
側面から撮影した後に背面からも撮ろうとしたら飛び去ってしまい、その瞬間も撮り損ねてしまいました。
それでも、美しいルリボシカミキリと久しぶりに出会えて嬉しかったです。

新カミキリムシハンドブック』でルリボシカミキリのホストを調べると、
♀は、朽ちた広葉樹の樹皮の隙間などに産卵 
ホスト:ブナ・クヌギ・シラカンバ・カエデ類など広葉樹の不朽木(p52より引用)
ルリボシカミキリ♀が来ていた朽木の樹種を知りたいのですが、生きた葉も枯れた葉も全く残っていないので、素人には難しいです。
なんとなくオニグルミやハリギリではないかと思うのですが、まだ樹齢が若い時期に立ち枯れしたらしく、樹皮の図鑑と見比べても、典型的な樹皮の写真とは違っています。 

夏の二次林(雑木林)は樹冠に木の葉が鬱蒼と生い茂り、昼間も日光があまり射さず、薄暗いです。 
林床にはわずかな木漏れ日しか射しません。 
この木も日照不足で光合成が充分にできずに立ち枯れしてしまったのかもしれません。 


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2025/09/27

ハルザキヤマガラシの茎を登り下りするコアオハナムグリ

 

2024年4月下旬・午後14:45頃・くもり 

田んぼの農道に咲いたハルザキヤマガラシの群落でコアオハナムグリGametis jucunda)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

よく見ると体表が黄色い花粉にまみれています。 
身繕いしてから茎を下に降り始めました。 
ハルザキヤマガラシの茎を分岐点まで下ると、別の茎を登り始めました。 
黄色い花に辿り着いたので食事を始める(花蜜や花粉を食べる)のかと思いきや、なぜか気に入らなかったようで、また茎を下って行きます。 

雨雲が近づいているせいで風揺れが激しく、虫撮りには不向きのコンディションでした。 
このとき私は先を急ぐ用事があったので、食事シーンを見届けることができませんでした。

2025/09/26

アズマモグラの腐乱死骸を食べ尽くすウジ虫

 

2024年7月上旬・午前10:40頃・晴れ 

山麓の遊歩道で小動物の腐乱死体を見つけました。 
死骸の前足に鋭い爪が発達していることから、おそらくアズマモグラMogera imaizumii)だろうと推測しました。 
腐敗と生物分解が進み、毛皮はもはや残っていません。 
皮膚も溶けかけたような状態です。 
 
なぜか頭部が失われた死骸には夥しい数の白い蛆虫(ハエの老熟幼虫)が蠢いていて、腐肉や内臓をほぼ食べ尽くしたようです。 
モグラの背骨と肋骨が見えます。 
小さな骨片が散乱しているのは、虫が運び去ろうとしたのかな?

小さなハエ(種名不詳)の成虫や微小な赤アリ(種名不詳)も腐乱死体に群がっていました。 
 死臭に誘引されたエンマムシの仲間が画面の上部から歩いて来て、そのまま死骸の下に潜り込みました。 

現場は地面がアスファルトではなくコンクリートで舗装されていました。 
動物の死骸を食べてくれる掃除屋たち(シデムシなど)は普通、死骸を見つけたら迅速に地中に埋めるはずですが、ここでは固いコンクリートに阻まれたようです。 
夏の舗装路に放置された死骸はあっという間に干からびてしまう(乾燥ミイラ化)ことが多いのですけど、今回はなんとか生物分解されたようです。 
あと数日できれいに白骨化するはずです。


【追記】
このは No.1 食べるって楽しい!』というナチュラリスト向けのムック本(季刊?)を読んでいたら、今泉忠明『モグラたちの地中生活』と題した章があり、モグラの天敵について詳しく書いてありました。
彼らの天敵は、フクロウやオコジョ、イイズナ、キツネ、アナグマ、ノスリなどかなり多い。オコジョやイイズナは穴に侵入してモグラを襲う。アナグマやキツネはトンネルを掘り開き、ノスリはトンネル内で採食中のモグラを地表から攻撃する。フクロウのペリット()にモグラの毛や顎の骨などが含まれていることがあるのだが、どのように地中のモグラを捕らえるのか長く謎だった。モグラは夜間、地上でバッタやコオロギなどを食べており、このときに狙われる (p35より引用)
アナグマがモグラを捕食するとは初耳で、とても意外でした。
下線部についても知りませんでした。
休耕地などにトレイルカメラを設置したら、モグラが地表で採食するシーンをいつか撮れるかな?


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