2024年7月上旬・午前10:40頃・晴れ
山麓の遊歩道で小動物の腐乱死体を見つけました。
死骸の前足に鋭い爪が発達していることから、おそらくアズマモグラ(Mogera imaizumii)だろうと推測しました。
腐敗と生物分解が進み、毛皮はもはや残っていません。
皮膚も溶けかけたような状態です。
なぜか頭部が失われた死骸には夥しい数の白い蛆虫(ハエの老熟幼虫)が蠢いていて、腐肉や内臓をほぼ食べ尽くしたようです。
モグラの背骨と肋骨が見えます。
小さな骨片が散乱しているのは、虫が運び去ろうとしたのかな?
小さなハエ(種名不詳)の成虫や微小な赤アリ(種名不詳)も腐乱死体に群がっていました。
死臭に誘引されたエンマムシの仲間が画面の上部から歩いて来て、そのまま死骸の下に潜り込みました。
現場は地面がアスファルトではなくコンクリートで舗装されていました。
動物の死骸を食べてくれる掃除屋たち(シデムシなど)は普通、死骸を見つけたら迅速に地中に埋めるはずですが、ここでは固いコンクリートに阻まれたようです。
夏の舗装路に放置された死骸はあっという間に干からびてしまう(乾燥ミイラ化)ことが多いのですけど、今回はなんとか生物分解されたようです。
あと数日できれいに白骨化するはずです。
【追記】
『このは No.1 食べるって楽しい!』というナチュラリスト向けのムック本(季刊?)を読んでいたら、今泉忠明『モグラたちの地中生活』と題した章があり、モグラの天敵について詳しく書いてありました。
彼らの天敵は、フクロウやオコジョ、イイズナ、キツネ、アナグマ、ノスリなどかなり多い。オコジョやイイズナは穴に侵入してモグラを襲う。アナグマやキツネはトンネルを掘り開き、ノスリはトンネル内で採食中のモグラを地表から攻撃する。フクロウのペリット()にモグラの毛や顎の骨などが含まれていることがあるのだが、どのように地中のモグラを捕らえるのか長く謎だった。モグラは夜間、地上でバッタやコオロギなどを食べており、このときに狙われる (p35より引用)
アナグマがモグラを捕食するとは初耳で、とても意外でした。
下線部についても知りませんでした。
休耕地などにトレイルカメラを設置したら、モグラが地表で採食するシーンをいつか撮れるかな?
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