2018/09/01

飛べ!オオシオカラトンボ♂【HD動画&ハイスピード動画】



2018年7月上旬

オオシオカラトンボ♂(Orthetrum triangulare melania)が水たまりのある農道脇の草むら(枯れ茎など)に止まっていました。
枯れ茎のてっぺん付近に止まり、翅を深く下げて休んでいます。
大きな複眼の付いた頭部が時々ぐりぐりと動いています。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:15〜)

井上清、谷幸三『トンボのすべて(第2改訂版)』によれば、

トンボは前翅と後翅を互い違いに上げ下げできるので、真っ直ぐに飛べるし、またヘリコプターのように空中の同じところでじっと飛び続けること(ホバリングといいます)もできます。止まっていて急に飛び立つときには、両方の翅を一緒に打ち下ろし、高速度で逃げたり餌を追いかけたりもできます。(p90より引用)


飛び立っても大体同じ場所に止まるので、縄張りがありそうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


▼関連記事
止まり木から飛び立つ未成熟オオシオカラトンボ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】


オオシオカラトンボ♂@枯茎

ハシボソガラスの幼鳥が電線で兄弟喧嘩?(野鳥)



2018年6月中旬

電線に並んでいた4羽のハシボソガラスCorvus corone)がふざけたようにガーガー♪と嗄れ声で鳴き騒いでいます。
横歩きで隣の個体ににじり寄り、嘴で軽くつつき合うのをきっかけに小競り合いが勃発しました。
少し飛び立って上の電線に避難。
電線を横歩きして、足元の碍子がいしをを嘴でつついて悪戯しています。
途中でビクッとしたのは、電線に直接触れてしまった嘴が感電したのかな?(@0:52)
(電線でバランスを崩しただけ?)
いつの間にか他の3羽は飛び去っていました。

好奇心旺盛な様子からなんとなく、この群れは巣立ち後の幼鳥のような気がします。
もろに逆光のために、嘴の中の色を確認できませんでした。


ハシボソガラス(野鳥)幼鳥?4@電線+喧嘩
なにやらフォトジェニック?

2018/08/31

ソヨゴの雄花で吸蜜するオオフタオビドロバチにキイロスズメバチ♀が奇襲



2018年6月中旬

街路樹として植栽されたソヨゴの雄株でオオフタオビドロバチAnterhynchium flavomarginatum)が訪花していました。
忙しなく飛び回り、雄花から吸蜜しています。
日陰の逆光で蜂が見えにくかったり、周囲に吹き荒れるビル風でソヨゴの枝が常に揺れていたりと、撮影にはかなりの悪条件でした。

そこへ探餌飛翔していたキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が急に襲いかかり、驚いたオオフタオビドロバチはソヨゴの雄花から転げ落ちるように飛び去りました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、キイロスズメバチ♀に飛びつかれた瞬間にオオフタオビドロバチは腹端を曲げて毒針で反撃する姿勢になっていました。
毒針の有無までは映像で確認できませんでした。
ということは、♀なのかな?(オオフタオビドロバチの性別の見分け方を知らないのです。)
雄蜂♂が自衛のために、毒針を持っていないのに持っているふりをして♀みたく刺す真似をした可能性も考えられます。(行動擬態)

▼関連記事 
オオフタオビドロバチ♂尾端に生えた謎の刺状突起
キイロスズメバチも手強い相手だと一瞬で察したようで、深追いせずに飛び去りました。

▼関連記事
ソヨゴの雄花に集まるミツバチ?を狩るキイロスズメバチ♀



オオフタオビドロバチ@ソヨゴ雄株+訪花吸蜜
オオフタオビドロバチ@ソヨゴ雄株+訪花吸蜜

柵から飛び上がって空中で虫を捕食しようとするヒヨドリ(野鳥)



2018年7月上旬

川沿いの道端に設置されたフェンスのてっぺんにヒヨドリHypsipetes amaurotis)が止まっていました。
急に飛び上がってはすぐに元の柵に着地、という行動を二度繰り返しました。
どうやら飛んでいる昆虫を空中で捕らえようとしているようです。
残念ながら映像ではフライキャッチの成否はいまいち不明です。
(獲物をすぐに食べてしまった可能性もありそうです)

カラスの鳴き声♪がするので見上げると、頭上のサクラの横枝でハシボソガラスがガーガー♪鳴いています。
3度目に飛び立ったヒヨドリも上の木の枝に身を隠してしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
夕方でやや薄暗い上に、望遠レンズで遠くのフェンスに対して正面ではなく斜めから撮っているために、カメラのAFピント合わせが間に合いませんでした。
もう少し引きの絵で撮ればよかったですね。


ヒヨドリ(野鳥)@柵

2018/08/30

アスパラガスの葉に掴まって休むキオビツチバチ♂



2018年7月上旬・午後17:27〜17:31

夕方のアスパラガス畑でキオビツチバチ♂(Scolia oculata)らしき蜂を見つけました。

風で揺れる極細の葉にしがみついて休んでいます。
全身が黒色の蜂で、腰に黄紋が見えます。
触角が長いので♂です。

こんな光景を見たことが無いので不思議に思い、たまたまかもしれませんが、どうしても理由をあれこれ考えてしまいます。

  • 畑の地中から羽化してきたばかりの個体なのかな?
  • 夜はこのままここをねぐらとして寝るのでしょうか?
  • 体内寄生者が寄主の行動を操作した結果、ここに居るのかもしれない、と勝手に妄想しました。
例えば虫カビに冒された蜂が高所で死ねば、風で胞子を広範囲にばら撒くことができます。
あるいはキオビツチバチはあくまでも中間宿主であって、終宿主の鳥に食べられるためにこんな目立つ場所でじっとしているのかもしれません。




キオビツチバチ♂@アスパラガス葉
キオビツチバチ♂@アスパラガス葉
キオビツチバチ♂@アスパラガス葉

堤防の流木で遊ぶハシボソガラス幼鳥の兄弟(野鳥)



2018年6月下旬・午後18:05

夕方に河原の堤防でハシボソガラスCorvus corone)の親鳥に幼鳥2羽がつきまとって餌を催促していました。(餌乞い♪)
ところが親鳥は知らんぷり。

給餌してもらえなかった幼鳥は仕方なく、コンクリートブロックの斜面(護岸)に転がっていた流木で遊び始めました。
1羽の幼鳥がまたごうとした流木を偶然に蹴飛ばしてしまい、斜面を転がったことが遊びのきっかけでした。(@0:43)
兄弟(姉妹)の幼鳥2羽が流木を嘴で咥え、軽く引っ張り合って遊びます。
護岸の上部に残った親鳥(成鳥)はこの遊びに参加しないで幼鳥の様子を見守っています。
幼鳥につつかれる度に流木は斜面をどんどん転がり落ちていきます。
物を嘴で啄んだりほじくったりする際は転がらないように足で押さえつける必要があることを幼鳥は学ぶ必要がありますね。
とうとう流木は砂利だらけの地面(河原)にまで到達しました。
転がらなくなった流木に飽きると、近くに落ちていた小枝を拾い上げたり、雑草をむしったりと、カラスの幼鳥は好奇心旺盛で元気いっぱいです。
カラスの遊びを見ているとヒトの幼児の遊びとほとんど変わらぬ知性(精神年齢?)を感じて、いつも微笑ましく思います。

※ 実際は日没前でもっと薄暗いのですが、動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハシボソガラス幼鳥2(野鳥)@堤防コンクリートブロック斜面+流木遊び
ハシボソガラス幼鳥2(野鳥)@堤防コンクリートブロック斜面+流木遊び+採食

2018/08/29

クマツヅラの花蜜を吸うモンシロチョウ



2018年7月上旬

平地の用水路沿いの休耕地に咲いたクマツヅラの群落でモンシロチョウPieris rapae)が何頭も訪花していました。
これはなんとも珍しい組み合わせで、初めて見ました。
小さな花から花へ忙しなく飛び回り、翅を閉じたまま吸蜜します。

複数個体を撮影。
花にじっと静止している個体は羽化直後なのかな?

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


モンシロチョウ@クマツヅラ訪花吸蜜
モンシロチョウ@クマツヅラ訪花吸蜜

クマツヅラ花
クマツヅラ群落・全景

【追記】
帰路に現場近くを再訪すると、今度はスジグロシロチョウの仲間、すなわちスジグロシロチョウPieris melete)またはヤマトスジグロシロチョウPieris nesis)が訪花していました。
動画を撮り忘れたのが残念です。

スジグロシロチョウsp@クマツヅラ訪花吸蜜
スジグロシロチョウsp@クマツヅラ訪花吸蜜

用水路の岸から飛ぶノスリの羽ばたき(野鳥)



2018年7月上旬

山麓を流れる農業用水路の中から猛禽類が岸に飛び上がりました。
気づかずに近づいて来る私を警戒したのでしょう。
もしかすると、それまで水路の中で水浴びしたり水を飲んだりしていたのかもしれませんが、撮り損ねて残念でした。
黒っぽい鳥なので、遠目からでは初めカラスかと勘違いしました。
セキレイ類の群れがなぜか猛禽類を恐れずにコンクリートの護岸と水辺を飛んで往復しています。
(ハクセキレイか、それともキセキレイか、遠くて見分けられません。)

慌てて望遠レンズを装着すると(@0:28〜)、猛禽類は用水路の護岸で用心深く辺りをキョロキョロ見回し足で顔を掻きました。
その間にキセキレイ?の小群は飛び去りました。
猛禽類が身を屈めて地面を蹴ると力強く羽ばたいて幅〜250cmの水路を飛び越え対岸へ移動しました。(@1:05)
このとき翼の下面の斑紋からノスリButeo japonicus)とようやく判明しました。

地上に降りているノスリを見るのは珍しいです。
しばらくこちらを見ていたノスリが再び飛び上がり、用水路沿いに生えたアカマツの横枝に止まり直し、身を隠してしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
飛翔シーンだけ1/5倍速のスローモーションに加工してみたら、なかなかドラマチックな映像になりました。


ノスリ(野鳥)@用水路岸+飛翔
ノスリ(野鳥)@用水路岸

2018/08/28

ソヨゴの雄花で採餌するコマルハナバチ♀



2018年6月中旬

街路樹ソヨゴの雄株でコマルハナバチ♂(Bombus ardensのワーカー♀が訪花していました。
吸蜜する蜂をよく見ると、後脚の花粉籠は空荷でした。

よく似たクロマルハナバチ♀の小型個体かもしれない…?と迷うのですが、同じ日にコマルハナバチの雄蜂♂も見ているので、おそらく同じコロニーのコマルハナバチ♀なのでしょう。

▼関連記事
ソヨゴの雄花で吸蜜するコマルハナバチ雄蜂♂


ハシボソガラスが川岸で脱糞、採食、飲水(野鳥)



2018年6月下旬

河原でハシボソガラスCorvus corone)が水際の岩の上で白っぽい軟便を排泄しました。
そのまま川岸を下流の方へ歩き、何か餌をついばみました。
最後は川の水を飲んでいます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/08/27

ハコネウツギの蕾をこじ開けて吸蜜・集粉するクロマルハナバチ♀



2018年6月中旬


▼前回の記事
ハコネウツギの花で穿孔盗蜜と正当訪花を自在に切り替えるクロマルハナバチ♀

ハコネウツギ(別名ベニウツギ)の生垣で、後脚の花粉籠に白い大きな花粉団子を付けたクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が正当訪花を繰り返しています。
開花前の白い蕾を見つけると、閉じた入口をこじ開けて(食い破って)中に侵入しました。
蕾の花弁に穿孔したものの、雄しべに触れたので穿孔盗蜜ではなく正当訪花の一種と呼べるはずです。
吸蜜を済ませて外に出てくると体中が大量の白い花粉で汚れていました。
開花直前の蕾内の雄しべには花粉が手付かずのまま豊富に残っているため、それを知っているハナバチ類は集粉のために好んで訪れるのかもしれません。
クロマルハナバチ♀はそのまま花にしがみついて身繕いを始めました。
飛び立つとホバリング(停空飛翔)しながら身繕いを続け、後脚の花粉籠に花粉を移しています。

シーン1の最後では動画撮影をうっかり中断してしまいましたが、ハコネウツギの蕾に押し入ったものの正当訪花では舌を伸ばしても蜜腺に届かなかったようです。
外に出て来た蜂は同じ蕾に対して今度は花筒の外側から穿孔盗蜜を始めました。(@0:15〜0:18)


クロマルハナバチ♀@ハコネウツギ蕾+穿孔(侵入)開始

日光浴中、互いに手足を振るミシシッピアカミミガメの謎(求愛行動?)



2018年6月中旬


蓮池の岩で3匹のミシシッピアカミミガメTrachemys scripta elegans)がいつものように甲羅干ししていました。
この日は日光浴しながら後脚をばたつかせる、という謎の行動を繰り返していて、興味深く思いました。
特に中央の個体がよくやっています。

日光浴で体温が上がり、運動したくなっただけなのかな?
それとも、日光浴する岩場で縄張り争いのように互いを牽制するための誇示行動なのでしょうか?
近くに居る相手を蹴飛ばすには届かない距離を互いに保っています。

私は亀について勉強不足なのですが、♂による求愛行動なのかもしれません。
しかし求愛ディスプレーなら、♀の目の前に回り込んでからやらないと意味がないような気がします。
後脚だけでなく前足も同様に動かしているかどうか興味があるのですけど、岸からでは見えません。

小学館・自然観察シリーズ『日本の両生類・爬虫類』でミシシッピーアカミミガメを参照すると、

♂は前肢の爪が長く、繁殖期には♀の前で、さかんに指をふるわせて、求愛のディスプレーを行う。(p70より引用)


侵入生物データベースサイトでミシシッピアカミミガメの繁殖生態について調べると、

交尾は春と秋にみられる.産卵は4月から7月にかけてなされる.
雄は伸長した爪を雌の前で震わせて求愛する.


途中で池を泳いでやって来た4匹目の大型個体が新たに岩場へ上陸し、割り込みました。

▼前回の記事
池から岩に上陸して日光浴するミシシッピアカミミガメ♂
このとき先客との間で陣取り合戦のような激しい争いにはなりませんでした。
しかし元気に手足を振っていた中央の個体(中型)が向きを変え、右の新顔に対しても左後脚をヒラヒラと左右に振って見せつけました。
それをじっと見ている新顔の亀(甲羅が未だ濡れている)は無反応です。
やはり求愛誇示なのかな?

その後も何度か定点観察に通ったのですが、甲羅干し中の謎の足振り行動を見たのはこの日限りでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

全個体の性別をしっかり判定したくても、岸から狙うだけでは撮影アングルが限られてしまいます。
取り敢えず真上から(背側から)甲羅の形状を確認し、岩場を回り込んで亀の正面から前脚の爪の長さを撮りたいのです。
池にドローンを飛ばして撮影するのは大袈裟なので、岸から伸ばした長い竿の先にGoProのようなアクションカメラを取り付けて撮るのが手軽そうです。



↑【おまけの動画】
Takeo Oshimaさんが撮影なさった「ミシシッピアカミミガメの求愛行動」を参考のために紹介します。
泳ぎながら水中で前脚を振っています。


2015年9月20日、東京都江東区清澄庭園にて撮影。小さい方が雄。雌の顔の前で両手を揃えて震わせ、顔に触れる。


【追記】

内田至『カメを飼ってみよう』という入門書(児童書)によれば、
アメリカから日本にやってきたアカミミガメのディスプレイは、たいそうはでです。(中略)小さな♂が、大きな♀の顔の前で、大きくのびた前肢のつめを、両方からおがむように合わせて、はげしくふります。ときには、♂が♀の背中にのって、♀の頭の上でこのはげしいディスプレイをすることもあります。 (p35〜36より引用)

この本でも求愛時の後肢の動きについて記述はありませんでした。
ということは、今回動画に撮れた後肢を振る動きは求愛ディスプレイではなさそうです。

ミシシッピアカミミガメ3@蓮池:岩+日光浴+足振り求愛?
ミシシッピアカミミガメa@蓮池:岩+日光浴+足振り求愛?
ミシシッピアカミミガメb@蓮池:岩+日光浴+足振り求愛?
ミシシッピアカミミガメb@蓮池:岩+日光浴+足振り求愛?
ミシシッピアカミミガメc@蓮池:岩+日光浴+足振り求愛?

2018/08/26

ゼフィルス♂の卍巴飛翔【HD動画&ハイスピード動画】



2018年7月上旬・午後16:50〜16:57

用水路沿いの林縁で翅が青緑色の金属光沢(メタリック)に輝く2頭の小さな蝶が高速で互いに円を描くように激しく飛び回っていました。
林縁のやや高い位置から降りてきて用水路沿いの草むらのすぐ上で乱舞したり、再びもつれ合うように樹冠レベルまで高く舞い上がったりしています。
こんな平地でゼフィルスと出会い、卍巴飛翔が見れるとは全くの予想外で、嬉しい驚きでした。


▼関連記事(6年前の撮影)
ゼフィルスの卍巴飛行@渓流上

田中蕃『森の蝶・ゼフィルス』によれば、
高等なミドリシジミ類は、その活動中に、♂どうしが風車の回転をみるようなからみ合いを行なう。これを卍巴まんじともえ飛翔と呼んでいる。 (p28より引用)


薄暗い夕暮れ時だったと記憶しているのですが、実際の撮影時刻はそうでもありませんね。
ちなみに、この日の日の入り時刻は午後19:06。
空が厚い雲で覆われていたのかもしれません。

動きが速過ぎて肉眼では残像しか見えないので、ゼフィルス♂の猛烈な卍巴飛翔を、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:49〜)
2頭ともに前翅表が鮮やかなコバルトグリーンなので、ミドリシジミ類の♂と思われます。
ミドリシジミ類の♀の翅色はもっと地味です。
やや引きの絵で撮った方が、ピントが甘くても見栄えが良いですね。
背後の林縁をトンボエダシャク?らしき蛾が飛び回っています。(@15:25)

栗田貞多男『ゼフィルスの森―日本の森とミドリシジミ族』によると、

 2頭の♂は互いに相手を追いながらループ状に飛翔し、高度を下げ枝先から離れていく。一方の♂は相手を押し下げ、少しでもテリトリー位置から引き離そうとしている。もう一方はそうはさせじと相手を押し上げ、時には8の字型の飛翔パターンを織り交ぜながら対抗する。
 卍どもえ飛翔はテリトリーをめぐる♂どうしの争いである。おもしろいのは種によって水平・垂直方向の重要性があるらしい(p54より引用)


ゼフィルスの専門家なら、この映像で動きを見るだけで、種類を絞りこめるのかもしれません。
かなり近くまで来てくれたのに、同定用のストロボ写真は全く上手く撮れませんでした。
私はいつも動画撮影を優先するので、練習量が足りないのでしょう。
しかし、これだけ動きが速いと、とてもピントを瞬時に合わせる余裕が無く、写真に撮れる気がしません…。

平地の広大な畑の周囲を雑木林が取り囲んでいる環境です。
特に多いハンノキをホストとするミドリシジミ♂(Neozephyrus japonicus japonicus)ではないか?となんとなく予想しているのですが、どうでしょう。
ミズナラやクヌギの木も少し生えているので、別種のゼフィルスである可能性もあります。



ケヤキ樹上の巣で雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)



2018年5月下旬
▼前回の記事
ケヤキ樹上の巣で親鳥を待つハシボソガラスの雛(野鳥)

街中の公園にそびえ立つケヤキ高木に作られたハシボソガラスCorvus corone)の巣には少なくとも2羽の雛が育っていました。
巣の周囲の枝にはケヤキの葉が青々と茂っています。

やがて在巣の雛が羽ばたいて餌乞いを始めました。
鳴かずに黙って餌乞いしたのが珍しいと思いました。
雛の翼の下面が未だ羽根が生え揃っていなくて、白い羽軸が見えます。
そこへ1羽の親鳥が帰巣し、餌乞いしていた1羽の雛に口移しで給餌しました。

巣の真下から見上げている私の存在に親鳥が気づいたのでしょうか。
急にガー!と大声で鳴きました。
カラスの親鳥は食餌後の雛が巣内で排泄した糞を外へ捨てに行く習性(排糞行動)があるのですが、今回は雛の脱糞を待たずに巣を離れました。

巣がある公園の向かいには某大型店のビルが建っています。
外壁の鉄骨に親鳥が止まり、左右の翼を同時に持ち上げながら私を睨みつけ、ガーガー♪鳴いて威嚇してきます。
凄い剣幕で鳴き騒ぐ口の中が黒いのは成鳥(親鳥)の証です。(カラスの幼鳥だと赤い)

鉄骨から威嚇♪した親鳥は、給餌→出巣した個体とは限りません。
もう一羽の親鳥が近くで雛を見守っていたのかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


シリーズ完。
この営巣地での定点観察記録はこれで終わります。
隣接するビルの上層階からハシボソガラスの巣を観察できる場所があれば良かったのですけど、残念ながら公園に面した壁に窓はありませんでした。

逆に言うと、ヒトに上から覗かれる心配が無いからこそ、親鳥はここに営巣したのでしょう。

ハシボソガラス(野鳥)雛@巣:ケヤキ樹上+餌乞い
ハシボソガラス(野鳥)@鉄骨+威嚇♪

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