2011年9月上旬
葛の生い茂ったいつものポイントで、またオオハキリバチが訪花する姿を目にしました。
今回は腹面のスコパに黄色の花粉が付いている個体を初めて確認できました。
映像の採餌行動が果たして集粉作業かどうか不明ですが(吸蜜だけかも)、ようやく営巣を開始したのでしょう。
クズの花から蜜と花粉を集めては巣穴に貯蔵し、幼虫が食べるための団子を作ります。
マルハナバチの振動集粉とは異なる方法で花粉を集めるのだろうか。
関連記事と映像はこちら→「クロマルハナバチの振動受粉」
関連記事と映像はこちら→「クロマルハナバチの振動受粉」
関連記事はこちら→「繭を紡ぐクワコ終齢幼虫(蛾)の微速度撮影」このときはカメラをUSB接続した状態でパソコンからリモート撮影しました。
コオロギの発音は、生殖の営みに重要な役割をはたしている。夜ごとに♂は鳴き続けて、♀を呼ぶ。(中略)♀の接近を認めると、それまでの高らかな歌(よび鳴き)の調子から、柔らかく、長く続く誘いの音色(さそい鳴き)に切り替える。糸のような長い触角を微妙に動かして、♀と♂とは互いの体に触れ合う。誘いの歌は、♀が交尾の姿勢をとるまで、忍耐づよく続けられる。♂は寄り添うように、♀に接近してゆく。♀が♂の背中に乗ると、♂は腹部の末端にある小さな鍵のような把握器を、♀の産卵管の付け根の辺りに引っ掛けて白い球状の物体を腹部の末端から出す。その球には細い柄が付いていて、小刻みに震える微妙な腹端の運動によって、その柄の部分を産卵管の付け根に差し込むと、交尾が完了する。♀はしばらくの間、尾端に<ちょうちん>のように球をぶら下げているが、そのうちに体をねじ曲げて、それを食ってしまう。この球の中には精子が収まっている。精子は柄を通って♀の貯精嚢に入り込む。貯精嚢の入口は、輸卵管に繋がっていて、卵が産まれる時に、受精するのである。
関連記事と映像はこちら→「エンマコオロギ♂の求愛歌♪と♀の交尾拒否」
コオロギでは成虫の♂を他の♂と一緒に飼うと、単独で飼育した♂よりも多くの精子を射精する。
関連記事はこちら→「ニンジンを食べるヒダリマキマイマイ(微速度撮影)」虫にも好き嫌いがあるのでしょうか。
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半月切り人参の食痕: 少し干からびていますが、周辺部だけが齧り取られえぐれています。 |
(HTML5対応のブラウザなら、YouTube動画の再生速度を好きなように変える裏技もあります。)三脚を使えばお洒落でコンパクトな早回し映像に加工できたのですが、手持ちカメラの映像を早回しにすると手ブレが酷く酔いそうな動画になるので断念。
前回の映像はこちら→「葛に訪花するオオハキリバチ」
クズの花びらの中に黄色いところがあります。いいにおいに惹かれてハチが飛んできました。(中略)ハチたちは黄色いところを目印にやって来ます。この下に口を差し込むと、蜜が吸えることを知っているのです。
『どんどんのびる草』p21より引用
(ウスバカマキリに)ちょっかいを出して怒らせると、(中略)閉じていた翅を突然パッと開く。このとき、畳んでいた後翅の縁と腹部がこすれて、毒蛇が威嚇するような「シャーッ」という音がする。コカマキリもこれをするが、かなりはっきり聞き取れる大きな音だ。さらにこれでも足りないと言わんばかりに、上半身を持ち上げて左右の鎌状の前脚を顔の脇に添える。このカマキリの前脚の「二の腕」部分には、黒い大きな斑紋が付いている。個体によっては、この黒い紋の中にさらに小さな白い紋が出る。(眼状紋:しぐま註)(中略)この威嚇体勢は単なるこけおどしのため、長時間継続しない。隙を見て、素早くその場から走り去ってしまう。(p234-235より引用)