2014年10月中旬
▼前回の記事
歩いて巣に出入りするモンスズメバチ♂
モンスズメバチの巣の定点観察15
今季モンスズメバチ(Vespa crabro flavofasciata)が営巣していたクヌギの樹洞は北を向いていました。
幹を回り込むと、巣の裏側(南側)にもう一つ別な樹洞があります。
2つの樹洞は高さが違い、巣のある樹洞が少し低い位置にあります。
きっちり調べてはいませんが、おそらく2つの樹洞は内部でつながっておらず独立しているようです。
裏側の樹洞でもモンスズメバチのワーカー♀がうろうろと徘徊しているのを今季何度も観察しています。
▼関連記事
巣の裏のクヌギ樹洞を物色するモンスズメバチ♀
さて、モンスズメバチの巣に出入りする蜂が居なくなったのは、秋になってコロニーが無事に解散したのでしょうか?
オオスズメバチに襲撃されて壊滅状態になった可能性も考えられます。
クヌギの木陰から重低音の羽音がするので回り込んでみると、1匹のオオスズメバチ♀(Vespa mandarinia japonica)が巣の裏側の樹洞を物色していました。
体長を採寸しない限り、私にはワーカーと新女王の見分けが付きません。
ワーカー♀だとしたら、襲撃するスズメバチの巣を探索しに来たのでしょうか。
新女王だとしたら、越冬地を探索しているのかもしれません。
ちなみにオオスズメバチは地中営巣性で、樹洞に巣を造ることは稀です。
樹洞を出た蜂はクヌギの幹をうろうろ歩いてから飛び去りました。
つづく→シリーズ#16:最終回
2014年8月上旬
交差点で猫の額ほどの花壇に咲いたヤナギハナガサ(=サンジャクバーベナ)にマイマイガ♀(Lymantria dispar japonica)が訪花していました。
マイマイガの成虫は確か口吻は退化していて吸蜜できないはずです。
吃驚仰天して撮り始めました。
吸蜜しているスクープ映像をマクロレンズで接写するつもりでしたが、近づいてよく見るとやはり口吻がありません。
飼育下でマイマイガの成虫♀が羽化した時も、口吻が退化していることを確認しています。
ふと右を見ると、電柱の根元に大量の卵塊が産み付けられていることに気づきました。
これはマイマイガの卵ですね。
電柱の根元で羽ばたいている別個体も居ます。
夜に交差点の外灯に集まり電柱に産卵した後で、たまたまヤナギハナガサの花に乗って休んでいるのでしょう。
この夏は近隣でマイマイガが大量発生して騒ぎになりました。
電柱や街灯の下には繁殖を終えたマイマイガが死屍累々と転がっています。
▼関連記事
電柱で集団産卵するマイマイガ♀(蛾)
2014年10月下旬
山際の民家の庭に背高く生えた(目測で>3m)パンパスグラス(=シロガネヨシ)に野鳥が止まっています。
垂直な茎に掴まり、高音でチュッチュ♪と繰り返し鳴き続けています。
鳴きながら尾羽を左右に素早く振っています。
鳴き声に同期して嘴が動いたので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声に間違いありません
全体的に黄色っぽいので初めはカワラヒワや冬羽のホオアカかと思ったのですけど、違いますね。
腹側しか見せてくれず、ホオジロのような冠羽が見えるのが悩ましいです…。
途中からせっかく望遠レンズを装着したのに、途端に山の方へ飛び去ってしまいました。
いつもお世話になっている「日本野鳥の会 宮城県支部・山形県画像掲示板」にて問い合わせたところ、Toshiboさんより以下の回答を頂きました。
色がうすい緑色ですが、アオジです。メスです。どちらかというと藪の近くの地面で餌を食べ、すぐに藪に逃げ込んでしまいます。こんなにもサービスしてくれてよかったですね。
アオジ(Emberiza spodocephala personata)はこれが初対面になります♪
山形県でアオジはレッドリストの準絶滅危惧(NT)に指定されているらしい。
アオジ♀の地鳴きを声紋解析してみる
いつものようにオリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから鳴いている部分を2箇所適当に切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
8〜9kHZ付近に明瞭な声紋が見えます。
2014年10月中旬
▼前回の記事
クヌギ樹洞でコロニー解散後のモンスズメバチの巣
モンスズメバチの巣の定点観察14
クヌギの樹洞からモンスズメバチ♂(Vespa crabro flavofasciata)が1匹出て来ました。
触角が長い雄蜂です。
初飛行の瞬間が記録できるかと期待して撮り続けました。
ところが歩いて幹をウロウロと登り下りするばかりで、羽ばたいても一向に飛び立ちません。
樹洞を一度通り過ぎてから登り直してコロニー解散後の巣に戻りました。
何がしたかったのやら、さっぱり分かりません。
この個体だけ羽化の時期が遅れたのかもしれません。
何らかの原因で飛べない個体なのでしょうか?
このコロニーから雄蜂が無事に羽化したことが確認できて感無量です。
残念ながら雄蜂を採集し損ねました。
つづく→シリーズ#15:裏側の樹洞にオオスズメバチ
2014年9月上旬
▼前回の記事
ヤマハギを訪花するトモンハナバチ♂の羽ばたき【ハイスピード動画】
農道の脇に咲いたヤマハギの群落でトモンハナバチ♀(Anthidium septemspinosum)が訪花していました。
花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
腹面に橙色のスコパが見えます。
秋風が吹いて絶え間なく枝が揺れています。
つづく→♀と♂が出会えば当然…
2014年10月中旬
飼育しているカブトムシ♂(Trypoxylus dichotomus)の餌の昆虫ゼリーを切らしてしまいました。
買ってくるまでのつなぎとして、リンゴを摺り下ろして与えてみました。
小皿で給餌してみると早速、口吻を伸ばして食べてくれました。
余分な水気(りんごジュース)は予め捨ててあります。
空気に触れるとリンゴは酸化してどんどん茶色くなってしまいます。
子供向けの古い絵本ですが『キンダーブックしぜん7:カブトムシ』(1999)p10によると、
カブトムシは、水気の多い餌が好きです。
リンゴのように固いものは、すり下ろすとよく食べます。
ラストシーンで止まり木を歩く様子を撮りました。
後日分かったことですが、前脚の跗節に力が入らないのは老化の兆候でした。
昆虫ゼリーではなく水分の多い果物を与えたせいでお腹を壊して死期を早めた可能性は?
【追記】
寿命で死んだ後、乾燥標本をスキャナで取り込んでみました。
▼前回の記事
涼しい夜も巣口で扇風行動するモンスズメバチ♀【暗視映像】
2014年10月中旬
モンスズメバチの巣の定点観察13
丸1ヶ月(31日)ぶりにクヌギの樹洞を見に行くと、巣口の外被状の覆いが完全に無くなっていました。
あれほど活発に飛び回っていたモンスズメバチ(Vespa crabro flavofasciata)の姿はなくなっていました。
無事に生殖虫(新女王および雄蜂)が巣立ち、コロニーは解散したのでしょうか?(一家離散)
それとも誰か人間に駆除されてしまったのでしょうか?
オオスズメバチなどの天敵に襲撃された可能性も考えられます。
危険なモンスズメバチが居なくなったので、心置きなく落ち着いて採寸が可能になりました。
地上からの高さ2mに開口した樹洞は縦6cm、横4cmの楕円形でした。
巣内を少なくとも2匹の蜂が動いているのがぼんやり見えます。
この時点では性別は不明でした。
次にマグライトで照らしながら樹洞内を動画で撮影してみました。
巣盤や育房は見えません。
幹の裏側にもうひとつある樹洞に通じているのかどうかも、いまいち分かりませんでした。(たぶん連結していないと思います。)
また、クヌギの樹皮の溝に沿って縦に蟻道が伸びていることに気づきました。
アリを採集しないと同定できませんが、ネット検索で少し調べてみるとケアリの仲間かもしれません。
アリ関連の掲示板からの情報によると、
ケアリ属は木の幹に木屑で作られたアーケード状の道(蟻道)をよく作りますし
その中でアリマキ(アブラムシ)の世話をすることも多いです。
つづく→シリーズ#14:雄蜂の徘徊
2014年10月中旬
里山の尾根道に生えたアカマツの幼木で観察した光景です。
灰色の地味なハエが枝の松葉にホバリングしているのを不思議に思い、撮り始めました。
以下の説明はなんとなくハエの求愛だろうと勝手に解釈したものです。
外見で性別を見分けている訳ではないので、間違っているかもしれません。
枝の松葉の奥におそらく♀が潜んでいるようです。
頭を下に向けているのも不思議ですが、たとえば松葉に付着したアブラムシの甘露を舐めているのでしょうか。
そこへ同種の♂と思しき個体が飛来し、♀の真上でホバリング(停空飛翔)を始めました。
このとき互いに頭の向きが逆になっています。
♂が♀の体に脚でちょんちょんと触れたら、♀が飛んで逃げました。
すかさず♂が追飛します。
映像後半は1/4倍速のスローモーションでリプレイ。
♀が松葉の奥に隠れていたのも、しつこい♂から逃げ回っていたのかもしれません。
撮り始めるのが少し遅かったです。
どうせならハイスピード動画に撮れば良かったですね…。
同定用の写真を撮る余裕もなく未採集なので、残念ながらハエの名前は分かりません。
▼関連記事(5年後に撮影)
菊の花蜜を舐める♀にホバリングで求愛するハエ♂【名前を教えて】
【追記】
2014年10月中旬
山麓の用水路沿いの草地で午前中、コガタスズメバチ♀(Vespa analis insuralis)が休んでいました。
クリの落ち葉に乗って日光浴しながら身繕いしていました。
時期的に新女王かもしれませんが、採寸していないので私にはワーカー♀と見分けられません。
動画を撮りながら私が移動したのは、蜂の後胸背が黒いこと(コガタスズメバチ/オオスズメバチの識別点)を確認するためです。
最後は飛んで用水路に下りたので、吸水に行ったのかもしれません。
残念ながら見失ってしまいました。
2014年10月中旬
平地の農道を歩き去るキジ♂(Phasianus versicolor)を発見。
慌てたせいでカメラ操作をミスしてしまい、動画を撮り始める前に痛恨のタイムロス。
すぐに気づかれ、道端の茂みに逃げ込んでしまいました。
余りにも短い出会いなので、1/4倍速のスローモーションでリプレイ。(水増し)
♂にしては体格が小柄でほっそりしている気がしました。
ということは若鳥♂なのでしょうか。
2014年10月上旬〜中旬
カブトムシ♂(Trypoxylus dichotomus)を飼育しています。
昆虫ゼリーのカップを専用の固定容器から抜き取ろうとする謎の行動が増えてきました。
ゼリーカップ(プラスチック製)の縁を角の付け根に引っ掛けて持ち上げ、固定容器から引き抜こうとしています。
(固定容器の側面に何本も巻いている輪ゴムは滑り止めです。)
食べ進んだ結果、口器がゼリーに届かなくなったのかと初めは思いました。
カブトムシが食べやすいように、残ったゼリーを浅い平皿に移して給餌してみました。(映像なし)
ゼリーは意外と水気が多いので、器からこぼれない程度の深さがないと飼育容器全体がゼリーで汚れてしまいます。
ところが皿の上に乗せてやったカブトムシは脚の爪がつるつる滑り、立ち往生しています。
滑り止めの工夫が必要だな…と私が思案していたら、 翌朝になるとカブトムシ♂は止まり木にぶら下がりながら皿から採食する技を自力で編み出していました。
平皿に移した昆虫ゼリーをほぼ食べ尽くしたので、新しいゼリーを給餌してやりました。
するとまたもやゼリーカップを固定容器から抜き取ろうとする奇行が始まりました。
ほとんど成功するもあと少しのところで抜き取れません。(抜けないようにサイズや形状が設計されているのでしょう)
ゼリーは新しくカップの縁まで満タンに入っているので、口器が届かないという不満はないはずです。
飼育下で餌を十分与えられ、力を持て余しているのかもしれません。
私がライバルの♂や交尾相手の♀を見つけてあげられなかったばかりに、単独で飼い続けています。
暇潰しに独りで遊んでいるのでしょうか。
特に夜になるとゼリー固定容器ごと力任せにひっくり返したり、飼育容器の壁面を角で押したり、止まり木を持ち上げたりと乱暴な行動が目立つようになりました。
止まり木のコブを角でぐいぐい押す行動も見ています。
♀が居ない空間に閉じ込められて欲求不満なのでしょうか。
拘禁反応のような異常行動・問題行動だとしたら気の毒です。
幼少期にカブトムシを飼育してこなかった私は、今頃になって初めての体験です。
(昔は昆虫ゼリーなんていう便利なものはありませんでした。)
カブトムシの飼育に慣れた人にとってはもしかしたら別に珍しくない(心配無用な)行動なのかもしれません。
※ プラスチック製の飼育容器越しに撮ったやや不鮮明な映像を元に、YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。
2014年10月上旬・深夜4:00
ジュースの自動販売機の灯りに集まる虫を目当てに多数のニホンアマガエル(Hyla japonica)が待ち伏せしていました。
赤外線の暗視カメラで1匹を撮ると、レンズを近づけても無反応でした。
喉をヒクヒクさせるも、鳴き声は発していません。
飛来した蚊がアマガエルの近くを通っても捕食に動きませんでした。
既に満腹なのかな?(それとも暗くて見えていない?)
いつか狩りの瞬間を動画に記録してみたいものです。
最近の自販機は節電のため、煌々と明かりを付けっぱなしのタイプは少なくなりましたね。
ライトトラップに頼るカエルにしてみれば商売上がったりの変化かもしれません。
赤外線から白色光に切り替えてカエルの体色を記録すべきでしたね。(眠くて億劫で写真も撮っていません。)
2014年10月上旬
山間部の道端に咲いたメハジキの群落に訪花するオオハキリバチ♂を撮っていたら、大顎でメハジキの葉柄?(細い葉の根元)を咥えたまま静止しているオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)を見つけました。
初めは寝ているのかと思い接写したら死んでいました。
翅は不自然に広がり、脚も不自然に縮こまった状態で死後硬直しています。
蜂に気を取られて初めは気づかなかったのですが、花の上部からハナグモ(Ebrechtella tricuspidata)?が登場しました。
歩脚の先で蜂の死骸に触れました。(その後、採集に失敗。)
単独性(非社会性)の蜂は夜になるとこのような姿勢で(植物を咥えて体を固定)寝ることが知られています。
▼関連記事
大顎で植物を咥えた姿勢で眠るサトジガバチ♀
このオオハキリバチは寝込みをハナグモに襲われ、捕食・吸汁された後に捨てられたのでしょうか?
しかしクモは動かないものを獲物と認識しないと思うので、このハナグモも容疑者ではなくたまたま居合わせただけかもしれません。
だとするとオオハキリバチは寿命や病気で死んだのでしょう。
※ 動画編集時に全編、自動色調補正を施してあります。
いつもお世話になっている「クモ蟲画像掲示板」に投稿したところ、きどばんさんより以下のコメントを頂きました。
一応ハナグモで合っていると思いますが・・・見たことのない珍しい斑紋ですね。
>クモは動かない虫を獲物と認識しないはずですから、寝ている蜂をクモが捕食するとは考えにくいですかね?
ワシグモ科のクモは死体でも食べるようですから・・・考えられないことはないと思います。
再現実験してみないことには真相は藪の中です。
2014年8月中旬
▼前回の記事
モノサシトンボ♂奇形個体の飛翔【ハイスピード動画】
山中の池の畔で見つけたモノサシトンボ♂(Copera annulata)は、長い胴体が途中で曲がっている奇形の個体でした。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮っていると、狩りのシーンが偶然記録されていました。
木の葉に乗って休んでいる奇形モノサシトンボ♂は、前脚を擦り合わせ身繕いしています。
その目の前を小さな昆虫が飛んで来ました。
すかさず飛び立つと、空中で獲物をトゲだらけの脚で鷲掴みしようとしています。
獲物はヤブ蚊ですかね?
一度目は狩りに失敗し、更に追いかけて二度目は画面から外れてしまいました。
同じ葉に舞い戻って来た際に獲物を抱えていなかったので、おそらく取り逃がしたのでしょう。
奇形のせいで狩りに失敗したかどうかは分かりません。
腹部の異常ですから、影響があるとしたら繁殖行動(♀との尾繋がりなど)に支障を来すかもしれません。
比較対象として正常個体の狩りの瞬間を同じようにハイスピード動画に撮らないといけませんが、未だものにできていません。
▼関連記事(正常個体の捕食成功例)
蚊取りモノサシトンボ♂
2014年10月中旬
山間部の道端に生えたクロマツの灌木にヒガラ(Periparus ater insularis)の群れが来ていました。
今回は珍しく混群ではありません。
高音で鳴き交わしながら枝から枝へ忙しなく飛び移り、松笠(松ぼっくり)を啄んでいます。
素直に考えれば種子を採食しているのだと思いますが、中に潜んでいる虫を探しているだけかもしれません。
鳴き声を声紋解析してみる?
2014年10月中旬
里山の林道(砂利道)を下山中に、前方の斜面に動くニホンカモシカ(Capricornis crispus)を発見。
杉木立の間からカモシカが頭を下げて下草を採食しながらこちらにゆっくり向かって来ました。
私は立ち止まって静かに撮影開始。
目が合って私に気づくと、睨み合い。
これまでの経験からカモシカは近視だと思っていたので、視力が良い個体もいるのか!(珍しいこともあるもんだ)と少し驚きました。
視覚ではなく嗅覚で私の存在がバレたのかもしれません。(後で風向きを調べるのを忘れました。)
濡れた鼻先をヒクヒクさせ、左耳を特によく動かして辺りの物音を探っています。
やがてフシュフシュ♪と鼻息を鋭く吐いて執拗に威嚇を始めました。
林道は緩やかな下り坂になっており、私がカモシカよりも僅かに高い位置にいたので警戒されたのかもしれません。
カモシカは原則として単独で暮らし、縄張り意識が強いと言われています。
山中でニアミスしても全く鼻息威嚇をしない個体とする個体の違いは何なのか、いつも不思議に思います。
- 血中テストステロン濃度が高い♂が威嚇する?(血中濃度は季節変動もあり得る。一番単純な仮説ですけどカモシカをフィールドで性別判定するのは至難の業です。)
- それまでのヒトとの関わり?(ヒトとの遭遇経験やハンターに追われた経験の有無など)
- 実は顔馴染みのカモシカ?
- 性格による個体差?
- 年齢を重ねると自信がつき、ヒトに対して鼻息威嚇するようになる?
- そのときの気分次第?
私が動かずに撮影を続けると、意を決したように少しずつ近寄って来ました(前進)。
もはや望遠レンズで撮るには近過ぎる限界です。
木漏れ日を浴びた毛並みが美しい…。
角や耳介に取り立てて特徴は見当たらないものの、両耳の手前に白い巻毛がありますね。
これは個体識別に使える特徴かな?
前進しながら口をモグモグ動かしているのは反芻かもしれません。
下草の匂いを嗅ぎ、葉を採食しました!
立ち止まるとまた鼻息威嚇を再開。
前肢を踏みしめる際に蹄を強く地面に叩きつけたのは威嚇のつもりでしょうか?
地面が硬くないので迫力がありません。
本当は(私が居なければ)林道を渡り切って杉林の斜面を下りたいのだろうか?
カモシカは逡巡の末に引き返し始めました。
最後はいつものように駈け出し、林道を逸れて杉林の斜面を登って行きました。
すぐにカモシカを追いかけると斜面の杉木立の間に姿を見つけました。
ゆっくり歩いて斜面をトラバースするカモシカを一瞬だけ撮れました。
もう私のことを気にしていない素振りでした。(見えていないのかも?)
杉林内はかなり薄暗く、望遠レンズでは光量不足でした。
動画のこの部分(@9:53〜)だけ動画編集時に自動色調補正を施してあります。
10分間も長撮りして疲れました。
カモシカと別れた後、採食メニューに興味があって下草を現場検証してみました。
花も咲いておらず、ざっと見たところ私に見分けられるのはクズとドクダミぐらいですが、どの植物の葉を食べていたのか不明です。
【追記】
1か月後に同一個体と再会しました。
▼関連記事ニホンカモシカ(耳巻毛)との再会
 |
カモシカが採食していた辺りの下草 |
2014年10月上旬
道端に咲いたナギナタコウジュの群落でトラマルハナバチ♀(Bombus diversus diversus)が訪花していました。
後脚の花粉籠は空荷でした。
ナギナタコウジュはピントが合わせにくい形状で、いつも撮影に苦労します。
2014年10月中旬
里山でミズナラの樹液を吸う合間にシータテハ(Polygonia c-album)秋型が下草に舞い降りると、翅を全開にして日光浴を始めました。
この後、より良い撮影アングルを求めて回り込もうとしたら敏感なシータテハは逃げてしまいました。
※ 乗っているのは草じゃなくて幼木の葉かも。