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2024/04/25

砂利道の水溜まりで水を飲み小石を弄ぶハシボソガラスの親子(野鳥)

 

2023年8月上旬・午後14:25頃・晴れ 

溜池の横を通る砂利道のわだちに出来た小さな水溜まりで2羽のハシボソガラスCorvus corone)が水を飲んでいました。 
とても浅い水溜まりなのに、嘴の先を何度も挿し込んでは少量の水を喉に流し込んでいます。 
 桜並木の木陰なのに、嘴を開いたまま暑さに喘いでいます。 
(私もあまりの暑さで熱射病気味になり、気温を測るのが億劫で忘れてしまいました。) 
口内の色から成鳥と幼鳥の親子であると見分けがつきました。 

 1羽が飛び去った後も、残る1羽が長々と飲水。 口内が赤い幼鳥だった。 現場検証すると、水溜まりの泥にカラスの足跡が残されていた。 横に自生するウワミズザクラの果実がオレンジから赤く熟しつつある。 

遠くから撮影している私に一早く気づいたのは口内が黒い成鳥で、警戒して左に飛び去りました。 
その際、幼鳥に対して逃げろ!と警戒声を発しませんでした。 
(ということは、親子ではないのかもしれません。) 
未だヒトをあまり恐れない幼鳥は水溜まりに独り居残り、チビチビと水を飲んでいます。 
その後は、水溜まりの底の泥をついばんだり、落ち葉をめくったり、小石を嘴で転がしたり拾い上げて落としたりしています。 
餌となる虫でも探しているのでしょうか。 
親鳥が巣外給餌に来るまで待っている間に暇を潰しているだけかもしれません。 
嘴をぽかんと開いたまま、ときどき周囲をキョロキョロ見回しています。 

翼をしっかり畳んでおらず、やや半開きのような気がするのですけど、撮影アングルがいまいちではっきりしません。 
日向に居るのであれば、翼を広げて虫干しの日光浴をしていると解釈できるのですけど、日陰では理由が分かりません。 
幼鳥に特有の姿勢なのかな? 

ようやく歩き出した幼鳥が水溜まりを横断すると、尾羽を少し持ち上げながら白い糞を水溜まりの縁に排泄しました。(@5:34〜) 

どうやら仲間が居なくて急に寂しくなったようです。 
辺りをキョロキョロ探してから、農道をトコトコ歩いて日向に入り、右へ飛び去りました。
それまでも周囲でアブラゼミ♂♪のやかましい合唱に混じってカラスの鳴き声がカーカー♪と散発的に聞こえていたので、樹上の仲間に合流したのでしょう。 

ハシボソガラスが居なくなった直後に、水溜まりを現場検証することにしました。(@6:06〜) 
農道の轍に沿って大小の水溜まりが点在しています。 
ハシボソガラスの親子が来ていたのは、大きな(深い)水溜まりではなくて、小さな浅い水溜まりでした。 
獲物となるアメンボなどの水生昆虫が居る訳でもありませんでした。 
ただし、私が来る前にカラスが水溜まりの虫を捕食し尽くしてしまったのかもしれません。 
カラスが歩き回っていた岸辺の泥に烏の足跡が多数残っていました。 
白い物体が泥濘に溶けつつあるのは、カラスの糞と思われます。 


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2024/04/23

痛々しく3本足で跛行するホンドタヌキ♂がスギ倒木横の溜め糞場で排便【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月上旬〜中旬 

スギ防風林で立木の根元と倒木の間に残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場phを自動センサーカメラで監視しています。 
右後脚を怪我して跛行する♂個体の登場シーンをまとめてみました。 


シーン0:8/4・午後12:07・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
真夏の林床はシダ植物があちこちに繁茂しています。 
カメラの設置アングルをもっと下に向けて、肝心の溜め糞場phを画面の中央に収めるるべきでしたね。 
ちなみに、この倒木はヒトが間伐したのではなく、低い位置で幹がバキッと折れたまま放置されていました。 


シーン1:8/6・午前3:30(@0:03〜) 
深夜未明に跛行タヌキが右からやって来ました。 
足に障害があるのにスギ倒木を乗り越えてきたとは思えませんから(※)、おそらく倒木の下の隙間をくぐって来たのではないかと思います。 
※この推測は後にくつがえされました。 

痛々しく跛行しながら溜め糞場phに辿り着くと、南南西を向いて排便しました。 
そのまま手前に立ち去りました。 


シーン2:8/8・午後21:23(@0:53〜) 
2日後の晩にも同一個体が溜め糞場phにやって来て、スギ立木の下に左を向いて佇んでいました。 
用を足す前に体の向きを変えると、股間にぶら下がっている睾丸が目立ちます。 
信楽焼のタヌキの置物は金玉がデフォルメされてますけど、実物も確かに大きいようです。
たんたんタヌキの金玉は風もないのにブーラブラ♪ 
南を向いて排便すると、そのまま手前に立ち去りました。 



シーン3:8/8・午後23:22(@1:53〜) 
約2時間後の深夜に、新鮮な大便が追加されたばかりの溜め糞場phをよく見ると、多数の糞虫が蠢いていました。 
糞便臭で誘引された黒い糞虫(種名不詳)がスギ林床を歩き、溜め糞に向かっています。 
5倍速の早回し映像でご覧ください。 
ところで、スギの根本で幹を下る虫の正体は何でしょうか? 

今回なぜトレイルカメラが起動したのか不明です。 
変温動物の昆虫がいくら活発に動き回っても、トレイルカメラのセンサーは反応しないはずです。 


シーン4:8/10・午後20:36・気温(@2:05〜) 
トレイルカメラの起動が遅れがちですけど、画面の奥からやって来たのかな?  
溜め糞場phで匂いを嗅ぎ回るだけで、今回は排便しなかったようです。 
方向転換した際に、股間に大きな睾丸を認めました。 

今回は珍しく奥に立ち去ると、大きなシダの葉に隠れてすぐに姿が見えなくなりました。 
画面の上端でスギの倒木を苦労して飛び越え、右に向かったようです。 
よく見えなかったのが残念です。
3本足で跛行しながらもなんとか倒木を飛び越えられるとは驚きました。 


シーン5:8/13・午後19:18(@2:40〜)
3日後の晩は小雨がぱらぱらと降っていました。 
跛行しながら右から来たタヌキがスギの倒木を乗り越えて、溜め糞場phへ到着しました。 
3本足でも倒木を飛び越えられることが、これで確実になりました。 
排便したかどうか不明ですが、身震いしてから手前に立ち去りました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
この個体は右の後足を地面に付けないように上げて歩くので、足を引きずるのではなく3本足でヒョコヒョコと跛行します。 
罠にかかったり交通事故に遭った可能性もありますけど、夜の獣道でノイバラの棘を踏んでしまい肉球に刺さって化膿しているのではないか?と私は推測しています。 

あまりにも分かりやすい特徴なので、溜め糞場phに通って来るタヌキの中でこの個体だけ確実に識別することが可能です。 
素人目には若い個体のような気がするのですけど、夏毛で痩せて見えるだけかもしれません。 
いつ見ても尻尾が力なく垂れているのは、怪我のせいで自信を失っているのかな? (負け犬の「垂れ尾」状態) 
以前撮った排尿姿勢から、♂であることも判明しています。 


2つの撮影地点は数百m離れているのですが、この個体は跛行しながらも他の健常個体と遜色なく広い行動圏を活動できているようです。 
タヌキは獲物を狩る肉食獣ではなく雑食性ですから、足が多少不自由でもなんとか生きていけるようです。 
ニホンオオカミが絶滅して野犬も駆除された現代の日本では、逃げ足の遅いタヌキを捕食する天敵も居ません。 
足の裏に棘が刺さっただけの負傷ならいずれ回復しそうですけど、もし障害が残れば、縄張りや異性♀を巡って健常個体♂と闘争になったときには不利になりそうです。 


つづく→



2024/04/21

二次林内で虫を捕り脱糞するハシブトガラス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年8月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地にハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が現れるようになりました。 

シーン0:8/3・午後16:45・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 


シーン1:8/1・午後13:51(@0:03〜) 
昼下がりに飛来したハシブトガラスが、巣穴Rの真上に張り出した灌木(樹種はミズキ?)の細い幹に止まって辺りをキョロキョロと見回しています。 
やがて少し上の枝に飛び移り、尾羽根の先しか見えなくなりました。 


シーン2:8/1・午後14:03(@0:46〜) 
奥の林床から飛び上がり、林縁の細い灌木に止まりました。 
しばらくすると、左へ飛び去りました。 

正直に言うと、やや遠くて動画ではカラスの種類を見分けられないのですが、林内に来るのはjungle crow(ハシブトガラス)だと思われます。 
(一方ハシボソガラスは平地を好む。) 
やがてトレイルカメラの死角から、カーカー♪と澄んだ鳴き声が聞こえてきました。(@1:02〜) 
確かにこれはハシブトガラスの鳴き声です。 


シーン3:8/1・午後14:09(@1:11〜) 
1羽のカラスが林縁で太い木質の蔓に止まっていました。 
止まり木で嘴を開けっ放しにしているのは、暑さに喘いでいるのでしょう。 
(旧機種のトレイルカメラは、なぜか動画モードで気温データが取得できないのが残念です。) 

太い蔓を少し登ると、尾羽をピョコピョコ上下させながらカーカー♪と澄んだ声で鳴きました。 
この鳴き方の特徴はハシブトガラスです。 
嘴が細く見えるのですけど、ハシブトガラスの幼鳥なのかな? 
次は尾羽を持ち上げながら蔓の上から脱糞したようです。(@1:34〜) 

どうやら別種の小鳥がハシブトガラスの左上で飛び回っています。 (カラスへのモビング?)
黒っぽく見えるのでヒヨドリかな? 
樹上にある鳥の巣をカラスが狙っているのかと思いきや、ハシブトガラスは左下の林床に飛び降りてしまいました。
トコトコ歩いて二次林内を左へ。 
ハシボソガラスに比べてハシブトガラスは両足を揃えて跳んで移動するホッピングが得意とされているのですが、両足を交互に前へ出すテクテク歩行(ウォーキング)もやるので、歩き方だけからカラスの種類を見分けることは困難です。 

関連記事(5年前の撮影)▶ ホッピングで道を渡るハシブトガラス(野鳥) 


シーン4:8/4・午前9:45・晴れ・気温32℃(@2:11〜) 
3日後は午前中からハシブトガラスが登場しました。 
なぜか右下の木漏れ日が特に眩しくなっています。 

右から林床をトコトコ歩いて来たカラスが、手前の細い灌木(枯枝)にひょいと飛び乗りました。 
その枯枝に居た何か虫をパクっと捕食しました。(@2:30〜) 
獲物を咥えたまま、地面に飛び降りてカメラの死角に消えました。 
狩りのシーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:44〜) 
スローで見直しても、残念ながら獲物の正体(昆虫?)を見極められませんでした。 


シーン5:8/4・午前9:45・(@3:40〜) 
別アングルに設置した広角の監視カメラで続きが撮れていました。 
奥の林床で、何か餌を足で押さえつけながら啄んでいます。 
さっき狩った虫をここまで運んできて、食べているのかもしれません。 
食後はホッピングで林床を右へ移動し、朽ちた切株の上にヒョイと飛び乗ると、辺りを見回しましています。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


2024/04/17

スギ防風林で倒木横の溜め糞場にホンドタヌキが通って排便【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年8月上旬 

スギの防風林の中に溜め糞場phを新たに見つけ、ときどき定点観察しています。 


おそらくタヌキの溜め糞場だと思うのですけど、自動センサーカメラを設置して確かめることにしました。
限られた台数のトレイルカメラで複数のプロジェクトをやり繰りするのは大変なのですが、 なんとか1台確保しました。


シーン0:8/4・午後12:06(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
スギの木の根本に黒々とした糞塊がこんもり残っています。 
すぐ横に放置されているスギの倒木が目印です。 
真夏の林床にはシダ植物(種名不詳)が繁茂しています。 
カメラをもう少し下に傾けて設置すべきでしたね…。 


シーン1:8/8・午前3:24(@0:04〜) 
溜め糞場phに単独で来たホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が右を向いて排便していました。 
用を足すと、そのまま右下に立ち去りました。 


シーン2:8/10・午前1:13(@0:13〜) 
カメラが起動したときには既にタヌキが単独で溜め糞に跨り、左下(南西)を向いて排便中でした。 
排泄後は左下に立ち去りました。 

尻尾の先の少し下に黒毛の部分(滴状の黒斑▼?)がある個体でした。 
垂れ尾ではなく、排便中もカールした尻尾を上げていました。 




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2024/04/13

盛夏にニホンアナグマの旧営巣地に出没するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】♀の排尿マーキング

 



2023年7月下旬〜8月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma) 母子が転出した後の旧営巣地に出入りするホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の記録です。
個体識別ができていないので、登場するタヌキが計何頭いるのか不明です。 
こうしたとりとめもない膨大な監視映像をひたすらAIに見せたら、個体識別の微細な特徴を自動的に見つけ出してしてくれるようなシステムが開発されないかな?と期待しています。(教師なしの機械学習)


シーン0:7/22・午後13:19・気温38℃?(@0:00〜) 
シーン1:7/22・午後14:07(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
新旧2台のトレイルカメラでニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地を見張っています。 


シーン2:7/22・午後19:40(@0:07〜) 
晩に奥の二次林からタヌキが単独でおずおずとセットにやって来ました。 
巣口Rには近寄らず、左下へ立ち去りました。 


シーン3:7/22・午後19:41・気温25℃(@0:36〜) 
別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。 
しかし、狸の尻尾が画面の左端にちらっと写っただけです。 


シーン4:7/28・午後22:12・気温26℃(@0:44〜) 
6日後の晩遅くに右から来たタヌキが巣口Lの手前を通って左へ向かいました。 


シーン5:7/28・午後22:11(@0:53〜) 
続きが別アングルの広角映像で撮れていました。 
林縁から手前に来て巣口Rへ慎重に近づくと、頭を巣穴に突っ込んで頻りに匂いを嗅いでいます。 
入巣Rするかどうか見届ける前に、録画時間が終わってしまいました。 


シーン6:7/28・午後22:12(@1:52〜) 
次にトレイルカメラが起動したときには、同一個体のタヌキが林縁を右へ立ち去るところでした。 


シーン7:7/29・午後21:35・(@2:00〜) 
翌日の晩にも奥の二次からタヌキが登場。 
巣口Rの匂いを嗅いでから左へ向かいました。 
レンズの至近距離でザトウムシの仲間が長い歩脚で歩き回り、目障りですね…。 


シーン8:7/28・午後21:37・気温27℃(@2:20〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
左から登場したタヌキが巣口Lの匂いを嗅ぎました。 
上半身だけ巣穴Lに入ったものの、すぐに外へ出てきました。 
獣道を右上に歩きかけたのに、なぜか立木の手前で引き返し、左へ戻って行きます。 


シーン9:7/30・午後21:37・気温27℃(@3:13〜) 
2日後の晩に、右からタヌキがやって来ました。 
回り込んで巣口Lを点検すると、左へ向かいます。 


シーン10:7/30・午後21:37(@3:47〜) 
続きが別アングルの広角映像でも撮れていました。 
巣口Rの匂いを嗅いでから手前に立ち去ります。 


シーン11:8/1・午後20:24(@4:07〜) 
2日後の晩に来たタヌキは、巣口Rの匂いを嗅ぎ回っています。 
巣口Rの縁で軽く腰をかがめて排尿マーキングしたようです。(@4:18〜) 
後脚を持ち上げずに小便したので、性別が♀と分かりました。 
タヌキ♀の排尿マーキングは初めて見たかもしれません。 
「女狸参上!」と大胆不敵にもアナグマ巣穴の玄関に縄張り宣言してから、左下へ立ち去りました。 
このシーン11だけ、別の独立した動画として切り出すべきでしたね。 
動画編集時には見落としていた匂い付けの行動(縄張り宣言)です。


シーン12:8/3・午前5:40・くもり・気温21℃(@4:33〜)日の出時刻は午前4:40。 
2日後の早朝、毛皮の濡れた獣が巣穴Lに潜り込みました。 
カメラの起動が遅れてしまい、正体不明です。 
しばらくして同じ巣口Lから頭を出したのはタヌキでした! 
巣穴Lの中で方向転換が可能であることが分かります。 
使われなくなった巣穴Lを内検してから、左へ立ち去りました。 

シーン13:8/3・午後16:44・(@4:59〜) 
旧機種のトレイルカメラで珍しく昼間にフルカラーで録画されていました。 
11時間後の夕方?に、二次林を左奥へ歩き去る後ろ姿が写っています。 


シーン14:8/3・午後16:45・気温30℃(@5:11〜) 
まだ明るい時間帯なのに、なぜかモノクロで録画されていました。 
前後のつながりを考えると、シーン13と14は逆かもしれません。 
トレイルカメラ内蔵の時計が次第に狂ってきてしまうため、時系列の辻褄が合わなくなります。 


シーン15:8/4・午前9:18・晴れ(@5:27〜) 
翌日の午前中に現れたタヌキは、奥の二次林を右上奥へ。 


シーン16:8/4・午前9:40・晴れ(@5:42〜) 
約20分後に来たタヌキは巣口Rの匂いを嗅いでから、左上奥へ。 
尻尾の中央部に滴状の黒斑▲がある個体でした。 

この時期は、巣穴の所有権をめぐってアナグマとタヌキの静かな争いがあるようです。
アナグマ家族も懐かしの我が家(旧営巣地)にしょっちゅう戻ってきますし、タヌキもあちこちで排尿マーキング(匂い付け)しています。
タヌキはなかなか巣穴に入らなくなりました。
子育てが終わると巣穴の必要性が薄れますから、激しい争奪戦にはなっていません。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。



2024/04/11

アナグマの旧営巣地でホンドタヌキ♂が昼も夜も通りすがりに立木へ放尿マーキング【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月下旬〜8月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)にときどきやって来るホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の記録です。 


シーン1:7/29・午後21:14・気温27℃(@0:00〜) 
巣口Lのすぐ左に生えた細いマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)灌木の根本に小便をかけていました。 
片足(左後脚)を持ち上げて排尿したので、この個体の性別は♂と分かります。 
排尿マーキングを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
そのまま左に立ち去りました。 


シーン2:7/29・午後21:14・(@0:24〜) 
続きのシーンが別アングルで設置したトレイルカメラで記録されていました。 
対面の立木(ミズキ)に固定したトレイルカメラの赤外線LEDが眩しく点灯しています。 

タヌキ♂は林縁で立ち止まると、オニグルミ立木の幹の根本に排尿マーキングしました。 
今回も片足(左後脚)を上げて小便しました。 
二次林内を右上奥へ向かいました。 


シーン3:8/3・午前9:10・晴れ(@0:36〜) 
明るい午前中に珍しくフルカラーで録画されていました。 
 林縁で立ち止まったタヌキ♂が片足(左後脚)を上げて、5日前と同じオニグルミ立木の根本に放尿していました。 
そのまま右へ立ち去りました。 
短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
尻尾の中央部に滴状の黒斑▼がある個体ではないかと思うのですが、しっかり後ろ姿が見えませんでした。

転出したアナグマの家族が戻ってこないのであれば、このタヌキ♂がセット(営巣地)に少しずつ匂い付けして縄張りを主張し、巣穴を占有するつもりなのかもしれません。 



2024/04/03

怪我した右後脚をかばって3本足で痛々しく跛行するホンドタヌキ♂が排尿マーキング【トレイルカメラ】

 



2023年7月中旬・午前5:25頃・気温21℃ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)に、ある朝早くホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の♀♂ペアがやって来ました。 

シーン0:7/7・午後16:21(@0:00〜) 
数日前の明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 


シーン1:7/13・午前5:23(@0:04〜) 日の出時刻は午前4:24。 
巣口Rを覗き込んで匂いを嗅いでいる個体は、後ろ姿の股間に睾丸が見えるので♂と分かりました。 
驚いたことに、この♂個体は右後足を地面に付けないように、3本足で痛々しく跛行していました。
酷い怪我をしているのでしょうか? 

その間、♀と思われるパートナーが画面の右端で待っています。 
奥の二次林内で合流した2頭が仲良く相互毛繕いを始めました。 


シーン2:7/13・午前5:25(@0:48〜) 
タヌキの♀♂ペアは再びアナグマの旧営巣地に出てくると、巣穴Rを避けるように、左へ立ち去りました。 
健常な♀が先行し、後続の♂が3本足でひょこひょこと跛行しています。 


シーン3:7/13・午前5:26・気温21℃(@1:04〜) 
別アングルで設置した新機種のトレイルカメラで続きが記録されていました。 
後続個体♂が、通りすがりに立木(樹種不明)の匂いを嗅いでから幹に排尿マーキングしました。 
怪我している片足(右後脚)を上げた姿勢のままで小便しました。 
排尿姿勢からも、この個体は♂であることが分かります。 

二次林内の獣道を辿って2頭のタヌキ♀♂が前後して立ち去ります。 
ハンディキャップがあっても、健常個体♀に遅れを取らず(遜色なく)ついていけてるようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
タヌキ♂右後脚の怪我について。
負傷の原因は不明ですが、夜の車道で交通事故に遭ったとしたら、こんな軽傷では済まないでしょう。 
この二次林にはノイバラの群落があちこちに自生していて、私も薮漕ぎする度に衣服に引っかかってかぎ裂きになったり手足に刺さって出血したりと、難儀しています。 
今回のホンドタヌキ♂も獣道でノイバラの棘をうっかり踏んで足の裏に刺さり、化膿してしまったのではないか?と推察してみました。 
先天的な奇形の可能性も考えられます。 
このまま定点観察して、跛行の症状が回復すれば、奇形の可能性は除外できるはずです。 

同一個体が数百m離れた溜め糞場でもトレイルカメラに写っていました。


農作物が野生動物(害獣)の食害を受ける問題が近年、深刻になっています。 
農地を電気柵で囲うなどの対策が取られています。 
今回の件で思いついたのですが、農地の周囲に棘のある低灌木をびっしり植えて生垣としたり、大量の棘だらけの落枝を地雷原のように地面に並べておけば、野生動物の侵入を防げるかもしれません。 
逃げる忍者がまきびしをばら撒いて追手を食い止めるのも同じ発想です。
草食動物の食害から身を守るために鋭いトゲを進化させた灌木には、ノイバラやウコギ、タラノキなどがあります。
(ただし、シカやイノシシなど有蹄類は茨の道を平気で歩けそうです。) 
農作業をするヒトは厚底の靴を履いて農地に出入りすれば良いのです。 
ノイバラの生垣がなぜ「失われた知恵」になってしまったのでしょうか?
今となっては「いばらの道を歩く」という慣用句にしか使われていません。
考えてみると、隙間なく生垣を植栽するのが面倒なので、便利な有刺鉄線が発明されたのでしょう。 
私が子供の頃、有刺鉄線は「バラ線」と呼ばれて現役で使われていました。 
それでも害獣への防除効果が薄いために、現代の電気柵に取って代わられたという歴史がありそうです。 
電気柵は周囲の草木に接触して漏電したり電池切れしたりすると、防除効果がゼロになります。 
電気柵の欠点を補うために、もし余裕があれば、農地の周囲にトゲのある生垣を少しずつ復活させるのもエコかもしれません。 (温故知新)
農地を囲う生垣を隙間なく完全に作るのは大変ですが、一部だけでも野生動物の侵入経路を限定することができそうです。
ウコギタラノキを植えれば、山菜として食用にもなります。
キイチゴ類は甘い果実を提供してくれるでしょう。


私が観察しているアナグマの営巣地には大量の落枝が散乱しています。 
落枝をきれいに始末しないアナグマはずぼらな性格なのだと思っていました。
落枝の中に実は、ハリギリ(別名センノキ)という、幹にたくさんの棘が並ぶ木の若い倒木が含まれていました。 
アナグマも巣穴に出入りする度にハリギリ倒木の棘を踏みそうになっていたので、良かれと思って私は勝手に取り除いてしまいました。 
巣穴を監視するために設置したトレイルカメラの画角をハリギリ倒木が遮って撮影の邪魔になる、という理由もありました。
今になって考えると、天敵や不法侵入者への防犯装置として有効だったかもしれません。 
アナグマが棘だらけのハリギリ倒木をわざわざ巣穴の近くまで引きずってきたとしたら、面白いですね。 
アナグマの防犯装置を勝手に取り除いた私は、余計なお世話というか、悪いことをしてしまったかもしれません。 
しかし、私が横にどけたハリギリ倒木をアナグマが再び元に戻すことはありませんでした。 
生まれてきたアナグマの幼獣は、ハリギリの倒木を踏まないように避けて歩くよう学習しないといけません。 
アナグマの母親♀が引率して森を案内する際に、幼獣に教えるのでしょうか。
残念ながら、その過程を観察できませんでした。 



2024/03/28

放尿しながら跳んで逃げるニホンアマガエル

 

2023年7月上旬・午後12:30頃・晴れ 

里山の林道でタニウツギの葉の上にニホンアマガエルHyla japonica)が座っていました。 
体色が青緑の個体です。 
保護色になっていないので、目立ってしまいます。 
しばらく時間が経てば緑に変色して周囲と馴染むのでしょうか? 三
脚を持参していれば、タイムラプス撮影で確かめたかったです。 
ちなみに、アマガエルがはっきりと変色するには30~40分かかるそうです。 (『ニホンアマガエルの体色変化』PDFより) 
あるいは、この個体は生まれつき黄色の色素が足りない変異個体なのかもしれません。 

【参考ニュース記事】


私が指先でアマガエルの体にそっと触れると、逆側へ横っ飛びで逃げました。 
(カメラのバックモニターを見ながら利き手ではない左手の指でぎこちなく触れたので、うっかりカエルの左眼球に触れてしまいました。) 
隣の葉に止まり直していたアマガエルの背中を再び指で触れると、今度は前に飛んで逃げました。 
最後は草むらに落ちて見失いました。 

緊急避難の跳躍行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:43〜) 
1回目は透明な液体を大量に放出しながらジャンプしていました。 
アマガエルが軽量化のために失禁(排尿)したのでしょう。 
鳥も飛び立つ前後にしばしば脱糞します。
動画を撮りながらタニウツギの葉を斜めに傾けていたので、水滴が初めから葉に付いていた訳ではありません。 
2回目はタニウツギの葉の窪みに初めから水滴が溜まって濡れていました。 
これが雨の滴なのかカエルの小便なのか、不明です。 
アマガエルのジャンプをハイスピード動画で撮ればよかったですね。 


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・Nature Discovery Books アマガエルのヒミツ

2024/03/17

ニホンアナグマの幼獣4頭を溜め糞場に連れて来て排便およびスクワットマーキングした母親♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬

スギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma) 専用の溜め糞場stmpを自動センサーカメラで見張っています。


シーン1:6/29・午後14:46(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
トレイルカメラを設置するアングルに少し失敗してしまいました。 
画面の左下に朽ち果てた切株が見えます。 
その少し下にアナグマの溜め糞場stmpがあるのですけど、画角内にしっかり写っていません。 


シーン2:7/4・午後20:11(@0:06〜) 
アナグマの母親♀が溜め糞場stmpで排便していました。
その周囲を3頭の幼獣がウロチョロしています。 

用を足し終えた母親♀が林床に掘られた溝(古い用水路の跡?)に沿って奥へ立ち去る途中で立ち止まり、尻を地面の落ち葉に擦り付けました。(@0:21〜) 
スクワットマーキングと呼ばれる匂い付けの行動です。 
更に奥へ進んでから左折し、茂みの中に姿を消しました。 
しばらくすると、4頭目の最後の幼獣個体が慌てて家族群を追いかけて行きます。 
はぐれかけながらも、迷子にならず良かったです。 
下草の匂いを嗅ぎ回り、道草を食っています。 
発育の遅い個体という訳でも無さそうで、独立心・冒険心の強い性格なのかも知れません。 

アナグマの母親♀が4頭の幼獣を引率して縄張りを連れ歩き、溜め糞場stmpの位置を教えたことになります。 
今回、幼獣はどの個体も排便しませんでした。 
幼獣の成長はめざましく、母親について一緒に歩き、夜の森を探餌徘徊できるほど体力がついていました。
母親♀は幼獣を引き連れて夜の森を歩く際に、幼獣を誘導する鳴き声(ジェジェジェビーム♪)を発していませんでした。
(音量を上げても聞き取れず) 
ヘルパー♂は同伴していませんでした。(育児には参加しないのでしょう。)
アナグマの家族がこの溜め糞場stmpに来る頻度は低いので、縄張り内のどこか別な場所にも溜め糞場があることが予想されます。 

アナグマの母子の姿が営巣地(セット)から忽然と消えたので、天敵に捕食されて全滅したのではないか?と内心では不安でした。 
母子ともに無事が確かめられて一安心。 
幼獣が生まれた巣穴を離れてどこか別の巣穴へ母子が転出したということが、これではっきりしました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2024/03/05

スギ防風林の溜め糞場に通って排便するニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年6月下旬 

平地のスギ防風林にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場wbcがあります。 



タヌキの溜め糞場wbc-1から約5m離れた地点に、別の溜め糞場stmpを新たに見つけました。 
朽ちた切株と捨てられた古い手押し車(猫車)の間に溝が掘られていて(農業用水路の跡?)、そこに黒っぽい下痢便が残されていたのです。 
タヌキの溜め糞場とは異なり、しっかりした固形の糞が残っていないのが特徴です。 
気にはなっていたものの、監視するためのトレイルカメラの数が足りなくて、検証が後回しになっていました。 
他のプロジェクトがようやく一段落したので、溜め糞場stmpにトレイルカメラを設置したところ、ニホンアナグマMeles anakuma)が排便に通っていることが判明しました。 

アナグマの溜め糞場を見つけたのは、これが2例目です。(n=2) 
タヌキとアナグマが溜め糞場を共有(隣接)しているのは、別の地点(里山のスギ林道)でも観察しています。 
アナグマが溜め糞場に下痢便を排泄するのも、同じく別の地点(里山のスギ林道)で観察済みです。 


シーン1:6/27・午前2:44・(@0:00〜) 
夜中に左から来た獣が溜め糞の匂いを嗅いでいます。 
切株の方を向いて溜め糞場stmpに跨がり、脱糞しました。 
残念ながら手前の切株が邪魔で顔が見えませんでした。 
(もっと高所から見下ろすように監視カメラを設置する必要ありそうです。) 
林床の溝を通って右下へ立ち去る際に、ようやくアナグマと判明しました。 
おそらく♀(または若いヘルパー♂)のようです。 
スクワットマーキング(臭腺や肛門腺による匂い付け)はしませんでした。 


シーン2:6/28・午前3:45・大雨(@0:25〜) 
梅雨の激しい豪雨が降りしきる深夜に、溜め糞場stmpに来たアナグマが左を向いて軟便を排泄しました。 
用を足すと、溝を通って右に駆け去りました。 
逃走シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。


詳細は伏せますが、アナグマの営巣地(セット)から遠くない場所に、この溜め糞場stmpは位置しています。 
この映像では、画面の左上の方向にアナグマの営巣地があります。 
ちなみに、タヌキの溜め糞場wbcは、画面の左下方向にあります。
溜め糞場stmpに通うアナグマを個体識別したくなりますが、右目が左目よりも小さい♀かどうか、この動画のアングルからは見分けられませんでした。 

アナグマ関連の本には、巣穴の近くに溜め糞場があると記述してあります。
例えば、熊谷さとし、安田守『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』(2011年)でアナグマの掲載ページを参照すると、
巣穴の近くに穴を掘り、中にフンをした「表札フン」。ミミズ類を多く食べたときのフンは、形状が崩れやすいという。
地域によっては、タヌキに似た「ためフン場」をつくる場合もある。(p68より引用)


鈴木欣司『アナグマ・ファミリーの1年』(2000年)によると、
アナグマの糞は、よく巣穴の近くに掘った小穴にタメ糞で見られます。5cmほどの細長い形ですが、軟便のものも多く、ためるとトイレを移します。(p35より引用)

ところが、なぜか私のフィールドでは当てはまらず、巣穴から結構離れた地点にあります。(n=2)
営巣地にトレイルカメラを2台設置して重点的に監視しても、巣穴の近くで脱糞するアナグマの決定的な証拠映像を一度も撮れたことがありません。
(排尿マーキング行動は何度も撮れています。)
営巣地と溜め糞場の分離がこの地域のニホンアナグマ個体群に特有の習性だとしたら面白いのですが、進化的にどんな意味があるのか、今のところ分かりません。
ホンドタヌキの縄張りと重なり合って密接に共存していることが一つの鍵になりそうです。


2024/02/23

巣外のアクセストレンチに排尿するニホンアナグマ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月中旬・午後23:48・気温20℃ 

夜遅くにニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が巣外に独りで座って毛繕いしていました。 
自分の乳首を舐めてきれいにしています。 

♀は立ち上がって左に少し移動すると、手前の巣穴Lから伸びるアクセストレンチに跨りました。 
そのまま腰を軽く屈んで排尿し始めたので、衝撃を受けるほど驚きました。 
音量を上げても放尿音は聞き取れませんでした。 
暗視カメラに対して後ろ向きですが、尿道口から放出される尿に赤外線が反射して白く光って見えます。 
乾いた地面がアナグマの尿で黒く濡れ、その範囲がみるみるうちに広がります。 
傾斜のついたアクセストレンチを伝って小便が巣内に流れ込んでいます。 
それを見てアナグマ♀は「しまった!」と後悔したかどうか、アナグマの気持ちは分かりません。
少なくとも、ここで排尿したのは最初で最後でした。
我々ヒトの衛生感覚では理解し難く愚行としか思えないのですが、営巣地のマーキング(匂い付け)も兼ねているのでしょうか? 
ヨチヨチ歩きの幼獣たちが巣外で迷子にならないように、アクセストレンチに念入りに匂い付けしたのかな?
マーキングなら少量の尿で充分なのに、今回は相当な量を一気に排泄しました。
子育てで忙しいアナグマ♀は、巣穴から離れたところ(林内など)に行って排尿する暇もないのでしょうか? 
用を足してすっきりした♀は、手前の巣穴Lに戻りました。 

別アングルに設置したトレイルカメラによる広角映像でもアナグマの放尿シーンが撮れていました。 
手前に自生するマルバゴマキ灌木が邪魔でよく見えないのが残念です。 

その後、アナグマはアクセストレンチを掘る拡張工事を始めませんでした。 (巣外で幼獣に授乳を開始
したがって、アクセストレンチの土を柔らかくして掘りやすくするために放尿したという可能性は否定できます。

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2024/02/07

営巣地のあちこちに排尿マーキングするニホンアナグマ♀とヘルパー♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月上旬

ニホンアナグマMeles anakuma)が営巣地で排尿するシーンをまとめてみました。 


シーン1:6/6・午前1:47・(@0:00〜) 
深夜に巣口RLの中間地点で佇んでいたアナグマがやや腰を屈めて、股間から透明の液体を少量排出したような気がします。 
1.5倍に拡大しながら1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。 
小便がキラッと一瞬光ったような気がするのですけど、どうでしょうか? 
この個体は♀なのかヘルパー♂なのか、識別できていません。 
(尿を放出した方向から見て♂かも?) 


シーン2:6/8・午後22:23・気温23℃(@0:16〜) 
2日後の晩遅くに、別アングルで設置した新機種のトレイルカメラにも写っていました。 
奥から歩いて来たヘルパー♂が右の巣穴Rを跨いで素通りした後、巣口Rの縁で腰を落として排尿マーキングしたようです。 
跳ねるように(ご機嫌で?)右の二次林内に入って行きました。 


シーン3:6/9・午後14:42・気温19℃(@0:32〜) 
翌日の明るい昼間、セット(営巣地)の奥に歩いて行くアナグマが写っていました。
林縁で立ち止まると腰を落として排尿したようです。 
身震いしてから更に奥へ立ち去りました。 

林内で立ち止まり、何か作業しています。 
後足で立ち上がって木の葉を採取しているようです。(巣材集め) 
ということは、この個体は♀だろうと推察できます。 



自分の巣穴の近くで小便して尿の匂いで縄張りを主張する行動(匂い付け)は、我々ヒトには理解し難いだけに、なかなか興味深いです。 
営巣地の広場にまるで結界を張っているようです。
幼獣がもう少し育てば巣外をうろつきだしますから、幼獣が迷子にならないように縄張りをマーキングしてやっているのかもしれません。


後日、排尿マーキングのもっと決定的な証拠映像が撮れましたので、お楽しみに。(映像公開予定) 

固定した定点カメラに対してアナグマがどちらを向いて排尿するかという撮影アングルの問題なので、完全に運任せです。 
大便は決まった溜め糞場にするので予めトレイルカメラを設置することも可能ですが、小便する場所は特に決まってないようです。


2024/01/15

巣穴の横でスクワットマーキングおよび排尿マーキングを繰り返すニホンアナグマ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年5月下旬

シーン1:5/27・午後22:50・(@0:00〜) 
ある晩にニホンアナグマ♀(Meles anakuma)がノソノソと手前の巣穴Lに入りました。 
しばらくして同じ巣穴Lから外に出てくると、身震いしてから腰を屈めて地面に尻を擦り付けました。 
2つの巣穴LRの中間地点に臭腺や肛門腺でスクワットマーキングしたようです。 


シーン2:5/28・午後17:47・(@0:27〜)日没時刻は午後18:56。 
翌日の夕方に入巣Lした♀が前進で出巣Lすると、身震いしてから巣口LRの中間地点で腰を屈めました。 
今度は尻を地面にこすりつけるのではなく、おそらく排尿マーキングしたようです。 
巣口Rを点検してから右に立ち去りました。 


シーン3:5/29・午後18:51・(@1:12〜) 日没時刻は午後18:56。 
翌日も日没直前に♀が巣口RLの間で佇んでいます。 
向きを変えてカメラ目線になった後に、腰を落としてなんとなく排尿したような気がします。 
身震いしてから右へ立ち去りました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

今回はアナグマ♀が立ち止まって腰を少し屈める体勢から排尿したのではないかと推察したのですが、実際に小便を排泄する様子の決定的な証拠映像が翌月に奇跡的に録画されていました。(映像公開予定) 


我々ヒトの感覚では自宅の近くで日常的に立ち小便するのは衛生面で抵抗がありますけど、アナグマは縄張りを積極的にマーキング(匂い付け)する意味があるのでしょう。 


2024/01/08

ニホンアナグマの巣穴の横に排尿マーキングする夏毛のホンドテン♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年5月下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を2台の自動センサーカメラで見張っていると、ホンドテンMartes melampus melampus)が久しぶりにやって来ました。 


シーン1:5/30・午後18:40・気温17℃(日の入り時刻は午後18:57) 
日没前なのに林内はかなり薄暗く、暗視モードで監視カメラが起動しました。 
この時期のホンドテンは夏毛のはずですが、モノクロの暗視映像でしか記録されていないのが残念です。 
素人目にはかなり痩せて見えます。 
餌があまり取れないのか、それともフカフカの冬毛が抜けてボリュームが失われただけかな? 

奥の二次林から忍び足で現れた来たテンが2つの巣穴LRを順に覗き込んで匂いを嗅いでいます。 
ホンドテンは野ネズミなどを獲物として狩るらしいのですが、巣穴の中に侵入してアナグマの幼獣を狩ることはしませんでした。 
アナグマの巣穴に野ネズミも同居しているのかと疑うぐらい頻繁に野ネズミが出没します。 

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今回のホンドテンは、アナグマの巣口付近で野ネズミの残り香を気にしていたのかもしれません。 
昼間は巣内で寝ているアナグマの♀やヘルパー♂はそろそろ起きて活動を始める時間帯なのに、危険な訪問者に気づいていないのか、追い払うことはしませんでした。(専守防衛の穴熊戦術?) 

右に走り去る間際にテンは立ち止まって尿でマーキングしたようです。(@0:32〜) 


シーン2:5/30・午後18:39 
同時に別アングルの旧機種トレイルカメラでも撮れていました。 
テンがアナグマの巣口をL、Rの順に訪れ、匂いを嗅ぎ回っています。 
巣口Rから獣道を辿って右上に走り去りました。 

立ち去る前にテンはちょっと立ち止まりました。 
おそらく排尿マーキングしたようです。 
小便による匂い付けで縄張りを主張しています。 
自宅の玄関先に「ホンドテン参上!」という大胆な縄張り宣言をされたアナグマは、どう反応(対抗)するでしょうか? 


吉見光治『テン:種をまく森のハンター』という写真集にマーキングするテンの写真が掲載されており、そのキャプションによると、
マーキングする♂(♀はしゃがんで排尿する)。尿の臭いは人間にはわからない。(p20より引用)
今回の個体は立ったままマーキング(立ち小便)したので、♂ということになります。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



2024/01/06

河原で脱糞後に飛び立つセグロセキレイ(野鳥)

 

2023年4月下旬・午後14:00頃・晴れ 

河原で石の上に乗ったセグロセキレイMotacilla grandis)が羽繕いしていました。 
私がカメラを向けたら羽繕いを止めてしまい、身震いしたり、辺りをキョロキョロ見回したりしています。 
私を警戒したのか、一声鳴きながら下流へ飛び去りました。 
セグロセキレイの背側がしっかり見えず、性別は不明です。 
現場は橋の下で、石だらけの中洲でした。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、飛び立つ直前に脱糞していました。 
尾羽根を持ち上げ、足を少しかがみながら、白い糞を少量排泄しています。 

※ スロー映像は1.5倍に拡大しました。

2024/01/04

送電塔天辺の巣で4羽の雛を育てるハシブトガラスの親鳥【10倍速映像】給餌行動など

 



2023年5月中旬・午後14:15〜17:00・晴れ 

三脚を立ててカメラを固定し、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣を微速度撮影してみました。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 

送電塔の天辺にある巣の中には4羽の雛が順調に育っています。 
風が吹くと雛の羽毛がなびいて逆立ちます。 
好奇心旺盛な雛鳥は暇潰しで巣材の小枝を嘴でつついています。 
鉄骨のボルトを締めるナットが気になり、嘴で何度も悪戯している個体がいました。 
ボルトが外れると大惨事なので、外れないように電力会社は対策すべきでしょう。 

親鳥が帰巣したのが計5回。 
そのうち♀♂つがいがほぼ同時に帰巣したのが1回でした。 
横から飛来して直接入巣するのではなく、鉄塔の下段に一旦止まってから、鉄骨を梯子のようにピョンピョン登って入巣することが多いようです。 

親鳥が帰巣すると、雛たちは一斉に嘴を大きく開けて空腹をアピールします。(餌乞い) 
嘴を開いたときに口内が赤いのがカラスの幼鳥の特徴です。 
成長すると口の中が黒くなります。 
親鳥は喉袋に詰め込んできた餌を口移しで雛に与えます。 
複数の雛に口移しで次々と給餌しますが、 最も空腹そうな(強くアピールする)雛鳥から優先的に給餌しているようです。 
親鳥による給餌シーンは、等倍速でリプレイしました。 

食後に雛は排泄します。 
巣の縁から外に上手く排泄できれば良いのですけど、巣内に排泄してしまった場合は、親鳥が摘み上げて外に捨てに行きます。(排糞行動) 
雛の糞はゼラチン質の袋に包まれていて、汚さずとも簡単に持ち運びができるようになっています。 
給餌後の親鳥は雛が便意を催すまで、しばらく巣内で見張っています。 
雛の肛門(総排泄孔)を覗き込んで、白い糞が出て来るやいなや咥えて飛び去りました。 
排糞行動は4回撮れてました。 

巣から飛び去った親鳥は次の餌を探しに出かけますが、ときどき巣の横の高圧線に止まって、周囲を警戒したり鳴いたりすることがあります。 

 次の食事まで待っている間、雛は各々が羽繕いしています。 
巣立ちに備えて羽ばたきの練習をする個体がいたものの、すぐに止めてしまいました。 
後半(夕方)になると、巣内の雛は頭をこっくりこっくり下げて居眠りするようになりました。

※ 水を入れたペットボトルを重りとして三脚に吊るせば、風が吹いても振動が抑えられます。 
私の三脚は安物なので、剛性が足りないのです。(軽いのが取り柄です) 

2024/01/02

早朝に営巣地の林内で排便するニホンアナグマのヘルパー♂【トレイルカメラ】

 



2023年5月中旬 

シーン1・5/20・午前5:44・気温14℃(@0:00〜)日の出時刻は午前04:22。 
新機種のトレイルカメラのおかげで、自然光下でニホンアナグマMeles anakuma) の体色が撮れていました。 
これまでモノクロの暗視映像ばかり見てきたので、なかなか新鮮です。 
右手前に巣穴Rが、左奥に巣穴Lがあるのですが、手前に生えた灌木が邪魔で巣穴Lは隠れてよく見えません。 
マルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)などの若葉の新緑が鮮やかです。 

広場の奥に行ったアナグマが林床にしゃがんで排便していました。 
現場で私が探しても、アナグマの溜め糞場がどうしても見つからないのが不思議です。 
糞虫の活動が活発なのかな?
タヌキと違ってアナグマはしっかり形に残る固形糞ではなく泥状の下痢便を排泄するからでしょうか。

地面の匂いを嗅いだり体を掻いたりしながら、営巣地(セット)にゆっくり歩いて戻ります。 
巣口Rに入りかけたものの、何を躊躇しているのか、念入りに匂いを嗅ぎ回るだけです。 
まさか監視カメラを警戒しているのでしょうか? 
やがて、トレイルカメラの死角になるよう茂みの背後に隠れてしまいました。 


シーン2・5/20・午前5:45・(@1:41〜) 
つづきは別アングルの旧機種で撮れた映像に切り替えます。 
奥の巣口Rで辺りをキョロキョロ見回してから、座って体をボリボリ掻き始めました。 
少し右に移動してから、画面の右端で毛繕いを続けています。 
この映像を見る限り、この個体は首筋に白斑が無いのでヘルパー♂のようです。 


※ 後半は編集時に自動色調補正を施しています。 


2023/11/26

高圧線に並んでいちゃつくハシブトガラスの♀♂カップル(野鳥)

 



2023年4月下旬・午後13:50頃・晴れ 

ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の♀♂つがいが営巣地の送電塔#KN7から横に伸びる高圧線に仲良く並んで止まっていました。 
よく晴れて気温も高いので、♀が抱雛を中断して巣を留守にしても大丈夫なのでしょう。 
巣からちょっと離れ、私を警戒するついでに、カップル水入らずで過ごしています。 

ハシブトガラスはハシボソガラスと違ってカーカー♪と澄んだ声で鳴くとされているのに、ガラガラの嗄れ声で鳴き交わしています。 
仲睦まじく嘴同士で触れ合ったり、顔の辺りを優しく相互羽繕いしたりしています。 
はしゃいだように高圧線上で互いにひょいと飛び越えて、位置を頻繁に変えました。 
高圧線に止まり直すと、互いに歩み寄って再びキスを交わします。 

やがて、1羽が嗄れ声で鳴きながら白い液状便をダラっと排泄しました。(@0:19〜) 
脱糞の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
真下に居るパパラッチ(私)に対して嫌がらせとして糞爆弾を投下したのかもしれませんが、幸い命中しませんでした。 

散々いちゃついた後に一方が身を屈めたのは、♀が♂に交尾を催促しているのでしょうか? 
足場が不安定な高圧線上で交尾するのは、さすがに無理な気がします。 
結局は交尾することなく、1羽が高圧線から飛び降りてしまいました。 
せっかくカップルの絆を深める微笑ましい行動を見たのに、マウントしない限りカラスの性別を見分けられないのが残念です。

最後にカメラを左にパンして、営巣地の鉄塔#KN7との位置関係を示します。 


2023/11/14

里山の溜め糞場で排便するニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2023年4月中旬 

里山でスギ植林地の上端部に残されたニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場srを自動センサーカメラで見張っていると、ようやく待望の証拠映像が撮れました! 


シーン1:4/11・午前6:11・気温6℃・(@0:00〜)日の出時刻は午前5:08。 
早朝に右から歩いて来たカモシカが手前の溜め糞srの匂いを嗅ぐと、左向きのまま立ち止まりました。 
ちらちらとカメラ目線になりつつも、立ったまま糞粒をポロポロと大量に排便しました。 
脱糞中は尻尾を少し持ち上げています。 
用を足すと左下に立ち去りました。 
残念ながら股間の肛門や外性器は見えず、カモシカの性別は不明です。 
ちなみに同じ溜め糞場srで排尿シーンも撮れたのですが、その体勢から♂が来ていることが分かっています。 



トレイルカメラをもう少し左に向けて設置すれば良かったですね。 
それでも、念願だった野生カモシカの排便シーンが遂に撮れて、感無量です。 


シーン2:4/14・午後・(@0:55〜) 
3日後に山を登り、現場入りしました。 
トレイルカメラと同じアングルから現場検証を始めましょう。 
撮影中は気づかなかったのですが、動画の冒頭でカメラのレンズの近くをハエが飛び回っていました。 
獣糞に集まる食糞性昆虫の活動が再開したことを示しています。 
奥の斜面には未だ少しだけ残雪があります。 

スギの落ち葉が敷き詰められた林床の溜め糞場srには新旧の糞粒が大量に残されていました。 
3日前に残された新鮮な糞粒は黒く艶があります。 
個々の糞粒は歪んでいたり潰れていたり、形がまちまちでした。 
排泄から日にちが経つと糞粒は色褪せ、黒から茶色になります。 
糞塊の横に私の右手を広げて写し込み、大きさの目安としました。 
スギ大木の右下に残る最大の糞塊が最も古いようです。 
これが全て1頭のニホンカモシカが残した糞塊なのか、それとも複数個体が溜め糞場srを共有しているのか、知りたいところです。

※ いつもの私の悪い癖で、現場検証の撮影ではカメラを忙しなく振り回してしまい、酔いそうな動画になってしまいました。 
もっとゆっくりゆっくりカメラを動かさないといけません。 
苦肉の策として、再生速度を70%に落としたスローモーションに加工してお届けします。 
落葉落枝を踏みしめる足音が間延びしているのはそのためです。 


ニホンカモシカの排便行動について知りたい疑問は未だ山ほどあり、これから面白くなりそうなのに、本プロジェクトを泣く泣く打ち切りました。 
限られた台数の撮影機材でやり繰りするとなると、プロジェクトに優先順位を決めないといけません。 
アナグマ営巣地のプロジェクトに回すため、カモシカ溜め糞場srのトレイルカメラを撤去することにしました。(選択と集中) 

カモシカが夏も冬と同じ溜め糞場srに通って排便するのなら、糞虫の活動を観察したいところです。 
しかし私が定点観察に通っても、夏にはカモシカの新鮮な糞粒が見つからなくなりました。 
(スギ大木の右下で、茶色くなった古い糞粒だけがいつまでも残っていました。)
気温の高い夏は糞虫の活動が活発ですから、排便後すぐに糞虫が地中に埋めたのかもしれません。 
それともニホンカモシカが溜め糞場srに来なくなったのかな? 
いずれまたトレイルカメラを設置し直して、上記の疑問について必ずや決着を付けるつもりです。


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