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2025/04/05

晩秋の刈田で何度も虫を狩り捕食するチョウゲンボウ♀【野鳥:FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年11月中旬・午後13:20頃・晴れのち曇り 

広い田んぼに隣接するグランド(球場)でネットの支柱の天辺にチョウゲンボウ♀(Falco tinnunculus)が止まっていました。 
ここはチョウゲンボウがお気に入りの止まり木で、毎年秋になるとよく見かけます。 
支柱の天辺は鳥の糞で白く汚れています。 
支柱の天辺で周囲を見渡して、稲刈りが終わった刈田に潜む獲物を眼光鋭く探しています。 
秋風でチョウゲンボウ♀の羽毛がなびいています。 

まるで頷くように、しきりに顔を上下に動かしている行動にも意味があります。 
眼球が固定されている猛禽類が広い視野を確保するためには、頭全体を動かす必要があります。 
このチョウゲンボウは、首をねじって背後も見張っています。 
また、猛禽は両眼視野が狭いので、頭を上下に動かすことで遠方の対象物への距離感や立体視を補完しているのだそうです。 

獲物を見つけたチョウゲンボウ♀は支柱から飛び立つと、刈田の上空で羽ばたきながら一点に留まり(ホバリング、停空飛翔)、狙いを定めてからスーッと急降下し、地上の獲物に襲いかかります。 
残念ながら、手前に生えたススキやアメリカセンダングサ、セイタカアワダチソウなどが邪魔で、チョウゲンボウ♀が獲物を狩る瞬間をどうしても撮れません。 

狩りの成否に関わらず、チョウゲンボウ♀は同じ止まり木(支柱天辺)に戻ってきます。 
舞い戻ってきて着陸するまで待ち構えて、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:41〜2:04) 
チョウゲンボウの性別は頭部の色で見分けられます。 
この個体は頭が茶色いので♀です。
尾羽根の下面に黒い横縞が目立つ点も♀の特徴です。 
スローモーションでしっかり確認できました。 

片足の鉤爪で小さな獲物と一緒に細長い藁(枯草)を運んでいました。 
獲物を掴んだ足には体重をかけず、反対側の足でふわりと着地し、翼を畳みました。 

チョウゲンボウが狩ってくる獲物は小さくて軽いので、片足で掴んで運びます。 
利き足がありそうな気がしたのですけど、何度も観察すると、左右の足を(交互にランダムで?)使っていました。 

支柱の天辺に持ち帰った獲物をチョウゲンボウ♀は早速食べ始めました。 
カメラのデジタルズームを最大にしても、少し遠くて獲物の正体をしっかり同定できませんでした。 
獲物は小動物(脊椎動物)ではなく、バッタやコオロギなど昆虫のようです。 
トンボを狩るときもあるのですが、今回の獲物はトンボには見えませんでした。 
チョウゲンボウは嘴を使って虫の翅を器用にむしり取ってから、ちびちびと食べました。 
他の種類の鳥とは違って、食後に汚れた嘴を掃除しないのが不思議に思いました。 

小宮輝之(監修)『鳥の食べもの&とり方・食べ方図鑑 おもしろふしぎ鳥類学の世界』でチョウゲンボウの食性を調べると、
大きく羽を広げ、ホバリングから急降下して昆虫やネズミなどの小動物を捕らえます。カマキリを捕獲! (p123より引用)
虫を1匹完食しても、満腹になりません。 
見晴らしの良い支柱の天辺で、チョウゲンボウは再び刈田に潜む次の獲物を探し始めます。 

支柱の天辺から飛び立つ直前に、脱糞した瞬間(@5:20〜)も動画に撮れていました。 
液状の白っぽい糞尿を後方に勢い良く噴出しています。 
今思いついたのですが、チョウゲンボウがよく止まっていた支柱の真下まで行ってペリットを採集できれば、未消化物に含まれる残渣から捕食した虫の種類を同定できるかもしれません。 
ただし、チョウゲンボウがペリットを吐き出すシーンを私はまだ観察したことが一度もありません。 
ペリットが無くても、チョウゲンボウが食前に毟り取った虫の翅などが支柱の下に散乱しているはずなので、アリなどに持ち去られる前に調べに行けばよかったですね。

やがて1羽のハシボソガラスCorvus corone)が飛来して、支柱の天辺に止まりました。 
お気に入りの止まり木を横取りされたチョウゲンボウ♀は、仕方なく隣に立つ支柱の天辺に移動して、そこで獲物を捕食するようになりました。 
別個体のカラスも加勢しに来たようで、嗄れた鳴き声が近くから聞こえます。 
カラスはとにかく猛禽類が大嫌いなので、縄張りからチョウゲンボウ♀を追い払うために集まってきたようです。 
晩秋はカラスの繁殖期ではありませんから、本格的なモビング(擬攻撃)にまでエスカレートすることはありませんでした。 
それでも地味に嫌がらせしたり心理的な圧力をかけたりしています。 
隣の空いた止まり木(コンクリート支柱)に移動したチョウゲンボウは、田んぼから少し離れたせいで獲物を探しにくくなったようです。 

最後にチョウゲンボウ♀はこの狩場から飛び去ってしまい、戻ってきませんでした。 
飛び去るチョウゲンボウをカラスの群れがしつこく追尾することはありませんでしたが、ハシボソガラスの地味な嫌がらせが奏功し、天敵を追い払えたことになります。 



【アフィリエイト】 

2025/03/28

春の野原で警戒して逃走しながら脱糞するツグミ(野鳥)

 

2024年4月中旬・午後13:30頃・くもり 

休耕地の原っぱでツグミTurdus eunomus)を発見。 
採食シーンを撮りたかったのですが、カメラを向ける私に気づくと警戒し、どんどん遠くに走り去ってしまいます。 
冬鳥のツグミは、急に走り出してはフリーズする、を断続的に繰り返しています。 
翼を少しだらんと下げた姿勢なのが気になりました。 何か意味のある姿勢なのかな?(逃げ腰?) 

立ち止まったときに、薄い黄土色の液状便を1滴排泄しました。(@1:35〜) 
脱糞前後のシーンを1.5倍に拡大した上で1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
いつでも飛び立てるように排便で軽量化したのだと思うのですが、飛ばずにひたすら足を使って小走りで逃げています。

2025/03/26

死んだアナグマの営巣地に夜な夜な出没するホンドタヌキの家族【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬 

シーン0:4/10・午後14:06・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
シーン0:4/10・午後14:26・晴れ(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
ニホンアナグマの死後も営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで監視し続けています。 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 
死んだアナグマの巣穴を一時期はタヌキの♀♂ペアが乗っ取ったように見えたのですが、そんな単純な話ではありませんでした。 


シーン1:4/11・午後22:41・気温7℃(@0:07〜) 
おそらく手前から来たと思われるタヌキが、晩遅くに狭い巣口Lに注意深く潜り込みました。 
尻尾の黒斑に注目 。


シーン2:4/11・午後23:53・気温6℃(@0:07〜) 
監視カメラの起動が遅れましたが、約1時間10分後におそらく同一個体のタヌキが巣穴Lから外に出てきたようです。 
獣道を右上奥へ立ち去りました。 
 尻尾の黒斑が同じなら同一個体。 
巣穴Lの奥には、下半身の麻痺が進行したいざりタヌキが餓死しているのではないかと疑っているのですが、その死臭を嗅ぎつけたタヌキが死骸を食べた(共食い)可能性も考えられます。 


シーン3:4/14・午前3:37・気温4℃(@1:16〜) 
3日後の未明に手前から来たらしいタヌキが、巣口Lに座り込み、左後足で痒い喉をボリボリ掻いていました。 
巣口Lを見下ろしながら、か細い声でクゥーン♪と甲高く鳴きました。(@1:44〜) 
少し左に移動してから、また林床に座って毛繕いしています。 
だいぶリラックスした様子に見えます。 
なんとなく、巣L内のパートナーを案じているように見える。 


シーン4:4/15・午後21:47・気温13℃(@2:16〜) 
翌日の晩にはタヌキの♀♂ペアが現れました。 
左から来た先行個体aが巣口Lの匂いを嗅いでから、ゆっくり入巣L。 
「頭隠して尻隠さず」の状態になり、尻尾の先端だけが巣口Lに覗いています。 
そこへ左から後続個体bが登場。 
タヌキaが慌てて後退しながら巣口Lから外に出てきました。 
ペアのタヌキabが巣口Lで顔を見合わせると、後続個体bは嬉しそうに尻尾を左右にパタパタ振りました。 
イヌでは別に珍しくありませんけど、タヌキで尻尾による感情表現を見たのは初めてかもしれません。 
尻尾の中央部に滴状の黒斑▼ 

次はタヌキbが巣穴Lを内見しました。 
その間、先行個体aは獣道を右上奥へ立ち去りました。 
巣穴Lから出たタヌキbもパートナーaの後を追って行くところで、1分間の録画が終了しました。 

出産育児に備えて営巣地を探し歩いているタヌキのペアの♂が♀に巣穴Lを紹介したのに、気に入ってもらえなかったのかな?と勝手な妄想をしてみました。 


シーン5:4/15・午後21:47・気温13℃(@3:16〜) 
別アングルからも同じシーンが撮れていました。 
右から登場した後続個体bは、巣口Rの匂いを嗅いでから左へ向かい、巣口Lで先行個体aと合流しました。 
尻尾の黒斑が特徴的で、これに注目すれば私にも個体識別ができるかもしれません。 


シーン6:4/15・午後21:48(@4:16〜) 
1頭のタヌキがセットの左下手前に座り込んでパートナーを待っている間、右奥の獣道の暗闇でタヌキの白い目が光っています。 
しばらくすると、後続個体が左から登場し、巣穴Lに顔を突っ込んで匂いを嗅ぎました。 
2頭の尻尾の黒斑の違いに注目。 

出巣Lして獣道を立ち去る際に、細いマルバゴマギ灌木の根元に小便をかけてマーキングしました。 
このとき左後脚を持ち上げたので、♂と判明。(@5:10〜) 

少なくとも3頭のタヌキが登場したことになります。 


シーン7:4/15・午後21:48(@4:16〜) 
2頭のタヌキが相次いで巣口Lから左へ立ち去る様子が別アングルの監視カメラでも撮れていました。 


シーン8:4/19・午後21:50・小雨・気温9℃(@5:54〜) 
次にタヌキが写ったのは4日後の晩でした。 
左から来たタヌキの背中に付着しているのは、桜の花びらでしょうか? 

巣口Lに頭を突っ込んでから、獣道を右上奥へノソノソ歩いて行きました。 
途中で立ち止まって振り返ったので、赤外線を反射して白く光る眼が暗闇で見えました。 


シーン9:4/19・午後21:50・小雨・気温10℃(@6:31〜) 
同じシーンが別アングルからも撮れていました。 


シーン10:4/19・午後21:53・小雨(@6:58〜) 
監視カメラの起動が遅れました。 
出巣L直後のタヌキなのか、それとも手前から来て巣口Lを通り過ぎたのか、分かりません。 
狭い巣穴Lから外に出てきたのなら、直後に身震いして毛皮の土を振り落とす気がします。 

巣口Lで座って、自分の背中を甘噛みしました。 
獣道を右上奥へ向かい、待ち構えていた先行個体2頭(♀♂ペア?)と合流しました。(@7:11〜) 
しばらく3頭で仲良く相互毛繕いしてから、2頭が次々と右上奥へ立ち去りました。 
この3頭のタヌキは家族なのでしょう。


シーン11:4/20・午前0:04・気温9℃(@7:22〜) 
日付が変わった深夜に、左から来たタヌキが獣道を右上奥へ通り過ぎました。 
途中で巣口Lの横でちょっと立ち止まっても、見下ろしただけで素通りしました。 


シーン12:4/20・午後22:20・気温8℃(@7:52〜) 
同じ日の晩に右から来たタヌキが、巣口Lの匂いを念入りに嗅ぎ、右へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
タヌキの♀♂ペアが採餌のために一緒に外出するのは知っていましたが、3頭が行動を共にすることがある、というのは個人的に新しい発見です。
おそらく親子なのでしょう。

タヌキたちが興味を示して何度も匂いを嗅いだり潜り込んだりするのは、決まって巣穴Lの方でした。
タヌキの個体識別がしっかりできていないのが問題で、解釈に悩みます。
初めはてっきり、巣穴Lにタヌキの♀が籠もって出産するのかと思い込んでいました。
♂やヘルパーが夜な夜な巣穴Lに通い、餌を吐き戻して巣内の♀に給餌している可能性なども考えたりしました。 
しかし定点観察を続けても、この巣穴でタヌキの幼獣が産まれた形跡はありませんでした。

後になって、巣穴Lの奥には餓死した「いざりタヌキ」の腐乱した死骸が転がっているのではないか?と疑うようになりました。
タヌキの♀♂ペアがここで営巣しなくなったのは、腐乱死体のせいで巣内の衛生環境が最悪になったからだ、と説明が付きます。
死臭が気になって、通りかかる度にタヌキは巣口Lの匂いを嗅いでいるのでしょう。
たまに巣内に侵入して長居しているタヌキは、死骸を食べている(共食い)のかもしれません。
私の推測(想像)でしかないので、巣穴の奥深くを調べられるファイバースコープカメラが欲しくなります。 


2025/03/25

早春の溜め糞場で小便するニホンカモシカ♂【トレイルカメラ】

 



2024年4月上旬〜中旬

シーン0:4/3・午後15:23・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
雑木林に覆われた里山の斜面でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。 
画面の中央付近に古い糞塊が残されています。 
基本的に画面の奥から手前に向かって斜面が登っていますが、溜め糞場sr2付近は、ほぼ平坦になっています。 
画面の右端および奥の林床に残雪がわずかに見えます。 


シーン1:4/6・午前5:33・(@0:03〜)日の出時刻は午前5:14。 
早朝に右奥の獣道から単独で来たカモシカの成獣が、アカマツ(右)とスギ(左)の間で溜め糞場sr2の匂いを嗅いでから立ち止まると、腰を少し落として膀胱に溜まった小便を長々と排泄しました。 
音量を上げても、小便の音は聞き取れませんでした。 
排尿姿勢を真横からしっかり撮れたおかげで、性別が♂と判明しました。 
カモシカの♀は、もっと深くしゃがんで排尿するらしい。 
【参考】平田貞雄『ニホンカモシカ・ミミの一生』p80写真 


用を足したカモシカ♂は、左奥に行くと立ち止まって高いスギ枝葉の匂いを嗅ぎました。 
顔を擦りつけて眼下腺マーキングするかどうか見届けたかったのですが、録画が1分間で打ち切られました。 
後ろ姿の股間に睾丸は見えませんでした。 
実はスギ立木の左下にも、カモシカの糞塊が複数あります。 

ニホンカモシカ♂の排尿シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:03〜) 
お尻付近をよく見ても、排尿しながらついでに糞粒を肛門からポロポロと排泄することはなかったようです。 
後日に現場検証しても、その地点に新鮮な糞粒は残されていませんでした。 

関連記事(1年前に別の地点で撮影)▶ 溜め糞場で排尿するニホンカモシカ♂【トレイルカメラ】 


シーン2:4/11・午後16:46・(@1:51〜)日の入り時刻は午後18:14。 
5日後の夕方に、カモシカが奥から手前へと獣道を登って来ました。 
今回は溜め糞場sr2を素通りしています。 
落枝をまたぎ、手前の斜面を登って監視カメラの死角に消えました。 

前後半で同一個体のカモシカ♂かどうか、個体識別できていません。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



2025/03/11

死んだニホンアナグマから乗っ取った巣穴でホンドタヌキの群れが早春の夜に繰り広げるドラマ【トレイルカメラ:暗視映像】いざりタヌキ他

 



2024年3月下旬 

平地の二次林で死んだニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を乗っ取ったホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)を自動撮影カメラで監視しています。 
今回は2日間で少なくとも計4頭のタヌキが登場します。 
♀♂ペアがこの巣穴の新しい主で、他には(交通事故で?)麻痺した下半身を引きずって歩く「いざりタヌキ」が登場します。 


シーン1:3/24・午後20:18・降雪・気温5℃(@0:00〜) 
小雪がちらつく晩に、2頭のタヌキabが巣口R付近に来ていました。
採餌から戻ってきた♀♂ペアでなのでしょうか? 
尻尾の黒斑で個体識別できるかな? 

多数の落枝で戸締まり(隠蔽)された巣口Rに1頭♀aが苦労して潜り込みました。 
2頭目♂bが巣口Rで順番待ちしていると、画面の右下から3頭目cがやって来ました。 
♂bに誰何されたcは、怯えたように腹這いの服従姿勢になりました。 
それを見た♂bはcを攻撃するでもなく左に引き返すと、巣口R横に左足を上げながら排尿マーキングしてから、入巣R。 
独り残されたcは欠伸してから立ち上がり、巣口Rに近づきました。 
その背後から4頭目の個体dが右下から登場。 
dは右後脚を引きずって歩く「いざりタヌキ」でした。 


シーン2:3/24・午後20:20・降雪(@1:00〜) 
「いざりタヌキ」はどこに行ったのか、姿が見えません。 
巣穴の主♀♂に入巣Rを許されたのでしょうか? 

出巣Rしたばかりの家主と思われるタヌキが単独で身震いしました。 
辺りを見回してから入巣R。 
しばらくすると、同じ巣穴Rからタヌキが外に出てきました。 
身震いしてから左の巣穴Lに向かい、匂いを嗅ぎました。 


シーン3:3/24・午後20:30・降雪・気温7℃(@1:39〜) 
10分後に2頭のタヌキが戻ってきて、夜の営巣地をうろついています。 
1頭は「いざりタヌキ」で、麻痺した右後脚を痛々しく跛行しています。 
もう1頭は林縁をうろつき、2つの巣口LRを順に点検して回ります。
この2頭で行動を共にしているということは、♀♂ペアなのかもしれません。 


シーン4:3/24・午後20:34・降雪・気温8℃(@2:39〜) 
3頭のタヌキが仲睦まじく顔を寄せ合い、巣口Rを覗き込んでいます。 
なんとなく、巣穴の主である♀♂ペアではなく、余所者の3兄弟っぽい気がするのですが、個体識別ができていません。 
1頭が(勇気を出して?)巣穴Rに入り、それを巣口Rで見守る2頭(どちらかが「いざりタヌキ」?)が対他毛繕いを始めました。 
家主のタヌキがせっかく落枝で戸締まりしても、同種のタヌキに対しては防犯効果が薄いようで、あっさり突破されてしまいます。 


シーン5:3/24・午後20:59・降雪・気温5℃(@3:39〜) 
25分後に監視カメラが起動すると、3頭の健常タヌキが写っていました。 
そのうちの1頭が入巣R。 
残りは1頭が巣口Rに留まり、もう1頭が奥の林内に立ち去りました。 


シーン6:3/24・午後21:00・降雪(@4:22〜) 
奥の林内を左から右へ白く光る眼がやって来ました。 
その正体はタヌキ♀でした。 
途中で立ち止まって林床に腰を低くかがめて放尿マーキングしたようです。 
排尿姿勢から♀と分かります。 
営巣地には近寄らず、そのまま右へ向かいました。 

健常タヌキ♀がマーキングしたシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@4:56〜) 


シーン7:3/24・午後22:26・降雪・気温2℃(@5:03〜) 
左から来たタヌキが手前に回り込んで巣口Rを見たものの、そのまま右へ立ち去りました。 
実は画面の右下済で、別個体のタヌキがじっと座り込んでいました。 
映像を早回しにすると、身動きしていることが分かります。 
カノッサの屈辱のように、入巣Rが許されるまでじっと待っているのでしょうか? 

その辺りで3日後の3/27にニホンアナグマの死骸を私が発見したのですが、3/24の時点でタヌキが死骸を見つけて食べ始めたのかどうか不明です。 
アナグマの死骸が残雪の下にまだ埋もれていたり、あるいはタヌキが別の場所から引きずって来た可能性があるからです。 


シーン8:3/25・午前2:10・降雪・気温2℃(@5:29〜) 
日付が変わった深夜になっても、小雪がちらついていました。 
健常タヌキが営巣地をうろつき、地面の匂いを嗅ぎ回っています。 


シーン9:3/25・午前3:02・降雪・気温1℃(@6:29〜) 
1頭のタヌキaが巣口Rを見下ろすように佇んでいます。 
実はもう1頭bが左の暗がりへ立ち去るところでした。 
さらにもう1頭のタヌキcが巣口Rから顔だけ出して振り返り、侵入者?aを警戒しています。 
巣口LRの中間地点でaが座り込み、辺りを警戒しています。 
苦労してようやく出巣Rしたタヌキcが巣外でaと挨拶を交わしました。 
cは「いざりタヌキ」でした。 
巣口Rのちょっとした崖(窪地、アナグマが掘ったアクセストレンチ)をよじ登るのにも苦労しています。
aと「いざりタヌキc」は♀♂ペアなのかもしれません。


シーン10:3/25・午前3:08・降雪・気温2℃(@7:29〜) 
5分後に監視カメラが起動すると、左端の暗がりを1頭のタヌキが左へ立ち去るところでした。 
そして営巣地には誰もいなくなりました。 
特に「いざりタヌキ」の行方が気になります。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
下半身を麻痺した「いざりタヌキ」も巣穴Rに出入りしていることが新たに分かりました。 
てっきり家主のタヌキ♀♂ペアに入巣を拒まれていると思っていたので、意外でした。 
もしかすると、家主の♀♂ペアが留守だったのでしょうか? 
巣穴Rの中は広くて、♀♂ペアと「いざりタヌキ」は別々の居住区に住んでいるのかもしれません。
♀♂ペアと血縁関係にあるヘルパーが一緒に住み着いている可能性もあり得ます。

「いざりタヌキ」は歩行スピードがきわめて遅く、採餌効率が悪いため、自然治癒で回復しなければ長生き出来そうにありません。 
この辺りに野犬はいませんが、例えばキツネやテン、イタチなどの小型(中型)肉食獣が手負いの「いざりタヌキ」と出会ったら、襲って捕食するでしょうか?

アナグマから乗っ取った巣穴を巡って、近隣から集まったタヌキ同士で何かすごく興味深い複雑なドラマが連日起こっているようです。 
早春はタヌキの発情期であることも複雑なドラマに関係がありそうです。 
しかし、タヌキの個体識別ができないことには深い解釈が出来ず、歯痒い限りです。 
今後AIや画像認識がさらに発達して、トレイルカメラの定点映像から自動的に野生動物の個体識別をしてくれる時代が到来するのを心待ちにしています。 
それまで私は定点監視の動画を撮り貯めておきます。


2025/03/06

深夜にケージに入って排泄、食餌するイエネコ(キジトラ♂)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年9月下旬・午前3:10頃 

飼い猫の夜の生活を観察するために、トレイルカメラを室内ケージの前に設置しました。 
買ったばかりのトレイルカメラで野生動物を撮る前に、使い方を室内で練習するという目的もあります。 

イエネコFelis silvestris catus)の種類は、去勢したキジトラ♂です。 
便意を催すと、真っ暗な室内でも自分でケージに入ってトイレの砂箱で用を足します。 
排泄後は、皿に入れておいたドライタイプのキャットフードをもりもり食べています。 
満ち足りると、立ち上がって方向転換し、背伸びのようなストレッチ運動をしてから立ち去りました。 
飼い猫はトレイルカメラの存在に気づいていないのか、まったく無視しています。 


※ 食餌の音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2025/03/03

外出前に巣口を念入りに隠蔽するホンドタヌキ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬 

平地の二次林で死亡したニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)に住み着いた(乗っ取った)ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の動向を自動撮影カメラで監視しています。 


シーン1:3/24・午後18:23・気温9℃(@0:00〜)日の入り時刻は午後17:58 
小雪がちらつく晩に、巣口L付近でタヌキの♀♂ペアがうろついていました。 
巣口Lの匂いを嗅いだだけで、2頭は相次いで巣穴Rに入りました。 タヌキが巣穴Lに入るのを一度も見たことがありません。 
巣穴Lは住心地が悪くて使われていないようです。 

巣穴Rを内見すると、また外に出てきました。 
タヌキの♀♂ペアは興奮したように(嬉しそうに?)、巣穴Rへの出入りを繰り返しています。 


シーン2:3/24・午後18:27(@0:38〜) 
タヌキの♀♂カップルは、相変わらず巣穴Rへの出入りを繰り返し、はしゃいでいます。 
やがて♀が出巣Rした後、身震いしてから林内へ入り、右へ立ち去りました。 
夜行性のタヌキは、これから♀♂ペアで一緒に採餌に出かけるのでしょう。 

外出する前に、後続の♂が興味深い行動をとりました。 
巣口Rを隠蔽するように周囲から落枝を咥えて集め、巣口Rに置いたのです。 
太い落枝と細い落枝を2本使って、外出前に巣口を隠蔽工作しました。 
しっかり戸締まりをして、留守中に外敵が侵入しにくくしているのでしょう。 
タヌキの知性を感じさせるこんな行動を見るのは初めてです。 

後続個体は更に、営巣地の端でミズキ灌木の根本に排尿して縄張り宣言しました。 
このとき左後足を軽く持ち上げたので、後続個体の性別が♂と判明しました。 
それでも戸締まりが不安になったようで、巣口Rに戻って複数の落枝をさらに組み上げました。 

その間に先行個体♀も画面の右下隅で小便でマーキングしたようですが、排尿姿勢がよく分かりませんでした。(@1:27〜) 
しかもその後、せっかく♂が戸締まりしたばかりの巣穴Rに、戻ってきた♀が潜り込んでしまいました。 


シーン3:3/24・午後18:28(@0:00〜) 
♀はすぐにまた巣穴Rの外に出てきて、いよいよ本当に右へ立ち去りました。 
後続の♂は再び巣口Rを落枝で念入りに隠蔽(戸締まり)してから、先行する♀の後を追って右下へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
タヌキはキツネやアナグマと違って、自分で巣穴を掘れませんから、巣穴はとても貴重な守るべき資源(不動産)です。
繁殖期が近づくと穴居性の野生動物の間で巣穴の熾烈な争奪戦があることを、今回の戸締まり行動は伺わせます。

留守中に巣穴が誰かに奪われるのが嫌なら、♀♂ペアが同時に外出しないで1頭ずつかわりばんこに外出すれば良いと思うのですが、タヌキはそうした解決法(留守番で巣穴を防衛)を取りません。
タヌキは生きた獲物を狩る訳ではないのに、どうして♀♂ペアが一緒に採餌したがるのか、そのメリットが私にはいまいち理解できません。
もしかすると、留守番要員として血縁関係のあるヘルパーが採用されるのかな?




2025/02/17

子猫を連れて路地裏を歩く親のイエネコ♀が尿スプレーで縄張りをマーキング

 

前回の記事:▶ 庭を探索する3匹の子ネコ 


2023年9月中旬・午後14:10頃・くもり 

民家の庭から逃げた子ネコを追いかけて横の路地裏に回り込むと、白黒模様のイエネコFelis silvestris catus)が歩き去るところでした。 
背側は真っ黒で、下半身は白色の毛並みでした。 
左右非対称の模様が個体識別に使えそうです。 
右後脚が腿まで白く、左側だけ、黒い耳の後ろに白点があります。 

やがて奥の道端で座り込んで待っていた成獣の別個体と合流しました。 
この個体も白黒の模様で、鼻先が黒いです。 子ネコ?に近寄りながら小声で鳴いて挨拶しているようですが、少し遠くて聞き取れません。 
この2頭が親子だとすれば、成獣の個体は母親でしょう。 
イエネコ♂は一般に我が子を認識できず、子ネコの世話をすることはありません。 
腹面に乳首がないかどうか目を凝らしてみても、私には分かりませんでした。 
この時期にはおそらく子ネコも離乳しているはずです。 
母親♀は路上に座って、右首の痒い部位を右後足で掻きました。 

立ち上がると、親子で道端の茂みが気になるようで、見上げたり匂いを嗅ぎ回ったりしています。 
親猫だけが尻尾を高々と上げて、道端に生えた雑草の茂みに対して何度も排尿マーキング(尿スプレー)をしたようです。 
縄張りに尿スプレーをするのは雄猫♂だけだと思い込んでいた私は、辻褄が合わなくなって意外に思いました。 
Perplexity AIに相談してみると、雌猫♀も発情したときなどに尿スプレーをすることがあるのだそうです。 
この時期に見かける子ネコは春から初夏にかけて生まれた可能性が高く、生後少なくとも3〜4ヶ月程度経過していると推測され、既に離乳を完了しているでしょう。 
離乳が済んだ母猫♀は再び発情し、この時期に縄張り内に尿スプレーを始めても不思議ではありません。 

小さい方の白黒ネコは子猫(当歳仔)だと思っていたのですが、私の勘違いかもしれません。 
数分前に見た白黒模様の子猫とは明らかに別個体で、しかも子猫より少し大人に見えます。 
今回の動画で私の解釈は根本的にどこか間違っているのではないかと、自信がありません。

街なかで暮らす野良猫を本格的に観察するのも面白そうですが、大人が本気でフィールドワークすると不審者として通報されそうです。 
小学生ならまだ許されそうなので、子供の自由研究向きのテーマかもしれません。


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2025/02/14

早春にホンドタヌキ♀♂がパートナーの発情状態を調べ、ニホンアナグマの冬眠巣穴を何度も内見【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月中旬〜下旬 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が冬眠する営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 
ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が一緒に登場したシーンをまとめてみました。 


シーン1:3/17・午前4:46・気温-3℃(@0:00〜) 
未明に右から来たタヌキが途中で通りすがりにアナグマの巣口Lの匂いを嗅ぎました。 
やがて後続個体も右から登場し、巣口Lを跳び超えて左へ向かいました。 


シーン2:3/21・午後18:54・気温-2℃(@0:36〜) 
寒の戻りで少し雪が降ったようで、林床にうっすらと雪が積もっています。 
晩にタヌキがセットを左へ通り過ぎました。 
右下から登場した後続個体は、アナグマの巣口R、Lを順に覗き込み、点検して回ります。 


シーン3:3/24・午前4:52・霧(@1:25〜) 
3日後の夜霧が立ち込める未明に、2頭のタヌキが登場。 
1頭は奥の林内へ入り、もう1頭はアナグマの営巣地をうろついて巣口Rを点検。 


シーン4:3/24・午前4:54・霧(@2:25〜) 
手前の獣道を右往左往していた個体aがセットに戻ってきたら、いつの間にか巣穴Rに潜り込んでいた別個体bが外に出てきて出迎えました。 
アナグマが巣内Rで冬眠しているはずなので、「同じ穴のむじな」の状況になっていたことになります。 

タヌキbは巣口Rで身震い。 
タヌキのペアはばらばらに右へ立ち去りました。 


シーン5:3/24・午前5:24・気温0℃(@3:26〜) 
30分後、1頭のタヌキが右に立ち去り、しばらくするともう1頭が出巣Rしました。 
辺りを警戒しながら奥の灌木林へ向かいます。 

明け方に夜霧から雪に変わったようで、林床はっすらと雪化粧していました。 


シーン6:3/24・午前5:24・気温2℃(@4:00〜)日の出時刻は午前5:34。 
日の出前ですが、もう明るくなっていました。 
♀♂ペアと思われる2頭のタヌキが奥の二次林から手前のセットに来て、1頭が迷わず巣穴Rに潜り込みました。 
内見しただけで、しばらくすると外に出てきました(出巣R)。 
尻尾に黒班が無い個体です。 
セットをうろついている間に、もう1匹は二次林に残ったまま待っています。 


シーン7:3/24・午前5:33・気温3℃(@5:00〜) 
20秒後(日の出直前)に監視カメラが再び起動すると、1匹のタヌキは二次林で伏せたまま不動でした。 
もう1匹も奥の林内へ向かう途中で、林縁のミズキ灌木の根元に排尿マーキングしました。(@ 〜) 
このとき右後脚を持ち上げたので、♂と判明。 
♀だと思っていたパートナーは、なぜか♂について行かず、林内に座ったまま見送るだけでした。 


シーン8:3/24・午前6:48・気温0℃(@6:00〜) 
すっかり明るくなった早朝に、2頭のタヌキがアナグマの巣口R周辺をうろついていました。 
一方のタヌキがパートナーに寄り添って、尻(肛門?)の匂いを念入りに嗅ぎました。 (@6:05〜)
おそらく♂が♀の発情状態を確認しているのでしょう。 
♀は嫌がらずに尻尾を少し上げました。
♂が♀の尻の辺りを舐めて毛繕いしているようにも見えます。(対他毛繕い) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
ニホンアナグマが冬眠していた営巣地(セット)にホンドタヌキが♀♂ペアで現れる頻度がなぜか急に上がりました。
巣穴Rを何度か内見しているようです。 
もしかして、空き巣なのでしょうか?

タヌキ♀の発情状態を、付き添う♂がチェックしています。
(先にお伝えしておくと、今季各所に設置したトレイルカメラにホンドタヌキ♀♂の交尾シーンは写っていませんでした。)
タヌキ♀の出産に備えて、アナグマの巣穴を乗っ取るつもりなのでしょうか。 

監視カメラには写っていませんが、実はこの時、巣穴の主であるアナグマの身に極めて重大な事件(死亡・殺害?)が起きていた可能性があります。 
(あー、次の急展開を早く言いたい…。)


2025/02/12

ホンドギツネに乗っ取られた巣穴の入口にマーキングだけして立ち去るホンドタヌキ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月中旬〜下旬 

シーン0:3/11・午後13:08・晴れ・気温27℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
残雪に覆われた休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
残雪が溶けて地面があちこちで露出するようになりました。 


シーン1:3/15・午後18:27・降雪・気温18℃(@0:04〜)日の入り時刻は午後17:49。 
小雪が風に舞う晩に、雪が溶けた枯野を♀♂ペアと思われる2頭が縦列で左から登場しました。 

巣口L、M、Rを左から順に訪れて、匂いを嗅いでいます。 
最近ホンドギツネが出入りしている巣口Rで1頭のタヌキ(♀?)が縄張り宣言の排尿マーキングをした(「タヌキ参上!」)ような気がするのですが、どうでしょう。(@0:30〜) 
遠くて赤外線があまり届かず、しっかり見えませんでした。
巣内に入ることはなく、タヌキの♀♂ペアはそのまま右上奥に立ち去りました。 


シーン2:3/19・午後13:16・晴れ・気温26℃(@0:45〜) 
昼間に晴れると、営巣地の残雪がどんどん消え去ります。 


シーン3:3/24・午前3:37・気温0℃(@0:49〜) 
未明に監視カメラが起動すると、濃霧が立ち込めている上に、寒の戻りで吹雪いていました。 

こんな悪天候でも巣口付近で獣の白く光る目が動きました。 
巣穴Rを乗っ取った疥癬キツネ「細尾」なのか、それともタヌキがうろついているのか、まったく見分けられません。 


シーン4:3/25・午前0:03・気温0℃(@1:06〜) 
翌日も深夜に監視カメラが起動すると、夜霧が立ち込めていました。 
白く光る眼が左にゆっくり動き、最後は手前に来ました。 
単独行動のタヌキかアナグマだと思うのですが、五里霧中で分かりません。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


菊花に群がるキタテハ秋型が吸蜜しながら液状便を排泄

 

2023年11月中旬・午後13:55頃・晴れ 

民家の庭の花壇に咲いた黄色と白色の菊(園芸品種)にキタテハPolygonia c-aureum)秋型が訪花していました。 
多数のキタテハが菊花に群がって、壮観です。 
秋の日差しを浴びて半開きの翅を緩やかに開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
翅を広げるのは、隣で吸蜜するハナアブ類に対する牽制(占有行動)の意味もありそうです。 

花壇の下で砂利の表面を舐めているキタテハ個体も居ました。 
おそらく♂が、性成熟に必要なミネラル成分を摂取しているのでしょう。 

カメラをゆっくり横にパンしながらキタテハの群れを次々に撮影していると、2頭のキタテハが吸蜜しながら腹端から濁った液体の滴をポトリと排泄しました。 
キタテハ秋型の脱糞シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:18〜) 
初めの個体は、黄土色の液体を1滴、腹端から排出しました。 
翅に破損がなくきれいな個体だったので、羽化直後の羽化液(蛹便)が体内に残っていた可能性があります。 

キタテハの蛹便の色は、一般的にオレンジ色、赤褐色、茶褐色のように表現されることが多いです。  もう少し具体的に言うと、赤みがかったオレンジ色や、濃いオレンジ色、赤茶色といった色合いで、個体差や蛹の状態によって多少色の濃淡に変化が見られることもあります。 (Gemini 2.0 AIより)

次の個体は、花蜜を吸いながら腹端を少し持ち上げ、白っぽい液体を2滴続けて排泄しました。 
直後に次の花へ飛んだので、飛び立つ前に軽量化したのかもしれません。 

関連記事(4、7年前の撮影)▶  


チョウ類では他に、ヤマトシジミ♀(Zizeeria maha)、ベニシジミLycaena phlaeas daimio)、キタキチョウEurema mandarina)が1頭ずつ訪花していました。 
(キタキチョウについては、映像公開予定) 

この菊の花壇で主な送粉者はハナアブ類です。 
オオハナアブ♀♂(Phytomia zonata)が最も多く、他にはナミハナアブ♀♂(Eristalis tenax)、シマハナアブ♀♂(Eristalis cerealis)、ツマグロキンバエStomorhina obsoleta)などが訪花していました。 

晩秋だから仕方がないのかもしれませんが、ミツバチなどのハナバチ類が全く来てないのが心配です。(生物多様性の低下、送粉者の深刻な減少)

 

2025/02/07

ニホンアナグマが冬眠する巣口で通りすがりに小便でマーキングするホンドタヌキ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月上旬

シーン0:3/3・午後12:31・晴れ・気温24℃(@0:00〜) 
シーン0:3/3・午後12:36・晴れ・気温22℃(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が冬眠する営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで別アングルから監視しています。 
暖冬ですが、雪がまた少し林床に積もりました。 


シーン1:3/9・午後23:20・気温-3℃(@0:07〜) 
晴れて静かな晩遅くに3頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が続々とやって来ました。 
雪面が凍結していて、タヌキが歩いても足跡が残りません。 

先行個体aがアナグマの巣口Lの手前で立ち止まり、匂いを嗅いでいます。 
左へ立ち去ろうとすると、対面に設置した監視カメラのセンサーが反応して赤外線LEDが点灯しました。 
雪面がレフ板になっているため、2台分の赤外線で煌々と照らされ、画面全体が明るくなりました。 
タヌキaは、ちょっと振り返って監視カメラを見上げただけで、そのまま左へ立ち去りました。 

後続個体bが巣口Lに向かう手前で、落葉したマルバゴマキの細い灌木の根元に排尿マーキングしたようです。(@0:25〜) 
巣口Lの匂いを嗅いでから、左に向かいました。 

殿しんがりを務める個体cが右奥の林内からセットに登場。 
アナグマの巣口R➔L➔Rの順に点検しました。 
巣穴Rに入りそうになったところで、1分間の録画が打ち切られました。 


シーン2:3/9・午後23:21・気温-4℃(@1:07〜) 
続きが別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
先行個体aが左から右へ横切る動きで起動したのです。 

後続個体b♂がマルバゴマキ灌木の根元に小便をかけて匂い付けする行動がしっかり撮れていました。(@1:17〜) 
右後足を軽く持ち上げながら排尿したので、♂と判明。 
巣口Lの奥を覗き込んでから、跨いで右へ立ち去りました。 

最後に登場した個体cは、スギの落ち葉を尻尾に引っかかったまま引きずって歩いています。 
タヌキたちは、落葉した二次林に隣接するスギ林を通ってきたことが分かります。 
巣口Lを回り込んでから一旦左の巣口Rへ戻り、死角に消えました。


シーン3:3/9・午後23:25・(@1:53〜) 
約3分50秒後に、単独行動のタヌキがセットの林縁を左へ向かいました。 
私にはタヌキの個体識別ができていません。 
殿の個体cがアナグマの巣穴Rに潜り込んで内見していたのかもしれませんが、この個体は尻尾にスギの落ち葉を引きずっていません。 
まったく別の個体dが来ていたという可能性もあり得ます。 
セットの端で身震いしてから左へ立ち去りました。 

最後のタヌキがセットを左に横切っても、対面に設置した監視カメラは反応しませんでした。 
私が監視カメラを長期間同じ場所に設置しているため、夜な夜なここを巡回するタヌキは学習して、なるべくセンサーの死角を選んで歩くようになったのかもしれません。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


この3頭のタヌキは親子なのですかね?
若い3兄弟(姉妹)が一緒に暮らしている可能性はどうでしょう?


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