2024年6月上旬・午後15:40頃・晴れ
そこに同種の♂aが飛来し、♀の背後でホバリングしながら求愛しています。
しかし♀は腹端を高々と持ち上げて、断固とした交尾拒否の姿勢を取っています。
モンシロチョウ♀の腹端に付着している黄色い固形物が気になりました。
さらに別個体の♂bが右から飛来し、求愛に参戦しました。
♂bが♀の半開きの翅に着地して触れた拍子に、♀腹端の付着物がポロリと落ちました。
♀が嫌がって飛び立ち、2頭の♂が直ちに追いかけます。
一瞬モンシロチョウを見失いましたが、少し右上にパンすると、♂が翅を半開きでハルジオンの花蜜を吸っていました。
どうやら♀は♂の求愛を嫌がって逃げたようです。
【考察】
教科書にも書いてあるモンシロチョウの交尾拒否行動については、もう既に何度も撮影済みです。
それよりも今回気になったのは、♀の腹端にあった、乾いた鼻くそのような謎の付着物です。
その正体について検討します。
- モンシロチョウは成虫になると固形の糞を排泄することはありない…はずです。 この定説が間違っていたのでしょうか?
- ♀が未成熟の卵を産みかけたのかもしれません。 しかし未成熟だからといって、モンシロチョウの卵に特徴的な紡錘形が異常に歪んだりすることはないらしい。
- 蛹から成虫が羽化して翅を広げる際に使った羽化液(蛹便)が腹端で凝固したのでしょうか? 私はまだモンシロチョウの飼育経験がありませんが、モンシロチョウの羽化液(蛹便)は黄色っぽいらしい。 ところが、今回観察した♀個体は右前翅の翅頂が欠けていて、羽化直後ではなさそうです。
- 花粉などのゴミがたまたま腹端に付着しただけのような気がしてきました。
- モンシロチョウの交尾後、♂の精包(spermatophore)が♀の腹端外部に付着したまま残ることはありません。チョウ類の交尾では、♂が精包を♀の生殖器内部(bursa copulatrix)に挿入・移動させます。精包は、♀の体内の袋状器官(バルサ・コプラトリックス)内に完全に収められ、外部に露出することはありません。やがて精包は♀の体内で消化・分解されますが、殻(外被)は♀の体内に残ります。ウスバアゲハなど一部の昆虫では、交尾後に「交尾栓(スフラギス=sphragis)」と呼ばれる構造物が♀の生殖孔外部に貞操帯として形成されることがありますが、モンシロチョウでは形成されません。
今回もPerplexity AIとブレインストーミングしながら記事を書きました。
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