2024年6月中旬〜下旬
シーン1:6/20・午後22:13(@0:00〜)
水溜りからフクロウが飛び去った後で、山中の湿地帯では夜行性の蛾(種名不詳)が飛び回っています。
やがて右から飛来した1頭の夜蛾が、水溜りの中洲に着陸しました。
トレイルカメラが照射する赤外線を反射して、夜蛾の複眼が白く光って見えます。
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:32〜)
シーン2:6/20・午後22:39(@0:47〜)
約25分後、コウモリの飛来で監視カメラが起動しました。(コウモリの映像は割愛。)
中洲の泥濘に留まったまま休んでいる夜蛾が写っています。
おそらく口吻を伸ばして泥を舐め、泥水に含まれるミネラル成分を摂取しているのでしょう。
そこへ右から低空で飛来した別個体の夜蛾が、同じ中洲に着地しました。
すると先客の個体が驚いて飛び立ち、後から来た個体も釣られて再び飛び立ちました。
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:28〜)
同種らしき夜蛾が計3頭集まっていました。
シーン2:6/22・午後21:27(@1:58〜)
コウモリが飛び去った後で、1頭の夜蛾が右から低空で飛来し、水溜りの岸の泥濘に着陸しました。
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:13〜)
【考察】
昼行性なら、集団吸水行動をする鱗翅目(チョウ・ガの仲間)は珍しくありません。
水場で吸水している仲間を飛びながら視覚的に見つけると、近くに舞い降りて飲み会に参加します。
ミネラル成分が濃い地点を味見しながら自力で探す手間が省け、水場で捕食者に襲われるリスクも下がるのでしょう。
同じ地点で吸水およびミネラル摂取する個体数が連鎖反応でどんどん増えて、集団吸水の群れが形成されます。
その一方で、夜行性の蛾では水場で仲間を視覚的に見つけるのは難しいはずです。
集団吸水の群れが夜も形成されるとしたら、個々で探索行動をした結果たまたま同じ地点に集まってしまう場合か、仲間を嗅覚で誘引する集合フェロモン(性フェロモン?)を放出しているのでしょう。
謎解きする上で次の一手としては、この水溜りに集まって吸水・ミネラル摂取する夜蛾の種類を同定したいものです。
そのためにはどうしても現場で夜蛾を採集するか、ストロボを焚いて同定用の写真を高画質でしっかり撮る必要があります。
しかし現場入りして夜通し水場を見張るのは大変そうですし、プロジェクトの主要目的である野生動物や野鳥が私を怖がって水場に来なくなってしまうのでは本末転倒です。
無人カメラで闇雲にインターバル撮影するとしたら、フラッシュを光らせる電池の消耗が激しそうです。
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