2018/05/12
休耕地で採食しながら喧嘩するハシボソガラスの群れ(野鳥)
2017年10月中旬・午後16:02〜16:05
山麓の農村部の原っぱ(休耕地)でハシボソガラス(Corvus corone)の群れが採食していました。
枯れ草を嘴でかき分けたり地面をつついたりして、食べ物を探しています。
横の道を私が通ったせいで一時避難していたカラスが少しずつ戻って来たのです。
先客が採食している近くにわざと舞い降りて攻撃する意地悪な(?)個体が居て、小競り合いが頻発していました。
餌場でのパーソナルスペースを侵害されると怒るようで、ガーガー♪鳴き騒いでいます。
未だ着陸飛行のコントロールが下手糞な若鳥なのでしょうか?
遊びのようにふざけて挑発し合っているだけのか、群れ内での順位(序列)を決める争いがあるのか、漠然と見ているだけではよく分かりません。(カラスに足輪を付けて個体識別した上で群れを観察する必要があるでしょう)
喧嘩が次にどこで勃発するかも予測できないので、どの個体を撮るべきか目移りしてしまいました。
もう少し引きの絵で群れ全体の動向を撮ればよかったですね。
仲間とのトラブルを避けるために少し飛んで採餌場所を移動する個体もいます。
ちなみに、少し離れた(民家の裏手)刈田ではハシボソガラスの別の群れが平和に落ち穂拾いしていました。(→映像)
つまり、この地域でカラスの深刻な餌不足が起きている訳ではありません。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ナス畑で獲物を探すコアシナガバチ♀
2018/05/11
イチジク熟果を占有するオオスズメバチ♀の威嚇行動
2017年10月上旬
▼前回の記事
熟したイチジクの果実を食害するオオスズメバチ♀
民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の果樹でオオスズメバチ(Vespa mandarinia japonica)のワーカー♀が熟果に居座っています。
イチジク果頂部のいわゆる「目」と呼ばれる穴に頭を突っ込んで果肉を吸汁しています。
日本の昆虫界では最強のオオスズメバチは満腹になってもこの餌場を独り占めしているようです。(占有行動)
【シーン1】
甘い匂いに誘われたニホンミツバチ(Apis cerana japonica)のワーカー♀が後から飛来すると、オオスズメバチはその場で扇風行動のように翅を軽く震わせました。(@0:23)
威嚇されたニホンミツバチはすぐに逃げ去りました。
オオスズメバチの重低音の羽音を聞かせるだけで、他の昆虫は恐怖で逃げていくのでしょう。
【シーン2】
微小なショウジョウバエ(種名不詳)が飛来した時も熟果上のオオスズメバチ♀は急に向き直って再び軽く扇風行動で威嚇しました。(@2:12)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
余談ですが、日が落ちると夜行性の吸蛾類がイチジク熟果を吸汁しに来るのではないかと予想して、何度か夜回りしてみました。
しかし残念ながら空振りに終わりました。(観察する時間帯の問題かもしれません。)
夜行性のモンスズメバチも来ていませんでした。
昼間は様々なハチ類やハエで賑わっていたイチジク熟果も夜は静まり返っていました。
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ハチ・アリ(膜翅目),
食事,
闘争
2018/05/10
雛鳥のために捕らえた虫を運ぶムクドリ(野鳥)
2017年5月下旬
河川敷に生えたニセアカシア(別名ハリエンジュ)の樹上でムクドリ(Sturnus cineraceus)が嘴に大量の虫を咥えていました。
ニセアカシアの白い花が満開です。
ムクドリはすぐに飛んで逃げて行きました。
おそらく巣に戻って雛に給餌するのでしょう。
親鳥が虫を捕らえる度に一匹ずつ巣に運んでいたのでは無駄が多いので、何匹も嘴に溜めてから帰巣しまとめて給餌するのです。
複数の獲物を咥えておきながらどうやって新しい獲物を捕らえることが可能なのか、いつも不思議に思います。
嘴を開くとせっかく咥えていた獲物が落ちてしまいそうに思うのですが、何か工夫があるのでしょうか?
実はこの親鳥は河畔林で捕虫していたのではありません。
それまで土手の辺り(地上)に居たのに、私が通りかかったせいで警戒し樹上に一時避難したのでした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2018/05/09
深夜も巣口で外を見張るコガタスズメバチ♀門衛【暗視映像】
枯木に営巣したコガタスズメバチの定点観察#13
前回の記事→#12
2016年8月上旬・午前3:00頃
2日ぶりの定点観察。
草木も眠る丑三つ時に営巣地へ忍び寄り、赤外線の暗視カメラでコガタスズメバチ(Vespa analis insularis)の巣を撮影してみました。
昼夜を問わず活動するモンスズメバチとは異なり、コガタスズメバチは昼行性で夜は巣で寝ています。
外皮上にはワーカー♀が一匹も居ません。
しかし3匹の門衛が巣口から外を見張っていました。
今回はやりませんでしたが、以前に別のコガタスズメバチの巣で闇夜に外被を棒でコンコン叩いても寝ていた蜂は怒って襲ってきたりしないことを確認しています。(日中にヒトが繰り返し巣を壊そうとしたり虐めたりしていれば、話が全く変わってくるでしょう。)
通常のカメラをうっかり持参し忘れたため、ストロボ写真で巣の状態を記録できませんでした。
つづく→#14:コガタスズメバチ♀が巣の内壁を削る音♪
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ハチ・アリ(膜翅目),
夜の生活
縄張りを巡り空中戦を繰り広げるハクセキレイ(野鳥)
2017年10月中旬・午後15:42
河川敷の上空で2羽のハクセキレイ♂♀(Motacilla alba lugens)が激しい空中戦を繰り広げていました。
ハクセキレイの繁殖期はとっくに終わっているはずですが、未だに縄張り争いがあるとは少し意外でした。
河川敷を行き来する追いかけっこの動きがあまりにも速いので、高速飛行を1/4倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。
侵入者を空中で散々追い回した後に河川敷の芝生に残った勝者が背中の黒い♂であることは確認できました。
スロー再生すると、逃げている個体は体色がくすんで見えたので、若鳥または♀のようです。
(セグロセキレイなど別種の野鳥である可能性もありますが、この辺りでセグロセキレイを見かけることは滅多にありません。)
必死で飛んで逃げる個体は最後に左急旋回した後、追っ手♂をまくことに成功し、私も見失いました。
最後は勝者の♂が着陸するまでの流し撮りで、セキレイ類に特徴的な波状の飛び方が撮れました。
争いの原因は何だったのでしょう?(領空侵犯? 子別れ?)
▼関連記事(3年後の撮影)
川岸で縄張り争いするハクセキレイ♂の誇示行動(野鳥)
ハクセキレイ♂(野鳥)縄張り争い勝者@河川敷 |
2018/05/08
アキノノゲシの花蜜を舐めるオオハナアブ♀
2017年10月下旬
稲刈りが済んだ刈田の畦道に咲いたアキノノゲシの群落でオオハナアブ♀(Phytomia zonata)が訪花していました。
左右の複眼がやや離れているので♀ですね。
伸ばした口吻で花蜜や花粉を舐めています。
少し飛んで隣の株へ移動すると、食事の合間に身繕いして体に付着した花粉を落として(食べて)います。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
オオハナアブ♀@アキノノゲシ訪花吸蜜 |
オオハナアブ♀@アキノノゲシ訪花吸蜜 |
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アブ・ハエ・カ・ガガンボ(双翅目),
化粧,
訪花
リンゴ落果を食害するシダクロスズメバチ♀
2017年10月下旬・午後16:47〜16:49(日の入り時刻は16:47)
山麓のリンゴ園に沿った道端に赤く熟した果実が落ちていました。
その落果には大きくえぐれた食痕があり、中で2匹のシダクロスズメバチ♀(Vespula shidai)が食害していました。
餌資源を独り占めにしようと互いに喧嘩したりしないので、同じコロニー出身なのでしょう。
時期的に新女王かもしれませんが、私はワーカー♀との見分け方を知りません。(未採寸)
大顎で果肉を噛み、夢中になって甘い果汁を舐めています。
撮影中に右側の個体が飛び去りました。
ちょうど日没時刻でかなり薄暗いため、途中から補助照明を点灯しました。
眩しい光に照らされても、シダクロスズメバチ♀は逃げませんでした。
採集しようか思いと私がありあわせのビニール袋を用意していたら、私の殺気を感じたのか飛び去ってしまいました。
▼関連記事(3年前の撮影)
・剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するシダクロスズメバチ♀
・剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するクロスズメバチ♀
果樹の枝になっている状態のリンゴ果実を直接食害するクロスズメバチ類は未だ見たことがありません。
▼関連記事
リンゴの果実を食害するモンスズメバチ♀と待ち伏せるニホンアマガエル
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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ハチ・アリ(膜翅目),
食事
2018/05/07
ヒダリマキマイマイの交尾未遂
2016年5月中旬・午後23:11〜23:15
気温の下がる深夜に飼育容器内に霧吹きすると、ヒダリマキマイマイ(Euhadra quaesita)の徘徊活動が活発になりました。
移動しながら水滴を吸収しているのでしょう。
やがて2匹が容器壁面を徘徊中に遭遇しました。
思わせぶりに絡み合い始めたので交尾するかと期待して動画を撮り始めました。
2匹ともに生殖器の辺り(頭部の左側面)が隆起しているので、性的に興奮はしているようです。
その辺りで触れ合うものの、本格的な交尾は始まりません。
互いに巴陣形になりましたが、結局はすれ違って別れました。
なんとも艶めかしい触れ合いでした。
木村一貴「暴走する愛 ― カタツムリの交尾と恋の矢」によると、
性的興奮状態にあるカタツムリが判るのかと驚かれるかもしれないが、ここで用いられたヒダリマキマイマイはとても判りやすい。求愛されたり魅力的な個体と出会ったとき、性的に興奮すると目と目の間が瘤のように膨らむのである(これは頭瘤と呼ばれている)。また、生殖口も同様に膨らむことがある。 (『貝のストーリー: 「貝的生活」をめぐる7つの謎解き』第1章p16より引用)
今回の映像で頭瘤の膨らみについては、素人の私にはよく分かりませんでした。
この同一ペアの交尾行動はこれまで何回か観察できましたが、出会う度にいつも交尾を始める訳ではありません。
【追記】
YouTubeのコメント欄にてMEGUMI ch KOTAさんより次のような解説をしてもらいました。
生殖器官が最高に出る時は、頭がもうひとつついてるくらい出てきます。
頭瘤は、フェロモンらしきものを発するようで、複数カタツムリがいる時に、これを出すと、寄ってくるものが現れて、気に入ったものと交尾したのを見たことがあります。
相手探しの為だと思います。この時は、ミスジマイマイでした。
農道で籾米を拾い食いするハシボソガラス(野鳥)
2017年10月上旬
田園地帯を貫く農道の傍らでハシボソガラス(Corvus corone)が地面の一箇所を熱心に啄んでいました。
草の実でも食べているのでしょうか?
採食メニューが気になったので、撮りながら歩いて近づいてみます。
カラスは食事に夢中でなかなか逃げませんが、結局は飛び去りました。
ようやく現場に到着すると、稲刈りした後の籾米が砂利道の脇になぜか大量に散乱していました。
稲刈りしたコンバインが脱穀前の籾米をうっかりこぼしてしまったのですかね?
田んぼ内に自然に落ちている状態ではないので、このカラスの行為は「落ち穂拾い」とは呼べません。
▼関連記事(3年前に撮影)
ハシボソガラス(野鳥)の落ち穂拾い
左手で触ってみると、イネの実を指でひと粒ずつ拾い上げるのは困難でした。
ハシボソガラスはこれを丹念につついて食べていたのです。
2018/05/06
セイタカアワダチソウを訪花するイチジクキンウワバ(蛾)の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】
2017年10月下旬
平地の農道沿いに咲いたセイタカアワダチソウの群落でイチジクキンウワバ(Chrysodeixis eriosoma)が訪花していました。
半開きの翅を細かく震わせながら吸蜜しています。
吸蜜中はいつも花穂に足を掛けているので、ホバリング(停空飛翔)ではありません。
秋晴れの午後で気温は決して低くないはずですが、常に飛び立つ前の準備運動(アイドリング)をする必要があるのでしょう。
後半は花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@1:16〜)
スローモーションにすると見応えある飛翔シーンだけでなく、口吻の素早い抜き差しがよく分かります。
花から口吻を引き抜くと、ゼンマイのようにくるっと丸まります。
ところで、後脚の腿節に毛が密生しているのは何か意味があるのでしょうか?
吸蜜中にブラシのような毛束に花粉が付着して次の花に授粉しやすいような体の作りになっているのかもしれません。(送粉者)
ストロボを焚いて同一個体を連写してみると、私にもなんとかイチジクキンウワバと写真同定できました。
参考サイト:類似種ミツモンキンウワバとの見分け方(by蛾LOVEさん)吸蜜に夢中だったようで、HD動画だけでなくハイスピード動画、同定用の静止画と全て撮らせてくれて、最高の被写体でした。
ちなみに、インターネットで調べものをしていて「へーっ」と思ったのは、イチジクキンウワバという和名について。
幼虫は特定の食草をもたず, ゴボウなど圃場の作物につくことも多い. 和名は古い国外の食草の記録に由来すると思われ, 本種の食性を正しく表したものではない. (「Digital Moths of Japan」サイトより引用)
イチジクキンウワバ(蛾)@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜 |
イチジクキンウワバ(蛾)@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜 |
イチジクキンウワバ(蛾)@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜 |
イチジクキンウワバ(蛾)@セイタカアワダチソウ訪花+飛翔 |
イチジクキンウワバ(蛾)翅裏@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜 |
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チョウ・ガ(鱗翅目),
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アシナガオトシブミ♀の身繕い
2016年6月上旬
山麓の道端の草むらで見慣れない甲虫を見つけました。
甲虫にあまり詳しくない私は、オトシブミなのかハムシの仲間なのか、よく分かりませんでした。
鞘翅が半開きのままなのでこれから羽ばたいて飛び立つのかと期待して接写してみました。
ところが、葉上をウロウロと歩きまわるだけでした。
葉の上で立ち止まり、足先を互いに擦り合わせています。
図鑑やネットで探し回ったところ、ホソクビナガハムシと似ているかな?と迷ったりしたものの、ようやくアシナガオトシブミ♀(Phialodes rufipennis)だろうと見当がつきました。
(アシナガオトシブミ)♀の前脚、口吻、触角は長くならない。(『オトシブミハンドブック』p24より)次に機会があれば揺籃作りを観察してみたいものです。
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