2012/09/22

虫を運ぶヤブサメ(野鳥)と鳴き声♪(地鳴きとさえずり)



2012年7月中旬

小雨が降りしきる中、里山の細い山道を登っていると、見たことない野鳥を茂みの奥で発見。
嘴に何かイモムシを咥えたまま、逃げずにひたすら薄暗い林床を跳び回っています。
雛に給餌する途中なのでしょうか。
巣の雛に対して警戒音で鳴いているようです。
もしかすると、私が知らずに巣に近づき過ぎてしまったのかもしれません。
私に巣の位置を知られたくないため、虫を咥えたまま帰巣しないのでしょう。
チュンチュン♪をもっと鋭くしたような(舌打ちのような)鳴き声です(地鳴き)。
鳴く度に羽根を素早く震わせるので、実は羽根で弾くような音を立てているのか?と一瞬思ったのですが、違うようです。

帰ってから調べてみると、ウグイス科のヤブサメという鳥のようです。
映像の後半、周囲でシシシシシ♪と虫のように甲高く鳴いているのは、ヤブサメ♂の囀り(さえずり)と判明。

つがいなのかな?




冬虫夏草ツキヌキハチタケ?(寄主:トゲアシクモバチの一種)

2012年9月中旬

山間部のガードレールに蜂がしがみついたまま干からびて死んでいました。
死骸からヒゲのような長い突起物がひょろひょろと何本も伸びています。
ハチタケなど冬虫夏草の一種でしょうか?
ガードレールという乾燥した場所で菌糸?が伸びているのがとても不思議に思いました。
ガードレールの向こうを見渡すと、草むらの斜面の3mぐらい下を小川が流れていました。
そこそこ湿気があるのかもしれません。









冬虫夏草に興味はあるものの、これまで自分では見つけたことがありません。
冬虫夏草関連の掲示板で問い合わせたところ、ツキヌキハチタケの不稔型と似ているそうです。


寄主の正体については、いつもお世話になっている「蜂が好きBBS」に駄目元で問い合わせてみました。
青蜂@管理人さんより以下の回答を頂きました。


写真のハチは、クモバチ科(ベッコウバチ科)です。
翅が欠けているので断定はできませんが、トゲアシクモバチ(トゲアシベッコウ)属の一種(Priocnemis sp.)のようですね。
定点観察で9日後に現場を再訪してみました。
日照り続きの後に大雨が降ったので心配しましたが、ハチタケは無事でした。

しかし状態に変化はありませんでした。

【参考動画】


冬虫夏草を扱ったBBC制作の見事な映像をご覧下さい。
アリタケ感染後の成長の微速度撮影など。







ヤマノイモの葉を食害するマメコガネ



2012年7月中旬

里山の草むらで、なぜかヤマノイモの蔓葉に何匹もマメコガネが集まっていました。
交尾しているペアもいます。
独りで黙々と葉を食べる個体に注目して接写してみました。







【参考動画】
「マメコガネ 特殊マイクで聞いてみた」(c) NHK Creative Library
マメコガネの咀嚼音や威嚇音を聞くことができます。


2012/09/21

オオトビサシガメの若齢幼虫



2012年7月中旬

アカソの群落で見つけたサシガメの幼虫。
腹部だけが派手なオレンジ色で、あとは黒色です。

葉の上をゆっくりと歩行徘徊しています。
行き止まりの葉先でゆっくりUターン。
採寸にも協力的で、差し出した定規の上も歩いてくれて体長5mmと判明。

自分なりにネット検索で調べると、どうやらオオトビサシガメの若齢幼虫のようです。
(なかにはシマサシガメの幼虫としている方もいらっしゃって、迷うのですけど…。)

カメムシBBSに投稿してみたところ、かりしうすさんよりオオトビサシガメIsyndus obscurus幼虫とご教示頂きました。
成虫はよく見かけますけど、若齢幼虫がこんな派手な装いだとは知りませんでした。






2012/09/20

山椒を蚕食するクロアゲハ♀四齢幼虫の微速度撮影

クロアゲハの飼育記録:その2

2012年7月中旬・室温28℃→30℃

食草のサンショウを枝ごと水切りして花瓶(ペットボトル)に生け、クロアゲハPapilio protenor
)の幼虫を飼育しました。
昼間に活動する様子を微速度撮影してみました。
10秒間隔でインターバル撮影した1584枚の写真を素材にして早回し映像を作成しました。

4時間24分間の様子から動きの無い休息時間を省き、摂食行動や移動シーンのみを編集した映像をご覧下さい。

食欲旺盛の幼虫は枝の先から山椒の葉を丸坊主にして行きます。
毎日、糞を大量に排泄するので、下には新聞紙を敷いてあります。
芋虫を飼育する上で一番大切なポイントは、花瓶の口にスポンジなどでしっかり栓をして幼虫が水に落ちて溺死しないようにすることです。




興味のある方はノーカット版もご覧下さい。
休憩や脱糞行動も全て記録してあります。
食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活であることが実感できます。





つづく→「山椒の葉を蚕食するクロアゲハ♀4齢幼虫のマクロ動画


2012/09/19

シジュウカラ/メジロ混群の行水と羽繕い【野鳥】



2012年7月上旬

山中の沼の畔に潜んで、水浴びに来る野鳥を隠し撮りしました。
「混群で飛来した」という状況を視野の狭いテレコン(望遠レンズ)で記録・表現するのはなかなか難しいのですけど、メジロシジュウカラが混浴する様子をなんとか撮れました。

シジュウカラは黄色っぽいので巣立ったばかりの幼鳥なのかな?


2012/09/18

ヤサアリグモ♂の徘徊と懸垂下降【蜘蛛】



2012年7月上旬

山中でクロアリが私の足にもぞもぞと這い登って来たと思ったら、ヤサアリグモ♂でした。
葉上に移してから接写。
たまたま葉っぱに朝露が残っていたのですけど、アリグモが水滴を飲む行動は見られませんでした。
今回は徘徊行動だけではなく、糸を引いて懸垂下降も披露してくれました。

前回同じ場所で捕獲して持ち帰ったヤサアリグモ♂と同居させて飼育してみればよかったですね。
♂同士の闘争誇示が観察できたかもしれません。
喧嘩の際に巨大な大顎をどのように使うのか興味があります。





2012/09/17

後翅の尾状突起を動かすウラナミアカシジミ



2012年7月上旬

雑木林の下草にけばけばしい紋様のウラナミアカシジミJaponica saepestriata 
saepestriataが止まっています。
翅を立て閉じています。
後翅を互いに擦り合わせ、尾状突起を触角のように動かしています。
捕食者に対して体の前後を逆に見せる擬態らしいのですが、肝心の尾状突起が片方(右側)折れてしまっています。






シジュウカラ群れの水浴と羽繕い【野鳥】



2012年7月上旬

山中にひっそりと佇む池の畔に隠れ、水浴びに来る野鳥を待ち伏せしていると、シジュウカラParus minor)の群れが飛来しました。

巣立ちした大家族なのか、成鳥の他に幼鳥(若鳥)も混じっているようです。
浅瀬で何度も行水すると木の枝に戻って羽繕いします。
幼鳥は黄色っぽい。


『シジュウカラ (カラー版自然と科学19)』p28~29によると、
・カラ類はすべて(あさい水中にはいって)翼をバタつかせるやりかたで水浴します。 
・(シジュウカラの水浴は)全身を水につけるのではなく、つばさをつかって体に水をかける。




2012/09/16

山椒で見つけたクロアゲハ四齢幼虫



クロアゲハの飼育記録:その1

2012年7月上旬

サンショウの枝葉を芋虫がゆっくり徘徊していました。
摂食行動は見ていません。

撮影後に食草ごと採集し、飼育開始。
アゲハチョウ科の幼虫であることは間違いありませんが、この段階ではナミアゲハかなと予想していました。
若齢幼虫は鳥の糞に擬態していると言われています。
後にこれはクロアゲハ♀(Papilio protenor demetrius
)の四齢(亜終齢)幼虫と判明しました。


【追記】 安田守『イモムシの教科書』によると、
鳥が関心を示さない姿になることで攻撃を避けようという戦略なのだろう。植物などに似た姿となる隠蔽擬態(カモフラージュ)に対して、鳥の糞になりすますタイプの擬態はマスカレードなどと呼ばれる。鳥糞の仮装だ。 (p147より引用)
マスカレードという用語は初耳で、勉強になりました。

ミヤマカワトンボ♀♂の飛び立ちハイスピード動画


2012年6月下旬

渓流を遡行すると、あちらこちらにたくさんのミヤマカワトンボCalopteryx cornelia)が
翅を立てて休んでいました。
飛び立つ瞬間をハイスピード動画(220 fps)に撮ってみました。



まずは♀篇。
胴体が褐色で、翅に白い擬縁紋があります。










次は♂篇です。
胴体はメタリックグリーンで、翅は真っ黒(焦げ茶色)です。

映像の最後、渓流の石に少し離れて♂♀ペアが止まっていました。
左が♀で右が♂。




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