2015/05/01

キリバエダシャク♀(蛾)の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2014年9月上旬

雑木林の山道でキリバエダシャク♀(Ennomos nephotropa)を見つけました。
白い触角の形状から♀ですね(参考:触角の性差に関する解説)。
林床を徘徊していた蛾は、下生えに登って葉裏にぶら下がるとようやく落ち着きました。
産卵するでもなく、翅を閉じて(立てて)静止しています。
痺れを切らした私が近づくと激しく羽ばたきながら林床を逃げ惑うのですが、歩き回るだけでなぜか飛び立てないようです。
体温が充分に上がるまで準備運動が必要なのかもしれません。
体内に卵が詰まった♀は重くて飛べないのかな?(だとしたら♀の翅は退化しそうですけど。)
それとも羽化直後なのでしょうか?

途中からキリバエダシャク♀の羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:13〜)

まさかとは思いますけど、もしかしてキリバエダシャク♀はこんな風に林床を徘徊しながら卵をバラバラと適当に産み落とすのですかね?



道端を歩くハクセキレイ♂(野鳥)



2014年5月中旬

街中の道端をハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)が歩いていました。
ときどき小走りになります。
横を車が通っても平気でした。
側溝を覗きこんだりして餌となる虫を探しているようですが、路地の奥へ姿を消しました。




2015/04/30

マルバハギの花で採餌するクロマルハナバチ♀



2014年8月下旬

里山の某山頂広場に咲いたマルバハギの群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。
個体によっては後脚の花粉籠に橙色の花粉団子を付けています。


アカゲラ♂(野鳥)の木登り♪



2014年6月下旬

里山でアカゲラ♂(Dendrocopos major)がキョッキョッ♪と鳴きながら立ち枯れしたアカマツ?の木を登っていました。
赤いベレー帽を後頭部までかぶっているので♂です。






2015/04/29

ハンノキ樹上で飛び回るエナガの羽ばたき【野鳥:ハイスピード動画】




2014年11月中旬

山間部の道端に生えたハンノキの樹上でエナガAegithalos caudatus)が採食していました。
枝から枝へ飛び移る様子を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
長い尾羽で飛翔時のバランスを取っているのでしょうか。
ときどきハンノキの実を啄んでいました。(種子食なのか虫を捕食しているのか?)



ヤマドリ♂(野鳥)の頭骨標本作り

2014年10月中旬

▼前回の記事 
カーブミラーに激突したヤマドリ♂(野鳥)の断末魔
死んだヤマドリ♂(野鳥)に集まるミドリキンバエ



山道のカーブミラーに激突して死んだヤマドリ♂(Syrmaticus soemmerringii)を断頭して持ち帰り、頭骨標本作りに挑戦しました。
残りの死骸は山中に放置したものの、翌日には(おそらくタヌキまたはハクビシン、アナグマによって)丸ごと持ち去られてしまいました。
屍肉食性昆虫によって生物分解される様子を定点観察するという目論見は果たせなくなり、残念無念…。
やはり頑丈な檻などを用意しないと無理ですね。

昨年はニホンザルの頭骨標本を作りましたが、鳥類は初めてです。
今思うと、ぶっつけ本番でやらず同じキジ科であるニワトリの頭を肉屋から買ってきて骨取りを練習しておくべきでした。
以下の手順は我流です。

まずは頭部の羽根を毟ります。
箸の先を突き立てて擦ると簡単に羽根を取り除くことができました。



側面に耳の穴が現れました。
鳥はミミズク類などを除いて外耳がありません。(ヒトの耳のように耳殻が無い。)



興味深いことに、食道内に草の種子が緑色のまま4個残されていました。
飛び立つ寸前まで道端の草むらで採食中だったのでしょうか。
ひっつき虫」の一種なので、羽根に付着した実を羽繕いのついでに飲み込んだのかもしれません。
せっかく新鮮な死骸が手に入ったのですから、やはり解剖して胃内容物を調べるべきでしたね。
手元の図鑑『ひっつき虫観察便利帳』で調べると、ヌスビトハギの実(節果)と判明。


俗に「ひっつき虫」と呼ばれる植物の種子散布は、動物散布の中でも付着型散布と呼ばれる方法です。

鳥獣に付着して移動するのは良いとして、動物から離れて地面に落ちなければ発芽することはできないはずです。
一体どうやって「ひっつき虫」の種子は動物の毛皮(または羽毛、衣服)から離脱するのだろう?といつも不思議に思っていました。
羽繕いや毛繕いで落とされるのを待つか、動物が死んで倒れるまでひたすら待つほかありません。
もし仮に今回のヌスビトハギの実がヤマドリの羽毛に付着した後に羽繕いで食べられたのだとすると、付着型散布から被食型散布に切り替わったことになり、興味深く思いました。
しかし、ヌスビトハギの実は液果ではないので、食べられたら最後、種子も消化されてしまうのかな?(未消化のまま糞として排泄されないと被食型種子散布にはなりません。)



もし次回、野鳥の胃内容物を調べるときのために、やり方を書いておきます。

 事故死したヤマシギを解剖し、胃の内容物を調べてみる。胃袋をシャーレに取り出し、ハサミで切り開く。内容物は最初、塊状で何が入っているかがわかりづらい。そこでシャーレにアルコールを少量注ぎ、内容物をほぐし、バラバラになった内容物を紙の上などに並べていく。(盛口満『生き物の描き方』p131-133より引用)


砂嚢(筋胃)を切り開いて胃石を調べるのも面白そうです。(鳥の食性によってどう違うか?)



羽根を毟った後は、肉取りです。
何度も熱湯をかけては霜降り肉になった所を細い箸や虫ピンの先でちまちまと取り除きました。



ようやく頭骨が現れました。
カーブミラーに激突死したヤマドリ♂の頭骨は意外にも折れたりひび割れたりしていませんでした。
首(頚骨)や脳に損傷を受けたのでしょうか?

鳥は魚や恐竜と同じく眼球を支える薄い骨(強膜骨環)がある筈ですが、きれいに残す術を知らない私は、眼球を丸ごと摘出しました。





組織を粗取りした後は頭部を水煮します。
小鍋をとろ火にかけてコトコト煮ました。
脳が未だ残っているためか、やや腐敗臭がしました。
途中から皿洗い用の洗剤(界面活性剤)を加えました。
タンパク質を変性させ脂質を溶かす以外に、爽やかな香料で悪臭が和らぐ効果もあります。

煮た後は素手の指先で(爪を使って)細かな肉を取り除きました。
まだるっこしいので、ゴム手袋は脱ぎました。
(煮沸消毒した後は素手で触れても大丈夫だろうと判断。)

頸骨を外した穴から頭骨の中に綿棒を突っ込んで、水洗いしながら脳を掻き出しました。
脳は煮る前に掻爬すべきだったかもしれません。
ヤマドリの頭骨は場所によって非常に薄く(透けて見えるほど)繊細であることに気づきました。
脳の掻爬に箸とか金属製の固い道具を使うと、うっかり頭骨を突き破ってしまいそうです。
上下の嘴に被さっているゴムのようなキャップ(表皮?)をひっこ抜いて外しました。
顎の辺りの細い骨の関節が外れてしまいました。(復元する自信がない…。)




舌の肉を削ぎ取ると、尖った骨が現れました。



頭骨にへばり付いて未だ取り切れていない細かな組織を、どう処理するか問題です。
色々な方法があるみたいですけど、今回は薬品で溶かすことにしました。
漂白剤、界面活性剤およびタンパク分解酵素を配合した入れ歯洗浄剤を買ってきました。
中性の類似商品が多いなか、弱アルカリ性の部分入れ歯用ポリデント錠を選びました。


説明書を読んで頭骨を40℃のぬるま湯300ccに浸し、錠剤2個を入れるとすぐにシュワシュワと発泡が始まりました。
爽やかなミントの香りが漂います。
頭骨が水面から少し浮いてしまうのですが、構わずアルミ箔で覆い、浸け置きしました。



ポリデント処理は一晩だけに留めるつもりが、その後急に忙しくなり、4日間も放置してしまいました。
骨を水洗いしながら歯ブラシで軽く擦ります。
長く処理しすぎて、顎関節?が溶け骨が外れてしまいました。
骨格の構造(解剖学)に疎い素人には修復不可能です…。
こんなことなら薬品でタンパク質を溶かすのではなく、ただの水に漬けてバクテリアの力でゆっくり腐らせた方が素人向きだったかもしれません。
眼球を支える膜状の骨(強膜骨環)が残りました。
それにしても、鳥類の頭骨がこれほど華奢で繊細だとは知りませんでした。
空を飛ぶために軽量化を極限まで進めた結果なのでしょう。
前の年にやったニホンザル頭骨の骨取りに比べて難易度が格段に高かったです。

残念ながら今回は失敗しましたけど、何事も経験です。
小動物ほど骨取りが難しいことを実感しました。
数をこなして練習するしかありません。








2015/04/28

2015/04/27

後翅を広げ威嚇誇示するオニベニシタバ【蛾:ハイスピード動画】



2014年8月上旬

里山の雑木林で樹液が滲むミズナラの幹でオニベニシタバCatocala dula)が吸汁しに来ていました。
普段は地味な前翅しか見えませんが、木の棒で軽くつつくと、鮮やかな赤色の後翅を軽く広げて威嚇します。
その誇示行動を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
後翅の黒い紋様のパターンからオニベニシタバと判明。
しつこくつつくと威嚇が通用しないと悟ったのか飛び去りました。
どさくさ紛れに近くのチャイロスズメバチ♀を翅で殴って行ったのが微笑ましく思いました。

発酵した樹液の甘い芳香が辺りに漂っていました。


電線で鳴く三羽烏♪(野鳥)



2014年7月中旬

街中の電柱の天辺にハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が3羽止まって鳴いていました。
車の往来の騒音で鳴き声がよく聞き取れません。

左側の個体は額の盛り上がりからハシブトだと思うのですが、右側の2羽はもしかするとハシボソですかね〜?(親子なのか、それとも混群?)
なんだか自信がなくなってきました。
口内が赤ければ幼鳥らしいのですけど、こちらを向いてくれませんでした。



2015/04/26

雪面を歩くクロオビフユナミシャク♀(冬尺蛾)



2014年12月上旬・気温0℃@雪面

雪山の雑木林で短翅の冬尺蛾♀を見つけました。
クロオビフユナミシャク♀(Operophtera relegata)です。
触角が寒風にそよいでいます。
初め静止していた時は、立てていた翅をゆっくり広げてくれました。

雪面を歩き始めてもすぐに立ち止まってしまうので、熱い吐息を繰り返し吹きかけて温めながら撮影しました。
日が暮れるまでにどこか木に登って♂との交尾や産卵に備えるはずです。
歩き回る時は必ず翅を立てる(閉じる)ことに気づきました。
採寸のため歩かせた定規の上では途中から翅を広げたのですが、再び雪面に降りた途端に翅を立てました。※
歩行中は地面の温度がある閾値よりも低いと翅を閉じる仕組みになっているのでしょうか?
歩行中に翅を濡らしたり翅が雪面にへばり付いたり凍りついたりするのを防ぐ工夫なのかもしれません。
飛ぶ機能は既に失われているで、徘徊するのにいちいち飛翔筋を使って翅を開閉する消費カロリーも惜しいはずです。
冬尺蛾♀は更に短翅化へ進化し、無翅の種類が登場したのでしょう。

撮影後に同一個体を採集したのですが、下山中に容器を落として
しまいました。(紛失)
痛恨のミス!
コーリングや産卵行動を飼育下で観察するつもりだったので、残念無念。

▼関連記事(2011年11月中旬)
クロオビフユナミシャク♀を見つけた!


※【追記】
私が息を吹きかけたせいで警戒したクロオビフユナミシャク♀が翅を閉じ、しばらくすると警戒を解いて翅を開いた、という可能性も考えられます。
しかし、その仮説では定規の上での振る舞い※を説明できません。


キジバト(野鳥)が川岸の崖で採食



2012年5月下旬

渓流の対岸の崖にキジバトStreptopelia orientalis)を見つけました。
カメラを向けるとこちらを意識してか、しばらくフリーズ状態で立ち尽くしています。
瞬きする以外は動きを止めており、見事な保護色で背景に紛れ込んでいます。
ようやく警戒が解けて(@1:44〜)、崖をとことこ歩いて登り始めました。
ときどき地面を啄んでいます。
最後は飛び立って近くの木の枝に止まりました。

キジバトのように左右の足を交互に出す歩き方はウォーキングと呼びます。
ちなみにスズメの歩き方は両脚を揃えて跳ねるホッピングです。
(『フィールド動物観察』p31より)





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