2022/08/27

ニホンカモシカ:池畔で朝の散歩【トレイルカメラ】

 

2022年6月下旬・午前7:39・気温18℃ 

山中の泉を監視するトレイルカメラに朝からニホンカモシカCapricornis crispus)が写っていました。 
残念ながら朝霧でレンズが結露したらしく、画面全体が曇っています。 
右岸の茂みの奥をカモシカが歩き去り、(採食しながら?)奥の林道へ向かいました。 

※ レンズの結露でぼやけた映像に編集で自動色調補正を施したら、多少はましになりました。

ニンニクの花で採餌するセイヨウミツバチ♀

 

2022年6月中旬・午後15:15頃・晴れ 

休耕地と思われる道端の原っぱに咲いたニンニクセイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。 
吸蜜するミツバチの後脚をよく見ると、花粉籠は空荷でした。 
軽快な羽音♪を立ててすぐに飛び去ってしまったので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
この球状に咲いたピンクの集合花はニンニクですかね? 
もし間違っていたらご指摘願います。 (園芸植物なのか?)
葉先をちぎって匂いを嗅いでみても、ニンニク臭は特にしませんでした。

2022/08/26

夜の河畔林でクルミの実を運ぶ野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】


前回の記事:▶ 初夏の河畔林を夜な夜な駆け回る野ネズミ【暗視映像:トレイルカメラ】

2022年6月下旬・午前3:00頃・小雨 

河畔林のタヌキ溜め糞場rvを監視する無人センサーカメラ(トレイルカメラH)に写った野ネズミ(ノネズミ)の記録です。 
小雨がぱらつく深夜に、画面中央の林床に立ち止まって何かを採食しています。 
雨天時でも野ネズミは採食活動に出かけることが判明しました。 

どうやら野ネズミはオニグルミの堅果を抱えて、鋭い門歯で齧っているようです。 
現場から約10m下流の地点にオニグルミの木が生えています。
やがて野ネズミはクルミの実を咥えたまま左にピョンピョン跳んで運び、ニセアカシアの根際の茂みに姿を消しました。 
その後も立木の裏を野ネズミの白い目が右から左へちらっと横切りましたが、行方を見失いました。 
クルミを巣穴(または安全に食事が出来る隠れ家)に搬入したのでしょうか? 
画面左端に見切れているニセアカシアの木の根元で、野ネズミの食痕が付いたクルミの実を以前発見しています。   

関連記事(1か月前の撮影)▶ オニグルミ堅果に残るアカネズミの食痕
パズルのピースが少しずつ埋まっていくようで、フィールドの謎解きは楽しいです。

画面中央やや右に生えたニセアカシアの幹にもう1台のトレイルカメラLが設置されているのが見えます。 
ローアングルで林床を監視しているのですが、残念ながらこのときセンサーは反応せずにカメラは起動していません。(赤外線LEDは消灯したまま) 
ローアングルでは野ネズミが下草に隠れて見えなかったのでしょう。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。




つづく→夜の河畔林で活動する野ネズミを高低2アングルから撮影してみる【トレイルカメラ:暗視映像】 



休憩を挟みながらホバリングで田園地帯の獲物を探すノスリ(野鳥)

 

2022年6月中旬・午後17:10頃・晴れ

農村部をカバーする携帯電話の電波塔を通りすがりにふと見上げると、骨組み部分に立派な鳥の巣を発見。 
大量の小枝を組み合わせて作られており、おそらくカラスの巣だと思います。
しかし、親鳥も雛鳥も不在のようです。 







映像ではほぼ死角になっているのですけど、 電波塔上段の展望台のような円形ステージの端に止まっている猛禽に気づきました。 
裏山の方を向いてキョロキョロ動く頭部だけが見えます。 

カメラを左下にパンすると、カラスが近くの電柱の天辺に止まっていました。 
(ハシボソガラスかハシブトガラスか遠くて不明。) 
電波塔に営巣した親鳥は、おそらくこのカラスと思われます。 
カラスが天敵の猛禽に対してモビング(擬攻撃)を仕掛けて営巣地から追い払わないのは変です。 
モビングされないように猛禽がカラスの死角にこっそり隠れてるのかもしれません。 
それとも今季は春の到来が早かったので、カラスの繁殖期はもう既に終わっているのかな? 
だとすればモビングする必要はなくなります。
映像をよく見ると、カラスはクルミの堅果を拾った直後らしく、電柱の天辺で足で押さえたり嘴で咥えたりとクルミに夢中です。 
あるいは、まさかカラスではなくノスリが作った巣なのでしょうか?
しかし、ノスリがこんな目立つ場所に巣造りするとは思えません。
来季は営巣の様子をじっくり観察してみるつもりです。

待った甲斐があって、ようやく電波塔のステージから猛禽が右下に飛び降りました!(@1:18) 
夕方の田園地帯を颯爽と飛び回ると、空中の一点でホバリングを始めました。 
停空飛翔している間は揃えた後脚が上下にヒョコヒョコ動いています。 
田んぼや休耕田にいる野ネズミやモグラなどの獲物を上から狙っているのでしょう。 
あちこち場所を変えてホバリングを繰り返しています。
 


私の真上を飛び越えたときに、眼光鋭い猛禽と目が合いました。 
しつこくカメラを向けるパパラッチを偵察しに来たようです。 
このときようやく翼下面に特徴的な斑紋がしっかり見えて、ノスリButeo japonicus)と確定しました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:49) 



激しいホバリング運動で疲れたノスリは山麓の電線に止まって休みました。 
嘴を開いて暑そうに喘いでいます。 
なぜか続けてハクセキレイが同じ電線にノスリから少し離れて止まりました。 
ハクセキレイはノスリの狩りの対象にはならないようです(眼中になし)。 

休憩後、ノスリは獲物の探索飛翔を再開しました。 
田園地帯のあちらこちらで何度もホバリングしています。 
獲物が見つからないようで、しばらくすると元居た携帯電話の電波塔のステージに戻り、翼を休めます。 

ノスリが探餌の停空飛翔をまた始めたので、今度は引きの絵で撮影してみました。 
滑空と羽ばたきを交互に繰り返し、水田の上空を旋回しています。 
空中の一点に停飛して地上に狙いを定めます。 
ホバリングの高度が結構高いということは、ノスリの視力はかなり良さそうです。 
獲物がいなければ、諦めて狩場を変えます。 
獲物を見つけたら一気に急降下して鋭い蹴爪で捕らえるはずです。 
しかし残念ながら、今回も狩りの成功シーンを撮影することはできませんでした。 


2022/08/25

河畔林の溜め糞場に久々に来たホンドタヌキが新しいトレイルカメラに驚いて逃走【暗視映像】

前回の記事:▶ 珍しく日の出直後に溜め糞場で排便する夜行性のホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】
河畔林にある溜め糞場rvをトレイルカメラで長期間監視してきたのですが、最近になってなぜかホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が全く現れなくなりました。 
最盛期には仲良く♀♂ペアで現れたり一晩に何度も複数個体が登場したりしていたのに、5月下旬(5/23)の夜中に排便した映像記録が最後になりました。 
現場入りする度に調べても生物分解された古い糞の残渣が残っているだけで、新鮮な糞が全く見つからなくなりました。 

タヌキが来なくなった理由を推理してみました。 
溜め糞場を見下ろすようにトレイルカメラを設置してあるのですけど、夏になり林床からぐんぐん伸びた下草が撮影の邪魔になりました。 
肝心の溜め糞が下草の葉に覆い隠されて見えなくなってしまうのです。 
そこでイタドリやイネ科植物などの邪魔な雑草を何本か取り除きました。(伸びた茎をナイフで根元からカット) 
なるべく現場を改変しないように、必要最小限に留めたつもりです。 
もしかすると、この草刈りが不味かったのかもしれません。 
共同トイレを覆い隠してタヌキに安心感を与えていた下草が急に無くなって開放的になり、警戒したのでしょうか? 
しかし、ここよりもずっと開放的で丸見えな場所(林道や山道の真ん中など)にある別の溜め糞場では問題なくトレイルカメラで調査できているのが不思議です。 

もうひとつの心当たりは、溜め糞場rvを訪問する夜行性のタヌキがトレイルカメラの存在を気にして頻りにカメラ目線になっていた点です。 
野生動物の目には見えにくいとされる赤外線LEDがタヌキには見えるのか、それとも撮影中のトレイルカメラが発するかすかなノイズが気になるようです。 
赤外線と言いつつ、ヒトの目から見ても、夜の起動時には赤く光って見えます(可視光域を含む)。 

すっかり嫌気が差したタヌキがどこか別な場所に溜め糞場を作り直したのなら良いのですけど、交通事故などで死んだのではないかと心配です。 
溜め糞場rvのすぐ裏手にある川沿いの獣道に別のトレイルカメラを仕込んでみると、5/31の夜中にタヌキが通りかかりました。(溜め糞場rvには立ち寄らず)
関連記事▶ 川の護岸をホンドタヌキが深夜徘徊【暗視映像:トレイルカメラ】
したがって、少なくとも1頭は健在と分かり一安心。 

タヌキのことは半ば諦めて、溜め糞場rvの林床に夜な夜な現れる野ネズミの撮影に注力しようと頭を切り替えました。 
溜め糞場rvの周囲にトレイルカメラをもう1台設置して、ローアングルからも林床を狙うようにしました。
小さな野ネズミを前よりも間近で撮れたら種類を同定できるようになるかもしれません。
2台体勢で監視を始めると、タヌキが戻って来たようです。 

 

2022年6月下旬・午前1:32 

ローアングルのトレイルカメラLが記録した暗視映像です。 
深夜にニセアカシア立木の隙間から何か獣が川沿いの獣道を右へ(上流へ)歩いて行くのがチラッと見えました。 
(ペアで行動するタヌキの後続個体?) 
次に藪の奥から鼻面を突っ込んで溜め糞場rvの様子を確認しました。 
低い位置で赤く光るトレイルカメラLの赤外線LEDに驚いたようで、謎の野生動物は慌てて顔を引っ込めて逃げてしまいました。 
「暗闇で赤い目が光る怪物がいつもと違う場所に居た! ヤバイ、待ち伏せされた?」とでも思ったのでしょう。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしても横顔がはっきり見えません。 
従来通りハイアングルから狙う別のトレイルカメラHには残念ながら同時刻に何も写っていませんでした。 
おそらくホンドタヌキだろうと思うのですけど、ハクビシンの可能性もありますかね? 
しかし、ハクビシンはトレイルカメラL&Hを神経質に警戒する素振りを見せたことがありません。
これに懲りたのか、タヌキはもう二度と溜め糞場rvに来なくなってしまいました。 (トレイルカメラに全く写らなくなった)

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工。




オオハナウドの花粉を舐めるアシブトハナアブ♀

 

2022年6月中旬・午後14:05頃・くもり 

河原の岸辺に咲いたオオハナウドの群落でアシブトハナアブ♀(Helophilus eristaloideus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
小さな花がテーブル状にたくさん並んでいる複散形花序を歩き回りながら口吻で花粉や花蜜を舐めています。

2022/08/24

山道でばったり遭遇した野生ニホンカモシカが迂回してすれ違う

 

2022年6月下旬・午後15:55頃・晴れ 

里山の尾根道を縦走中にジガバチを見つけたので、しばらく立ち止まって撮影に集中していました。 
尾根道と言っても岩山ではなく、雑木林の山林です。 
この山道は最近きれいに整備されたばかりで、細い道の両側の下草が刈られ、左右から張り出していた灌木の邪魔な枝も伐採されています。 

何か気配を感じた私がふと見上げると、いつの間にか目の前にニホンカモシカCapricornis crispus)が佇んで私の様子を不思議そうに眺めていました。 
フィールドでしばらく動きを止めて殺気を完全に消すと野生動物の方からやって来る、というのはこれまでにも経験があります。 
私が慌てて目の前の野生カモシカにカメラを向けた途端に、ズームインできなくなるという痛恨のトラブルが発生し、カメラの再起動を余儀なくされました。 

私がもたついている間に、カモシカは私を避けるようにゆっくり迂回し始めました。 
(いきなり私に向かって突進してくることはありませんでした。)
山道から外れて横の法面を少し登ると、藪が生い茂る尾根道を歩いて私と平和にすれ違いました。 
藪の隙間から歩き去るカモシカの姿が見え隠れしています。 
私の真横を通り過ぎる時にニホンカモシカはフシュ、フシュ♪と2回だけ鼻息を荒げて軽く威嚇しました。(@0:21〜0:24) 
獣道を通せんぼしていた私への苛立ちでしょうか。
もしかすると、顔馴染みの私に対する挨拶だったのかもしれません。 
後半、カモシカは立ち止まって灌木に眼下腺を擦り付けてマーキングしたようにも見えました。(真相は藪の中)

空高くホバリングしながらさえずるヒバリ♂が休耕地に急降下(野鳥)

 

2022年6月中旬・午前10:45頃・くもり 

休耕地の上空高くホバリング(停空飛行)しながらヒバリ♂(雲雀;Alauda arvensis japonica)が賑やかにさえずっていました。 
この日は風がやや強く、カメラのマイクに風切り音♪が混入するのが残念です。 
引きで撮ると、曇り空に黒い点のように停飛(ホバリング)していたヒバリ♂が地上に一直線に舞い降りました。 
雑草の生い茂る草地へ着地した後は保護色で見失ってしまいました。 

実は撮影の直前に2羽のヒバリ♂が異なる高度を保って囀りさえずりホバリングしていました。(遠近法の問題?) 
ヒバリの巣を見つけたことがないので、いつか腰を据えて調査してみたいものです。

2022/08/23

複数で飛びながら泉の水を飲む夜行性コウモリ【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 飛びながら夜の池に着水するコウモリの目的は飲水か捕食か?【暗視映像:トレイルカメラ】

2022年6月中旬〜下旬

山中に湧き出る泉を監視するトレイルカメラ(無人センサーカメラ)に夜行性コウモリ(種名不詳)がよく写ります。 
2匹(以上)のコウモリが同時に飛来する映像をまとめてみました。 
コウモリの種類も見分けられない段階では個体識別などは到底無理なのですが、複数個体が水場に通っていることが確実に分かります。 

同種のコウモリだとしたら、エコロケーションの超音波が互いに混信しないように近距離で激しく飛び回るのはどうやっているのか、素人にはとても不思議です。 
超音波の周波数を臨機応変に微調節しているのかな? 
コウモリ学の専門書を読んで勉強しないといけません。 

暗闇を飛ぶ昆虫(ガガンボや夜蛾など)や水面の水生昆虫(アメンボ、ミズスマシなど)をコウモリが飛びながら捕食する証拠映像は今のところ撮れていません。 
コウモリが泉の水面を掠めるように飛んだ直後に波紋が広がるときがあるので、着水した瞬間に水を飲んでいるのではないかと現時点では考えています。 

シーン1:6/20 午後19:55・気温25℃ 

シーン2:6/23 午後22:18・気温19℃(@0:57〜) 

ノイバラの花粉を舐めるナミハナアブ♀

 

2022年6月中旬・午前10:40頃・晴れ 

川沿いにノイバラの白い花が咲くと、上品な芳香が辺りに漂っていました。 
様々な訪花昆虫の中にナミハナアブ♀(Eristalis tenax)が混じっていました。 
この組み合わせは初見です。 
口吻を伸縮させて雄しべの葯から黄色い花粉を舐めていました。 
冒頭で素早く飛び立ったシーンのみ、1/5倍速のスローモーション。

 

2022/08/22

里山の池で水を飲むニホンカモシカ♂【トレイルカメラ】

 

2022年6月下旬・午前10:00頃・晴れ・気温22℃ 

トレイルカメラ(無人センサーカメラ)を設置した山中の水場に明るい午前中からニホンカモシカCapricornis crispus)がやって来ました。 
池の対岸に現れたカモシカが頭を下げて水面に口を付け、静かに水を飲み始めました。 
犬や猫のように舌を使ってピチャピチャと水を掬い上げるのではなく、ほぼ閉じた口で静かに水を吸い込んでいます。 
ゴクゴク水を飲む音も聞こえませんでした。 

関連記事(7〜8か月前の撮影)▶  
山中の水場で水を飲むニホンカモシカ【トレイルカメラ】 
山中の池で水を飲むニホンカモシカ♂【トレイルカメラ】
ニホンカモシカの飲水シーンをトレイルカメラで撮れたのはこれで3回目で、いずれも明るい日中でした。 
カモシカは夜行性でもありますが、暗い夜にはこの池の水を飲んでいないのが興味深いです。 
たまたま記録漏れがある(撮れていない)だけなのか、それとも夜の水場に潜んでいるかもしれない捕食者を警戒して夜は水を飲まない習性があるのかな? 

カモシカが水を飲み終えた後に林道に戻ろうと方向転換した際に、後ろ姿の股間に睾丸が見えたような気がしたので♂ですかね?
白っぽい毛が密生していて、性別判定がとても難しいです。 

水場を離れるとカモシカ♂は画面奥の林道で立ち止まり、幼木(広葉樹:樹種不明)の葉に顔を近づけました。 (@0:40)
カメラからやや遠い上に後ろ姿のため、採食したのかどうか不明です。 
縄張り内であちこちの枝葉に眼下腺を擦り付けるマーキング行動のような気もします。 


※ トレイルカメラを新調したら画質もFHD(1920 × 1080)へと向上し、明るい昼間でも総天然色で問題なく動画撮影が可能となりました。
(画面全体が不自然なピンク色に染まったり点滅したりしない。) 

湿地帯に響き渡るカッコウ♂とオオヨシキリ♂のさえずり♪(野鳥)

 

2022年6月中旬・午後16:30頃・晴れ 

ヨシ原が広がる湿地帯にカッコウ♂(Cuculus canorus囀りさえずりが響き渡っていました。 
おそらく河畔林の樹上で鳴いていると思うのですが、姿を見つけられなかったのは残念です。

途中から(@0:33〜)オオヨシキリ♂(Acrocephalus orientalis)も対抗するようにギョギョシ、ギョギョシ♪と大声で縄張り宣言の囀りさえずりを鳴き始めました。 
カッコー、カッコー♪と繰り返し鳴く声は、のどかな田園風景のBGMに聞こえるかもしれませんが、実は恐ろしい歌です。 
カッコウは自分で子育てせずに托卵することで悪名高い鳥です。 
オオヨシキリはカッコウの宿主となる何種類かの鳥のひとつです。 
湿地帯のヨシ原にはオオヨシキリの♀♂つがいが多数営巣していて、♂たちが互いに縄張り宣言しています。 
夏鳥として渡来し、宿主の多い環境を見つけたカッコウ♂は、カッコウの♀を呼び寄せて宿主に托卵しようと歌っているのです。 

カッコウ♂の囀りを声紋解析してみる? 
前半ではカラスも鳴いていますし、背後の草むらから虫の鳴き声も聞こえます。 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を上げています。 


2022/08/21

河畔林の溜め糞場に立ち寄った謎の獣:イタチ?テン?【暗視映像:トレイルカメラ】

 

2022年6月中旬・午前3:16 

河畔林に残されたタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラで監視していると、深夜に謎の獣が登場しました。 
タヌキの溜め糞には興味を示さなかった(立ち止まらなかった)らしく、カメラが起動した時には足早に通り過ぎた獣の細長い尻尾しか写っていませんでした。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
赤外線の暗視映像では毛皮の色の情報が得られないので、何の野生動物か推理するのが一層難しくなります。
ハクビシンがここに時々やって来ますけど、尻尾の先が黒いはずなので除外しました。 
ちらっと見えた足が黒いですね。 
おそらくホンドテンMartes melampus melampus)またはニホンイタチMustela itatsi)ではないかと予想したのですが、どうでしょうか?

手乗りキバネツノトンボ♀

 

2022年6月中旬・午後13:30頃・小雨 

河川敷の遊歩道に沿って咲いたヒメジョオンの茎の上部にキバネツノトンボ♀(Libelloides ramburi)がしがみついていました。 
(キバネツノトンボは)止まる姿勢も変わっていて、ススキの枯れ枝などにぴったり張り付くように止まる。 (海野和男『シンフォレスト:昆虫の惑星 The Planet of Insects』より引用)
腹端にハサミムシのようなフックが無いので、♀と判明。 
腹端から細い糸でぶら下がっている黒い小塊はキバネツノトンボの糞なのかな? 

静止状態を撮っても動画ブログのネタにならないので、指で翅先にそっと触れてみました。
するとようやく身動きして、ヒメジョオンの茎を登り始めました。 
すぐに飛んで逃げるか、せめて飛翔前の準備運動を始めるかと思いきや、相変わらずおとなしくしています。 
そっと左手ですくい取るようにすると、素直に私の手に乗ってくれました。 
顔は毛深く、黒い毛が密生しています。 
触角の先端は黒い棍棒状。 
黄色と黒の警告色を全身に纏っていますが、私には蜂にベーツ擬態してるとは思えません。 
足の色も黄色と黒のツートンカラーです。 

飛び立つ瞬間を動画で記録するつもりで私がしつこく触れると、ようやく翅を広げてくれました。 
あまりにも不活発なので羽化直後なのかと初めは思ったのですが、翅は伸び切っていて、しかも右前翅の端が欠損していました。 
しかし、その程度の損傷で飛べなくなるはずがありません。
(なんとなく素人目には羽化の直後ではなくだいぶ時間が経っているような気がします。) 
せっかく広げた翅をじきに閉じてしまいました。 
飛び立つ予兆や準備運動が全く見られません。 
私の左手の甲に歩いて移動しても、羽ばたいて逃げる気配がありません。 
小雨がぱらついているから飛びたくないのかな?
私が捕食者なら、この個体はもう餌食となっているでしょう。

キバネツノトンボ♀の扱いに困った私は、仕方なく元のヒメジョオンの茎に戻してやりました。 
従順に乗り換えてくれた際に少しバランスを崩して軽く羽ばたいたものの、すぐに休止体勢に戻りました。
なぜか飛べないキバネツノトンボ♀でも、久しぶりの嬉しい出会いでした。
次は幼虫を観察してみたいものです。

関連記事(6年前の撮影)▶ キバネツノトンボ♀の飛翔準備
    

ランダムに記事を読む

  • ユリズイセンの花で盗蜜するコガタスズメバチ♀28/11/2020 - 0 Comments
  • クチナガガガンボの飲み会17/12/2010 - 0 Comments
  • オニヤンマ♂の飛び立ちハイスピード動画28/10/2012 - 0 Comments
  • 屋上の梯子に止まって羽繕いするチョウゲンボウ♂(野鳥)19/05/2019 - 0 Comments
  • アオバアリガタハネカクシがアカソの葉を徘徊 02/10/2012 - 0 Comments