2021年12月中旬・午前1:45頃・霧
深夜の河畔林にうっすらと霧が発生しています(トレイルカメラのレンズに結露?)。
林床をチョロチョロと1匹の野ネズミ(ノネズミ)が何か丸くて大きな物を口に咥えて運んでいました。
どうやらオニグルミの実(堅果)を運搬しているようです。
これが山中ならトチノキの実という可能性も考えられますが、この河畔林でトチノキを見かけたことはありません。
関連記事(5年前の撮影)▶ トチノキの種子に残るアカネズミ?の食痕
タヌキの溜め糞場を横切ると、その端にクルミを置きました。
画角の下端で分かりにくいのですが、溜め糞の横の地面を掘り始めたようです。
やがてクルミを取りに戻り、掘った穴に埋めました。
雪国の野ネズミが冬に備えて貯食する決定的瞬間が撮れて、感動しました。
トレイルカメラが録画できる上限(1分30秒)まで撮っても、野ネズミが立ち去るところまでは記録できませんでした。
おそらく巣穴が近くにあるのでしょう。
同じ画角で長期間の監視を愚直に続ければ、同一個体の野ネズミが貯食したクルミを掘り起こして食べに来るシーンが撮れるかもしれません。
しかし当地は豪雪地帯の雪国なので、野ネズミは雪の下にトンネル網を張り巡らせて安全に貯食物を取りに来ると予想されます。(トレイルカメラでの撮影は不可能)
それにしても、野ネズミはどうして不潔な溜め糞場に貯食するのでしょうか?
溜め糞場の上を平気で歩いて横切りましたし、穴掘りする間にクルミの実を一時的に溜め糞の上に置きました。
どうも野ネズミには溜め糞場が不潔だという衛生観念が無いようです。
真冬の深夜でも溜め糞場は凍らずに柔らかいまま(穴を掘りやすい)のかな?
それとも貯食物を盗まれないための行動(労働寄生対策)なのかもしれません。
タヌキの糞便臭でクルミの匂いを掻き消そうとする作戦なら面白いですね。
あるいは逆に、糞便臭で貯食した位置を記憶するのでしょうか?
冬が来る前に野ネズミはドングリやクルミの実をあちこちに大量に貯食します。
その一部は春までに食べられずに放置され、発芽します。
その結果、植物が広範囲に分布を広げることになるのです。
オニグルミの種子散布という観点から考えると、肥料の近くの地面に穴を掘って埋めてくれる野ネズミは非常にありがたい存在です。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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