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2025/07/06

平地の二次林でミズキの幹やマルバゴマキの葉裏に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2024年6月中旬

シーン1:6/13・午後14:02・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
平地の二次林で死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)を見張る監視カメラにニホンカモシカCapricornis crispus)が写りました。 
山から降りてきてこの森に迷い込み、もはやすっかり住み着いたようです。

右からゆっくり歩いてきて立ちどまり、ミズキの幹の匂いを嗅いでから複数本に眼下腺からの分泌物を擦りつけてマーキングしました。 
顔だけでなく、顎の下もゴシゴシと木の幹に擦り付けました。 
ときどき短い尻尾がピコピコと左右に動いています。 
匂い付けをした後はペロペロと舌舐めずりしています。 

ニホンザルが木揺すりディスプレイの際に折ったミズキの落枝が途中で引っかかっていて、カモシカの通行の邪魔になっていますけど、カモシカは強引に通り抜けました。 


シーン2:6/13・午後14:06・晴れ(@1:00〜) 
別アングルで設置した監視カメラの映像に切り替えます。 
ニホンカモシカはゆっくりと前進して、巣口Rから右に伸びるマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の細い灌木の幹および葉裏にすりすりと顔の眼下腺を擦りつけてマーキングしました。 
このとき、マルバゴマキの葉を食べることはありませんでした。 


シーン3:6/14・午後15:26・晴れ・気温30℃(@1:53〜) 
翌日も午後に同一個体と思われるカモシカがやって来ました。 
巣口LRの中間地点で立ちどまり、巣口Rから生えた細いマルバゴマキ灌木の葉裏に眼下腺の分泌物を擦りつけました。 
縄張り宣言の匂い付けを正面からしっかり撮れました。 
マルバゴマキの葉を食べなかったのは、前日と同じです。 
初夏の強い日差しが射して、逆光になっています。 

獣道を通って左に立ち去る際に、左後脚の付け根(鼠径部?)に黒斑を認めました。 
今後、個体識別に使える特徴かもしれません。 


シーン4:6/14・午後15:26・晴れ・気温30℃(@1:53〜) 
別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
 巣口Rから生えた細いマルバゴマギ灌木の葉裏に眼下腺マーキングしてから、カモシカは獣道を通って右上奥へ立ち去ります。 
通りすがりにミズキ立木の幹に右脇腹をわざと擦り付けて行ったように見えました。


2025/07/04

アナグマの空き巣に昼も夜も訪れ内見を繰り返すホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月上旬

シーン0:5/30・午前10:57・晴れ・気温29℃(@0:00〜) 
シーン0:5/30・午前11:27・晴れ・気温30℃(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
 死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)がある平地の二次林をトレイルカメラで見張っています。 

ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の出没したシーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/1・午後20:43・気温16℃(@0:07〜) 
左から来たタヌキが林内に入ると、通りすがりに下草に小便でマーキングしました。 
排尿時に左後脚を上げたので、♂と判明。 


シーン2:6/1・午後22:24・気温14℃(@0:22〜) 
巣穴Lを内見すると、身震いしてから左下へ立ち去りました。 


シーン3:6/1・午後22:24・気温15℃(@1:04〜) 
別アングルの監視カメラでも同時に撮れていました。 


シーン4:6/3・午後21:56・気温15℃(@1:45〜) 
2日後の晩にもタヌキが巣穴Lを内見してから、身震いし、痒い体を掻きました。 


シーン5:6/3・午後21:57(@2:29〜) 
つづき。 
巣口Rの匂いを嗅いでから、右へ立ち去りました。 


シーン6:6/5・午後19:32・気温16℃(@2:38〜) 
2日後の晩。 
カメラの起動が遅れ、右へ立ち去るタヌキの尻尾がちらっと写っただけでした。 


シーン7:6/5・午後21:45・気温15℃(@2:45〜) 
約2時間15分後に、タヌキが巣穴Lを内見してから後ろ向きで外に出てくると、左へ向かいました。 


シーン8:6/5・午後21:45・気温13℃(@3:16〜) 
別アングルの監視カメラで続きが撮れていました。 
二次林内の獣道を右へ歩き去るタヌキの後ろ姿が写っています。 


シーン9:6/5・午後22:58・気温13℃(@3:22〜) 
13分後にセットに現れたタヌキは、巣口Rを覗き込んでから、右上奥の林内へ。 


シーン10:6/8・午前4:57・気温11℃(@3:40〜)日の出時刻は午前4:13。 
3日後の日の出後の薄暗い早朝に、獣道を右から来たタヌキが巣穴Lに入りました。 


シーン11:6/8・午前5:00・気温11℃(@3:53〜) 
つづき。
巣穴Lの内見を済ませて外に出てきたタヌキが巣口Lにしばらく佇み、右を凝視しています。 
巣口Rを跨いで、そのまま右へ立ち去りました。 


シーン12:6/8・午後23:54・気温15℃(@4:07〜) 
同じ日の深夜にタヌキが獣道を右から来てセットをうろついています。 


シーン13:6/8・午後23:55・気温17℃(@4:27〜) 
つづきが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
巣口Rに座り込んで毛繕いしてから、慎重に巣穴Rに潜り込みました。 
アナグマは不在なのか、それとも「同じ穴のむじな」の状況なのかな? 


シーン14:6/9・午後20:26・気温19℃(@5:22〜) 
翌日の晩にタヌキが獣道を右から登場。 
巣口Lの匂いを嗅いでから、左へ向かいます。 

6/8にニホンザルが折った落枝が監視カメラの目の前で灌木に引っかかっていて、非常に目障りです。 


シーン15:6/9・午後20:27・気温20℃(@6:05〜) 
つづけてタヌキが迷わず巣穴Rにするりと潜り込みました。 


シーン16:6/9・午後20:29(@6:18〜) 
2分後に別個体のタヌキが獣道を右から左奥へ横切りました。 


シーン17:6/9・午後20:29(@6:27〜) 
おそらく巣穴Rの内見を済ませた個体(シーン15)が、外に出てきたのだと思います。 
巣口Lを覗き込んでから、(パートナーの後を追って)左下手前へ。 


シーン18:6/9・午後20:29・気温19℃(@6:44〜) 
左から来たタヌキがそのまま入巣R。 


【考察】 
ホンドタヌキたちは通りかかる度に、アナグマの空き巣L、Rへの侵入(内見)を頻繁に繰り返しています。 
巣穴Lの方をかなり気にして調べています。
しかし、必ずしも巣穴を乗っ取るための偵察や準備行動とは限りません。 
昨秋のタヌキは、巣穴L、Rにしょっちゅう潜り込んでは穴居性の昆虫(カマドウマなど)を捕食していたのですけど、この時期にはまた別の獲物がいるのかもしれません。 


2025/07/01

山中の水溜りで水を飲み、水底の泥濘を掘り返すニホンイノシシ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月上旬〜中旬

シーン0:6/7・午後13:14・くもり(@0:00〜) 
シーン0:6/7・午後13:40・くもり(@0:03〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林の中に開けた湿地帯があり、野生動物や野鳥が来る水場として利用する泥水溜りを2台の自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 

ニホンイノシシSus scrofa leucomystax)の登場シーンを以下にまとめます。 


シーン1:6/7・午後23:17(@0:07〜) 
深夜にイノシシが単独で手前から来て、泥濘の中を歩いて左奥の泥水溜りに向かっています。 
尻尾を左右に振りながら歩くイノシシのお尻が見えています。 
イノシシの接近に反応して、別アングルの監視カメラが起動しました。 
意外にも、このイノシシ個体はそれに対して無反応でした。 

ちなみに、画面内で白く光る4点は、空中に張り巡らされたクモの巣の粘球が4個、赤外線を反射しているのでしょう。 


シーン2:6/7・午後23:17(@0:34〜) 
別アングルの監視カメラで続きが近くから撮れていました。 
泥水溜りの対岸に現れたイノシシが前脚だけ入水し、水面に鼻面を付けていました。 
おそらく泥水を飲んでいるのでしょう。 

喉の乾きを癒やしてから顔を上げると、なぜか顎の下に枯れ草?がぶら下がっています。 
牙が小さいことから、♀のようです。 

イノシシ♀が対岸を左に向かって歩き出したところで、録画終了。 
トレイルカメラの存在を気にしている素振りはありません。 

今回もなぜか泥浴び(ヌタ打ち)をしてくれませんでした。 
 90秒間に録画時間を延長すべき。 


シーン3:6/7・午後23:18(@1:33〜) 
広角の監視カメラの映像に戻ります。 
シダなど下草が生い茂っている奥の緩斜面を少し登ると、イノシシ♀は切株の横で立ち止まりました。 
どうやら切り株に体を擦りつけているような気がします。 
トレイルカメラの照射する赤外線が遠くてあまり届かず、画面が暗くてよく見えません。 
後日に現場検証しても、切株に泥汚れや体毛の付着物などは見当たりませんでした。 
もしも同じ切り株でマーキング行動が繰り返されるのなら、そこにも監視カメラを設置しようかと思ったのですが、これっきりでした。

イノシシ♀はそのまま緩斜面をゆっくり登ると、奥を左右に通っている林道に達したようです。 


シーン4:6/10・午前0:10(@2:34〜) 
3日後の深夜にも、イノシシが湿地帯の水場に現れました。 
水溜りから泥水を飲んでいる後ろ姿が写っています。 
その動きに反応して、別アングルに設置した監視カメラも起動しました。 

水溜まりの泥濘を鼻面で掘り返しているのは、泥遊びなのでしょうか? 
(ヌタ打ちしたくて水溜りの底を鼻面で少し掘ってみたものの、水深が足りないときづいたようです。)
湿地帯を横切り、右へ向かいます。 
実は画角の右外に、もう一つの水溜りがあるのです。 


シーン5:6/10・午前0:11(@2:34〜) 
泥水溜りの近くに設置した監視カメラでも、一連の行動がしっかり撮れていました。 
前回と同一個体の♀なのかな? 

対岸の右で泥水を飲んでいる間は、(眠そうに? 気持ち良さそうに?)半目になっています。 
対岸を左に向かって歩く途中で、鼻面で水溜まりの底を掘り返しました。 
横向きになったときに、腹面に乳首がちらっと見えたので、やはり♀だったようです。 
低音でブーブーと唸り声を発しました。 

コウモリが左から飛来したものの、水溜りに着水しませんでした。 
イノシシはコウモリにまったく無関心でした。

今度こそイノシシ♀が泥浴びするかと期待したものの、湿地帯を奥へと遠ざかってしまいます。 
実は右奥にあるもう一つの泥水溜りの方が少し深くて、泥浴び(ヌタ打ち)に適しているようです。 
もしかすると、飲水用とヌタ打ち用で、2つの水溜まりをイノシシは使い分けているのかもしれません。 
どうしてもイノシシのヌタ打ち行動を撮りたいので、奥の水溜りにも監視カメラを設置すべきですね。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 水を飲む音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/06/25

アナグマの空き巣を鳴きながらうろつき、巣穴の内見と匂い付けするホンドタヌキ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月上旬 

シーン0:5/30・午前10:57・晴れ・気温29℃(@0:00〜) 
シーン0:5/30・午前11:27・晴れ・気温30℃(@0:04〜) 
明るい日中に平地の二次林でたまたま撮れた現場の様子です。 
死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで見張っています。 


シーン1:6/6・午後21:13・気温17℃(@0:07〜) 
晩に♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が一緒に来ていました。 
先頭個体♀が巣口Lを点検してから身震いしました。 
その間、後続個体♂が巣穴Rに顔を突っ込んで内検しています。 
♂が巣外に出て左へ向かい、巣口Lで♀と合流しました。 

耳を澄ませると、タヌキが小声でクゥーン♪と甲高く鳴く声が何度も聞こえます。 


シーン2:6/6・午後21:12・気温16℃(@0:24〜) 
別アングルでの監視カメラで続きが撮れていました。 
タヌキの♀♂ペアが左から相次いで来ました。 
まず先頭個体♀が匂いを嗅いでから入巣L。 
次に後続個体♂が巣口Lの左手前のマルバゴマギ灌木の根元に生えた下草に通りすがりに排尿マーキングしました。 
右後脚を上げて小便したので♂と判明。 
匂い付けしてから♀に続いて入巣L。 
何度もクゥーン♪と甲高く鳴いていました。 



シーン2:6/6・午後21:14・(@0:40〜) 
約1分後にタヌキの♀♂ペアが巣穴Lから外に出てきていました。 
身震いしてから2頭が連れ立って獣道を左へ戻ります。 

何度もクゥーン♪と鳴きながら、セットをうろつき、ようやく左奥へ立ち去りました。 


シーン3:6/6・午後21:14・(@1:29〜) 
別アングルの監視カメラの映像に戻ります。 
タヌキ♀が巣口Rを点検中に、パートナーの♂が巣口Rに自生するマルバゴマギ灌木の根元に排尿マーキングしていました。 
♂も巣口Rの匂いを嗅いで点検している間に、先行する♀がさっさと左へ立ち去ってしまいます。 


※ タヌキの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
セットをうろつきながらタヌキは何度もクゥーン♪と甲高く鳴いていますが、口を動かさないので、♀♂どちらの個体が発しているのか見分けられませんでした。 
繁殖期(交尾期)の過ぎた初夏にもタヌキが頻繁に鳴くとは知りませんでした。 
この鳴き声には一体どういう意味があるのでしょう? 

6月上旬という時期は、ホンドタヌキが出産するにはやや遅いらしいのですが、このペアは出産する巣穴を探しているのですかね? 
それとも、今季産まれた幼獣を連れて引っ越してくる巣穴を物色しているのかもしれません。 
最近ではニホンアナグマもこの旧営巣地に出没するようになったので、小便で匂い付けして縄張りを宣言することを忘れません。

巣穴Lの奥には「いざりタヌキ」の餓死した死骸が転がっていると予想しているのですが、他のタヌキが出入りするようになったので、どうやら腐敗が収まったようです。 



2025/06/22

旧営巣地を昼も夜もうろつくニホンアナグマ:6月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月上旬〜中旬 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)を見張る自動撮影カメラに写ったアナグマの登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/7・午後23:52・気温15℃(@0:00〜) 
深夜にセットをアナグマがうろついています。 
後ろ姿の股間に立派な睾丸が見えたので、♂と判明しました。 
左に歩きながら巣口Lの手前で尻を擦りつけ、匂い付けしました。(縄張り宣言のスクワットマーキング) 


シーン2:6/9・午前10:42・気温21℃・晴れ(@0:18〜) 
2日後の日中に獣道を右からやって来て左に立ち去りました。 


シーン3:6/11・午前10:16・晴れ・気温24℃(@0:28〜) 
さらに2日後の日中に、アナグマが身震いしてから、巣穴Rに入りました。 
長らく空き巣状態だったのですが、遂に引っ越して(住み着いて)くれるかな? 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


動画を編集したときには、♂のシーンをまとめたつもりだったのですが、改めて見直すとシーン2と3に登場した個体の性別がいまいち自信ありません。(♀っぽい?) 


2025/06/11

平地の二次林で雨の日もうろつくニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2024年5月下旬

シーン0:5/30・午前10:57・晴れ・気温29℃(@0:00〜) 
シーン0:5/30・午前11:27・晴れ・気温30℃(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
平地の二次林で、死んだアナグマの旧営巣地(セット)を見張る2台の自動撮影カメラに写ったニホンカモシカCapricornis crispus)を以下にまとめました。 


シーン1:5/31・午前5:51・くもり・気温16℃(@0:07〜)日の出時刻は午前4:16。 
薄暗い早朝にカモシカがセットに現れました。 
ここでいつも見慣れているタヌキやアナグマに比べると、カモシカが巨大で驚きます。 
画面の右端で立ち止まったのですが、下半身の右側面だけしか写っておらず、何をしているのか不明です。 
灌木の葉を採食したか眼下腺でマーキングしたと推測しているのですが、その後は右に立ち去りました。 


シーン2:5/31・午後12:01・雨天・気温15℃(@0:38〜) 
6時間10分後、同じ日の正午に、おそらく同一個体と思われるカモシカが戻ってきたようです。 

雨が降る二次林を右から左上奥へと横断しています。 
タヌキやアナグマがよく使う獣道は無視して、林内を突っ切って進んでいるようです。 


※ 雨音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
山から降りてきたニホンカモシカが平地の二次林で完全に居着いたようです。 
不思議なことに、夜の活動はまだ監視カメラで撮れたことがありません。 

二次林内でカモシカの溜め糞場を探してみたのですが、見つかりませんでした。 
もし冬まで居てくれたら、雪面の足跡(蹄跡)を辿って、溜め糞場やねぐら)を突き止めたいものです。 


2025/06/07

溜め糞場に来て大小便と眼下腺マーキングするニホンカモシカの♀と幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年5月下旬

シーン0:5/21・午後12:49・晴れ・気温22℃(@0:00〜) 
明るい日中に撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の混交林に残されたニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を見張っています。 
基本的に画面の左から右へ向かって上り坂の斜面なのですが、溜め糞場sr2の付近はやや平坦な地形になっています。 
画面の左右および前後を通る獣道の交差点になっています。


シーン1:5/23・午後23:42・気温17℃(@0:04〜) 
獣道を左から来たカモシカが立ち止まって腰を深く落とし、長々と排尿を始めました。 
排尿姿勢から性別が♀と判明しました。 
♀の排尿姿勢をしっかり真横から撮れたのは、初めてかもしれません。 
(例外もあるらしいのですが、通常♂の排尿姿勢は、♀よりも浅く屈みます。) 
手前に生えた数本の細い灌木が邪魔で、尿道から出ている小便は残念ながら見えません。 
音量を上げても、小便の音は聞こえませんでした。 

カモシカ♀は右に数歩移動すると、方向転換してカメラに尻を向け、今度は排便を開始。 
排便姿勢は排尿姿勢ほど腰を深く落としませんでした。 
肛門から糞粒を連続して排泄しています。 
下痢便ではないのですが、水分も一緒に排泄しています。 

手前に生えた雑草(稚樹?)が邪魔で、下草を刈りたくなります。 
録画時間を2分に延長してもまだ短かく、途中で打ち切られてしまいました。 


シーン2:5/23・午後23:44(@1:04〜) 
監視カメラが次に起動したときには、溜め糞場sr2の奥に自生するエゾユズリハの群落で枝葉に顔を擦り付けていました。 
眼下腺の分泌液で匂い付けして縄張りを宣言しているのです。 
手前に張られたクモの糸が光って目障りですね。 

様々な行動レパートリーを一気に見せてくれたニホンカモシカ♀は、緩斜面を登りながら右へゆっくり歩き去りました。 


シーン3:5/27・午前1:41・気温14℃(@2:36〜) 
4日後の深夜に監視カメラが起動しました。 
直前のシーンと見比べると分かるのですが、画面中央の林床に黒々とした新しい溜め糞が増えていました。
どうやら、昼間にカモシカが排便に来たようです。 
残念ながら撮り損ねてしまいました。 
この時期は昼間に風が強く吹くために、トレイルカメラの誤作動が頻発します。 
無駄撮りを減らすために、夜間のみの監視にタイマー設定していたのが仇となりました。 

画面の下(手前)から獣道を通ってカモシカが登場しました。 
角が未発達なことから、幼獣のようです。 
立ち止まって林床に残された新鮮な溜め糞の匂いを嗅ぎました。 
そのままカメラに尻を向けたまま、排泄を開始。 
初めは肛門から水分を排出し、続いて糞粒を排泄しました。 

カモシカ幼獣は、そのまま奥へと立ち去りました。 
小便してくれないと、私には性別を見分けられません。 

シーン3では、真夜中なのにホトトギス♂(Cuculus poliocephalus)が鳴いていました。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

ホトトギス♂が繁殖期の山林で囀りさえずりを昼も夜も鳴き続けるのは、別に珍しいことではないのだそうです。 
縄張りを宣言し、ホトトギス♀にアピールしているのです。


【考察】
今回の動画で別々に登場したカモシカ♀と幼獣はおそらく親子でしょう。
母子で同じ溜め糞場sr2を共有しているという証拠映像が撮れました。


2025/06/01

昼間の二次林をうろつき餌を探すニホンアナグマ♀【トレイルカメラ】

 



2024年5月下旬〜6月上旬 

明るい昼間にニホンアナグマMeles anakuma)が平地の二次林をうろついて採食するシーンをまとめました。 
死んだアナグマの旧営巣地(セット)に住み着くでもなく、ただ餌場として林床を利用しているようです。 
登場する個体の性別は♀だと思うのですが、どうでしょうか。 


シーン1:5/26・午後15:40・晴れ・気温24℃(@0:00〜) 
右エリアの林床でリター(落葉)の下に鼻面を突っ込んで、ミミズなどの餌を探し回っています。 
次は右上奥の立木(オニグルミ?)の根元で餌探し。 


シーン2:5/31・午後15:20・くもり・気温17℃(@1:00〜) 
5日後も日中にアナグマが登場。 
旧営巣地の広場から林内に入った直後にスクワットマーキングで縄張りを宣言しました。 
ミズキの背後で再びスクワットマーキング。 
死角で何をしてるのかよく見えないのですが、採食かな? 

身震いしてから右に立ち去りました。 


シーン3:6/9・午前11:35・くもり・気温23℃(@1:56〜) 
9日後の昼前にアナグマがやって来ました。 
獣道で立ち止まって身震いすると、二次林の奥へ向かいます。 
手前のミズキ灌木が邪魔で、よく見えないのですが、林床の匂いをフガフガ嗅ぎながら前足で地面を掘り、餌を探しているようです。 


シーン4:6/9・午前11:46・くもり・気温23℃(@2:49〜) 
アナグマが左に立ち去る姿がちらっと写りました。 


シーン5:6/9・午後12:15・くもり・気温25℃(@2:55〜) 
30分後の昼下がりに戻ってきたアナグマが林縁を左へ向かいます。 
立ち止まって林床を前足でひっかき始めました。 


シーン6:6/10・午前11:11・晴れ・気温21℃(@3:35〜) 
翌日も昼前にアナグマが登場。 
身震いすると獣道を右へ向かいます。 
途中で左折すると、奥の林内へ。 
このアングルでアナグマの探餌徘徊が撮れたのは初めてかもしれません。 



2025/05/30

林道でウリハダカエデとコシアブラ幼木の枝葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2024年5月下旬〜6月上旬 

シーン0:5/24・午後12:03・くもり(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
里山の林道でホンドタヌキ♀♂が残した溜め糞場ltrを自動撮影カメラで見張っています。 
スギの落葉が敷き詰められた林道を挟んで、画面の手前(カメラの背後)がスギの植林地、画面の奥が雑木林になっています。 
基本的に画面の右から左に向かって登る山道なのですが、溜め糞場ltrのある区間は平坦な地形になっています。 

ニホンカモシカCapricornis crispus)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:5/27・午前5:23・くもり(@0:00〜) 
林道の反対側に自生する灌木の枝葉にカモシカが顔を擦り付けていました。 
眼下腺からの分泌液で縄張り宣言のマーキングをしているのです。(匂い付け) 
カモシカが林道を右に立ち去ると、揺れていたのはウリハダカエデの幼木でした。 


シーン2:5/27・午前15:07・晴れ (@0:23〜) 
約9時間半後にカモシカが再登場。 
同一個体が戻ってきたのか、別個体なのか、私には見分けられません。 
林道で立ち止まり、道端のウリハダカエデ灌木に顔を擦り付けて眼下腺マーキング。 
別個体だとすると、前の個体の匂い付けに対抗して同じ場所にマーキングしたことになります。

その後は林道を右に立ち去りました。 


シーン3:6/7・午前6:58(@0:45〜) 
11日後の朝に右から来たカモシカが林道を外れてスギ植林地に入って行きます。 
角が細いので、若い個体のようです。 
画面の左下隅(画角の外)で立ち止まって、何かしています。 
後に現場検証するとスギの根元にコシアブラの 幼木が生えていて、その葉に食痕はありませんでした。 
したがって、おそらくカモシカはコシアブラの葉に眼下腺マーキングしていたのでしょう。 

カモシカはそのまま左下へ立ち去りました。 
コシアブラ幼木の写真を掲載。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

この時期のニホンカモシカは、なぜか昼間しか写っていませんでした。 
カモシカはタヌキの溜め糞にまったく興味がありません。 


つづく→

2025/05/28

事故物件の空き巣を内見するようになったホンドタヌキ♀♂:5月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年5月中旬〜下旬 

シーン0:5/16(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
平地の二次林で、死んだアナグマの営巣地(セット)に夜な夜な通ってくるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の様子を2台の自動撮影カメラで撮った記録をまとめました。 
 単独または♀♂ペアで登場し、2つの巣口L、Rを覗き込んで中を点検したり、尿で匂い付け(マーキング)したりする様子が写っています。 

巣穴Lの奥には餓死した「いざりタヌキ」の腐乱死骸が転がっていると推測しています。 
その死臭を嫌って、中に誰も入りたがらない時期がしばらく続きました。 
この時期に特筆すべき事件として、セットを夜な夜な巡回するタヌキの♀♂ペアがようやく巣穴Lに潜り込んで短時間ながらも内見するようになりました。 
おそらく、死骸の生物分解がようやく完了して、不快な死臭が収まったのでしょう。

また、タヌキ♂がセットから去り際に排尿マーキングして縄張り宣言しています。 


シーン1:5/17(@0:07〜) 
去り際にタヌキ♂が細いマルバゴマギ灌木の根元に排尿マーキングして行きました。 


シーン2:5/21(@0:51〜) 
タヌキが巣穴Lに入りかけたものの、慌てて後ろ向きで出てくると走って逃げていきました。 
肝試しに来て、中でお化けでも見たのでしょうか。 


シーン3:5/25(@1:55〜) 
タヌキが巣口Lを覗き込んで、ゆっくり中に忍び込みました。 
後ろ向きのまま外に出てくる尻尾が見えたものの、尻切れトンボで監視映像が終わっています。 


シーン4:5/27(@3:02〜) 
ペアで来たタヌキ♀♂が続けて一緒に巣穴Lに入り、中の様子を調べています。 
中の巣穴Lは、2頭のタヌキ成獣が同時に入れるぐらいの広さがあることが分かります。 
巣穴LとRは内部でつながってはいないようです。


シーン5:5/29・午前後・気温(@5:47〜) 
巣口Rに頭を突っ込んで匂いを嗅いでいます。 
次にもう一つの巣穴Lを内見し、去り際にマルバゴマギ灌木の根元に排尿マーキングしました。 
片方の後足を上げて小便したので♂と判明。 


【考察】
巣穴L内部の様子はまったく分かりませんが、生物分解が一段落した仲間の死骸を弔い(埋葬?)に訪れているのか、それとも死骸の骨や皮を少しずつ食べに来ている可能性もあり得ます。 
この曰く付き事故物件にタヌキの♀♂ペアが引っ越してくるつもりなのでしょうか? 


2025/05/25

旧営巣地を日夜見回りスクワットマーキングするニホンアナグマ♀♂:5月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 




2024年5月中旬〜下旬 

シーン0:5/16・午後13:47・晴れ・気温32℃(@0:00〜) 
シーン0:5/16・午後14:03・晴れ・気温32℃(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
平地の二次林で、越冬に失敗して死んだニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 

林床に落ちた木漏れ日を見ると、二次林の若葉が急速に茂って林冠を覆い尽くしつつあることが分かります。 


シーン1:5/17・午後23:18・気温8℃(@0:07〜) 
深夜にいつの間にかアナグマが来ていて、左へ立ち去る下半身だけが横から撮れていました。 
監視カメラの起動が遅れたようです。 


シーン2:5/17・午後23:17・気温9℃(@0:14〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
アナグマ♂がセットを横切って右へ立ち去ります。 


シーン3:5/24・午後13:50・くもり・気温24℃(@0:22〜) 
7日後の明るい昼下がりにアナグマ♀が登場。 
おそらく左奥の獣道から来たようです。

立ち止まって巣口Lの匂いを嗅いでいましたが、中には入ろうとしません。 
獣道に佇んで右上奥を見やりながら、身震いしました。 
この巣穴の奥で「いざりタヌキ」が餓死したまま放置されていると私は疑っているのですが、その死臭に対する反応(嫌悪感?)なのでしょうか。 
背中の肩の下辺りの毛が一部白くなっているのは、交尾の際に♂に噛まれた交尾痕なのかな? 

その場でくるっと向きを変えて、獣道を左へ向かいます。 
低く倒伏しつつあるマルバゴマギ?灌木の枯れた横枝の下をアナグマ♀がくぐる際には、姿勢を少し低くしました。 


シーン4:5/24・午後13:50・くもり・気温24℃(@0:45〜) 
別アングルの監視カメラにも続きが写っていました。 
アナグマ♀は巣口Rには立ち寄らず、左から右へ足早にセットを横切りました。 


シーン5:5/29・午後23:08・気温10℃(@0:55〜) 
5日後の深夜に左から来たアナグマが、巣口LRの中間地点でしゃがんで尻を擦りつけ、匂い付けしました(スクワットマーキングで縄張り宣言)。 
ずんぐりむっくりした体型(肩周りが筋骨隆々)ですし、後ろ姿の股間に睾丸が見えたので♂と判明。 


シーン6:5/29・午後23:08・気温9℃(@1:07〜) 
別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
セット内で立ち止まってスクワットマーキングした様子は、手前に生えたマルバゴマキ灌木が邪魔で、よく見えませんでした。 

奥の林内に入ると、林床の匂いを嗅ぎ回り、痒い体をボリボリ掻いたようです。 
左上奥の林内へ立ち去りました。 


【追記】 
動画を編集したときには、アナグマ♂の登場シーンだけをまとめたつもりだったのですが、今見直すとシーン3、4は♀ですね。 
前回の記事で「夜這い♂が来なくなったということは、アナグマの交尾期が終わったのでしょう。 」と書いたのですけど、また♂が旧セットに立ち寄るようになりました。 


2025/05/19

平地の二次林でマルバゴマキの枝葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 

2024年5月中旬 

シーン1:5/16・午後14:03・晴れ・気温32℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
越冬中に死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)がある平地の二次林を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン2:5/19・午前4:44頃・気温9℃・日の出時刻は午前4:23(@0:04〜) 
夜明け直後のかなり薄暗い早朝に、ニホンカモシカCapricornis crispus)がセットに来ていました。 
マルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の細い灌木の下に立ち止まって首を伸ばし、葉裏に顔を擦り付けていました。 
眼下腺で匂い付け(マーキング)して縄張り宣言しているようです。 

右に立ち去りかけたカモシカが、右端で立ち止まりました。 
肝心の顔が見切れてしまい、何をしてるのか見えません。 
眼下腺マーキングまたは採食していると思うのですが、動画に撮れてなくて残念です。 
やがて向きを変えると、獣道をたどって画面の左下に立ち去りました。 


【考察】 
この地点のトレイルカメラにカモシカが写ったのは初めてです。
昨年(2023年)はニホンアナグマの家族が暮らしていたので、アナグマが匂い付けでしっかり縄張り宣言していたはずです。
したがって、カモシカがアナグマの縄張りにノコノコ侵入することはありませんでした。
巣穴の主であるアナグマが死んで以来、空白地帯になったようで、様々な野生動物(イエネコも含む)が入れ代わり立ち代わりセットにやって来るようになりました。

野生のニホンカモシカは山地の森林に生息するというのが定説なのに、平地の二次林にも来るとは意外でした。 
実は数日後にトレイルカメラの保守管理のために現場入りした際に、付近の林縁で採食中のカモシカと私はばったりニアミスしています。 
驚いたカモシカはすぐに休耕地の方へ逃走しました。 


おそらく、その同一個体が二次林に戻ってきたのではないかと推察しています。 
カモシカ同士で激しい縄張り争いがあり、弱い個体が里山から追い払われて、仕方なく平地に降りて来るのかもしれません。 
勾配のない平地での暮らしは、健脚を誇るカモシカにとって物足りないのでは?

カモシカ単独でなら、充分に生きていけるだけの餌の量は平地の二次林でも確保できそうです。 
緑の回廊のように、平地でパッチ状に残る二次林や河畔林をニホンカモシカが渡り歩いてひっそり暮らすとしたら、車道に出た時に交通事故にあうのではないかと心配です。 
当地は雪国(多雪地帯)ですから、冬になって樹々が落葉したら、山に戻らないと餌が足りないかもしれません。 

現在の日本でニホンカモシカは基本的に山地性ですが、大昔は平地の森にも住んでいたのだろうか?という疑問を抱きました。 
ヒトによる狩猟圧や土地開発のせいで、山にしか分布しなくなったのかな? 
Perplexity AIに相談してみると、一応賛成してもらえました。 
(AIにお墨付きをもらったから正しいと主張したい訳ではなくて、それほど頓珍漢な仮説ではなさそうだというだけです。) 
しかし、考古学的な資料からニホンカモシカの骨が平地の遺跡から出土した事例は知られていないそうです。 
「日本書紀」や「万葉集」などの古典文学にもカモシカを指すと思われる記載があり、山地性が強調される以前には、より広い生息域を持っていた可能性が示唆されています。 
Perplexityが教えてくれたこの最後の一文について興味を持ったのでファクトチェックしてみました。
古典の該当箇所の原文をカモシカと解釈するのは動物生態学的に無理があったりして、人文系のアプローチは信頼性に欠けると個人的には思いました。 



2025/05/17

死んだアナグマの旧営巣地を夜な夜な巡回するホンドタヌキ♀♂:5月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年5月上旬〜中旬 

シーン0:5/2・午後13:21・晴れ・気温31℃(@0:00〜) 
シーン0:5/2・午後13:57・晴れ・気温34℃(@0:03〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。
平地の二次林で、死んだアナグマの営巣地(セット)に夜な夜な通ってくるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の様子を2台の自動センサーカメラで撮った記録をまとめました。 

♀♂ペアまたは単独で登場し、2つの巣口L、Rを覗き込んで中を点検したり、小便で匂い付け(マーキング)したりする様子が写っています。 

シーン1:5/3(@0:07〜) 

シーン2:5/4(@2:51〜) 

シーン3:5/6(@4:24〜) 

シーン4:5/11(@6:43〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2025/05/14

昼間に旧営巣地を見回るニホンアナグマ♀【トレイルカメラ】

 



2024年5月上旬・午前11:40頃・晴れ・気温28℃ 

平地の二次林にある死んだアナグマの営巣地(セット)に、珍しく明るい昼間からニホンアナグマ♀(Meles anakuma)がやって来ました。 
林縁の獣道で立ち止まるとしゃがんで地面に尻を擦りつけ、スクワットマーキング(臭腺による匂い付け)したようです。(@0:06〜) 

再びセットに戻ってきたアナグマ♀は、巣口Lを覗き込んで匂いを嗅いだものの、中には入らず左へ立ち去りました。 

別アングルの監視カメラでも撮れていました。
アナグマ♀は巣口Lに顔を突っ込んで中の匂い(いざりタヌキの死臭?)を嗅いでいます。 
この巣穴(事故物件)に引っ越してくるつもりなら、内見するはずです。

獣道を通って帰る途中で立ち止まり、地面の匂いを嗅いでから、急に走り去りました。 
5月上旬から中旬にかけて、アナグマは夜に一度もここに登場しませんでした。 
夜這い♂が来なくなったということは、アナグマの交尾期が終わったのでしょう。 


2025/05/08

ウリハダカエデ幼木の枝葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 

2024年5月上旬〜中旬

シーン1:5/6・午後14:53・くもり(@0:00〜) 
スギ林と雑木林に両側が挟まれた山道をトレイルカメラで見張っていると、ニホンカモシカCapricornis crispus)が現れました。 
手前のスギ林から山道に出て来たのかもしれません。 
画面の左端で佇み、右を見て警戒しています。 

道端に生えたウリハダカエデ幼木の枝葉に顔を擦りつけて縄張り宣言しました。(眼下腺マーキング) 
後日の現場検証でも樹種を確認しています。

このカモシカは角が細いので、若い個体のようです。 
股間の外性器がよく見えず、性別は不明です。 

山道の真ん中に残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場ltrには全く無関心で、そのまま左に立ち去りました。 


シーン2:5/14・午後12:29・晴れ(@0:38〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 


シーン3:5/15・午後14:04・晴れ(@0:42〜) 
山道を右へ立ち去るカモシカの後ろ姿が写っていました。 
今回は眼下腺マーキングをしていません。 

その直後に何か謎の昆虫(アブ?)が飛来したらしく、大きな羽音が監視カメラの間近から聞こえました。 


シーン3:5/19・午前5:21・(@0:55〜)日の出時刻は午前4:23。 
早朝からカモシカが林道に来ていて、前回(13日前)と同じウリハダカエデの幼木に眼下腺マーキングしていました。 
このカモシカは、前回と同じ個体なのかな? 

そのまま林道を左へ立ち去りました。 
今回もタヌキの溜め糞には興味なし。


シーン4:5/24・午前11:34・(@1:22〜) 
最後にフルカラーで写ったウリハダカエデの幼木を拡大してみました。 
春から初夏になりつつあり、若葉がどんどん育っています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


もし同じウリハダカエデ幼木にカモシカが繰り返しマーキングするようなら、監視カメラの画角を少し左にずらすべきですね。 


つづく→


【アフィリエイト】 

2025/05/05

早朝の溜め糞場でエゾユズリハの枝葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2024年5月上旬・午前5:15頃・日の出時刻は午前4:33 

里山の雑木林(スギとの混交林)に残されたニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動センサーカメラで見張っていると、早朝からカモシカが登場しました。 
獣道に沿って自生するエゾユズリハ灌木の枝葉に顔を擦り付けています。 
(後に現場検証して、樹種をしっかり確認しました。) 

匂い付けで縄張り宣言すると、獣道を右へ辿りながら斜面を登って行きました。 
画面の右端でしばらく佇んでいましたが、画面から見切れてしまい、何をしていたのか不明です。 


※ 挙動の不安定な旧機種のトレイルカメラにしては珍しく、昼間でもフルカラーで録画してくれました。 


2025/04/27

死んだアナグマの旧営巣地に通って匂い付けや排尿マーキングするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月下旬 

死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)がある二次林を自動センサーカメラで監視を続けています。
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が通ってきて匂い付けやマーキングする様子をまとめました。


シーン1:4/23・午後20:59・気温13℃(@0:00〜) 
晩に左の獣道から来たタヌキが巣口LRの間を通って、奥の林縁に向かっていました。 
林縁で下草の匂いがなぜか気に入ったようで、首筋を擦り付けて匂い付けをしました。 
その後は左へ立ち去ります。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@0:33〜)。 


シーン2:4/26・午後21:51・気温16℃(@0:55〜) 
3日後の晩、右から忍び足で来たタヌキが巣口Lの横を通り過ぎました。 
耳を後ろに寝せているのは、ひどく警戒している(怯えてる?) 証でしょうか。

給餌箱の置いてあった近くの匂いを嗅いでから、排尿マーキングで縄張り宣言しました。 
このとき腰を深く屈めたので、♀と判明。 
この時期はタヌキとアナグマのマーキング合戦が激しくなってきたようですが、どうして実際に巣穴として使わないのか不思議です。 


シーン3:4/26・午後21:51・気温17℃(@1:19〜) 
続きが別アングルの監視カメラで撮れていました。 
巣口Rの匂いも嗅いでから右へ立ち去りました。 


シーン4:4/29・午後20:14・(@2:01〜) 
3日後の晩に、またタヌキが登場。 
アクセストレンチを降りて慎重に頭を巣口Lに突っ込んで、奥の匂いを嗅いでいました。 


シーン5:4/29・午後20:15・(@2:48〜) 
別アングルの監視映像に切り替えます。 
巣口Lを点検してから手前の林内に立ち去る際に、巣口Lの傍らに伸びた蔓植物の下草(種名不詳)に排尿マーキングしたようです。 
このとき左後足を軽く持ち上げたので♂かもしれませんが、正面から見下ろすアングルでははっきりしません。 
カメラを見上げてから、左下へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



2025/04/24

春の旧営巣地でニホンアナグマ♂が後足で謎の土掻き行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月下旬 

シーン1:4/28・午前2:05・気温12℃(@0:00〜) 
春に交尾相手の♀を探しに来たニホンアナグマ♂(Meles anakuma)が、死んだ個体の旧営巣地(空き巣)で巣口Lに頭を突っ込んで匂いを嗅いでいます。 
何度かスクワットマーキングしながら左へ立ち去る途中で、地面の土を後足で勢い良く掻きました! 


シーン2:4/28・午前2:05・気温11℃(@0:16〜) 
別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
体型や顔つきは♀っぽいのですが、股間に睾丸が見えたので若い♂なのでしょう。 

巣口Lの匂いを嗅いでから、その縁で尻を擦りつけて匂い付け(スクワットマーキング)。 
直後に後足で地面の土を後ろに掻きました。 
右上奥の獣道を立ち去る途中でも、スクワットマーキングしていきました。 


【考察】 
アナグマが後足で土を掻く行動を見るのはこれが2回目です。 

繁殖期の♂に限定した行動なのでしょうか? 
まるで散歩中に興奮したイヌみたいな行動です。(pedal-marking) 
アナグマが巣穴を掘るときには前脚で土を後方に掻き出すのですが、それとは違います。

巣穴Lの奥では「いざりタヌキ」が餓死しているのではないかと私は疑っているのですが、その死臭を嗅いだ後の反応(嫌悪感?)なのかもしれません。 
しかし、前回はこことは違う別の巣穴(休耕地にあるタヌキの営巣地)でも同じ行動が録画されていたので、その可能性は否定できそうです。 
スクワットマーキングによる嗅覚的なマーキングだけでは満足できずに、地面を掻いて視覚的にも縄張り宣言するマーキング行動なのかな? 
アナグマの肉球には臭腺や分泌腺が無いそうです。

同一個体が「アナグマ♂参上!」とアピールする時にやる癖なのかもしれません。 



2025/04/16

春の旧営巣地で巣穴を点検したニホンアナグマ♂が跛行で逃走【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月下旬 

死んだアナグマの旧営巣地(セット)でニホンアナグマ♂(Meles anakuma)の登場シーンをまとめました。
春になると、交尾相手の♀が住む巣穴を探し求めて、近所に住むアナグマ♂が夜な夜な遠征してくるのです(夜這い)。 


シーン1:4/22・午後23:55・気温13℃(@0:00〜) 
右から来たアナグマ♂が巣口Rの匂いを嗅いでいました。 
巣口Rの縁でも地面の匂いを嗅いでから、尻の臭腺・肛門腺を擦りつけて匂い付けしました(スクワットマーキング)。 

巣口LRの中間地点でも再びスクワットマーキングしてから、キャットフードを木箱に入れて給餌した地点で頻りに匂いを嗅いでいます。 
約2時間前に来ていたホンドタヌキがキャットフードを先に見つけて食べ、餌箱ごと持ち去ってしまいました。 


タヌキが長居した残り香に対抗してアナグマ♂がスクワットマーキングしているようです。 


シーン2:4/22・午後23:56・気温12℃(@0:00〜) 
別アングルで設置した監視カメラでも撮れていました。 
 右の鼻面に黒っぽい汚れが付いているように見えます。 
穴掘りした後の泥汚れかもしれませんが、ひょっとすると怪我をした血痕ですかね? 
この時期はアナグマの交尾期ですから、強引に求愛して嫌がる♀に噛まれたのか、それとも♂同士の喧嘩による負傷かな?などと想像を逞しくしてしまいます。 
後者だとすれば、今後の個体識別に傷跡が使えるかもしれません。 

餌箱のあった地点の匂いを嗅いでから、スクワットマーキングで匂い付け。 

手前の林縁でも再度スクワットマーキングしました。 
しばらく経って、手前から戻ってきてから巣口Lの横を通り過ぎるところで、1分間の録画終了。 


シーン3:4/22・午後23:56・(@1:44〜) 
別アングルの監視映像に切り替えます。 
巣口Lのそばを通って、アナグマ♂が左へ立ち去りました。 


シーン4:4/22・午後23:57(@1:50〜) 
画面の右端をうろついています。 
実は、タヌキが持ち去った餌箱が画角の右外の辺りで転がっていたので、アナグマも林床にこぼれたキャットフードを拾い食いしていた(あるいは残り香を嗅ぎ回っていた)のかもしれません。 


シーン5:4/28・午前0:28・気温13℃(@2:00〜) 
6日後の深夜にもアナグマ♂が登場しました。 
獣道を右から来て、巣口LRの中間地点でスクワットマーキングしています。 


シーン6:4/28・午前0:28・気温13℃(@2:18〜) 
続きは別アングルの監視映像に切り替えます。 
 スクワットマーキングを何度も繰り返しながら巣口Rへ近づいたものの、結局巣穴Rの中には入りませんでした。 
右上奥の林内に立ち去りました。 


シーン7:4/28・午前2:07・気温16℃(@2:49〜) 
アナグマが獣道を右からセットにやって来ました。 
体型を見ると♀のようです。 (若いヘルパー♂かも? )
前脚と鼻面が真っ黒なのは、採餌や造巣で穴掘りした直後なのでしょう。 
アナグマは水場で水浴して泥汚れを落とさないのでしょうか? 
この時期、田んぼは未だ水入れしていませんが、用水路には水が流れています。 

いつものように、巣口LRの中間地点で通りすがりにスクワットマーキングしてから、左下へ立ち去りました。 


シーン8:4/28・午前2:07・気温17℃(@3:07〜) 
別アングルからも撮れていました。 
林縁でスクワットマーキングしてから林内の獣道に入り、右上奥へ。 


シーン9:4/28・午前2:09(@3:40〜)
監視カメラの起動が遅れ、いつの間にかアナグマがセットに戻ってきていました。(それとも別個体?)
珍しく巣口Rに頭を深く突っ込んで、中の匂いを嗅いでいます。 
「頭隠して尻隠さず」の状態となりましたが、尻尾の先だけ外に出ていました。 
しかし巣内に完全に潜り込むことはなく、そのまま後退して外に出てくると、足早に右へ立ち去りました。 

このときなぜか、右後脚をヒョコヒョコと跛行していました。 
それまでは跛行してなかったので、不思議です。 
巣内にはタヌキやアナグマ、キツネなど誰も住んで居ないはずですが、巣内に潜む虫に刺されたり噛まれたりして、アナグマ♂が逃げて行くところなのかな? 
しかし音量を上げても、喧嘩の鳴き声や悲鳴は聞き取れませんでした。 
以前この巣穴に住み着きかけたタヌキが、棘のある枝など侵入者撃退の防犯装置を設置したのだとすれば、面白い話です。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
タヌキに先を越されたせいで、アナグマがキャットフードを食べるかどうか確かめられませんでした。 
野生動物の餌付けには色々と問題があるので、食いっぱぐれて良かったかもしれません。 

今回登場したアナグマは複数個体? 

春になると交尾相手の♀が住む巣穴を探し求めて、近所に住むアナグマ♂が夜な夜な遠征してきます。 
この営巣地に現在♀のアナグマは住んでいないことは、匂いで分かっているはずです。 
それなのに、ときどきやって来てはスクワットマーキングで縄張り宣言をしていくアナグマ♂は何が目的なのでしょう? 
自分がここに住み着くつもりでもなさそうです。 

歩き方に異常があるアナグマは以前も見たことがあります。 
平凡社『世界大百科事典』でアナグマを調べると、面白い記述を見つけました。 「アナグマの脚は山腹を歩きやすいように両側で長さが不ぞろいであるとの伝承があり,英語で badger-leggedといえば足の長さが違う人を指す。 跛行するアナグマは珍しくないのかもしれません。 


2025/04/10

死んだ個体の営巣地に通いスクワットマーキングで縄張り宣言するニホンアナグマ♀【トレイルカメラ】

 




2024年4月下旬〜5月上旬 

平地の二次林で死んだニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)の監視を続けていると、遂に♀のアナグマが現れました。 


シーン1:4/29・午後15:27・くもり・気温25℃(@0:00〜) 
獣道を右奥から来たアナグマ♀が、巣口Lの匂いを嗅いでいました。 
少し左に歩いて、巣口Rの手前でちょっと座り込みました。 

毛皮が焦げ茶色の個体でした。 
腹面に乳首は見えません。 
左の首筋にある小さな白斑は交尾痕なのかな? 


シーン2:4/29・午後15:27・くもり・気温26℃(@0:14〜) 
別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。 
巣口LRの中間地点で座り込んでから、右奥の林内へ向かいました。 獣道で立ち止まると、尻を擦りつけてスクワットマーキングしました。 
匂い付けのシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。 
奥の林床に座り込んで痒い体を頻りに掻いていますが、オニグルミ立木の陰になってよく見えません。 


シーン3:5/1・午前10:02・くもり・気温13℃(@1:14〜) 
2日後も明るい昼間にアナグマ♀がやって来ました。 
身を翻して右奥の林内へ入ると、獣道の途中で(いつもの地点で)スクワットマーキングしました。 
獣道を引き返してから、セットの手前の林縁で再びスクワットマーキング。 

通りすがりに巣口Lのアクセストレンチの匂いを嗅いで行きました。 


シーン4:5/1・午前10:17・くもり・気温13℃(@2:02〜)
 15分後に同一個体が小走りでセットに戻ってきたようです。 


シーン5:5/1・午前10:17・くもり・気温13℃(@2:15〜)
林内の獣道でスクワットマーキングして行きました。 


【考察】 
この営巣地で越冬していたアナグマ個体が早春に死んで以来、今年の繁殖期にここで出産・育児をしたアナグマ♀個体はいません。 
♂個体が交尾相手を探し求めて春に何度も出没しているのですが(夜這い♂)、♀が現れたのはこれが初めてです。 

このアナグマ♀が幼獣を連れてここに引っ越してくるつもりなら、巣穴に潜り込んで内検したり巣材を搬入したりするはずです。 
しかし、巣穴Lの奥にはホンドタヌキの腐乱死骸があるのではないかと私は疑っていて、その処分(事故物件の特殊清掃)をどうするのかが大問題です。 
アナグマ♀は縄張り内に複数の巣穴を持っているらしいのですが、巣内で寄生虫の蔓延を防ぐために、同じ巣穴で毎年続けて出産・育児をしないようにしているのだとしたら、とても興味深いです。(連作障害を避けてローテーション) 


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