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2025/12/28

アナグマの営巣地で枝を折るホンドタヌキ【トレイルカメラ】

 


2024年10月上旬

シーン1:10/9・午後15:50・晴れ・気温15℃(@0:00〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の空き巣に昼間からホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がペアでやって来ました。 

先行する個体aは、枯れたマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の灌木に前足を掛けながら後足で立ち上がり、気になる上部の匂いを嗅いでいました。 
タヌキaが前足に体重を掛けたら、その灌木が根元からポキッと折れてしまいました。 
意図的に折ったのではありませんが、折れてもタヌキは驚いたりしませんでした。 

その間、後続個体bは獣道の横に立つオニグルミの幹の根元に排尿マーキングして縄張りを宣言しました。 
このとき右後足を上げながら小便したので、♂と分かります。 
その後、タヌキ♂bはアナグマの巣口Lをじっと覗き込んでいます。 
巣穴から虫(カマドウマの幼虫)がピョンピョン跳び出してきたのに、小さすぎて捕食し損ねました。 


シーン2:10/9・午後15:50・晴れ・気温14℃(@1:00〜) 
別アングルで設置した監視カメラでも撮れていました。


【考察】 
アナグマの営巣地(セット)には多数の落枝が散乱していますが、また新たに落枝が追加された瞬間が撮れていたことになります。 
木の枝が折れるのは、強風や大雪など厳しい気象のせいだけではありません。 
ニホンザルが木に登って、威嚇のディスプレイとして枝をボキッと意図的に折ることもあります。 



つづく→

2025/12/22

岩塩を初めて舐めたニホンカモシカが近くのエゾユズリハに眼下腺マーキング【トレイルカメラ】

 



2024年10月上旬・午前6:50頃・くもり 

里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動撮影カメラでで見張っています。 
基本的に画面の左下から右上に向かって山の斜面が登っているのですが、溜め糞場sr2の付近だけ平坦な地形になっています。 
獣道が画面の左右および前後へ縦横に走っていて、その交差点にカモシカの溜め糞場sr2があるのです。 

最近ミズナラの幹にヒマラヤ岩塩のプレート(155×100×25mm、870g)をベルトで固定して、野生動物の塩場を作ってみました。 
更に、ニホンリスに給餌するためにオニグルミの堅果を詰めた箱もミズナラ幹に取り付けてあります。 

ある朝、カモシカが溜め糞場sr2/塩場に手前から来ていました。
明るい時間帯なので、岩塩プレートをすぐに見つけたカモシカは、頻りに匂いを嗅いでいました。 
次に首を伸ばして、餌箱の底のカビ臭い匂いも嗅ぎました。 

遂に岩塩を直接舐めました! 
舌舐めずりのように舌をペロペロと出し入れしているのは、一種のフレーメン反応なのでしょうか? (※ 追記参照)

今回カモシカは、溜め糞場sr2で大小便を排泄しませんでした。 
ゆっくり奥に立ち去りかけたところで、いつものエゾユズリハの葉裏に顔を擦りつけて眼下腺の分泌物でマーキング(匂い付け)しました。 

関連記事(同所で2、5、6ヶ月前の撮影)▶ 


【考察】 
動物園でニホンカモシカを飼育する際にも、塩場を設置するのが必要なのだそうです。
カモシカの生息地のソートリック(salt lick;塩舐め場)に似せて、飼育場内の岩の割れ目に岩塩をなすりこんでおいた。 (大町山岳博物館『カモシカ:氷河期を生きた動物』p140より引用)
初めて味見した岩塩を気に入ってくれたようなのに、このニホンカモシカ個体がその後、塩場に通って来ることはありませんでした。
ニホンリスのような岩塩中毒(依存症)にはならなかったようです。 
ここは元々カモシカの溜め糞場ですから、塩場の場所を学習できずに忘れてしまったはずはありません。 
オニグルミ落果を入れた餌箱が発するカビ臭い匂いを嫌ったのかな? 

関連記事(1ヶ月前の撮影)▶ 岩塩を舐めるヤギ♀ 
カモシカと同じウシ科に属するヤギも、岩塩を喜んで舐めてくれました。 
牛を放牧する際にも「塩くれ場」を設置するそうなので、いつか見学したいものです。 

野生動物では他にシカが塩場によく来ることが知られているらしいのですが、ここ山形県ではまだホンシュウジカの生息数が少なくて、トレイルカメラでも滅多に記録されません。 
例えば次のようなネットニュースが報道されました。 「「バケツに食塩水」でシカの繁殖減らす なぜメスだけ寄ってくる?」by 朝日新聞 2025年2月1日 


つづく→


※【追記】
私はカモシカのフレーメン反応を実際に観察したことがまだありません。
とりあえずニホンカモシカのフレーメン反応についてGemini AIに解説してもらいました。

ニホンカモシカはフレーメン反応をすることが確認されています。

フレーメン反応は、動物がフェロモンなどの化学物質をより効率的に感知するために、上唇を巻き上げ鼻腔を広げる行動です。主に繁殖期に、オスがメスの尿や分泌物を嗅ぐ際にこの行動を示すことで知られています。

ニホンカモシカにおけるフレーメン反応の研究

ニホンカモシカに関する研究では、他の動物と同様に、繁殖期にオスがメスに対してフレーメン反応を示すことが報告されています。この行動は、メスが発情しているかどうかを判断し、交尾の準備をする上で重要な役割を果たしていると考えられています。

フレーメン反応が確認された理由

  • 観察記録: 動物園などでの観察記録で、ニホンカモシカのオスがメスの尿を嗅いだ後にフレーメン反応を示す様子が確認されています。

  • 比較研究: ウシ科の他の動物(アフリカスイギュウ、バーバリーシープなど)でもフレーメン反応が確認されており、ニホンカモシカも同様の行動を示すことが予想されていました。

フレーメン反応の意義

  • 繁殖行動: メスの発情状態の確認や、交尾の誘発に重要な役割を果たしています。

  • 個体識別: 個体ごとに異なる匂いを感知することで、個体識別にも役立っている可能性があります。

  • 環境情報収集: 周囲の環境や他の個体に関する情報を収集する手段としても利用されていると考えられています。

まとめ

ニホンカモシカは、他の多くの哺乳類と同様にフレーメン反応を示すことが確認されています。この行動は、繁殖行動をはじめとする様々な生物学的意義を持つと考えられています。


さらにしつこくPerplexity AIで確認すると、ニホンカモシカのフレーメン反応は、口腔内の切歯管を通じてフェロモン様物質を鋤鼻器(ヤコブソン器官)へ直接運ぶ仕組みであり、ヘビのような舌の出し入れを伴わないのだそうです。
したがって、カモシカの舌舐めずりはフレーメン反応ではないことがはっきりしました

2025/12/17

アナグマの営巣地を1〜3頭で昼夜うろつくホンドタヌキ:9月下旬〜10月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月下旬〜10月上旬

シーン0:9/24(@0:00〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマの営巣地(セット)を自動撮影カメラ2台体制で見張っています。 
近所のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が1〜3頭で連れ立ってやって来ることがあるので、その様子を以下にまとめました。
昼も夜もやって来ます。 
アナグマの空き巣を乗っ取るというよりも、穴居性の虫(カマドウマなど)を巣口で捕食できるので、タヌキは巡回ルートに入れて立ち寄っているようです。 
ときどきセットで縄張り宣言の排尿マーキングをしていく個体がいます。 
タヌキの個体識別ができていないので、計何頭のタヌキが来ているのか不明です。 

シーン1:9/25(@0:05〜) 

シーン2:9/27(@5:40〜) 

シーン3:10/2(@6:40〜) 

シーン4:10/5(@6:56〜) 

シーン5:10/9(@7:50〜) 
曇った昼間に2頭で来たうちの1頭が、マルバゴマキの枯れた灌木に前足を掛けて上部の匂いを嗅いでいました。 
体重を掛けたら、その灌木が根元からポキッと折れてしまいました。(@9:58〜) 
意図的に折ったのではないのですが、折れても別に驚いたりしませんでした。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


2025/12/05

子別れが進む秋に幼獣を1頭だけ連れて久しぶりに帰巣したニホンアナグマ♀が入口の掃除だけして帰る【トレイルカメラ】

 



2024年9月中旬・午前11:00頃・くもり・気温27℃ 

しばらく留守にしていた営巣地(セット)にニホンアナグマMeles anakuma)の母子が久しぶりに帰ってきました。 
先行する成獣の腹面に乳首があるので、母親♀と分かります。
その母親♀が、巣口Lに溜まっていた土砂や落ち葉を外に掻き出してから、別の巣口Rへ向かいました。 
後からついて来た幼獣は、母親♀がさっき掃除した巣口Lの匂いを嗅いだだけで、中には入りませんでした。 

別アングルに設置した自動センサーカメラで続きが撮れていました。 
先行する母親♀は、もうひとつの巣口Rでも保守作業の穴掘りしながら中に入りました。 

せっかく久しぶりに帰巣したのに、居心地がよくなかったのか、長居することはありませんでした。
セットを離れたアナグマの母子は、奥の二次林に向かいました。 
後続の個体(幼獣?)が獣道でちょっと座りました。 
尻を地面に擦り付けはしなかったものの、スクワットマーキングかもしれません。 


【考察】
当歳仔の幼獣は最近まで3頭いたはずなのに、今回は1頭しか登場しませんでした。 
残る2頭の幼獣たちは、どこに行ったのでしょうか? 
一時的に別行動で採食しているのなら良いのですが、母親♀とはぐれたのかな? 
それとも子別れが完了し、残ったのはヘルパー候補の幼獣だけなのかもしれません。 
いつものようにPerplexity AIに相談してみると、

山形県でのトレイルカメラ観察で9月中旬に、3頭いた当歳仔のうち母親と一緒にいる幼獣が1頭だけになったのは、まさに子別れが進行中であると考えて問題ありません。

ニホンアナグマの当歳仔は秋頃(9〜10月)に独立する傾向があるため、9月中旬はちょうど離散が始まる時期にあたり、他の幼獣が巣穴周辺を離れて単独行動を始めた可能性が高いです。残った1頭はまだ母親と同居しているか、協同繁殖的な行動で手伝いをしているメスの幼獣であることも考えられます。

したがって、観察された状況は典型的なニホンアナグマの子別れの過程として理解できます.wikipedia+2

 

​ニホンアナグマの当歳仔は、おおまかに「秋(9〜10月ごろ)」に親から独立し、子別れすると考えられます。wikipedia+2

子別れの時期の目安

  • 繁殖期は春で、出産は春〜初夏、生後2〜3か月で巣穴外に出て行動範囲が広がり、夏には親とほぼ同じ大きさになります。instagram+2

  • 秋になると、冬眠に備えて脂肪を蓄えつつ、この時期が「子別れ」の時期とされ、子は親から独立して単独で採食行動をとるようになります。hollyshit.fc2+2

行動生態的な整理

  • 春生まれ(4〜5月前後)とすると、独立時には生後およそ4〜6か月齢に達しており、体格的には成獣に近く、単独生活に耐えられる状態になっています。wikipedia+2

  • ただし、メスの娘が1頭だけ母親と同居し、翌年の繁殖時に子育てを「手伝う」協同繁殖的なケースも報告されており、全ての当歳仔が完全に離散するとは限らず、特にメスでは親元に残る個体もいます。jglobal.jst+1



来季のヘルパーを務める幼獣は♀が多いらしいのですが、まだ定説として固まっておらず、♂の場合もあるそうです。
私はアナグマ幼獣の性別を外見で見分けられないのですけど、少なくとも当地の個体群では、力が強くて穴掘りが得意な♂がヘルパーになるのではないかという気がしています。

このニホンアナグマ母子にとって、この巣穴はどうやら別宅(別荘)のようで、本宅は別の場所にあるような気がしています。 
複数用意してある巣穴を点々と移動しながら暮らしているのでしょう。
しかしアナグマを一次捕獲して電波発信機やGPSを取り付けない限り、巣穴を見つけるのは難しそうです。 
冬に雪面に残された足跡を辿って行くという雪国ならではの方法(アニマルトラッキング)もあるのですけど、アナグマは冬ごもりしてほとんど活動しなくなってしまいます。 


2025/11/27

アナグマの営巣地で落枝に興味を示したり少し移動したりするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月上旬〜下旬

シーン1:9/9・午前4:45・気温22℃(@0:00〜)日の出時刻は午前5:13。 
平地の二次林にあるニホンアナグマの営巣地(セット)で未明に3匹のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が一緒にやって来ました。 
まずはアナグマの巣口Rを覗き込んで点検してから、別の巣口Lへ向かいます。 


シーン2:9/9・午前4:44・気温21℃(@1:00〜) 
別アングルで設置した監視カメラにも撮れていました。 
後続個体が林床から何かを拾って咥えたものの、すぐに興味を失ってその場に捨てました。 
短い落枝かと思ったのですが、少し太いので、もしかすると、私が以前に給餌したバナナが干からびた物かもしれません。 


タヌキはアナグマの巣口Lで何か小さな虫を捕食しました。 
獲物は穴居性のカマドウマ幼虫と思われます。 

身震いしてから獣道を右へ立ち去りました。 
2番目の個体は、通りすがりにオニグルミの根元に排尿マーキングして行きました。 
このとき後足を上げて小便したので♂と判明。 
最後(3番目)の個体も、仲間に遅れないよう慌てて走り去りました。 


シーン3:9/24・午前5:24・気温12℃(@1:58〜)日の出時刻は午前5:26。 
15日後の日の出直前に単独行動のタヌキがアナグマの営巣地に来ていました。 
2つの巣口L、Rの中間地点に佇んで、クゥーンと甲高い声で鳴きました。 

足元で見つけた細くて短い落枝を咥えて拾い上げ、マルバゴマギ灌木の根元にそっと置き直しました。 
隠したつもりなのでしょうか。
初めて見る不思議な行動です。
遊びでもなさそうですし、探索行動で説明できるかな? 

タヌキが左へ立ち去った後、アナグマの巣口Lに注目して下さい。 
1.5倍に拡大した上で5倍速の早回しにすると、小さな虫の群れが続々と巣口Lから外に出て来ました。(@2:26〜) 
アナグマの巣穴Lに居候していたカマドウマの幼虫が、巣外に来ているタヌキの足音・振動に驚いて出てきたのでしょう。 
アナグマの巣穴の奥に潜んでいる謎の昆虫の群れについては、後日(10月下旬〜11月上旬)証拠動画を撮ってカマドウマの幼虫と突き止めたので、もうしばらくお待ち下さい。(映像公開予定) 


2025/11/09

ニホンカモシカ排尿姿勢の性差【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月中旬 

シーン0:8/10・午後12:46・くもり(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を無人センサーカメラで見張っています。
基本的に画面の左下から右上に向かって山の斜面が登っているのですが、溜め糞場sr2の付近だけ平坦な地形になっています。 

カモシカの登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:8/20・午前4:04(@0:03〜)・日の出時刻は午前4:56。 
未明にカモシカが溜め糞場sr2に来ていました。 
後脚をガニ股にして腰を深く下ろし、♀特有の排尿姿勢です。 

立ち上がると、目の前に自生する細いエゾユズリハ灌木の枝葉に顔を擦りつけてました。 
眼下腺からの分泌物で縄張り宣言のマーキング(匂い付け)をしたのです。 

次にその場で左を向くと、獣道上でポロポロと糞粒を排泄し始めました。 
排尿直後の濡れた落ち葉を蹄で踏んでもカモシカには心理的な抵抗があまりなさそうです。 
排尿と排便が連続しておらず、わざわざ姿勢を変えたのが興味深いです。 
カモシカ♀はカメラ目線のまま排便を続けるのですが、最後まで見届ける前に1分間の録画時間が終わりました。 

ニホンカモシカ♀の大小便を1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:03〜)。 
股間から滴り落ちる尿が白く光って見えるような気がしたのですが、白黒のざらついた画質なので、ただのノイズかもしれません。
排尿中の後ろ姿を見下ろすアングルで撮影しているので、小便がしっかり撮れていないのは仕方がありません。 
それに対して、排便は横向きでしてくれたので、糞粒が肛門から次々に出る様子がしっかり見えます。 


シーン2:8/20・午前4:06(@2:03〜) 
大小便を済ませたカモシカ♀は、さっきマーキングしたエゾユズリハの茂みの奥へゆっくり歩き去りました。 

ミズナラの幹にくくりつけてある岩塩プレートには、カモシカ♀は暗闇で気づいてくれなかったようです。 




シーン3:8/20・午前4:11(@2:23〜) 4分30秒後に、別個体のカモシカが溜め糞場sr2に来ていました。 
腰を浅く屈めて小便していたので、♂と分かります。 
股間の外性器は確認できませんでした。 

カモシカ♂は排尿しただけで、獣道を左に立ち去りました。 
この個体も岩塩プレートには気づいていないのか、全く興味を示しませんでした。 

ニホンカモシカ♂の小便を1.5倍に拡大した上でリプレイ(@2:51〜)。 
こちらは明らかに、滴り落ちる小便が白く光って見えます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
溜め糞場sr2でカモシカ♀と♂の排尿行動が続けて録画されていました。 
カモシカ関連の本に書いてあったように、排尿姿勢に性差があるようです。(ただし、例外もあるそうです。) 
フィールドで出会うカモシカの雌雄を外見から見分けるのは至難の業です。
幼獣を連れていれば、授乳していなくても母親♀だろうと推測できます。
交尾以外では、排尿時が性別判定できる数少ないチャンスです。
排尿姿勢に注目すれば単独個体でも雌雄を見分けられる、という利点があります。

相次いで登場したカモシカ♀♂2頭はどういう関係なのでしょう? 
母子が互いに少し離れて夜の森を採食行動しているのかもしれませんが、後続の♂はもう立派な角が生えていて、幼獣と呼べるほど幼くありません。 

実はカモシカに舐めてもらうことを期待して岩塩プレートを設置したのですが、夜の暗闇では見えていないのか、2頭ともに素通りしました。 
トイレ(溜め糞場sr2)では何かを口にする(食事する)気になれないのかもしれません。 

当地でカモシカ溜め糞の分解速度がきわめて遅いのはなぜか? 
 専門の糞虫が絶滅してしまっている? 

免田隆大; 安田雅俊. 九州山地の哺乳類糞塊から採取された糞虫について. 熊本野生生物研究会誌, 2012, 7: 41-42. PDF全文論文あり 

スギ林床やカラマツ林床は、落ち葉の組成に問題があって分解を阻害している? 
カラマツ@wiki カラマツ林ではしばしば落ち葉が厚く堆積して、その落葉の分解速度は広葉樹林と比べても遅く[34]、しばしば土壌を酸性に導くことも問題となる[35]。林内が明るいものの、厚い葉の堆積によって林床の植生の発達が悪いことがしばしばみられることから[35]、カラマツには何らかのアレロパシーがあると見られている[36]。フェノール類に着目した研究では降雨時のカラマツ樹幹を流れるフェノール類はアレロパシーを起こすのに十分な濃度だという報告がある[37]。 


2025/10/31

アナグマの営巣地を1〜2頭で昼夜うろつくホンドタヌキ:8月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月上旬〜中旬 

シーン0:8/6・午後12:49・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:8/6・午後13:20・晴れ(@0:03〜) 
平地の二次林で営巣するニホンアナグマMeles anakuma)の巣穴を2台のトレイルカメラで見張っています。 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が往来するシーンを以下にまとめました。 


シーン1:8/7(@0:05〜) 

シーン2:8/9(@0:31〜) 

シーン3:8/10(@1:07〜) 

シーン4:8/11(@1:10〜) 

シーン5:8/12(@1:40〜) 
2頭で来たタヌキの後続個体が、獣道の横に生えたオニグルミ立木の根元の匂いを嗅ぎ、排尿マーキングしました。(@2:50〜) 
後足を上げながら小便したので、♂と判明。 
マーキング直後は獣道を元気に走り去りました。 


若いタヌキが巣口Rの匂いを嗅いでから侵入しようとするものの、巣口Rを塞ぐ落枝や根っこが邪魔をしています。(@3:00〜) 
明らかに巣穴への侵入抑止効果があるようです。 
アナグマが意図的にそのような戸締まりをしているとしたら、興味深い話です。 
以前、タヌキが主にこの巣穴を使っていた時期には、タヌキが外出時に落枝を置いて戸締まり(隠蔽)したことがありました。 

関連記事()▶  


シーン6:8/13(@3:42〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】 
タヌキが単独でまたは2頭が連れ立ってアナグマの営巣地(セット)に代わる代わるやって来ます。 


2025/10/29

真夏の水溜りで一緒に水を飲むニホンカモシカの母子【トレイルカメラ】

 



2024年8月上旬〜中旬 

シーン0:8/1・午前11:47・晴れ・気温35℃(@0:00〜) 
シーン0:8/1・午後12:23・晴れ・気温33℃(@0:03〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
山林の中に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出して浅い水溜りになっています。 
点在する水溜りS、Nに来る生き物を2台の自動撮影カメラでそれぞれ監視しています。 
この期間に登場したニホンカモシカCapricornis crispus)の母子をまとめてみました。 


シーン1:8/2・午前10:23・晴れ(天気雨)・気温27℃(@0:07〜)
水溜まりSの左端でカモシカの母子が仲良く並んで水を飲んでいました。 
奥にいる個体が幼獣で、手前が母親♀です。 

水を飲み終えると、左の死角に立ち去りました。 
カメラの画角をもっと左にずらして設置すべきでしたね。 
晴れていても小雨がぱらついているようで、水溜りの水面に波紋がポツポツと広がります。 


シーン2:8/19・午前11:09・晴れ・気温28℃(@0:24〜) 
17日後にも子連れのカモシカ♀が水場に現れました。 
真夏の日差しが強いせいで、木漏れ日と木陰のコントラストが大きいです。 
連日の日照りで泥水溜りSがかなり干上がり、小さくなっています。 

今回もカモシカの母子が岸辺に仲良く横に並んで、泥水を飲んでいました。 
途中から警戒を解いたのか、もう少し画角の右に来てくれました。 
上空を飛ぶヘリコプターの騒音を気にしながら、水場にしばらく佇んでいます。 
苦労して泥濘を右に横切りました。 

湿地帯の泥濘からひょろひょろと生えた細い灌木(樹種不明)の葉裏の匂いをカモシカ♀が嗅ぎ、顔の眼下腺を擦り付けました。(@1:34〜) 
 角がまだ生えていない当歳仔の幼獣は、同じ枝先の匂いを嗅いだものの、自らは眼下腺マーキングをしませんでした。 

カモシカ母子はカメラのすぐ前を通って、右へ立ち去りました。 
後に現場検証すると、泥濘に深く潜ったカモシカ母子の蹄跡がくっきり残されていました。 


シーン3:8/19・午前11:13・晴れ・気温28℃(@2:11〜) 
2分後に、同一個体のカモシカ幼獣が、少し離れた水溜りNにも水を飲みに来ていました。 
こっちの水溜りNでの飲水シーンは初見です。 
当歳仔のカモシカが水溜りNの深みに足を踏み入れると、メタンガスの泡がブクブクと立ち昇ります。
カモシカ幼獣は右前脚で水底の泥を激しく掻きました。 (@2:22〜)
ただの幼児らしい水遊びなのか、それとも水溜りの底を深く掘っているのかな? 
泥で濁った水を平気で飲んでいます。 

やがて身を翻して左に走り去りました。 
先行する母親♀からはぐれないように、慌てて追いかけて行ったのでしょう。 


※ 水音や泥濘を歩く音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/10/16

幼獣を連れて水場に来たニホンカモシカ♀が飲み食いし、眼下腺でマーキング【トレイルカメラ】

 



2024年7月下旬・午前10:20頃・晴れ・気温27℃ 

里山の湧き水が溜まった湿地帯にニホンカモシカCapricornis crispus)の母子が昼間からやって来ました。 
まず初めに、右下から成獣(後に♀と判明)が登場。 
泥濘から生えた幼木(樹種不明)の枝葉に顔を擦り付けて眼下腺マーキングしていました。 

顔を下げると、水溜まりに口を付けて飲み始めました。 
股間を見ても外性器が不明です。 
水を飲みながら胴体の皮膚をときどきピクピク動かしているのは、吸血性昆虫が体に止まらないよう追い払っているのでしょう。 
我々ヒトには真似できない芸当です。 
短い尻尾もたまに振っています。 

一度顔を上げて周囲を警戒してから、再び水を飲みます。 
やがて水溜まりをジャブジャブと左奥へ横断し、少し奥の水溜まりからも飲みました。 
よほど喉が渇いていたようです。 


監視カメラが続けて起動すると、手前の死角に別個体bのカモシカも来ていました。 
おそらく母親♀について歩く幼獣なのでしょう。 

水場で喉の乾きを癒やした母親♀は、左岸の泥濘に生えた植物の葉裏の匂いを嗅ぎ、眼下腺マーキングしてから、葉を数枚食べました。 
映像ではなんとなくイタドリかな?と思ったのですけど、現場でしっかり同定するのを忘れました。 
母カモシカはそのまま左に立ち去りました。 

その後も手前の死角から鼻息や物音がゴソゴソ聞こえます。 
カモシカ幼獣bの姿が再び画面の下端にちらっと写りました。 
その辺りをキイロスズメバチのような昆虫が飛び回っているのは、もしかすると吸血性のアカウシアブTabanus chrysurus)かもしれません。 


※ 水を飲んだり泥濘を歩く音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/10/08

巣口の横にスクワットマーキングだけして帰るニホンアナグマ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年7月下旬

シーン0:7/22・午後13:53・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある平地の二次林を自動撮影カメラで見張っています。 
風で揺れる木漏れ日がきれいですね。 


シーン1:7/22・午後23:18・気温24℃(@0:03〜) 
晩遅くにアナグマ♂が単独でやって来ました。 
右(奥?)から来て、巣口Rの匂いを嗅いでから手前へ立ち去りました。 
股間の外性器(睾丸や陰茎)は見えませんでしたが、筋肉隆々の体型で顔が寸詰まりなので、♂成獣だと思います。 
母親♀と違って、目(赤外線を反射するタペータム)の大きさが左右均等です。 



シーン2:7/29・午後21:54・雨天・気温25℃(@0:27〜) 
1週間後の雨夜に、アナグマ♂が再び現れました。 
左から来て巣口Rの匂いを軽く嗅ぐと、地面(アクセストレンチの落枝)に尻を擦り付けて、縄張り宣言の匂い付けをしました(スクワットマーキング)。 
右下手前に立ち去りました。 


【考察】
今回登場したニホンアナグマ♂は、前年に産まれた(当歳仔)ヘルパー♂が成獣になったのか、それともまた別個体の♂なのか、個体識別ができていません。 

最近、ヘルパー♂が母子家族と営巣地で合流したのですが、その後は常に母子と行動を共にしている訳ではないようです。



雨の日にスクワットマーキングで匂い付けしても、匂いがすぐに雨で洗い流されてしまうのではないか? と素人は思ってしまいます。
しかし、雨が降ってもアナグマは気にしないで縄張り宣言しています。


2025/10/06

アナグマの巣穴に繰り返し忍び込むホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月上旬〜中旬 

シーン0:7/2・午後13:03・くもり・気温32℃(@0:00〜) 
シーン0:7/2・午後13:38・くもり・気温33℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある平地の二次林にしかけた無人センサーカメラに写ったホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の様子を以下にまとめました。 


シーン1:7/5・午前3:12・気温19℃(@0:07〜) 
深夜に左から忍び寄ったタヌキが、アナグマの巣口Lの匂いを嗅いでから中に忍び込みました。 
巣穴Lの内検を済ませると、後ろ向きで外に出てきました。 
身震いして土の汚れを落としてから、獣道を右上奥へ立ち去ります。 
通りすがりに、ミズキ立木の幹に小便をかけてマーキングしました。 
このとき右後脚を上げたので、♂と判明。 


シーン2:7/5・午前9:50・気温26℃(@0:51〜) 
約6時間半後の明るい朝にも、手前から来たと思われるタヌキが、アナグマの巣口Lを内検しました。 
毛皮が白っぽい個体です。 
巣内に完全には入らず、後ろ向きで出てきてから、左へ立ち去りました。 


シーン3:7/5・午後12:19・気温29℃(@1:16〜) 
約2時間半後の昼下がりに獣道を右から来たタヌキが、慎重に巣穴Lに侵入しました。 
今回も完全には中に入らずに、後退して出てきて左へ立ち去りました。 


シーン4:7/9・午後21:55・気温21℃(@1:43〜) 
4日後の晩に、監視カメラのレンズの至近距離で、ザトウムシの細長い歩脚が怪しげに動いています。 

画面の下からタヌキが登場すると、大胆不敵にも巣穴Lに入り、しばらく出てきませんでした。 



シーン5:7/9・午後21:58(@2:15〜) 
監視カメラの起動が遅れ、3分後に出巣Lしたタヌキが左に立ち去る姿がチラッと写っただけでした。 
しばらくすると、左からタヌキが戻ってきて、獣道を右へ向かいます。 


シーン6:7/12・午前4:28・気温19℃(@2:43〜) 
3日後の未明、獣道を左へゆっくり立ち去るタヌキの下半身の側面が写っていました。 

この時期はなぜかもう1台の監視カメラの調子が悪かったようです。 


【考察】
何度も書いていることですが、タヌキは巣穴の主であるアナグマの家族は留守のときを見計らってやって来るのでしょうか? 
巣穴に不法侵入してもアナグマから撃退されないのが不思議でなりません。 
本当に「同じ穴のむじな」として2種が仲良く同居しているのでしょうか? 
まさか「同じ穴の狢」のタヌキは、アナグマの体臭を身にまとって、化学擬態しているのかな? 


2025/10/04

夏の夕方にアナグマの営巣地でマルバゴマキの葉裏に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月中旬

シーン0:7/2・午後13:03・くもり・気温32℃(@0:00〜) 
シーン0:7/2・午後13:38・くもり・気温33℃(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を2台の無人センサーカメラで見張っています。 


シーン1:7/12・午後18:50・気温22℃(@0:07〜)日の入り時刻は午後19:06。 

薄暗い夕方にニホンカモシカCapricornis crispus)が久しぶりにやって来ました。 
首を伸ばすと、アナグマの巣口R近くに生えた細いマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)灌木の匂いを嗅いでいます。 
そして灌木の葉裏に眼下腺からの分泌物を擦りつけてマーキングしました。(縄張り宣言の匂い付け) 


カモシカはその場にしばらく佇んでから、左に立ち去りました。 
アナグマ家族が住む巣穴には全く興味がない(眼中にない)ようです。 


ちなみに、画角の右端に垂れ下がって目障りな物体は、撮影の邪魔をするザトウムシを捕獲するために巻いておいたガムテープが幹から剥がれてしまった物です。 
雨に濡れて粘着性が自然に失われたようです。 
監視カメラにお邪魔虫が写らなくなったので喜んでいたら、こういう想定外のトラブルが起こります。 







シーン2:7/12・午後18:51・気温21℃(@0:47〜) 
別アングルで設置した監視カメラにも写っていました。 
左から来たカモシカが、マルバゴマキの葉裏に眼下腺マーキングしました。 

角が細いので、まだ若い個体のようです。 
立ち去る後ろ姿の股間に睾丸のような物がぶら下がっていたので、♂ですかね?(自信なし) 

アナグマの家族は巣内で寝ているのか(それとも留守なのか)、巣穴から飛び出してきて巨大な侵入者を追い払うことはありませんでした。 
アナグマとカモシカのニアミスしたらどうなるのか、見てみたいものです。

カモシカがトボトボとゆっくり歩いて獣道を右に立ち去る際に、体をミズキ立木の幹に擦り付けて行きました。 


こっちのトレイルカメラの上にはザトウムシが居座っているようで、細長い歩脚がレンズに掛かって目障りですね。 
せっかく私が設置した粘着トラップの効果が薄れてしまったようです。 
ザトウムシ対策として良いアイデアだと思ったのに、どうやら耐久性に問題があるようです。 


つづく→

2025/09/29

ニホンアナグマの母子はアンズの落果を食べるか?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年7月中旬

シーン0:7/5・午後15:20・晴れ(@0:00〜) 
アンズ(杏)の木の下に散乱していた落果を拾い集めて1箇所にまとめて置き、無人センサーカメラで見張っています。 

ニホンアナグマMeles anakuma)家族の登場シーンを以下にまとめました。 
アナグマの営巣地(セット)がある二次林と今回の現場は連続していて、おそらく彼らの行動圏と思われます。 


シーン1:7/11・午前2:19・雨天(@0:05〜) 
梅雨の雨が降りしきる深夜に、獣道を右からアナグマの成獣がやって来ました。 
毛皮が雨で濡れています。 

地面を爪の生えた前足や鼻面で浅く掘り返し、好物のミミズを探しているのでしょう。 
背側からのアングルでは分かりづらいのですが、腹面に乳首がちらっと見えたので、このアナグマ成獣は母親♀のようです。 
アンズ落果の山にはほとんど興味を示さず、左へ立ち去りました。


シーン2:7/11・午前3:49・雨天(@0:47〜) 
1時間半後には、アナグマの母子が同時に登場しました。 
全員の毛皮が雨で濡れそぼっています。 

林床の下草を掘り返しながら、うろついています。 
しかし、依然としてアンズ落果を食べようとはしません。 

近所のアナグマ営巣地(セット)では母親♀と4頭の幼獣(当歳仔)を確認しているのですけど、ここでは3頭の幼獣しか写っていないようです。 


シーン3:7/11・午前3:54(@1:37〜) 
5分後にもアナグマの幼獣が再び現れ、走り回っています。 
雨は止んでいました。 


シーン4:7/11・午後23:56(@1:49〜) 
次にアナグマが来たのは20時間後でした。 
基本的にアナグマの採食行動は夜行性なのでしょう。 
この地点でアナグマが昼間に写ることはありませんでした。
しかし昼間は巣穴でずっと寝ているという訳ではなく、営巣地に設置した監視カメラでは、昼間も活発に遊んだりしていました。 

深夜に獣道を右から来たアナグマ成獣が怪しい監視カメラを見上げました。 
左右の目(タペータム)が左右均等だったので、母親♀ではない別個体(ヘルパー♂?)のようです。 

毛皮が夜露で濡れています。 
地面に尻を付け(スクワットマーキングの匂い付け?)、身震いしてから、左へ立ち去りました。 


シーン5:7/12・午前1:45(@2:13〜) 
日付が変わった深夜にもアナグマが来て、アンズ落果の山の右隣りで地面を浅く掘り返していました。 
本当にミミズを食べているのか確かめたいのですが、手前に生えた下草が邪魔で、肝心の口元が見えません。 
右へ立ち去ったかと思いきや、戻ってきて左へ横切りました。 


※ 雨音やアナグマの鼻息などが聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
結局、ニホンアナグマは熟したアンズの落果を一度も口にしませんでした。
アミグダリンという毒が含まれているので、忌避しているのかもしれません。 
アンズ以外で無毒の果物を置いていたら、アナグマは食べてくれたかな?

アナグマ母子の行動圏が垣間見えたのが一番の収穫です。
この辺りは平地の二次林やスギ防風林が連続していますから、営巣地(セット)➔溜め糞場stmp➔アンズの木と順に辿ってきたのかもしれません。
もっと多くのトレイルカメラをあちこちに設置したいのですけど、機材を買い足す予算がありません。

2025/09/25

雨夜によそ者のニホンアナグマが営巣地でスクワットマーキングし、野ネズミが走って横切る【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月上旬

シーン0:7/2・午後13:03・くもり・気温32℃(@0:00〜) 
シーン0:7/2・午後13:38・くもり・気温33℃(@0:04〜) 
二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を2台の無人センサーカメラで見張っています。 


シーン1:7/8・午後20:57・雨天・気温23℃(@0:07〜) 
雨が降る晩に獣道を左から来たアナグマの成獣が、巣口Lの手前でマルバゴマギ灌木の匂いを嗅いでから左に引き返しました。 
両目の大きさが同じだったので、母親♀ではなくて、おそらくヘルパー♂が久しぶりにやって来たのかもしれません。 

獣道の奥に自生するヒメアオキ群落の中から野ネズミ(ノネズミ)の目が白く光っていました(赤丸に注目@0:08〜)。 
藪の中からアナグマの様子をこっそり伺っていたようです。 
アナグマが居なくなるのを待ってから、セットを手前にチョロチョロと横切りました。 


シーン2:7/8・午後20:57・雨天・気温23℃(@0:58〜) 
別アングルで設置した監視カメラにも写っていました。 
アナグマのヘルパー♂?がミズキの木の下で匂いを嗅ぎ回ってから、尻を地面に擦りつけて縄張り宣言の匂い付けをしました(スクワットマーキング)。 

こっちのトレイルカメラで見ても、両目のタペータムの大きさが同じだったので、母親♀ではありません。 

アナグマが右へ立ち去ると、左から野ネズミが登場しました。 
アナグマの巣口Lの横を通って奥の林内へと駆け抜けました。 
雨夜でも林床で餌を探し歩いているのでしょう。 
セットで野ネズミを見かけたのは、アナグマの母子家族が転入してから初めてです。 



2025/09/18

ニホンアナグマの幼獣同士で匂い付け(アロマーキング)【トレイルカメラ】

 



2024年7月上旬・午後15:45頃・晴れ・気温30℃ 

二次林内の営巣地(セット)でニホンアナグマMeles anakuma)の幼獣aが母親♀の尻(臭腺、肛門腺)の匂いを背後から嗅いでいます。 
別の幼獣bがその間に割り込み、自らの体を♀の尻に擦り付けました。 
それと同時に、幼獣bは幼獣aに跨ると、背中(肩)に尻の肛門を擦り付けました。 
幼獣同士の匂い付け(アロマーキング)は初見です。 

アナグマは家族間で頻繁にアロマーキングを繰り返して、体臭を共有しているようです。 
その匂いが渾然一体となって家族に特有の匂いが形成され、余所者や部外者との判別ができるのでしょう。 
その点では、アリとかハチなどの社会性昆虫のコロニーと似ているかもしれません。

つづく→

2025/09/14

ニホンアナグマの幼獣が母親♀に尻を擦りつけて匂い付け(アロマーキング)【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月上旬・午後21:18・気温23℃ 

平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)をトレイルカメラで見張っています。 
母親♀がミズキの木の下にやって来ると、寝ころがって(横臥)砂浴びを始めました。 
幼獣が近寄って来ると、母親♀が念入りに対他毛繕いしてやります。 
後から来た幼獣は、母親♀の体に尻を擦りつけて匂い付け(アロマーキング)したようです。 
対物で行うスクワットマーキングによる縄張り宣言と似ていますが、アナグマの家族間で行う点が違います。
互いにアロマーキングし合うことで、結果的に家族内で各自の体臭を共有することになります。
「家族の絆」は嗅覚によって保たれているのです。


1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:00〜)。 


2025/09/03

アナグマの営巣地に忍び込み排尿マーキングして帰るホンドタヌキ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬〜7月上旬

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の母子が引っ越してきた営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンを以下にまとめます。 


シーン1:6/27・午前2:01・気温13℃(@0:04〜) 
深夜に獣道を左から単独で来たタヌキが、アナグマの巣口Lに忍び寄ると、匂いを嗅いでから恐る恐る中に侵入しました。 
巣穴Lに全身を潜り込ませる前に、後退で外に出てきました。 

獣道に合流する手前でマルバゴマギ灌木の根元に通りすがりに軽く排尿マーキングしました。 
このとき左後脚を持ち上げて小便したので、♂と判明。 
獣道を右に立ち去りました。 

アナグマの家族は巣内に籠城したまま出て来ません。 


シーン2:6/27・午前2:02・気温14℃(@1:04〜) 
別アングルに設置した監視カメラで、同一個体のタヌキ♂が排尿マーキングしながらセットから立ち去る様子がちらっと写っていました。 


シーン3:6/28・午後22:20・気温19℃(@1:13〜) 
翌日の晩に右から来たタヌキの♀♂ペアの片方が、アナグマの巣口Lに忍び込みました。 


シーン4:6/28・午後22:20・気温18℃(@1:29〜) 
別アングルの映像に切り替えます。 
先行する♂個体が獣道を右に立ち去る際に、ミズキ立木の根元に左後脚を上げながら排尿マーキングして行きました。 

その間に、パートナーの♀が大胆にもアナグマの巣穴Lに侵入しました。 
及び腰の内見ではなく、奥まで入って完全に姿が見えなくなりました。 
その後の出巣Lシーンが撮れていません。 
アナグマの母親♀は不在なのか、不法侵入のタヌキが撃退されないのは不思議です。 
同じ穴のむじな)として仲良く同居できるのかな? 


シーン5:6/30・午後23:53・気温25℃(@1:42〜) 
2日後の深夜にもタヌキが単独で来たものの、ちらっと写っただけです。 


シーン6:7/2・午前6:05・くもり・気温18℃(@1:49〜) 
さらに2日後の早朝にタヌキが登場。 
獣道を右へゆっくり歩き去りました。 
画面の右端で立ち止まって身震いする姿が写っています。

今回もアナグマとのニアミスはありませんでした。 


2025/08/26

早朝の営巣地に侵入したホンドギツネを追い払うニホンアナグマ♀【トレイルカメラ】

 



2024年6月下旬 

シーン1:6/30・午前4:56・気温17℃(@0:00〜)日の出時刻は午前4:17 

未だ薄暗い早朝に、ニホンアナグマMeles anakuma)の母親♀が巣口LRの中間地点に佇み、左を凝視していました。 
左に前進して巣口Lで立ち止まり、左への警戒を続けています。 
急に左に走り出しました。 
どうやら縄張りへの侵入者を撃退しに行ったようです。 

左奥の二次林の茂みに侵入者が写っていました!(@0:26〜) 
しばらくすると左からゆっくり戻ってきたアナグマ♀が、振り返って左奥の林内を見つめています。 
謎の侵入者は大胆にもアナグマ♀に近づいたものの、それ以上の直接対決は避けて左に立ち去りました。 
それを見送ったアナグマ♀が巣穴Lに戻りかけたところで、1分間の録画が終わりました。 


シーン2:6/30・午前4:56・気温16℃(@1:02〜) 
別アングルで設置した監視カメラでも写っていました。 
アナグマ♀が巣口Lの横に佇み、獣道の右奥を凝視しています。 
獣道を右から忍び足で来ていた侵入者は、ホンドギツネVulpes vulpes japonica)でした! 
暗い林内でキツネはアナグマの存在にまだ気づいていない様子です。 
待ち伏せしていたアナグマ♀が全力疾走で突進すると、キツネは慌てて右へ逃走。 
このときアナグマ♀は吠えたり警戒声を発したりしないで、黙って突進しました。
アナグマ♀が営巣地の幼獣を守るために天敵(危険な捕食者)を撃退したシーン(母は強し)は初見かもしれません。 


やがてアナグマ♀が右からゆっくり戻って来ると、振り返って右を凝視。 
慎重に入巣Lしかけたところで録画が終わりました。 
腹面に乳房や乳首が見えたので、この成獣は母親♀で間違いありません。 
もしも母親♀の不在時にキツネが来たら、外で遊んでいるアナグマの幼獣は捕食されてしまうでしょうか? 


シーン3:6/30・午前4:57・気温17℃(@2:02〜) 
興奮冷めやらない母親♀は結局、巣穴Lには入らず、営巣地(セット)をうろついていました。 


シーン4:6/30・午前4:57・気温17℃(@2:02〜) 
巣口Rに来たアナグマ♀は、落ち葉の下に鼻を突っ込んで匂いを嗅いでから、マルバゴマギ灌木の根元で排尿したようです。 
ちなみに、その地点には野ネズミの巣口があることが分かっています。
営巣地に侵入者があったので、縄張り宣言のマーキング(匂い付け)を強化したのでしょう。 
ようやく巣穴Rに潜り込みました。 
4匹の幼獣は巣内で寝ているのか、外に出て来ませんでした。 

マーキング行動を1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:42〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


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