2024年9月上旬・午後14:10頃・くもり
平地の農道からヨシ原・湿地帯へ降りるスロープの端に巨大な黒い獣糞が残されていました。
15cmの白いプラスチックの定規を並べて置いて、獣糞を採寸しました。
山から降りてきたツキノワグマ(Ursus thibetanus)がこんな所で脱糞したとは驚きです。
糞をほぐして、何を食べていたのか調べるべきでしたね。
触角が短く全身が真っ黒なコウカアブ(Ptecticus tenebrifer)が獣糞の縁をせかせかと歩き回っています。
(コウカアブは)腐食物に集まる。かつては便所に普通に見られたが、水洗トイレが普及し減少。(『ハエハンドブック』p70より引用)どうやらコウカアブ♀は産卵に適した位置を探して歩いているようですが、獣糞の上には決して乗らないのが不思議です。
下が地面ではなくコンクリートの路面なので、昼間の直射日光に照らされた獣糞は乾燥が進んでいます。
おそらく獣糞の路面に接した縁だけが、適度な湿り気が残っているのでしょう。
やがてコウカアブ♀が腹端を曲げて獣糞の縁に何度か触れたので、おそらく産卵したようです。
産卵シーンを側面からしっかり撮りたいのですが、私がいくら粘っても、糞塊の反対側から回り込んでも上手く撮れませんでした。
私が獣糞に近づいただけでも、コウカアブ♀は警戒するのかもしれません。
獣糞の表面は乾きかけていて艶があります。
白い糸くずのような物が獣糞に付着しているのは、キンバエやコウカアブの卵や幼虫なのでしょうか?
マクロレンズで接写すべきでしたが、少なくとも動いてはいないようなので、蛆虫ではなさそうです。
クマの消化管から排泄された体内寄生虫(ぎょう虫など)なのかな?
コウカアブの他には、キンバエ(Lucilia caesar)の仲間が数匹、獣糞に飛来していました。
近くで別の用事を済ませた私が30分後にまた様子を見に戻って来ると、相変わらずキンバエ類が獣糞に居座っていた一方で、コウカアブは糞塊から少し離れた路上に居ました。
※ 動画素材の順序を編集時に変更しました。
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