2016/01/02
山道を横切るニホンザルの群れ
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。2016 申年
2015年9月中旬
山間部の峠道で遭遇した野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れ。
私を警戒しつつ車道を走って横切る様子などをまとめてみました。
いまいち解釈が分からない行動の詰め合わせでもあります。
様々な鳴き声が聞こえてきます。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2015/12/31
隠れ家に糸を張り巡らせるアカオニグモ♀a【蜘蛛:暗視映像】
2015年10月上旬・午後19:24〜19:33
アカオニグモ♀の定点観察#15
枠糸の強化という一仕事を終えて隠れ家(タニウツギ灌木の葉裏)に篭ったアカオニグモ♀(Araneus pinguis)は周囲に不規則網を張り巡らし始めました。
ただし不規則網と思うのは私の観察眼が未熟なだけかもしれません。
長時間の微速度撮影してみれば、寝床になにか規則性や構造が見えてくるのかもしれません。(袋状住居?)
しかしビデオカメラや赤外線投光機のバッテリーが勿体無くて、「また後日撮ればいいや」と思い、長撮りしていません。
隠れ家の下の葉から右下に伸びる糸も光って見えます。
丸々と太った♀ですが、ライトを点灯すると腹背は未だ赤く色づいていません(黄色っぽい)。
次はクモが水平の枠糸(橋糸)から初めの縦糸をY字に張る過程だけでも見届けたかったのですが、隠れ家内で明け方まで寝る(休む)ようです。
とても明け方まで待てず、ビデオのバッテリーも切れたので観察を打ち切り帰りました。
残念ながらこの個体を観察できたのは、この日が最後でした。
辺り一帯が草刈りされてしまったのです。
網の取り壊しや卵嚢作りなど残るテーマの撮影は来季以降の宿題になります。
次回からは少し日にちを遡ります。
話の都合で飛ばしてしまったネタがあるのです。
つづく→#16:アカオニグモ♀a(蜘蛛):垂直円網の失敗作?【暗視映像】
水を飲むキイロスズメバチ♀
2015年9月下旬
林道を歩いていると目の前の地面からキイロスズメバチ♀(Vespa simillima xanthoptera)が飛び立ちました。
丁度そこは沢の水が流れ込み、林道の轍が濡れていました。
私が立ち止まって撮り始めるとその浅い水溜りに蜂が戻って来てくれました。
半開きにした翅を細かく震わせながら吸水しています。
水を飲み終えた蜂が飛び去りました。
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ハチ・アリ(膜翅目),
飲水
2015/12/30
アカオニグモ♀a(蜘蛛)による枠糸強化の仕上げ【暗視映像】
2015年10月上旬・午後19:05〜19:09
アカオニグモ♀の定点観察#14
アカオニグモ♀(Araneus pinguis)が垂直円網を取り壊した後に水平の枠糸を強化する作業の続きです。
左の隠れ家(タニウツギ灌木の葉裏)から水平の枠糸の途中まで来ると斜め下へ引き返し、隠れ家の下に枠糸を張りました。
タニウツギ葉先に戻ると糸を固定しています。
これで左端を支える三角形が出来ました。
吊り橋を強化するトラス構造のようなものでしょうか。(クモ学での正式名称は?)
もしこの水平の糸が橋糸だとすれば、次の工程は橋糸の中央からY字状に最初の縦糸を張ることです。
これをぜひ観察したかったのですが、クモは隠れ家に篭ってしまいました。
造網は深夜から明け方にかけて行うので、それまで休息するのでしょう。
つづく→#15:隠れ家に糸を張り巡らせるアカオニグモ♀a【蜘蛛:暗視映像】
ノダケの花蜜を吸うヒメスズメバチ♂
2015年9月下旬
用水路沿いの草むらでヒメスズメバチ♂(Vespa ducalis)がノダケを訪花していました。
触角の長い雄蜂ばかり(少なくとも2匹)集まっているのがちょっと不思議でした。
ノダケの集合花は素人目には枯れかけているように見えますが、蜂は構わず吸蜜しています。
蜂は緑色の蕾よりも明らかに黒っぽい粒状の花を好んでいます。
ちなみにノダケの果実はカレー粉のような香りがするらしいのですが、私は未だ嗅いだことがありません。
同じ花序でニアミスした2匹のヒメスズメバチ♂同士で小競り合いになり、もつれ合うように花から落下しました。
餌資源(蜜源)を巡る争いや縄張り争いというよりも、相手を♀と誤認して交尾を試みたのかもしれません。
その一方で、メスグロヒョウモン♀(Damora sagana)が同じ花序に飛来してもヒメスズメバチ♂は無視して吸蜜を続け、攻撃したり追い払ったりすることはありませんでした。
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ハチ・アリ(膜翅目),
闘争,
訪花
2015/12/29
アサガオの花で採餌するトラマルハナバチ♀
2015年9月下旬
民家の壁を覆うように咲いた西洋(?)アサガオのグリーンカーテンでトラマルハナバチ(Bombus diversus)のワーカー♀が訪花していました。
大きく開いた花弁を透かして、奥で蜂が吸蜜・採餌している様子がよく見えます。
花筒から出てきた蜂の体は白い花粉で汚れているのに、後脚の花粉籠は空荷でした。
盗蜜するかと少し期待したのですが、トラマルハナバチは舌が長いので毎回必ず正当訪花しています。
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ハチ・アリ(膜翅目),
訪花
サルビアの咲く花壇で獲物を探すキイロスズメバチ♀
2015年9月下旬
道端に咲いたサルビアの花壇でキイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が忙しなく飛び回っていました。
赤い花の横で見事なホバリング(停空飛翔)を披露してくれました。
一度花に止まって吸蜜した!と思ったのですけど、残念ながら手前の花の死角でよく見えません。
正当訪花なのか、それとも穿孔盗蜜するかどうか、観察したかったです。
蜂はすぐに飛び立つと、獲物となる他の訪花昆虫を探索しています。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しました。
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ハチ・アリ(膜翅目),
飛翔,
訪花
2015/12/28
造網前に枠糸を強化するアカオニグモ♀a【蜘蛛:6倍速の暗視映像】
2015年10月上旬・午後18:31〜19:05
アカオニグモ♀の定点観察#13
久しぶりに現場入り。
まず午前中に様子を見ると垂直円網がきれいに張られており、アカオニグモ♀(Araneus pinguis)はいつものように隠れ家に潜んでいました。
破網行動を観察したくて日没後に再訪すると、網は既に取り壊されていて落胆しました…。
どうやら午後から張り込んで見張っていないといけないようです。
残っているのは水平の枠糸と、隠れ家(タニウツギ葉裏)から下草へ斜めに伸びた糸だけでした。
肝心のクモの姿がいつもの隠れ家に見当たらないので焦りました。
私がしばらく呆然としていると、夕闇の右手からクモが綱渡りで登場しました。
円網上部で支える水平の枠糸を左右に何度も往復して、何重にも強化しています。
このようなメンテナンス行動は初めて見ました。
枠糸の右端を支えるヨモギの茎が秋風で日に日に倒伏しつつあるので、クモは糸の張力で立て直そうとしているのかもしれません。
三脚を立てて微速度撮影で記録したかったのですけど、私が持っている三脚では高過ぎます。
地面すれすれに低く固定できる自由雲台付きのローアングル三脚が欲しい…。
仕方がないので、網の前に座って愚直にビデオカメラ(赤外線の暗視カメラ)を手で持って撮影することにしました。
撮れた素材を6倍速に早回し加工したものをご覧ください。
冒頭でクモは水平の枠糸にぶら下がって左へ綱渡りしています。
タニウツギの葉先に達すると、糸を固定してから枠糸に引き返しました。
逆の右端ではヨモギの花穂に到達すると一休み。
ここから更に糸を引きながらヨモギ群落を右に進みます。
一番右端の花穂に糸を固定してから左へ引き返し始めました。
作業の後半になると、ヨモギ群落の右側には行かなくなり、最短距離で往復します。
枠糸強化をいつから始めたのか不明ですが、少なくともこの映像でクモは3.5往復しました。
つまり、少なくとも計3.5×2+1=8本の糸(始点は左端ですから+1)を追加したことになります。
作業の結果、果たして枠糸の距離は短くなったのか、採寸すべきでしたね。(我ながら詰めが甘い)
距離が分かればクモの綱渡り速度も求められたはずです…。
採寸しなくても定点カメラで微速度撮影していれば、枠糸の長さや傾きが微妙に変化したかどうか映像で記録できたかもしれません。
用語について質問です。
造網性クモが全くの零から網を張る場合、第一段階として水平に張られる糸は橋糸と呼ばれます。
しかし今回の場合、アカオニグモは毎日網を取り壊して作り直すので、水平の枠糸が残っているとみなして良いのでしょうか?
【追記】
いつもお世話になっている「クモ蟲画像掲示板」で質問したところ、くも子さんときどばんさんに次の文献を紹介してもらい、その解説に納得しました。
新海明 "橋糸はワク糸にならない" KISHIDAIA 107 (2015): 9-11.(PDFファイル)
円網上部の「いわゆる橋糸」正確には「外枠」が作成される.(中略)
私としては,細野先生による「この糸はいったん張り渡すと,めったにこわさない.そして時々ここを見回って補強するから,糸も太く強いものになる.この糸を橋糸と呼ぶ人もある.私も使うけど,それは造網初期に限ることにして,いったん網が出来てしまい,その後も半永久的に利用されるばあいは外枠と呼ぶことにしている」という見解を,今後は採用したいと考えている.ただ,そこまでこだわる必要がない図鑑などの解説なら単に「ワク糸」で良いと思っている.
↑【おまけの動画】
早回し加工する前のオリジナル素材も公開します。
じっくり見たい方はこちらをどうぞ。
つづく→#14:アカオニグモ♀a(蜘蛛)による枠糸強化の仕上げ【暗視映像】
サルビア・ガラニチカの花で盗蜜するクロマルハナバチ♀
2015年9月下旬
道端の花壇に咲いたサルビア・ガラニチカをクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が訪花していました。
本種は舌が短く盗蜜の常習犯として有名ですから採餌シーンをよく見ると案の定、毎回常に花筒の外側から根本を噛んで穿孔盗蜜していました。
雄しべに触れないので、当然ながら後脚の花粉籠は空荷です。
しがみついた花筒が抜けてしまい、一緒に落下する微笑ましいシーンも撮れました。
後半は、飛来したクマバチ♀とニアミスする度にクロマルハナバチは遠慮して逃げました(クマバチに追い払われた)。
クマバチの方がクロマルハナバチよりも個体数がやや多いというだけでなく、餌場での力関係もクマバチ>クロマルハナバチのようです。
▼関連記事
ブルーサルビア?の花で盗蜜するクマバチ♀
私も幼少期に赤いサルビアの花を片っ端から抜き取って根本を吸蜜(盗蜜行動!)して遊んものですけど、青い品種でも可能かどうか、興味があります(味見してみたい!)。
さすがに成人すると人様の花壇を勝手に荒らす行為はできませんから、自分で庭に栽培するところから始めないといけません。
青い花は蜂が好んで来るようですから、ビオトープの蜜源植物として良さそうです。
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ハチ・アリ(膜翅目),
盗蜜,
訪花
2015/12/27
破網後に隠れ家で休む夜のアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】
2015年9月下旬・午後19:26
アカオニグモ♀の定点観察#12
夜になってからアカオニグモ♀(Araneus pinguis)の営巣地を再訪すると、垂直円網は完全に取り壊された後でした。
赤外線の暗視カメラで撮ると、タニウツギ葉先とヨモギ花穂との間で水平に張られた一本の枠糸だけが見えます。
次の撮影目標である破網は日没前後に行われるのだろうか?
朝に給餌したので、満腹したクモが早目に店仕舞いしたのかな?
ちなみに、この日は満月で、日の入り時刻は17:28。
隠れ家(タニウツギの葉裏)に潜んでいるクモは顔をこちらに向け葉裏にぶら下がっていました。
深夜0時まで粘ったのですけど、このままクモに動きはありませんでした。
ビデオカメラのバッテリーが切れたので観察を打ち切って帰りました。
明け方になれば隠れ家から出て造網を始めるのでしょう。
つづく→#13:造網前に枠糸を強化するアカオニグモ♀a【蜘蛛:6倍速の暗視映像】
ノダケの花蜜を吸うコガタスズメバチ♀とセスジハリバエ
2015年9月下旬
農業用水路沿いの草むらに咲いたノダケの群落でコガタスズメバチ♀(Vespa analis insularis)とセスジハリバエ(Tachina nupta)が訪花していました。
テーブル状の同じ花序で歩き回りながら吸蜜しています。
目障りなハエをスズメバチが押し出したり払い除けたりする小競り合いも何度か見られましたが、敏捷で図太いハエはすぐに舞い戻ります。
最後に花から飛び立ったコガタスズメバチが黒いカメラに向かってホバリングしてきたので少し焦りました。
ハエのせいでコガタスズメバチは少し苛立っていたのかもしれません。
羽音がいかにも恐ろしげですけど、ゆっくり後退すれば刺されることはありません。(スズメバチを手で払い除ける動きはくれぐれも厳禁です)
関連記事(同所同時期の撮影)▶ ノダケの花蜜を吸うヒメスズメバチ♂
【追記】
ノダケなど一部のセリ科植物はスズメバチ媒花であることを示す研究結果が報告されました。
スズメバチ類に受粉される新たな植物の発見――典型的なジェネラリスト植物であるセリ科における特殊化した送粉様式―― (日本語によるプレスリリース)MOCHIZUKI, Ko. Hunt and pollinate: Hornet pollination of the putative generalist genus Angelica. Ecology, 2024, e4311.(Open Access)
この論文を読んで私も再度ノダケの訪花昆虫を観察し直したくなったのですが、当時の貴重なノダケ群落は草刈りで消失していました。
それ以来、フィールドで探し歩いてもノダケの花を見つけることができていません。
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