2024/08/10

アナグマの営巣地で秋の夜にホンドタヌキが野ネズミを見逃す【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月下旬・午後18:00頃・気温12℃(日の入り時刻は午後16:55) 

ある晩、二次林からニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が単独でやって来ました。 
アナグマの巣口Rの匂いを嗅いでから、左にゆっくり立ち去りました。 

その直後に、小さな野ネズミ(ノネズミ)がセットの広場に現れました。
左から地面をゆっくり歩いて、アナグマの巣穴Rに潜り込みました。 
アナグマの営巣地でタヌキと野ネズミがニアミスしたシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイしてみましょう。(@0:35〜) 
暗闇でマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)灌木の根元に隠れていた野ネズミの存在に、タヌキは気づかなかったようです。 
もし気づいていれば、タヌキは生きた野ネズミを狩ろうと追い回したでしょうか?
キツネやテンと違ってタヌキは鈍臭いですし、野ネズミは最寄りの隠れ家まで素早く走って逃げ延びただろうと予想しています。

巣穴の主であるアナグマは、このとき留守でした。


キツリフネの花で吸蜜ホバリングするホシホウジャク(蛾)

 

2023年10月上旬・午後13:05頃・くもり 

山麓の道端に咲いたキツリフネの群落でホシホウジャクMacroglossum pyrrhosticta)が訪花していました。 
花から花へとあまりにも忙しなく飛び回っているので、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
その後に等倍速でリプレイ。(@2:03〜) 

休みなく高速で羽ばたいてホバリング(停空飛翔)しながら、口吻を長く伸ばして距にある蜜腺から花蜜を吸っています。 




2024/08/09

斜面にたまたま落ちていたオニグルミ堅果を拾って持ち去る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月下旬〜11月上旬 

野ネズミ(ノネズミ)が貯食のために通う給餌場をトレイルカメラで監視しています。 
次の餌として、オニグルミクリ(栗)という2種類の堅果を持参して、カラマツ根元の給餌場に置いてみました。 

シーン0:10/30・午後13:14(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林の斜面を抜ける獣道でカラマツの根元に給餌場を設けてあります。 

右の餌場Rには大小様々なクリの堅果を50個並べて置きました。 
虫食いだらけのクリで、クリシギゾウムシの終齢幼虫が多数脱出していました。 
給餌場のクリが斜面を転げ落ちて紛失しないように、ストッパーとして数本の落枝を餌場の直下に横向きで並べておきました。 

左の餌場Lには5個のオニグルミ落果(果皮つき)を置きました。 
前回の残り物です。 

野ネズミはどちらの堅果を選択的に運ぶでしょうか? 
前回のミッションで運び慣れたオニグルミ落果を優先するのか、それとも果皮を剥く手間が省けるクリに切り替えるでしょうか? 


シーン1:10/31・午後22:13(@0:04〜) 
右の餌場Rに来てクリの山を物色していた野ネズミが左の餌場Lに移動しました。(気まぐれな探索行動) 
果皮つきのオニグルミ落果を見つけると、その場で果皮を齧って剥き始めました。 
たとえ下処理の手間が掛かっても、虫食いだらけのクリ堅果よりも栄養価が高いと判断したようです。 
と思いきや、なぜか作業を中断して右の餌場Rへ戻ってしまいました。 
優柔不断な(飽きっぽい?)野ネズミです。 


シーン2:10/31・午後22:18(@1:34〜) 
右の餌場Rから、なぜか空荷で(クリ堅果がたくさん残っているのに)斜面を左下に駆け下りました。 


シーン3:11/2・午後19:48(@1:40〜) 
左の餌場Lに来ていた野ネズミがオニグルミ落果を物色したものの、果皮を剥こうとしないで、左下に立ち去りました。 


シーン4:11/3・午後19:34(@2:08〜) 
右の餌場Rを物色してから左下へ移動し、探餌徘徊。 
左下から戻ってくる途中で、斜面に餌場Lから転がり落ちていたオニグルミ落果を見つけました。 (@2:30〜)
ちなみに、現場の斜面にオニグルミの木は自生していません。
野ネズミは暗闇で目が見えていませんから、このクルミを発見したのはたまたまです。 
(あるいは嗅覚で嗅ぎ当てたのかもしれません。) 
すでに果皮を剥き終えていたオニグルミ堅果を拾って口に咥えると、左下に運び去りました。 


シーン5:11/6・午前2:22(@2:39〜) 
野ネズミが空荷で斜面を手前に下って行きます。 


シーン6:11/6・午後19:34(@2:44〜) 
餌場Rの右に来ていた野ネズミが 深く積もった落ち葉の上をあちこち探し歩いています。 
餌場Rを素通りし、手前へ。 


シーン7:11/7・午前3:38(@3:11〜) 
右の餌場Rから空荷で下へ向かいました。 
雨が激しく降っています。 


シーン8:11/7・午前4:29(@3:16〜) 
野ネズミが左の餌場Lから左上に斜面を駆け上がりました。 
空荷だと思うのですが、定かではありません。 


【考察】 
オニグルミとクリのどちらが好きか、野ネズミに絶対的な好みはないようです。 
気まぐれに左右2つの餌場を行き来していました。 
今回私が提供した餌(堅果)に問題があり、虫に食害されていたり、白カビが生えかけていたりと、野ネズミはいまいち食欲がそそられなかったのかもしれません。 
真面目に調べようと思ったら、野外で実験条件を揃えるのは大変です。
給餌場にまだ餌が残っているのに、それは無視して野ネズミが辺りの林床を探索することもよくありました。

右の餌場Rから野ネズミがクリ堅果を持ち去るシーンは、別の動画にまとめました。


秋の二次林で採食するシジュウカラの群れ【野鳥:トレイルカメラ】落ち葉めくりなど

 

2023年10月下旬・午後13:50・晴れ・気温19℃ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある平地の二次林にシジュウカラParus minor minor)の群れが現れました。 
林床に散開して各々で採食しています。 
止まり木や地面を啄んでいます。 
林床の落ち葉をめくるシジュウカラを見たのは初めてかもしれません。 

鳴き交わす声は聞き取れませんでした。 
カラ混群ではなくて、シジュウカラだけから成る群れのようです。 

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2024/08/08

秋の夜にニホンアナグマの巣口を調べて帰るホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月下旬・午前0:30・気温7℃ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)に深夜、ホンドテンMartes melampus melampus)が現れました。 
通りすがりに巣口Lやアクセストレンチの匂いを嗅いでから、左に立ち去りました。 
今回は巣穴に潜り込んで中に潜んでいる虫を捕食しませんでした。 
このとき巣穴の主のアナグマは留守だったようです。


沢の岸で水を飲むキイロスズメバチ♀

 

2023年9月中旬・午後13:50頃・晴れ 

里山の斜面を下ってきた沢が川に合流する手前の地点でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が吸水していました。 
渓流の岸に堆積した湿った砂礫の上で口吻を伸ばして水を飲みながら、半開きの翅を細かく震わせています。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 


関連記事(4、8、9、14、15年前の撮影)▶  


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2024/08/07

ニホンアナグマが巣穴に入ると中から虫の大群が慌てて逃げ出す【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月下旬

シーン0:10/27・午後12:59・気温24℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れたアナグマの営巣地(セット)の様子です。 


シーン1:10/31・午後16:56・気温14℃(@0:03〜) 日の入り時刻は午後16:45 
日没後に左からノソノソ歩いて来たニホンアナグマMeles anakuma)ががアクセストレンチを辿ってそのまま巣穴Lに入りました。 
それと入れ替わるように、巣内から大量の虫が蜘蛛の子を散らすように外にわらわらと出て来ました。 
不思議なことに、入巣Lしたアナグマはこの虫の大群を捕食するどころか、その存在に全く気づいている素振りがありません。 
「同じ穴のむじな」とよく言われますが、アナグマは虫の居候に対しても寛容なのでしょうか?
映像を見直すと、アナグマが入巣する前から巣口L付近(トンネルの天井部)に謎の虫が群がっていました。 
小さな虫の動きが分かりやすいように、5倍速の早回し映像でお届けします。 



監視カメラで同様の現象が何度も録画されているということは、謎の虫の大群は、アナグマが帰巣するたびに外に一時避難しても、ほとぼりが冷めたら巣内にこっそり戻ってくるようです。 
トレイルカメラは動く熱源に反応して録画する仕組みなのですが、変温動物の昆虫だけがいくら動き回っても、巣穴に戻る様子は記録されません。
それとも、巣内で虫が続々と生まれているのでしょうか?


シーン2:10/31・午後16:59(@0:27〜) 
約2分後に、同じ巣口Lからアナグマが顔だけ出して外の様子を伺っていました。 
慎重にアクセストレンチまで身を乗り出して周囲を警戒しています。 
左奥(茂みの陰)を気にしているようです。 
セットに接近する侵入者(例えばタヌキ)に気づいたのでしょう。 

さっき巣坑の入口付近で虫の大群とすれ違ったはずなのに、アナグマの全身の毛皮に虫が付着していないのが不思議です。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
アナグマの巣穴に大群で居候する謎の虫の正体を突き止めるのが今後の課題です。
秋になると、ホンドタヌキやホンドテン、アオゲラがアナグマの巣穴(空き巣)に通ってこの虫を捕食していました。

アリの巣がある可能性も考えましたが、アリよりは大きな虫のようです。 
もしもクロスズメバチが地中で営巣していたら、さすがに私も昼間に巣口を飛び回る蜂の存在で気づくはずです。 
まだ秋なのに、早くも越冬のために昆虫が巣穴に潜り込んでいたのでしょうか? 
もしもダニやシラミなど吸血性の体外寄生虫なら、せっかく宿主が帰巣したのに逃げ出すはずがありません。 
蜘蛛の子を散らすように逃げたのは、本当にクモの幼体だったのかもしれません。
いろいろと推理してきましたが、今のところ一番有望なのは、カマドウマの幼虫など穴居性の昆虫が昼間は安全な暗所(シェルター)に潜んでいたのではないか?と推測しています。 



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夜明けの林床で餌を探すカケスとシロハラ?【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年10月下旬・午前5:50・日の出時刻は午前5:50 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っていると、ちょうど日が昇る時刻に野鳥が2羽現れました。 
小雨が降っていてかなり薄暗いので、暗視モードでカメラが起動しました。 

手前にいるのがカケスGarrulus glandarius)です。 
両足を揃えたホッピングで右に移動すると、奥の二次へ飛び去りました。 

奥の林内にいる小鳥はシロハラTurdus pallidus)ですかね? 
林縁からセットに出てきました。 
林床の落葉を嘴でめくって、下に隠れた虫を探しています。 
シロハラ?の落ち葉めくり行動を1.5倍に拡大した上でリプレイしてみました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。

2024/08/06

果皮を剥く作業中に斜面を転げ落ちたオニグルミ落果を暗闇で探す野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 




2023年10月下旬 

シーン0:10/24・午前10:03(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林の斜面を抜ける獣道でカラマツの根元に給餌場を設けました。 
緑の果皮が付いたままのオニグルミ落果を画面の中央に30個山盛りにして並べました。 
左の窪みには残り6個の山があるはずなのですが、隠れてしまっています。 

給餌場のクルミが斜面を転げ落ちて紛失しないように、ストッパーとして数本の落枝を餌場の直下に横向きで並べておきました。 


シーン1:10/26・午後21:14(@0:04〜) 
野ネズミ(ノネズミ)が右の餌場Rに来ていました。 
次に運ぶクルミを選んでいる最中に、うっかりクルミの山を崩してしまい、別の1個が転がり落ちました。 
ドングリころころ、どんぐりこ。お池にはまってさぁ大変♪
(私の目論見通り、ストッパーのおかげで斜面の途中で止まりました。) 
選んだオニグルミ落果の果皮をその場で齧って剥き始めました。 
果皮をきれいに剥き終えたオニグルミ堅果を口に咥えると、カラマツの根本を右から登り始めました。 
ところが途中でクルミを落としてしまい、慌てて追いかけます。 
(これまたストッパーのおかげで斜面の途中で止まりました。) 
暗闇では落とし物を見つけられず、あっさり諦めた野ネズミは、たまたま見つけた別のオニグルミ落果の果皮を改めて剥き始めました。 
作業の途中で近くに落とし物を発見した野ネズミは、拾い直して左へ持ち去りました。 
野ネズミにとって、私がせっかく置いたストッパーの存在はクルミを運搬する上で邪魔な障害物でしかないようです。 


シーン2:10/26・午後21:21(@1:25〜) 
5分40秒後、野ネズミが餌場Rに戻って来ていました。 
次に選んだオニグルミの果皮を剥いていると、手元が滑ったのか、またもや斜面の左下に転がり落ちてました。 
辺りを探し回った末に、今回はなんとか落とし物を見つけ出しました。 
野ネズミは闇夜で全く(ほとんど)目が見えてないことが暗視動画から伝わります。 
その場で皮剥きを再開しました。 
結果的に、カメラのより近くで果皮剥き作業をしてくれるようになりました。 
残念ながら、このクルミ堅果を持ち去るシーンは撮れていませんでした。 


シーン3:10/26・午後22:30(@2:55〜) 
餌場Rに戻ってきた野ネズミがオニグルミ落果の果皮をせっせと齧り取っていると、不安定だったその落果が斜面から転がり落ちました。 
慌てて追いかけたものの、なぜか隣りにあった別のクルミの皮を剥き始めました。 
果皮を剥いたオニグルミ堅果を持ち去って貯食するまで見届けられませんでした。


【考察】 
こうして野ネズミのうっかりミス(NG集)をまとめてみると、なかなか面白いですね。 
私がこんな不安定な斜面に給餌場をいい加減に設置したばかりに、研究のために実験室できっちりデザインされた人工的な環境よりも、野ネズミの臨機応変な対応力がより見えてきました。 




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ノボロギクの花蜜を吸うモンシロチョウ♂

 

2023年10月下旬・午前10:40頃・晴れ 

稲刈りが済んだ田んぼ(刈田)の農道で名前を知らない植物にモンシロチョウ♂(Pieris rapae)が訪花していました。 
半開きの翅が秋風に煽られながら黄色い地味な花で吸蜜しています。 

この謎の植物が農道のあちこちに咲いているのは前から気づいていたのですけど、この機会にGoogleレンズで画像検索してみると、ノボロギクというキク科の帰化植物(ヨーロッパ原産)でした。 
まだつぼみのように見えますが、舌状花を持たない筒状花のみの花です。 
その花の周りには黒い点の縁取りがあるのが特徴です。 (ピッキオ『花のおもしろフィールド図鑑:春』p236より) 

撮影中はてっきり産卵したのかと思ったのですが、映像を見直すと、このモンシロチョウ個体は♂ですし、ノボロギクは食草のアブラナ科ではありませんでした。 


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2024/08/05

オニグルミの木を登って鳴きながら♪逃げるニホンリス

 

2023年10月下旬・午後14:15頃・晴れ 

里山の中腹で小さな沢を渡る地点に育ったオニグルミの樹上に何か動く生きものを見つけました。 
てっきりキツツキの仲間かと思いきや、カメラでズームインしてみるとニホンリスSciurus lis)でした。 
私が肉眼では見えているのにカメラの画角内にリスを収めるのに四苦八苦している間も、珍しく動かずに居てくれたので助かりました。 
オニグルミの苔むした(地衣類?)幹に止まったリスの横顔がようやく撮れました。 

やがてニホンリスはキキキッ♪と鋭い警戒声を発しながら幹の背後に素早く隠れ、逃げてしまいました。 
素早く木登りしたリスは隣接するスギ高木の枝葉に飛び移って姿を消したのですが、カメラで流し撮りするのはとても無理でした。 
リスの通り道となったスギの枝葉が揺れています。 

黄葉しかけた葉および落果から、リスが木登りした樹種がオニグルミであることを撮影後に確認しました。 


※ リスの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


ニホンリスがクルミの実を採食するシーンを動画で撮るのが今後の課題です。 
片手間では無理そうで、じっくり腰を据えてリスを狙う必要がありそうです。


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アナグマの巣穴に侵入して虫を捕食するアオゲラ♀【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年10月下旬

シーン1:10/27・午後15:09・くもり・気温13℃(@0:00〜) 

平地の二次林でアオゲラ♀(Picus awokera awokera)が白昼堂々、ニホンアナグマMeles anakuma)の巣穴Lに忍び込んだので驚きました。 
入巣Lして完全に姿が見えなくなったものの、すぐ外に出てきました。 
おそらく、昼間にアナグマの巣穴に居候しているカマドウマなど穴居性の昆虫を捕食していたのでしょう。 

キツツキ類は樹上に潜む虫を捕食する専門だと思っていたので、かなり意外な行動でした。 
アオゲラが地中の穴に営巣することはありません。 

少し飛んで右上奥のミズキ立木の幹に止まってから、再びアナグマの巣口Lに舞い戻りました。 
アクセストレンチLの地面をあちこち啄んでいます。 
夏から秋にかけてキイロコウカアブの成虫が飛び回っていたので、その幼虫や蛹がいるのかもしれません。 


巣穴Lの主であるアナグマが中から飛び出して鳥の侵入者を追い払うことはありませんでした。 
このときは留守だったのかもしれません。 

実は途中から1羽のカケスGarrulus glandarius)が右上奥の獣道に現れました。 
常緑ヒメアオキの群落に入って、林床をつついています。 
(ドングリを貯食しているのかもしれません。) 

2種の鳥は互いに無関心で、相次いで左に飛び去りました。 


シーン2:10/29・午後12:59・くもり・気温15℃(@1:02〜) 
2日後にもアオゲラ♀が左から横っ飛びのホッピングでアナグマの巣口Lに近づきました。 
地上で活動するアオゲラを見るのは新鮮です。 
啄木鳥はウォーキングできない足の作りなのでしょうか? 
巣穴Lの奥を慎重に覗き込みましたが、今回は獲物となる虫がいなかったようです。 
少し飛んで近くのミズキ立木の幹の根元に止まり、上に登って行きます。(木登り) 


【考察】 
この二次林でアオゲラが撮れたのは、これが初めてです。
アナグマの空き巣に潜む虫を捕食しに来たのはタヌキ、テンに続いてアオゲラが3種目です。



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2024/08/04

秋の冷え込む夜明け前に落ち葉掻きをして巣材を集めるニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月下旬 

シーン0:10/20・午後14:16(@0:00〜) 
シーン0:10/23・午後13:36・気温18℃(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
新機種のトレイルカメラ2台を平地の二次林に設置し、ニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)を見張っています。 


シーン1:10/27・午前4:51・気温4℃(@0:08〜) 日の出時刻は午前5:56。 
明け方はかなり冷え込むようになりました。 
巣穴Rから外に続けて出てきた2頭のアナグマが林縁をうろついたり広場に座り込んだりしています。 
やがて2頭は、相次いで右へ向かいました。 


シーン2:10/27・午前4:52・気温4℃(@1:08〜) 
別アングルで設置した映像に続きが写っていました。 
左から登場したアナグマが地面の匂いを嗅ぎながら慎重に巣穴Lに入りました。 
しばらく後に再び巣口Lから顔を出したところで録画が打ち切られました。 
この個体の両目は左右均等です。 


シーン3:10/27・午前4:52(@1:56〜) 
1頭のアナグマがセットから右に立ち去ってしばらくすると、右からアナグマaが後ろ向きで林床の落葉を大量にかき集めながら戻ってきて、そのまま巣穴Rに搬入しました。 
最近、冷え込みが厳しくなってきたので、越冬用の寝床(断熱性の高い巣材)を集めてきたのでしょう。 

そのすぐ後ろからついて来た別個体bは落葉集めを手伝わず、仰向けに寝転がって、毛繕いを始めました。 
ごろんと仰向けになった瞬間の股間を見ても、私には性別を見分けられませんでした。 
乳首がないのは確かです。 
両目の大きさは同じでした。 
個体bが左へ歩き去ると、対面に設置したトレイルカメラの赤外線LEDが点灯しました。 


シーン3:10/27・午前4:54・(@2:46〜) 
なぜか林床で立ち止まっていたアナグマbが右へ立ち去りました。 
戻ってこなかったので、巣材集めではなく、採餌に出かけたようです。 

こんな低温でも造網性のクモが活動しており、レンズの手前を至近距離で横切りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 落ち葉を掻き集める物音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


今回登場したのは計3頭だと思うのですが、個体識別ができていません。 
冬越しに備えて丸々と太った幼獣またはヘルパー♂ではないかと想像しています。 


ベニシタンの赤く熟した果実

2023年10月下旬 

民家の前庭に植栽された低灌木に赤く熟した果実が多数ついていました。 
葉も実も小さくて柄が無く、枝に直接ついて並んでいます。
見慣れない植物で気になったので、Googleレンズで画像検索してみると、中国原産でバラ科のベニシタンと名前が分かりました。 
(図鑑で名前を調べるのが苦手な私にとっては非常にありがたく、便利な時代になったものです。)

いかにも鳥が食べに来そうな目立つ熟果で、つまりベニシタンは鳥による種子散布型の植物なのだろうと予想しました。
ところが、叶内拓哉『野鳥と木の実ハンドブック』を紐解いてみると、
赤く熟しても、鳥が食べることはほとんどないようで、私は鳥が食べているところを見たことはない。(p15より引用)
と書いてありました。
日本でベニシタンは外来植物ですから、原産国の中国にしかいない鳥が種子散布者なのでしょうか?
機会があれば、監視カメラを設置して調べてみたいものです。


春に咲く赤い花も花弁がほとんど開かず、丸い蕾のままのように見えるらしいので、忘れず定点観察に来ようと思います。
ひょっとして鳥媒花なのかな?
 

ゴマナの花蜜を吸うシマハナアブ♀

 

2023年10月中旬・午後13:45頃・晴れ 

里山の林道脇に咲いたゴマナの群落でシマハナアブ♀(Eristalis cerealis)が訪花していました。 
口吻を伸縮させて、花粉や花蜜を舐めています。 
胸に帯があるハナアブで、左右の複眼が離れていることから、♀ですね。 
後脚の脛節に注目すると、細い脚が弓なりに湾曲していることから、シマハナアブと分かります。 

参考:シマハナアブ亜属とナミハナアブ亜属の比較 (フッカーS氏のブログより) 


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