2022/02/12

ミドリヒョウモン♂が山道の土を舐めてミネラル摂取

 

2021年9月上旬・午後15:10頃・晴れ 

里山の急勾配の砂利道でミドリヒョウモン♂(Argynnis paphia)が一か所に留まり、なかなか動こうとしません。 
よく見ると伸ばした口吻の先端が接地しています。 
翅をゆるやかに開閉しながら地面を舐めていました。 

良く晴れた日で地面は乾いているので、吸水というよりも性成熟に必要なミネラル成分を摂取しているのでしょう。 

後半は翅をほぼ全開にして日光浴しながら土を舐めていました。 
翅表に黒い性斑(性標)があるので♂と分かります。 
最後はその場で向きを変え、自発的に飛び去りました。
関連記事(7年前の撮影)▶  
土を舐めるミドリヒョウモン♂の群れ 
混群で土を舐めるミドリヒョウモン♂とウラギンヒョウモン♂

池の水を飲み水浴するルリビタキ♀の群れ#2【野鳥:トレイルカメラ】

前回の記事@10月下旬:▶ 池の水を飲み水浴するルリビタキ♀の群れ【野鳥:トレイルカメラ】

2021年11月上旬 

里山の水場でルリビタキ♀(Tarsiger cyanurus)の群れが水を飲んだり浴びたりするために繰り返し訪れていました。 
無人センサーカメラ(トレイルカメラ)が4日連続で撮った動画をまとめました。 
池に来る時間帯は午後(薄暗い夕方)が多いですが、一度だけ朝に行水していました。 
2羽のルリビタキ♀が同時に写っていることがありました。 
瑠璃色の♂が滅多に写らずに地味な♀ばかりなのは、性比が極端に偏っているのではなく、若鳥♂が♀と外見で区別できないためかもしれません。
(ルリビタキの)♂はきれいな瑠璃色になるが、4年ほどかかるようだ。♀や若鳥は(中略)褐色だ。(山形新聞社『やまがた野鳥図鑑』p98より引用)

2022/02/11

川の岩場で羽繕いするコサギとダイサギの混群(野鳥)

 

2021年11月上旬・午後15:00頃・晴れ
前回の記事:▶ 川で餌を探し歩くコサギ(野鳥)

川の岩場に大小2種類の白鷺が立ってのんびり羽繕いしています。 
1羽のコサギEgretta garzetta)と2羽のダイサギArdea alba)です。 
岩場の周囲にはコハクチョウの群れもいて、白い水鳥だけが集結しています。 
途中から微速度撮影に切り替えました。(10倍速映像@0:14〜0:39) 

私はコサギを見たのがこの日が初めてだったので、一挙手一投足を撮影するのが楽しかったです。 
できればコサギだけ単独で撮りたかったのですけど、「寄らば大樹の陰」ならぬ「寄らば大鷺(ダイサギ)の陰」という処世術なのでしょう。 
ダイサギとコサギは名前の通り体格が親子ほど違いますが、親子ではなく別種です。 

後半は岩場から離れて川で独り採食活動するダイサギも同じ画角に収めるために、ズームアウトしました。 
岩場に残って片足立ちで休んでいたダイサギが、上げていた足を下ろして両足立ちになると、白い液状便を勢い良く川に排泄しました。(@2:13)

川にかかる倒木に集まるカワウのコロニー:2週間の日周活動【野鳥:微速度撮影】

 

2021年11月上旬〜中旬 

大雨の増水で川岸が侵食されて河畔林のニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木が川を跨ぐように倒れると、カワウPhalacrocorax carbo hanedae)の群れが新たな止まり木として利用するようになりました。 
その長い倒木2本を対岸から5分間隔のインターバル撮影で丸14日間、監視してみました。 
トレイルカメラ(無人センサーカメラ)に搭載されているタイムラプス撮影機能がようやく役に立ちました。
暗くなると自動的に赤外線の暗視カメラで撮影し、カワウの目が光って見えます。 
高画質の4K動画でお楽しみ下さい。 
早過ぎるときはYouTubeの再生速度を落として下さい。

カメラを設置した日の午後は私を警戒してカワウは一斉に飛び去ってしまい、戻って来ませんでした。 
カワウは翌日の夜明け前に戻って来ると、左(下流側)の倒木に止まりました。 
多数のカワウが同じ倒木にほぼ等間隔で並んで止まると、その体重で倒木がしなり、画角内に上手いこと収まってくれます。 
同じような長い倒木が2本並んでいるのに、一方はカワウに人気がありません。 
右側(上流側)の倒木は川岸からの倒れ方が中途半端なので、大型の水鳥の止まり木としては斜めで使いにくいのでしょう。 

驚いたことに、カワウの群れが昼間だけでなく夜も同じ倒木に止まっていました。 
従来の観察からカワウの集団ねぐらはてっきり別な場所(下流の河畔林)にあると思っていたので、意外な発見でした。 
この状態はカワウのコロニーと呼んでも良さそうですが、いつまで続くか分かりません。 

ときたま1羽のダイサギArdea alba)も飛来して、長い倒木で休んでいました。 
しかし、あまり長居はしません。 (@2:16 - 2:17, 2:21 - 2:23, 2:38,  )
初めはカワウに遠慮して右側(上流側)の倒木に止まりましたが、やがてカワウと並んで左側(下流側)の倒木に止まるようになりました。 

タイムラプス映像で倒木上の離合集散を見ると、カワウの日周活動が垣間見えました。 
朝の短時間だけ全員が止まり木を離れて採餌(川で魚食)に出かけるものの、それ以外は日がな一日、止まり木でのんびり休んでいるようです。 
寒くて餌が少ない冬は活動性が低く、ひたすら省エネモードなのかもしれません。 
余談ですが、「烏合の衆」の「烏」はウではなくカラスのことらしいです。

風雨が吹き荒れる嵐の日も最低気温が0℃まで下がる日も、トレイルカメラはタフで問題なく作動してくれました。 
此岸の木から垂れ下がる蔓が目障りなのは、カメラを設置したときから分かっていたのですけど、高枝バサミが無いと取り除けませんでした。 

2022/02/10

イエネコの夜食シーンまとめ【暗視映像:トレイルカメラ】

 

2021年9月中旬〜下旬・夜
前回の記事(ショート動画):▶ イエネコの夜食タイムを隠し撮り【トレイルカメラ:暗視映像】

夜行性のイエネコ(キジトラ去勢♂:Felis silvestris catus)が室内のケージに置いてある皿から夜な夜なキャットフードをカリカリと食べています。 
後ろ姿だけですが、延べ5日間の夜食シーンをまとめてみました。 
食事の時間や回数は気まぐれです。 
食後に立ち去る際にカメラの前を横切ってもカメラの存在を全く意識していません。(@6:28) 
(赤外線LEDの点灯に気づいていないのか、あえて無視しているのか?) 

実はトイレでの排泄シーンを撮るのが主な目的で、トレイルカメラ(無人センサーカメラ)の設置アングルを試行錯誤しています。 

川で水浴中にはしゃぎ回るオナガガモ♀♂の謎(野鳥)

 

2021年11月上旬・午後15:00頃・晴れ 

晴れた午後の川面でオナガガモ♂(Anas acuta)の群れが水浴びを繰り返しています。 
水浴中に謎の大騒ぎがときどき勃発します。 

川面で水浴していた5、6羽の♂が、なぜか連鎖反応式に飛び立ちました。 
何か危険を感じた群れがパニックになって逃げ惑う逃避行動ではありません。
他の個体は周囲でのんびり過ごしているからです。 
川面から飛び立ったオナガガモはごく短い距離を飛んだだけで、すぐに着水します。 
いきなり潜水する個体がいたり、浮上直後にそのまま飛び去る個体もいました。 
飛ぶ方向は特に決まっていないようです。 
ほとんどが川の上流へ向かって(カメラに向かって)飛びましたが、逆に向かって飛ぶ個体もいました。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、何やらコミカルに見えます。 
この騒ぎは、♀へアピールするディスプレイ(集団誇示行動)なのでしょうか? 
突発的な事件への反射神経を競い合ったり、避難訓練なのかもしれません。 
元気があり余っているオナガガガモが気分良くはしゃいでいるだけかな? 
川面が混み合ってくると、もっと空いた場所で水浴したくて移動するのかな? 

水浴中の突発的な誇示行動?は次にいつどこで起きるか予測できません。 
オナガガモの群れの水浴シーンを引きの絵で愚直に長撮りしたら、なかなか見応えがある面白い映像が何度か撮れました。 
もっと長い時間、撮影しても良かったですね。 

3羽の♀が中州を離れて川面を遊泳し始めると、取り巻きの♂が追従します。(囲い込み)(@1:25) 
1羽の♂が近くの♀に求愛の「げっぷ」を披露しました。(@1:42) 
取り巻きの♂のうちの1羽が川から飛び立つ口火を切り、その後は騒ぎが連鎖反応で広がります。 
例えば♂に囲い込みされた♀が煩わしい取り巻きの♂を振り切るために(あるいは優秀な♂を選ぶために)飛び立つのなら理解できるのですが、そうでもなさそうです。 

地味な♀も水浴中に不思議な突進行動をしました。 
手前の此岸付近で羽繕いしていた♀個体が水浴開始のように潜水したかと思いきや、急に右へ突進しました。 (@2:00)
つづいて潜水してきた♀(エクリプス羽から生殖羽に換羽中の♂かも?)が川面に浮上すると、そのまま下流へ飛び出しました。 
短く飛んで着水すると、すぐに急角度で向きを変えて別の方向へ飛び出しました。 

同じカモ科であるコハクチョウの群れも水浴中にはしゃいでいたのも、何か共通の理由があるのでしょうか?
▼関連記事(同日に撮影) 水浴中に川面で互いに突進し合うコハクチョウの謎【野鳥:ハイスピード動画】
まさかとは思いますが、もしも水鳥の興奮状態が異常行動だとすると、川の深刻な水質汚染を疑わないといけません。

 

 ↑【おまけの動画】 
4分強(4:18)長撮りした素材をブログ限定で公開しておきます。

2022/02/09

柳の灌木に潜むジョウビタキ♂(野鳥)

 

2021年10月下旬・午前10:45頃・くもり 

民家の裏庭に植栽された柳の灌木(樹種不明)にジョウビタキ♂(Phoenicurus auroreus)が止まっていました。 
冬鳥のジョウビタキが渡来したようで、今季初見です。 
シャイなジョウビタキ♂は私がカメラを向けてズームインすると警戒し、枝から枝へ飛んで隠れようと逃げ回ります。 

柳の樹種は、なんとなくネコヤナギかな? 
春になったら花を確認します。

 

晩秋の曇り空を帆翔するトビ(野鳥)

 

2021年11月上旬・午前11:00頃・くもり 

猛禽が山の方から数羽のカラスに追われて(モビング)田んぼの上空に逃げて来ました。 
カラスは深追いせず、猛禽は稲刈り後の広大な田んぼ(刈田)の上空で帆翔を始めました。 
(映像はここから。) 
カメラでズームインしてみると、猛禽の正体は珍しくトビMilvus migrans)でした。 
羽ばたきと帆翔を交互に繰り返し、曇り空にくるりくるりと弧を描きます。 
両翼の背面(上面)に太い白帯が目立ちます。 
帆翔中にトビは鳴きませんでした。 

記録を辿ると、ちょうど2年前の11月上旬にもトビを見ています。 
季節の風物詩なのかもしれません。
▼関連記事(2年前の撮影) トビの帆翔(野鳥)
この辺りはノスリの縄張りだったのですが、秋が深まるとめっきりノスリを見かけなくなりました。 
入れ替わるようにトビが現れたのは偶然でしょうか? 
秋の渡りで南下したノスリの縄張りを埋めるようにトビが侵入してくるのかな?
なぜか夏の間にトビを見かけないのです。

2022/02/08

川の岩場に落枝を拾い集めて独り遊びするダイサギ【野鳥:10倍速映像】

 

2021年11月上旬・午後14:30頃・晴れ 

川の岩場の周囲で休んでいる白い鳥の混群にほとんど動きがないので、微速度撮影に切り替えて長時間監視してみました。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 
岩場に乗って羽繕いしていた2羽のダイサギArdea alba)のうち、1羽が岩から離れ、川で採食を始めました。 
1羽のコサギEgretta garzetta)も続けて岩場から下りて、川で採食開始。 
一方、岩場の手前の川面で寝ていたコハクチョウCygnus columbianus bewickii)6羽の群れは、覚醒すると川面を泳いで岩場から離れて行きました。 

岩場に残ったダイサギが川に沈んでいた長い落枝を嘴で拾い上げ、足元の岩に乗せました。 
まさかこんな晩秋に(季節外れに)巣作りを始めるのか?と私は驚いて見守りました。 
しかもダイサギは高い樹上に営巣するはずです。 
せっかく拾い上げた枝を再び持ち上げて捨てたり拾い直したり、という謎の行動を何度も繰り返しています。 
どうやら巣材集め行動を転用して、ただの独り遊びというか暇つぶしの行動のようです。 

他の仮説を無理やりひねり出すと、岩場を独占したいダイサギが自分の隣の空席に物を置いて仲間が戻って来にくいように嫌がらせしたのですかね? 
ヒトではよく見られる席取り行動です。
しかしダイサギはそもそも群れで暮らすことが多い※ので、それは考えにくいでしょう。 
(※ 繁殖期にはコロニーを形成しますし、非繁殖期でも毎日夕方になると群れで塒入りします。) 
先にネタバレすると、これから夕方になるとダイサギはこの川に就塒前集合します。
岩場で隣に誰も来て欲しくなければ、近づく相手に対してつつく素振りをして牽制すれば済むのに、岩場に並んでいたときにはそんな敵対行動は見られませんでした。 
実際に、タイサギの中には単独行動が好きな個体も居て(一匹狼タイプ?)、同じ時間帯に群れから離れて中州に独り佇んだり、近くの樹上に単独で止まって休んでいる個体も同じ日に見かけました。(映像公開予定?)

落枝で遊ぶ合間に岩場のダイサギは川の水を飲みました。 
独り遊びに飽きると、岩の上で片足立ちになりました。 

しつこく求愛中のモンキチョウ♀♂にモンシロチョウが乱入すると…

 

2021年11月上旬・午後13:30頃・晴れ 

河川敷の小径に咲いたムラサキツメクサ(=アカツメクサ)の花で吸蜜中のモンキチョウ♀(Colias erate poliographus)に♂がしつこく求愛を繰り返していました。 
モンキチョウは翅の色で性別が一目瞭然なので、配偶行動の観察に適しています。 
♀は白色、♂は黄色です。 
(黄色い翅の♀もたまにいるのですが、今回のペアはスタンダードな翅色です。) 
♂は♀のごく近くでホバリングしたり、翅を小刻みに羽ばたいたりして♀に秋波(性フェロモン)を送っています。 
一方、♀は交尾済みのようで、翅を開き腹部を高々と持ち上げました。 
これはシロチョウ科の♀に特有の交尾拒否行動です。 
しつこい♂が近づくと、♀はパッと一瞬だけ翅を閉じます。 
♀の背後に着陸した♂が強引に交尾器を結合しようとしたものの、嫌がった♀は飛んで逃げ出しました。 
色気より食い気の♀はすぐ横のムラサキツメクサの花に移動すると、吸蜜を続けます。 
諦めきれない♂は、同じ花の反対側で翅を震わせています。 

モンキチョウの求愛および交尾拒否行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@1:15〜) 
リアルタイムでは見過ごしたのですが、途中でちょっと面白い事件が起こっていました。 
急にモンシロチョウPieris rapae)が飛来したのです。(@2:25) 
白い翅のモンシロチョウにモンキチョウ♂は一瞬惑わされたようで、追尾を始めました(誤認求愛)。 
しかしすぐに別種だと気づいたようで、モンシロチョウを追い払ってモンキチョウ♀の元に戻ると、求愛活動を再開。 
乱入したモンシロチョウの性別を私は見分けられませんでしたが、探雌飛翔中の♂だったのかもしれません。
つまり、モンシロチョウもモンキチョウ♀に誤認求愛しかけた可能性があります。
▼関連記事(3年前の撮影@ムラサキツメクサ) 
訪花中のモンシロチョウに誤認求愛するモンキチョウ♂
モンシロチョウの世界では可視光よりも紫外線で見える情報が配偶行動には特に大切であることが分かっています。
私も紫外線カメラで動画撮影してみたいところですが、高嶺の花です。

つづく→モンキチョウ♂2頭からの求愛を拒否して逃げ回る♀

2022/02/07

川で水浴・羽繕いするオナガガモ♂【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年11月上旬・午後14:10頃・晴れ
前回の記事:▶ 川の水を浴び羽繕いするオナガガモ♀(野鳥)
よく晴れた午後に川のあちこちでオナガガモAnas acuta)の群れが次々と水浴を始めました。 
どの個体を撮るべきか目移りしてしまいます。 
今回の動画は♂の水浴シーンをまとめてみました。 

水浴びに続けて羽根の水気を切り、次に羽繕いを行います。 
それを1セットとして何度も繰り返します。 
 羽繕いで抜け落ちた羽毛が水面に流されて行きます。(@0:30) 
水浴の合間に小声で鳴くことがありました。 
激しく水飛沫を上げながら翼を水面に叩きつけ、後半は上半身を上に伸ばしました。 
頭を水中に突っ込み、次に頭を上げると左右に振ります。 
その間は翼で水面を叩き続けています。 
立ち泳ぎしながら激しく羽ばたき、羽根の水気を切ります。 
ようやく落ち着くと、川面で尾羽を左右に振り振りしています。 

オナガガモ♂の行水を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:47〜) 
この個体は、♂エクリプス羽から生殖羽に移行中の個体だと思います。 
水浴後は立ち(泳ぎし)ながら激しく羽ばたいて伸び上がり、羽根の水気を切ります。 
水浴が一通り終わるといつも尾羽を左右に振るのがなんとも可愛らしいです。 

最後は♂エクリプスの水浴シーンのハイスピード動画です。(@7:27〜) 
以前の私なら、この個体は♀と見なしていました。 
決定版『日本のカモ識別図鑑』とじっくり見比べると、エクリプス羽の♂と判明しました。 
この図鑑は副題に「日本産カモの全羽衣をイラストと写真で詳述」とあるように、私でもかなり細かく見分けられるようになりました。 
それと同時に、カモ観察の奥深さが分かってきました。 
今後オナガガモの行動の解釈が捗りそうです。 

他には、♂幼羽から第1回生殖羽に移行中の個体も混じっています。
越冬のために渡来した直後のオナガガモには様々なステージの個体が混在しているのです。
 

川面を走り縄張り侵入者を追い払うカイツブリ♀♂(野鳥)

 

2021年11月上旬・午後15:30頃・くもり 

川面を羽ばたきながら激しく走り回る水鳥が3羽いました。 
どうやらカイツブリTachybaptus ruficollis)のようです。 
川の上流に向かって逃げる1羽を2羽がしつこく追いかけていました。 
短い翼で羽ばたきながら川面を全力疾走してから、ツーっと滑走します。 
持久力が無いのか、長距離は走れないようです。 
♀♂つがいの縄張りを犯したよそ者を追い払っているのでしょうか? 
それとも、子別れのシーズンなのかな? 

必死で逃げる個体は、一度は潜水して左岸に逃げ込もうとしました。 
しかし追手は許さずに、2羽の連携プレーで縄張り侵入者を中洲の方へ追い出しました。 
この間、カイツブリの鳴き声は聞き取れませんでした。 

3羽の追いかけっこを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:34〜) 
逃走者が飛んで逃げなかったのは、どうしてでしょう? 
結末がどうなったのか気になりますが、中洲の陰に隠れて観察できなかったのが残念です。 

この鳥は果たしてカイツブリかどうか、あまり自信がありません。 
動きが激しくて、じっくりズームインすることが出来ませんでした。 
もし間違っていたら、ご指摘くださると幸いです。 
当地でカイツブリは夏鳥のはずなので、今回11月上旬に見たのは不思議です。
記録を調べると、10月下旬に見ていました。
▼関連記事(2年前の撮影)
温暖化が年々進行している影響でしょうか?

2022/02/06

川で餌を探し歩くコサギ(野鳥)

 

2021年11月上旬・午後14:10頃・晴れ 

川の対岸近くに突き出た岩場の周囲に白い鳥ばかり(白鳥および白鷺)が集結していました。 
コハクチョウCygnus columbianus bewickii)の群れは幼鳥1羽と成鳥5羽の計6羽で、川面に浮いたまま昼寝したり羽繕いしたりしています。 
ダイサギArdea alba)2羽が岩の上に乗って佇んでいます。 
嬉しいことに、コサギEgretta garzetta)も1羽、混じっていました。 
実はコサギを撮れたのはこれが初めてです。 
普通種のはずなのに、私のフィールドでコサギを全く見かけないのは、かねがね不思議に思っていました。 
これまで私が馴染みのある白鷺と言えば、なぜかダイサギばかりでした。 
ダイサギとコサギが並ぶと、サイズの違いが際立ちます。 
日差しがとても強く、動画に撮ると白い水鳥の群れが白飛びして見えます。 
白鷺の混群(計3羽)と呼ぶにはあまりにもこじんまりした集まりです。 
白鳥も一緒に集まっているのは、やはり「類(白色の鳥)は友を呼ぶ」のでしょうか。 
有色のカモ類は同じ川でも別の場所に集結していました。


コハクチョウとダイサギがのんびり過ごしている中、コサギだけが浅い川の中を歩き回り、餌を探しています。 
足の指が黄色いのがコサギの特徴です。 
ダイサギが居座る岩場の周囲をゆっくりぐるっと一周してから、右(上流側)に離れて行きました。 
しばらくするとコサギは岩場に戻って来て、空いている岩に跳び乗りました。 
コサギは何度か水中に嘴を突っ込んだものの、残念ながら捕食シーンをしっかり観察することができませんでした。 
(この川は獲物が乏しい印象です。)

冬越しのため浴室の窓枠に潜むシダクロスズメバチ新女王

 

2021年11月上旬・午後22:15頃

夜に入浴した後、除湿のために窓を少し開けました。 
このとき、結露した窓枠アルミサッシの上の隙間にクロスズメバチの一種が頭だけ潜り込んで隠れていることに気づきました。 
「頭隠して尻隠さず。」 
おそらく昼間に窓を開放していた際に外から浴室に侵入し、隙間に潜り込んで寝ていたのでしょう。 
この時期(晩秋)に見られる個体は、たとえ♀であってもワーカーではなく新女王の可能性が高いです。 
女王蜂は次世代を残す使命があるので、戦いよりも逃げることを選びます。 
つまり攻撃性が低いので、刺される心配はあまりありません。 
もし雄蜂♂ならば毒針を持たないので、刺してきません。
私が右の人差し指で蜂の体にしつこく触れても動きが鈍く、すぐには逃げませんでした。 
触られた側に腹端を向けて毒針で刺そうとする素振りだけは示しました。(威嚇のブラフ) 
しかし実際には腹式呼吸するだけで、毒針は伸ばしていません。 

潜り込んでいた窓枠から出て避難しようとした蜂が滑落しました。 
窓枠の水平面に着地したまま、じっと静止しています。 
私がハンディカムを近づけて顔を接写すると、シダクロスズメバチVespula shidai)新女王と判明。 
翅を半開きにした警戒姿勢のままで動きが鈍いです。
浴室は暖かいですから、飛んで逃げなかったのは気温が低いせいではありません。
やはり寝ぼけているようです。
本格的に越冬を始めるには未だ時期が少し早いので、たんに今夜の塒として隠れていただけかもしれませんね。
あるいは別の可能性として、入浴中の浴室は湯気が立ち込めて湿度100%なので、気管で呼吸するシダクロスズメバチは溺れそうになっていたりして…?

体長を採寸するために採集し、1mm方眼紙の上に載せて写真を撮りました。(掲載予定)
シダクロスズメバチの体長は女王蜂が15~19mm、働き蜂が10~11mmとのことで、サイズからも新女王と確認できました。

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