2020/10/31

ヨウシュヤマゴボウの花蜜を吸うキボシアシナガバチ♀

 

2020年8月上旬・午後14:15頃・晴れ 

河畔林の林縁に咲いたヨウシュヤマゴボウの群落でキボシアシナガバチPolistes nipponensis)のワーカー♀が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
花から花へ飛び回り、吸蜜しています。 
途中でヨウシュヤマゴボウの葉に一時着陸しました。 
白っぽいハナグモが花上で獲物を待ち伏せしていたのですが、蜂は飛んで逃げました。  

下草にヒメジョオンの花も咲いていたのに、キボシアシナガバチ♀は見向きもしませんでした。


▼関連記事(3日後に同じ場所で撮影)

リョウブの花で吸蜜中にキバネセセリ♀を威嚇するスジグロシロチョウの一種

 

2020年7月下旬・午後14:00頃・くもり 

峠道の道端に咲いたリョウブの灌木でスジグロシロチョウPieris melete)またはヤマトスジグロシロチョウPieris nesis)が訪花していました。 
翅をしっかり閉じたまま吸蜜しています。
▼関連記事(5年前の撮影) 
リョウブの花蜜を吸うスジグロシロチョウの仲間

 

キバネセセリ♀(Bibasis aqulina chrysaeglia)が高速で飛来すると、スジグロシロチョウは閉じていた翅を数回素早く開閉して威嚇し、追い払いました。
一瞬のニアミスを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
 

2020/10/30

池の鯉とクサガメのパン食い競争

 

2020年7月中旬・午後18:10頃・晴れ 

蓮池の岸に立っている男性がパンを千切って岩場を目掛けて次々に投げていました。 
コイ(鯉;Cyprinus carpio)の群れが殺到し、パンを食べています。 
黒いコイだけでなく、オレンジ色の錦鯉も混じっています。 

いつもは岩場で甲羅干しをしているクサガメMauremys reevesii)も、水面に浮いたパン屑をがっついて食べています。 
2匹ともやや小型の若い個体でした。 
最近なぜか、ミシシッピアカミミガメの姿を見かけません。 
外来種として駆除されたのかな? 

3羽のカルガモAnas zonorhyncha)幼鳥が池の水面を泳ぎ回っています。 
パン食い競争に参戦するかと思いきや、岸壁に近寄ってヒトに給餌をねだってるようです。 

観客へのサービスのつもりなのか、面白がって岩場を目掛けてパンを投げているようですが、必死な魚が岩に座礁して腹ビレや鱗が傷つくのではないかと心配です。(鯉はそんなにヤワじゃない?)  
連日のパン大量給餌は栄養が極端に偏りますし、食べ残しが水質を悪化させます。 
一部の(特定の)野生動物がヒトに依存する状態は生態系のバランスを崩し、好ましくありません。 
動物愛護を履き違えて猫や鳩、鯉などに給餌しに来る常習者に対してどういう言い方をしたら止めてもらえるのか、いつも悩みます…。 
素朴な善意から始まった野生動物への給餌がエスカレートして歯止めが利かなくなり、全国各地で問題になっています。 
そういうヒトは、一種の依存症(手軽な快楽への中毒)なのでしょうね。


アサガオの花蜜を吸うカラスアゲハ♀

 

2020年7月下旬・午前11:15頃・くもり 

民家の庭に咲いた赤紫のアサガオカラスアゲハ♀(Papilio dehaanii dehaanii)が訪花していました。 
ラッパ状の花に頭を突っ込み、正当訪花で吸蜜しています。 

この個体は、隣に咲いたムクゲの花と朝顔と交互に訪花していました。
▼前回の記事 
ムクゲの花蜜を吸うカラスアゲハ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】

2020/10/29

腐ったカボチャに湧いたウジ虫?を捕食するアカバトガリオオズハネカクシ

 

2020年7月下旬・午後16:30頃・くもり

 
▼前回の記事(4日前の撮影) 
腐ったカボチャに群がるショウジョウバエと獲物を狙うキイロスズメバチ♀

スギ林の奥にカボチャの実が大量廃棄されています。
腐った残渣(田畑に捨てられる作物のクズやキズもの)から食物連鎖で独自の生態系が生まれているので、定点観察に通っています。 
カボチャ腐果の表面には白カビも生えていました。 

この日は、カボチャ腐果の下にハネカクシの一種が潜り込んで、何か白っぽい小さな塊を食べていました。 
黒い体に短い赤茶色の短い鞘翅があります。 
 カボチャ腐果から発生したキイロショウジョウバエDrosophila melanogaster)やコウカアブPtecticus tenebrifer)の幼虫(ウジ虫)や蛹を捕食しているのか、それとも腐果の欠片を採食しているのか、映像からでははっきり分かりません。 
正面を向いてくれないので、口元がよく見えないのです。 
食後のハネカクシは念入りに顔を拭って化粧しています。  
ハネカクシの食性について調べると、
食性も非常に多様である。亜科によってその傾向は異なるが、多くの種は昆虫その他の無脊椎動物を捕食する肉食性である。また植物遺骸を食べるものや、糞食・藻類食(セスジハネカクシ亜科など)、菌類食(オオキバハネカクシ亜科・シリボソハネカクシ亜科など)の種類も少なくない。このような多様な食性から、本科の昆虫は高等植物の生体組織以外はほとんど何でも食べるとも言われる。(wikipediaより引用)

 

▼関連記事(6年前の撮影:今回の種類と似ている?) 
ウジ虫を捕食するハネカクシの一種



【追記】

図鑑『くらべてわかる甲虫1062種』で絵合わせすると、おそらくアカバトガリオオズハネカクシ(旧名アカバハネカクシPlatydracus brevicornis)だろうと判明しました。 




微小なアリ(種名不詳)も多数、腐ったカボチャの上を徘徊しています。 
ときどき得体の知れない甲虫の幼虫?(黒い。腹端に1対のトゲ。ハサミムシ?)も素早い動きでカボチャ腐果の下に潜り込みました。 

ときどき画面を高速で横切る黒いアブは、おそらくコウカアブPtecticus tenebrifer)だろうと判明しました。 
腐ったカボチャの周囲を数匹が忙しなく飛び回っています。(求愛行動? 探雌飛翔?)  

コウカアブ♀

腹端に産卵管?


辺りにはニイニイゼミ♂による単調な蝉しぐれがシャーーーーー♪と絶え間なく響き渡っています。 
たまにヒグラシ♂♪も参加して、カナカナカナ…♪と鳴いています。 

 ※ スギ林はただでさえ薄暗い上に、夕方に撮ったので、少し画質が荒くなりました。


リョウブの花蜜を吸うキンモンガ(蛾)

 

2020年7月下旬・午後14:05頃・くもり 

峠道の横に自生するリョウブの灌木でキンモンガPsychostrophia melanargia)が訪花していました。 
翅をゆるやかに開閉しながら吸蜜しています。 
私には外見で性別を見分けられませんが、リョウブはキンモンガ幼虫の食餌植物らしいです。 
もしかすると産卵に来る♀を♂が待ち伏せしているのか、あるいは♀が産卵前後に吸蜜しているのかもしれません。
キバネセセリ♀(Bibasis aqulina chrysaeglia)やサカハチチョウ夏型もリョウブの花に来ていました。

 
▼関連記事(8年前の撮影:キンモンガ(蛾)も登場して吸蜜) 
ジガバチ♀がリョウブに訪花

2020/10/28

捕らえた獲物を飲み込むニホンアマガエル

 

2020年7月下旬・午後12:55頃・くもり 

民家の裏庭に咲いたボタンクサギの群落で訪花昆虫をチェックしていたら、クズの葉に居たニホンアマガエルHyla japonica)がピョンと跳びました。
クズの葉の縁から右後脚だけでぶら下がり、アクロバチックな体勢になっています。 
おそらく何か獲物に素早く跳びつきながら舌を伸ばして捕食したのでしょう。 
狩りの瞬間を動画に撮り損ねたのがつくづく残念です。 

カエルの口には歯がありませんから、獲物は全て丸呑みします。
今回の獲物はアマガエルの口には少し大きかったようで、飲み込むのに苦労しています。 
撮り初めはカエルの口から未だ獲物が少しだけはみ出ていたのですが、捕食メニューは不明です。 
(昆虫なのかどうかも分かりません。) 
アマガエルは獲物を飲み込みながら下のクズの葉に跳び下りて、ようやく体勢を整えました。
捕食するときは飛びかかりながら短い舌で獲物を押さえつけ、次の瞬間には大きな口で獲物をくわえる。大きな獲物は眼球を引っ込め、眼球の裏側で口の中の獲物をのどの奥に押しこんで呑みこむ。wikipedia:ニホンアマガエルより引用)
嚥下の様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみたものの、アマガエルの眼球は期待したほど動いていませんでした。 
もっと大きな獲物を飲み込むときでないと、アマガエルの目玉は引っ込まないのかな? 

アマガエルを飼育して捕食する瞬間をスーパースローでしっかり撮影してみたいなーと毎年のように思いつつ、実現出来ていません。

シロシタヨトウ?(蛾)の幼虫を襲うアリの群れ

 

2020年7月下旬・午後12:35頃・くもり 

郊外の路肩を見慣れない芋虫が徘徊していました。 
おそらくシロシタヨトウSarcopolia illoba)の幼虫ではないかと思うのですが、どうでしょうか? 
定規を並べて採寸すると、幼虫の体長は〜30mmでした。 
5匹ぐらいの黒アリ(種名不詳)がイモムシに群がって攻撃していました。 
マクロレンズで接写すればアリをしっかり同定できたかもしれませんが、先を急ぐ用事があった私は横着してしまいました。 
腹端が尖っているように見えます。
なんとなく、クロクサアリですかね?
このアリの種類を見分けられる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。

幼虫は嫌がって、ときどきS字に身を捩って暴れています。 
シロシタヨトウを含め、ヨトウガの仲間の幼虫(ヨトウムシ、夜盗虫)は夜行性のはずですが、アリに襲われて近くの庭や畑から逃げてきたのでしょうか? 
イモムシを細い小枝の先でつついて転がし、側面の模様も観察しましょう。 
触れて刺激するとシロシタヨトウの幼虫は丸まって防御姿勢を取るはずなのに、その動きが鈍いです。 
アリが噛むとすぐに暴れて元の姿勢に戻りました。 
イモムシはもっと必死に(速く)逃げても良さそうなのに、どういうわけか上手く蠕動で前進できないようです。 
集まって来るアリを嫌がって後退運動を試みても、上手く進めない様子。 
外傷は特に見られませんが、路面が熱過ぎて弱っているのかな? 
しつこいアリに散々噛まれたり蟻酸攻撃を受けたりして、弱っているのでしょうか? 
ひょっとすると、狩蜂に麻酔された獲物の落とし物をアリが強奪した?という可能性もありますが、定かではありません。
背面
側面
採寸


2020/10/27

ヒメジョオンの花蜜を吸うオオハナアブ♀

 

2020年7月下旬・午後14:20頃・くもり 

つづら折れの峠道の横に咲いたヒメジョオンの群落でオオハナアブ♀(Phytomia zonata)が訪花していました。 
花から花へ飛び回り、花粉や花蜜を舐めています。 
後半は伸ばした口吻を前脚で拭い、前脚同士を擦り合わせていました。  
ありふれた普通種同士ですが、意外にもこの組み合わせは初見。

オオアワダチソウの花蜜を吸うヒメキマダラセセリ♂

 

2020年7月下旬・午後13:30頃・小雨

山麓の道端に咲いたオオアワダチソウの群落でヒメキマダラセセリ♂(Ochlodes ochraceus)が訪花していました。 
小雨がぱらつく中、翅を半開きのまま口吻を伸ばして吸蜜しています。 
少し飛んで隣の株の花穂へ移動し、吸蜜を続けます。

▼関連記事(12年前の撮影) 
ヒメキマダラセセリの求愛(失恋)
 

2020/10/26

オノエヤナギの樹上に見つけた鳥の巣

 

2020年7月下旬 

湿地帯の端に鬱蒼と生い茂った柳の群落をかき分けるように進んでいたら、樹上に野鳥の古巣を見つけました。 
営巣木は樹高約4m(目測)の灌木で、地上からの高さ180cmにある枝の分岐点に巣が架けられていました。 
雛が巣立った後の空き巣のようです。 
手の届く高さなので、木に登らなくても巣をじっくり観察することができます。 
大量の枯れ草を巣材として丸く編み込んで作られていました。 
巣材の一部として白いビニール片も編み込んでいます。 
巣に定規を置いて巣を採寸しました。 

産座は楕円状になっています。 
巣内には柳の落ち葉が少し溜まっているだけで、空っぽでした。 
微小なアリ(種名不詳)が巣内を徘徊しています。 
何かアリの餌となるような、雛の食べ残しや糞が残されているのでしょうか?  

柳の根際は水浸しになっていました。 
せっかくなので古巣を丸ごと採集しようか迷いました。
梅雨の雨で巣材がびっしょり濡れていて、すぐにカビが生えたり腐ったりしそうなので、諦めました。 
本当に今季に作られた巣かどうかも私には分かりません。 
ここは雪国なので、1年以上前の古巣は風雪に晒されるとこれほどきれいに残らないような気がします。 

 営巣木の枝葉を少し採取して持ち帰り、『ヤナギハンドブック』で調べると、オノエヤナギと判明しました。  

さて、この巣を作った野鳥の種類は何でしょう? 
ヨシ原が広がる湿地帯での優占種はオオヨシキリです。 
ヨシ原で縄張りを張れなかった弱いつがいが湿地帯の端っこの柳樹上に営巣したとは考えにくいです。 
樹上営巣性の鳥の候補として、この辺りでよく見かけるのは、ヒヨドリホオジロモズなどです。 
大阪市立自然史博物館叢書日本鳥の巣図鑑―小海途銀次郎コレクション』で調べても、私には絞り込めませんでした。
もし写真や映像から見分けられる達人がいらっしゃいましたら、教えて下さい。

※ 動画編集ミスで無音になってしまいました。

採寸
産座
全景





ヒヨドリバナの花蜜を吸うイカリモンガ(蛾)

 

2020年7月下旬・午後15:00頃・くもり 

峠道の横の法面を補強するコンクリートの上に咲いたヒヨドリバナの群落でイカリモンガPterodecta felderi)が訪花していました。 
吸蜜シーンを接写しようと私が無造作にカメラを近づけたら、すぐに飛び去ってしまいました。 
 花から飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
この組み合わせは初見でした。

2020/10/25

手乗りクマバチ♀

 

2020年7月下旬・午後17:10頃・くもり 

郊外の道端でおかしな症状のキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)を見つけました。 
路上を徘徊しながら頻りに羽ばたくものの、飛び立つ力がありません。 
ブーン♪という重低音の羽音が聞こえます。 
進路に左手を差し出すと登ってきてくれました。 
クマバチの♀は自衛用に毒針を持っていますが、こちらが手荒なこと(握りしめるとか)をしなければ刺される心配はありません。 
手乗りさせたクマバチ♀は、私の腕を少し登ってから、力なく滑落してしまいました。 
やはり飛べないようです。 
舗装路に落ちたクマバチ♀は、右触角を右前脚で拭っています。 

一体どうして飛べないのでしょうか? 
しばらく休息すれば体力が回復するのかな? 
寿命が近い老いた個体だとしたら、胸背の体毛が禿げていたり、翅がもっと摩耗しているはずです。
隣の農地で農薬を散布したのか?という懸念が私の頭をよぎりましたが、証拠がありません。 

 ※ クマバチのかすかな羽音が聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

夏型のテラウチウンカ(クロバネテラウチウンカ)の逃避行動

 

2020年7月下旬・午後15:15頃・晴れ 

湿地帯のヨシ原で黒くて見慣れないウンカを見つけました。 
調べてみると、テラウチウンカの夏型(別名クロバネテラウチウンカ)と判明。 
ヨシの若葉の根元付近に静止していました。  
指で軽く触れると、テラウチウンカは跳ぶかと思いきや、走って少し逃げただけでした。 
繰り返すと、茎を素早く横に回り込んで陰に隠れてしまいました。

小さな虫なので、触れながら反応をマクロレンズで接写するのは難しかったです。

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